JP2000516160A - 中空体を製造するための射出成形型及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 閉じた又は開放した中空体をプラスチックから製造するための方法について記載されている。このために、型中空室内に突入する、一方の型部分に固定され、他方の型部分に支持されたコア（１２）又は成形体が、２つの工具半部間に配置されている。コアは、型中空室から引き戻し可能で可動な１つ又は多数のストッパ（１３，１４，１５，１６，１７，１８）によって支持されており、第１の射出通路（２２）を介してプラスチックが、コア（１２）の支持されている状態で型内に射出され、次いでストッパ（１３、１４，１５，１６，１７，１８）が引き戻され、第２の射出通路（２３，２４，２５）を介して型中空室が完全に充填されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】 中空体を製造するための射出成形型及び方法 本発明は、主請求項の上位概念に記載した、プラスチックより成る閉鎖した又 は開放した中空体を製造するための射出成形型並びにその方法に関する。 ドイツ連邦共和国特許公開第２１１３６２８号明細書には、ゴム又はゴムに類 似したプラスチックより成る閉鎖した又は開放した中空体を製造するための射出 成形型が公知である。この射出成形型においては、コアが、可動で引き戻し可能 なストッパによって支えられている。支持箇所では、ゴム又はゴムと類似の材料 の射出が行われる。この際に、射出通路の開口部は、可動なストッパの領域内で 成形中空室に配置されている。この成形中空室は、例えば所属の型部分内に形成 された孔内で自由なストッパ端部を取り囲む環状溝の形状である。こにような射 出成形型の欠点は、コア内に形成された自由な切欠を満たすことによって形成さ れる局所的な厚みを次の作業で再び取り除かなければならないという点にある。 これによって、機械的な後加工作業が必要となる。 さらにまたドイツ連邦共和国実用新案登録第８６２２０２８号明細書によれば 、成形型内でコアを保持するための装置が公知である。この装置では、成形型内 でコアを固定するスペーサホルダが配置されている。スペーサホルダは、コアを 掴むリング又はコアを部分的に掴むリングセグメントであって、これらの部材は 、成形型中空室の内壁に当接していて、周壁材料の溶融範囲に相当する溶融範囲 を有する熱可塑性のプラスチックより成っている。このようなリングを配置する と、特に不規則に変形するコアにおいて、リングをまずコア上に被せ嵌めなけれ ばならないという欠点がある。このためには費用がかかる。しかも、このリング は、後で形成されるプラスチック型内に残り、弱い箇所を形成する。何故ならば リング材料と射出成形材料との間の結合が保証されないからである。 ドイツ連邦共和国特許公開第３９２０１００号明細書によれば、ボックス状の 容器を射出成形するための方法及び装置が公知である。このボックス状の容器の 壁部に、その直立面に対して鉛直方向に延びる中空室が取り付けられている。中 空室を成形するために、装置内に細長いバーが取り付けられており、このバーは 、その位置を安定させるために、長手方向で可動なピンによって支持されている 。完成した容器内に孔が残らないようするために、ピンは、射出成形過程中に、 このピンの領域に生じる、プラスチックの充填に関連して変化する射出圧力に応 じて、その端面が、装置（この装置からピンが突き出る）の部分の面と整列する までバーから引き戻されるようになっている。この方 法の欠点は、ピンの引き戻し後にピンがコアの位置を変えてします、という点に ある。これによってピンは均一なプラスチック構造を保証することはない。 そこで本発明の課題は、以上述べた欠点を避けることができるような、プラス チックから成る閉鎖した又は開放した中空体を製造するための装置及び方法で、 射出成形部分の後処理が不必要であって、しかもコアは射出成形過程の終了まで 目標位置に残るようなものを提供するこである。 この課題は、主請求項の上位概念から出発して、その特徴部によって解決され た。本発明の主要な利点は、危険なポイントにおいて型コアを支持するための可 動なストッパを備えていて、それと同時にこの危険な領域内に第２の噴射通路が 設けられているという点にある。 本発明の方法の特徴によれば、まず、第１の噴射通路を介して各支持部材間に 存在するキャビティを充填するようになっている。コアを支持することによって 、コアのしゆう動は不可能である。このキャビティがほぼ満たされて、コアの所 定の安定性が得られてから初めて、ストッパが戻り移動せしめられ、残っている 中空室の第２の噴射通路を介して充填されるようになっている。この際に、局所 的な厚み部が生じることはなく、しかも完成したプラスチック材料は、挿入部分 の形状の弱い箇所を有していない。 