JPH06107245A - 自動車 - Google Patents

自動車

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JPH06107245A
JPH06107245A JP4259888A JP25988892A JPH06107245A JP H06107245 A JPH06107245 A JP H06107245A JP 4259888 A JP4259888 A JP 4259888A JP 25988892 A JP25988892 A JP 25988892A JP H06107245 A JPH06107245 A JP H06107245A
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JP
Japan
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air
vehicle body
vehicle
automobile
duct
Prior art date
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Pending
Application number
JP4259888A
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English (en)
Inventor
Koji Echigo
光司 越後
Kazuhisa Yamamoto
和久 山本
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体の形状以外の手法でCd値を改善しうる
自動車の提供。 【構成】 車体1は、リアウインド3の下端から後方に
延びるデッキ部5を有する。このデッキ部5の前端部を
構成するバックパネル5a上に空気吹出し口11が形成
されている。空気吹出し口11は、バックパネル5aの
下方に埋設形成された水平ダクト12にそれぞれ連通し
ている。水平ダクト12は、車幅方向に延び、その両端
は略90°下方に折り曲げられ、リアサイドパネル7の
内側を通る垂直ダクト13と連通する。垂直ダクト13
の下端は、リアサイドパネル7の下端のリアバンパ8の
延長部8bで覆われた空間に臨む空気取り入れ口13a
に連通する。走行時には、この空気取り入れ口13aか
ら、負圧領域となるデッキ部5に開口する空気吹き出し
口11へと空気が吸い出され、該空気吹出し口11から
空気が吐出する。この結果、デッキ部5の上方空間で発
生する渦が取り除かれ、Cd値が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の車体構造に関
し、更に詳しくは、空気抵抗係数(Cd値)を改善させ
得る自動車の車体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体の設計においては、直進時
の空気抵抗を示す空気抵抗係数(Cd値)や、車体が走
行中に横風を受けた時のモーメントを示すヨーイングモ
ーメント係数(Cym値)を改善するために種々の提案が
なされている。Cd値を改善するためには、空気抵抗を
減少させる流線形の車体形状としたり、車体前部にエア
ダムを取付けたりすることが行われている。
【0003】又、Cym値を改善するためには、実開昭63
-160283 号公報に記載されているような開閉式の横風受
け部材をトランクリッドに取付けたり、リアピラーの後
縁を車体後部方向に張り出させたり、デッキ部の両側縁
に立ち上げ部を形成することが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここでCd値は、走行
中に車体を取り囲む空間で発生する渦によっても悪化す
る。従って、このような渦の発生を極力抑える形状の車
体が求められているが、渦の発生を完全に抑える車体を
設計・制作することは実際上困難である。例えば、客室
を覆うルーフと、該ルーフ後端から後方且つ下方に向か
って傾斜したリアウインドウ部と、該リアウインドウ部
の後端から車体後端に向かって延びるデッキ部とを有す
る車体後部構造を備えた自動車においては、走行中のお
けるルーフ後方域即ちデッキ部上方域の空間での乱流に
よる渦の発生を避けることができない。
【0005】更に、Cym値を改善する為にリアピラーの
後縁を薄板状にして車体後部方向に張り出させたり、デ
ッキ部の両縁部に立ち上げ部を形成した場合には、この
ルーフ後方域即ちデッキ部上方域の空間の渦がより多く
発生し、Cd値を悪化させている。本発明の目的は、車
体本体の形状以外の手法でCd値を改善させることがで
