JP3752724B2 - 無線通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、親機に無線接続される2台以上の子機を備えた無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、親機と子機との間で周波数ホッピング方式によりスペクトラム拡散通信を行うコードレス電話機が知られている。この種のコードレス電話機は、通信時に使用する周波数の切り替え順序(以下、ホッピングパターンという)が、予め特定のパターンに規定されており、常に親機及び子機が同じホッピングパターンに従って通信するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種のコードレス電話機では、常に、親機と子機との間で制御信号のやり取りを行っており、通常は、親機から子機へ所定の制御信号を送信すると、それに応じた制御信号が子機から親機へ返されるようになっている。
【0004】
しかし、1台の親機に対して2台以上の子機を設ける場合、例えば親機から子機へ何らかの制御信号を送信しても、全子機が一斉に制御信号を返したのでは、親機が各子機からの制御信号を適切に受信することができない。
また、親機が制御信号を送信する際に、特定の子機を指定する信号を含ませることにより、特定の子機だけに親機への制御信号を発信させることは可能であるが、子機の台数分だけ順番に制御信号をやり取りしていたのでは、子機の台数によっては、全子機との間で制御信号のやり取りを終えるまでにかなりの時間がかかるという問題がある。そのため、限られた時間内に制御信号のやり取りを終えるには、子機の台数を制限せざるを得なかった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、親機と複数の子機との間でより速やかに制御信号のやり取りができる無線通信システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上述の目的を達成するため、本発明は、請求項1記載の通り、
外部通信路に接続可能な1台の親機と、該親機との無線通信が可能な2台以上の子機とからなり、親機及び各子機には、所定のホップ周波数データを順次発生させるホップ周波数データ発生手段と、該ホップ周波数データ発生手段から与えられるホップ周波数データを使って、入力信号を拡散して送信信号にすると共に、受信信号を逆拡散して出力信号にする通信手段とが設けられ、周波数ホッピング方式により親機−子機間で通信可能な無線通信システムにおいて、
親機に設けられ、所定のタイミングで前記親機側の通信手段を介して所定の制御信号を発信する親機側信号発信手段と、
各子機に設けられ、親機からの信号を受信してから、各子機毎に予め決められた所定時間経過後に、前記子機側の通信手段を介して所定の制御信号を発信する子機側信号発信手段とを備えており、
前記ホップ周波数データ発生手段は、所定のタイミングで所定数だけ、親機−子機間の 通信と子機−子機間の通信で共通に用いるホップ周波数データを発生させるとともに、前記共通に用いるホップ周波数データを発生させるとき以外は、親機−子機間の通信と子機−子機間の通信とで異なるホップ周波数データを発生させ、
前記親機側信号発信手段および前記子機側信号発信手段は、前記ホップ周波数データ発生手段が前記共通に用いるホップ周波数データを発生させたときに、それぞれの前記制御信号を発信し、
前記通信手段は、前記ホップ周波数データ発生手段が前記親機−子機間の通信と子機−子機間の通信とで異なるホップ周波数データを発生させたときに、前記親機−子機間と前記子機−子機間のそれぞれで通信可能となる
ことを特徴とする。
【0007】
本発明の無線通信システムによれば、親機側信号発信手段が、所定のタイミングで前記親機側通信手段を介して所定の制御信号を発信する。そして、この制御信号を全子機が一斉に受信し、各子機の子機側信号発信手段は、受信した制御信号に対する応答信号やその他の信号が含まれた制御信号を、各子機毎に予め決められた所定時間経過後に、前記子機側通信手段を介して発信する。各子機毎に予め決められた所定時間は、同時に2以上の子機が発信を行わないように設定可能なので、親機は、各子機が発信する順序に従って、順番に制御信号を受信できる。どの子機から受信した制御信号であるかは、親機が制御信号を発信してから経過した時間に基づいて親機側で判断することができる。あるいは、制御信号中に子機毎に異なる識別信号を含ませることにより、その識別信号に基づいてどの子機から受信した制御信号であるかを親機側で判断することもできる。
【0008】
この様な無線通信システムであれば、親機が各子機の受信周波数に合わせて逐一制御信号を発信する場合に比べて、子機に対して制御信号を送信するのにかかる時間が格段に短縮される。したがって、従来以上に子機の数が増えたとしても、少なくとも親機から子機へ制御信号を送るのにかかる時間は増えることがなく、子機の増設は容易である。
また、ホップ周波数データ発生手段が親機−子機間の通信と子機−子機間の通信で共通に用いるホップ周波数データを発生させたときに、制御信号を発信するので、子機−子機間で通信中の子機でも制御信号を受信でき、しかも、ホップ周波数データ発生手段が前記共通に用いるホップ周波数データを発生させるとき以外は、親機−子機間の通信と子機−子機間の通信とで異なるホップ周波数データを発生させるので、親機−子機間と子機−子機間のそれぞれで通信を行うことができる。
【0009】
ここで、親機側信号発信手段が制御信号を発信するタイミングについては、種々のタイミングを考え得るが、例えば、請求項2記載の如く、
前記親機側信号発信手段が、一定の周期で定期的に所定の制御信号を発信する構成であれば、
子機側でも、親機と同期を取って一定の周期で定期的に受信周波数を切り替えることにより、親機からの制御信号を受信できる。
【0010】
なお、親機側信号発信手段が、制御信号を不定期に発信する場合は、子機が所定周波数を受信可能な状態で、制御信号が送信されてくるまで待機する構成にもできる。但し、上記請求項2記載の如く構成すれば、子機が事前に待機する必要がなく、子機にとっては他の通信等に利用可能な時間が増大するという利点がある。
【0011】
また、本発明の無線通信システムでは、各機器間で送受信のタイミングを一致させるため、親機と子機との同期をとることが重要であるが、請求項3記載の如く、
前記親機側信号発信手段が、親機と子機との同期を維持するための同期信号が含まれた制御信号を発信し、
前記子機側信号発信手段が、前記同期信号を受信して子機側での同期調整が正常に行われた場合に所定の制御信号を発信すると、
子機側で親機との同期調整ができ、しかも、子機との同期が取れていることを親機側で確認できる。
【0012】
また、請求項4記載の無線通信システムの様に、
発呼機となる親機又は子機の前記信号発信手段が、着呼機となる親機又は子機との接続を要求する呼出信号が含まれた制御信号を発信し、
前記着呼機となる親機又は子機の前記信号発信手段が、発呼機と接続可能な場合に接続了承信号が含まれた制御信号を発信し、
着呼機が前記制御信号を発信した後、発呼機側及び着呼機側の前記ホップ周波数データ発生手段が、標準のホップ周波数データ列とは異なるホップ周波数データ列を発生させると共に、その異なるホップ周波数データ列を使って、発呼機側及び着呼機側の通信手段が、入力信号を拡散して送信信号にすると共に、受信信号を逆拡散して出力信号にすることにより、通信を行う構成にすれば、