本発明の別の構成によれば、多数の第１の噴射通路と多数の第２の噴射通路と が設けられている。第１の噴射通路は、有利な形式で、中空室構造体の外壁曲率 半径(Aussenradien)の範囲内に配置されていて、第２の噴射通路は可動なストッ パに位置している。 本発明の以上述べた及び別の有利な構成要件の特徴は、請求項、以下の説明並 びに図而に記載されている。 以下に本発明の図示の実施例を用いて説明する。 第１図は、支持された型コアを備えた射出成形型の断面図、 第２図は、本発明による方法の流れを示す概略図である。 第１図に示した射出成形型は、例えば内燃機関の吸気装置に使用される不規則 に成形された管を製造するために用いられる。この射出成形型は、第１の型半部 １０と、第２の型半部１１とから成っている。これらの型半部内に基本プロフィ ール・型コア１２が保持されている。これらの型半部内には、コア保持スライダ （ストッパ）１３，１４，１５，１６，１７，１８が配置されている。これらの ストッパ若しくはコア保持スライダは、コア１２を支持している。型半部内には さらに射出通路１９，２０、２１，２２が設けられており、さらにコア・保持ス ライダの領域内には射出通路２３，２４，２５が位置している。 コア１２が型内に挿入されて、型が閉じられ、コア・保持スライダが図示の位 置に位置決めされると、第１の充填段階で射出通路１９，２０，２１，２２を介 してプラスチックが、設けられたキャビテイ２６内に充填される。このプラスチ ックは、コア・保持スライダの領域まで広がる。この第１の充填段階の終了後に 、コア・保持スライダは引き戻され、射出通路２３，２４，２５が作動される。 つまり、射出通路を介してプラスチックが、存在するキャビティ２７内に充填さ れる。第１の充填段階中では、射出されたプラスチックはまだ編み目状に結合(V ernetzen)していないので、射出された材料間の緊密な結合が形成される。 コア・保持スライダは、型半部１０，１１の内壁と面一で（buendig）つまり 同一面を成して接続しているので、この箇所では、材料隆起部又は材料の弱い箇 所生じることはない。プラスチックの硬化後に、プラスチック部分はコア１２と 共に取り出される。一般的に低い溶融温度で溶融した金属合金より成るコア１２ は公知の形式で溶融される。 第２図の概略図には全射出通路２８が示されており、この全射出通路２８は回 転スライダ２９まで延びており、この回転スライダ２９は、通路２８を主通路３ ０に接続し、回転スライダが回転せしめられると、破線で示されているように主 通路３１に接続される。 第１の充填段階中に、プラスチックの射出は主通路 ３０及び射出ポイント１９，２０，２１，２２を介して行われる。第２の段階で 、回転スライダは主通路３１に切り換えられ、次いで残りのキャビティの充填が 射出ポイント２３，２４，２５を介して行われる。回転スライダを使用すること によって、一般的な射出成形機で成形部を製造することができる。従って、特に 付加的な装置は必要ない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴォルフガング セドツィッヒ ドイツ連邦共和国 Ｄ―71686 レムスエ ック アム シュロス ３／２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 例えば管等の閉じた又は開放した中空体をプラスチックから製造するため の射出成形型であって、型中空室内に配置された、一方の型部分に固定され他方 の型部分に対して支持されたコアが設けられており、該コアが、型中空室から引 き戻し可能で可動な１つ又は多数のストッパによって支持されている形式のもの において、 プラスチックのために少なくとも２つの射出通路（２２，２５）が設けられて いることを特徴とする、中空体を製造するための射出成形型。 2. 第２の射出通路（２５）と別の第２の（２３，２４）射出通路とが、可動 なストッパ（１３，１４，１５，１６，１７，１８）の領域内に配置されている 、請求項１記載の射出成形型。 3. 型中空室内に配置された、一方の型部分に固定され他方の型部分に対して 支持されたコアが設けられており、該コアが、型中空室から引き戻し可能で可動 な１つ又は多数のストッパによって支持されている形式の、例えば管等の閉じた 又は開放した中空体をプラスチックから製造するための方法において、 第１の射出通路（２２）を介してプラスチックを、支持されたコア（１２）に おいて型内に射出し、次いでストッパ（１３，１４，１５，１６，１７，１８） を引き戻して、第２の射出通路（２５）を介して型中空室を完全に満たすことを 特徴とする、中空体を製造するための方法。 4. 別の第１の射出通路（１９，２０，２１）を設け、第１の射出通路を有利 には射出成形型の端部で、しかも製造しようとする部分の外側湾曲部に設ける、 請求項３記載の方法。