きる自動車を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述したように、車体を
取り巻く空間に発生する渦自体が車体を後方向に引く抵
抗として作用し、Cd値を悪化させる。そこで、本発明
は渦そのものを除去することによって、Cd値を改善し
ている。具体的には、本発明のうち、第1の発明では、
車室を覆うルーフと、該ルーフ後端から車体の後方且つ
下方に向けて延びる傾斜部と、該傾斜部の下端から後方
に向けて延びるデッキ部とで後部車体が形成された自動
車を前提として、前記デッキ部の前端部に開口する空気
吹出し口を備え、該空気吹出し口から車両走行中に空気
を吐出する空気吹出し手段を有する構成としている。
【0007】更に、本発明のうち、第2の発明では、ホ
イールハウスに設けられ、該ホイールハウスに囲まれた
空間のうち車輪の回転に伴って発生する渦が発生する領
域に臨んで開口する入口と、車体内部に配設されて前記
入口に連なるダクトと、該ダクトに接続され、車体を取
り囲む空間のうち車両走行中に負圧を発生する領域に臨
んで開口する出口とを備えてた構成としている。
【0008】
【作用】第1の発明によれば、特に渦が発生し易いデッ
キ部の前端部に開口する空気吹出し口を備え、該空気吹
出し口から空気が吐出するようになっているため、渦そ
のものを吹き飛ばし、この付近の空気を整流することに
なる。更に、第2の発明によれば車輪の回転による渦の
発生が問題となるホイールハウス内から、圧力差の関
係、つまり負圧による吸引によって空気が吸い出される
ので、ホイールハウス内の渦が取り除かれる。
【0009】
【実施例】以下、図面に従って本発明の実施例を詳細に
説明する。図1乃至図3は、本発明の第1実施例の自動
車を示す。本発明の第1実施例の自動車の車体1は、ボ
ンネット部及びフロントガラス(共に図示せず)と、客
室の上方を覆うルーフ2と、該ルーフ2の後端から車体
1の前後方向後方且つ下方に向かって傾斜して取り付け
られたリアウインドウ3と、該リアウインド3の両側に
配置された左右のリアピラー4、4と、リアウインドウ
3の下端から略水平に車体1の後部に向かって延びるデ
ッキ部5等によって構成されている。
【0010】車体1の後部上面を構成するデッキ部5
は、バックパネル5aとトランクリッド5bとから成
る。バックパネル5aは、車幅方向に延びる横長の板状
部材であり、リアウインド3の下端に接続されてデッキ
部5の前端部を形成する。トランクリッド5bは、車幅
方向に延びる板状部材であり、前記バックパネル5aの
後側に配置されデッキ部5の大部分の領域を形成する。
【0011】又、デッキ部5の後縁は、車体1の後端を
規定するリアエンドパネル6に接続される一方、デッキ
部5の左右の側縁部は、車体1後部の左右両側部を規定
するリアサイドパネル7、7に接続されている。デッキ
部5の両側縁は、一旦上方に立ち上がって、立ち上がり
部5cを形成したのち、下方に向かって略180°折り
曲げられ、リアサイドパネル7、7へ続いている。従っ
て、デッキ部5の両側縁、即ちリアサイドパネル7、7
の上端には、デッキ部5の中央部分より高くなった壁状
の立ち上がり部5c、5cが形成される。立ち上がり部
5cは、リアウインドウ3に隣接するデッキ部5の前端
部からデッキ部の後端まで、車体前後方向に延びてい
る。この立ち上がり部5cは、車体1が横風を受けた際
のCym値を改善する機能を有する。
【0012】車体1の後端に、リアバンパ8が取り付け
られている。このリアバンパ8は、リアエンドパネル6
の下端部を車幅方向に亘って被うリアバンパ本体8a
と、該リアバンパ本体8の両端から略90°折曲がり車
体1の前方向に向かって延びる左右の延長部8b、8b
とから構成され、延長部8bは、左右のリアサイドパネ
ル7、7の下端をそれぞれ覆っている。より具体的に
は、リアバンパ延長部8bの前端は、リアウインドウ3
の下端が位置する車体前後方向の位置まで延びている。
尚、このリアバンパ8は、リアサイドフレーム9に取付
けられたリアフロアパン10に固定されている(図
2)。
【0013】リアサイドパネル7には、その下端部、即
ちリアバンパ8の延長部8bで覆われた部位に開口する
空気取入れ口13aが設けられている。この空気取り入
れ口13aの開口位置についてより詳細に説明すると、
その車体前後方向における位置は、デッキ部5の前端
部、即ち、リアウインド3の下端位置と略同じ位置にさ
れている。
【0014】一方、上記バックパネル5aには、車幅方
向にほぼ等間隔で3つの空気吹き出し口11が形成され
ている。即ち、空気吹出し口11は、車幅方向中央に1
つ、この中央の空気吹き出し口11を挟んで等間隔で左
