JP3737380B2 - 原子力施設等で用いる床面除染装置 - Google Patents

原子力施設等で用いる床面除染装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力施設(原子力発電所を含む)等で使用して好適な清掃装置に関するものであって、具体的には、放射性物質の付着等が原因で汚染された床面を清掃して、付着した放射性物質等を除去清掃することができる床面除染装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力施設では、放射性物質(核燃料物質、核分裂生成物あるいは放射性廃棄物を含む)を取扱うが、これらの物質を取扱う過程で、放射性物質が微量ながら容器あるいは機器、装置から零れたり、蒸発したり、飛び散るなどして取扱施設内に充満したり、床、壁あるいは機器表面に付着することがある。このうち、望んでいない放射性物質の付着を「汚染」といい、空気中に放射性物質がガスあるいは微塵で留まる場合を「空気汚染」という。
【0003】
原子力施設では、放射性物質は取扱施設外にでないように厳重に管理されている。一例をあげれば、空気汚染は原子力施設の空調設備に取付けられた高性能フイルター(ヘパフイルター)、チャコールフイルター等で濾過されたり吸着されたりして一定基準以下に取り除かれ、そのまま施設外に出ることはない。また、施設は一般的に施設内を空調設備を用いて大気に対して負圧に保ち、万が一にも施設外に漏れ出すことはない。また、汚染された原子力施設の床、壁あるいは機器表面は定期的あるいは必要に応じて「放射性物質の除去清掃」(以下「除染」と言う)を行い放射性物質の不用意な拡散を防止している。
【0004】
このうち、除染は従来様々な方法が行われている。最もポピュラーな方法は、人が雑巾(以下ウエスという)により汚染した面の除染を手作業で拭い取る方法である(以下ウエス除染という)。ウエス除染は原理的に非常に単純であり、人手で行うため様々な面にも柔軟に対応でき、且つ、最も除染完了時の汚染レベル(放射性物質による汚染密度:単位Bq/cm2)(以下汚染レベルという)を下げることができる方法の一つである。
【0005】
ウエス除染で注意しなければならないことは、一度汚染のある面を拭ったウエスには放射性物質が付着しており、このウエスで次の面を除染しようとすると、拭う過程でそのウエスに付着していた放射性物質を除染しようとする面に移して付着させてしまう。これを、「再汚染」といっているが、これを防止するために常にウエスの新しい面で除染を行わなければならない。除染作業者が熟練していないと、除染作業を行いながら気が付かずに再汚染をさせている場合があり、汚染が一般的に肉眼で見えないことから結果的には除染になっていないことがある。従って、ウエス除染は十分に除染に習熟した熟練作業者が行う方法である。
【0006】
このように、熟練作業者が行う除染はあらゆる汚染の状況に対応できる柔軟性はあるが、次のような劣悪条件下で除染作業を行わなければならない場合には問題がある。
【0007】
(1) 線量当量率の高い場所:除染作業者個人は、原子力事業者ごとに制定した計画線量当量を被ばくすると1日あるいは一定期間作業を止めなければならず、作業者個人は短時間しか働けない。従って、大勢の作業者を投入しなければならない。
【0008】
(2) 空気汚染が存在する場所:人体呼吸臓器などに放射性物質を取り込ませないため、防塵マスク等を着用しなければならない。作業者にはたいへん負担になり、作業者個人は短時間しか働けない。
【0009】
(3) 原子炉格納容器内などのように高温の場所:長時間作業では作業者が脱水症状を起す可能性が高く作業者にはたいへん負担になり、作業者個人は短時間しか働けない。
【0010】
(4)床面のウエス除染では作業者が低い姿勢で作業を行うため、作業がやり難く負担を伴う。
【0011】
このように、一般的な除染は熟練作業者によるウエス除染が広く行われているが、いわゆる3K(危険、きつい、汚い)作業といえる除染作業は、熟練作業者の確保が次第に難しくなり労働コストが高くなってくると共に社会的にも厳しい目で見られている。このため、一定の条件下(適度な広さ、障害物の少なさ、平坦な面など)にある一般的な床面や壁面では、上記の問題を解決するため機械化が求められてきた。
【0012】
そこで、例えば特開昭63−124995号公報に記載された「原子力施設における床の洗浄・拭取除染機」や、特開昭63−200731号公報に記載された「床面除染装置」等に見られるような各種の除染装置が考えられた。
【0013】