発呼機と着呼機のリンクが成立した後に、当該機器間では、標準と異なるホップ周波数データ列を使って通信を開始するので、それ以外の親機又は子機は、標準のホップ周波数データ列を使って、制御信号の送受信を継続して実行できる。
【0013】
更に、請求項5記載の無線通信システムの様に、
親機及び子機は、親機から子機への送信を行う第1フェーズと子機から親機への送信を行う第2フェーズとを含んでなるフレームを単位として、各フレーム毎に周波数を切り替えながら相互に通信可能で、
前記親機側信号発信手段が、所定フレームの第1フェーズに制御信号を発信すると共に、
前記子機側信号発信手段が、前記所定フレームの次のフレームから、各子機が同時に応答しない様に、予め互いに1フレーム以上ずらして設定された順序で、各フレームの第2フェーズに前記子機側通信手段を介して制御信号を発信する構成になっていると、
各フレームでは、常に、第1フェーズで親機から発信可能、第2フェーズで子機から発信可能となればよく、親機及び子機のいずれが発信側となるフレームであっても、1つのフレームにおける送受信の処理手順は同じになる。また、各子機は、予め互いに1フレーム以上ずらして設定された順序で、各フレームの第2フェーズに制御信号を発信するので、各子機に対して至急伝達したい情報がある様な場合は、そのフレームの第1フェーズにおいて、親機から子機へ情報を発信することもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態として、本発明の無線通信システムの具体例を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する具体例は、本発明の実施の形態の一例に過ぎず、本発明の実施の形態が以下に例示する具体的な装置に限られる訳ではない。
【0015】
本無線通信システムは、図1に示す通り、外部通信路である電話回線に接続される1台の親機10と、親機10との無線通信が可能な3台の子機11〜13とで構成されている。
これらの内、親機10及び子機11〜13はいずれも、図2に示す通り、所定のホッピングパターンで周波数を切り替えるために使われるホップ周波数データを発生させるホップ周波数データ発生部21と、ホップ周波数データ発生部21から与えられるホップ周波数データを使って、入力信号を拡散して送信信号にすると共に、受信信号を逆拡散して出力信号にする通信部22とを備えている。
【0016】
ホップ周波数データ発生部21は、クロック30からの出力信号を入力する毎にカウントアップされるフレームカウンタ32と、フレームカウンタ32からホッピング開始信号を入力する毎にカウントアップされるホッピングカウンタ34と、所定のホップ周波数データ列を記憶するホッピングテーブル36とを備え、逐次変動するホッピングカウンタ34からの入力値に応じてホッピングテーブル36からホップ周波数データを読み出し、そのホップ周波数データを出力信号として発生させている。これらのフレームカウンタ32、ホッピングカウンタ34、ホッピングテーブル36は、上述のように別体のものとすることもできるが、周知のCPUによる論理演算処理に置換することもできる。
【0017】
また、通信部22は、ホップ周波数データ発生部21からホップ周波数データが与えられると、それに応じた発振周波数fN'で発振する周波数シンセサイザ40を備え、周波数シンセサイザ40からの発振周波数fN'の信号と送話器側からの周波数fIFの入力信号をミキサ41で混合し、ミキサ41から出力される周波数fN の送信信号をアンプ42で増幅し、その信号をアンテナスイッチ43を介してアンテナ23から発信するように構成されている。また一方、アンテナ23で受信した周波数fN の信号を、アンテナスイッチ43を介してアンプ45に入力して増幅し、その周波数fN の信号と上記周波数シンセサイザ40からの発振周波数fN'の信号をミキサ46で混合して、周波数fIFの出力信号を生成するように構成されている。これらの送信又は受信動作は、アンテナスイッチ43の切り替え位置に応じて、いずれか一方が行われる。
【0018】
なお、親機10及び子機11〜13は、上記本発明における主要な構成の他に、それぞれ通常のコードレス電話機の親機及び子機が備える構成(例えば、受話器、送話器、ダイヤルキー、各種スイッチ等)を備えているが、これらは周知のものと全く同じなので、図示及び説明を省略する。
【0019】
次に、本無線通信システムにおける通信方法について説明する。
本無線通信システムでは、TDD(時分割デュープレクス)を用いて双方向通信を行っている。即ち、親機10と子機11〜13のいずれかとの間で通信が行われる場合は、図3に示す様に、親機10が、周波数ホップ51、送信52、送受切り替え53、及び受信54の各フェーズからなるフレーム50を単位として動作する一方、子機11〜13が、周波数ホップ61、受信62、送受切り替え63、及び送信64の各フェーズからなるフレーム60を単位として動作する。これらの各フェーズは、それぞれフレーム内での開始から終了までのタイミングが予め決められており、上述の如くカウントアップされるフレームカウンタ32からの出力信号(出力値)に基づいて、次のフェーズへの切り替えが管理されている。
【0020】
これら各フェーズの内、周波数ホップフェーズは、フレームの切り替えに伴って遷移状態となる送受信周波数を安定させる期間で、各機器間で互いに送受信は行わない。
また、親機10の送信フェーズ(即ち、子機11〜13の受信フェーズ)は、親機10から子機11〜13への信号が発信される期間で、ここで送信される信号には、送話器側からの入力信号の他に、制御信号として、親機10と子機11〜13とのフレームの同期を維持するために必要な同期信号、子機11〜13を呼び出す呼出信号、子機11〜13からの呼出を受け付けた旨を示す接続了承信号、親機10が通信中である旨を示すビジー信号などがある。
【0021】
同期信号は、全送信ビット中の特定位置に埋め込まれた特定パターンのビット列からなり、このビット列を子機11〜13が受信信号中から検出したら、そのビット列の位置が上記特定位置と一致するように、子機側のフレームカウンタ32をリセットする。即ち、例えば、フレームカウンタ32の値がmの時に親機10が上記特定パターンのビット列を送信し終えるとすると、これを受信した子機11〜13は、上記特定パターンのビット列を受信し終えた時点で、強制的にフレームカウンタ32の値をmに再設定する。これにより、子機側のフレームカウンタ32は親機側と一致し、以後は、親機10及び子機11〜13のそれぞれが、自身のクロック30からのパルス信号でフレームカウンタ32のカウントアップを管理するだけで、フレームを切り替えるタイミング等が親機10と子機11〜13とで一致する。この様な同期調整を適当なタイミングで実施すれば、親機10と各子機11〜13とで、それぞれのクロック30の出力するパルス間隔に多少の誤差があっても、フレームの切り替わるタイミングに大きなずれは生じない。呼出信号は、親機10が子機11〜13のいずれかとの通信を開始する際に、まず最初に発信する信号で、リンクすべき子機を指定するID等が含まれている。逆に、接続了承信号は、先に子機11〜13から送られて来ている呼出信号に対し、親機10が通信可能である場合に送信する信号で、この信号を送信したら次のフレームから呼出側の子機との通信が開始される。ビジー信号は、親機10が通信中であることを示す信号で、子機11〜13のいずれと通信中であるかを示すID等が含まれている。
【0022】
また、送受切り替えフェーズは、親機10及び子機11〜13のそれぞれにおいて、送信と受信が入れ替わる遷移期間で、各機器間で互いに送受信は行わない。
