JP3743032B2 - コンベヤローラ交換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンベヤベルトを支持するコンベヤローラを交換する装置に係り、特に、石炭火力発電所などの長大なベルトコンベヤのローラ交換に好適なコンベヤローラ交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンベヤベルトは、当該ベルトの長手方向に所定間隔を隔てて複数配置されたコンベヤローラによって支持されている。これらコンベヤローラは、経年劣化等によりその軸受部が損傷し、回転不良となることがある。よって、その不良ローラをコンベヤフレームから取り外し、新しいローラと交換しなければならない。従来、このローラの交換は、作業員の人力によって行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、石炭火力発電所などに用いる規模が大きなベルトコンベヤでは、コンベヤラインの長さが数百メートルにもなり、コンベヤローラの重量が数十キログラムにもなり、コンベヤラインの傾斜もきついため、コンベヤローラの運搬のみでも重労働となる。また、コンベヤローラの交換は、ベルトとベルトとの間やベルトと床面との間等の狭い場所での作業となるため、悪い姿勢で重量物を扱うこととなり、作業員の負荷が大きい。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために創案された本発明は、 コンベヤベルトの下面を支持すべく当該ベルトの長手方向に所定間隔を隔てて複数配置されたコンベヤローラを交換する装置において、上記コンベヤベルトの脇をその長手方向に沿って移動する台車と、該台車に旋回・昇降機構を介して搭載された多段伸縮アームと、該アームの先端に設けられコンベヤローラの把持・脱着を行うハンドとを備え、該ハンドと上記多段伸縮アームとの間に、上記ハンドをコンベヤローラのトラフ角に合わせて回動させるための回動機構を設け、該回動機構が、上記多段伸縮アームの先端に設けられた軸部と、該軸部に回動自在に取り付けられた回動体と、該回動体に一端が連結された伸縮シリンダと、該伸縮シリンダの他端と上記軸部とを連結するリンク体と、該リンク体を貫通して上記回転体に固定されたガイドロッドとからなるものである。
【0005】
上記ハンドが、上記回動体に設けられたローラ載台と、該ローラ載台と共同してコンベヤローラを把持するため上記ローラ載台に対向するようにして上記回動体にシーソーの如く回動可能に装着されたフィンガー部と、該フィンガー部の一端部と上記回動体に装着されたエアシリンダとの間に介設され、上記フィンガー部の撓みを利用したセルフロック機能を有するトグルリンク機構とを有し、該トグルリンク機構は、上記フィンガー部の一端に第1リンクの一端を枢着し、該第1リンクの他端に第2リンクの一端を枢着し、該第2リンクの他端を上記エアシリンダに枢着し、上記第2リンクの両端の間を上記回動体に枢着し、上記エアシリンダの作動に応じて上記第1リンクと第2リンクとの枢着部が当接し得るストッパを上記回動体に設けて構成されることが好ましい。
【0006】
上記フィンガー部の先端に、このフィンガー部を開いたときに上記コンベヤベルトの下面に接触し得るコロを回転自在に取り付けることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面を用いて説明する。
【0015】
図1は、石炭火力発電所等に用いられるギャラリ式ベルトコンベヤの概要を示すものである。図示するようにギャラリ1(建屋)の内部には、2本のベルトコンベヤ2x,2yが平行に収容されている。ギャラリ1は、図4に示すようにかなり急傾斜に配置されており、長さも数百メートルと長くなっている。また、2本のベルトコンベヤ2x,2yは、耐久性を考慮して交互に運転される。
【0016】
