JP3737677B2 - 圧電トランスの駆動回路、及び、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置 - Google Patents

圧電トランスの駆動回路、及び、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種高電圧発生装置に用いられる、圧電トランスの駆動回路、及び圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図36に、従来の圧電トランスの代表的な構造であるローゼン型圧電トランスの構造を示す。この圧電トランスは、電磁トランスに比べて小型化が図れ、不燃性であり、電磁誘導によるノイズを出さないなどの長所を有している。
【0003】
1001で示す部分が圧電トランスの低インピーダンス部であり、昇圧用として用いる場合の入力部となる。低インピーダンス部1001は、厚み方向Aに分極が施されており、厚み方向の主面に1次側電極1003U、1003Dが配置されている。一方、1002で示す部分は高インピーダンス部であり、昇圧用として用いる場合の出力部となる。高インピーダンス部1002は長手方向Bに分極されており、長手方向の端面に2次側電極1004が配置されている。
【0004】
図37に、後ほど詳細に説明するが、上記圧電トランスの特性図を示す。圧電トランスは、負荷が無限大(図37に曲線P1で示す)のときは、駆動周波数が圧電トランスの共振周波数に等しい場合に非常に高い昇圧比を得ることができ、また負荷が小さくなると(図37に曲線P2で示す)昇圧比も減少するという特性から、近年、冷陰極管用の電源として用いられている。圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置では、効率よく高電圧を発生することができるが、簡単に高電圧を発生することができるがために、その制御を誤ると圧電トランスから過電圧が発生したり、圧電トランスの破壊などの現象を生ずることがある。このような破壊などの現象を防ぐため、冷陰極管駆動装置に過電圧保護回路を設けることが提案されている。
【0005】
図38は、従来の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置の構成を示すブロック図である。図38において、1193は、圧電トランス1200を駆動する交流駆動信号を発生する可変発振回路である。可変発振回路1193の出力は通常はパルス波形であり、波形整形回路1191により高周波成分を取り除かれて正弦波に近い交流信号に変換される。波形整形回路1191の出力は、駆動回路1192により、圧電トランス1200を駆動するのに十分なレベルに電圧増幅され、圧電トランス1200の1次側電極(図36に1003Uで示す)に入力される。圧電トランス1200の圧電効果により昇圧された出力電圧は2次側電極(図36に1004で示す)から取り出される。
【0006】
2次側電極から出力された高電圧は、冷陰極管1197と帰還抵抗1198からなる直列回路と、過電圧保護回路部1190とに印加される。過電圧保護部1190では、分圧抵抗1199aと1199bからなる分圧回路が、圧電トランス1200の2次側電極から出力された高電圧を分圧し、比較回路1195が、分圧回路で分圧した電圧と設定値Vref1とを比較し誤差電圧を出力する。比較回路1195からの誤差電圧は発振制御回路1194に印加され、発振制御回路1194は、圧電トランス1200の2次側電極から出力される高電圧がVref1×(分圧抵抗1199aの抵抗値+分圧抵抗1199bの抵抗値)/分圧抵抗1199aの抵抗値に等しくなるように可変発振回路1193を制御する。なお、発振制御回路1194は、冷陰極蛍光管1197が点灯している時は、過電圧保護回路1190からの出力を受け付けない。
【0007】
また、冷陰極管1197と帰還抵抗1198とからなる直列回路に流れる電流によって帰還抵抗1198の両端に発生する電圧(電流検出値)が比較回路1196に印加され、比較回路1196により、電流検出値と設定値Vref2とが比較されて誤差電圧が出力される。比較回路1196からの誤差電圧は発振制御回路1194に印加され、冷陰極管1197にほぼ一定の電流が流れるように、発振制御回路1194を介して可変発振回路1193が制御される。
【0008】
このように、発振制御回路1194は、冷陰極管1197の点灯開始前は、比較回路1195からの出力に基づいて動作し、点灯中は、比較回路1196からの出力に基づいて動作する。
【0009】
このようにして、冷陰極管1197は安定に点灯する。かかる駆動装置で駆動することで、圧電トランスの負荷変動や、周囲温度などによって共振周波数が変化しても、自動的に駆動周波数を共振周波数に追従させることができる。
【0010】
次に、この駆動装置の動作について図37を用いて説明する。図37は圧電トランスの動作特性を示したものである。図37から明らかなように、圧電トランスの動作特性としては共振周波数で昇圧比が最大となる。通常は、圧電トランスの共振周波数よりも高い周波数を使用して駆動制御を行う。
【0011】
圧電トランスを駆動する場合、起動時には、その駆動周波数を共振周波数よりも高い周波数(fa)に設定しておき、分圧抵抗1199aと1199bにより分圧された電圧が設定電圧Vref1よりも小さいときは、発振制御回路1194、可変発振回路1193により駆動周波数を下げ、共振周波数に近づける。駆動周波数が共振周波数に近づけば、圧電トランスの昇圧比が増大し、その出力電圧が大きくなる。出力電圧が冷陰極管1197の点灯開始電圧(Vb)に達すると、冷陰極管1197が点灯し、これにより無限大であった圧電トランスの負荷が、数百kΩ程度の負荷となる。そのため、圧電トランスの動作特性は曲線P1からP2に移る。
【0012】
ここで、発振制御回路1194の動作は、比較回路1195から比較回路1196の出力に応じた動作となる。また、同じ周波数fbで、圧電トランスの出力はVbからVaに変化する。このとき、帰還抵抗1198による電流検出値が設定値Vref2よりも小さければ、その設定値になるまで駆動周波数を下げ、圧電トランスの昇圧比を上げて、冷陰極管1197に流れる電流を増大させる。一方、帰還抵抗1198による電流検出値が設定値Vref2よりも大きければ、駆動周波数を上げて圧電トランスの昇圧比を下げ、冷陰極管1197に流れる電流を減少させて、帰還抵抗1198による電流検出値が設定値Vref2に等しくなるよう圧電トランスの制御を行う。
【0013】
また、冷陰極管1197が点灯開始電圧(Vb)に達しても点灯を行わない場合、すなわち、圧電トランス1200からの出力電圧を分圧抵抗1199a、1199bにより分圧した電圧値が設定値Vref1に達しても、帰還抵抗1198による電流検出値がゼロのままである場合、過電圧保護回路1190により、発振制御回路1194を介して可変発振回路1193における周波数の挿引を停止する。このようにすることで、圧電トランス1200の破壊を防ぐと共に、圧電トランス1200から過電圧が発生するのを防いでいる。
【0014】
従来は、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置を上記のように構成することで、冷陰極管に流れる電流の制御と圧電トランスの過電圧保護を行っている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の圧電トランスでは、冷陰極管1197の起動(非点灯)時と定常動作(点灯)時では昇圧比が大きく変化する。冷陰極管1197の起動時には、昇圧比が定常動作時に比べて非常に大きいため、高電圧を容易に出力することができる。その高電圧を用いるべく、冷陰極管1197と帰還抵抗1198とからなる直列回路と並列に過電圧保護回路1190を構成し、圧電トランス1200の2次側電極に接続した分圧抵抗1199a、1199bから、出力電圧に比例した電圧をフィードバックすることにより過電圧保護を行うという構成をとっていた。
【0016】
しかしながら、このような従来の過電圧保護回路では、高電圧を分圧し、その分圧した電圧をフィードバックするため、分圧回路を構成する分圧抵抗1199a、1199bの抵抗値を小さくすると、圧電トランス1200の負荷が小さくなり、冷陰極管1197の点灯に必要な昇圧比を得ることができなくなる、また、分圧抵抗1199a、1199bにより不要な電流を消費してしまう等の問題から、分圧抵抗1199a、1199bの抵抗値を十分大きな値にする必要があった。その結果、抵抗値のバラツキ、基板との寄生容量等に起因して、分圧抵抗により正確な検出電圧を得ることができなくなり、過電圧保護回路が誤動作する恐れがあった。
【0017】
また、冷陰極管1197の点灯に必要な電圧が高くなると、フィードバック用の分圧抵抗1199a、1199bにかかる電圧も非常に大きくなる。そのため、安全規格上、回路基板において十分な沿面距離を取らざるをえなくなり、それにより回路が大型化してしまうなどの問題点があった。
【0018】
また、特開平9−9640号公報には、図35に示すように、負荷RLに流れる電流ILを電流検出手段168により検出し、この検出結果を輝度設定電圧V1と比較し、比較結果である誤差電圧を積分器1162によりフィルタリングすると共に位相補償を行い、V−Fコンバータ1163により電圧/周波数変換を行い、駆動手段1167により圧電トランス1161を駆動して、負荷RLの電流制御を行う駆動装置が開示されている。この駆動装置において、過電圧保護回路の誤動作を防ぐため、圧電トランス1161の出力に、負荷RLと並列にサージクランパ1169を接続するという構成をとっている。しかしながら、この場合においても、2次側の高電圧部からの出力をフィードバックするため、回路基板上で高圧ラインを引き回す必要がでてくる。その結果、浮遊容量による誤動作の可能性や沿面距離を十分に取れない等の問題点もでてくる。
【0019】
さらに、特開平11−68185号公報では、圧電トランスの1次側積層部の一部を帰還電極として用いることが提案されている。しかしながら、この帰還電極は駆動回路の簡略化のために使用されるため、圧電トランスの過電圧保護に関する問題の対策には不十分であった。
【0020】
本発明の目的は、上記従来の圧電トランスのこのような課題を考慮して、従来に比べて低い電圧で過電圧保護を行うことが出来る、圧電トランスの駆動回路、及び、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、圧電効果により、1次端子から入力された電圧を2次端子から出力し、前記2次端子からの出力電圧より低い電圧を検出するためのセンサ電極を備えた圧電トランスと、
前記圧電トランスの駆動を行う駆動回路と,
前記圧電トランスに前記駆動回路から所望の周波数電圧を与えるための可変発振回路と、
前記圧電トランスの出力電圧が一方の入力端に印加され、他方の出力端が帰還抵抗に接続されてなる放電管と、
前記センサ電極からの出力電圧を検出し、第1基準電圧と比較し、その比較結果を出力する過電圧保護回路と、
前記放電管に流れる電流が一定となるように前記帰還抵抗の電圧値と第2基準電圧とを比較し、その比較結果を出力する比較手段と、
前記放電管の点灯開始直前は、前記過電圧保護回路からの比較結果に基づいて、前記圧電トランスの駆動周波数を制御し、又、前記放電管の点灯中は、前記比較手段からの比較結果に基づいて、前記圧電トランスの駆動周波数を制御する周波数制御回路とを備え、