また、親機10の受信フェーズ(即ち、子機11〜13の送信フェーズ)は、子機11〜13から親機10への信号が発信される期間で、ここで送信される信号には、任意の内容となる音声などのデータ信号の他に、制御信号として、子機11〜13側で親機10との同期が取れたことを返答する同期確認信号、親機10又は子機11〜13のいずれかを呼び出す呼出信号、親機10又は子機11〜13のいずれかからの呼出を受け付けた旨を示す接続了承信号、子機11〜13が通信中である旨を示すビジー信号などがある。
【0023】
同期確認信号は、正常同期調整ができた場合に、その確認として送信される信号で、この信号が送信されてこなければ、応答のない子機11〜13について、同期が取れていないものと親機側で判断することができる。なお、呼出信号、接続了承信号、及びビジー信号は、子機11〜13が主体となること以外は、親機10の発信するものと同様の主旨の信号である。
【0024】
これら各フェーズにて構成されるフレームを単位として、1つのフレームにおいて送受信が行われ、この送受信が複数フレームにわたって繰り返し実行されることにより、機器間での双方向通信が実現される。
なお、本無線通信システムでは、後から詳述する通り、子機−子機間での通信が可能であるが、子機−子機間で通信を開始した場合は、発呼側となる子機が、親機10と同様に、周波数ホップ51、送信52、送受切り替え53、及び受信54の各フェーズからなるフレーム50を単位として動作する。これにより、通常通り上記フレーム60を単位として動作している子機との間で、双方向通信が可能となる。
【0025】
また、送信フェーズでは、送信の必要な機器が送信動作を行うが、送信の不要な機器については、受信フェーズと同様に受信動作を行っている。
次に、通信時に使用する周波数の切り替え方法について説明する。
本無線通信システムでは、上述したフレームを単位として、フレーム毎に使用する周波数を切り替えながら、周波数ホッピング方式によりスペクトラム拡散通信を行っている。
【0026】
より具体的には、ホップ周波数データ発生部21では、フレームカウンタ32が、クロック30のパルス信号を0から所定値まで1ずつカウントし、所定値に達したら0(ゼロ)にリセットする動作を繰り返し実行している。この0(ゼロ)から所定値に達するまでの時間が、上記1フレームの長さに相当する。
【0027】
また、ホッピングカウンタ34は、新たに周波数ホップフェーズに入るたびに1ずつカウントアップされる。周波数ホップフェーズに入ったことは、上記フレームカウンタ32が0(ゼロ)にリセットされることにより判断できる。そして、ホッピングカウンタ34の値N(以下、ホップ番号Nともいう)も、予め定められた最大値nに達したら再び0(ゼロ)に戻る。
【0028】
そして、このホッピングカウンタ34の値N(以下、ホップ番号Nともいう)をパラメータにして、ホッピングテーブル36からホップ周波数データが読み出され、このホップ周波数データを出力信号として出力する。
親機10の場合、ホッピングテーブル36には、図4(a)に示す様に、ホップ番号Nに対応付けられた複数のホップ周波数データb0 、b1 、b2 、・・・、bn 、・・・からなるホップ周波数データ列Bが記憶されている。一方、子機11〜13の場合、ホッピングテーブル36には、図4(b)に示す様に、親機側と全く同じホップ周波数データ列Bに加え、ホップ周波数データ列H1,H2が記憶されている。ホップ周波数データ列H1は、0〜3番目までがホップ周波数データ列Bと同じホップ周波数データb0 、b1 、b2 、b3 で構成され、4番目以降が、特有のホップ周波数データh14 、h15 、・・・、h1n ・・・で構成されている。ホップ周波数データ列H2も、0〜3番目までは、ホップ周波数データ列H1と同様に、ホップ周波数データ列Bと同じホップ周波数データb0 、b1 、b2 、b3 で構成され、4番目以降は、特有のホップ周波数データh24 、h25 、・・・、h2n 、・・・で構成されている。
【0029】
親機−子機間通信を行う場合は、親機及び子機の双方で、ホップ周波数データ列Bが選択される。また、子機−子機間通信を行う場合は、子機の組合せに応じてホップ周波数データ列H1、H2のいずれかが選ばれる。本システムの場合、子機11〜13に子機番号#1〜#3が付けられており、通信を行う2台の子機の内、若い方の子機番号#1、#2に応じて、ホップ周波数データ列H1、H2が選ばれる。この様な子機−子機間通信用ホップ周波数データ列の選択方法は、子機が4台以上ある場合に有意である。即ち、例えば子機が4台あるとすれば、子機の台数より1つだけ少ないホップ周波数データ列H1〜H3が用意され、互いに通信を行う2台の子機の内、若い方の子機番号#1〜#3のいずれかに応じてホップ周波数データ列が選ばれる。こうすると、2組の子機同士が同時に通信を行う場合に、子機同士を如何なる組合せにしようとも、互いの子機番号だけに基づいて確実に異なるホップ周波数データ列を選択できる。ちなみに、同時に組合せ可能な子機同士の組は、全子機の台数の半分(奇数台の場合は小数点以下切捨て)となるので、その組の数だけ子機−子機間通信用のホップ周波数データ列を用意しておけば、2組以上の子機同士が同時に通信することは十分に可能であり、この方が必要な記憶容量を低減できる等の利点がある。但し、この場合、互いの子機番号だけでは、使用可能なホップ周波数データ列を判断できないので、別途、ホップ周波数データ列の使用状況がわかるようなデータを保持するか、各チャネルをモニタして使用中か否かをチェックするといった処理を要するなど、より複雑な制御が必要である。
【0030】
さて、親機−子機間通信の場合を例にして説明を続けると、例えばあるフレームにおいて、ホッピングカウンタ34が0(ゼロ)であれば、ホップ周波数データb0 が周波数シンセサイザ40に与えられ、周波数シンセサイザ40は発振周波数f0'で発振する。そして、この発振周波数f0'の信号により、周波数fIFの入力信号が周波数f0 の送信信号に変換されて出力される。一方、同じく発振周波数f0'の信号により、周波数f0 の受信信号は周波数fIFの出力信号に変換される。
【0031】
上記ホッピングカウンタ34のホップ番号Nは、フレームが切り替わる毎に、0(ゼロ)からnまでカウントアップされた後、再び0(ゼロ)に戻るため、ホップ周波数データ発生部21が発生させるホップ周波数データは、b0 、b1 、b2 、・・・、bn 、b0 、・・・と循環するように変動し、それに伴って、最終的に送受信に使われる周波数fN がf0 、f1 、f2 、・・・、fn 、f0 、・・・と循環するように変動することになる。
【0032】
ホップ周波数データbi と送受信周波数fi は、ある比例関係をもって1対1に対応する値になっており、ホップ周波数データb1 〜bn が擬似乱数値で設定されているため、送受信周波数f1 〜fn は予め定められた所定の周波数帯域内でランダムに変動(ホップ)する。
【0033】
子機−子機間通信の場合も、上記と同様の仕組みで、フレーム毎に使用する周波数がランダムに切り替わるが、選択されるホップ周波数データ列が異なるため、ホッピングパターン(周波数の切り替わりの状態)は、親機−子機間通信のホッピングパターンとは異なるものになる。例えばホップ周波数データ列H1が選ばれた場合であれば、上記ホッピングカウンタ34のカウントアップに伴い、ホップ周波数データ発生部21が発生させるホップ周波数データは、b0 、b1 、b2 、b3 、h14 、・・・、h1n 、b0 、・・・と変動し、それに伴って、最終的に送受信に使われる周波数fN がf0 、f1 、f2 、f3 、g4 、・・・、gn 、f0 、・・・と変動する。
【0034】
