JP3753953B2 - 電気めっき装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気めっき装置に関し、好ましくはめっき前処理工程、めっき処理工程、めっき後処理工程に夫々独立して搬送用ハンガーを駆動する搬送手段を有し、使用し終わった搬送用ハンガーをめっき前処理工程へ戻す搬送手段を有すると共に、電気めっき槽内でプリント基板等のような板状の被処理物の間隔を調整し、その間隔を維持しながら搬送用ハンガーを搬送し得る電気めっき装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなプリント基板等の板状被処理物の電気めっき装置として、特許第3025254号公報、特許第2943070号公報、特許第3065970号公報のような装置が知られている。しかし、これらは以下の欠点を有している。(1) 各種搬送方向サイズの被処理物を処理する場合の欠点:
電気めっき装置全体の搬送方向長さ、電気めっき槽の長さは固定されており、電気めっき槽内での被処理物の搬送間隔も決まっている。このため、サイズの異なる被処理物を処理する場合、電気めっき槽内で被処理物上縁を挟持する搬送用ハンガーの数が変動し、その他の箇所(剥離槽等)で搬送される搬送用ハンガーの数もそれに応じて変動する。
この変動に対応するため、被処理物のサイズが大きい場合に、余分となる搬送用ハンガーを取り外し、上記電気めっき装置の搬送経路とは別に設けた箇所に溜め置きしておく方法があるが、搬送用ハンガーを取り外す手間がかかり、搬送用ハンガーを溜め置きするスペースが必要になる。又、サイズの異なる被処理物(ロット)を処理するたびに、装置を止めなければならない。
この搬送用ハンガーを取り外す手間を省く方法として特許第3025254号公報があるが、多数の異なる搬送速度を有するコンベアが必要であり、搬送工程や機構が複雑である上、制御が困難である。又、設置スペースが大きくなる。
特許第2943070号公報では、制止位置以降にストックするため、めっき処理工程、めっき前処理工程、めっき後処理工程の夫々の搬送手段、使用し終わった搬送用ハンガーを戻す搬送手段の他に、特別な搬送装置(めっき処理工程と直交する乗換え装置)が必要であり複雑化する。又、制止位置以降に溜まった搬送用ハンガーは、タイミングベルトと摩擦を生じるため、耐性に劣る。
(2) 電気めっき槽内での被処理物の間隔調整に係る欠点:
搬送用ハンガーの歯(係合爪)のピッチや、タイミングベルト又はチェーンベルト等の歯のピッチが固定されているため、歯のピッチの整数倍でしか被処理物の間隔を調整することができず、当初目的としている被処理物の間隔に歯のピッチが合わない時には、間隔の調整ができない。
これに対して、特許第3065970号公報のように、搬送用ハンガーの歯のピッチを小さくして対応することが考えられるが、歯のピッチが小さくなると、係合する歯の大きさも小さくなり、強度不足となり、装置の耐性が劣るものになる。
(3) 厚さの薄い被処理物を処理する場合の欠点:
搬送用ハンガーに備えられた両外側(搬送方向前後側)のクランパーが固定されているため、被処理物のサイズが上記両外側のクランパー幅よりも大きい場合には、めっき槽内のめっき噴流等により、上記クランパーの前後外側に位置する被処理物の側部(縁部)が反ってしまうため、めっき槽内の被処理物のガイド用板に詰まる等の搬送不良が生じる。又、電極との距離が変化したり、調整した間隔に開きが生じる等から、被処理物の側端部に電流が過度に集中し、めっき厚さが不均一になることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高性能の電気めっきを可能にする装置を簡単な機構で提供し、かつ省スペース化を図る。即ち、各種サイズの被処理物を処理する場合に、電気めっき槽内での被処理物の間隔を確実に調整でき、めっき槽内で処理する被処理物量を容易に調整でき、最大限に装置の処理能力を発揮することができる電気めっき装置を提供する。又、各種サイズの被処理物を処理する場合に、搬送用ハンガーを取り外す手間を無くすると共に、搬送工程や機構を簡易にでき、省スペース化を図れ、耐久性の高い電気めっき装置を提供する。又、めっきの不均一を生じない電気めっき装置を提供する。又、厚さの薄い被処理物を処理する場合にも、搬送不良を起こすことなく処理できる電気めっき装置を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、めっき槽固定ガイドレールに沿って配設されて板状被処理物を搬送方向に沿う垂直面上に保持するチェーンベルトと、該チェーンベルトに対して噛み合うように枢支されたワンウエイクラッチ方式のギヤを有する搬送用ハンガーを備え、上記チェーンベルトに対して、上記搬送用ハンガーが上記ワンウエイクラッチ方式のギヤを介して係合していることを特徴とする、電気めっき装置である。
【0005】