各ベルトコンベヤ2x,2yのベルト3は、その長手方向に所定間隔を隔てて複数配置されたコンベヤローラ4に支持されている。詳しくは、キャリヤベルト3aは、トラフ型に配置されたキャリヤローラ4aに支持され、リターンベルト3bは、平型のリターンローラ4bに支持されている。これらキャリヤおよびリターンローラ4a,4bは、ベルト3の長手方向に所定間隔を隔ててそれぞれ複数配置されている。
【0017】
各キャリヤおよびリターンローラ4a,4bには、図示しないベアリングを介して回転軸5が貫通されており、この回転軸5の両端部がコンベヤフレーム6に取り付けられたブラケット7のU字溝8に係合されている(図13,図16参照)。これによりキャリヤおよびリターンローラ4a,4bがコンベヤフレーム6に回転自在に支持されることになる。
【0018】
これらキャリヤおよびリターンローラ4a,4b(以下コンベヤローラ4という)は、経年劣化等によりそのベアリングが損傷し、回転不良となることがある。よって、その不良ローラ4をコンベヤフレーム6から取り外し、新しいローラ4と交換する必要が生じる。以下に説明するコンベヤローラ交換装置は、かかるローラ4の交換を人力に代わり、機械力により行う装置である。
【0019】
このコンベヤローラ交換装置は、2本のベルトコンベヤ2x,2yの間に配置されており、ベルト3の長手方向に沿って移動する台車9と、台車9に旋回・昇降機構を介して搭載された多段伸縮アーム10と、アーム10の先端に取り付けられコンベヤローラ4の把持・脱着を行うハンド11とから構成されている。また、台車9には、旋回・昇降機構等を操作する操作パネル12が設けられている。操作パネル12は、台車9に搭乗した作業者によって操作される。
【0020】
上記台車9には、図2に示すように、新品のコンベヤローラ4が積載される新ローラ台車13と、取り外したコンベヤローラ4を積載する古ローラ台車14とが、前後に連結されている。すなわち、台車9の多段伸縮アーム10に設けられたハンド11によって取り外された故障コンベヤローラ4は古ローラ台車14に移載され、その代わりに新ローラ台車13に積載された新品コンベヤローラ4がハンド11によって取り付けられるようになっている。
【0021】
図3にコンベヤローラ交換装置の作動自由度を示す。図示するようにこのコンベヤローラ交換装置は、台車9自体がベルト脇に沿って移動する他、台車9上にX軸(コンベヤベルトの長手方向軸)に沿ってスライドするスライドベース23が設けられている。スライドベース23には、θ軸(垂直軸)回りの旋回を許容する旋回機構、およびZ軸(高さ軸)方向の昇降を許容する昇降機構を介して、多段伸縮アーム10が搭載されている。
【0022】
多段伸縮アーム10は、R軸方向(水平方向)に伸縮するものである。多段伸縮アーム10の先端には、コンベヤローラ4の把持・脱着を行うハンド11を、トラフ型に配置されたキャリヤローラ4aのトラフ角に合わせてγ方向に回動させる回動機構が設けられている。上記X軸方向の移動、Z軸方向の昇降、θ軸回りの旋回、R軸方向の伸縮およびγ方向の回動は、すべてエアシリンダ等のエアアクチュエータで行われる。石炭粉塵中で電気的アクチュエータを用いることは好ましくないからである。
【0023】
台車9の移動原理を図4に示す。図示するように、ギャラリ1内に収容された台車9には、ウインチ16から繰り出された牽引ワイヤ17が接続されている。これにより、台車9は、ウインチ16をモータ16aにより巻取作動させることで走行レール18に沿って登坂し、繰出作動させることで下ることになる。なお、上記ギャラリ1の全長は、石炭火力発電所の規模にもよるが、数十〜数百メートルと長くなっている。
【0024】
ギャラリ1内の上部には、エアポンプ19により加圧されたエアが充満された空圧ホース20が、ベルトコンベヤ2に沿って敷設されている。空圧ホース20には、所定の間隔を隔ててエア取出口21が設けられている。他方、台車9には、エア取出口21に接続されるエア供給ホース22が設けられている。上記エア取出口21は、台車9へのエア供給箇所となる。すなわち、エア取出口21にエア供給ホース22を差し込んで台車9上の各種エアアクチュエータを作動させ、エア取出口21からエア供給ホース22を抜き取って台車9を移動する。