但し、ホップ周波数データ列B、H1、H2には、いずれもホップ周波数データb0 〜b3 を発生させる期間が設けられている。この様なフレーム(以下、制御フレームともいう)は、全機器間で各種制御信号の送受信を行うために設けてある。本システムの場合は、制御フレームが全部で4フレームになっているが、これは少なくとも親機の台数に子機の台数を加えた数となるように設定してある。子機の数を更に増設可能であれば、予め増設可能な最大数分だけ、制御フレームを設定しておけばよい。この様な制御フレームでは、共通の周波数f0 〜f3 で送受信を行うため、選択されたホップ周波数データ列がB、H1、H2のいずれであるかにかかわらず、全機器間で送受信が可能である。そのため、同時に2以上の機器が送信するのを防ぐため、親機10と子機11〜13との間で、予め取り決められた順序にしたがって送受信を行わねばならない。なお、制御フレーム以外のフレームでは、通信中の機器間でのみ送受信周波数が一致するので、当該機器間で取り決められた順序のみにしたがって送受信を行っても、他のチャネルとの衝突等は発生しない。
【0035】
次に、親機10で実行される送受信処理について説明する。なお、親機10での送受信は、ホップ周波数データ列Bを使って行われる。
まず、図5に示す様に、ホップ番号Nが0(ゼロ)にリセットされることにより、所定の周波数へホップする(S102)。これにより、制御フレームに入る。
【0036】
ここで、特定の子機を呼び出すか否かをチェックする(S104)。子機を呼び出さない場合には(S104:NO)、そのフレームの送信フェーズにおいて同期信号を送信する(S106)。そして、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S108)、そのフレームの受信フェーズにおいて子機11からの制御信号を受信する(S110)。また、引き続いて、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S112)、そのフレームの受信フェーズにおいて子機12からの制御信号を受信し(S114)、更に、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S116)、そのフレームの受信フェーズにおいて子機13からの制御信号を受信する(S118)。各子機からの制御信号には、先に説明した同期確認信号が含まれ、また、親機10に対する呼出信号が含まれる可能性があり、親機10は子機からの呼出信号の有無をチェックする(S120)。
【0037】
子機からの呼出がなければ(S120:NO)、親機10は、各部を省電力状態に移行させてスリープする(S122)。そして、以後は、制御フレームを抜けて、ホップ番号Nが0(ゼロ)にリセットされるまで(S124:NO)、スリープ状態を継続し、ホップ番号Nがリセットされたら(S124:YES)、各部の省電力状態を解除してウェイクし(S126)、S102へと戻る。
【0038】
一方、上記S120において、子機からの呼出があれば(S120:YES)、図6に示す様に、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S140)、制御フレームを抜け、そのフレームの送信フェーズにおいて接続了承信号を送信する(S142)。そして、そのフレームの受信フェーズにおいて確認信号を受信したら(S146)、後述する親機−子機間通話が次のフレームから開始される。
【0039】
さて一方、図5に示した処理中、S104において、子機を呼び出す場合には(S104:YES)、図7に示す通り、そのフレームの送信フェーズにおいて同期信号と共に特定の子機に対する呼出信号を送信する(S160)。この呼出信号には、例えば子機12を指定するIDが含まれており、呼出信号自体は、全子機11〜13で受信されるが、各子機11〜13において、子機12に対する呼出信号であることを認識できる。なお、ここからは、子機12を呼び出したものとして説明を続ける。
【0040】
続いて、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へのホップを繰り返し(S162、S163)、そのフレームの受信フェーズにおいて子機12からの接続了承信号を受信し(S164)、更に次の周波数へホップした後(S166)、制御フレームを抜ける次のフレームから、以下に説明する親機−子機間通話が開始される。S162、S166においてホップしたフレームでは、それぞれ子機11、13からの制御信号を受信するが、親機10に対する接続要求などは無効となる。なお、図6に示した処理中、S146を終えた場合も、以下に説明する親機−子機間通話が開始される。なお、接続了承信号を受信できなければ、子機が通話中、子機との同期がはずれている、子機が通信可能範囲にいない、子機の電池切れ等、様々な要因が考えられるが、いずれにしても通話不能であり、例えば通話不能であることを示す音声信号を受話器から発する等の対処をする。
【0041】
さて次に、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S170)、そのフレームの送信フェーズにおいて通話信号を送信すると共に(S172)、同じフレームの受信フェーズにおいて子機12からの通話信号を受信して(S174)、相互に通信を開始する。
【0042】
ここで、ホップ番号Nがリセットされていなければ(S176:NO)、通信終了か否かをチェックし(S178)、通信終了でなければ(S178:NO)、S170へ戻って親機−子機間通話を継続する。また、通信終了であれば(S178:YES)、図5に示した処理中、S122へ移行する。
【0043】
一方、S176においてホップ番号Nがリセットされていれば(S176:YES)、次の周波数へホップし(S180)、その制御フレームの送信フェーズにおいて同期信号及びビジー信号が送信される(S182)。そして、次の周波数へのホップを繰り返した後(S184〜S186)、S170へ移行し、再び親機−子機間通話を継続する。なお、S184〜S186でホップしたフレームでは、それぞれ子機11〜13からの制御信号を受信するが、仮に親機10に対する接続要求などが発信されても無効となる。
【0044】
さて、以上のような送受信処理を行う親機10に対し、各子機11〜13は、次のような送受信処理を実行する。なお、以下の説明は、子機12を例に説明するが、子機11、13も、それぞれ同様な送受信処理を行っている。
まず、図8に示す様に、ホップ番号Nがリセットされて所定の周波数へホップし(S202)、その制御フレームの受信フェーズにおいて親機10からの制御信号を受信する(S204)。制御信号中には、同期信号が含まれ、また、親機10からの呼出信号が含まれている場合がある。
【0045】
ここで、親機10からの呼出がない場合には(S206:NO)、ホップ番号Nのカウントアップにより、次の周波数へホップし(S208)、子機11を呼び出すか否かをチェックする(S210)。ここで、子機11を呼び出す場合は(S210:YES)、後述する子機−子機間通話が、次のフレームから開始される。一方、子機11を呼び出さない場合は、このフレームの受信/送信フェーズ双方とも受信状態で待機する(S212)。
【0046】