請求項2の発明は、めっき槽固定ガイドレールと平行に剥離槽固定ガイドレールを設け、両ガイドレールの各槽端部から被処理物と搬送用ハンガーの浸漬部、引上部だけ離れた始端部と終端部、終端部と始端部とに連続しかつ夫々途中に半円弧部を有するロード側とアンロード側の昇降ガイドレールとを設け、両昇降ガイドレールに夫々ハンガー搬送手段を設け、搬送用ハンガーが搬送方向前後間隔調整自在の少なくとも前後のクランパーを備え、ロード部で被処理物の搬送方向長さに上記間隔が拡大され、アンロード部で上記間隔が最小値に縮小されるようにしたことを特徴とする、電気めっき装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
平面略図である図1において、この電気めっき装置は右端から、矢印Aで示す搬送方向に、順次前処理工程の前処理槽1、電気めっき工程のめっき槽2、めっき後処理工程の回収槽3と水洗槽4、アンロード部のアンローダー5、剥離工程(ハンガー戻し工程)の剥離槽6、ハンガー剥離後処理工程の水洗槽7、ロード部のローダー8を備えている。上記各槽の内側に沿って、略楕円形状に4分割されたガイドレール、即ち、ロード部のあるコーナー部には、常時昇降するロード側昇降ガイドレール10が、下辺直線部(めっき槽2)にはめっき槽固定ガイドレール11が、アンロード部のあるコーナー部にはアンロード側昇降ガイドレール12が、上辺直線部には剥離槽固定ガイドレール13が、夫々配設されている。これら4つのガイドレール10〜13は、ロード側及びアンロード側ガイドレール10、12が下降した位置で整合して連続する。
【0010】
以下の6つの独立駆動される搬送手段で搬送用ハンガー15を搬送するように構成されている。まず、ロード側昇降ガイドレール10上の(c)、(d)、(e)、(f)の位置にある搬送用ハンガー15を後述する第1プッシャー16a〜16d(図2)で1ピッチずつ間欠搬送する第1搬送手段17がある。
次に、めっき槽始端部上方に配設され、第1搬送手段17によってめっき槽2の上方の(x)位置から被処理物浸漬部2a内へ下降した搬送用ハンガー15a(図3)を、めっき槽固定ガイドレール11に移し換えて(b)の位置まで前送りすると共に、めっき槽2内での被処理物Wとその前(図3の左側)の(b)位置の被処理物Wとの間隔L1を例えば10mmの所望間隔L2に調整する第1位置決め搬送手段18がある。
次に、第1位置決め搬送手段18で前送りされた搬送用ハンガー15(図1の(a)、(b)のように小間隔に調整された後のハンガー)を矢印Cのように前方へ搬送するめっき槽側搬送手段19がある。
めっき槽2終端部上方に配設され、めっき槽側搬送手段19で(g)位置まで搬送された搬送用ハンガー15を、下降位置にあるアンロード側昇降ガイドレール12の(h)位置(被処理物引上部2b)に移し換える第1取込搬送手段20がある(図3)。
次に、上昇したアンロード側昇降ガイドレール12上を第2プッシャー21a〜21d(図2)で間欠駆動する第2搬送手段22がある。
次に、剥離槽6始端部上方に配設され、第2搬送手段22によって剥離槽6始端部の(l)位置へ駆動され、アンロード側昇降ガイドレール12によりハンガー浸漬部6a内へ下降した搬送用ハンガー(図1には図示されていない)を剥離槽固定ガイドレール13上の(m)位置へ移し換えると共に、剥離槽6内での(n)位置の搬送用ハンガー15との間隔を所定値に調整する第2位置決め搬送手段23がある。
次に、第2位置決め搬送手段23で前送りされた搬送用ハンガー15を搬送するハンガー戻し搬送手段24がある。
次に、剥離槽6終端部上方に配設され、ハンガー戻し搬送手段24で搬送された(o)位置の搬送用ハンガー15を、下降位置にあるロード側昇降ガイドレール10にハンガー引上部6bの(f)位置まで移し換える第2取込搬送手段25が設けてある。なお、図1において、27〜30は第1〜第4爪、31は各爪を先端に有する前後動作する板であり、各爪は通常は図示の鋭角状にばねで付勢支持されていて搬送用ハンガー15の爪当接部32を引掛けて前進駆動し得るが、逆駆動方向に移動する際にはばねが縮み、爪当接部32上を通過可能とされている。
【0011】
搬送用ハンガー15の構成:
図1のIV‐IV断面を示す図4(図5のブラケット52と軸51上の捩りコイルばね53は図示せず)と、図4を矢印V方向に見た図5において、搬送用ハンガー15は、上部にガイドレール11で摺動案内される基部35を備え、この基部35は、断面で4角形の一角が切り欠かれた形状を有する。基部35の上面には軸受36が固着されており、軸受36の搬送方向と反対側の面には、第1及び第2搬送手段17、22のプッシャー16a〜d、21a〜d(図2)の当接するプッシャー当接部37が備えられている。軸受36に固着されている軸38には、めっき槽側搬送手段19(又はハンガー戻し搬送手段24)のチェーンベルト39と噛み合うワンウエイクラッチ方式のギヤ40が枢支されている。ギヤ40は図5中の矢印B方向(搬送方向)へは回転できるが、反対方向へは回転できないものである。41はチェーン支持レールである。
【0012】
前述の先行特許のように搬送用ハンガーが鋸歯状の係合部を有している場合、間隔調整動作時には、上記係合部はタイミングベルトの歯を乗り越えていくため、「係合」→「非係合」→「係合」を繰り返す。又は載置した時に「非係合」又は「係合」である場合がある。ここで、間隔調整動作が停止した時が「非係合」であった場合、「係合」する位置までずれなければタイミングベルトによる搬送用ハンガーの搬送は開始せず、当初目的としていた被処理分物の間隔に調整できない。
