JP3766437B2 - イリジウム存在下のカルボニル化によるカルボン酸類又はそのエステル類の製造 - Google Patents
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Description
さらに詳しくは、本発明の方法は、得られるカルボン酸に対する選択性が向上すると共に、この生成物の高い生産性を達成することができるものである。
一酸化炭素と少なくとも1つのアルコールとの反応によるカルボン酸の製造においては、2種類の触媒サイクルが用いられており、第一のものはカルボニル化反応それ自体により構成され、第二のものは、一般に水性ガス反応と呼ばれている二次反応により構成されている。この反応においては、特に二酸化炭素のようなガス状の副生成物が生ずる。
従って、達成されるべき目的は、明らかに第二の反応よりも第一の反応を促進することにある。
イリジウムを含む触媒系の存在下、アルコールや他のカルボニル化可能な化合物をカルボニル化して、これらに対応するカルボン酸やエステルを得ることは、当業者には周知である。しかし、報告されているカルボニル化の反応速度は、生成する酸が2〜4モル/時・リットルのオーダーであるので、このような方法はあまり効率的とは言えない。
フランス特許出願第9303734号には、イリジウムからなる触媒系を用いてメタノールをカルボニル化する方法が開示されている。この方法は、反応混合物の特定の組成を維持することを特徴とする。メタノールから酢酸を得る場合には、その組成は、10%以下の水、アルコール、及び、ヨウ化メチル;40%以下の酢酸メチル;並びに残部として反応溶媒として用いられる酢酸からなるものである。開示されている実験は、10〜20barという比較的低い一酸化炭素分圧で行われている。この方法の性能は明らかに従来の方法に優っており、従来の方法に対して技術的利益を有することは疑問の余地はない。しかしながら、二酸化炭素のような副生成物に対する選択率が1〜2%と高い値を示す。
更に、フランス特許出願第9405896号には、反応が行われる条件下で反応媒体に可溶で、特にヨウ化アルカリ金属から選ばれるヨウ化物、及び、イリジウムからなる触媒系を用いるカルボニル化の方法が開示されている。カルボニル化の反応速度という点では、その性能は従来の方法よりさらに優っているが、二酸化炭素の選択性の問題が依然存在している。事実、この副生成物に対する選択率は1〜3%の間である。
このような値は、二酸化炭素の比較的多量の損失にあたるという意味で、無視することはできない。この損失には2つの経路があると考えられる。まず当然に、用いられる一酸化炭素が、酸やエステルの生成以外のために消費される。さらに、必然的にパージの回数が増え、その結果、ガスを排気する際に伴う一酸化炭素の損失が増加するために、一酸化炭素が余分に失われる。実際、ガス状の副生成物が生成することにより、反応器内の気相における一酸化炭素分圧が低下し、その結果、上記分圧を一定に保つためにはパージの回数を増やすことが必要となる。
従って、カルボニル化の反応速度を低下させることなく、さらには改良した上で、この種の欠点を克服することが本発明の目的である。
全く意外なことに、エステルとヨウ化メチルを多く含み、かつ、一酸化炭素の高分圧下でカルボニル化反応を行うことで、このような目的を達成できることが見いだされた。
従って、本発明の方法は、少なくとも1つのイリジウム化合物及び少なくとも1つのハロゲン系促進剤を含む触媒系の存在下、液相内で一酸化炭素と少なくとも1つのアルコールを反応させる方法;上述の酸とアルコールに対応するエステルの含量を、反応中の媒体内で15〜35%に、ハロゲン系促進剤の含量を10〜20%に、一酸化炭素分圧を反応中40〜200barに保つ方法である。
本発明の他の目的と利点は、以下の記述からより明らかになろう。
以下において特に明示しなければ、示される百分率は、反応混合物の全重量に対する重量により表される。
上述したように、本発明のカルボニル化反応は、少なくとも1つのイリジウム化合物及び少なくとも1つのハロゲン系促進剤を含む触媒系の存在下で行われる。
反応は液相中で行われるので、触媒系は、反応混合物に可溶な化合物である。
イリジウム化合物としては、本発明の操作条件下で反応媒体に可溶な、又は、溶解が可能であるものを任意に用いることができる。本発明を限定するものではないが、このようなものとして例えば、金属イリジウム、その単純な塩、酸化物、又は、この金属の配位錯体を本発明の実施に好適に使用することができる。さらなる詳細は、米国特許第3772380号明細書に掲載されているこの種の化合物の列記を参照することができる。
好ましくは、イリジウムハロゲン化物のような単純なイリジウムの塩が用いられる。ハロゲンとしては、塩素、臭素、より好ましくはヨウ素の中から選ばれる。
イリジウム酸化物は、可溶なイリジウム配位錯体と同じく、本発明の実施に好適である。後者の部類において最も一般的に用いられる化合物は、一酸化炭素、又は、一酸化炭素/ハロゲンの組み合わせから選ばれる配位子を持つものである。ハロゲンとしては、塩素、臭素、より好ましくはヨウ素の中から選ばれる。しかし、例えば、有機リンや有機窒素化合物から選ばれる配位子を持つ可溶なイリジウム錯体の使用を除外するものではない。
これらの触媒は、当業者に周知の方法により得ることができる。
しかしながら、特に有利な方法としては、溶媒の存在下で、Ir4CO12のようなイリジウムのカルボニル錯体をヨウ化水素酸及び/又はこのような酸の前駆体と接触静置させることにより、触媒の溶液を調製することができる。
ヨウ化水素酸を放出することができる前駆体として、例えば、ヨウ素、C1−C10のアルキルヨウ化物、C1−C10のアルコイルヨウ化物、又は、ヨウ化アルカリ金属が挙げられる。
溶媒としては、ヨウ化水素酸又はその前駆体、及び、生成物であるイリジウム系化合物が可溶であるかぎり、任意の化合物を用いることができる。特に、本発明の方法によって得られるカルボン酸又はそのエステルから選ばれる溶媒が用いられる。また水も用いることができる。これらの化合物は、単独で、又は、混合して用いられる。
接触静置は、1〜10barの全圧下、上記溶媒のこの条件下における沸点以下の温度で行われる。
この操作は空気中、不活性ガス中、又は、一酸化炭素中で行うことができる。
本発明の実施に好適な触媒の溶液を調製する他の有用な方法の例としては、1つ又はそれ以上の水和若しくは非水和イリジウム酸化物を、ヨウ化水素酸又はヨウ化水素酸を放出することができる化合物と液相で接触静置させる方法がある。ヨウ化水素酸は、気体、溶液、好ましくは水溶液として用いることができる。また、上述したようなヨウ化水素酸の前駆体を用いることもできる。
好ましくは、用いられるヨウ化水素酸の量は、イリジウムのモル数に対するヨウ化水素酸のモル数の比が、1〜100の間となる量である。
触媒の溶液を調製するこの第二の方法は、空気中、不活性ガス中、一酸化炭素中で行われ、これらのガスは単独、又は、組み合わせて用いられる。
本発明の方法で用いられるイリジウムの混合物中の全濃度は、0.1〜100mmol/lである。
好ましい様態によれば、イリジウムの濃度は0.5〜40mmol/lであり、さらに好ましくは1〜25mmol/lである。
触媒系の第二の構成要素は、ハロゲン系促進剤である。このものは、ハロゲン単独であってもよいし、又は、ハロゲンと水素、C1−C10のアルキル基、C1−C10のアシル基、若しくは、C6−C10のアリール基等のような他の基との組み合わせであってもよい。
ハロゲンは、通常、塩素、臭素、又は、ヨウ素の中から選択され、そのうちヨウ素が好ましい。
本発明の好ましい様態によれば、用いられるハロゲン系促進剤は、ハロゲン、及び、水素又はC1−C10のアルキル基からなる。更に好ましくは、ハロゲンとC1−C10のアルキル基からなる。
本発明における反応は、好ましくは、ハロゲン系促進剤のハロゲン以外の基が、反応試薬として用いられるアルコールにおける基と同一であるハロゲン系促進剤の存在下で行われる。
媒体中のハロゲン系促進剤の含量は、10〜20%の間である。
好ましい様態によると、ハロゲン系促進剤の含量は、10(除く)〜20%の間である。
本発明の別の方法では、反応媒体中のハロゲン系促進剤の含量を10(除く)〜15%の間に保つ。
本発明の方法は、更に一酸化炭素存在下で行われる。一酸化炭素は純品で、又は、水素、メタン、二酸化炭素、若しくは、他の種類の気体(例えば窒素)で希釈して用いることができる。
本発明の好ましい様態によると、少なくとも99%の純度を持つ一酸化炭素が用いられる。
本発明の方法は、反応中において一酸化炭素の分圧を40〜200barに保ちながら行われる。
第一の態様においては、分圧は40〜70barである。更に好ましくは、一酸化炭素の分圧は50〜70barである。
第二の態様においては、一酸化炭素の分圧は70bar(除く)〜200barである。このような高分圧を用いることにより、低分圧で行われる反応よりも低い温度での反応の実施が可能となるが、本発明は、この方法に限定されるものではない。このことは、反応媒体の腐食性という問題に関する限り、大きな利点である。
本発明の方法は、反応媒体中に存在するカルボン酸と反応で用いられるアルコールとの反応物であるエステルの存在下で行われる。
本発明の方法の特徴によれば、上記媒体中における上記エステルの含量は、15〜35%である。
好ましい様態では、上記エステルの含量を15〜25%に保って反応を行う。
更に好ましい様態においては、上記エステルの含量は18〜23%である。この方法は、40〜70barという低い一酸化炭素分圧のもとでカルボニル化反応が行われる時に、とりわけ好適であることは特筆されなければならない。
本発明におけるカルボニル化反応は、更に水の存在下でも行われる。媒体中の水の含量は、0(除く)〜15%である。
更に好ましくは、媒体中の水の含量は、0(除く)〜10%である。
上述したように、生成するカルボン酸又はそのエステルよりも1つ少ない炭素原子を有する少なくとも1つのアルコールが、原料として用いられる。
本反応を行うために好適である原料として、1〜6個の炭素原子を有する飽和アルコールを挙げることができる。これらのアルコールは、モノ−、又は、ジ−ヒドロキシ化合物であり得る。このような化合物の例として、特に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、及び、1,4−ブタンジオールを挙げることができる。
好ましい様態によると、用いられるアルコールは、モノヒドロキシ化合物から選ばれる。
重要なことであるが、原料として用いられるアルコールは、反応媒体中で、それ自体、又は、その誘導体として存在している可能性がある。実際に、上記アルコールは、ハロゲン化誘導体及び/又はエーテル及び/又はエステルの状態で見いだされる可能性が同様にある。
従って、反応媒体中の原料の含量は、原料が様々な種類の化合物の形をとる可能性のために、大きな幅を持ち得る。
この結果として、反応媒体中の上記アルコールそれ自体の含量は、0〜10%の間であってよい。好ましくは、媒体中のアルコールの含量は0.1〜5%の間である。
本発明の第一の様態によると、イオン性化合物の存在下で反応は行われ、このイオン性化合物は、反応媒体に可溶で、そのうちのイオンの1つはヨウ素である(以下、このイオン性化合物をヨウ化物という)。ヨウ化物は、それ自体として反応媒体に加えられても良いが、媒体中で可溶なヨウ化物へ変化することができる化合物として投入されても良い。
従って、上記混合物にそのまま加えられるヨウ化物としては、無機ヨウ化物、又は、有機ヨウ化物の中から選ばれる。
無機ヨウ化物としては、ヨウ化アルカリ土類金属、又は、ヨウ化アルカリ金属を挙げることができ、好ましいのは後者である。例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウムが、本発明の実施に好適である。
有機ヨウ化物としては、ヨウ素系の化合物と反応し、ヨウ素を含むイオン種を与える少なくとも1つの有機リン基、及び/又は、少なくとも1つの有機窒素基を有する有機化合物を挙げることができる。このようなものとしては、例えば、ヨウ化トリフェニルホスホニウム、ヨウ化N−メチルトリエチルアンモニウムを挙げることができる。
反応媒体に可溶なヨウ化物に変化することができる化合物のなかでは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のカルボン酸塩(特に酢酸リチウムのような)が、とりわけ好適である。
更に好ましくは、媒体中のイリジウムの量により決定される量のヨウ化物が存在する中で反応を行う。従って、加えられるヨウ化物の量は、ヨウ素(ヨウ化物から生ずる)/イリジウムの原子比(mol/molで表される)が、10以下の値に保たれるような量である。
好ましくは、原子比は3以下である。
本発明の第二の実施によると、上述したような可溶なヨウ化物を加えずに反応を行う。
最後に、本発明の方法は、好ましくは反応により生成するカルボン酸からなる溶媒内で行われる。
上述したように、本発明は、ハロゲン系促進剤、上記エステル、一酸化炭素の分圧、所望により用いられるヨウ化物、水及びカルボン酸を、反応混合物中で上記のような量に保つことからなる。
従って、本発明は連続的に行われることが好ましく、この場合には、本方法の安定な稼働条件は、上記の組成及び比率に一致する。
反応を開始する際には、充分に気−液移動を行わせることができる攪拌手段を備えた適切な反応器に、種々の成分を投入する。反応器が好ましいことに機械的な攪拌手段からなるものであれば、この手段を備えていない操作を除外するものではないとして、反応器に一酸化炭素を導入すれば、混合物は均質になる。
反応媒体中の成分は、任意の順序で投入され、成分それ自体、及び/又は、1つ若しくはそれ以上の前駆体として投入される。
本発明の一方法では、上記ハロゲン系促進剤をそのまま反応混合物に投入する。
また別の実施法では、上記促進剤を少なくとも1つの前駆体として投入する。
この特別の場合においては、通常、媒体中に存在するか、又は、媒体中に加えられたこの前駆体は、ハロゲン、これに対応する水素酸、又は、ヨウ化物との反応によって、上記ハロゲン系促進剤における基を反応媒体中に放出することができる化合物である。
適切な前駆体としては特に限定されず、例えば、式(1)ROHのアルコール;式(2)ROR'のエーテル、又は、式(3)R'COORのエステルの中から選ばれる化合物を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いてもよい。これらの式では、R基とR'基は、同一又は異って、それぞれ、C1−C10のアルキル基、C1−C10のアシル基、C6−C10のアリール基を表す。ここでR基は、ハロゲン系促進剤における基に対応する。
従って、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレンオキサイド、酢酸メチルがハロゲン系促進剤の特に適切な前駆体である。
カルボニル化は、通常150〜250℃の間の温度で行われる。別の方法では、反応温度は150〜210℃の間である。
反応器内の全圧は、50〜250barの間である。
本発明の方法は、従来の方法で用いられる装置で好適に行うことができることは特筆されなければならない。
このカルボニル化反応に関する方法は、通常3つの工程から構成される。第一の工程は、加圧された反応器を用いる反応の工程である。第二の工程は、反応混合物の一部を蒸発させて、生成した酸又はそのエステルを分離する工程である。蒸発した成分は、次に第三の工程に送られる。この第三の工程は、カルボン酸又はそのエステルを精製する工程である。反応混合物の一部を蒸発させる工程で液状のまま残され明らかに触媒を含む混合物は、反応器に再循環される。
本発明の方法の好ましい様態によると、反応混合物が含んでいる腐食された金属、特に鉄、モリブデン、クロム、及び、ニッケルは、反応混合物から定期的に取り除かれる。この操作は、例えば、イオン交換樹脂により、又は、触媒を沈殿させた後にろ過で腐食金属を分離することにより反応混合物を処理するという当業者には周知の手段に従って行われる。
本発明の方法は、少なくとも2つの炭素原子を有するカルボン酸又はそのエステルの任意の種類の生産に関して好適である。従って、本方法は、エタノールからプロピオン酸、エチレンオキサイドからコハク酸、1,4−ブタンジオールからアジピン酸、又は、これらの酸に対応するエステルを製造するために用いることができる。
しかしながら、本方法は、メタノールから酢酸及び/又は酢酸メチルを得るためにとりわけ好適である。
本発明の好ましい態様によると、その方法は、メタノールと一酸化炭素の他に、ヨウ化メチル、酢酸メチル、所望により用いられる上記ヨウ化物、水、及び、溶媒として酢酸を用いて行われる。