そして、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S214)、その制御フレームの受信フェーズにおいて子機11又は子機13からの制御信号を受信する(S215)。ここで、子機からの呼出があれば(S216:YES)、後述する子機−子機間通話が、次のフレームから開始される。一方、子機からの呼出がなければ(S216:NO)、親機10を呼び出すか否かをチェックする(S218)。ここで、親機10を呼び出すのであれば(S218:YES)、後述する親機−子機間通話が、次のフレームから開始される。一方、親機10を呼び出さないのであれば(S218:NO)、このフレームの送信フェーズにおいて同期確認信号を送信する(S220)。
【0047】
続いて、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S222)、子機13を呼び出すか否かをチェックする(S224)。ここで、子機13を呼び出す場合は(S224:YES)、後述する子機−子機間通話が、次のフレームから開始される。一方、子機13を呼び出さない場合は、このフレームの受信/送信フェーズ双方とも受信状態で待機する(S226)。
【0048】
また続いて、各部を省電力状態に移行させてスリープする(S228)。そして、ホップ番号Nがリセットされるまで(S230:NO)、スリープ状態を継続し、ホップ番号Nがリセットされたら(S230:YES)、各部の省電力状態を解除してウェイクし(S232)、S202へと戻る。
【0049】
さて、上記S206において、親機10からの呼出がある場合には(S206:NO)、図9に示す様に、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S240)、このフレームの受信/送信フェーズ双方とも受信状態で待機する(S242)。そして、ホップ番号Nがカウントアップされて、更に次の周波数へホップし(S244)、そのフレームの送信フェーズにおいて接続了承信号が送信される(S245)。そして更に、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S246)、このフレームの受信/送信フェーズ双方とも受信状態で待機する(S247)。
【0050】
さて続いて、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S248)、そのフレームの受信フェーズにおいて親機10からの通話信号を受信すると共に(S250)、同じフレームの送信フェーズにおいて通話信号を送信して(S252)、相互に通信を開始する。
【0051】
ここで、ホップ番号Nがリセットされていなければ(S254:NO)、通信終了か否かをチェックし(S256)、通信終了でなければ(S256:NO)、S248へ戻って親機−子機間通話を継続する。また、通信終了であれば(S256:YES)、図8に示した処理中、S228へ移行する。
【0052】
一方、S254においてホップ番号Nがリセットされていれば(S254:YES)、次の周波数へホップし(S260)、そのフレームの受信フェーズにおいて同期信号を受信する(S262)。そして、ホップ番号Nのカウントアップにより、周波数のホップを3回繰り返して制御フレームを抜け(S264〜S266)、S248へ移行して、再び親機−子機間通話を継続する。
【0053】
さて次に、図8に示した処理中、S210又はS224において子機の呼出をする場合には(S210:YES、又は、S224:YES)、子機12の本来の送信/受信フェーズの順序を逆転させて以下の処理を行う。以下、子機13を呼び出す場合(S224:YES)を例にして説明を続けるが、子機11の場合も同様の処理である。
【0054】
まず、図10に示す様に、そのフレームの送信フェーズにおいて子機13に対する呼出信号を送信し(S300)、続く受信フェーズにおいて子機13からの接続了承信号を受信する(S302)。こうして、互いにリンク可能な状態であることを確認したら、これまで使用してきたホップ周波数データ列Bを、ホップ周波数データ列H2に変更する(S304)。なお、ここでは、子機13との通話を想定しているため、次のフレームから通話が開始されるが、子機11との通話の場合は、残る2つの制御フレームを抜けるまで通話を開始しない。
【0055】
続いて、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S306)、そのフレームの送信フェーズにおいて通話信号を送信すると共に(S308)、同じフレームの受信フェーズにおいて子機13からの通話信号を受信して(S310)、相互に通信を開始する。
【0056】
このフレームからは、子機12、13が、いずれもホップ周波数データ列H2を使って送受信信号の周波数をホップさせているので、この時点で、ホップ周波数データ列Bを使って送受信信号の周波数をホップさせている親機10及び子機11とは、使用する周波数が一致しない全く別のチャネルが形成されることになる。したがって、この時、親機10と子機11との間で通信が開始されたとしても、互いに通信を妨害したりすることはない。
【0057】
そして、ホップ番号Nがリセットされていなければ(S312:NO)、通信終了か否かをチェックし(S314)、通信終了でなければ(S314:NO)、S306へ戻って子機−子機間通話を継続する。また、通信終了であれば(S314:YES)、それまで使用してきたホップ周波数データ列H2を、ホップ周波数データ列Bに変更し(S316)、図8に示した処理中、S228へ戻る。
一方、S312においてホップ番号Nがリセットされていれば(S312:YES)、次の周波数へホップする(S320)。この時は、引続きホップ周波数データ列H2が使われているが、ホップ番号Nがリセットされてから4フレームの間は、ホップ周波数データ列Bと同じホップ周波数データが発生するため、親機10からの制御信号を受信可能になり、このフレームの受信フェーズにおいて親機10からの同期信号を受信する(S322)。そして、ホップ番号Nのカウントアップにより、周波数のホップを3回繰り返して制御フレームを抜け(S324〜S326)、S306へ移行し、再び子機−子機間通話を継続する。
【0058】
さて次に、図8に示した処理中、S216において子機からの呼出がある場合には(S216:YES)、子機−子機間通話を開始する。以下、子機13から呼び出された場合を例にして説明を続けるが、子機11の場合も同様の処理である。
【0059】
まず、図11に示す様に、そのフレームの送信フェーズにおいて子機13に対して接続了承信号を送信する(S340)。そして、これまで使用してきたホップ周波数データ列Bを、ホップ周波数データ列H2に変更する(S342)。
そして、ホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S344)、更にホップ番号Nがカウントアップされて、次の周波数へホップし(S346)、そのフレームの受信フェーズにおいて通話信号を受信すると共に(S348)、同じフレームの送信フェーズにおいて子機13に対して通話信号を送信して(S350)、相互に通信を開始する。
【0060】
このフレームからは、子機12、13が、いずれもホップ周波数データ列H2を使って送受信信号の周波数をホップさせているので、この時点で、ホップ周波数データ列Bを使って送受信信号の周波数をホップさせている親機10及び子機11とは、使用する周波数が一致しない全く別のチャネルが形成されることになる。したがって、この時、親機10と子機11との間で通信が開始されたとしても、互いに通信を妨害したりすることはない。
【0061】
そして、ホップ番号Nがリセットされていなければ(S352:NO)、通信終了か否かをチェックし(S354)、通信終了でなければ(S354:NO)、S346へ戻って子機−子機間通話を継続する。また、通信終了であれば(S354:YES)、それまで使用してきたホップ周波数データ列H2を、ホップ周波数データ列Bに変更し(S356)、図8に示した処理中、S228へ戻る。
