JP3754533B2 - サイドシル水抜き孔 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のサイドシルにおける水抜き孔の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のサイドシルには、下方へ開口する水抜き孔が車両前後方向に適宜の間隔をおいて設けられているが、実開昭64−51580号公報に示されているように、サイドシルインナの下縁部における水抜きビードの下辺に、車体の後方に向けて側面の一部より後面にわたって切り欠かれた水抜き穴が形成された場合には、車両の走行時に水抜き穴の下方開口に接して通過する気流が水抜きビード下辺の前端部で乱されて発生した空気の渦は、車両後方へ流れながら実際には車幅方向に振れ、そのため、水抜きビード下辺の前端部に接続して切り欠かれていない水抜きビード下辺の側面、及びまたは、サイドシルアウタの内側面に衝突し、また、横風があるときには一層強く上記側面、及びまたは、上記内側面に衝突するので、水抜き穴内において耳障りな共鳴音が生じ、車両の乗員に不快感を与える欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、車両のサイドシルに設けられて下方へ開口する水抜き孔において、車両の走行時に空気の渦による共鳴音が発生することを簡単に抑制することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明にかかるサイドシル水抜き孔は、車両のサイドシルに設けられて車両前後方向に延びる上記サイドシルの下端縁より下方へ突出した下方への開口部をそなえ、上記開口部の車両前方壁部が車両後方壁部よりも下方へ突出して、上記開口部の両側壁部の下端縁が上記車両前方壁部から上記車両後方壁部へ向かってそれぞれ上方へ傾斜している。
【0005】
従って、車両の走行時に、サイドシル水抜き孔における下方開口部の車両前方壁部で気流が乱されて発生した空気の渦は、下方開口部が車両前後方向に延びるサイドシルの下端縁より下方へ突出し、かつ、開口部の両側壁部の下端縁が車両前方壁部から車両後方壁部へ向かってそれぞれ上方へ傾斜しているため、車両後方へ流れながら車幅方向に多少振れることがあっても、開口部の両側壁部及び車両後方壁部や下方開口部よりも車両後方側に位置するサイドシルに衝突することなく車両後方へ流れ去るので、サイドシル水抜き孔の下方開口部で渦流による共鳴音が生じることは確実に抑制することが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施形態例について、各実施形態例の同等部分にはそれぞれ同一符号を付けて説明する。
図1〜図3において、車両のサイドシル1はサイドシルアウタ2及びサイドシルインナ3により閉断面構造に形成されているが、下方へ開口する複数個の水抜き孔4が車両前後方向に適宜の間隔をおいて設けられており、水抜き孔4の下部は図3のように車両後方側に向かって下方へ傾斜すると共に、その開口部5の車両前方壁部6が車両後方壁部7よりも下方へ突出し、かつ、開口部5の両側壁部8が車両前方壁部6から車両後方壁部7へ向かってそれぞれ上方へ直線的に傾斜している。なお、9はサイドシル1に連結されたフロアパネル、10はドアである。
【0007】
上記のように、水抜き孔4の下部が車両後方側に向かって下方へ傾斜しているため、車両の走行時に、サイドシル水抜き孔4における下方開口部5の車両前方壁部6で気流が乱されにくくはなっているが、車両前方壁部6で気流が乱されて発生した空気の渦11は、開口部5の両側壁部8が車両前方壁部6から車両後方壁部7へ向かってそれぞれ上方へ直線的に傾斜しているため、車両後方へ流れながら車幅方向に多少振れることがあっても、開口部5の両側壁部8及び車両後方壁部7に衝突することなく車両後方へスムースに流れ去るので、水抜き孔4の下方開口部5において渦流による不快な共鳴音が生じることは確実に抑制することができ、このため、乗員は快適に車両を運転することが可能となる。
【0008】
しかも、水抜き孔4は、開口部5の車両前方壁部6が車両後方壁部7より下方へ突出しているだけの極めて簡単な形状であるため、格別のコストアップも伴わない利点がある。
【0009】
なお、上記実施形態例では、水抜き孔4における開口部5の両側壁部8が車両前方壁部6から車両後方壁部7へ向かってそれぞれ上方へ直線的に傾斜しているが、図4に示されているように、開口部5の両側壁部8が車両前方壁部6から車両後方壁部7へ向かってそれぞれ上方へ湾曲しながら傾斜するようにしても、上記実施形態例と同等の作用効果を奏することができ、また、図5に示されているように、端面20が傾斜した筒体21を水抜き孔4内へ下方から差し込んで、図示しないクリップで係止し、または、水抜き孔4の内面に接着もしくは圧入することにより、端面20が開口部5を構成するようにして、上記実施形態例と同等の形状をとらせるようにしてもよいことはいうまでもない。
【0010】