一方、本発明においては、ワンウエイクラッチ方式のギヤ40(図4の40aはワンウエイクラッチ)を採用し、後述するようにめっき槽側搬送手段19の一例であるチェーンベルト39と係合した状態で所定距離搬送されるため、搬送用ハンガー15は(係合してからの)間隔を調整動作中、必ず1つのギヤ40の歯はチェーンベルト39と噛み合っている状態を作ることができる。このため、どの位置で停止しても、前の搬送用ハンガーとの間の間隔を確実に維持したままチェーンベルト39で被処理物Wを搬送することができ、間隔調整の精度が向上する。
【0013】
ギヤ40の軸38は、前述したように、先端に爪当接部32を備えており、図1の第1、第2位置決め搬送手段18、23及び第1、第2取込搬送手段20、25の爪27、29、28、30に当接する。
【0014】
又、図の基部35のギヤ40の無い方(右側)の側面から基腕44が一旦水平方向右方に延びてから垂直下方へ延びている。ギヤ40の配置位置、基部35、基腕44の一旦水平に延びている構造を上記のような位置関係にすることで、ガイドレール11やチェーンベルト39を被処理物Wの通過線から離すことができ、めっき槽2(図1)に蓋を設ける場合に、摺動によって発生するごみが、上記通過線に沿った開口部(スリット・・・図示せず)から処理用液中に混入することを防止できる。
この基腕44の下端には、搬送方向に連通した2つの連通孔を図4の紙面の表側と裏側で互いに前後して備えた摺動腕支承部45が固着されており、上記連通孔に支承部45から水平に延びる2つの摺動腕46a、bを夫々収容している。両摺動腕46の先端と、摺動腕支承部45の下面中央部から竿47が垂設され、竿47の下端には被処理物Wの上端部をクランプするクランパー48が設けてある。なお、摺動腕46a、bの竿47が固着された先端には、両摺動腕46の幅(図5の左右方向幅、即ち搬送方向長さL4)を被処理物Wの幅に調節する時に使用するつまみ49がある。又、摺動腕支承部45の表裏に夫々孔が設けられ、その孔の位置に摺動腕46a、bを固定するロックレバー50a、bが備えられている。図5の軸51はロックレバー50を貫通し、両端部がブラケット52に支持されており、軸51上にはロックレバー50を通常摺動腕46に噛み合わせる方向に付勢する捩りコイルばね53が装着されている。被処理物Wへの通電は、ガイドレール11から基部35、摺動腕46a、b、竿47、クランパー48を通して被処理物Wの上端部に行われる。
【0015】
ガイドレールの構成:
図1において、この電気めっき装置は、ロード側昇降ガイドレール10、めっき槽固定ガイドレール11、アンロード側昇降ガイドレール12、剥離槽固定ガイドレール13の4つのガイドレールを持っている。ロード側昇降ガイドレール10は、剥離槽6のハンガー引上部6b〜めっき槽2の被処理物浸漬部2aまで、アンロード側昇降ガイドレール12は、めっき槽2の被処理物引上部2b〜剥離槽6のハンガー浸漬部6aまで、その間を繋ぐようにめっき槽、剥離槽固定ガイドレール11,13が、それぞれ搬送用ハンガー15のクランパー48が通過する通過線よりも内側に延びている。
【0016】
図2において、ロード側昇降ガイドレール10、アンロード側昇降ガイドレール12は、図示されていない支柱に沿って常時昇降運動を行い、下降した位置で、その始端、終端がめっき槽固定ガイドレール11と剥離槽固定ガイドレール13の始端・終端と整合する。
めっき槽、剥離槽固定ガイドレール11,13は、通常下降した位置で静止しているが、メンテナンス時には、上昇させることができる。
【0017】
めっき槽固定ガイドレール11、ロード側昇降ガイドレール10の終端(被処理物浸漬部2aに位置する部分)、及び、アンロード側昇降ガイドレール12の始端(被処理物引上部2bに位置する部分)は、めっき電流の給電レールの役割を果たしており、前記の如く搬送用ハンガー15を通して、被処理物Wの上端部から給電される。
なお、10aは半円弧部、10bは絶縁部、10cは通電部、12aは半円弧部、12bは絶縁部、12cは導電部である。
図6は、ガイドレール10(11、13)が昇降する構造を説明する平面略図である。ロード側昇降ガイドレール10は、ガイドレール10の内側に沿って配設されたフレーム81にボルト、ナットにより固着されている。フレーム81は、更に内側に配設されたガイドレール10の直線部に平行な2本のフレーム82に固着される。
フレーム82は、ガイド柱84に沿って鉛直方向へ移動可能なコの字状のフレーム83が固着されており、ガイド柱84と図示されていないローラーを介して固着されている。駆動源61(図3)によって、ワイヤで吊り下げられたフレーム81〜83が一体で昇降することで、ガイドレール10が昇降する。
めっき槽、剥離槽固定ガイドレール11、13も同様に、ガイドレール11、13の内側に沿って配設されるフレーム73に固着され、フレーム73が更に内側のフレーム78に固着され、ガイド柱85に沿って移動可能なフレーム86を介して、ガイド柱85に固着されている。ガイドレール11、13は一体化されているため、図示されていない駆動源によって、ワイヤを介してフレーム73、78、86と一体で昇降できる。なお、アンロード側昇降ガイドレール12は、ガイドレール10と同じ構造である。
【0018】
