JP3749571B2 - マイクロ分光分析器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分光分析器に関し、特に光学系と光検出器を一体化しマイクロ化した分光分析器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の分光分析器の構成方法としては分散型分光法やフーリエ変換赤外分光法等が用いられている。
【0003】
図6及び図7はこのような従来の分散型分光法及びフーリエ変換赤外分析法の一例を示す構成図である。
【0004】
図6(A)において1は光源、2は回折格子、3はスリット、4は試料、5は光検出器である。光源1の出力光は回折格子2に入射され分光されてスリット3に出力される。スリット3は特定波長の出力光を選択して試料4を介して光検出器5に入射する。
【0005】
この結果、回折格子2を回転等させて試料4に入射する出力光の波長を走査することにより、図6(B)に示すような特性曲線図を得ることができる。
【0006】
一方、図7(A)において1,4及び5は図6(A)と同一符号を付してあり、6は固定鏡、7は可動鏡、8はビームスプリッタである。また、6,7及び8はマイケルソン型干渉計50を構成している。
【0007】
光源1の出力光はビームスプリッタ8に入射されその偏向方向によって、固定鏡6及び可動鏡7に分割される。固定鏡6及び可動鏡7で反射された光は再びビームスプリッタ8に入射され干渉光となる。そして、この干渉光は試料4を介して光検出器5に入射される。
【0008】
この結果、可動鏡7を移動させ光検出器5で得られた出力をフーリエ変換することにより、図7(B)に示すような特性曲線図を得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の分光方法を用いて分光分析器のマイクロ化を考えた場合、回折格子2やマイケルソン型干渉計50等の構成素子をマイクロ化する必要がある。
【0010】
但し、単純にマイクロ化しても構成素子の作製精度や各構成素子を組み立てる場合の組立精度を高精度にしなければならないと言った問題点があった。また、レンズをマイクロ化することによって、利用できる光量が減少してS/Nが悪化する等の問題点があった。
【0011】
さらに、回折格子2や可動鏡7等の可動部をマイクロ化した場合に安定動作を確保することは困難であると言った問題点があった。
従って本発明が解決しようとする課題は、高精度の作製精度や組立精度が必要なく可動部のないマイクロ分光分析器を実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような課題を達成するために、本発明の第1では、
分光分析器において、
入射光を内面で吸収させることにより入射光の入射角を限定する微小穴により形成される光学ホーンと、
この光学ホーンを通過した入射光のうち特定波長成分を透過させる分散素子と、
この分散素子の出力光を検出する光検出器と
を備えこれらを一体化してマイクロ化したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第2では、
第1の発明のマイクロ分光分析器を複数個一体化してアレー状に配列したことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係るマイクロ分光分析器の一実施例を示す構成断面図である。
【0015】
図1において9a,9b及び9cはアレイ化された光学ホーン、10a,10b及び10cは分光フィルタ等の分散素子、11a,11b及び11cは光検出器、100は入射光、101a,101b及び101cは光検出器11a,11b及び11cの出力信号である。
【0016】
光学ホーン9a〜9cは入射光100の入射角を限定するための微小穴が形成されたもので、前記微小穴の内口径が大きい方から入射光100が入射される。
【0017】
前記微小穴の他方には分散素子10a〜10cがそれぞれ設けられる。また、分散素子10a〜10cからの透過光が光検出器11a〜11cにそれぞれ入射される。
【0018】
ここで、図1に示す実施例の動作を説明する。光学ホーン9a〜9cを通過した入射光100は分散素子10a〜10cにそれぞれ入射される。
【0019】
分散素子10a〜10cはそれぞれ異なった波長選択特性を有するので、分散素子10a〜10cを透過してくる光は選択された前記波長成分となる。
【0020】
光検出器11a〜11cで検出され出力される出力信号101a〜101cはそれぞれ分散素子10a〜10cで選択された波長に対する光強度信号となる。
【0021】
従って、それぞれの選択波長に対応した光強度信号をまとめて処理することにより、スペクトル・パターンを得ることができる。
【0022】
例えば、アレー化されたn個の光学ホーンに中心波長の異なるn枚の分散素子及びn個の光検出器が設けられている場合を考えるとマイクロ分光分析器を構成する各々の分散素子の透過特性は図2に示すようになる。
【0023】