前記センサ電極に接続される負荷は、前記圧電トランスの出力容量と前記2次側電極に接続された負荷の関係と、互いに対向した前記センサ電極の対間の容量と前記センサ電極に接続される負荷の関係とが等しくなるように構成されたことを特徴とする圧電トランスの駆動回路である。
第2の本発明は、圧電効果により、1次側電極から入力された電圧を昇圧して2次側電極から出力すると共に、センサ電極から出力電圧に比例した検出電圧を出力する圧電トランスと、
周波数が可変である交流電圧を生成し、前記交流電圧を所定レベルに増幅して、前記圧電トランスに供給する圧電トランス駆動部と、
前記圧電トランスの前記2次側電極からの出力電圧により駆動される冷陰極管と、
前記冷陰極管に流れる電流を電圧として検出する抵抗器と、
前記抵抗器により検出された電圧に基づき、前記冷陰極管に流れる電流が所定値になるように、前記圧電トランス駆動部から出力される前記交流電圧の周波数を制御する発振制御回路と、
前記冷陰極管の点灯開始前において、前記センサ電極からの検出電圧に基づき、前記発振制御回路を介して、前記圧電トランス駆動部から出力される前記交流電圧の周波数を制御させると共に、前記センサ電極からの検出電圧が所定値を超えた場合、前記圧電トランス駆動部から出力される前記交流電圧の周波数制御を停止させる過電圧保護回路とを備え、
前記センサ電極に続される負荷は、前記圧電トランスの出力容量と前記2次側電極に接続された負荷の関係と、互いに対向した前記センサ電極の対間の容量と前記センサ電極に接続される負荷の関係とが等しくなるように構成された上記第1の本発明の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第3の本発明は、前記圧電トランスは、圧電体の厚み方向に分極構造を形成するように、互いに対向して配設された前記1次側電極および前記センサ電極、および前記圧電体の長手方向に分極構造を形成するように配設された前記2次側電極を有し、前記1次側電極に印加された入力電圧を昇圧して前記2次側電極から出力電圧を得ると共に、前記センサ電極から出力電圧に比例した検出電圧を得ることを特徴とする、上記第2の本発明の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第4の本発明は、前記圧電トランスは、圧電体の長手方向における第1の部分領域において、厚み方向の一方の表面に第1の電極が、前記厚み方向に前記第1の電極から順に前記圧電体内部に第2の電極、第3の電極が、また前記圧電体の前記一方の表面と対向する他方の表面に第4の電極が、それぞれ対向し所定の間隔をあけて、且つ前記圧電体の長手方向の一方の端面に近接して配設され、前記圧電体に厚み方向の分極構造を形成すると共に、前記一方の端面に対向する他方の端面に第5の電極が配設され、前記圧電体の長手方向における第2の部分領域において、前記圧電体に長手方向の分極構造を形成し、前記第1および第2の電極を前記1次側電極、前記第3および第4の電極を前記センサ電極、また前記第5の電極を前記2次側電極として、前記1次側電極に印加された入力電圧を昇圧して前記2次側電極から出力電圧を得ると共に、前記センサ電極から出力電圧に比例した検出電圧を得ることを特徴とする、上記第3の本発明の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第5の本発明は、前記圧電トランス駆動部は、
前記直流電源が供給される1次巻線と、前記圧電トランスの1次側電極に接続された2次巻線とを有し、前記交流電圧を昇圧して前記圧電トランスに供給する電磁トランスと、
前記電磁トランスの1次巻線に供給される前記直流電源をスイツチングして、前記圧電トランスに供給する前記交流電圧の周波数を制御するスイッチング回路と、を備えた上記第2〜4の何れか一の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第6の本発明は、前記電磁トランスは、第1および第2の電磁トランスにより構成され、前記スイッチング回路は、前記第1および第2の電磁トランスのそれぞれの1次巻線に接続された第1および第2のスイッチングトランジスタを備え、前記第1および第2の電磁トランスにより前記圧電トランスを直列又は並列駆動する上記第5の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第7の本発明は、前記第1および第2の電磁トランスの一方から前記圧電トランスに供給される交流電圧を基準電圧とし、前記センサ電極からの検出電圧と前記基準電圧との差分値に基づいて、前記圧電トランスを駆動する上記第6の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第8の本発明は、前記圧電トランスは、半波長が前記圧電トランスの前記長手方向の長さに等しい交流電圧により長手方向縦振動1次モードで駆動される上記第3〜7の何れか一の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第9の本発明は、前記圧電トランスは、1波長が前記圧電トランスの前記長手方向の長さに等しい交流電圧により長手方向縦振動2次モードで駆動されることを特徴とする上記第3〜5の何れか一の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第10の本発明は、前記発振制御回路は、前記冷陰極管の点灯開始前は前記センサ電極からの検出電圧に基づいて、前記冷陰極管の点灯開始後は前記抵抗器による検出電圧に基づいて、前記可変発振回路から出力される前記交流電圧の周波数を制御するように切替えるスイッチング素子を備えた上記第2〜4の何れか一の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第11の本発明は、前記圧電トランスの前記センサ電極には、抵抗器からなる分圧回路が接続され、前記分圧回路の出力電圧を前記センサ電極からの検出電圧として用いる上記第2〜6、および上記第8〜10の何れか一の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
第12の本発明は、前記センサ電極に接続される前記負荷は、前記センサ電極対間の容量をCs、前記圧電トランスの共振周波数をfdとすると、1/(2×π×fd×Cs)で計算されるインピーダンスの少なくとも2倍の抵抗値を有するように構成される上記第2〜11の何れか一の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
尚、上記の本発明に関連する発明である圧電トランスの駆動方法の発明は、圧電効果により、1次端子から入力された電圧を2次端子から出力する圧電トランスの駆動方法であって、
前記2次端子の出力電圧よりも低い電圧を出力する、前記圧電トランスに設けられた第3の電極からの前記電圧を検出し、
前記検出した結果を、前記圧電トランスの前記2次端子の出力電圧に対する過電圧保護に利用する圧電トランスの駆動方法である。
この様に、例えば、開放保護を比較的低い出力電圧で行う、圧電トランスの一部に、第3の電極の一例としてセンサ電極を設けた圧電トランスであり、そのセンサ電極からの出力によりフィードバックを行うものである。
【0037】
上記構成によれば、冷陰極管駆動装置に用いる圧電トランスを過電圧保護する際に、高圧ラインの保護回路への引き回しを無くすと共に、圧電トランスの不要振動による誤動作を防止することができ、小型、高効率、高信頼性の駆動装置を実現することが可能になる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0039】
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る圧電トランスの第1の実施の形態の構造を示す斜視図である。
【0040】
本実施の形態に用いる圧電トランスはPZT等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次電極に印加された電圧は昇圧比倍され2次側電極から取り出される。1は低インピーダンス部であり、101U、101Dは1次側電極である。2は高インピーダンス部であり、2次側電極102の一方は、高インピーダンス部の端面に設けられ、他方は、1次側電極101Dを共用する構成である。2次側電極102と、他方の2次側電極(1次側電極101D)との間にセンサ電極103が形成されている。この圧電トランスは図1に示す様に、低インピーダンス部の上下主面に設けた1次側電極101U、101D、さらに、圧電トランスの端面に設けた電極102、センサ電極103から電気接続をとる。
【0041】
なお、高インピーダンス部に形成されたセンサ電極103は圧電トランスの周りに帯状に形成されているが、厚み方向に相対する主面(1次側電極101U、101Dが形成されている面と同じ面)あるいは幅方向に相対する主面にのみ形成しても同様の効果を得ることが出来る。又、図1では、2次側電極の他方は、1次側電極101Dと共用する構成となっているが、これに限らず、例えば、厚み方向に相対する主面の何れか一方の面上であって、且つ、1次側電極とセンサ電極103の間の位置に独立して形成しても良い。
【0042】
尚、本発明の第3の電極は、センサ電極に対応する。
以上のように構成された圧電トランスについて、以下その動作を説明する。
【0043】
本圧電トランスの共振周波数近傍の集中定数近似等価回路は図2のようになる。図2において、Cd1、Cd2はそれぞれ入力側、出力側の束縛容量Cd3はセンサ部の束縛容量、A1(入力側)、A2(出力側)は力係数、A3はセンサ部の力係数、mは等価質量、Cは等価コンプライアンス、Rmは等価機械抵抗である。本実施例の圧電トランスでは、力係数A1はA2(A3)よりも大きく、図2中の2つの等価理想変成器で昇圧される。さらに圧電トランスでは等価質量と等価コンプライアンスからなる直列共振回路を含むため、特に負荷抵抗の値が大きい場合に出力電圧は変成器の変成比以上に大きな値となる。また、センサ電極からの出力は、等価回路においてA2の力係数で表される理想変成器の中間タップからの出力で表される。
【0044】
次に、図1に示す圧電トランスを用いた駆動回路を図3を用いて説明する。図3は本発明による圧電インバータの基本構成を示すブロック図である。同図において、43は圧電トランス40を駆動する交流駆動信号を発生する可変発振回路である。可変発振回路43の出力は通常はパルス波形であり、波形整形回路41により高周波成分を取り除かれて正弦波に近い交流信号に変換される。波形整形回路41の出力はドライブ回路42により圧電トランス40を駆動するのに十分なレベルに電圧増幅され、圧電トランス40の1次側電極101Uに入力される。圧電トランス40の圧電効果により昇圧された出力電圧は2次側電極102から取り出される。
【0045】
2次側電極102から出力された高圧電圧は冷陰極蛍光管47と帰還抵抗48との直列回路に印加される。また、センサ電極103からの出力は、過電圧保護回路部50に印加される。過電圧保護回路部50は分圧抵抗49aの両端に発生する電圧と第1基準電圧Vref1(設定電圧)とを比較するための比較回路45を有している。即ち、過電圧保護回路部50は、冷陰極蛍光管47の点灯開始前において、圧電トランスの2次側電極から出力される高圧電圧が設定電圧よりも高くなるのを防ぐために、その比較結果を発振制御回路44に出力する構成である。発振制御回路44は冷陰極管点灯開始前は、比較回路45からの出力に基づいて、過電流保護の動作を行う。
【0046】