【0062】
一方、S352においてホップ番号Nがリセットされていれば(S352:YES)、次の周波数へホップする(S360)。この時は、引続きホップ周波数データ列H2が使われているが、ホップ番号Nがリセットされてから4フレームの間は、ホップ周波数データ列Bと同じホップ周波数データが発生するため、親機10からの制御信号を受信可能になり、このフレームの受信フェーズにおいて親機10からの同期信号を受信する(S362)。そして、ホップ番号Nのカウントアップにより、周波数のホップを3回繰り返して制御フレームを抜け(S364〜S366)、S346へ移行し、再び子機−子機間通話を継続する。
【0063】
さて次に、図8に示した処理中、S218において親機10の呼出をする場合には(S218:YES)、図12に示す様に、そのフレームの送信フェーズにおいて親機10に対して呼出信号を送信し(S380)、ホップ番号Nのカウントアップにより、周波数のホップを2回繰り返し(S382、S384)、制御フレームを抜け、そのフレームの受信フェーズにおいて親機10からの接続了承信号を受信する(S386)。そして、そのフレームの送信フェーズにおいて確認信号を送信したら(S388)、図9に示す処理中、S248へ移行し、既に説明した親機−子機間通話が次のフレームから開始される。
【0064】
以上説明した親機10及び子機12(子機11、13も同様)の各処理により、親機−子機間および子機−子機間で、それぞれ独立して直接通信を行うことができる。
次に、上記各処理により行われる通信動作の状態について、図13に示すタイミングチャートを使って説明する。
【0065】
初めに、親機10及び子機11〜13が待機状態にある場合について説明する。
まず、ホップ番号Nが0になってフレームA0になると、親機10が同期信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を子機11〜13が受信する。これにより、子機11〜13において、親機10との同期調整が行われる。図13において、四角形の印は信号の送信動作を意味し、送信動作を行っていない機器はすべて受信動作を行っている。周波数fB は、上述したホップ周波数データ列Bを使って切り替わる周波数であり、ホップ番号Nに応じてフレームが切り替わる毎にf0 、f1 、f2 、・・・、fn 、f0 の順に循環して切り替わるが、図においては単にfB と表してある。なお、後述するフレームE2に至るまで、各機器はすべて周波数fB で送受信を行っている。
【0066】
続いて、ホップ番号Nが1になってフレームA1になると、子機11が同期確認信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を親機10が受信する。以下、ホップ番号Nがカウントアップされる毎に次のフレームA2、A3へ切り替わり、子機12、13が順に同期確認信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を親機10が受信する。
【0067】
そして、ホップ番号Nが4になってフレームA4になると、以降、ホップ番号NがnになってフレームAnとなるまで、親機10及び各子機11〜13はスリープ状態になる。そして、ホップ番号Nが0にリセットされてフレームB0になると、この時、親機10及び子機11〜13がウェイク状態となる。
【0068】
つまり、待機時においては、ホップ番号Nが0〜3の制御フレームではウェイク状態となって制御信号の送受信を行い、ホップ番号Nが4〜nの通常フレームではスリープ状態となって電力の消費を抑制する。
次に、親機10から子機12を呼び出す場合について説明する。
【0069】
まず、ホップ番号Nが0になってフレームB0になると、親機10が同期信号及び呼出信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を子機11〜13が受信する。そして、ホップ番号Nが1になってフレームB1になると、子機11が同期確認信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を親機10が受信する。
【0070】
続いて、ホップ番号Nが2になってフレームB2になると、子機12が同期確認信号及び接続了承信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を親機10が受信する。そして、ホップ番号Nが3になってフレームB3になると、子機13が同期確認信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を親機10が受信する。
【0071】
続いて、ホップ番号Nが4になってフレームB4になると、前半のフェーズにおいて、親機10が通話信号を周波数fB で送信し、この通話信号を子機12が受信する。また、同じフレームの後半のフェーズにおいて、子機12が通話信号を周波数fB で送信し、この通話信号を親機10が受信する。以降、ホップ番号NがnになってフレームBnとなるまで、親機10と子機12の間で通話信号の送受信が行われる。なお、子機11、13は、上述の通り、いずれもスリープ状態になって待機する。
【0072】
続いて、ホップ番号Nが0にリセットされてフレームC0になると、子機11、13はいずれもウェイク状態になる。この時、親機10が同期信号及びビジー信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を子機11〜13が受信する。そして、ホップ番号Nが1になってフレームC1になると、子機11が同期確認信号を含む制御信号を周波数fB で送信する。
【0073】
続いて、ホップ番号Nが2になってフレームC2になるが、既に親機10とのリンクが成立している子機12は、制御信号等を特に送信してもしなくてもよい。そして、ホップ番号Nが3になってフレームC3になると、子機13が同期確認信号を含む制御信号を周波数fB で送信する。
【0074】
続いて、ホップ番号Nが4になってフレームC4になると、再び親機10と子機12との間の通話が開始され、前半のフェーズにおいて、親機10が通話信号を周波数fB で送信し、この通話信号を子機12が受信すると共に、同じフレームの後半のフェーズにおいて、子機12が通話信号を周波数fB で送信し、この通話信号を親機10が受信する。
【0075】
こうして、以降通話終了まで、ホップ番号Nが0〜3の制御フレームでは制御信号の送受信、ホップ番号Nが4〜nの通常フレームでは親機10と子機12の間で通話信号の送受信が繰り返される。制御フレームの間は、通話信号の送受信が途切れるが、これは数十ミリ秒程度の時間なので、利用者の会話が途切れる様なことはない。
【0076】
なお、フレームC1、C3では、子機11、13が同期確認信号を送信しているが、通話中の親機10は、子機からの同期確認信号を特に処理していない。したがって、子機側の処理で、フレームC0でビジー信号が送信された場合は、フレームC1、C3で制御信号を送信しない様にしてもよい。また、子機11、13は、親機10から子機12に対する呼出信号や、親機10からのビジー信号を受信しているので、親機10や子機12に対する発呼操作が行われれば、利用者に親機10や子機12が使用中である旨を通知することができる。
【0077】
次に、子機12から親機10を呼び出す場合について説明する。
