JP3750765B2 - インサート成形金型装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄材料のロータを合成樹脂材料の円筒部にインサートしてなる回転体を製造するための合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のインサート成形金型装置としては、円環プレート形状を成し、円環プレート形状の周方向に等角度間隔で離間して外周側へ放射状に延び出すとともに、円環プレートの軸心と略平行に曲げられた複数の感知部を有する鉄材料のロータ部を先ずプレス等により成形したものを、合成樹脂射出成形用の金型に設置する。そして、鉄材料のロータを合成樹脂材料の円筒部にインサートしてなる回転体を製造していた。
【0003】
また、他には、ロータ部の円環プレート部に基準孔を形成し、その基準孔に合成樹脂射出成形用の金型に固設されたピンを挿通し、ロータ部を合成樹脂射出成形用の金型へ設置することにより、鉄材料のロータを合成樹脂材料の円筒部にインサートしてなる回転体を製造していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した装置であると、円筒部の内径に対してロータ部の外径の振れ精度において問題が生じる。前者においては、合成樹脂射出成形用の金型に成形されたロータ部の外径を当接するように金型内に設置することにより、円筒部の内径に対して振れ精度良く成形されるため、金型内のロータ部を設置する円状凹部を精度良く形成すると、ロータ部を金型の円状凹部に設置する際、円状凹部にはめ込むための時間がかかってしまい、円状凹部の形成をはめ込み易く精度を落とすと、円筒部内径に対するロータ部外径の精度が悪くなってしまう。
【0005】
また、後者においては、ロータ部の基部に基準孔を形成し、その基準孔を基準としてロータ部外径及び円筒部内径が設定されることにより、円筒部内径に対してロータ部外径が大きく振れることがある。その原因は、基準孔を円環プレート部に形成する精度にバラツキがあり、そのバラツキを持った基準孔を基準としてロータ部外径及び円筒部内径を設定される。その際、ロータ部外径及び円筒部内径もバラツキを持って設定されるためである。
【0006】
故に、本発明は、円筒部内径に対してロータ部外径を精度良く成形を可能にする合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を提供することを、その技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するために本発明において講じた技術的手段は、円環プレート形状を成し、該円環プレート形状の周方向に等角度間隔で離間して外周側へ放射状に延び出すとともに、前記円環プレート形状の軸心と略平行に曲げられた複数の感知部を有する鉄材料のロータ部を合成樹脂材料の円筒部の外周部にインサートしてなる回転体を製造するための合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置において、前記ロータ部に形成された孔部に挿通されるピンと、前記円筒部の一方を形成する第1環状凹部と、前記感知部の外周径より前記感知部の板厚長さを引いた距離の径に形成された周壁部とを備えかつ前記回転体の軸心と同軸とされた第1型と、前記感知部の外周径と同距離に溝を形成された複数の前記感知部と同数のガイド部材と、前記ピンと対向して形成された前記ピンを挿通される孔部と、前記第1環状凹部の軸心と同軸で前記円筒部の他方を形成する第2環状凹部とを備えかつ前記回転体の軸心と同軸とされた第2型とを有するインサート成形金型装置としたことである。
【0008】
この技術的手段によれば、ロータ部外径は、第2型に形成されたガイド部材により成形されるため、円筒部内径に対して精度良く成形を可能にする合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置が得られる。
【0009】
より好ましくは、ガイド部材を第1型及び第2型よりも熱伝導性の良い材料性で形成される、と良い。
【0010】
また、ガイド部材を一体的に環状に形成される、と良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に示されるように、インサート成形金型装置は、第1型1と、第2型2と、第1型1に固設されたガイド部材3とからなる。
【0012】
第1型1は、熱を加えることにより流動可能な合成樹脂を金型内へ注入する注入口1dをもった注入管1cと、図4の第1円筒部5aを成形するための第1環状凹部1bと、後述するロータ部4の基部4dに形成された挿通孔4aに挿通するピン1aと、ロータ部4の感知部4cの内側と当接する外周壁1eと、後述する第2型2の第4端面2eに、第1型1と第2型2が係合した状態、つまりインサート成形時に当接する第3端面1gとを備える。当接した両端面は、合成樹脂が金型内に充填した際に、隙間無く形成されているため円筒部5の内径5cを精度良く形成される。第1端面1fは、後述する第2型2の第2端面2dと後述するロータ部4の基部4dを把持するように形成される。また、第1端面1fと第2端面2dは、基部4dを把持することにより、合成樹脂がロータ部4の外径方向に流出することを阻止している。