また、冷陰極蛍光管47の点灯中は、冷陰極管47と帰還抵抗48の直列回路に流れる電流によって帰還抵抗48の両端に発生する電圧が比較回路46に印加され、比較回路46の出力は発振制御回路44に印加され、冷陰極蛍光管47にほぼ一定の電流が流れるように発振制御回路44、可変発振回路43を制御する。
【0047】
即ち、発振制御回路44は冷陰極管点灯開始前は、比較回路45からの出力に基づいて動作し、点灯中は、比較回路46からの出力に基づいて動作する。
【0048】
以上のように構成された圧電インバータについて、その動作を図4をもちいて説明を行う。図4(a)、(b)は圧電トランスの動作特性を示しており、横軸は周波数、縦軸は昇圧比を示している。図4(a)は本実施例の圧電トランスの冷陰極管点灯状態での動作特性を表す。また、図4(b)は本実施例の圧電トランスの冷陰極管点灯前での動作特性を示す。T1は圧電トランスの出力特性、S1はセンサ電極の出力特性を表す。センサ電極の出力は2次側出力のおよそ0.6倍程度であり、共振周波数、曲線の傾き等は圧電トランスの出力特性とほぼ一致している。
【0049】
図3に示された駆動ブロックにおいて、点灯開始前の初期状態では冷陰極管に印加される電圧は、図4(b)の曲線T1の電圧に対応した高い電圧である。さらに、順次駆動周波数を下げて出力電圧を増大させていき、冷陰極管の点灯電圧で冷陰極管が点灯する。このとき、センサ電極からの出力はS1の曲線での電圧に対応した電圧となる。冷陰極管が点灯すると、圧電トランスの動作特性曲線は図4(a)の曲線に移り、所定の管電流となるように制御が行われる。
【0050】
このとき、冷陰極管が点灯開始電圧になっても点灯を行わなかった場合、圧電トランスの負荷は見かけ上無限大となり、駆動周波数が下がることで、図4(b)の曲線T1の周波数に対応した電圧が出力となって現れてくる。そこで、点灯開始時は曲線S1に対応したセンサ電極からの出力電圧を検出し、設定電圧とを比較回路45で比較を行う。センサ電極からの出力電圧が設定値になるまでは駆動周波数下げ、出力電圧を増大させる。しかし、出力電圧が設定値になると電圧比較回路45の出力により、周波数制御回路44で周波数の挿引をやめ、駆動周波数をその電圧値でのものに固定する。
【0051】
また、過電圧保護回路部50は冷陰極管点灯時には停止し、管電流制御回路により動作が行われる。尚、管電流制御回路は、図3中の、比較回路46及び帰還抵抗48に対応する。
【0052】
なお、本実施の形態では、2次側電極は矩型板の端面に形成されているが、端面近傍に形成してもよい。
【0053】
また、本実施の形態では、圧電トランスはPZTなどの圧電セラミックを用いて形成したが、圧電性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶材料を用いても同様の特性を得ることができる。
【0054】
また、センサ電極についても、圧電トランスの中央部付近に形成したが、λ/2振動モード(矩形板の長手方向縦振動1次モードとも呼ぶ)を用いる場合、圧電トランスの長さをLとしたとき、圧電トランスの中心部からL/8以内の範囲に形成することで(図17参照)、電極取り出しの際、圧電トランスの振動を阻害せず、かつセンサ電極の出力電圧値を小さくできるという効果も得られる。さらに、λ振動モード(矩形板の長手方向縦振2次モードとも呼ぶ)を用いる場合には、圧電トランスの長さをLとしたとき、発電部の中心からL/8以内の範囲に形成することで(図18参照)、電極取り出しの際、圧電トランスの振動を阻害しない。また、駆動部と発電部の境界と発電部の中心との間にセンサ電極を形成することでセンサ電極の出力電圧値を小さくできる。
【0055】
また、本発明では他の圧電トランスの構造においても2次電極の間にセンサ電極を形成することにより、センサ出力を得ることもできる。この場合も同様の効果を得ることができる。
【0056】
また、実施例の圧電トランスの場合、センサ出力を必要としないときは、センサ電極からの出力を圧電トランスの出力電圧制御にもちいたり、電圧の異なった出力を必要な場合の出力として取り出すこともできる。
【0057】
本実施の形態によれば、従来に比べて低い電圧で過電圧保護を行うことが出来る。
【0058】
(実施の形態2)
図5は、本発明に係る圧電トランスの第2の実施の形態の構造を示す斜視図である。
【0059】
本実施の形態に用いる圧電トランスはPZT等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次電極に印加された電圧は昇圧比倍され2次側電極から取り出される。1は低インピーダンス部であり、101U、101Dは1次側電極である。2は高インピーダンス部であり、102は2次側電極である。また、3はセンサ部であり、503U、503Dはセンサ電極である。この圧電トランスは図5に示す様に、低インピーダンス部の上下主面に設けた1次側電極101U、101D、さらに、圧電トランスの端面に設けた電極102、センサ電極503U、503Dから電気接続をとる。
【0060】
本実施の形態において、実施の形態1と異なる点は、センサ電極を圧電トランスの駆動部を長手方向の端面から後退させた領域に形成し、振動エネルギーの取り出しをk31の振動を用いて行う点である。このようにk31の振動を用いることで、振動エネルギーを機械エネルギーに変換する割合を小さくし、センサ電極からの出力による圧電トランスの効率の低下を防ぐことができる。また、低インピーダンス部と分極方向が同じか、または逆向きであるので、分極が容易に行えるという利点もある。
【0061】
本圧電トランスの共振周波数近傍の集中定数近似等価回路は図6のようになる。図6において、Cd1、Cd2はそれぞれ入力側、出力側の束縛容量、Cd3はセンサ部の束縛容量であり、A1(入力側)、A2(出力側)、A3(センサ部)は力係数、mは等価質量、Cは等価コンプライアンス、Rmは等価機械抵抗である。本実施例の圧電トランスでは力係数A1はA2、A3よりも大きく、図6中の3つの等価理想変成器で昇圧される。さらに圧電トランスでは等価質量と等価コンプライアンスからなる直列共振回路を含むため、特に負荷抵抗の値が大きい場合に出力電圧、センサ電圧は変成器の変成比以上に大きな値となる(以下の実施の形態も同様である)。
【0062】
ここで、実施の形態1の等価回路と異なる点はセンサ部の出力が単独の理想変成器で表されている点である。その結果、出力との相関が小さく、任意の出力が得やすい。
【0063】
また、センサ電極は圧電トランスの長手方向の主面の端面付近に形成したが、λ振動モードを用いる場合、センサ電極を1次電極と2次電極の間に形成する方が望ましい。この場合、λ振動モードの励振が端面付近に形成するよりも行いやすいという効果も得られる。
【0064】
なお、本実施の形態では圧電トランスの材料としてPZTなどの圧電セラミックを使用したが、圧電性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶でも同様の効果を得ることができる。
【0065】
さらに、図7(a)、(b)に示すように、λ振動モードを用いる場合には、圧電トランスの駆動部の中心付近の領域に形成する。このようにセンサ電極を形成することにより、図8に示すように、振動の節から電極取り出しを行えるため、電極取り出しの際、圧電トランスの振動を阻害しない。さらに、図9に示すように、λ/2振動モードを用いる場合、圧電トランスの長手方向の中心の付近の領域に形成する。このようにセンサ電極を形成することにより、図10に示すように、振動の節から電極取り出しを行えるため、電極取り出しの際、圧電トランスの振動を阻害しない。
【0066】
さらに、センサ部を積層構造としても同様の効果を得ることができる。また、センサ電極のどちらか一方の電極を1次側電極の一方と共通とすることもできる。
【0067】
また、本発明では他の圧電トランスの構造においてもk31の振動によりセンサ出力が得られるようにセンサ部を形成することもできる。この場合も同様の効果を得ることができる。
【0068】
また、実施例の圧電トランスの場合、センサ出力を必要としないときは、センサ電極からの出力を圧電トランスの出力電圧制御にもちいたり、電圧の異なった出力を必要な場合の出力として取り出すこともできる。
【0069】
(実施の形態3)
図11(a)は、本発明に係る圧電トランスの第3の実施の形態の構造を示す斜視図であり、図11(b)は同圧電トランスを上面側から見た平面図である。
【0070】
本実施の形態に用いる圧電トランスはPZT等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次電極に印加された電圧は昇圧比倍され2次側電極から取り出される。低インピーダンス部は、101U、101Dは1次側電極で構成されている。また、高インピーダンス部は、2次側電極102と一方の1次側電極で構成され、2次側電極102は高インピーダンス部の端面に設けられている。また、113U、113Dはセンサ電極である。この圧電トランスは図11に示す様に、低インピーダンス部の上下主面に設けた1次側電極101U、101D、さらに、圧電トランスの端面に設けた電極102、センサ電極103U、103Dから電気接続をとる。
【0071】
本実施の形態において、実施の形態2と異なる点は、センサ電極を圧電トランスの幅方向の主面に形成し、振動の取り出しをk31''の振動を用いて行う点である。本実施の形態のように駆動部の振動とセンサ部での振動、さらに発電部の振動をそれぞれ変えてやることにより、入力に対するセンサ部での昇圧比、出力部での昇圧比をそれぞれ任意に変えてやることができるなどの利点を有する。
【0072】
なお、本実施の形態では圧電トランスの材料としてPZTなどの圧電セラミックを使用したが、圧電性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶でも同様の効果を得ることができる。
【0073】
また、センサ電極は幅方向の主面にのみ形成したが、図12に示すように、厚み方向の一方の主面に、センサ電極114Uをくし状に形成し、電極101Uと電極を共通にすることでも同様の効果を得ることが出来る。また、上記構成では、センサ電極の一方を一次電極101Uと共通の構成としたが、これに限らず例えば、図13に示す様に、別のくし状の電極114Dを形成することでも同様の効果を得られる。
【0074】
また、センサ電極は圧電トランスの長手方向の端面付近に形成したが、λ振動モードを用いる場合、センサ電極を1次電極と2次電極の間に形成する方が望ましい。この場合、端面付近にセンサ電極を形成したときよりもλ振動モードの励振がされやすいという効果も得られる。
【0075】
また、本発明では他の圧電トランスの構造においてもk31''の振動によりセンサ出力が得られるようにセンサ部を形成することもできる。この場合も同様の効果を得ることができる。
【0076】
また、実施例の圧電トランスの場合、センサ出力を必要としないときは、センサ電極からの出力を圧電トランスの出力電圧制御にもちいたり、電圧の異なった出力を必要な場合の出力として取り出すこともできる。
【0077】
(実施の形態4)
図14(a)は、本発明に係る圧電トランスの第4の実施の形態の構成を示す斜視図であり、図14(b)は同圧電トランスの厚み方向の断面図である。
【0078】