又、上記ロード側、アンロード側昇降ガイドレール10,12の内、コーナー部から被処理物が搬送されてくる位置の処理槽(図3で前処理槽1や水洗槽4)には、図7、図8にあるような、ガイドレール12が上昇して被処理物Wが搬送されてくるときには、隙間が開き、浸漬時に該隙間が狭くなるような構造とした被処理物の揺れ防止具56をガイドレールに垂設することが好ましい(コーナー部では、被処理物Wの側端は、ガイドレールよりも大きい半径軌道で搬送されてくるため、揺れ防止具56の隙間が小さいと、該隙間に被処理物Wが収容されなくなる)。これを防止することで、コーナー部でも被処理物Wの揺れを防止できるため、コーナー部にも処理槽を設けることができ、より装置の省スペース化を計ることができる。図7の54は揺れ防止用棒、55はガイドローラー、42はブラケット、43はローラー、図8の33はスプリングである。揺れ防止用棒54は、板を介して、ガイドローラー55で図8の紙面左右方向に案内される可動台76に固着されている。可動台76の先端にあるローラー43が槽壁に沿って移動することで、スプリング33の反発力によって昇降ガイドレールの上昇時には隙間が広くなる。
【0019】
搬送手段:
イ)ハンガー引上部6bから、ハンガー水洗工程(水洗槽7)、ロード部(ローダー8)、めっき前処理工程(前処理槽1)、被処理物浸漬部2aまで、ロード側昇降ガイドレール10に沿って搬送用ハンガー15を搬送する第1搬送手段17(図2参照):
この第1搬送手段17は、ロード側昇降ガイドレール10上に配設された図2のようにプッシャー駆動用の駆動源58(図3)で駆動される第1プッシャー16a〜dとで構成されており、上記第1プッシャー16a〜dが搬送用ハンガー15のプッシャー当接部37(図5参照)に当接して、搬送用ハンガー15をガイドレール10を所定ピッチ毎に前送りする。ガイドレール10で被処理物Wの下降(浸漬・ロード)・上昇(引上げ)を行う。59はビーム、60は連接棒、61(図3)はガイドレール昇降用の駆動源である。
簡単な作動を説明すると、図2、図9において、ロード側昇降ガイドレールは上昇位置にあり、(d)、(c)位置のハンガーは被処理物をクランプしている。当初、図2中(f)、(e)、(d)、(c)の位置に夫々第1プッシャー16a、b、c、dがある。第1プッシャー16b、cは略V字状の揺動板65下面に、第1プッシャーa、dはビーム59a、bの下面に固着されており、図示されていない駆動源58の回動によって、チェーンを介し揺動板65と揺動棒66〜連接棒67、68〜ビーム59a、bの一体の動きを介して、図9のように(f)、(e)、(d)、(c)の位置にあったハンガーを夫々(e)、(d)、(c)、(x)の位置へ搬送用ハンガー15を前送りする。ガイドレール10の昇降運動の間に、第1プッシャー16は駆動源58の逆方向の回動によって、図2のように(f)、(e)、(d)、(c)の位置へ復帰する。なお、80はビーム59を案内する案内レールである。ここで、第1搬送手段17によって搬送されるのは、常時4つの搬送用ハンガーのみであり、ハンガーが被処理物浸漬部(x)にある時は、剥離槽6のハンガー引上部6b(f)には、搬送用ハンガーが存在していない。
【0020】
ロ)搬送用ハンガー15に挟持された被処理物Wの搬送間隔を0〜15mm、好ましくは0〜10mmとなるように、搬送用ハンガー15を被処理物浸漬部2a(図1)から前送りし、搬送用ハンガー15をロード側昇降ガイドレール10からめっき槽固定ガイドレール11に移し換える第1位置決め搬送手段18(図1参照):
この第1位置決め搬送手段18は、図10に示すようにめっき槽2始端側上方に、ロード側昇降ガイドレール10とめっき槽固定ガイドレール11の内側に沿ってめっき槽側搬送手段19の更に内側に配設されており、サーボモーターによって紙面左右方向に駆動する板31と、板31の先端部の第1爪27で構成されている。なお、第1位置決め搬送手段18は、ガイドレール11を固着したフレーム73と一体になるよう固着されたフレーム73上にボルトとナットにより固着支持されており、メンテナンス時には、ガイドレール11と共に上昇できるようになっている。
この爪27は下降した搬送用ハンガー15の爪当接部32と同じ高さに設置されている。爪27は中間部で、板13に固着されたブラケット(図示せず)に支持される軸79により枢支されている。軸79には、ばね77が備えられており、前述のように、図10中矢印C方向には搬送用ハンガー15の爪当接部32に当接して引き込みをできるが、反対方向へは爪27が爪当接部32に当接した時に図中2点鎖線で示すようにフリーとなるような構造になっている。この爪27が、一旦、矢印C方向と反対へ移動し、搬送用ハンガー15の爪当接部32に当接し、更に矢印C方向と反対への移動に伴い、爪27はばね77の付勢に逆らって押し下げられ、爪当接部32との隙間を通過した後、ばねによって爪27がもどされて、被処理物浸漬部2aに下降してきた搬送用ハンガー爪当接部32よりも紙面右側になり、矢印C方向へ駆動する時搬送用ハンガー15の爪当接部32(図1,3参照)に当接して、被処理物間隔が例えば10mmとなる位置まで引き込む。
【0021】
ハ)めっき槽固定ガイドレール11に沿って、電気めっき槽2内の搬送用ハンガー15を上記被処理物の搬送間隔(10mm)を維持しながら搬送するめっき側搬送手段19:
このめっき槽側搬送手段19は、図3に示すように、めっき槽固定ガイドレール11内側に沿って紙面の奥側に配設されるチェーンベルト39と小径プーリー70、大径プーリー71とで構成される。又、図3、4、5、10で示すように、チェーンベルト39は、めっき槽固定ガイドレール10が固着されたフレーム73に支持されており、メンテナンス時には、ガイドレール10と共に上昇させることができる。なお、72は、チェーンベルト39とギヤの噛み合いや、ガイドレール10と搬送用ハンガー15との摺動で発生するごみを受ける板である。
めっき槽側搬送手段19の終端は、被処理物引上部2b(搬送用ハンガーが引上げられる位置よりも紙面左側)まで延びており、始端は被処理物浸漬部2aの搬送用ハンガーが浸漬される位置よりも図面で左位置まで延びている。ここで、始端側のプーリー70は、終端側のプーリー71よりも小径のものとし、搬送用ハンガー15のギヤ40がぶつからないように少し低い高さに設置されており、プーリー70と搬送用ハンガー15のギヤ40がぶつかることによって生じる搬送不良や「ごみ」の発生を防止している。図3の小径プーリー70直後(左側)のチェーンベルト39の上辺部は図3で左上がりに傾斜したチェーン支持レール41(図4)により大径プーリー71の上端と揃えられる。
チェーンベルト39が、搬送用ハンガー15のワンウェイクラッチ方式のギヤ40に係合して、被処理物Wを例えば10mm間隔に維持したまま搬送する。
【0022】
ニ)めっき槽側搬送手段19によって搬送されてきた搬送用ハンガー15をめっき槽側搬送手段19よりも高速で、被処理物引上部2bまで取り込む、第1取込搬送手段20:
配設される位置がめっき槽側搬送手段19の中間部から被処理物引上部2bまでであること以外は、第1位置決め搬送手段18と同じ構成である。
【0023】
ホ)被処理物引上部2bから、回収槽3、水洗槽4、アンロード部(アンローダー5)、ハンガー浸漬部6aまで、アンロード側ガイドレール12に沿って搬送用ハンガー15を所定ピッチ毎に前送りする第2搬送手段22:
配設される位置が、アンロード側ガイドレール12の上方であり、被処理物引上部2bからハンガー浸漬部6aまでであること以外は、第1搬送手段17と同じ構成である。
【0024】
ヘ)第1位置決め搬送手段18によって搬送された被処理物のサイズに応じて、ハンガー浸漬部6aから搬送用ハンガー15を所定間隔になるまで剥離槽6中を前送りし、搬送用ハンガー15をアンロード側昇降ガイドレール12から剥離槽固定ガイドレール13へ移し換える第2位置決め搬送手段23:
配設される位置が、ハンガー浸漬部6aからハンガー戻し搬送手段24始端部であること以外は、第1位置決め搬送手段18と同じ構成である。
この第2位置決め搬送手段23による搬送用ハンガー15の前送り距離は、直前に第1位置決め搬送手段18で前送りされた被処理物Wのサイズに応じて決定される。
【0025】
ト)ガイドレール13に沿って剥離槽6中の搬送用ハンガー15を、上記第2位置決め搬送手段23で調整された搬送間隔を維持しながら搬送するハンガー戻し搬送手段24:
搬送方向がめっき槽側搬送手段19と反対方向であり、配設される位置が剥離槽6上方であること以外は、めっき槽側搬送手段19と同じ構成である。
【0026】
チ)ハンガー戻し搬送手段24によって搬送されてきた搬送用ハンガー15をハンガー戻し搬送手段24よりも高速で、ハンガー引上部6bまで取り込む第2取込手段25:
配設される位置が、ハンガー戻し搬送手段24終端部からハンガー引上部6bまでであること以外は、第1位置決め搬送手段18と同じ構成である。
【0027】
作動についての説明:
被処理物Wをロードするところからの搬送用ハンガー15の動きを、図1を参照して説明する。
(d)位置のハンガーは、ロード側昇降ガイドレール10に懸架され、摺動腕幅L3は最小幅で、クランパー48は解放されている。
ロード側昇降ガイドレールが下降すると、(図4を参照)被処理物自動ロード装置(図1のローダー8)が、エアシリンダーを伸長して、ハンガー15に対して図4の紙面右側からは、第1ロックレバー操作具とつまみガイドを有するハンガー幅調整機構が、紙面左側からは、第2ロックレバー操作具が近づく。ハンガーのつまみ49に上記つまみガイドが、ロックレバー50a、bに第1、第2ロックレバー操作具の先端に備えられた枠状係合具がそれぞれ係合する。つまみガイドの係合によって、ハンガーが位置決めされると、第1、第2ロックレバー操作具の上向き動でロックレバー50a、bを上げて摺動腕46a、bの固定を解除し、モーターの駆動によってつまみガイドが予め制御部で設定されている被処理物のサイズに摺動腕幅をL3からL4へと移動する。ここで、L4は、被処理物Wの搬送方向の前後端から0〜20mmの位置でクランプできるようにすることが好ましい。つまみガイドの移動が終了すると、第1、第2ロックレバー操作具は下向き動し、摺動腕46a、bを固定する。その後、ロード台のローラーが駆動し、被処理物Wが取り込まれ、被処理物Wの先端がロード台の被処理物を取り込む側と反対の側端部に配設されたチャック間に挟まれる位置となり、ローラーが停止する。取り込みが完了すると、チャックが作動して被処理物を挟持する。その後、ロード台がモータによって回動しながら起立すると、チャックがエアシリンダーによって少し上向き動され、被処理物Wがクランパー48の高さに供給される。被処理物Wがクランパー48の高さに供給されると、エアシリンダーによってクランパー操作バーがクランパー48のレバー74(図4)を3個同時に圧接して被処理物Wがクランプされる。被処理物Wがクランプされると、チャックが被処理物を解放して少し上向き動し、ロード台全体が少し前進するとともに、上記ハンガー幅調整機構及び第2ロックレバー操作具がハンガーから離れる(ハンガーが上昇後、ロード台は回動しながら倒れていき、待機状態に戻る)。
