JP3739033B2 - 蒸しパンおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、蒸しパンおよびその製造方法に関し、特に外観が略ドーム状であり、表面には表皮がなく、内部組織と同様のスポンジ状組織が露出している、および/または異なる複数種類の蒸しパンが積層されている蒸しパン、およびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、蒸しパンは以下のようなものである。すなわち、第一に、一般的なものとして、外観は三角型、四角型、丸型または楕円(長円)型であり、表面は平面(表面の中央部が若干隆起していることも含む)か、または不規則な凸凹状(蒸し工程である程度表皮が形成されてからガス発生により表皮付近が膨張・破裂した形跡)であり、平面の時には比較的固い滑らかな表皮が形成されており、そして一種類の蒸しパン生地から製造されている。その製法は、通常、蒸し型に剥離紙を敷いてから蒸しパン生地を充填して上部開口部を開放して蒸す、というものである。そして、開放的に蒸し上げられた上面が表面となったり、または蒸し型に敷いた剥離紙と接触して蒸し上げられた接触面がそのまま表面となるため、このような表面は表皮から形成されることになる。これらの従来の技術は今日では目新しさに欠けると言わざるを得ない(図4参照)。
【0003】
第二に、外観が略半球状であり、表面が表皮ではなくスポンジ状組織からなり、内部にカスタードクリーム、フラワーペーストなどを充填した蒸し菓子も知られている。その製法は、スポンジケーキ生地を焼くか蒸すかしてあらかじめ少なくとも片側をスポンジ状組織に形成した円形の薄いシート状クラム片を用意する。略逆半球状の蒸し型に該シート状クラム片をスポンジ状組織を下側にして蒸し型の内面に沿わせて敷く。カスタードクリーム、フラワーペーストを充填する。その上に生の生地を被せるか、スポンジケーキ生地を焼くか蒸すかしてあらかじめ作成した円形の薄いシート状クラム片を被せて蓋をして再び蒸す、というものである。ここで、該円形シート状クラム片を用意するためには、立体状に作成したスポンジケーキを薄くスライスして円形に型抜きするか、円柱状に作成したスポンジケーキを薄くスライスするか、または表面がざらざらした素材の上に生地を円形に薄く敷いて蒸す等によっている(特公昭57−41221号公報、特公昭58−35659号公報、特公昭62−42581号公報、特開昭62−262948号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記第二の従来の技術は、一見外観的に本発明品と似ているが、実は全く異なる発明である。すなわち、該従来の技術は、表面が蒸しパン生地を蒸して予めスポンジ状組織に形成した円形の薄いシート状クラムであり、また生の生地を被せて蓋をして再び蒸すものであるため、二度の蒸し工程を必要とする等製造工程が複雑である。また該従来の技術は、外観的に異なる複数種類の蒸しパンを積層したようなものとすることも困難である。さらに該従来の技術は、内部組織も全体的にスポンジ状組織となっているものではなく、表面付近のみスポンジ状組織からなりその内部はペースト状物が充填されているものであるため、潰れ易く、あまり大きく製造することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、以下のとおり、一回の蒸し工程からなる簡単な製造方法により特に外観がドーム状等であり、表面が表皮ではなく、全体的な内部組織と同様にスポンジ状組織からなり、および/または異なる複数種類の蒸しパンを積層した、従来存在しなかった新規な蒸しパンおよびその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表面が表皮ではなく内部組織と同様にスポンジ状組織からなることを特徴とする蒸しパンを要旨としている。
また、本発明は、前記蒸しパンは、異なる複数種類の蒸しパンを積層したものであることを特徴としており、その場合、本発明は、表面が表皮ではなく内部組織と同様にスポンジ状組織からなり、異なる複数種類の蒸しパンを積層したものであることを特徴とする蒸しパンである。
また、本発明は、外観が、略ドーム状もしくは山型状であることを特徴としており、その場合、本発明は、表面が表皮ではなく内部組織と同様にスポンジ状組織からなり、好ましくは異なる複数種類の蒸しパンを積層したものであり、外観が、略ドーム状もしくは山型状であることを特徴とする蒸しパンである。