【0013】
ピン1aは、ロータ部4の挿通孔4aより小さい径で形成され、ロータ部のピン1aの軸方向への動きを許容するようになっている。また、ピン1aは、交換可能なように第1型1に固設され、ロータ部4を第1型1に仮に固定するために適当数形成すれば良い。
【0014】
図1ないし図2に示すように、注入口1dは、第1環状凹部1bへ繋がるように形成され、合成樹脂が円筒部5の内径方向から流入するようになっている。しかし、合成樹脂の注入口1dは、その金型の構造から第2型に形成されても良く、その位置を限定するものではない。
【0015】
第2型2は、図4の第2円筒部5bを成形するための第2環状凹部2bと、第1型1のピン1aと対向して1aの径より大きく形成された孔部2aと、後述するガイド部材3を第2型2に固設するための係合孔2cと、前述したように第1型1の第3端面1gにインサート成形時に当接する第4端面2eと、第1型1の第1端面1fとロータ部4を把持する第2端面2dとを備える。
【0016】
係合孔2cは、ガイド部材3の一つ一つに対して第2型2に形成され、ガイド部材3が一体的に環状に形成されている場合は、第2型2にガイド部材3が適切に固設されるように形成されれば良い。
【0017】
ガイド部材3は、ロータ部4の感知部4cに対して溝3aが形成される。また、ガイド部材3は、図3の示すように、感知部4cに対して一つずつ形成されても良いし、一体的に環状に形成されても良い。
【0018】
ロータ部4は、円環プレート形状に形成され円筒部5に一部をインサートされる基部4dと、中心に開けられ円筒部5の内径5cより径の大きい内径孔4bと、第1型1に仮に設置するための第1型1のピン1aを挿通する挿通孔4aと、基部4dの周方向に等角度間隔で離間して外周側へ放射状に延び出すとともに、第1型1の外周壁1eと同距離の径のあたりで第1型1の方向へ屈曲された感知部4cとから形成される。屈曲7は、基部4dに対して感知部4cが、垂直になるまでする必要は無く、インサート成形金型装置の温度及び第1型1と第2型2の嵌合による押圧力から、基部4dに対する感知部4cの屈曲7を設定すれば良い。
【0019】
次に作動について説明する。
【0020】
ロータ部4が、第1型1のピン1aに仮に固定される。ピン1aは、挿通孔4aに対して径が十分に小さく設定されているため、簡単にロータ部4は固定される。
【0021】
140℃程度に熱せられた第1型1及び第2型2は、図1において第2型2は右方向へ移動させられ、第1型1と嵌合させられる。嵌合による押圧力により、ロータ部4の感知部4cは、ガイド部材3の溝3aに沿って塑性変形させられ、円筒部5の軸方向と水平に成形される。
【0022】
ガイド部材3は、熱伝導性の良い材料により形成されれば、ガイド部材3からロータ部4へ熱を伝達しやすくなる。そのため、鉄材料のロータ部4は、熱をより多く与えられることで塑性変形しやすくなる。
【0023】
第1型1と第2型2が嵌合した状態で、300℃程度に熱せられた合成樹脂材料は、流動性を持ち第1型1の注入管1cへ注入される。注入口1dよりインサート成形金型装置内に合成樹脂材料が流入され、第1型1の第1環状凹部1bと第2型2の第2環状凹部2bに合成樹脂材料が充填する。
【0024】
合成樹脂材料の充填が終了し、合成樹脂材料は、第1型1及び第2型2との温度差から流動性を失い、固形化する。しかし、前述した両型の温度と合成樹脂材料の温度は、その材料性から適宜設定すれば良い。
【0025】
合成樹脂材料がインサート成形金型装置内で固形化したところで、第1型1と第2型2の嵌合を解除して、図4に示されるような成形品6が得られることとなる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、第2型に固設されたガイド部材によって、ロータ部外径にある感知部を成形するため、第1型と第2型により成形される円筒部の内径に対して精度良く成形ができる合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を得られる。
【0027】
また、本発明によれば、ガイド部材を第1型及び第2型よりも熱伝導性の良い材料性で形成されることで、鉄材料のロータ部の感知部を成形するに当たり、ガイド部材よりロータ部へ熱をより多く伝達されるため、ロータ部が塑性変形しやすくなり、よりロータ部の感知部の成形性の良い合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を得られる。また、ガイド部材は、熱伝導性の良い材料性で形成されることで、両型の熱の放出を促進する効果を持った合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を得られる。
【0028】
更に、本発明によればガイド部材を一体的に環状に形成することで、第1型と第2型を嵌合した際の押圧力に対してより強固な合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置の断面図である。