本発明の実施例を以下に具体的に記述するが、これらは本発明を限定するものではない。
実施例
以下の実験は、機械的な攪拌手段及び試薬の投入手段を備えた300cm3のオートクレーブ内で連続的に行われた。
触媒の溶液は、以下の方法により得られた:
Ir4(CO)1210g、ヨウ化水素酸の57%水溶液50g及び酢酸290gをガラスフラスコに入れた。
次に混合物を空気中で攪拌しながら熱し、4時間還流した。
一酸化炭素分圧及び全圧並びに、種々の成分の含量が、以下の表に示す値に保たれるよう、メタノール、ヨウ化メチル及び水の投入を調節した。
水の含量を6〜8%に保ち、メタノールの含量を0.1〜2%としたことに注意しなければならない。更に、残量は、反応の溶媒として用いられる酢酸により構成して、100%とした。
反応器内での保持時間は、約10分であった。
温度は190℃に保った。
オートクレーブから出す際に、反応混合物は脱気し冷却した。
混合物と気体は、ガスクロマトグラフィーにより分析した。
Vcarbは、カルボニル化の速度を表す。これは、二酸化炭素の生成に伴って浪費される一酸化炭素の量を考慮に入れた上で、一酸化炭素消費フローを測定することにより、知ることができる。
二酸化炭素の生成速度は、二酸化炭素の生成フローを測定することにより確認される。この値から、二酸化炭素の生成速度とカルボニル化速度の比である二酸化炭素の選択率を算出することができる。
この表により、1つ又はそれ以上の反応パラメーターが本発明の特徴から逸脱すると、カルボニル化の速度及び選択率という観点から、性能は改善されないことが分かる。
Claims (10)
- 少なくとも1つのイリジウム化合物、及び、少なくとも1つのハロゲン系促進剤を含む触媒系の存在下で、(n)個の炭素原子を有する少なくとも1つのアルコールと一酸化炭素とを、液相で反応させて、(n+1)個の炭素原子を有するカルボン酸類、又は、そのエステル類を製造する方法であって、前記カルボン酸とアルコールからなるエステルの含量が、反応時の媒体中において15〜35%に保たれ、ハロゲン系促進剤の含量が10〜20%に保たれ、かつ、一酸化炭素の分圧が40〜200barに保たれることを特徴とする方法。
- 一酸化炭素の分圧が、40〜70barに、好ましくは50〜70barに保たれることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 一酸化炭素の分圧が、70(除く)〜200barに保たれることを特徴とする請求項1記載の方法。
- ハロゲン系促進剤の含量が、10(除く)〜20%に、好ましくは10(除く)〜15%に保たれることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- エステルの含量が、15〜25%に保たれることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- エステルの含量が、18〜23%に保たれることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 水の含量が、0(除く)〜15%に、好ましくは、0(除く)〜10%に保たれることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 反応混合物に可溶であり、イオンの1つがヨウ素である少なくとも1つのイオン性化合物の存在下で反応が行われることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 可溶なイオン性化合物から生じるヨウ素の含量は、ヨウ素/イリジウムの比が10以下の値に保たれるような量であることを特徴とする請求項8記載の方法。
- ヨウ化メチル、酢酸メチル、所望により用いられる少なくとも1つの可溶なイオン性化合物、水、及び、反応溶媒を構成する酢酸の存在下、一酸化炭素とメタノールとの反応により、酢酸が製造されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
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