【0007】
また、本発明は、略凹状の蒸し型に直に蒸しパン生地を充填して蒸してから該蒸し型から該蒸しパンを取り出すことを特徴とする蒸しパンの製造方法を要旨としている。
また、本発明は、前記蒸しパンを取り出すにあたり、前記蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮を薄く残した状態で取り出すことを特徴としており、その場合、本発明は、略凹状の蒸し型に直に蒸しパン生地を充填して蒸してから該蒸し型から該蒸しパンを取り出し、その際、蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮を薄く残した状態で取り出すことを特徴とする蒸しパンの製造方法である。
また、本発明は、前記蒸しパンを取り出すにあたり、前記蒸し型を反転させて取り出すことを特徴としており、その場合、本発明は、略凹状の蒸し型に直に蒸しパン生地を充填して蒸してから該蒸し型から該蒸しパンを取り出し、好ましくはその取り出しにあたり、蒸し型を反転させて取り出すこと、さらに蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮を薄く残した状態で取り出すことを特徴とする蒸しパンの製造方法である。
また、本発明は、前記蒸しパン生地を充填するにあたり、異なる複数種類の蒸しパン生地を別々に順次充填して積層することを特徴としており、その場合、本発明は、略凹状の蒸し型に直に蒸しパン生地を充填し、その充填にあたり、異なる複数種類の蒸しパン生地を別々に順次充填して積層し、次いで蒸してから該蒸し型から該蒸しパンを取り出し、好ましくはその取り出しにあたり、蒸し型を反転させて取り出すこと、さらに蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮を薄く残した状態で取り出すことを特徴とする蒸しパンの製造方法である。
また、本発明は、前記蒸しパン生地を充填するにあたり、異なる複数種類の蒸しパン生地を比重の重い生地から順次充填して積層することを特徴としており、その場合、本発明は、略凹状の蒸し型に直に蒸しパン生地を充填し、その充填にあたり、異なる複数種類の蒸しパン生地を別々に比重の重い生地から順次充填して積層し、次いで蒸してから該蒸し型から該蒸しパンを取り出し、好ましくはその取り出しにあたり、蒸し型を反転させて取り出すこと、さらに蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮を薄く残した状態で取り出すことを特徴とする蒸しパンの製造方法である。
また、本発明は、前記蒸し温度を91℃〜95℃に設定することを特徴としており、その場合、本発明は、略凹状の蒸し型に直に蒸しパン生地を充填し、その充填にあたり、異なる複数種類の蒸しパン生地を別々に順次充填して積層し、好ましくは異なる複数種類の蒸しパン生地を別々に比重の重い生地から順次充填して積層し、次いで蒸してから該蒸し型から該蒸しパンを取り出し、好ましくはその取り出しにあたり、蒸し型を反転させて取り出すこと、さらに蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮を薄く残した状態で取り出すこと、蒸し温度を91℃〜95℃に設定することを特徴とする蒸しパンの製造方法である。
【0008】
【発明実施の形態】
まず、本発明は、表面が表皮ではなく、全体的な内部組織と同様にスポンジ状組織からなる蒸しパンである。
前記第一の従来技術は表面が比較的固く滑らかな表皮からなるが、本発明品は表面がこのような表皮ではなく、スポンジ状組織、すなわちスポンジケーキの内相様の小さく細かな無数の気胞からなる多孔質状組織からなるものである。
【0009】
また、前記第二の従来の技術は内部がカスタードクリーム、フラワーペーストなどからなるが、本発明品は全体的に内部組織も表面と同様にスポンジ状組織からなるものである。ただし、後記のとおり、蒸し製品をスライスしてカスタードクリーム、フラワーペーストなどを塗布または挿入するものを除外する趣旨ではない。
さらに、前記第二の従来の技術は少なくとも二度の蒸し工程を必要とするなど製造工程が複雑であるが、本発明は、一回の蒸し工程により蒸しあがる、表面が表皮ではなく、全体的な内部組織と同様にスポンジ状組織からなる蒸しパンである。
なお、本発明で蒸しパンの表面とは、底面を除く表面全体のことであり、凹状の蒸し型に充填した蒸しパン生地を蒸したときに、該蒸し型の内面に接している部分が表面となり、これに接していない上面部分が底面となる。
【0010】
また、本発明は、前記蒸しパンを異なる複数種類の蒸しパンを積層したものとするものである。より具体的には、前記蒸しパンを、異なる複数種類の蒸しパン生地を積層して蒸すことにより、異なる複数種類の蒸しパンが一体的に結合した状態で積層したものとするものである。ここで、一体的に結合した状態における積層とは、積層状態で互いに接する異なる種類の蒸しパン同志のスポンジ状組織が一緒に絡み合って形成されていることである。これにより美観的にも食感的にも嗜好性を向上させることが可能となる。
【0011】
また、本発明は、前記蒸しパンを外観が略ドーム状もしくは山型状としたものである。これにより美観的にも食感的にもより一層嗜好性を向上させることが可能となる。
ここで、ドーム状もしくは山型状とは、略半球状および一般的にドーム状と認識され得る形状を意味することはもちろん、全体的に大体山型状と認識され得る形状を広く意味する。
【0012】
さらに、蒸しパンの頭頂部から内部下方に略円柱状または角柱状の中空部(底面に貫通しても、貫通しなくてもよい)を形成しているものをも広く含む。
【0013】
また、本発明は、以下のとおり前記各蒸しパンを製造するための方法でもある。
まず、本発明は、略凹状の蒸し型に直に蒸しパン生地を充填して蒸してから該蒸しパンを取り出すことからなる蒸しパンの製造方法であり、より具体的には、前記蒸しパンを取り出すにあたり、前記蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮を薄く残した状態で取り出すことからなる蒸しパンの製造方法である。
【0014】
まず、該蒸し型としては、通常の合成樹脂製、紙製、アルミ製、金属製等からなる耐熱性を有する材質のものが使用可能であり、かつ望ましい。若干剥離を容易にする加工を施していても蒸した後に蒸しパンの表皮がなお付着するものも使用可能であるが、特別に剥離を容易にする特殊加工を施していて蒸した後に蒸しパンの表皮が付着しないようなものは不適である。
【0015】
また、該凹状の蒸し型とは、例えば、底面(一のもしくは複数の平面および/または曲面からなる)と、該底面から起立しまたは延長して該底面の周囲を取り囲む側壁から成る内面を有する蒸し型、および前記略ドーム状もしくは山型状の蒸しパンを蒸し上げることができるような内面を有する蒸し型を含むが、その形状は問わない。
【0016】
また、本発明は、該蒸し型に直に蒸しパン生地を充填するものである。前記第一の従来の技術のように蒸し型に剥離紙、すなわち蒸した後に蒸しパンの表皮が付着しないように蒸しパン生地と接触する面に剥離性を容易にする加工を施した紙などを敷くことなく、直に蒸しパン生地を充填するものである。
さらに、本発明は、前記蒸しパン生地を一回の蒸し工程で蒸すことを可能とするものである。
【0017】
このようにして蒸しパン生地を蒸すことにより、前記蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮が付着するため、蒸した後に該蒸しパンを該蒸し型から取り出すと、該蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮を薄く残した状態で取り出すことが可能となる。よって、一回の蒸し工程により、前記表面が表皮ではなく、全体的な内部組織と同様にスポンジ状組織からなる蒸しパンを製造することができる。
【0018】
そして、前記蒸し型の内面に該蒸しパンの表皮を薄く残した状態で取り出す方法としては、より具体的には、例えば、前記蒸し型を反転させて、該蒸しパンを落下などさせることにより取り出す、さらには、必要に応じて前記蒸し型を反転させて軽く上下または左右に振るとか、該蒸し型を作業台に落下させるとか、該蒸し型を軽く叩くとかなどして該蒸し型に軽い衝撃を与えて取り出すことが簡単かつ有効である。
【0019】
また、本発明は、前記各蒸しパンの製造方法において、前記蒸し型に前記蒸しパン生地を充填するにあたり、異なる複数種類の蒸しパン生地を別々にして順次充填して積層することからなる蒸しパンの製造方法である。そして、該製造方法として、より具体的には、例えば、該異なる複数種類の蒸しパン生地を比重の重い蒸しパン生地から順次充填して積層することを特に有効なものとするものである。この際、蒸しパン生地の比重は該生地のホイッピング、原料組成等により調整することが可能である。