右に1つづつ設けられている。これらの各空気吹き出し
口11は、車幅方向に延びる水平ダクト12にそれぞれ
連通し、水平ダクト12は、バックパネル5aの下方に
埋設形成されている。
【0015】即ち、この水平ダクト12は、バックパネ
ル5aの下方を車幅方向に亘って延びて垂直ダクト13
に連結されている。そして、垂直ダクト13は、リアサ
イドパネル7の内側を下方に向かって延び、その下端が
前記空気取り入れ口13aに連通されている。この構成
により、バックパネル5a上に開口する各空気吹出し口
11は、水平ダクト12及び垂直ダクト13を経て、リ
アサイドパネル7の下端に形成された空気取り入れ口1
3aに連通されることとなる。
【0016】車両走行時にあっては、既知のように、デ
ッキ部5の上方空間即ちルーフ2の後方空間は走行風に
よって負圧領域となる。従って、走行時には、負圧によ
って、空気取り入れ口13aから、リアバンパ8で覆わ
れた空間内の空気が吸い出され、空気吹出し口11から
吐出することになる。この空気吹出し口11から吐出さ
せられる空気によって、渦が吹き飛ばされて、デッキ部
5の上方空間即ちルーフ2の後方空間での気流が整流さ
れる。
【0017】又、デッキ部5に生じる負圧は、車速が大
きくなるほど、大きくなる。従って、車速が大きくなる
ほど、空気吹出し口11から大量の空気の吸い出され
る。つまり、空気吹出し口11から大量の空気が、吹き
出されることになり、デッキ部上方の渦の発生が大きな
問題となる高速走行時において特に有効に機能すること
となる。
【0018】又、デッキ部5の両側縁にCym値を改善す
るための立ち上がり部5cが形成されているので、デッ
キ部5上に雨水等がたまり易くなるが、各空気吹出し口
11がデッキ部5上にたまった水の水抜き孔としても機
能し、排水を促すということになる。次に、本発明の第
2実施例を図4に沿って説明する。
【0019】第2実施例の基本的な構成は、上記第1実
施例と同一である。第1実施例との相違点は、垂直ダク
ト13’がリアサイドパネルの下端のリアバンパ8の延
長部8bに覆われた部位ではなく、ホイールハウス14
の内部空間に開口するように形成されている点である。
以下、この相違点を中心に説明する。尚、第1実施例と
共通の部材には同一符号を付し、説明を省略する。
【0020】図4は、上記第2実施例の自動車の車体
1’の後部を示す概略側面図である。車体1’のリアフ
ェンダーパネル7の内方には、垂直ダクト13’が取付
けられている。この垂直ダクト13’は、上記第1実施
例の場合同様に、デッキ部5の前端部に対応する前後方
向の位置に配置されている。垂直ダクト13’の上端部
は、第1実施例同様、車体幅方向の内方に略90°折れ
曲がり、デッキ部5の前端部を形成するバックパネル5
aの下方に埋設された水平ダクト12に接続されてい
る。更に、水平ダクト12には、デッキ部5で上方に向
かって開口する空気吹出し口11が形成されている。
【0021】垂直ダクト13’の下端は、後輪タイヤT
が収容される後輪ホイールハウス14に開口する空気取
入れ口13’aに接続されている。図4は、車体1’の
左側のみを示すが、車体1の右側にも同様に空気取入れ
口13’a、垂直ダクト13’等が取付けられている。
この結果、空気取入れ口13’a、垂直ダクト13’、
水平ダクト12、空気吹出し口11によって、ホイール
ハウス13の内部空間と走行時に負圧となるデッキ部5
の上方空間とが連通される。従って、走行時に生じる圧
力差によって、ホイールハウス14の内部空間から、デ
ッキ部5の上方空間即ちルーフ2の後方空間への空気の
流れが発生し、ホイールハウス14内が整流されるとと
もに、デッキ部5の上方空間即ちルーフ2の後方空間で
発生する渦が取り除かれる。
【0022】又、本第2実施例も上記第1実施例同様、
空気吹出し口が開口する空間とホイールハウスの内部空
間との圧力差によって、空気吹出し口から空気が吸い出
されるものである。従って、走行速度が高くなるほどこ
の圧力差が大きくなり、大量の空気が吹き出し、デッキ
部上方空間即ちルーフ部後方空間での渦の発生を抑制す
る。よって、デッキ部上方空間での渦の発生が大きな問
題となる高速走行時において特に有効に機能する。
【0023】図5乃至図6は、上記第2実施例の変形例
を示す。この変形例では、空気取入れ口13’aに、遮
蔽板15が取付けられ、空気取入れ口13’a、更には
垂直ダクト13’への泥等の侵入を防いでいる。以下、
詳述する。図5は、遮蔽板15が取り付けられた空気取
り入れ口13’a付近を示す車体後部の縦断面図であ
り、図6は図5のVI−VI線に沿った横断面図である。図