本実施の形態に用いる圧電トランスはPZT等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次電極に印加された電圧は昇圧比倍され2次側電極から取り出される。低インピーダンス部は、1次側電極121U、121Dで構成され、圧電体と内部電極を交互に積層されている。また、高インピーダンス部は、2次側電極122と一方の1次側電極121Dで構成され、2次側電極122は高インピーダンス部の端面に設けられている。また、低インピーダンス部の厚み方向の一部に設けた123Dはセンサ電極の内の一方の電極である。尚、センサ電極の他方の電極は、1次側電極121Uと共用している。
この圧電トランスは、低インピーダンス部の積層された1次側電極121U、121D、さらに、圧電トランスの端面に設けた2次電極122、センサ電極123Dから電気接続をとる。
【0079】
本実施の形態において、実施の形態2と異なる点は、1次電極が積層されていること、センサ電極が、圧電体109の厚み方向に垂直な主面の一部に、1次電極と平行に形成されており、長手方向の振動に対して、振動に影響を与えない様に形成されている点である。
【0080】
1次電極からの電気エネルギーが機械振動に変換されて振動を行うが、センサ電極を形成した部分は圧電性を示すが、1次電極から見ると等価回路で示されるように負荷となる。そのため、圧電トランスの駆動部をできるだけ大きくする方が、効率の低下を防ぐことができる。その結果、出力電圧の過電圧保護だけでなく、変換効率をセンサ電極により低下することを防ぐことができる。
【0081】
なお、本実施の形態では圧電トランスの材料としてPZTなどの圧電セラミックを使用したが、圧電性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶でも同様の特性を得ることができる。
【0082】
また、図14では、センサ電極123Dを長手方向の主面に1次電極と同じサイズで形成を行ったが、図15に示すように厚み方向の主面の一部にセンサ電極221Uを形成し、他の部分を1次電極231Uとして用いても同様の効果を得ることが出来る。この構成において、低インピーダンス部は、一次側電極231Uと232Dで構成され、圧電体と内部電極が交互に積層されている。この場合、さらに1次電極での希望モードの励振に対して振動を阻害しにくい等の利点もあり、効果は大きい。
【0083】
また、本実施例では積層された低インピーダンス部の1層の厚みとセンサ電極部の1層の厚みを同じにしたが、低インピーダンス部の圧電層1層の厚みとセンサ部の圧電層1層の厚みをかえてもよい。さらに、センサ部を積層とすることもできる。
【0084】
なお、本実施の形態ではセンサ電極の一方の電極を1次電極と共通にしたが、図16に示すように絶縁層を介して、センサ部を構成し、独立にセンサ電極を形成しても同様の効果を得ることができる。
【0085】
また、実施例の圧電トランスの場合、センサ出力を必要としないときは、センサ電極からの出力を圧電トランスの出力電圧制御にもちいたり、電圧の異なった出力を必要な場合の出力として取り出すこともできる。
【0086】
また、本発明では他の圧電トランスの構造においても積層された1次電極の厚み方向の一部にセンサ部を形成することもできる。この場合も同様の効果を得ることができる。
【0087】
以上詳述した如く、本発明の圧電トランスでは、センサ電極を設けたことで出力端開放時における過電圧保護を比較的低い電圧で行うことが可能となる。さらに、本発明の駆動方法によれば、信頼性が高く、しかも小型の圧電インバータとなり、実用的上その効果は非常に大きい。
【0088】
以上述べたところから明らかなように本発明は、従来に比べて低い電圧で過電圧保護を行うことが出来るという長所を有する。
【0089】
上記実施の形態では、圧電トランスの1次および2次側電極とは別個に設けたセンサ電極を用いて、圧電トランスの過電圧制御を行うことで、低電圧で圧電トランスの出力電圧を制御する場合について説明した。しかし、このように、センサ電極を用いた場合、圧電トランスの振動をセンサ電極により検出し過電圧制御を行うため、不要振動をできるだけ励振しないで駆動を行う必要があり、誤った駆動を行うと誤動作の原因となる恐れがある。
【0090】
したがって、本発明の目的は、圧電トランスを過電圧保護する際に、高圧ラインの保護回路への引き回しを無くすと共に、圧電トランスの不要振動による誤動作を防止し、小型で、効率が高く、信頼性の高い、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置を提供することにある。
【0091】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0092】
(第B1の実施形態)
図19は、本発明の第B1の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置の構成を示すブロック図である。ここで、図19に示す冷陰極管駆動装置について説明する前に、それに用いる圧電トランスの構造および等価回路について、図20および図21を参照して説明する。
【0093】
図20(a)および図20(b)はそれぞれ、本実施形態に用いる圧電トランスの構造を示す斜視図および正面図である。
【0094】
本実施形態に用いる圧電トランスは、PZT等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次側電極に印加された電圧は昇圧比倍されて2次側電極から取り出される。図20において、1024はセンサ部である。1025は、圧電トランスの厚み方向Aに分極構造を有する低インピーダンス部であり、1021U、1021Dは互いに対向した1次側電極の対である。1026は、圧電トランスの長手方向Bに分極構造を有する高インピーダンス部であり、1022は2次側電極であり、高インピーダンス部1026の端面に設けられる。また、1023U、1023Dは、低インピーダンス部1025の厚み方向の一部に設けられ、1次側電極1021U、1021Dに対向すると共に、互いに対向したセンサ電極の対である。センサ電極1023Uと1次側電極1021Uはそれぞれ、センサ電極1023Dと1次側電極1021Dに対する電圧基準電極として共通接続されている。
【0095】
尚、図20に示す圧電トランスの場合、2次側電極のもう一方は、1次側電極1021U又は、センサ電極1023Uと共用する構成となっている。
【0096】
この圧電トランスは、図20に示すように、低インピーダンス部1025の厚み方向に設けた1次側電極1021U、1021Dに入力電圧が印加され、高インピーダンス部1026の長手方向端面に設けた2次側電極1022から昇圧された出力電圧が取り出されると共に、低インピーダンス部1025の厚み方向に設けたセンサ電極1023U、23Dから出力電圧に比例した電圧が取り出される。
【0097】
次に、以上のように構成された圧電トランスの等価回路について説明する。
【0098】
図21は、本実施形態で用いる圧電トランスの共振周波数近傍の集中定数近似等価回路である。図21において、Cd1、Cd2はそれぞれ入力側、出力側の束縛容量、Csはセンサ部の束縛容量、A1(入力側)、A2 (出力側)は力係数、Asはセンサ部の力係数、mは等価質量、Cは等価コンプライアンス、Rmは等価機械抵抗である。
【0099】
本実施形態の圧電トランスでは、力係数A1はA2(およびAs)よりも大きく、この2つの力係数A1とA2を有する等価理想変成器で昇圧を行う。また、圧電トランスでは、等価質量mと等価コンプライアンスCからなる直列共振回路を含むため、特に負荷抵抗の値が大きい場合に、出力電圧は変成器の変成比以上に大きな値となる。
【0100】
次に、図20に示す圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置について、図19を用いて説明する。図19において、1011は圧電トランス1020を駆動する圧電トランス駆動部であり、圧電トランス駆動部1011は、周波数が可変である交流信号を発生する可変発振回路1113と、可変発振回路1113の出力であるパルス状の交流信号から、高周波成分を取り除いて正弦波に近い交流信号に変換する波形整形回路1111と、波形整形回路1111の出力を、圧電トランス1020を駆動するのに十分なレベルにまで電圧増幅し、圧電トランス1020の1次側電極1021Dに印加する駆動回路1112とからなる。圧電トランス1020の圧電効果により昇圧された出力電圧は、2次側電極1022から取り出される。ここで、圧電トランス1020の1次側電極1021Uとセンサ電極1023Uは接地電位に接続されている。
【0101】
2次側電極1022から出力された高電圧は、冷陰極管1017と帰還抵抗1018とからなる直列回路に印加される。また、センサ電極1023Dからの出力は、過電圧保護回路1010に印加される。過電圧保護回路1010では、分圧抵抗1019aと1019bからなる分圧回路が、圧電トランス1020の2次側電極1022から出力された高電圧を分圧し、比較回路1015が、分圧回路で分圧した電圧と設定値Vref1とを比較し誤差電圧を出力する。比較回路1015からの誤差電圧は発振制御回路1014に印加され、発振制御回路1014は、圧電トランス1020の2次側電極1022から出力される高電圧がVref1×(分圧抵抗1019aの抵抗値+分圧抵抗1019bの抵抗値)/分圧抵抗1019aの抵抗値に等しくなるように可変発振回路1113を制御する。なお、発振制御回路1014は、冷陰極管1017が点灯している時は、過電圧保護回路1010からの出力を受け付けない。
【0102】
また、冷陰極管1017と帰還抵抗1018とからなる直列回路に流れる電流によって帰還抵抗1018の両端に発生する電圧(電流検出値)が比較回路1016に印加され、比較回路1016により、電流検出値と設定値Vref2とが比較され誤差電圧が出力される。比較回路1016からの誤差電圧は発振制御回路1014に印加され、冷陰極管1017にほぼ一定の電流が流れるように、発振制御回路1014を介して可変発振回路1113が制御される。
【0103】
このように、発振制御回路1014は、図示しないがスイッチング素子等からなる切替手段を備え、これにより、冷陰極管1017の点灯開始前は、比較回路1015からの出力に基づいて制御動作を行い、点灯開始後は、比較回路1015からの出力による制御動作から、比較回路1016からの出力に基づく制御動作に切替える。
【0104】
次に、以上のように構成された蛍光管駆動装置の動作について、図22を参照して説明する。図22は、圧電トランス1020の動作特性を示しており、横軸は周波数、縦軸は昇圧比を示している。図22(a)は、圧電トランス1020の冷陰極管点灯状態での動作特性を示し、図22(b)は、圧電トランス1020の冷陰極管点灯前での動作特性を示す。図22において、T1は、圧電トランスの1次側電極1021Dと2次電極1022間での昇圧比を表し、S1は、1次側電極1021Dとセンサ電極1023D間での昇圧比を表す曲線である。センサ電極1023Dの出力は、1次側電極1021Dの入力電圧のおよそ0.4倍程度であり、曲線S1における共振周波数、曲線の傾き等は、曲線T1のそれらとほぼ一致している。
【0105】
冷陰極管1017の点灯開始前である起動時に冷陰極管1017に印加される電圧は、図22(b)の曲線T1が示す昇圧比に対応した高い電圧となる。まず、昇圧比のピークとなる周波数より高い周波数fsに起動時の駆動周波数を設定する。入力電圧と昇圧比に対応した出力電圧Vstが、圧電トランス1020の2次側電極1022から出力される。出力電圧が所望の電圧Vot(冷陰極管1017の点灯電圧)となるまで、順次駆動周波数を下げて出力電圧を増大させていく。圧電トランス1020の出力電圧が、冷陰極蛍光管1017の点灯電圧Vot(駆動周波数がfo)に達したとき、冷陰極管1017が点灯を開始する。このとき、センサ電極1023Dからの出力は、曲線S1が示す昇圧比に対応した電圧Vosとなる。