【図2】本発明に係る合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置の第1型の正面図である。
【図3】本発明に係る合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置の第2型の正面図である。
【図4】本発明に係る合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置により成形された成形品の斜視図である。
【符号の説明】
1 第1型
1a ピン
1b 第1環状凹部
2 第2型
2a 孔部
2b 第2環状凹部
3 ガイド部材
3a 溝
4 ロータ部
4a 挿通孔(孔部)
4c 感知部
4d 基部
5 円筒部
6 成形品
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄材料のロータを合成樹脂材料の円筒部にインサートしてなる回転体を製造するための合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のインサート成形金型装置としては、円環プレート形状を成し、円環プレート形状の周方向に等角度間隔で離間して外周側へ放射状に延び出すとともに、円環プレートの軸心と略平行に曲げられた複数の感知部を有する鉄材料のロータ部を先ずプレス等により成形したものを、合成樹脂射出成形用の金型に設置する。そして、鉄材料のロータを合成樹脂材料の円筒部にインサートしてなる回転体を製造していた。
【0003】
また、他には、ロータ部の円環プレート部に基準孔を形成し、その基準孔に合成樹脂射出成形用の金型に固設されたピンを挿通し、ロータ部を合成樹脂射出成形用の金型へ設置することにより、鉄材料のロータを合成樹脂材料の円筒部にインサートしてなる回転体を製造していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した装置であると、円筒部の内径に対してロータ部の外径の振れ精度において問題が生じる。前者においては、合成樹脂射出成形用の金型に成形されたロータ部の外径を当接するように金型内に設置することにより、円筒部の内径に対して振れ精度良く成形されるため、金型内のロータ部を設置する円状凹部を精度良く形成すると、ロータ部を金型の円状凹部に設置する際、円状凹部にはめ込むための時間がかかってしまい、円状凹部の形成をはめ込み易く精度を落とすと、円筒部内径に対するロータ部外径の精度が悪くなってしまう。
【0005】
また、後者においては、ロータ部の基部に基準孔を形成し、その基準孔を基準としてロータ部外径及び円筒部内径が設定されることにより、円筒部内径に対してロータ部外径が大きく振れることがある。その原因は、基準孔を円環プレート部に形成する精度にバラツキがあり、そのバラツキを持った基準孔を基準としてロータ部外径及び円筒部内径を設定される。その際、ロータ部外径及び円筒部内径もバラツキを持って設定されるためである。
【0006】
故に、本発明は、円筒部内径に対してロータ部外径を精度良く成形を可能にする合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を提供することを、その技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するために本発明において講じた技術的手段は、円環プレート形状を成し、該円環プレート形状の周方向に等角度間隔で離間して外周側へ放射状に延び出すとともに、前記円環プレート形状の軸心と略平行に曲げられた複数の感知部を有する鉄材料のロータ部を合成樹脂材料の円筒部の外周部にインサートしてなる回転体を製造するための合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置において、前記ロータ部に形成された孔部に挿通されるピンと、前記円筒部の一方を形成する第1環状凹部と、前記感知部の外周径より前記感知部の板厚長さを引いた距離の径に形成された周壁部とを備えかつ前記回転体の軸心と同軸とされた第1型と、前記感知部の外周径と同距離に溝を形成された複数の前記感知部と同数のガイド部材と、前記ピンと対向して形成された前記ピンを挿通される孔部と、前記第1環状凹部の軸心と同軸で前記円筒部の他方を形成する第2環状凹部とを備えかつ前記回転体の軸心と同軸とされた第2型とを有するインサート成形金型装置としたことである。
【0008】
この技術的手段によれば、ロータ部外径は、第2型に形成されたガイド部材により成形されるため、円筒部内径に対して精度良く成形を可能にする合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置が得られる。
【0009】
より好ましくは、ガイド部材を第1型及び第2型よりも熱伝導性の良い材料性で形成される、と良い。
【0010】
また、ガイド部材を一体的に環状に形成される、と良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に示されるように、インサート成形金型装置は、第1型1と、第2型2と、第1型1に固設されたガイド部材3とからなる。
【0012】