【発明の効果】
本発明にかかるサイドシル水抜き孔にあっては、車両の走行時に、サイドシル水抜き孔における下方開口部の車両前方壁部で気流が乱されて発生した空気の渦は、車両後方へ流れながら車幅方向に多少振れることがあっても、開口部の両側壁部及び車両後方壁部や下方開口部よりも車両後方側に位置するサイドシルに衝突することなく車両後方へ流れ去って、サイドシル水抜き孔の下方開口部で渦流による共鳴音が生じることが確実に抑制されるので、乗員は快適に車両を運転することができる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における概略側面図。
【図2】図1のII−II矢視縦断面拡大図。
【図3】図2の III−III 矢視縦断面拡大図。
【図4】本発明の他の実施形態例における図3相応の縦断面図。
【図5】本発明のさらに他の実施形態例における要部拡大斜視図。
【符号の説明】
1 サイドシル
4 水抜き孔
5 開口部
6 車両前方側
7 車両後方側
11 筒体
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のサイドシルにおける水抜き孔の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のサイドシルには、下方へ開口する水抜き孔が車両前後方向に適宜の間隔をおいて設けられているが、実開昭64−51580号公報に示されているように、サイドシルインナの下縁部における水抜きビードの下辺に、車体の後方に向けて側面の一部より後面にわたって切り欠かれた水抜き穴が形成された場合には、車両の走行時に水抜き穴の下方開口に接して通過する気流が水抜きビード下辺の前端部で乱されて発生した空気の渦は、車両後方へ流れながら実際には車幅方向に振れ、そのため、水抜きビード下辺の前端部に接続して切り欠かれていない水抜きビード下辺の側面、及びまたは、サイドシルアウタの内側面に衝突し、また、横風があるときには一層強く上記側面、及びまたは、上記内側面に衝突するので、水抜き穴内において耳障りな共鳴音が生じ、車両の乗員に不快感を与える欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、車両のサイドシルに設けられて下方へ開口する水抜き孔において、車両の走行時に空気の渦による共鳴音が発生することを簡単に抑制することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明にかかるサイドシル水抜き孔は、車両のサイドシルに設けられて車両前後方向に延びる上記サイドシルの下端縁より下方へ突出した下方への開口部をそなえ、上記開口部の車両前方壁部が車両後方壁部よりも下方へ突出して、上記開口部の両側壁部の下端縁が上記車両前方壁部から上記車両後方壁部へ向かってそれぞれ上方へ傾斜している。
【0005】
従って、車両の走行時に、サイドシル水抜き孔における下方開口部の車両前方壁部で気流が乱されて発生した空気の渦は、下方開口部が車両前後方向に延びるサイドシルの下端縁より下方へ突出し、かつ、開口部の両側壁部の下端縁が車両前方壁部から車両後方壁部へ向かってそれぞれ上方へ傾斜しているため、車両後方へ流れながら車幅方向に多少振れることがあっても、開口部の両側壁部及び車両後方壁部や下方開口部よりも車両後方側に位置するサイドシルに衝突することなく車両後方へ流れ去るので、サイドシル水抜き孔の下方開口部で渦流による共鳴音が生じることは確実に抑制することが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施形態例について、各実施形態例の同等部分にはそれぞれ同一符号を付けて説明する。
図1〜図3において、車両のサイドシル1はサイドシルアウタ2及びサイドシルインナ3により閉断面構造に形成されているが、下方へ開口する複数個の水抜き孔4が車両前後方向に適宜の間隔をおいて設けられており、水抜き孔4の下部は図3のように車両後方側に向かって下方へ傾斜すると共に、その開口部5の車両前方壁部6が車両後方壁部7よりも下方へ突出し、かつ、開口部5の両側壁部8が車両前方壁部6から車両後方壁部7へ向かってそれぞれ上方へ直線的に傾斜している。なお、9はサイドシル1に連結されたフロアパネル、10はドアである。
【0007】
上記のように、水抜き孔4の下部が車両後方側に向かって下方へ傾斜しているため、車両の走行時に、サイドシル水抜き孔4における下方開口部5の車両前方壁部6で気流が乱されにくくはなっているが、車両前方壁部6で気流が乱されて発生した空気の渦11は、開口部5の両側壁部8が車両前方壁部6から車両後方壁部7へ向かってそれぞれ上方へ直線的に傾斜しているため、車両後方へ流れながら車幅方向に多少振れることがあっても、開口部5の両側壁部8及び車両後方壁部7に衝突することなく車両後方へスムースに流れ去るので、水抜き孔4の下方開口部5において渦流による不快な共鳴音が生じることは確実に抑制することができ、このため、乗員は快適に車両を運転することが可能となる。