【0028】
被処理物のロードが完了すると、ロード側昇降ガイドレール10の上昇によって(d)位置のハンガーは上昇する。上昇が完了すると、駆動源58の図中矢印A方向への一定角度(例えば103度)の回動により、ハンガーは、第1プッシャー16c(図2)によりロード側昇降ガイドレール10上を槽壁を越えて前処理槽1の上方まで搬送される(このとき、(c)、(e)、(f)位置のハンガーも夫々同様に第1プッシャーa、b、d次工程まで搬送される)。
【0029】
ハンガーが前処理槽1の上方まで搬送されると、ロード側昇降ガイドレール10の下降によってハンガーは下降する(このとき、被処理物Wは前処理槽1に浸漬され、(x)位置にある被処理物Wは電気めっき槽2に、(c)位置にあるハンガーは水洗僧に浸漬される)。
所定時間後、ロード側昇降ガイドレール10の上昇によってハンガーは上昇し、上記と同様に第1プッシャー16dによって、ハンガーは、ロード側昇降ガイドレール10上を前処理槽1とめっき槽2の槽壁を越えて被処理物浸漬部2a上方まで搬送され、ロード側昇降ガイドレール10の下降により、ハンガーが下降する。このとき、被処理物Wは、被処理物浸漬部2a(電気めっき槽2)に浸漬される。
【0030】
ハンガーが下降すると、第1位置決め搬送手段18の爪27が(x)位置のハンガーの爪当接部32よりも紙面右側へ移動し、ハンガーは、第1位置決め搬送手段18の爪27によってめっき槽側搬送手段19よりも高速で(例えば、5000mm/minで)引き込まれ、途中、ハンガーのギヤ40がめっき槽側搬送手段19のチェーンベルト39に係合し(ハンガーのギヤ40が図3中矢印B方向に回転しながら前送りされ)、めっき槽固定ガイドレール11上に移し換えられ、ハンガーがクランプしている被処理物Wと先のハンガーにクランプしている被処理物Wとの間隔(L2)が10mmとなる位置になる。この時、例えば、前送りする距離は次のように決定される。
【0031】
(c)、(d)位置のハンガーに懸架された被処理物Wのサイズを予めシーケンサで記憶している。(c)位置のハンガーが第1位置決め搬送手段18によって前送りされて被処理物間隔を調整し終わってからハンガーが被処理物浸漬部2aに下降するまでの時間と、(c)位置のハンガーが前送りされた距離から、(d)位置のハンガーが下降した時点での(c)位置のハンガーでクランプされた被処理物Wの後端位置を算出し、(d)位置のハンガーにクランプされている被処理物Wの先端が、前の被処理物Wの後端と10mmの間隔になる位置までの(d)位置のハンガーの搬送距離を算出する。
【0032】
その後、(b)位置のハンガーは、めっき槽側搬送手段19によって、例えば300mm/minでめっき槽固定ガイドレール11上を、10mmの被処理物間隔を維持したまま搬送される(ここで、ギヤ40はワンウェイクラッチ方式を採用しているため、図3中矢印B方向にしか回動できないので、前述の間隔を調整された位置で、チェーンベルト39の駆動がハンガーに伝達されている)。
【0033】
めっき槽2には、図示されていないが、被処理物Wが通過する線に沿って、その両外側に噴射ノズルを、噴射ノズルのさらに外側にアノードが、搬送方向に向かって多数配設されており、図示されていないポンプ、ろ過装置を通して貯槽とめっき槽2を電気めっき溶液が循環している。なお、被処理物Wへの通電は、ガイドレール11に図示されていない電源が接続されており、ハンガーを通して被処理物上部へ通電されている。
又、被処理物下端部への電流の集中を防止するため、めっき槽2内には上記被処理物の通過線に沿って、被処理物Wの下方に昇降可能な遮蔽板が備えられており、この遮蔽板には上方に伸びるガイドローラーが被処理物Wを少し間隔をあけて挟むように多数配設されている。
【0034】
ハンガーが電気めっき処理の終了に近づき(めっき槽側搬送手段19により、被処理物引上部2b近くまで搬送され)、アンロード側昇降ガイドレール12が下降すると、第1取込搬送手段20の爪28が図3中矢印Cと反対方向に駆動してハンガーの爪当接部32よりも紙面右側に位置する。その後第1取込搬送手段20の爪28が矢印C方向に駆動して、ハンガーをめっき槽固定ガイドレール11からアンロード側昇降ガイドレール12の被処理物引上部2bまで、めっき槽側搬送手段19よりも高速(例えば、5000mm/min)で引き込む。この時、ハンガーのギヤ40は、図3中矢印B方向に回転しながら搬送される。
【0035】
第1取込搬送手段20で、ハンガーが被処理物引上部2bの所定位置まで搬送されると、アンロード側昇降ガイドレール12の上昇によってハンガーは上昇する。