そして、想定波長帯が”λ0”〜”λm”の場合に分解能は、
(λm−λ0)/n (1)
で表わされるので、波長が”2μm”〜”10μm”の波長帯域でアレイ数が”20×20=400”の場合、分解能は”Δλ=20nm”になる。
【0024】
また、n個の光検出器のn個の出力信号を処理することにより、スペクトル・パターンを得ることができる。
【0025】
また、図3〜図5を用いてより詳細な説明をする。図3は光学ホーン9aの作用を説明する説明図であり、9a,10a及び11aは図1と同一符号を付してある。
【0026】
光学ホーン9aは図3中”θ”で示される立体角で入射されてくる入射光100を限定する機能を有している。但し、分光フィルタ等の分散素子10aは入射角が大きくなると透過特性である中心波長が短波長側にシフトして半値幅が広がる特性があるので「θ=5°」程度が良い。
【0027】
また、図4及び図5は立体角と光量の関係を説明する説明図及び表である。発光平面は点光源の集合体と考え、任意の点から検出点Dに到達する光は立体角θ成分のみであると仮定する。
【0028】
図4中の任意点Bにおける光量”Pb”は点光源の最大光量値を”Po”、立体角を”θ”とすれば、
Pb=Po・cosθ (2)
となる。
【0029】
図4より任意点Bと検出点Dとの距離は”l”であるので検出点Dに到達する光量”P”は
P=Po・cosθ/l2 (3)
となる。
【0030】
従って、発光面上の全ての点光源から検出点Dに到達する光量”I”は式(3)を「0〜θmax」、「0〜2π」の領域で面積分することにより、
I=(2π・Po・sinθmax)/lo (4)
となる。但し、”lo”は中心点Aと検出点Dとの間の距離である。
【0031】
図5は式(4)を用いて検出点Dでの立体角θに対する光量”I”を計算した結果を示す表であり、”Po”は一定値、”lo”は「10mm」としている。図5から分かるように立体角θが大きくなると検出される光量が増加する。
【0032】
一方、図3において光源までの距離”L”はマイクロ分光分析器の大きさと比較して十分小さいので、式(4)における分母を考慮しなくて良くなり、距離”L”が長くなるに伴い光源面積”S”が大きくなり光量が到達する点光源数が増加する。
【0033】
即ち、距離”L”が長くなるほど光量が増加し、また、アレイ化した光学ホーンの視界がほぼ一致する、言い換えれば、近似的に同一位置で複数の選択波長に対する光強度信号を測定することが可能になる。
【0034】
分散素子及び光検出器を一体化して作製する方法としては、従来の薄膜形成プロセスやマイクロマシン形成技術を用いることにより実現できる。
【0035】
例えば、1mm×1mm×1mmのサイズに400個の素子を作製する場合は1つの光学ホーンは”φ50μm”程度で良いので上記形成技術により容易に作製できることが分かる。
【0036】
この結果、光学ホーン、分散素子及び光検出器を一体化して作製することにより、レンズ系が不要になり、高精度の作製精度や組立精度が必要なく、可動部もないマイクロ分光分析器が実現できる。
【0037】
また、一体形成でマイクロ化されているため、分光特性を向上させるために温度制御をする場合であっても高精度の温度制御が可能になる。
【0038】
さらに、マイクロ化することにより、従来の分光分析器では適用できなかったところにも応用が可能となる。例えば、分光分析器を細管等の狭い空間に直接挿入して分光分析する等の応用が可能になる。
【0039】
なお、光検出器としては測定波長帯域に適合したものをマイクロ化する必要があり、検出原理としてはボロメータや焦電素子等の熱型若しくは半導体センサ等の量子型等から適宜選択すれば良い。
【0040】
また、測定対象が無い場合の入射光の参照スペクトルパターン及び測定対象からの光のスペクトルパターンを比較することにより、測定対象の吸収のピークを得ることができる。このため、定性分析が可能になる。
【0041】
また、光学ホーン9a等は立体角θで作製されているが、”θ=0”の垂直な微小穴でも良い。これは、図3中の距離”L”と比較して光学ホーンが非常に小さいので微小穴の口径と深さによって決まる入射角により光路を限定できるためである。
【0042】
また、光学ホーンの内面に立体角θより大きな入射角で入射される光を吸収するコーティングを設けたり、内面を凹凸にして散乱面としても良い。
【0043】
測定対象に応じた波長帯を有する光学フィルタ等の分散素子と置換することにより、同一形状のマイクロ分光分析器で様々な応用が可能になる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば次のような効果がある。
光学ホーン、分散素子及び光検出器を一体化して作製することにより、レンズ系が不要になり、高精度の作製精度や組立精度が必要なく、可動部もないマイクロ分光分析器が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロ分光分析器の一実施例を示す構成断面図である。
【図2】分散素子の透過特性の一例を示す特性曲線図である。
【図3】光学ホーンの作用を説明する説明図である。
【図4】立体角と光量の関係を説明する説明図ある。
【図5】立体角と光量の関係を説明する表である。
【図6】従来の分散型分光法の一例を示す構成図である。
【図7】従来のフーリエ変換赤外分析法の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 光源
2 回折格子
3 スリット
4 試料
5,11a,11b,11c 光検出器
6 固定鏡
7 可動鏡
8 ビームスプリタ
9a,9b,9c 光学ホーン
10a,10b,10c 分散素子
50 マイケルソン型干渉計
100 入射光
101a,101b,101c 出力信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、分光分析器に関し、特に光学系と光検出器を一体化しマイクロ化した分光分析器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の分光分析器の構成方法としては分散型分光法やフーリエ変換赤外分光法等が用いられている。
【0003】
図6及び図7はこのような従来の分散型分光法及びフーリエ変換赤外分析法の一例を示す構成図である。
【0004】
図6(A)において1は光源、2は回折格子、3はスリット、4は試料、5は光検出器である。光源1の出力光は回折格子2に入射され分光されてスリット3に出力される。スリット3は特定波長の出力光を選択して試料4を介して光検出器5に入射する。
【0005】
この結果、回折格子2を回転等させて試料4に入射する出力光の波長を走査することにより、図6(B)に示すような特性曲線図を得ることができる。
【0006】
一方、図7(A)において1,4及び5は図6(A)と同一符号を付してあり、6は固定鏡、7は可動鏡、8はビームスプリッタである。また、6,7及び8はマイケルソン型干渉計50を構成している。
【0007】
光源1の出力光はビームスプリッタ8に入射されその偏向方向によって、固定鏡6及び可動鏡7に分割される。固定鏡6及び可動鏡7で反射された光は再びビームスプリッタ8に入射され干渉光となる。そして、この干渉光は試料4を介して光検出器5に入射される。
【0008】
この結果、可動鏡7を移動させ光検出器5で得られた出力をフーリエ変換することにより、図7(B)に示すような特性曲線図を得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の分光方法を用いて分光分析器のマイクロ化を考えた場合、回折格子2やマイケルソン型干渉計50等の構成素子をマイクロ化する必要がある。
【0010】
但し、単純にマイクロ化しても構成素子の作製精度や各構成素子を組み立てる場合の組立精度を高精度にしなければならないと言った問題点があった。また、レンズをマイクロ化することによって、利用できる光量が減少してS/Nが悪化する等の問題点があった。
【0011】
さらに、回折格子2や可動鏡7等の可動部をマイクロ化した場合に安定動作を確保することは困難であると言った問題点があった。
従って本発明が解決しようとする課題は、高精度の作製精度や組立精度が必要なく可動部のないマイクロ分光分析器を実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような課題を達成するために、本発明の第1では、
分光分析器において、
入射光を内面で吸収させることにより入射光の入射角を限定する微小穴により形成される光学ホーンと、
この光学ホーンを通過した入射光のうち特定波長成分を透過させる分散素子と、
この分散素子の出力光を検出する光検出器と
を備えこれらを一体化してマイクロ化したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第2では、
第1の発明のマイクロ分光分析器を複数個一体化してアレー状に配列したことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係るマイクロ分光分析器の一実施例を示す構成断面図である。
【0015】
図1において9a,9b及び9cはアレイ化された光学ホーン、10a,10b及び10cは分光フィルタ等の分散素子、11a,11b及び11cは光検出器、100は入射光、101a,101b及び101cは光検出器11a,11b及び11cの出力信号である。
【0016】
光学ホーン9a〜9cは入射光100の入射角を限定するための微小穴が形成されたもので、前記微小穴の内口径が大きい方から入射光100が入射される。
【0017】
前記微小穴の他方には分散素子10a〜10cがそれぞれ設けられる。また、分散素子10a〜10cからの透過光が光検出器11a〜11cにそれぞれ入射される。
【0018】
ここで、図1に示す実施例の動作を説明する。光学ホーン9a〜9cを通過した入射光100は分散素子10a〜10cにそれぞれ入射される。
【0019】
分散素子10a〜10cはそれぞれ異なった波長選択特性を有するので、分散素子10a〜10cを透過してくる光は選択された前記波長成分となる。
【0020】
光検出器11a〜11cで検出され出力される出力信号101a〜101cはそれぞれ分散素子10a〜10cで選択された波長に対する光強度信号となる。
【0021】
従って、それぞれの選択波長に対応した光強度信号をまとめて処理することにより、スペクトル・パターンを得ることができる。
【0022】
例えば、アレー化されたn個の光学ホーンに中心波長の異なるn枚の分散素子及びn個の光検出器が設けられている場合を考えるとマイクロ分光分析器を構成する各々の分散素子の透過特性は図2に示すようになる。
【0023】
そして、想定波長帯が”λ0”〜”λm”の場合に分解能は、
(λm−λ0)/n (1)
で表わされるので、波長が”2μm”〜”10μm”の波長帯域でアレイ数が”20×20=400”の場合、分解能は”Δλ=20nm”になる。
【0024】
また、n個の光検出器のn個の出力信号を処理することにより、スペクトル・パターンを得ることができる。
【0025】
また、図3〜図5を用いてより詳細な説明をする。図3は光学ホーン9aの作用を説明する説明図であり、9a,10a及び11aは図1と同一符号を付してある。
【0026】
光学ホーン9aは図3中”θ”で示される立体角で入射されてくる入射光100を限定する機能を有している。但し、分光フィルタ等の分散素子10aは入射角が大きくなると透過特性である中心波長が短波長側にシフトして半値幅が広がる特性があるので「θ=5°」程度が良い。
【0027】
また、図4及び図5は立体角と光量の関係を説明する説明図及び表である。発光平面は点光源の集合体と考え、任意の点から検出点Dに到達する光は立体角θ成分のみであると仮定する。
【0028】
図4中の任意点Bにおける光量”Pb”は点光源の最大光量値を”Po”、立体角を”θ”とすれば、
Pb=Po・cosθ (2)
となる。
【0029】
図4より任意点Bと検出点Dとの距離は”l”であるので検出点Dに到達する光量”P”は
P=Po・cosθ/l2 (3)
となる。
【0030】
従って、発光面上の全ての点光源から検出点Dに到達する光量”I”は式(3)を「0〜θmax」、「0〜2π」の領域で面積分することにより、
I=(2π・Po・sinθmax)/lo (4)
となる。但し、”lo”は中心点Aと検出点Dとの間の距離である。
【0031】
図5は式(4)を用いて検出点Dでの立体角θに対する光量”I”を計算した結果を示す表であり、”Po”は一定値、”lo”は「10mm」としている。図5から分かるように立体角θが大きくなると検出される光量が増加する。
【0032】
一方、図3において光源までの距離”L”はマイクロ分光分析器の大きさと比較して十分小さいので、式(4)における分母を考慮しなくて良くなり、距離”L”が長くなるに伴い光源面積”S”が大きくなり光量が到達する点光源数が増加する。
【0033】
即ち、距離”L”が長くなるほど光量が増加し、また、アレイ化した光学ホーンの視界がほぼ一致する、言い換えれば、近似的に同一位置で複数の選択波長に対する光強度信号を測定することが可能になる。
【0034】
分散素子及び光検出器を一体化して作製する方法としては、従来の薄膜形成プロセスやマイクロマシン形成技術を用いることにより実現できる。
【0035】
例えば、1mm×1mm×1mmのサイズに400個の素子を作製する場合は1つの光学ホーンは”φ50μm”程度で良いので上記形成技術により容易に作製できることが分かる。
【0036】
この結果、光学ホーン、分散素子及び光検出器を一体化して作製することにより、レンズ系が不要になり、高精度の作製精度や組立精度が必要なく、可動部もないマイクロ分光分析器が実現できる。
【0037】
また、一体形成でマイクロ化されているため、分光特性を向上させるために温度制御をする場合であっても高精度の温度制御が可能になる。
【0038】
さらに、マイクロ化することにより、従来の分光分析器では適用できなかったところにも応用が可能となる。例えば、分光分析器を細管等の狭い空間に直接挿入して分光分析する等の応用が可能になる。
【0039】
なお、光検出器としては測定波長帯域に適合したものをマイクロ化する必要があり、検出原理としてはボロメータや焦電素子等の熱型若しくは半導体センサ等の量子型等から適宜選択すれば良い。
【0040】
また、測定対象が無い場合の入射光の参照スペクトルパターン及び測定対象からの光のスペクトルパターンを比較することにより、測定対象の吸収のピークを得ることができる。このため、定性分析が可能になる。
【0041】
また、光学ホーン9a等は立体角θで作製されているが、”θ=0”の垂直な微小穴でも良い。これは、図3中の距離”L”と比較して光学ホーンが非常に小さいので微小穴の口径と深さによって決まる入射角により光路を限定できるためである。
【0042】
また、光学ホーンの内面に立体角θより大きな入射角で入射される光を吸収するコーティングを設けたり、内面を凹凸にして散乱面としても良い。
【0043】