【0008】
しかも、水抜き孔4は、開口部5の車両前方壁部6が車両後方壁部7より下方へ突出しているだけの極めて簡単な形状であるため、格別のコストアップも伴わない利点がある。
【0009】
なお、上記実施形態例では、水抜き孔4における開口部5の両側壁部8が車両前方壁部6から車両後方壁部7へ向かってそれぞれ上方へ直線的に傾斜しているが、図4に示されているように、開口部5の両側壁部8が車両前方壁部6から車両後方壁部7へ向かってそれぞれ上方へ湾曲しながら傾斜するようにしても、上記実施形態例と同等の作用効果を奏することができ、また、図5に示されているように、端面20が傾斜した筒体21を水抜き孔4内へ下方から差し込んで、図示しないクリップで係止し、または、水抜き孔4の内面に接着もしくは圧入することにより、端面20が開口部5を構成するようにして、上記実施形態例と同等の形状をとらせるようにしてもよいことはいうまでもない。
【0010】
【発明の効果】
本発明にかかるサイドシル水抜き孔にあっては、車両の走行時に、サイドシル水抜き孔における下方開口部の車両前方壁部で気流が乱されて発生した空気の渦は、車両後方へ流れながら車幅方向に多少振れることがあっても、開口部の両側壁部及び車両後方壁部や下方開口部よりも車両後方側に位置するサイドシルに衝突することなく車両後方へ流れ去って、サイドシル水抜き孔の下方開口部で渦流による共鳴音が生じることが確実に抑制されるので、乗員は快適に車両を運転することができる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における概略側面図。
【図2】図1のII−II矢視縦断面拡大図。
【図3】図2の III−III 矢視縦断面拡大図。
【図4】本発明の他の実施形態例における図3相応の縦断面図。
【図5】本発明のさらに他の実施形態例における要部拡大斜視図。
【符号の説明】
1 サイドシル
4 水抜き孔
5 開口部
6 車両前方側
7 車両後方側
11 筒体
Claims (2)
- 車両のサイドシルに設けられて車両前後方向に延びる上記サイドシルの下端縁より下方へ突出した下方への開口部をそなえ、上記開口部の車両前方壁部が車両後方壁部よりも下方へ突出して、上記開口部の両側壁部の下端縁が上記車両前方壁部から上記車両後方壁部へ向かってそれぞれ上方へ傾斜したサイドシル水抜き孔。
- 請求項1において、上記開口部が上記サイドシルの下端に取り付けられた筒体により形成されたサイドシル水抜き孔。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15760997A JP3754533B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | サイドシル水抜き孔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15760997A JP3754533B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | サイドシル水抜き孔 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10329764A JPH10329764A (ja) | 1998-12-15 |
JP3754533B2 true JP3754533B2 (ja) | 2006-03-15 |
Family
ID=15653477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15760997A Expired - Fee Related JP3754533B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | サイドシル水抜き孔 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3754533B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4050868B2 (ja) * | 2000-12-21 | 2008-02-20 | 株式会社東海理化電機製作所 | アウターミラー |
-
1997
- 1997-05-30 JP JP15760997A patent/JP3754533B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10329764A (ja) | 1998-12-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030506 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051216 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |