JP3750745B2 - イリジウムベースの溶液の調製方法及びそれの触媒としての用途 - Google Patents
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Description
イリジウムは多くのタイプの反応において用いられる良く知られた触媒である。例として、特にカルボン酸又はカルボン酸無水物を製造することを目的としてアルコール、エーテル又はカルボン酸エステルタイプの化合物のカルボニル化反応においてイリジウムベースの触媒システムを用いることが挙げられる。また、イリジウムをオレフィンのヒドロホルミル化反応において適用してアルデヒドを得ることも知られている。この触媒も、同様にメチルホルメートの異性化によって酢酸を製造するのに、或は代わって水性ガス反応において使用することができる。
カルボニル化によりカルボン酸を製造する一層詳細な場合では、米国特許第3,772,380号は、イリジウムをベースにした、反応媒体に可溶性又は不溶性の形態で存在する触媒システムであって、それのリガンドの内の一種がハロゲンでありかつ共有ハライド(例えばアルキルハライド)上にあるものを使用することを記載している。イリジウムは、反応媒体中に、ハロゲンからなる化合物の形態で直接にか或はイリジウム及びハロゲンからなる最終の化合物のプリカーサーを構成する二種の異なる化合物の形態のいずれかで導入されることができる。
しかし、この特許に記載されている通りのプロセスを工業規模で、一層特には均質相で行われる触媒の関係において実施する際に、多くの不利が存在することが認められる。
まず第一に、この特許は、固体形態の触媒のプリカーサーを反応媒体中に直接に導入することを記載している。これは、工業的実施に相応せず、実施困難の原因になる。第一は、固体の化合物を触媒的に活性な化合物に転化させることが誘導期によって反映されることに関係するものであり、誘導期の間、生産性は最適にならずかつ副生物の生成が増大することが極めてしばしばであった。第二は、反応媒体に可溶性の活性な化合物への転化をモニターすることができないことに関係するものである。例えば、該転化が完全であり、該転化が完全でないならば、これが活性の低下に至らず、同伴或はその他の原因により触媒の損失の原因にならないことは自明なことではない。
その上、挙げられたプリカーサーの中に、反応媒体を汚染する、さもなくば反応の挙動を乱す危険のある、システムに無関係の成分を含有する化合物が見られる。
また、この特許においては、活性な化合物への転化が、触媒が次いで使用される反応の条件下、すなわち温度及び圧力が高いので非常に過酷な条件下で行われることにも留意すべきである。
従って、本発明の目的の内の一つは、工業規模で使用することができかつ前述した不利を持たない、直接触媒として使用することができるイリジウムベースの溶液を、該溶液の調製に関してであろうと或はその用途に関してであろうと、提案することにある。
すなわち、本発明は、簡単なプロセスを、特に高い圧力及び高い温度を用いることを必要としない穏やかな条件下で実施することによってイリジウムベースの溶液を得ることを可能にする。この理由で、転化が行われる必要な装置は慣用の装置であり、高い圧力に耐えることができる装置に比べて安価である。
発明は、同様に、イリジウムベースの溶液を使用することになる後の反応に無関係の成分を含まないイリジウムベースの溶液を調製することを可能にする。
本発明の別の目的は、濃厚なイリジウム溶液を得ることにある。これは工業的見地から特に価値のある利点を表わすものである、というのは、それは溶液を調製するために使用する装置のサイズを減小させ、さもなくば所望の量の可溶性イリジウム化合物を得るのに必要な生産キャンペイン(行動)の数を減少させることを可能にするからである。
最後に、発明の主題は、触媒として使用する場合に直接的に活性な、すなわち誘導期のないイリジウムベースの溶液を調製することである。
これらやその他の目的は、カルボニル化されるイリジウム化合物を、液相において、沃化水素酸或はこのような酸のプリカーサーに、溶媒の存在において、全圧1〜10バール下で、反応体を接触させる条件下で上述した溶媒の沸騰温度よりも高くない温度で接触させることに在る本発明によって得られる。
発明の主題は、同様に、そのようなプロセスを実施することによて得ることができるイリジウムベースの溶液を触媒として使用することである。
しかし、本発明のその他の利点及び特徴は、下記の記載及び例を読む際に、一層明らかになるものと思う。
上述した通りに、その方法は、イリジウム及びカルボニルタイプの少なくとも一種のリガンドを含む複合体をイリジウムベースの化合物として使用することに在る。例として、Ir4(CO)12を挙げることができる。
従って、イリジウムベースの化合物を沃化水素酸、この酸のプリカーサー又はそれらの混合物に接触させる。
沃化水素酸を解放することができるプリカーサーとして、例えば沃素又はC1〜C10アルキル沃化物を挙げることができる。
沃化水素酸は、溶液の形態で、又は代わりにガス形態で使用することができる。
発明の好適な実施態様に従えば、沃化水素酸を溶液の形態で、一層特には水溶液の形態で用いる。酸の任意の希釈度が方法を実施するために適しているが、酸含量40〜70%を有する水溶液を用いるのが好ましい。
発明に従う方法において関与する沃化水素酸の量は広い範囲内で変わる。
一層特には、沃化水素酸の量は、酸のモル数が、イリジウムのモル数に対して、1〜20の範囲になるようにする。
これらの2つの化合物を溶媒の存在において触媒させる。
化合物は、沃化水素酸又はそのプリカーサー及び得られるイリジウムベースの化合物を溶解する限り、任意のものを用いることができる。しかし、一層特には、下記から選ぶ溶媒を使用する:水、炭素原子1〜10を含む飽和もしくは不飽和の、線状、枝分れもしくは環状のカルボン酸、炭素原子2〜20を含む飽和もしくは不飽和の、線状、枝分れもしくは環状のカルボン酸のエステル、炭素原子2〜20を含む線状、枝分れもしくは環状のアルケン又は代わりにアルキン。これらの化合物は、単独で或は混合物として採用する。
溶媒の選定は、得られる溶液の後の用途の関数として決めるのが好ましい。すなわち、例として、酢酸を調製する場合、酢酸及び/又は酢酸メチルを選定することが可能である。アジピン酸を製造するのに、アジピン酸、3−ペンテン酸及び/又は対応するエステル、又は代わりにブタジエンを用いることが可能である。
全く驚くべきかつ有利なことに、イリジウムベースの化合物は、沃化水素酸及び/又はプリカーサーに接触させた場合に、極めて温和な温度及び圧力条件下で可溶性の、触媒的に活性な化合物に転化されることを見出した。
実際、発明に従う方法は、全圧1〜10バール下で実施する。
発明の好適な実施態様に従えば、全圧は1〜5バールである。更に一層好適な実施態様に従えば、全圧は1〜3バールである。
その上、反応は、上述した圧力条件下で溶媒の沸騰温度よりも高くない温度で実施する。
発明の方法を実施する雰囲気は、重要なものではなく、これは、それがどのように挙動するかが知られていたかに関して所定の利点を表わすばかりでなく、また全く予期されない現象をも表わす。
実際、可溶性のイリジウム化合物への転化は、空気下で実施することができることを見出した。一方で、該イリジウム化合物がそのような条件下で可溶性の化合物に転化され、他方で、生成した化合物が安定であることは、当業者にとって絶対に自明のことではなかった。ここで、既知のプロセスはもっぱら高い一酸化炭素分圧下で実施されかつそのような溶液は、それらを調製するのと同時でないとしても、それらを調製した後直ぐに使用されることを再び述べる。
当該雰囲気は、また、一酸化炭素雰囲気であるが、通常用いられるのに匹敵し得ない圧力のものにすることもできる。
発明の方法をアルゴン又はヘリウムのような希ガス下で、窒素下で又は代わりに水素下で実施することが同様に可能である。
反応を、前述したガスの混合物が存在する条件下で実施することをもくろむことが可能であると言える。
転化が行われる雰囲気の選定は、調製する溶液の後の用途の関数にするのが有利である。実際、上述した溶液を触媒として使用することができる挙げた反応の大部分では、管理された雰囲気が必要である。すなわち、カルボニル化反応については、ガスは大概一酸化炭素にする。ヒドロホルミル化についても、同様にガスは大概一酸化炭素にする。
よって、発明に従う反応を、次の反応について所望されるガスを的確に使用することによって実施するのが有利になり得る。
本発明は、可溶性のイリジウム溶液がイリジウムを3%まで含有することができるので、濃厚な可溶性イリジウム溶液を得ることを可能にする。その上、そのような溶液が、そのような濃度においてさえ、経時的に安定であり、それらを特定の雰囲気、例えば一酸化炭素又はアルゴンのような不活性ガス下に貯蔵することが必要でないことに留意することは重要なことである。
反応体を接触させるのに適した作業は、当業者に知られている任意の方法に従って行うことができる。
このようにして、イリジウムベースの化合物を沃化水素酸又はこの酸のプリカーサー中に導入することができ、逆の導入を行う或は2つの反応体を同時に接触させることが可能であることは知られている。
その上、これらの2つの化合物の内の一方及び/又は他方を直接に、でなければ上述した溶媒の内の一種又はそれ以上との混合物の形態で各々接触させることができる。
方法を空気と異なるガス下で行う場合、これは、反応体を接触させる作業の前に又は間に取り付けることができる。
イリジウムベースの溶液を直ぐに使用するのに適した、もくろむことができる別の可能性は、反応体を空気下に接触させる作業を実施することである。すなわち、得られた溶液を反応媒体中に導入する前に、空気を、該溶液を触媒として関与させる後の反応に適した雰囲気に代えるために、空気をパージする。
反応体を接触させる作業は、撹拌しながら行うのが慣用的である。
発明に従う方法は、存在するイリジウムをすべて溶解することを可能にすることに留意すべきである。しかし、関与されるイリジウムのすべてが可溶性化合物に転化されるわけでもないとしても、何ら特別の問題は存在しないであろう。実際、ほとんどの工業的なプロセスでは、主たる目的は、できるだけ高い収率を得ることではなく、生産性(採算性)と収率との間の折衷を見出すことにある。
これより、運転の期間は臨界的なものではなく、当業者ならば、プロセスの採算性の方を好むか、或は代わりにイリジウム化合物の最大可溶化の方を好むかどうかに従って運転の期間を設定することができる。例示として、この時間は約10分〜約20時間の範囲になる。
発明の別の主題は、前述した通りに、該イリジウムベースの溶液を触媒として使用することに関する。
発明に従う方法によって得られる溶液は、有利なことに、均質相触媒作用についてそうであるように、そのままで反応用に使用することができる。
それは、同様に、固体触媒(担持された或は未担持の)を慣用の方法を適用することによって調製するのに使用することができる。
これより、得られた溶液を、イリジウムベースの粒子を得るように、随意に触媒を使用する意図の反応について適した担体の存在において乾燥させることをもくろむことが可能である。その上、該担体を含浸させることが可能であり、前述した段階(乾燥、含浸)の各々の後に、随意に加熱/焼結の期間を続ける。
しかし、発明の好適な実施態様に従えば、溶液を、均質相反応を実施するための触媒として、或は触媒システムの一部として使用する。
発明に従って得られる溶液を直接反応混合物に接触させることができる或は別にそれを該反応媒体と完全に適合可能にするために、あらかじめ処理することができる。前処理とは、特に、溶液の化合物の内のいくつかの含有量を調節する或は溶液にその調製プロセスの終結時に溶液中に見出されなかった成分を加えることによって溶液の組成を完全なものにする或は別に代わりとして溶液が見出される雰囲気を変えることを意味するものと理解される。
該溶液は、一層特には、カルボニル化、ヒドロホルミル化或は異性化反応を実施するために使用することができる。
好適な実施態様に従えば、本溶液を、カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物を得る目的で、カルボニル化反応を液相で一酸化炭素の存在において実施する際に使用する。このタイプの反応は良く知られており。多くの特許及び刊行物の主題を形成してきたことに留意すべきである。よって、下記に記載する反応条件は、単に一般的に挙げるにすぎず、制限するものと見なすことはできない。