まず、ホップ番号Nが0になってフレームD0になると、親機10が同期信号及び呼出信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を子機11〜13が受信する。そして、ホップ番号Nが1になってフレームD1になると、子機11が同期確認信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を親機10が受信する。
【0078】
続いて、ホップ番号Nが2になってフレームD2になると、子機12が同期確認信号及び呼出信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を親機10が受信する。そして、ホップ番号Nが3になってフレームD3になると、子機13が同期確認信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を親機10が受信する。
【0079】
続いて、ホップ番号Nが4になってフレームD4になると、前半のフェーズにおいて、親機10が接続了承信号を周波数fB で送信し、この接続了承信号を子機12が受信する。また、同じフレームの後半のフェーズにおいて、子機12が確認信号を周波数fB で送信し、この確認信号を親機10が受信する。なお、子機11、13は、上述の通り、いずれもスリープ状態になって待機する。
【0080】
続いて、ホップ番号Nが5になってフレームD5になると、前半のフェーズにおいて、親機10が通話信号を周波数fB で送信し、この通話信号を子機12が受信する。また、同じフレームの後半のフェーズにおいて、子機12が通話信号を周波数fB で送信し、この通話信号を親機10が受信する。以降、ホップ番号NがnになってフレームDnとなるまで、親機10と子機12の間で通話信号の送受信が行われる。
【0081】
次に、子機13が子機11を呼び出す場合について説明する。なお、ここでは、上記親機10と子機12の通話が継続している状態を想定しているが、親機10及び子機12が待機状態にあっても処理に変わりはない。
まず、ホップ番号Nが0にリセットされてフレームE0になると、子機11、13はいずれもウェイク状態になる。この時、親機10が同期信号及びビジー信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を子機11〜13が受信する。
【0082】
続いて、ホップ番号Nが1になってフレームE1になると、前半のフェーズにおいて、子機13が呼出信号を周波数fB で送信し、この呼出信号を子機11が受信すると共に、同じフレームの後半のフェーズにおいて、子機11が接続了承信号を周波数fB で送信し、この接続了承信号を子機13が受信する。即ち、着呼側の子機が制御信号を送信するフレームにおける着呼側の子機の受信フェーズに、発呼側の子機が呼出信号を送信すると共に、そのフレームにおける着呼側の子機の送信フェーズに、発呼側の子機に対する接続了承信号が直ちに送信される。
【0083】
続いて、ホップ番号Nが2になってフレームE2になると、子機11及び子機13は、いずれも、それまで使用してきたホップ周波数データ列Bを、ホップ周波数データ列H1に変更する。
そして、ホップ番号Nが3、4とカウントアップされてフレームE4になると、再び親機10と子機12との間の通話が開始され、前半のフェーズにおいて、親機10が通話信号を周波数fB で送信し、この通話信号を子機12が受信すると共に、同じフレームの後半のフェーズにおいて、子機12が通話信号を周波数fB で送信し、この通話信号を親機10が受信する。
【0084】
また、それと同時に、子機11と子機13との間の通話も開始され、前半のフェーズにおいて、子機13が通話信号を周波数fH1で送信し、この通話信号を子機11が受信すると共に、同じフレームの後半のフェーズにおいて、子機11が通話信号を周波数fH1で送信し、この通話信号を子機13が受信する。
【0085】
周波数fH1は、上述したホップ周波数データ列H1を使って切り替わる周波数であり、ホップ番号Nに応じてフレームが切り替わる毎にf0 、f1 、f2 、f3 、g4 、g5 、・・・、gn 、f0 の順に循環して切り替わるが、図においては単にfH1と表してある。ホップ番号Nが0〜3の制御フレームの間は、送受信周波数としてf0 〜f3 が使われるので、親機10からの制御信号を受信することができる。一方、ホップ番号Nが4〜nとなる通常フレームの間は、送受信周波数としてg4 〜gn (gi ≠fi )が使われるので、親機10と子機12、子機11と子機13の2組が同時に送受信を行っても、互いに通信を妨害することはない。
【0086】
こうして、以降通話終了まで、ホップ番号Nが0〜3となる制御フレームの間は親機と全子機の間で制御信号の送受信、ホップ番号Nが4〜nとなる通常フレームの間は、リンクしている機器間で通話信号の送受信が繰り返される。
なお、ホップ番号Nが0にリセットされてフレームF0になると、親機10が同期信号及びビジー信号を含む制御信号を周波数fB で送信し、この制御信号を子機11〜13が受信する。これにより、子機−子機間通信を行っている子機11、13も、親機10との同期調整が行われる。以後、ホップ番号Nが4になってフレームF4になった時点で、子機11及び子機13が通信を終えたとすると、フレームF5からは、それまで使用してきたホップ周波数データ列H1を、ホップ周波数データ列Bに変更し、待機状態となる。
【0087】
また、上記説明において、親機−子機間通話は、子機11〜13使って電話回線を介した外部との通話を行う場合と、親機10と子機11〜13との間で内線通話を行う場合の双方に該当する。また、子機−子機間通話は、子機11〜13を使って内線通話を行う場合に該当する。
【0088】
この様に、本無線通信システムによれば、親機10が子機11〜13に対して一斉に制御信号を送信すると共に、各子機11〜13が順番に親機10に対して制御信号を返すので、親機が各子機の受信周波数に合わせて逐一制御信号を発信するのに比べ、親機10と複数の子機11〜13との間でより速やかに制御信号のやり取りができる。
【0089】
また、親機10及び各子機11〜13は、あらかじめ決められた周期で定期的に現れる制御フレームにおいて制御信号の送受信を行うので、親機10及び各子機11〜13は、いずれも特定のタイミングを見計らって制御信号の送受信処理を行うだけでよく、それ以外のタイミングでは、他の通信処理に専念できる。
【0090】
更に、本無線通信システムでは、親機10から子機11〜13への送信を行う第1フェーズと子機11〜13から親機10への送信を行う第2フェーズとを含んでなるフレームを単位として、親機10が、所定フレームの第1フェーズに制御信号を発信すると共に、子機11〜13が、前記所定フレームの次のフレームから、1フレーム進む毎に各フレームの第2フェーズに制御信号を発信するので各フレームでは、親機10及び子機11〜13のいずれが発信側となるフレームであっても、常に、第1フェーズが親機10からの送信、第2フェーズが子機11〜13からの送信を行うものとして処理すればよく、1つのフレームにおける処理手順は同様にすればよくなる。しかも、親機10及び子機11〜13のそれぞれが送信を行うフレームでは、その送信を行う機器による受信を行うフェーズが使われていないので、至急伝達したい情報がある様な場合に、そのフェーズを使って制御信号を送ることもできる。
【0091】
以上、本発明の具体例について説明したが、本発明の具体的な構成については上記具体例以外にも種々考えられる。以下、有用な変形例について説明する。