6から明らかなように、遮蔽板15は、ホイールハウス
14の内部に向かって開口する空気取入れ口13’aを
被うように螺子等で取付けられている。遮蔽板15は、
その上端部及び下端部がホイールハウス14と離間した
状態で取付けられているので、ホイールハウス14の内
部空間の空気は、図5の矢印で示されるように遮蔽板1
5の上下から空気取入れ口13’aへと導かれ、垂直ダ
クト13’へと流れ込む。遮蔽板15は、後輪タイヤT
と空気取入れ口13’aの間に位置するので、タイヤT
によって巻き上げられた泥等が、空気取入れ口13’a
に侵入することを防ぐ。
【0024】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこれに限定されることはなく、例えば、走行風を導
き、これを空気吹出し口から吹き出させたり、ファン等
によって強制的に空気吹出し口から空気を吹き出させる
ようにしてもよい。
【0025】
【効果】本発明のうち第1の発明によれば、空気吹出し
口から吸い出される空気によって、デッキ部の空間上方
即ち客室部後方の空間に発生する渦が吹き飛ばされるこ
とから、走行中の渦の発生に伴うCd値の悪化を抑える
ことができる。また、本発明のうちの第2の発明によれ
ば、タイヤの回転に伴って発生する渦を取り除くことか
ら、渦によるCd値の悪化を抑えることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の自動車の後部を示す概略
斜視図。
【図2】図1のII−II線に沿った概略断面図。
【図3】図1のIII −III 線に沿った概略断面図。
【図4】本発明の第2実施例の自動車の後部を示す概略
側面図。
【図5】本発明の第2実施例の変形例の自動車の後輪ホ
イールハウス部分を示す縦断面図。
【図6】図5のVI−VI線に沿った断面図。
【符号の説明】
1 車体 2 ルーフ 3 リアウインド 4 リアピラー 5 デッキ部 5a バックパネル 5b トランクリッド 5c 立ち上がり部 6 リアエンドパネル 7 リアサイドパネル 8 リアバンパ 8a リアバンパ本体 8b リアバンパ延長部 11 空気吹出し口 12 水平ダクト 13 垂直ダクト 13a 空気取り入れ口 14 ホイールハウス 15 遮蔽板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室を覆うルーフと、該ルーフ後端から
    車体の後方且つ下方に向けて延びる傾斜部と、該傾斜部
    の下端から後方に向けて延びるデッキ部とで後部車体が
    形成された自動車において、 前記デッキ部の前端部に開口する空気吹出し口を備え、
    該空気吹出し口から車両走行中に空気を吐出する空気吹
    出し手段を有する、ことを特徴とする自動車。
  2. 【請求項2】 前記空気吹出し手段は、車体内部に配設
    され前記空気吹出し口に連なるダクトを備え、該ダクト
    が、車体を取り囲む空間のうち車両走行中に負圧を発生
    しない領域に臨んで開口する空気取り入れ口に連通され
    ている、請求項1に記載の自動車。
  3. 【請求項3】 上記空気取り入れ口がリアバンパで囲ま
    れた領域に臨ませて開口されている、請求項2に記載の
    自動車。
  4. 【請求項4】 上記空気取り入れ口がホイールハウスで
    囲まれた空間に向けて開口されている、請求項2に記載
    の自動車。
  5. 【請求項5】 前記空気取り入れ口が、該ホイールハウ
    スで囲まれた空間のうち車輪の回転に伴って渦が発生す
    る領域に臨ませて開口されている、請求項4に記載の自
    動車。
  6. 【請求項6】 前記デッキ部は、少なくともその前端部
    における両側縁に、上方に向けて隆起した立ち上がり部
    を有している、請求項2の自動車。
  7. 【請求項7】 ホイールハウスに設けられ、該ホイール
    ハウスに囲まれた空間のうち車輪の回転に伴って発生す
    る渦流が発生する領域に臨んで開口する入口と、 車体内部に配設されて前記入口に連なるダクトと、 該ダクトに接続され、車体を取り囲む空間のうち車両走
    行中に負圧を発生する領域に臨んで開口する出口と、 を備えていることを特徴とする自動車。
  8. 【請求項8】 前記入口に臨ませて配設され、該入口へ
    泥が侵入するのを防止する泥避け手段を備えた、請求項
    7記載の自動車。
JP4259888A 1992-09-29 1992-09-29 自動車 Pending JPH06107245A (ja)

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