【0025】
台車9の平面図を図5に、図5の VI-VI線断面図を図6に、図5の VII-VII線断面図を図7に示す。図5に示すように、台車9には、X軸方向に自在に移動するX軸スライドベース23が設けられている。X軸スライドベース23には、台車9にX軸方向に沿って形成された一対のレール状のガイド24に係合する断面コ字状の係合部25が設けられている。X軸スライドベース23と台車9とは、上記ガイド24に沿って配置されたX軸用のブレーキ付きエアシリンダ26を介して連結されている。この構成によれば、エアシリンダ26を作動させることにより、X軸スライドベース23が台車9上をガイド24に沿ってX軸方向に移動する。なお、図中27は、操作パネル12(図1参照)が取り付けられる操作箱である。
【0026】
X軸スライドベース23には、図6に示すように、ベアリング28を介してθ軸旋回ベース29が回転自在に取り付けられている。θ軸旋回ベース29には、その回転中心と同芯的に、チェーンホイール30が取り付けられている。他方、X軸スライドベース23には、θ軸用のブレーキ付きエアモータ31が設けられている。エアモータ31には、減速機32を介してチェーンスプロケット33が連結されている。そして、このチェーンスプロケット33とチェーンホイール30とには、チェーン34が無端状に巻き掛けられている。この構成によれば、エアモータ31を作動させることにより、θ軸旋回ベース29がX軸スライドベース23を土台としてθ軸回りに回転する。よって、上記構成が特許請求の範囲第1項記載の旋回機構に相当する。
【0027】
θ軸旋回ベース29の四隅には、ロッド状のZ軸ガイド35が立設されている。これらZ軸ガイド35には、図8および図9に示すように、その中間部にR軸支持ベース36が挿通されており、上端部に天板37が取り付けられている。天板37には、Z軸用のブレーキ付きエアモータ38が設けられている。エアモータ38には減速機39を介して一対のチェーンホイール40が連結されている。他方、θ軸旋回ベース29には、上記チェーンホイール40に対応させて一対のフリーホイール41が設けられている。このフリーホイール41と上記チェーンホイール40とにはチェーン42が巻き掛けられており、そのチェーン42の一端がR軸支持ベース36の上面部36aに固定され、他端がR軸支持ベース36の下面部36bに固定されている。この構成によれば、エアモータ38を作動させることにより、R軸支持ベース36がZ軸ガイド35に沿ってZ軸方向に昇降する。よって、上記構成が特許請求の範囲第1項記載の昇降機構に相当する。
【0028】
R軸支持ベース36には、図8に示すように多段伸縮アーム10の根元部が取り付けられている。多段伸縮アーム10は、図10および図11に示すようにR軸支持ベース36に固定された外筒43と、その内部に収容された中筒44と、その内部に収容された内筒45とを有している。外筒43の内面の開口部近傍には、中筒44に当接するローラ46がブラケット47を介して設けられている。中筒44の外面の根元部近傍には、外筒43に当接するローラ48がブラケット49を介して設けられている。同様に、中筒44の内面の開口部近傍には、内筒45に当接するローラ50が設けられ、内筒45の外面の根元部近傍には、中筒44に当接するローラ51が設けられている。
【0029】
内筒45の外部下面および外筒43の内部底面には、その長手方向に沿って形成されたラック52,53がそれぞれ設けられている。これらラック52,53は、中筒44に回転自在に支持されたピニオン54にそれぞれ噛合されている。また、中筒44の外部側面には、その長手方向に沿って形成されたラック55が設けられている、このラック55には、外筒43の側面に回転自在に支持されたピニオン56が噛合されている。このピニオン56は、外筒43の外部上面に設けられたR軸伸縮用のブレーキ付きエアモータ57によって(図8参照)、減速機58、チェーンホイール59およびチェーン60を介して駆動されるようになっている。