第1型1は、熱を加えることにより流動可能な合成樹脂を金型内へ注入する注入口1dをもった注入管1cと、図4の第1円筒部5aを成形するための第1環状凹部1bと、後述するロータ部4の基部4dに形成された挿通孔4aに挿通するピン1aと、ロータ部4の感知部4cの内側と当接する外周壁1eと、後述する第2型2の第4端面2eに、第1型1と第2型2が係合した状態、つまりインサート成形時に当接する第3端面1gとを備える。当接した両端面は、合成樹脂が金型内に充填した際に、隙間無く形成されているため円筒部5の内径5cを精度良く形成される。第1端面1fは、後述する第2型2の第2端面2dと後述するロータ部4の基部4dを把持するように形成される。また、第1端面1fと第2端面2dは、基部4dを把持することにより、合成樹脂がロータ部4の外径方向に流出することを阻止している。
【0013】
ピン1aは、ロータ部4の挿通孔4aより小さい径で形成され、ロータ部のピン1aの軸方向への動きを許容するようになっている。また、ピン1aは、交換可能なように第1型1に固設され、ロータ部4を第1型1に仮に固定するために適当数形成すれば良い。
【0014】
図1ないし図2に示すように、注入口1dは、第1環状凹部1bへ繋がるように形成され、合成樹脂が円筒部5の内径方向から流入するようになっている。しかし、合成樹脂の注入口1dは、その金型の構造から第2型に形成されても良く、その位置を限定するものではない。
【0015】
第2型2は、図4の第2円筒部5bを成形するための第2環状凹部2bと、第1型1のピン1aと対向して1aの径より大きく形成された孔部2aと、後述するガイド部材3を第2型2に固設するための係合孔2cと、前述したように第1型1の第3端面1gにインサート成形時に当接する第4端面2eと、第1型1の第1端面1fとロータ部4を把持する第2端面2dとを備える。
【0016】
係合孔2cは、ガイド部材3の一つ一つに対して第2型2に形成され、ガイド部材3が一体的に環状に形成されている場合は、第2型2にガイド部材3が適切に固設されるように形成されれば良い。
【0017】
ガイド部材3は、ロータ部4の感知部4cに対して溝3aが形成される。また、ガイド部材3は、図3の示すように、感知部4cに対して一つずつ形成されても良いし、一体的に環状に形成されても良い。
【0018】
ロータ部4は、円環プレート形状に形成され円筒部5に一部をインサートされる基部4dと、中心に開けられ円筒部5の内径5cより径の大きい内径孔4bと、第1型1に仮に設置するための第1型1のピン1aを挿通する挿通孔4aと、基部4dの周方向に等角度間隔で離間して外周側へ放射状に延び出すとともに、第1型1の外周壁1eと同距離の径のあたりで第1型1の方向へ屈曲された感知部4cとから形成される。屈曲7は、基部4dに対して感知部4cが、垂直になるまでする必要は無く、インサート成形金型装置の温度及び第1型1と第2型2の嵌合による押圧力から、基部4dに対する感知部4cの屈曲7を設定すれば良い。
【0019】
次に作動について説明する。
【0020】
ロータ部4が、第1型1のピン1aに仮に固定される。ピン1aは、挿通孔4aに対して径が十分に小さく設定されているため、簡単にロータ部4は固定される。
【0021】
140℃程度に熱せられた第1型1及び第2型2は、図1において第2型2は右方向へ移動させられ、第1型1と嵌合させられる。嵌合による押圧力により、ロータ部4の感知部4cは、ガイド部材3の溝3aに沿って塑性変形させられ、円筒部5の軸方向と水平に成形される。
【0022】
ガイド部材3は、熱伝導性の良い材料により形成されれば、ガイド部材3からロータ部4へ熱を伝達しやすくなる。そのため、鉄材料のロータ部4は、熱をより多く与えられることで塑性変形しやすくなる。
【0023】
第1型1と第2型2が嵌合した状態で、300℃程度に熱せられた合成樹脂材料は、流動性を持ち第1型1の注入管1cへ注入される。注入口1dよりインサート成形金型装置内に合成樹脂材料が流入され、第1型1の第1環状凹部1bと第2型2の第2環状凹部2bに合成樹脂材料が充填する。
【0024】
合成樹脂材料の充填が終了し、合成樹脂材料は、第1型1及び第2型2との温度差から流動性を失い、固形化する。しかし、前述した両型の温度と合成樹脂材料の温度は、その材料性から適宜設定すれば良い。
【0025】
合成樹脂材料がインサート成形金型装置内で固形化したところで、第1型1と第2型2の嵌合を解除して、図4に示されるような成形品6が得られることとなる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、第2型に固設されたガイド部材によって、ロータ部外径にある感知部を成形するため、第1型と第2型により成形される円筒部の内径に対して精度良く成形ができる合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を得られる。
【0027】