こうすることにより、異なる複数種類の蒸しパンを積層したものを製造することが可能となる。該蒸しパンは前記のとおり異なる複数種類の蒸しパンを一体的に結合した状態で積層したものとなる。
【0020】
このとき互いに接する上下の蒸しパン生地の比重差を0.05以上、さらには0.10以上に調製することが望ましい。これにより積層の境界を明瞭にすることが可能となる。また、複数種類の蒸しパン生地の比重差を0.70以下とすることが望ましい。これにより同一の蒸し条件によって比重の異なる複数種類の蒸しパン生地を蒸すことが可能となる。さらには、該複数種類の蒸しパン生地の比重差を0.40以下とすることがより望ましい。これにより積層の境界を明瞭にするとともに、同一の蒸し条件によっても比重の異なる複数種類の蒸しパン生地をほぼ均等に蒸すことが容易に可能となる。
【0021】
また、本発明は、前記各蒸しパンの製造方法において、蒸し温度を91℃〜95℃に設定することが望ましいとするものである。さらには、蒸し時間を常法より長時間に設定することがより一層望ましいとするものである。
常法の蒸し条件(温度および時間)では、前記蒸し型が大きくて、逆ドーム状など一定の深さを有するものであるときや、前記蒸し型に異なる複数種類の蒸しパン生地を充填したものであるときなどにおいて、蒸しパン生地全体への蒸し熱の浸透が不均一かつ不十分となるおそれがある。すなわち、比重が軽く、前記蒸し型の上部開口部の開放面付近の蒸しパン生地は過度に加熱された火膨れ等を起こすとともに、前記蒸し型の比重が重く、下部にある、または中心部にある蒸しパン生地は加熱が過小である生焼け状態となるおそれがあるが、前記低温長時間の蒸し条件によりこれらの課題を解消することが可能となる。
また、本発明において、蒸しパン生地を蒸すにあたり、蒸し工程の最初と最後を低めの蒸し温度で、中間を高めの蒸し温度で蒸すことが望ましい。これにより、蒸しパン生地の上面の急激な加熱による火膨れ等を防止しながら、十分な蒸し作用による膨張等を実現するとともに、その後の空気置換工程および/または冷却工程における蒸しパンの容積の縮小を防止することが可能となる。さらに、この際、蒸し温度を91℃〜95℃に設定するとともに、蒸し工程の最初と最後、より具体的には、例えば、最初の約1/5と最後の約1/5の各工程を91℃〜93℃、それ以外の中間の工程を93℃〜95℃に設定することがより一層望ましい。
なお、蒸し装置としては、バッチ式の蒸しボックス、連続式のトンネル、バーティカルスチーマー等が使用可能である。
【0022】
また、蒸した後直ちに蒸し型を介して蒸しパンに衝撃を与えて該蒸しパン内の熱い空気を冷たい外気と置換することが望ましい。こうすることにより蒸しパンが冷却後に容積を縮小することを防止することが可能となる。
また、蒸した後に蒸しパンを蒸し型から取り出すにあたり、蒸した直後に蒸しパンが熱いうちに取り出すことも可能であるが、蒸した直後の蒸しパンはベチャベチャと柔らか過ぎて崩れ易いため、蒸した後に蒸しパンを一定時間、例えば、常温では15分間以上、冷却してから取り出すことが望ましい。これにより、蒸しパンの表皮をほぼ均一の厚さで蒸し型に残して取り出し、スポンジ状組織の表面を凸凹崩れたりすることなく、きれいなものにすることが可能となる。
なお、本発明で蒸しパン生地および蒸しパンは、少なくとも小麦粉、砂糖等の糖類、化学膨張剤からなるものであり、好ましくはさらに液卵、油脂等かならるものである。
【0023】
【実施例】
本発明の詳細を実施例で説明する。本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0024】
Figure 0003739033
【0025】
(製造工程)
上記原料のうち液状油脂以外の諸原料をホイップした後、液状油脂を添加しながら混合して蒸しパン生地(比重0.45)を作成する。該生地110gを内面が略半球状の蒸し型に直に充填する。該生地を91℃〜95℃の蒸し雰囲気温度で、より具体的には、トンネル型なりバーチカル型なり連続蒸し装置により入口付近(最初の約1/5)、中央部そして出口付近(最後の約1/5)をそれぞれ91〜93℃、93〜95℃、91〜93℃蒸し雰囲気温度に設定して約25分間蒸す。直ちに蒸し型に衝撃を与えて蒸しパン内の熱い空気を冷たい外気と置換してから約20〜30分間冷却させる。その後、蒸し型を反転させて軽く叩いて蒸しパンを取り出す。
【0026】
(結果)
該蒸しパンは、外観が略半球状であり、また表面が表皮ではなく、内部組織と同様にスポンジ状組織からなるものであった(図1参照。但し、表面のスポンジ状組織は図示せず。以下同様)。
【0027】
Figure 0003739033
【0028】
(製造工程)
上記原料のうち小麦粉および化学膨張剤以外の諸原料をホイップした後、小麦粉および化学膨張剤を添加して混合して蒸しパン生地(比重0.35)を作成する。その後は前記実施例1と同様にして蒸しパンを製造する。蒸しパンの中腹を横に切断して切断面に生クリームを塗る。
【0029】
(結果)
該蒸しパンは、外観が略半球状であり、また表面が表皮ではなく、内部組織と同様にスポンジ状組織からなるものであった。
【0030】
実施例3
〔略ドーム型二層蒸しパン・生クリーム入り〕
(製造工程)
前記実施例1のとおりチョコレート蒸しパン生地(比重0.45)を作成する。また、前記実施例2のとおり白蒸しパン生地(比重0.35)を作成する。内面が略逆ドーム状の蒸し型に前者の蒸しパン生地を35g充填してから、後者の蒸しパン生地を75g充填する。その後は前記実施例1と同様にして蒸しパンを製造する。蒸しパンの中復を横に切断して切断面に生クリームを塗る。
【0031】
(結果)
該蒸しパンは、外観が略ドーム状であり、また表面が表皮ではなく、内部組織と同様にスポンジ状組織からなり、また異なる二種類の蒸しパンを積層したものであった(図2参照)。
【0032】
実施例4
〔略ドーム型三層蒸しパン〕
(原料組成・製造工程)
前記実施例1に準じてそのチョコレートペーストをイチゴジャムに変えてイチゴ蒸しパン生地(比重0.55)を作成する。同様にしてメロンペーストを使用してメロン蒸しパン生地(比重0.45)を作成する。また、前記実施例2のとおり白蒸しパン生地(比重0.35)を作成する。
内面が略逆ドーム状の蒸し型にイチゴ蒸しパン生地を25g充填し、次にメロン蒸しパン生地を35g充填し、最後に白蒸しパン生地を50g充填する。その後前記実施例1と同様にして蒸し上げる。直ちに蒸し型に衝撃を与えて蒸しパン内の熱い空気を冷たい外気と置換してから約20〜30分間冷却させる。その後、蒸し型を反転させて軽く叩いて蒸しパンを取り出す。
(結果)
該蒸しパンは、外観が略ドーム状であり、また表面が表皮ではなく、内部組織と同様にスポンジ状組織からなり、さらに異なる三種類の蒸しパンを積層したものであった(図3参照)。
なお、前記各実施例における蒸し型としては、内面に剥離を容易にする加工を施していない耐熱性の合成樹脂製のものをそのまま、または該内面に蒸しパンの表皮が付着して残る程度に薄く離型油を塗布して使用した。
【0033】
【発明の効果】
表面が表皮ではなく、内部組織と同様にスポンジ状組織からなり、および/または異なる複数種類の蒸しパンを積層した、従来存在しなかった新規な蒸しパンおよび一回の蒸し工程からなる簡単なその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】略半球型チョコレート蒸しパンの外観の概略を説明する斜視図である。
【図2】略ドーム型二層蒸しパン・生クリーム入りの外観の概略を説明する斜視図である。
【図3】略ドーム型三層蒸しパンの外観の概略を説明する斜視図である。
【図4】 表面にスキン層を有する従来の蒸しパンの一般的な外観を説明する概略図である。(a)三角型(1)斜視図、(2)斜視図、(b)四角型斜視図、(c)丸型(1)斜視図、(2)平面図、(d)楕円(長円)型、(1)斜視図、(2)平面図

Claims (6)

  1. 略凹状の蒸し型に直に、互いに接する上下の蒸しパン生地の比重差が0.05以上となるように調製した異なる種類の複数種類の蒸しパン生地を比重の重い生地から順次充填して積層して、一回の蒸し工程で蒸してから、蒸し型の内面に蒸しパンの表皮を薄く残した状態で蒸し型から蒸しパンを取り出す、蒸しパンの製造方法。
  2. 前記異なる複数種類の蒸しパン生地の比重差を0.7以下とする、請求項の蒸しパンの製造方法。
  3. 前記蒸し温度を91℃〜95℃に設定して蒸す、請求項またはの蒸しパンの製造方法。
  4. 前記蒸し工程の蒸し温度は、最初と最後の各工程を91℃〜93℃に設定し、中間の工程を93℃〜95℃に設定する、請求項の蒸しパンの製造方法。
  5. 前記蒸した後の蒸しパンを常温で15分間以上冷却してから蒸し型から蒸しパンを取り出す、請求項ないしのいずれかの蒸しパンの製造方法。
  6. 前記蒸しパンの取り出しは蒸し型を反転させて行う、請求項1ないしのいずれかの蒸しパンの製造方法。
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