【0030】
この構成によれば、エアモータ57を正逆回転作動させることにより、外筒43、中筒44および内筒45からなる多段伸縮アーム10が、伸縮することとなる。なお、動作量は、中筒44:内筒45=1:2(外筒43基準)となっている。
【0031】
多段伸縮アーム10の先端(内筒45の先端)には、図12および図13に示すように、垂直軸61回りに 180度回転する回転ベース62が取り付けられている。図12中、63は回転ベース62の回転位置を固定するために 180度間隔で設けられたロックピンである。この 180度旋回は、図1に示すように、コンベヤローラ4を交換するときは、交換すべきローラ4とその隣のローラ4との間に多段伸縮アーム10を伸ばすわけであるが、交換すべきローラ4に続いてその隣のライン(例えばコンベヤ2xに対する2y)のローラ4を交換する場合に役立つ。これにより、コンベヤローラ4に対し、ハンド11のアプローチ方向を左右ラインで同じにできる。
【0032】
回転ベース62には、ハンド11を図3に示すγ方向へ回動させるための回動機構が設けられている。この回動機構について以下説明する。図13に示すように、回転ベース62には、水平方向に突出された軸部64が設けられている。軸部64には、ベアリング65を介して回動体66が回転自在に取り付けられている。回動体66には、図14に示すように、背中合わせに接続された一対の空気圧シリンダ67(特許請求の範囲第5項の伸縮シリンダに相当する)の一端が、球面軸受68を介して取り付けられている。空気圧シリンダ68の他端には、球面軸受69を介して第1リンク体70の一端が連結されている。第1リンク体70には、ガイドロッド71が挿通される円筒状の挿通部72が設けられている。
【0033】
ガイドロッド71は、上記一対の空気圧シリンダ67と平行に配置されており、その両端部が回動体66に固定されている。第1リンク体70の挿通部72の端部には、ブラケット73が設けられており、このブラケット73がピン74を介して第2リンク体75の一端に連結されている。第2リンク体75の他端は、上記軸部64に固定されたブラケット76に、ピン77を介して連結されている。上記第1および第2リンク体70,75は、特許請求の範囲第5項のリンク体に相当する。以上説明したように回動機構は、空気圧シリンダ67やリンク体70,75やガイドロッド71等から構成されている。以上の構成を模式的に表し、その作動を説明したものを図15に示す。
【0034】
図15(a) に示すように、双方の空気圧シリンダ67a,67bを共に縮めるようにエアを供給すると、第1リンク体70の挿通部72がガイドロッド71に沿って移動し、その反作用により回動体66が逆時計回りに回動する。また、図15(b) に示すように、一方の空気圧シリンダ67aを縮め他方の空気圧シリンダ67bを伸ばすようにエアを供給すると、回動体66が水平位置に回動する。また、図15(c) に示すように、双方の空気圧シリンダ67a,67bを共に伸ばすようにエアを供給すると、回動体66が時計回りに回動する。このように、一対の空気圧シリンダ67a,67bの全長を大中小と切り換えることにより、回動体66の回動角を三段階に切り換えている。これらの角度は、図1に示すキャリヤローラ4aのトラフ角に一致されていることは勿論である。また、回動体66が所望の角度に回動した後には、図14に示す傾斜ロックピン78が図示しないエアシリンダによってロック穴79に係合され、角度が保持されるようになっている。
【0035】
回動体66には、図13および図14に示すように、その回動軸(軸部64)挟んで左右2か所に、コンベヤローラ4の把持・脱着を行うハンド11が設けられている。各ハンド11は、回動体66のガイドロッド71と直交方向にスライド移動可能な移動ブロック81が設けられている。移動ブロック81の断面を図16に示す。図示するように移動ブロック81には、ハンド11が設けられている。ハンド11は、コンベヤローラ4を把持すべく開閉するフィンガー部82と、フィンガー部82に連結されたトグルリンク機構83と、フィンガー部82との間にコンベヤローラ4を把持するローラ載台84とを有している。
【0036】
フィンガー部82は、コンベヤローラ4の外周に合わせて湾曲された湾曲部82aと、それに続けて形成された平面部82bとからなる金属製板体を有している(図16参照)。フィンガー部82は、その湾曲部82aと平面部82bとの接続部近傍にブラケット83がビス84で取り付けられている。そして、そのブラケット83がピン85を介して移動ブロック81に取り付けられることによって、自在に開閉するようになっている。フィンガー部82の湾曲部82aの先端には、回転軸86を介してコロ87が回転自在に取り付けられている。このコロ87は、図16に一転鎖線で示すようにフィンガー部82を開いたときにコンベヤベルト3の下面に接触し、その接触を滑らかにするものである。
【0037】
フィンガー部82の平面部82bの端部には、トグルリンク機構83が接続されている。トグルリンク機構83は、上記平面部82bの端部に固定されたブラケット88にピン89を介して接続された直線状の第1リンク90と、第1リンク90にピン91を介して接続されたく字状の第2リンク92と、第2リンク92の屈曲部93をピン94を介して支持し移動ブロック81に固定されたブラケット95と、第1リンク90と第2リンク92との接続部に配置されたストッパ96とから構成されている。このトグルリンク機構83の第2リンク92の端部には、移動ブロック81にピン97を介して取り付けられたエアシリンダ98が接続されている。エアシリンダ98には、エア吸排用のチューブ99が接続されている。なお、図16中、121は、トグルリンク機構83を粉塵(石炭粉等)から防護するための防塵ゴムカバーである。
【0038】
この構成によれば、エアシリンダ98を伸ばすと、トグルリンク機構83が図16に一点鎖線で示すように移動し、フィンガー部82が開く。逆に、エアシリンダ98を縮めると、図16に実線で示すように移動し、フィンガー部82が閉じる。このとき、フィンガー部82の湾曲部82aとローラ載台87のパッド100との間にコンベヤローラ4を挟むわけであるが、第1リンク90と第2リンク92との接続部が挟角α= 180度以上の角度でストッパ96に当接することになって、セルフロック状態となる。よって、その後たとえエアシリンダ98へのエア圧が抜けたとしても、フィンガー部82を外部から無理やり開くことはできない。なお、厳密にはトグルリンク機構83がセルフロック状態となる直前には、フィンガー部82を構成する金属製板体が僅かに撓み、そのスプリングバック現象を利用して上述のセルフロック状態に持ち込むようにしている。
【0039】
かかるハンド11が設けられた移動ブロック81は、図17および図18に示すように、ローラ脱着用のエアシリンダ101によって、回動体66に対して移動されるようになっている(図14参照)。上記エアシリンダ101は、図18に示すようにトグルリンク機構83を挟んで左右にそれぞれ配置されており、その伸縮ロッド部102が移動ブロック81にフランジ103を介して取り付けられており、シリンダ部104が回動体66に固定されている。この構成によれば、エアシリンダ101を伸縮させることにより、移動ブロック81が回動体66に対して移動することになる。この移動は、移動ブロック66に設けられた4本のガイドロッド105に案内される。すなわち、回動体66には、図17に示すように、ガイドロッド105がエアシリンダ101を挟むように夫々2本設けられており、これらガイドロッド105に、移動ブロック81のフランジ103が挿通されているのである。
【0040】
かかる移動ブロックを支持する回動体66には、図13に示すように、コンベヤローラ4の把持に先立って、コンベヤベルト3の下面に接してこれを持ち上げるベルト持上手段111としてのエアシリンダ106が設けられている。エアシリンダ106は、シリンダ部107と伸縮ロッド部108とからなり、そのシリンダ部107が回動体66に固定され、伸縮ロッド部108の先端に回転軸109を介してコロ110が回転自在に設けられている。このベルト持上手段は、図12に示すように、回動体66の左右2か所に設けられており、コンベヤベルト3の張力(テークアップ)に抗してベルト3を持ち上げられる力を発揮するようになっている。
【0041】
以上の構成からなる本実施形態の作用について述べる。
【0042】
コンベヤローラ交換装置の基盤となる台車9を走行させるときは、図1に示す台車9に搭乗した作業員が操作パネル12によって、多段伸縮アーム10を縮め、多段伸縮アーム10を支持するR軸支持ベース36を引き下げ、R軸支持ベース36を支持するθ軸旋回ベース29を回動させて多段伸縮アーム10を台車9の走行方向に沿った状態にして小さな姿勢にする。これにより、台車9は、ギャラリ1内に設けられた2本のベルトコンベヤ2x,2yの間の狭隘なスペース(狭い通路)であっても、コンベヤベルト3やコンベヤローラ4と干渉することなく、支障なく走行できる。
【0043】
他方、コンベヤローラ4を交換するときには、図1に示すように、まず台車9を交換すべきコンベヤローラ4の近傍に停止させる。そして、θ軸旋回ベース29を回動させ、R軸支持ベース36を上昇させ、多段伸縮アーム10を伸ばし、図19(a) に示すように、多段伸縮アーム10の先端に設けられたハンド11を交換すべきコンベヤローラ4aに隣接させる。
【0044】
このとき、多段伸縮アーム10とハンド11との間に設けられた回動体66を図15に示すように適宜回動させれば、ハンド11をキャリラローラ4aのトラフ角に合わせることができる。よって、このコンベヤローラ交換装置によれば、位置および設置角度の異なる3つのキャリヤローラ4aおよびリターンローラ4bの交換を1台の装置で行える。なお、θ軸旋回ベース29を図1の状態から 180度旋回させれば、反対側のベルトコンベヤ2yにも対応できることは勿論である。
【0045】
その後、回動体66に設けられたベルト持上手段111としてのエアシリンダ106を伸ばし、図19(b) に示すようにその伸縮ロッド部108の先端に設けられたコロ110によりコンベヤベルト3aを持ち上げ、ベルト3aとローラ4aとの間に把持スペースを形成する。よって、コンベヤベルト3の張力(テークアップ)を弱める必要はない。そして、ハンド11のフィンガー部82を開き、図3に示す台車9上のX軸スライドベース23を移動させて、ハンド11をコンベヤローラ4aに近接させる。このとき、フィンガー部82の先端がベルト3a下面に接触するが、フィンガー部82の先端にコロ87が設けられているため、ベルト3aとの接触が滑らかになる。
【0046】
その後、図19(c) に示すように、フィンガー部82を閉じ、フィンガー部82とローラ載台84との間にコンベヤローラ4aを把持する。一旦把持されたコンベヤローラ4aは、図16に示すトグルリンク機構83によってセルフロックされるため、脱落することなく確実に強固に把持される。
【0047】
その後、図19(d) に示すように、上記フィンガー部82やトグルリンク機構83などからなるハンド11が設けられた移動ブロック81を、ローラ脱着用のエアシリンダ101(図17,図18参照)によって回動体66に対して上昇させ、コンベヤローラ4aをコンベヤフレーム6から取り外す。コンベヤローラ4aは、図1,図13および図16に示すように、その回転軸5がコンベヤフレーム6のブラケット7のU字溝8に上方から係合されて支持されているに過ぎないため、下から持ち上げることによって容易に取り外すことができる。
【0048】