また、本発明によれば、ガイド部材を第1型及び第2型よりも熱伝導性の良い材料性で形成されることで、鉄材料のロータ部の感知部を成形するに当たり、ガイド部材よりロータ部へ熱をより多く伝達されるため、ロータ部が塑性変形しやすくなり、よりロータ部の感知部の成形性の良い合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を得られる。また、ガイド部材は、熱伝導性の良い材料性で形成されることで、両型の熱の放出を促進する効果を持った合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を得られる。
【0028】
更に、本発明によればガイド部材を一体的に環状に形成することで、第1型と第2型を嵌合した際の押圧力に対してより強固な合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置の断面図である。
【図2】本発明に係る合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置の第1型の正面図である。
【図3】本発明に係る合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置の第2型の正面図である。
【図4】本発明に係る合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置により成形された成形品の斜視図である。
【符号の説明】
1 第1型
1a ピン
1b 第1環状凹部
2 第2型
2a 孔部
2b 第2環状凹部
3 ガイド部材
3a 溝
4 ロータ部
4a 挿通孔(孔部)
4c 感知部
4d 基部
5 円筒部
6 成形品
Claims (3)
- 円環プレート形状を成し、該円環プレート形状の周方向に等角度間隔で離間して外周側へ放射状に延び出すとともに、前記円環プレート形状の軸心と略平行に曲げられた複数の感知部を有する鉄材料のロータ部を合成樹脂材料の円筒部の外周部にインサートしてなる回転体を製造するための合成樹脂射出成形用のインサート成形金型装置において、
前記ロータ部に形成された孔部に挿通されるピンと、前記円筒部の一方を形成する第1環状凹部と、前記感知部の外周径より前記感知部の板厚長さを引いた距離の径に形成された周壁部とを備えかつ前記回転体の軸心と同軸とされた第1型と前記感知部の外周径と同距離に溝を形成された複数の前記感知部と同数のガイド部材と、前記ピンと対向して形成された前記ピンを挿通される孔部と、前記第1環状凹部の軸心と同軸で前記円筒部の他方を形成する第2環状凹部とを備えかつ前記回転体の軸心と同軸とされた第2型とを有するインサート成形金型装置。 - 前記ガイド部材を前記第1型及び前記第2型よりも熱伝導性の良い材料性で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のインサート成形金型装置。
- 前記ガイド部材を一体的に環状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のインサート成形金型装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21115897A JP3750765B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | インサート成形金型装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21115897A JP3750765B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | インサート成形金型装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1119974A JPH1119974A (ja) | 1999-01-26 |
JP3750765B2 true JP3750765B2 (ja) | 2006-03-01 |
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ID=16601363
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21115897A Expired - Fee Related JP3750765B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | インサート成形金型装置 |
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JP (1) | JP3750765B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
CN115947572A (zh) * | 2022-11-04 | 2023-04-11 | 林鉴成 | 一种无机人造石伞座及其制备方法 |
-
1997
- 1997-06-30 JP JP21115897A patent/JP3750765B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1119974A (ja) | 1999-01-26 |
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