このタイプの反応について用いる反応体は、飽和もしくは不飽和の、線状、枝分れもしくは環状の炭化水素化合物から選ぶ。例示として、下記を挙げることができる:C2〜C10アルケン又はアルキン、C1〜C10アルコール、該アルコールのハロゲン化誘導体、C2〜C20エーテル、少なくとも1個の不飽和を含むC3〜C10カルボン酸、C2〜C20カルボン酸エステル並びに該エステルのハロゲン化誘導体。
触媒システムは、一方でイリジウムベースの溶液及び他方で、好ましくは沃化アルキルのような沃素化誘導体から選ぶハロゲン化プロモーターを含むのが慣用的である。
その方法は、全般的には上述した反応体の内の一種を触媒システム及び一酸化炭素の存在において温度50°〜300℃の範囲及び全圧5〜200バールで反応させることに在る。
反応は、大概溶媒、一層特には生成物及び/又は反応において用いる反応体から選ぶ溶媒の存在において行う。
反応の目的がカルボン酸(又は対応するエステル)を得ることにあるか或はカルボン酸無水物を得ることにあるかどうかに応じて、反応は無水の又は非無水の条件下で行う。すなわち、第一の場合では、反応媒体は大概水を含むのに対し、これは、無水物を製造する間そうすることができない。
発明に従う触媒溶液の好適な適用は、アルコール、又は対応するハロゲン化誘導体のカルボン酸へのカルボニル化を実施することに在る。
最後の場合では、反応を、反応媒体中で、水、ハロゲン化プロモーター及びアルコールの含有率を0(0は除く)〜10%にかつアルコール及び生成されるカルボン酸に対応するエステルの含有率を2〜40%に、残りは生成される該酸からなるように保ちながら行うのが好ましい。
発明の具体例を、今提示することにするが、これらは制限するものではない。
例
例1
本例は、酢酸を溶媒として用いながら発明に従う調製を例示する。
下記をガラス丸底フラスコ中に導入する:
*Ir4(CO)1210g;
*57%水溶液としての沃化水素酸50g;
*酢酸290g。
得られた混合物を、撹拌しながらかつ空気下で還流(〜120℃)において加熱する。
反応の期間は4時間である。
均質な溶液が得られる。
液相に溶解されたイリジウムを原子吸光分光分析法によって定量的に求め、導入したイリジウムの100%が溶けていることが観測される。
得られた溶液を空気下で数か月間貯蔵して、沈殿が観察されなかった。
例2
本例は、3−ペンテン酸を溶媒として用いながら発明に従う調製を例示する。
下記をガラス丸底フラスコ中に導入する:
*Ir4(CO)120.5g;
*57%水溶液としての沃化水素酸1g;
*3−ペンテン酸38.3g。
得られた混合物を、撹拌しながらかつ空気下で還流(〜150℃)において加熱する。
反応の期間は2.5時間である。
均質な溶液が得られる。
液相に溶解されたイリジウムを原子吸光分光分析法によって定量的に求め、導入したイリジウムの100%が溶けていることが観測される。
得られた溶液を空気下で数か月間貯蔵して、イリジウムベースの化合物の沈殿が観察されなかった。
比較例3
本例は、沃化水素酸を使用しないで実施する。
下記をガラスフラスコ中に導入する:
*Ir4(CO)120.11g;
*沃化メチル7.2g;
*メタノール20g;
*酢酸49.5g。
得られた混合物を、撹拌しながらかつ空気下で還流(〜120℃)において加熱する。
反応の期間は4時間である。
懸濁液が得られる。懸濁液をろ過し、液相に溶解されたイリジウムを原子吸光分光分析法によって定量的に求める。関与したイリジウムの15%が溶けていることが観測される。
例4
本例の主題は、例1で得られた触媒溶液を、メタノールをカルボニル化して酢酸にするために応用することである。
下記をHastelloy(登録商標) B2オートクレーブ(Haynes)中に導入する:
*例1で得られた溶液2.9g;
*水2.16g;
*メタノール0.5g;
*酢酸メチル8.6g;
*沃化メチル2.5g;
*酢酸54.6g。
オートクレーブを一酸化炭素5バールで加圧する。