測定対象に応じた波長帯を有する光学フィルタ等の分散素子と置換することにより、同一形状のマイクロ分光分析器で様々な応用が可能になる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば次のような効果がある。
光学ホーン、分散素子及び光検出器を一体化して作製することにより、レンズ系が不要になり、高精度の作製精度や組立精度が必要なく、可動部もないマイクロ分光分析器が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロ分光分析器の一実施例を示す構成断面図である。
【図2】分散素子の透過特性の一例を示す特性曲線図である。
【図3】光学ホーンの作用を説明する説明図である。
【図4】立体角と光量の関係を説明する説明図ある。
【図5】立体角と光量の関係を説明する表である。
【図6】従来の分散型分光法の一例を示す構成図である。
【図7】従来のフーリエ変換赤外分析法の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 光源
2 回折格子
3 スリット
4 試料
5,11a,11b,11c 光検出器
6 固定鏡
7 可動鏡
8 ビームスプリタ
9a,9b,9c 光学ホーン
10a,10b,10c 分散素子
50 マイケルソン型干渉計
100 入射光
101a,101b,101c 出力信号
Claims (2)
- 分光分析器において、
入射光を内面で吸収させることにより入射光の入射角を限定する微小穴により形成される光学ホーンと、
この光学ホーンを通過した入射光のうち特定波長成分を透過させる分散素子と、
この分散素子の出力光を検出する光検出器と
を備えこれらを一体化してマイクロ化したことを特徴とするマイクロ分光分析器。 - 特許請求の範囲請求項1記載のマイクロ分光分析器を複数個一体化してアレー状に配列したことを特徴とするマイクロ分光分析器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP13202896A JP3749571B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | マイクロ分光分析器 |
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JP13202896A JP3749571B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | マイクロ分光分析器 |
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JPH09318446A JPH09318446A (ja) | 1997-12-12 |
JP3749571B2 true JP3749571B2 (ja) | 2006-03-01 |
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ID=15071817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13202896A Expired - Fee Related JP3749571B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | マイクロ分光分析器 |
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Families Citing this family (3)
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JP5970685B2 (ja) * | 2011-08-22 | 2016-08-17 | セイコーエプソン株式会社 | 光学センサー及び電子機器 |
JP7388815B2 (ja) * | 2018-10-31 | 2023-11-29 | 浜松ホトニクス株式会社 | 分光ユニット及び分光モジュール |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS63311326A (ja) * | 1987-06-15 | 1988-12-20 | Toshiba Corp | 液晶ディスプレイ用受光装置 |
JPH0510816A (ja) * | 1991-07-08 | 1993-01-19 | Fujitsu Ltd | 赤外線検知素子の製造方法 |
JPH05142038A (ja) * | 1991-11-20 | 1993-06-08 | Fujitsu Ltd | 赤外線検知器及びコールドシールドの製造方法 |
JPH0626926A (ja) * | 1992-05-12 | 1994-02-04 | Fujitsu Ltd | 赤外線検知器 |
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