【0106】
冷陰極管1017が点灯すると、圧電トランス1020の動作特性は、図22(b)から図22(a)に示す昇圧比曲線に移り、その後、冷陰極管1017に所定の電流が流れるように駆動制御が行われる。また、冷陰極管1017の点灯により、圧電トランス1020の1次側電極1021Dと2次側電極1022間での昇圧比T1が低下するとともに、1次側電極1021Dとセンサ電極1023D間での昇圧比S1も同様に低下し、昇圧比T1とS1の比は、冷陰極管1017の点灯前と後でほぼ一定に保たれている。
【0107】
冷陰極管1017が点灯する前は、圧電トランス1020の出力負荷は無限大に近い状態にあるため、圧電トランス1020は高い出力電圧を発生しやすく、高い昇圧比が得られる。しかしながら、冷陰極管1017が点灯すると、圧電トランス1020の出力負荷は、無限大から数百kΩ程度と小さくなるため、圧電トランス1020の振動幅は点灯開始前と比べて小さくなる。それにともない、T1およびS1が小さくなる。つまり、2次側電極1022からの高電圧出力に比例したセンサ電極1023Dからの低電圧を検出することで、圧電トランス1020の出力における過電圧保護を行うことができる。
【0108】
このとき、冷陰極管1017が点灯開始電圧Votになっても点灯を行わなかった場合、圧電トランス1020の負荷は見かけ上無限大となり、駆動周波数が下がることで、図22(b)の曲線T1の周波数に対応した高電圧が出力となって現れてくる。そこで、曲線S1に対応したセンサ電極1023Dからの出力電圧を分圧抵抗1019a、1019bにより検出し、その電圧値と、2次側電極1022での点灯開始電圧Votに相当する設定値Vref1とを比較回路1015で比較する。センサ電極1023Dからの出力電圧を分圧した電圧値が設定値Vref1に達するまでは駆動周波数を下げ、出力電圧を増大させる。しかし、センサ電極1023Dからの出力電圧の分圧値が設定値Vref1に達すると、比較回路1015が、周波数制御回路14を介して、可変発振回路13での周波数の挿引を停止し、駆動周波数を固定する。
【0109】
また、過電圧保護回路1010は、冷陰極管1017の点灯時にはその動作を停止し、帰還抵抗1018と比較回路1016とからなる電流制御回路のみが動作する。
【0110】
このように、本実施形態によれば、センサ電極1023Dにより、圧電トランス1020の1次側電極に印加される入力電圧の約0.4倍と小さく、2次側電極から得られる出力電圧に比例する電圧を検出して、過電圧保護回路に供給することで、従来のように高電圧をフィードバックする必要がなくなるので、高圧ラインの引き回しや回路基板上での沿面距離を考慮する必要がなくなり、浮遊容量による過電圧保護回路の誤動作を防止すると共に、駆動装置を小型化することができる。
【0111】
また、冷陰極管の点灯開始前に、圧電トランスの昇圧比を大きくするために、抵抗値の大きな分圧抵抗を圧電トランスの2次側電極に接続する必要もなくなり、抵抗値のバラツキ、基板との寄生容量等の影響による誤動作を防止することができる。
【0112】
なお、本実施形態では、圧電トランスはPZTなどの圧電セラミックを用いて形成したが、圧電性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶材料を用いても同様の特性を得ることができる。
【0113】
また、出力電圧に比例した低電圧を出力する電極が、センサ電極として、1次および2次側電極とは別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構造のものでも同様の効果を得ることができる(図1、5、7(a)、7(b)、9、及び図11(a)〜14(b)参照)。
【0114】
(第B2の実施形態)
図23は、本発明の第B2の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に用いる圧電トランスは、第B1の実施形態と同様に、1次側電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を有するものであり、その構造(図20)、共振周波数近傍の集中定数近似等価回路(図21)、および動作特性(図22)についても、第B1の実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、本実施形態と第B1の実施形態とは、圧電トランス1020の駆動方法、および過電圧保護回路の構成が異なっている。
【0115】
図23において、圧電トランス1020の1次側電極1021Uとセンサ電極1023Uに、駆動回路1112から第1の交流電圧V1が印加されると共に、1次側電極1021Dには、駆動回路1112から第2の交流電圧V2が印加される。交流信号V1とV2がそれぞれ1次側電極1021Uと1021Dに印加されると、第B1の実施形態と同様にして、2次側電極から高電圧が出力される。
【0116】
2次側電極1022から出力された高電圧は、冷陰極管1017と帰還抵抗1018とからなる直列回路に印加される。また、センサ電極1023Dからの出力Vsと、センサ電極1023Dと対向して対をなすセンサ電極1023Uに印加される電圧、すなわち圧電トランス1020への入力電圧V1とが、過電圧保護回路1050の差分回路1056に印加される。ここで、入力電圧V1をセンサ電極からの出力Vsに対する基準電圧としている。過電圧保護回路1050においては、差分回路1056により、センサ電極1023Uに印加される電圧V1とセンサ電極1023Dからの出力電圧Vsの差分値が出力され、比較回路1055により、その差分値と設定値Vref1とが比較され誤差電圧が出力される。比較回路1055からの出力は発振制御回路1014に印加され、圧電トランス1020の2次側電極1022から出力される高電圧が設定電圧よりも高くなるのを防止するように、発振制御回路1014を介して、可変発振回路1113が制御される。
【0117】
また、冷陰極管1017と帰還抵抗1018とからなる直列回路に流れる電流によって帰還抵抗1018の両端に発生する電圧(電流検出値)が比較回路1016に印加され、比較回路1016により、電流検出値と設定値Vref2とが比較され誤差電圧が出力される。比較回路1016からの出力は発振制御回路1014に印加され、冷陰極管1017にほぼ一定の電流が流れるように、発振制御回路1014を介して可変発振回路1113が制御される。
【0118】
このように、発振制御回路1014は、図示しないがスイッチング素子等からなる切替手段を備え、これにより、冷陰極管1017の点灯開始前は、比較回路1055からの出力に基づいて制御動作を行い、点灯開始後は、比較回路1055からの出力による制御動作から、比較回路1016からの出力に基づく制御動作に切替える。
【0119】
前述したように、本実施形態と第B1の実施形態とは、過電圧保護回路の構成が異なり、本実施形態の場合、差分回路1056により、センサ電極1023Dからの出力と、センサ電極1023Uに印加される電圧、すなわち圧電トランス1020への入力電圧との差分値を検出し、それにより過電圧保護を行う。なお、センサ電極1023Dと1023Uの間に発生する電圧レベルが小さい場合は、必要に応じて増幅回路により検出電圧を増幅することもできる。
【0120】
なお、本実施形態では、圧電トランスはPZTなどの圧電セラミックを用いて形成したが、圧電性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶材料を用いても同様の特性を得ることができる。
【0121】
また、出力電圧に比例した低電圧を出力する電極が、センサ電極として、1次および2次側電極とは別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構造のものでも同様の効果を得ることができる。
【0122】
(第B3の実施形態)
図24は、本発明の第B3の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置の一部、すなわち圧電トランス駆動部1011周辺の構成を示すブロック図である。本実施形態に用いる圧電トランスは、第B1の実施形態と同様に、1次側電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を有するものであり、その構造(図20)、共振周波数近傍の集中定数近似等価回路(図21)、および動作特性(図22)についても、第B1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0123】
図24において、入力端子1065には、直流電源(図示省略)が接続されるとともに、コンデンサ1061が接続されている。そして、電圧増幅を行うための電磁トランス1062a、1062bの1次巻線1062a−1、1062b−1と、それぞれ、スイッチング回路を構成するスイッチングトランジスタ1063a、1063bとが接続されてなる2つの直列回路が、コンデンサ1061に対して並列に接続されている。
【0124】
圧電トランス1020において、一方の1次側電極1021Uと一方のセンサ電極23Uとが接地され、他方の1次側電極1021Dが、電磁トランス1062bの2次巻線1062b−2の一方の端子と接続されている。電磁トランス1062bの2次巻線1062b−2の他方の端子は、もう一つの電磁トランス1062aの2次巻線1062a−2の一方の端子と接続され、その他方の端子は接地されている。
【0125】
上記のような圧電トランス駆動部1011の構成により、電磁トランス1062a、1062bの1次巻線1062a−1、1062b−1に供給される直流電源が、発振制御回路1014からの制御信号に基づき、スイッチングトランジスタ1063a、1063bにより所定の周波数でスイッチングされ、それぞれ、電磁トランス1062a、1062bの直列接続された2次巻線1062a−2と1062b−2に昇圧された交流電圧が発生し、これにより圧電トランス1020が直列駆動される。
【0126】
圧電トランスの2次側電極1022は、負荷1060(例えば、冷陰極管)と帰還抵抗1064とからなる直列回路に接続され、この直列回路に流れる電流により帰還抵抗1064に発生する電圧は、電流検出値として、図19または図23に示すような発振制御回路1014に送られる。
【0127】
また、センサ電極1023Dは、分圧抵抗1019aと1019bとからなる分圧回路に接続され、分圧抵抗1019aにかかる電圧は、図19または図23に示す過電圧保護回路に送られる。
【0128】
ここで、スイッチングトランジスタ1063a、1063bのオン/オフの周波数は、発振制御回路1014からの制御信号により、半波長が圧電トランス1020の全長と等しくなるような長手方向縦振動1次モードの近傍の周波数に設定される。
【0129】
図25に、圧電体1029に相当する振動子1071を長手方向縦振動1次モードで動作させた場合の変位分布と応力分布を示す。ここで、電磁トランス1062aの2次巻線1062a−2のインダクタと、電磁トランス1062bの2次巻線1062b−2のインダクタと、圧電トランス1020の1次側電極1021Uと1021Dの対間の静電容量とで構成される直列回路の共振周波数を、圧電トランス1020の共振周波数近傍に設定することにより、圧電トランス1020の1次側電極1021Dに入力される電圧波形を正弦波に近づけることができる。また、スイッチングトランジスタ1063a、1063bに対して所定のスイッチング制御を行い、圧電トランス1020に正弦波を入力することで、圧電トランス1020の2次側電極1022からは、昇圧比倍された所望の正弦波電圧が出力されることになる。
【0130】
ローゼン型圧電トランスをその全長が半波長に相当する正弦波で駆動した場合、その周波数成分の中に、基本波成分の他に2次、3次等の高調波成分を含むことになる。特に、2次の高調波成分により長手方向縦振動2次モードが励振されて出力電圧の波形が歪み、圧電トランス素子や負荷の信頼性が低下することになる。このように、多数の高調波成分を含む多モードの励振は、センサ電極1023Dにより過電圧保護を行う際に、誤動作の原因となる。
【0131】
しかしながら、本実施形態によれば、2つの電磁トランス1062a、1062bと2つのスイッチングトランジスタ1063a、1063bを用いて圧電トランス1020を駆動することで、圧電トランス1020への入力電圧に含まれるスイッチング周波数の偶数次の高調波成分を小さくすることができ、圧電トランス1020の不要振動を防止することが可能になる。これにより、センサ電極1023Dが不要な振動を検出することがなく、所望の周波数成分以外の信号成分による駆動装置の誤動作を防止することができる。
【0132】
なお、出力電圧に比例した低電圧を出力する電極が、センサ電極として、1次および2次側電極とは別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構造のものでも同様の効果を得ることができる。
【0133】
(第B4の実施形態)
図26は、本発明の第B4の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置の一部、すなわち圧電トランス駆動部1011周辺の構成を示すブロック図である。本実施形態に用いる圧電トランスは、第B1の実施形態と同様に、1次側電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を有するものであり、その構造(図20)、共振周波数近傍の集中定数近似等価回路(図21)、および動作特性(図22)についても、第B1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0134】
なお、本実施形態と第B3の実施形態とは、1つの電磁トランスと1つのスイッチングトランジスタにより、1波長が圧電トランスの全長に等しい半波正弦波電圧を圧電トランスに印加して、振動モードを長手方向縦振動2次モードとして圧電トランスの駆動を行う点で異なる。この相違点について、以下で説明する。
【0135】
図26において、入力端子1065には、直流電源(図示しない)が接続されるとともに、コンデンサ1061が接続されている。そして、電圧増幅を行うための電磁トランス1082の1次巻線1082−1と、スイッチング回路を構成するスイッチングトランジスタ1083とが接続されてなる1つの直列回路が、コンデンサ1061に対して並列に接続されている。
【0136】
このような圧電トランス駆動部1011の構成により、電磁トランス1082の1次巻線1082−1に供給される直流電源が、発振制御回路1014からの制御信号に基づき、スイッチングトランジスタ1083により所定の周波数でスイッチングされ、それぞれ、電磁トランス1082の2次巻線1082−2に昇圧された交流電圧が発生し、これにより圧電トランス1020が駆動される。
【0137】
ここで、スイッチングトランジスタ1083のオン/オフの周波数は、発振制御回路1014からの制御信号により、1波長が圧電トランス1020の全長と等しくなるような長手方向縦振動2次モードの近傍の周波数に設定される。
【0138】
図27に、圧電体1029に相当する振動子1091を長手方向縦振動2次モードで動作させたときの変位分布と応力分布を示す。ここで、スイッチングトランジスタ1083に対して所定のスイッチング制御を行い、圧電トランス1020に半波正弦波を入力することで、圧電トランス1020の2次側電極1022からは、昇圧比倍された所望の正弦波電圧が出力されることになる。
【0139】
ローゼン型圧電トランスを半波正弦波で駆動した場合、その周波数成分の中に、基本波成分の他に2次、3次等の高調波成分を含むことになる。しかしながら、ローゼン型圧電トランスでは、2次の高調波成分に対応する長手方向縦振動4次モードを励振しないため、不要振動を励振しにくく、出力電圧波形は正弦波となる。
【0140】
また、上記のように、圧電トランス駆動部1011を1組の電磁トランス1082とスイッチングトランジスタ1083により構成し、圧電トランスを長手方向縦振動2次モードで駆動した場合、不要な共振を行わないため、センサ電極1023Dにより所望の振動を検出することができる。
【0141】
さらに、第B3の実施形態に比べて、スイッチング素子、誘導性素子等の部品点数を削減することができ、大変有効である。
【0142】
なお、本実施形態では、誘導性素子として電磁トランスを用いたが、電磁トランスの代わりにインダクタを用い、センサ電極と対向する電極を接地電極とし、同様の構成を用いれば、さらに小型で、しかも同様の効果を得ることができるため、その効果は大きい。
【0143】
また、出力電圧に比例した低電圧を出力する電極が、センサ電極として、1次および2次側電極とは別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構造のものでも同様の効果を得ることができる。
【0144】
(第B5の実施形態)
本実施形態においては、圧電トランスの2次側電極における出力容量(Cd2:図21の束縛容量に対応)から計算されるインピーダンス(1/(ω・Cd2))と負荷(冷陰極管)のインピーダンスとの大小関係と、センサ電極間容量(Cs:図21の束縛容量に対応)から計算されるインピーダンス(1/(ω・Cs))とセンサ電極に接続される負荷のインピーダンスとの大小関係に着目して、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置について、図28から図32を参照して説明する。
【0145】
なお、本実施形態に用いる圧電トランスは、第B1の実施形態と同様に、1次側電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を有するものである。
【0146】
本実施形態における圧電トランスでは、力係数A1はA2(A3)よりも大きく、図21中の2つの等価理想変成器で昇圧される。さらに圧電トランスでは等価質量と等価コンプライアンスからなる直列共振回路を含むため、特に、負荷抵抗の値が大きい場合に出力電圧は変成器の変成比以上に大きな値となる。
【0147】
圧電トランス1020のセンサ電極1023Dと2次側電極1022から出力される電圧は、センサ電極1023Dに接続される負荷と、2次側電極1022に接続される負荷により決定される。また、圧電トランスの2次側電極1022からの出力をセンサ電極1023Dによりモニタするためには、センサ電極1023Dの昇圧比変動と、2次側電極1022の昇圧比変動が一致している必要がある。
【0148】
図28から図31に、周波数に対する圧電トランスの1次側電極と2次側電極間、および1次側電極とセンサ電極間の昇圧比を示す。
【0149】
まず、圧電トランスの2次側電極における出力容量から計算されるインピーダンス(1/(ω・Cd2))と負荷(冷陰極管)のインピーダンスとの大小関係と、センサ電極間容量(Cs:図21の束縛容量に対応)から計算されるインピーダンス(1/(ω・Cs))とセンサ電極に接続される負荷のインピーダンスとの大小関係とが異なっている場合を想定する。図28および図29はそれぞれ、その場合における冷陰極管の点灯開始前および点灯開始後の昇圧比の周波数特性を示している。
【0150】
図28の場合、圧電トランスの出力容量Cd2から計算されるインピーダンスは1/(ω・Cd2)であり、この値は数百kΩである。圧電トランスの出力負荷は、冷陰極管の点灯開始前には開放に近い状態であり(ここでは、6MΩの抵抗であるとする)、これらの値の大小関係は、次式の数1に示す関係となる。
【0151】
【数1】
圧電トランスの出力容量から計算されるインピーダンス<負荷インピーダンスこれに対して、センサ電極には、1/(ω・Cs)として計算されるインピーダンスよりも小さい負荷である1kΩの抵抗が接続されていると想定する。
【0152】
この場合、双方の値の大小関係は、次式の数2に示す関係となる。
【0153】
【数2】
センサ電極間容量から計算されるインピーダンス>センサ電極負荷インピーダンス
尚、ここで、ω=2×π×fd で表され、fdは圧電トランスの共振周波数を示す。図28において、T10は圧電トランスの2次側電極での昇圧比、S10はセンサ電極での昇圧比を示す。また、図29において、圧電トランスの出力負荷は、冷陰極管の点灯開始後には100kΩの抵抗となり、T11は2次側電極での昇圧比、S11はセンサ電極での昇圧比を示す。
【0154】
従って、計算上求めたインピーダンスと、負荷インピーダンスとの上記大小関係に関して、数1と数2とは、互いに異なる大小関係を示しており、この場合、以下の様な不都合が生じる。
【0155】
即ち、圧電トランスの出力端開放時(冷陰極管の点灯開始前)の過電圧制御を行うためには、2次側電極とセンサ電極での昇圧比の周波数特性が同じである必要があることは、上述した通りである。
【0156】
これに対して、図28および図29に示したように、センサ電極に、1/(ω・Cs)で計算されるインピーダンスよりも十分小さい負荷(1kΩ)を接続した場合、センサ電極からの出力はセンサ電極の負荷に対応したものとなる。そのため、圧電トランスの振動もセンサ電極の負荷に依存してしまい、T10とS10、およびT11とS11の間に、周波数に関する特性において不一致が生じてしまう。特に、それぞれのピークに対応する周波数が一致していなければ、センサ電極を用いた過電圧制御は困難となる。
【0157】
次に、図30および図31はそれぞれ、圧電トランスの2次側電極における出力容量から計算されるインピーダンス(1/(ω・Cd2))と負荷(冷陰極管)のインピーダンスとの大小関係と、センサ電極間容量から計算されるインピーダンスとセンサ電極に接続される負荷のインピーダンスとの大小関係とが一致している場合の、冷陰極管の点灯開始前および点灯開始後の昇圧比の周波数特性を示している。
【0158】
図30において、圧電トランスの出力負荷は、図28と同様に、6MΩである。この場合、上述した通り、次式の数1に示す関係となる。
【0159】
【数1】
圧電トランスの出力容量から計算されるインピーダンス<負荷インピーダンスこれに対して、センサ電極に接続される負荷は、1/(ωCs)として計算されるインピーダンスよりも十分大きい30kΩであるとする。
【0160】
この場合、双方の値の大小関係は、次式の数3に示す関係となる。
【0161】
【数3】
センサ電極間容量から計算されるインピーダンス < センサ電極負荷抵抗尚、ここで、T12は2次側電極での昇圧比、S12はセンサ電極での昇圧比を示す。また、図31において、圧電トランスの出力負荷は、図29と同様に、100kΩの抵抗となり、T13は2次側電極での昇圧比、S13はセンサ電極での昇圧比を示す。
【0162】
従って、この場合、計算上求めたインピーダンスと、負荷インピーダンスとの上記大小関係に関して、数1と数3とは、同一の大小関係を示すことになり、以下の様な効果を発揮する。
【0163】
即ち、図30および図31に示すように、圧電トランスの出力端開放時の負荷に合わせて、圧電トランスの2次側電極に大きな負荷を接続した場合、圧電トランスからのエネルギー伝搬は主に2次側電極から行われるため、センサ電極負荷の影響を受けにくくなる。そのため、図28および図29と比べて、2次側電極とセンサ電極での昇圧比のピークを示す周波数の値が一致し、過電圧制御が可能となる。
【0164】
このように、センサ電極に接続される負荷を、圧電トランスの2次側電極における出力容量と2次側電極に接続された負荷の関係(数1参照)と、センサ電極間容量とセンサ電極に接続される負荷の関係(数3参照)とが等しくなるように構成することで、センサ電極により、圧電トランスの2次側電極における過電圧を制御することができる。
【0165】
しかしながら、圧電トランスのセンサ電極に接続する負荷をインピーダンスの高い抵抗とすると、1次側から2次側へのエネルギー伝搬効率の低下を防止するという観点からは十分な効果を得ることができるが、従来例において圧電トランスの2次側電極に抵抗を接続したときと同様に、抵抗値のバラツキ、基板との寄生容量等の影響から過電圧保護回路が誤動作する恐れがある。そこで、この解決策を次に説明する。
【0166】
図32は、センサ電極に接続される負荷と、2次側電極とセンサ電極での昇圧比ピークの周波数差を示す。図32から分かるように、センサ電極の負荷の大きさが変化すると昇圧比ピークの周波数差は変化するが、センサ電極に接続される負荷を、センサ電極対の容量をCsとして、1/ωCs(ω=2×π×fd)で算出されるインピーダンスの少なくとも2倍の抵抗とすることで、昇圧比ピークの周波数をほぼ同等にでき、圧電トランスの過電圧保護を行うことができる。
【0167】
尚、上記説明では、圧電トランスの2次側電極における負荷、及び、センサ電極に接続される負荷が、何れも抵抗の場合について説明したが、これに限らず例えば、何れか一方の負荷あるいは双方の負荷とも、抵抗とコンデンサが並列接続された様な負荷であっても良い。その様な場合でも、上記と同様の理由により上記と同様の効果を発揮するものである。
【0168】
(第B6の実施形態)
図33は、本発明の第B6の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置の一部、すなわち圧電トランス駆動部1011周辺の構成を示すブロック図である。本実施形態に用いる圧電トランスは、第B1の実施形態と同様に、1次側電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を有するものであり、その構造(図20)、共振周波数近傍の集中定数近似等価回路(図21)、および動作特性(図22)についても、第B1の実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、本実施形態と図24に示す第B3の実施形態とは、圧電トランスの駆動方法、および過電圧保護回路の構成が異なっている。
【0169】
図33において、入力端子1065には、直流電源(図示しない)が接続されるとともに、コンデンサ1061が接続されている。そして、電圧増幅を行うための電磁トランス1062a、1062bの1次巻線1062a−1、1062b−1と、それぞれ、スイッチング回路を構成するスイッチングトランジスタ1063a、1063bとが接続されてなる2つの直列回路が、コンデンサ1061に対して並列に接続されている。
【0170】
圧電トランス1020の一方の1次側電極1021Uと一方のセンサ電極1023Uは、電磁トランス1062bの2次巻線1062b−2の一方の端子に接続され、その他方の端子は接地されている。また、圧電トランス1020の他方の1次側電極1021Dは、電磁トランス1062aの2次巻線1062a−2の一方の端子に接続され、その他方の端子は接地されている。
【0171】
上記のような圧電トランス駆動部1011の構成により、電磁トランス1062a、1062bの1次巻線1062a−1、1062b−1に供給される直流電源が、発振制御回路1014からの制御信号に基づき、スイッチングトランジスタ1063a、1063bにより所定の周波数でスイッチングされ、それぞれ、電磁トランス1062a、1062bの2次巻線1062a−2と1062b−2に昇圧された交流電圧が発生し、これにより圧電トランス1020が並列駆動される。
【0172】
圧電トランス1020の2次側電極1022は、負荷1060(例えば、冷陰極管)と帰還抵抗1064とからなる直列回路に接続され、この直列回路に流れる電流により帰還抵抗1064に発生する電圧は、電流検出値として、図19または図23に示すような発振制御回路1014に送られる。
【0173】
また、センサ電極1023Dからの検出電圧は、差分回路1056の一方の入力に供給され、センサ電極1023Uと1次側電極1021Uに印加される入力電圧は、差分回路1056の他方の入力に供給されて、差分回路1056からの差分値は、図23に示すような過電圧保護回路1050の比較回路1055に送られる。
【0174】
ここで、スイッチングトランジスタ1063a、1063bのオン/オフの周波数は、第B3の実施形態と同様に、発振制御回路1014からの制御信号により、半波長が圧電トランス1020の全長と等しくなるような長手方向縦振動1次モードの近傍の周波数に設定される。
【0175】
電磁トランス1062aの2次巻線1062a−2のインダクタと、電磁トランス1062bの2次巻線1062b−2のインダクタと、圧電トランス1020の1次側電極1021Uと1021Dの対間の静電容量とで構成される直列回路の共振周波数を、圧電トランス1020の共振周波数近傍に設定することにより、圧電トランス1020の1次側電極1021U、1021Dに入力される電圧波形を正弦波に近づけることができる。また、スイッチングトランジスタ1063a、1063bに対して所定のスイッチング制御を行い、圧電トランス1020に正弦波を入力することで、圧電トランス1020の2次側電極1022からは、昇圧比倍された所望の正弦波電圧が出力されることになる。
【0176】
ローゼン型圧電トランスをその全長が半波長に相当する正弦波で駆動した場合、その周波数成分の中に、基本波成分の他に2次、3次等の高調波成分を含むことになる。特に、2次の高調波成分により長手方向縦振動2次モードが励振されて出力電圧の波形が歪み、圧電トランス素子や負荷の信頼性が低下することになる。このように、多数の高調波成分を含む多モードの励振は、センサ電極1023Dにより過電圧保護を行う際に、誤動作の原因となる。
【0177】
しかしながら、本実施形態によれば、2つの電磁トランス1062a、1062bと2つのスイッチングトランジスタ1063a、1063bを用いて圧電トランス1020を駆動することで、圧電トランス1020への入力電圧に含まれるスイッチング周波数の偶数次の高調波成分を小さくすることができ、圧電トランス1020の不要振動を防止することが可能になる。これにより、センサ電極1023Dが不要な振動を検出し、所望の周波数成分以外の信号成分による駆動装置の誤動作を防止することができる。
【0178】
なお、本実施形態では、誘導性素子として電磁トランスを用いたが、インダクタや、オートトランス構造とすることでも同様の効果を得ることができる。
【0179】
また、出力電圧に比例した低電圧を出力する電極が、センサ電極として、1次および2次側電極とは別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構造のものでも同様の効果を得ることができる。
【0180】
なお、本発明の上記実施形態において、図20に示す構造の圧電トランスを用いて説明したが、例えば、図34に示すように、1次側電極1161U、1161Dとセンサ電極1163U、1163Dとの間に絶縁層1160を設けた圧電トランスを用いることもできる。ここで、1162は、2次側電極であり、1164はセンサ電極である。又、1165は低インピーダンス部であり、1166は高インピーダンス部である。図34に示す圧電トランスによれば、1次側電極の一方をセンサ電極の電圧基準電極(接地電極)として用いる必要がなくなり、圧電トランスの駆動回路を従来と同様に構成することができる。
【0181】
尚、図34に示す圧電トランスを図19の回路で使用する場合、2次側電極のもう一方は、1次側電極1161D又は、センサ電極1163Uと共用化した構成となる。
【0182】
以上詳述した如く、本発明の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置によれば、1次側電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を設けた圧電トランスを用いることで、冷陰極管の点灯開始前において、高電圧が発生する圧電トランスの2次側での過電圧保護を、センサ電極からの比較的低い電圧で行うことができるとともに、センサ電極により圧電トランスの振動を簡単にフィードバックすることができる。これにより、圧電トランスを過電圧保護する際に、高圧ラインの保護回路への引き回しを無くすと共に、圧電トランスの不要振動による誤動作を防止し、小型で、効率が高く、信頼性の高い、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置を提供することが可能になり、実用的上その効果は非常に大きい。
【0183】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように本発明は、従来に比べて低い電圧で過電圧保護を行うことが出来るという長所を有する。
【0184】
又、以上詳述した如く、本発明の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置によれば、圧電トランスを過電圧保護する際に、例えば、高圧ラインの保護回路への引き回しを無くすと共に、圧電トランスの不要振動による誤動作を防止し、小型で、効率が高く、信頼性の高い、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置を提供することが可能になり、実用的上その効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における圧電トランスの構造を示す斜視図
【図2】図1に示す圧電トランスの集中定数等価回路を示す図
【図3】本発明における圧電トランスの駆動回路のブロック図
【図4】(a)、(b):図1に示す圧電トランスの動作特性を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における圧電トランスの構造を示す斜視図
【図6】図5に示す圧電トランスの等価回路を示す図
【図7】(a)、(b):本発明における第2の実施の形態における他の構造を示す斜視図
【図8】長さ縦振動2次モードにおける棒状振動子の変位分布及び、応力分布図
【図9】本発明における第2の実施の形態における他の構造を示す斜視図
【図10】長さ縦振動1次モードにおける棒状振動子の変位分布及び、応力分布図
【図11】(a)、(b):本発明の第3の実施の形態における圧電トランスの構造を示す図
【図12】(a)、(b):本発明における第3の実施の形態における他の構造を示す図
【図13】(a)、(b):本発明における第3の実施の形態における更に他の構造を示す図
【図14】(a)、(b):本発明の第4の実施の形態における圧電トランスの構造を示す図
【図15】本発明の第4の実施の形態における圧電トランスの他の構造を示す断面図
【図16】本発明の第4の実施の形態における圧電トランスの他の構造を示す断面図
【図17】本発明の第1の実施の形態における圧電トランスの構造の変形例を示す斜視図
【図18】本発明の第1の実施の形態における圧電トランスの構造のもう一つの変形例を示す斜視図
【図19】本発明の第B1の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置のブロック図
【図20】本発明における圧電トランスの構造を示す斜視図(a)および正面図(b)
【図21】図20に示す圧電トランスの集中定数近似等価回路を示す図
【図22】図20に示す圧電トランスの動作特性を示す図
【図23】本発明の第B2の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置のブロック図
【図24】本発明の第B3の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置における圧電トランス駆動部周辺のブロック図
【図25】圧電体の長手方向縦振動1次モードでの変位分布および応力分布を示す図
【図26】本発明の第B4の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置における圧電トランス駆動部周辺のブロック図
【図27】圧電体の長手方向縦振動2次モードでの変位分布および応力分布を示す図
【図28】センサ電極の負荷抵抗が小さい場合に、冷陰極管の点灯開始前における圧電トランスの2次側電極およびセンサ電極での昇圧比を示す図
【図29】センサ電極の負荷抵抗が小さい場合に、冷陰極管の点灯開始後における圧電トランスの2次側電極およびセンサ電極での昇圧比を示す図
【図30】本発明の第B5の実施形態に係り、センサ電極の負荷抵抗が大きい場合に、冷陰極管の点灯開始前における圧電トランスの2次側電極およびセンサ電極での昇圧比を示す図
【図31】本発明の第B5の実施形態に係り、センサ電極の負荷抵抗が大きい場合に、冷陰極管の点灯開始後における圧電トランスの2次側電極およびセンサ電極での昇圧比を示す図
【図32】本発明の第B5の実施形態に係り、センサ電極の負荷と、2次側電極とセンサ電極での昇圧比ピークの周波数差との関係を示す図
【図33】本発明の第B6の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置における圧電トランス駆動部周辺のブロック図
【図34】本発明における圧電トランスの他の構造を示す図
【図35】圧電トランスの保護回路としてサージクランパを用いた従来の駆動装置の一例を示すブロック図
【図36】従来の圧電トランスの一例として、ローゼン型圧電トランスの構造を示す斜視図
【図37】図36に示す圧電トランスの動作特性を示す図
【図38】センサ電極を備えない従来の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置の一例を示すブロック図
【符号の説明】
1 低インピーダンス部
2 高インピーダンス部
3 センサ部
50 過電圧保護部
101U、101D 1次側電極
102 2次側電極
103 センサ電極
503U、503D センサ電極
109 圧電体
1010 過電圧保護回路
1011 圧電トランス駆動部
1014 発振制御回路
1017 冷陰極管
1018 帰還抵抗
1019a、1019b 分圧抵抗
1020 圧電トランス
1021U、1021D 1次側電極
1023U、1023D センサ電極
1022 2次側電極
1025 低インピーダンス部
1026 高インピーダンス部
1029 圧電体
1056 差分回路
1062a、1062b 電磁トランス
1063a、1063b スイッチングトランジスタ

Claims (12)

  1. 圧電効果により、1次端子から入力された電圧を2次端子から出力し、前記2次端子からの出力電圧より低い電圧を検出するためのセンサ電極を備えた圧電トランスと、
    前記圧電トランスの駆動を行う駆動回路と、
    前記圧電トランスに前記駆動回路から所望の周波数電圧を与えるための可変発振回路と、
    前記圧電トランスの出力電圧が一方の入力端に印加され、他方の出力端が帰還抵抗に接続されてなる放電管と、
    前記センサ電極からの出力電圧を検出し、第1基準電圧と比較し、その比較結果を出力する過電圧保護回路と、
    前記放電管に流れる電流が一定となるように前記帰還抵抗の電圧値と第2基準電圧とを比較し、その比較結果を出力する比較手段と、
    前記放電管の点灯開始直前は、前記過電圧保護回路からの比較結果に基づいて、前記圧電トランスの駆動周波数を制御し、又、前記放電管の点灯中は、前記比較手段からの比較結果に基づいて、前記圧電トランスの駆動周波数を制御する周波数制御回路とを備え、
    前記センサ電極に接続される負荷は、前記圧電トランスの出力容量と前記2次側電極に接続された負荷の関係と、互いに対向した前記センサ電極の対間の容量と前記センサ電極に接続される負荷の関係とが等しくなるように構成されたことを特徴とする圧電トランスの駆動回路。
  2. 圧電効果により、1次側電極から入力された電圧を昇圧して2次側電極から出力すると共に、センサ電極から出力電圧に比例した検出電圧を出力する圧電トランスと、
    周波数が可変である交流電圧を生成し、前記交流電圧を所定レベルに増幅して、前記圧電トランスに供給する圧電トランス駆動部と、
    前記圧電トランスの前記2次側電極からの出力電圧により駆動される冷陰極管と、
    前記冷陰極管に流れる電流を電圧として検出する抵抗器と、
    前記抵抗器により検出された電圧に基づき、前記冷陰極管に流れる電流が所定値になるように、前記圧電トランス駆動部から出力される前記交流電圧の周波数を制御する発振制御回路と、
    前記冷陰極管の点灯開始前において、前記センサ電極からの検出電圧に基づき、前記発振制御回路を介して、前記圧電トランス駆動部から出力される前記交流電圧の周波数を制御させると共に、前記センサ電極からの検出電圧が所定値を超えた場合、前記圧電トランス駆動部から出力される前記交流電圧の周波数制御を停止させる過電圧保護回路とを備え、
    前記センサ電極に続される負荷は、前記圧電トランスの出力容量と前記2次側電極に接続された負荷の関係と、互いに対向した前記センサ電極の対間の容量と前記センサ電極に接続される負荷の関係とが等しくなるように構成されたことを特徴とする、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  3. 前記圧電トランスは、圧電体の厚み方向に分極構造を形成するように、互いに対向して配設された前記1次側電極および前記センサ電極、および前記圧電体の長手方向に分極構造を形成するように配設された前記2次側電極を有し、前記1次側電極に印加された入力電圧を昇圧して前記2次側電極から出力電圧を得ると共に、前記センサ電極から出力電圧に比例した検出電圧を得ることを特徴とする、請求項2記載の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  4. 前記圧電トランスは、圧電体の長手方向における第1の部分領域において、厚み方向の一方の表面に第1の電極が、前記厚み方向に前記第1の電極から順に前記圧電体内部に第2の電極、第3の電極が、また前記圧電体の前記一方の表面と対向する他方の表面に第4の電極が、それぞれ対向し所定の間隔をあけて、且つ前記圧電体の長手方向の一方の端面に近接して配設され、前記圧電体に厚み方向の分極構造を形成すると共に、前記一方の端面に対向する他方の端面に第5の電極が配設され、前記圧電体の長手方向における第2の部分領域において、前記圧電体に長手方向の分極構造を形成し、前記第1および第2の電極を前記1次側電極、前記第3および第4の電極を前記センサ電極、また前記第5の電極を前記2次側電極として、前記1次側電極に印加された入力電圧を昇圧して前記2次側電極から出力電圧を得ると共に、前記センサ電極から出力電圧に比例した検出電圧を得ることを特徴とする、請求項3記載の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  5. 前記圧電トランス駆動部は、
    前記直流電源が供給される1次巻線と、前記圧電トランスの1次側電極に接続された2次巻線とを有し、前記交流電圧を昇圧して前記圧電トランスに供給する電磁トランスと、
    前記電磁トランスの1次巻線に供給される前記直流電源をスイッチングして、前記圧電トランスに供給する前記交流電圧の周波数を制御するスイッチング回路と、を備えた請求項2から4のいずれか一項記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  6. 前記電磁トランスは、第1および第2の電磁トランスにより構成され、前記スイッチング回路は、前記第1および第2の電磁トランスのそれぞれの1次巻線に接続された第1および第2のスイッチングトランジスタを備え、前記第1および第2の電磁トランスにより前記圧電トランスを直列又は並列駆動する請求項5記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  7. 前記第1および第2の電磁トランスの一方から前記圧電トランスに供給される交流電圧を基準電圧とし、前記センサ電極からの検出電圧と前記基準電圧との差分値に基づいて、前記圧電トランスを駆動する請求項6記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  8. 前記圧電トランスは、半波長が前記圧電トランスの前記長手方向の長さに等しい交流電圧により長手方向縦振動1次モードで駆動される請求項3から7のいずれか一項に記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  9. 前記圧電トランスは、1波長が前記圧電トランスの前記長手方向の長さに等しい交流電圧により長手方向縦振動2次モードで駆動されることを特徴とする請求項3から5の何れか一項に記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  10. 前記発振制御回路は、前記冷陰極管の点灯開始前は前記センサ電極からの検出電圧に基づいて、前記冷陰極管の点灯開始後は前記抵抗器による検出電圧に基づいて、前記可変発振回路から出力される前記交流電圧の周波数を制御するように切替えるスイッチング素子を備えた請求項2から4のいずれか一項記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  11. 前記圧電トランスの前記センサ電極には、抵抗器からなる分圧回路が接続され、前記分圧回路の出力電圧を前記センサ電極からの検出電圧として用いる請求項2から6、および8から10のいずれか一項記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  12. 前記センサ電極に接続される前記負荷は、前記センサ電極対間の容量をCs、前記圧電トランスの共振周波数をfdとすると、1/(2×π×fd×Cs)で計算されるインピーダンスの少なくとも2倍の抵抗値を有するように構成される請求項2から11のいずれか一項記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
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