上記具体例では、ホップ周波数データ列B、H1、H2について、部分的に同一パターンとし、同一パターン部分のホップ周波数データを発生させた際に、通信部22が親機10と全子機11〜13の間で制御信号の送受信を行うように構成してあったが、図14に示す様に、ホップ周波数データ列B、H1、H2の他に、更に別の制御用ホップ周波数データ列Cを用意し、ホップ周波数データ発生部21が制御用ホップ周波数データ列Cを発生させた際に、通信部22が親機−全子機間で制御信号の送受信を行う一方、特定機器間で通話を行う場合は、ホップ周波数データ列B、H1、H2を発生させる構成にし、待機中の機器は、常に制御用ホップ周波数データ列Cを発生させて同期調整や呼出処理を実行し、機器間でリンクが成立した場合に、ホップ周波数データ列B、H1、H2に切り替えてもよい。
【0092】
この様に制御用ホップ周波数データ列Cと親機−子機間通信用ホップ周波数データ列Bを分けておけば、親機−子機間通信中に、仮に他の待機中の子機が制御信号を発信したとしても、その信号が親機−子機間通信を妨害することはない。したがって、待機中の子機が任意のタイミングで制御信号を発信できるようになり、例えば、親機−子機間通信中であっても、制御フレームの到来を待つことなく、他の子機に対して呼出信号を発信できる。
【0093】
【0094】
また、上記具体例も含めて何らかの原因で同期が取れなくなることはあるので、子機側のホップ周波数データ発生部21が、同期回復用ホップ周波数データを発生可能に構成されているとよい。この同期回復用ホップ周波数データは、親機10が同期信号を送信する周波数を受信し続けるためのもので、上記具体例の場合で言えば、ホップ周波数データ発生部21が、ホップ番号Nにかかわらずホップ周波数データb0 を発生させ続ければ、いずれ親機10が送信する同期信号を受信でき、その時点から正常な通信ができるようになる。
【0095】
更に、上記具体例では、ホップ周波数データ列B、H1、H2を使って通信を行っていたが、親機10−全子機11〜13用、親機10−子機11用、親機10−子機12用、親機10−子機13用、子機11−子機12用、子機11−子機13用、子機12−子機13用の全ての組合せについて、それぞれホップ周波数データ列を個別に用意してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 具体例として示した無線通信システムの全体構成を示す概略構成図である。
【図2】 親機及び子機の要部の回路構成を示すブロック図である。
【図3】 双方向通信を行う際の通信単位となるフレームの説明図である。
【図4】 ホップ周波数データ列を例示する説明図である。
【図5】 親機の送受信処理を示す第1のフローチャートである。
【図6】 親機の送受信処理を示す第2のフローチャートである。
【図7】 親機の送受信処理を示す第3のフローチャートである。
【図8】 子機の送受信処理を示す第1のフローチャートである。
【図9】 子機の送受信処理を示す第2のフローチャートである。
【図10】 子機の送受信処理を示す第3のフローチャートである。
【図11】 子機の送受信処理を示す第4のフローチャートである。
【図12】 子機の送受信処理を示す第5のフローチャートである。
【図13】 親機及び子機の通信動作の状態を示すタイミングチャートである。
【図14】 変形例としてのホップ周波数データ列を例示する説明図である。
図である。
【符号の説明】
10・・・親機、11,12,13・・・子機、21・・・ホップ周波数データ発生部、22・・・通信部、23・・・アンテナ、30・・・クロック、32・・・フレームカウンタ、34・・・ホッピングカウンタ、36・・・ホッピングテーブル、39・・・妨害検出器、40・・・周波数シンセサイザ、41,46・・・ミキサ、42,45・・・アンプ、43・・・アンテナスイッチ。
Claims (5)
- 外部通信路に接続可能な1台の親機と、該親機との無線通信が可能な2台以上の子機とからなり、親機及び各子機には、所定のホップ周波数データを順次発生させるホップ周波数データ発生手段と、該ホップ周波数データ発生手段から与えられるホップ周波数データを使って、入力信号を拡散して送信信号にすると共に、受信信号を逆拡散して出力信号にする通信手段とが設けられ、周波数ホッピング方式により親機−子機間で通信可能な無線通信システムにおいて、
親機に設けられ、所定のタイミングで前記親機側の通信手段を介して所定の制御信号を発信する親機側信号発信手段と、
各子機に設けられ、親機からの信号を受信してから、各子機毎に予め決められた所定時間経過後に、前記子機側の通信手段を介して所定の制御信号を発信する子機側信号発信手段とを備えており、
前記ホップ周波数データ発生手段は、所定のタイミングで所定数だけ、親機−子機間の通信と子機−子機間の通信で共通に用いるホップ周波数データを発生させるとともに、前記共通に用いるホップ周波数データを発生させるとき以外は、親機−子機間の通信と子機−子機間の通信とで異なるホップ周波数データを発生させ、
前記親機側信号発信手段および前記子機側信号発信手段は、前記ホップ周波数データ発生手段が前記共通に用いるホップ周波数データを発生させたときに、それぞれの前記制御信号を発信し、
前記通信手段は、前記ホップ周波数データ発生手段が前記親機−子機間の通信と子機−子機間の通信とで異なるホップ周波数データを発生させたときに、前記親機−子機間と前記子機−子機間のそれぞれで通信可能となる
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1記載の無線通信システムにおいて、
前記親機側信号発信手段が、一定の周期で定期的に所定の制御信号を発信する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1又は請求項2記載の無線通信システムにおいて、
前記親機側信号発信手段が、親機と子機との同期を維持するための同期信号が含まれた制御信号を発信し、
前記子機側信号発信手段が、前記同期信号を受信して子機側での同期調整が正常に行われた場合に所定の制御信号を発信する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
発呼機となる親機又は子機の前記信号発信手段が、着呼機となる親機又は子機との接続を要求する呼出信号が含まれた制御信号を発信し、
前記着呼機の前記信号発信手段が、発呼機と接続可能な場合に接続了承信号が含まれた制御信号を発信し、
着呼機が前記制御信号を発信した後、発呼機側及び着呼機側の前記ホップ周波数データ発生手段が、標準のホップ周波数データ列とは異なるホップ周波数データ列を発生させると共に、その異なるホップ周波数データ列を使って、発呼機側及び着呼機側の通信手段が、入力信号を拡散して送信信号にすると共に、受信信号を逆拡散して出力信号にすることにより、通信を行う
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
親機及び子機は、親機から子機への送信を行う第1フェーズと子機から親機への送信を行う第2フェーズとを含んでなるフレームを単位として、各フレーム毎に周波数を切り替えながら相互に通信可能で、
前記親機側信号発信手段が、所定フレームの第1フェーズに制御信号を発信すると共に、
前記子機側信号発信手段が、前記所定フレームの次のフレームから、各子機が同時に応答しない様に、予め互いに1フレーム以上ずらして設定された順序で、各フレームの第2フェーズに前記子機側通信手段を介して制御信号を発信する
ことを特徴とする無線通信システム。
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