温度を190℃にもたらし、次いで、一旦必要とする温度に達したら、全圧30バールを一酸化炭素によって確立する。
これらの条件下で、一酸化炭素の消費速度を測定することによって得られるメタノールのカルボニル化速度は、4.2モル/h.1.である。
反応の誘導期が存在することは観測されなかった(上述した速度は直ぐに達成された)。
例5
本例の主題は、例2で得られた触媒溶液を、3−ペンテン酸をカルボニル化してアジピン酸にするために応用することである。
下記をガラスフラスコ中に導入する:
*例2で得られた溶液0.85g;
*水0.87g;
*3−ペンテン酸9.4g。
フラスコをHastelloy B2オートクレーブ(Haynes)中に入れて、一酸化炭素5バールで加圧する。
温度を185℃にもたらし、次いで、一旦必要とする温度に達したら、全圧20バールを一酸化炭素によって確立する。
これらの条件下で、一酸化炭素の消費速度を測定することによって得られる3−ペンテン酸のカルボニル化速度は、8モル/h.l.である。
反応の誘導期が存在することは観測されなかった(上述した速度は直ぐに達成された)。
比較例6
本例は、3−ペンテン酸のカルボニル化反応において得られる触媒を調製すること及び同時に使用することを例示する。
下記をガラスフラスコ中に導入する:
*Ir4(CO)1210.8mg;
*57%水溶液としての沃化水素酸21.4mg;
*水0.8g;
*3−ペンテン酸10.1g。
フラスコをHastelloy B2オートクレーブ(Haynes)中に入れて、一酸化炭素5バールで加圧する。
温度を185℃にもたらし、次いで、一旦必要とする温度に達したら、全圧20バールを一酸化炭素によって確立する。
これらの条件下で、誘導期30分が観測され、次いで、カルボニル化速度を、一酸化炭素の消費速度を測定することによって測定する。カルボニル化速度は、4.4モル/h.l.である。
Claims (7)
- Ir 4 (CO) 12 の形態のイリジウムを、液相において、沃化水素酸、沃化水素酸のプリカーサー、又はこれらの混合物に、イリジウムのモル数に対して沃化水素酸のモル数が1〜20になるように、溶媒の存在において、全圧1〜10バール下で、反応体を接触させる条件下で上述した溶媒の沸騰温度よりも高くない温度で接触させるに、該接触を希ガス、窒素、水素、空気及びこれらの混合物からなる群より選ぶ雰囲気下で実施することを特徴とするイリジウムベースの溶液の調製方法。
- 反応体を空気下で接触させることを特徴とする請求項1の方法。
- 反応体を全圧1〜5バール下で接触させることを特徴とする請求項1又は2の方法。
- 前記全圧が1〜3バールで構成されることを特徴とする請求項3の方法。
- 下記:水、炭素原子1〜10を含む飽和もしくは不飽和の、線状、環状もしくは枝分れのカルボン酸、炭素原子2〜20を含む飽和もしくは不飽和の、線状、環状もしくは枝分れのカルボン酸のエステル、炭素原子2〜20を含む線状、環状もしくは枝分れのアルケン又はアルキン、或はそれらの混合物から選ぶ溶媒を使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一の方法。
- 請求項1〜5のいずれか一の方法を実施することによって得ることができるイリジウムベースの溶液を、カルボニル化、ヒドロホルミル化或は異性化反応用触媒として使用する触媒方法。
- 請求項1〜5のいずれか一の方法を実施することによって得ることができるイリジウムベースの溶液を、線状、環状もしくは枝分れのC2〜C10アルケン又はアルキン、飽和もしくは不飽和の、線状、環状もしくは枝分れのC1〜C10アルコール、該アルコールのハロゲン化誘導体、飽和もしくは不飽和の、線状、環状もしくは枝分れのC2〜C20エーテル、少なくとも1個の不飽和を含む線状、環状もしくは枝分れのC3〜C10カルボン酸、飽和もしくは不飽和の、線状、環状もしくは枝分れのC2〜C20カルボン酸エステル並びに該エステルのハロゲン化誘導体のカルボニル化反応用の触媒として使用する請求項6の触媒方法。
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