その後、第1搬送手段17と同様な構造を持った第2搬送手段22の第2プッシャー21a、b、c(図2)によって、順次、アンロード側昇降ガイドレール12上を、回収槽3上方、水洗槽4上方、アンロード部上方へと、前送り、下降、上昇を繰り返し、ハンガーはアンロード部上方まで搬送される。
【0036】
ハンガーがアンロード部上方まで搬送され、アンロード側昇降ガイドレール12が下降すると、前述のロード装置とロード機構を有さない以外は概ね同じ構造の自動アンロード装置(アンローダー5)が、ハンガー幅調整機構及び第2ロックレバー操作具の係合→クランパー操作バーがクランパーのレバー75(図4)を3個同時に圧接してクランプ解除、被処理物Wは解放され、受け台に落下、積載される→第1、第2ロックレバー操作具少し上向き動でロック解除→つまみガイドが摺動腕の間隔を最小(L3=250mm)に移動→第1、第2ロックレバー操作具が少し下向き動→ハンガー幅調整機構及び第2ロックレバー操作具が離脱する。
その後、ハンガーはアンロード側昇降ガイドレール12の上昇に伴って上昇し、図1の状態となった後、第2プッシャー21d(図2)によりアンロード側昇降ガイドレール12上をハンガー浸漬部6a上方の(l)位置まで搬送される。
【0037】
アンロード側昇降ガイドレール12の下降によって、ハンガーが剥離槽6のハンガー浸漬部6aに下降すると、第2位置決め搬送手段23の爪29が上記ハンガーの爪当接部32よりも図面左側に移動し、第2位置決め搬送手段23の爪29によって、ハンガー戻し搬送手段24よりも高速で(例えば、5000mm/minで)引き込まれ、剥離槽固定ガイドレール13上に移し換えられる。この時、ハンガーのギヤ40はアンロード側昇降ガイドレール12から剥離槽固定ガイドレール13に移し換えられる途中で、ハンガー戻し搬送手段24のチェーンベルト39に係合する。ハンガーのギヤ40は、ワンウェイクラッチ方式のギヤなので、第2位置決め搬送手段23の爪29の引き込みによる被処理物間隔の調整が可能となる。例えば、前送りする距離は次のように決定される。
【0038】
ハンガーが第2位置決め搬送手段23により前送りされる直前に、電気めっき槽2内を第1位置決め搬送手段18によって搬送される搬送用ハンガー15が510mm長さの被処理物を搬送していた場合、当該被処理物Wのサイズが制御部にアウトプットされ、制御部によって、ハンガーの搬送距離を、例えば後述する780mm−(510mm+10mm)=260mmと演算して、第2位置決め搬送手段23へと、アウトプットされる。一方、第1位置決め搬送手段18で搬送する被処理物Wが250mm長さの被処理物である場合には、780mm−(250mm+10mm)=520mmでハンガーを第2位置決め搬送手段23で搬送する。このように、第2位置決め搬送手段23での搬送用ハンガー15の搬送を行う直前に、第1位置決め搬送手段18で搬送される被処理物サイズに応じて、第2位置決め搬送手段23による搬送用ハンガー15の前送り距離を決定することで、電気めっき槽2と剥離槽6内に浸漬される搬送用ハンガー15の合計数をいつも一定とすることができ、搬送用ハンガー15を取り外したりせずに連続処理が可能となる。
【0039】
上記のように第2位置決め搬送手段23によって前送りされたハンガーは、ハンガー戻し搬送手段24によって、剥離槽固定ガイドレール13上を、例えば300mm/minで搬送される。
【0040】
ハンガーが剥離槽6のハンガー引上部6b近くまで搬送され、ロード側昇降ガイドレール10が下降すると、第2取込搬送手段25によって、第1取込搬送手段20と同様に、ハンガーをハンガー戻し搬送手段24よりも高速で(5000mm/min)で、剥離槽固定ガイドレール13からロード側昇降ガイドレール10のハンガー引上部6b上方位置((f)位置)まで搬送される。
【0041】
その後、ハンガーは、ロード側昇降ガイドレール10の上昇によって上昇し、第1プッシャー16a(図2)によってロード側昇降ガイドレール10上を水洗槽7上方まで搬送され、下降、上昇した後、ロード側昇降ガイドレール10上を第1プッシャー16b(図2)によってロード部上方まで搬送され、下降してロード状態へ復帰する。
【0042】
別態様:
ハンガー戻し搬送手段24での搬送方法:
なお、本発明は実施の形態に限定されず、第2位置決め搬送手段23を省略することができる。この場合、上記のように決定されたピッチ分をハンガー戻し搬送手段24を駆動して停止させる方法が採用できる。又、チェーンベルトを使用せず、アンロード後、搬送ハンガーを取り外して、溜めておき、所定量になった場合にロード側へ移送してもよい。
【0043】
第1位置決め搬送手段18での搬送距離の決定方法:
第1位置決め搬送手段18での搬送距離の決定方法としては、所定位置にセンサーを設置し、(c)位置のハンガーの被処理物が通過してからの時間とめっき槽側搬送手段19の搬送速度から、(c)位置のハンガーの被処理物の後端がどの位置にあるかを算出して、ハンガーの搬送距離を決定する。
上記の方法で、所定位置に設置したセンサーでの検知対象を被処理物の後端とする。
【0044】
第2位置決め搬送手段23での搬送距離の決定方法:
第1位置決め搬送手段18のサーボモータにエンコーダーを備え、該エンコーダーでサーボモーターで搬送用ハンガーを移動した距離を記憶し、該距離から第2搬送手段22での搬送距離を算出・決定して、出力する。
又、実施の態様の「780mm」という数値は、めっき槽で最大サイズの被処理物を処理する場合の電気めっき槽内の搬送ハンガー数から、ハンガー戻し搬送手段24内の搬送用ハンガー数を算出し、めっき槽2、ハンガー戻し搬送手段24の長さをそれぞれ収容する搬送用ハンガーの個数で割った距離の合計として決められている。
【0045】
前処理工程、後処理工程:
前処理工程、後処理工程は、実施の態様に限定されず、例えば、酸洗槽や防錆処理槽など適宜必要な各工程の処理槽を加えてもよい。
【0046】
めっき槽側搬送手段19の搬送:
めっき槽側搬送手段19での搬送用ハンガーの搬送は、等速でなくてもよい。例えば、次のように制御を2系統に分けて、めっき槽側搬送手段19とハンガー戻し搬送手段24の停止を基準に連動させて間欠的に搬送してもよい。
系統1:ハンガー戻し搬送手段24停止→第1搬送手段ガイドレール10上昇→第1搬送手段17回動(前送り)→第1搬送手段ガイドレール10下降→第1搬送手段17回動(戻り)及び第1位置決め搬送手段18作動(前送り)→第2搬送手段22戻り及びめっき槽側搬送手段19前送り・・・上記の繰り返し。
系統2:めっき槽側搬送手段19停止→第2搬送手段ガイドレール12上昇→第2搬送手段22回動(前送り)→第2搬送手段ガイドレール12下降→第2搬送手段22回動(戻り)及び第2位置決め搬送手段23作動(前送り)第2位置決め搬送手段22戻り及びハンガー戻し搬送手段24前送り・・・上記の繰り返し。
【0047】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、めっき槽2内での被処理物Wの小さい間隔を確実に調整保持することができ、高性能かつ均一な電気めっきが可能になる。又、装置の耐性を損なうことなく、電気めっき槽内に浸漬できる被処理物数を多くでき、生産性に優れる。またプーリー70と搬送用ハンガー15のギヤ40がぶつかることによって生じる搬送不良や「ごみ」の発生を防止し得る。
【0048】
請求項2の発明によると、ロード側昇降ガイドレール10の半円弧部10aとアンロード側昇降ガイドレール12の半円弧部12aと第1、第2搬送手段17、22が協働して、めっき槽固定ガイドレール11と剥離槽固定ガイドレール13の間の搬送用ハンガー15の移動機構が簡素化し、特別な乗せ換え装置が不要になるため装置が安価になり、省スペース化が可能になる。またアンロード部で搬送用ハンガー15の幅がL4からL3に縮むので、各種サイズの被処理物に対応できるばかりでなく、搬送用ハンガー15を取り外す必要が無くなり、作業が容易になる。又、厚さの薄い被処理物でも円滑な処理ができ、めっき品質を損なうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 装置の平面略図である。
【図2】 第1、第2搬送手段を示す平面略図である。
【図3】 図1のIII矢視図である。
【図4】 図1のIV-IV断面略図である。
【図5】 図4のV矢視略図である。
【図6】 ガイドレールが昇降する構造を説明する平面略図である。
【図7】 揺れ防止機構を示す側面略図である。
【図8】 図7のVIII矢視略図である。
【図9】 第1、第2搬送手段を示す平面略図である。
【図10】 図1の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 前処理槽
2 めっき槽
2a、6a 浸漬部
2b、6b 引上部
3 回収槽
4、7 水洗槽
5 アンローダー
8 ローダー
10、12 昇降ガイドレール
10a、12a 半円弧部
11 めっき槽固定ガイドレール
13 剥離槽固定ガイドレール
15 搬送用ハンガー
17、22 ハンガー搬送手段
18、23 位置決め搬送手段
20、25 取込搬送手段
24 ハンガー戻し搬送手段
40 ギヤ
40a ワンウエイクラッチ
48 クランパー
W 被処理物

Claims (2)

  1. めっき槽固定ガイドレールに沿って配設されて板状被処理物を搬送方向に沿う垂直面上に保持するチェーンベルトと、該チェーンベルトに対して噛み合うように枢支されたワンウエイクラッチ方式のギヤを有する搬送用ハンガーを備え、上記チェーンベルトに対して、上記搬送用ハンガーが上記ワンウエイクラッチ方式のギヤを介して係合していることを特徴とする、電気めっき装置。
  2. めっき槽固定ガイドレールと平行に剥離槽固定ガイドレールを設け、両ガイドレールの各槽端部から被処理物と搬送用ハンガーの浸漬部、引上部だけ離れた始端部と終端部、終端部と始端部とに連続しかつ夫々途中に半円弧部を有するロード側とアンロード側の昇降ガイドレールとを設け、両昇降ガイドレールに夫々ハンガー搬送手段を設け、搬送用ハンガーが搬送方向前後間隔調整自在の少なくとも前後のクランパーを備え、ロード部で被処理物の搬送方向長さに上記間隔が拡大され、アンロード部で上記間隔が最小値に縮小されるようにしたことを特徴とする、電気めっき装置。
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