その後、取り外されたコンベヤローラ4a(ベアリングが損傷したもの)は、θ軸旋回ベース29を回動させる等して図2に示す古ローラ台車14に載置され、その代わりに新ローラ台車13の新品のコンベヤローラ4が同様の手順によってコンベヤフレーム6のブラケット7のU字溝8に取り付けられる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、コンベヤローラの交換を機械化でき、作業員の負担が大幅に軽減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すコンベヤローラ交換装置およびベルトコンベヤの斜視図である。
【図2】上記コンベヤローラ交換装置およびベルトコンベヤの平面図である。
【図3】コンベヤローラ交換装置の軸自由度を示す図である。
【図4】コンベヤローラ交換装置の台車の移動原理を示す図である。
【図5】台車の平面図である。
【図6】図5の VI-VI線断面図である。
【図7】図5の VII-VII線断面図である。
【図8】多段伸縮アームを支持するR軸支持ベースの平面図である。
【図9】上記R軸支持ベースの昇降原理を示す図である。
【図10】多段伸縮アームの側断面図であり、図8の X-X線断面図である。
【図11】多段伸縮アームの輪切り断面図であり、図8の XI-XI線断面図である。
【図12】多段伸縮アームの先端とそこに取り付けられる回動体の平面図である。
【図13】図12の XIII-XIII線断面図である。
【図14】図13の XIV-XIV線断面図である。
【図15】回動体の回動の様子を示す図である。
【図16】ハンドを構成するフィンガー部とトグルリンク機構を示す側断面図である。
【図17】図16の XVII-XVII線矢視図である。
【図18】図17の XVIII-XVIII線断面図である。
【図19】コンベヤローラ交換装置によるローラの把持を説明する図である。
【符号の説明】
3 コンベヤベルト
4 コンベヤローラ
9 台車
10 多段伸縮アーム
11 ハンド
30〜34 旋回機構
35〜42 昇降機構
64〜76 回動機構
64 軸部
66 回動体
67 伸縮シリンダ
70,76 リンク体
71 ガイドロッド
82 フィンガー部
83 トグルリンク機構
111 ベルト持上手段
Claims (3)
- コンベヤベルトの下面を支持すべく当該ベルトの長手方向に所定間隔を隔てて複数配置されたコンベヤローラを交換する装置において、上記コンベヤベルトの脇をその長手方向に沿って移動する台車と、該台車に旋回・昇降機構を介して搭載された多段伸縮アームと、該アームの先端に設けられコンベヤローラの把持・脱着を行うハンドとを備え、
該ハンドと上記多段伸縮アームとの間に、上記ハンドをコンベヤローラのトラフ角に合わせて回動させるための回動機構を設け、該回動機構が、上記多段伸縮アームの先端に設けられた軸部と、該軸部に回動自在に取り付けられた回動体と、該回動体に一端が連結された伸縮シリンダと、該伸縮シリンダの他端と上記軸部とを連結するリンク体と、該リンク体を貫通して上記回転体に固定されたガイドロッドとからなることを特徴とするコンベヤローラ交換装置。 - 上記ハンドが、上記回動体に設けられたローラ載台と、該ローラ載台と共同してコンベヤローラを把持するため上記ローラ載台に対向するようにして上記回動体にシーソーの如く回動可能に装着されたフィンガー部と、該フィンガー部の一端部と上記回動体に装着されたエアシリンダとの間に介設され、上記フィンガー部の撓みを利用したセルフロック機能を有するトグルリンク機構とを有し、
該トグルリンク機構は、上記フィンガー部の一端に第1リンクの一端を枢着し、該第1リンクの他端に第2リンクの一端を枢着し、該第2リンクの他端を上記エアシリンダに枢着し、上記第2リンクの両端の間を上記回動体に枢着し、上記エアシリンダの作動に応じて上記第1リンクと第2リンクとの枢着部が当接し得るストッパを上記回動体に設けて構成される請求項1記載のコンベヤローラ交換装置。 - 上記フィンガー部の先端に、このフィンガー部を開いたときに上記コンベヤベルトの下面に接触し得るコロを回転自在に取り付けた請求項2記載のコンベヤローラ交換装置。
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