上記各公報に記載された各除染装置によれば、走行自在に構成した車体に除染用のブラシと放水装置と吸引装置を設けて、車体を走行させながら床面に放水して除染用ブラシによってブラシ洗浄を行うと共に、洗浄後の汚染水を吸引装置で吸引するため、上記従来のウエス除染に比較して、放射線下作業及び悪環境下作業の作業量を軽減し、いわゆる3K作業といわれている除染作業の能率と安全性を向上させて、除染作業コストを低減できる利点を備えている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記各公報に記載されている従来の床面除染装置は、いずれも、モータによって走行自在に構成した車体に、洗浄水タンクと、汚水回収タンクと、モータによって回転する洗浄ブラシ又はパッドと、汚水吸引用のスキージと、このスキージに対して吸引作用を及ぼして汚水を汚水回収タンクに回収するブロアーを設けて、上記洗浄水タンクの洗浄水又は洗剤液を散布しながら床面を洗浄ブラシ又はパッドで洗浄し、洗浄によって生じた汚染水をスキージが汚水回収タンクに回収するように構成したものであって、車体を走行させながら床面を洗浄するため、広いスペースの洗浄には適しているが、狭いスペースの床面や、凹凸や段差がある床面の洗浄には不向きであり、また、運転操作も難しかった。
【0015】
また、上記従来の床面除染装置は、洗浄ブラシ又はパッドと汚水吸引用のスキージが離れた位置に設けられているため、洗浄ブラシ又はパッドによる洗浄によって生じた汚水をスキージが吸引する前に、汚染水が周囲に飛散してしまったり
、洗浄ブラシ又はパッドの回転によって汚染水が飛散したり、更には、洗浄水や洗剤液の床面への散布によって、床面上の放射性物質を含んだダスト類がシブキと共に飛散してしまう場合があり、また、車体の進行方向を急に変更した場合にも洗浄汚水の吸い残しの問題が発生するため、放射性物質の除去清掃には不向きであり、汚染水の飛散によって放射性物質を不用意に空気中に拡散してしまう場合もあって、除染作業者が汚染する可能性があった。
【0016】
更に上記従来の床面除染装置のうち、前者の公報に記載のものは、汚水を吸引した空気を気水分離した後、ヘパフイルター(高性能フイルター)で濾過して放射性物質の拡散を防止しているが、このヘパフイルターをブロアーの前段側に設けて、ブロアーの吸引作用によって気水分離後の汚染空気をヘパフイルター内を無理に通過させて濾過するため、圧力損失が大きく成ってヘパフイルターの寿命を短くしたり、スキージに及ぼす吸引力を低下させてしまう等の問題もあった。
【0017】
従って本発明の技術的課題は、放射性物質等が付着して汚れた床面を除染するに当って、比較的簡単な操作によって床面をきれいに除染することができ、凹凸や段差のある床面でもこれを確実に洗浄して除染できると共に、洗浄による放射性物質等の飛散を防止して、除染作業に伴う線量当量を低減し、除染従事者の3K作業を改善することができ、且つ、ヘパフイルターによる放出空気の濾過を、圧力損失を少くした状態で効果的に行えるように工夫した原子力施設等で用いる床面除染装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記の技術的課題を解決するために、本発明では前記請求項1に記載の如く、装置の全体を移動自在で、且つ、洗浄水又は洗剤液を貯留したタンク及び洗浄汚水を回収する気水分離回収タンクを備えた装置本体と、手動にて移動操作自在な洗浄機とで構成した原子力施設等で用いる床面除染装置であって、上記の洗浄機には、装置本体のタンク側からフレキシブルな給水ホースを通して送られて来る洗浄水又は洗剤液を床面に散布する洗浄水散布手段と、洗浄水又は洗剤液が散布された床面を円盤状の洗浄ブラシ又はパッドを回転して洗浄する床面洗浄手段と、前後に洗浄によって生じた汚水を吸引するスキージを設け、左右両側にはスカートを垂れ下げることによって四方を囲ったスキージ室を構成して、このスキージ室の中に上記洗浄水散布手段の散布口と洗浄ブラシ又はパッドを設けた構造のスキージユニットとを設け、上記の装置本体には、タンクに貯留した洗浄水又は洗剤液を上記の給水ホースを通して洗浄機の洗浄水散布手段に給水する洗浄水給水手段と、ブロアーの吸引力を気水分離回収タンクから吸引ホースを通して上記洗浄機のスキージに及ぼして、洗浄汚水を上記の気水分離回収タンクに吸引分離回収する気水分離回収手段と、洗浄汚水を分離した後の汚染空気を濾過することができるヘパフイルターとを設けると共に、上記の気水分離回収手段を、一端面を閉塞し、他端面を開口して出口とした全体が略円筒状を成し、その周面接線方向に前記スキージに通じる吸引ホースを接続する気水の導入口を連設した気流旋回式分離筒体を用いて構成し、上記気水分離回収タンクの内部には、回収した汚水を吸水する吸水材を直接、又は上部を開放した非透水性の袋に入れて収容するように構成している。
【0019】
(2) また、本発明では上記請求項2に記載の如く、前記気流旋回式分離筒体の開口した出口の口縁部の内径を、円筒部の内径よりも大きく形成し、且つ、その一部に切欠部を形成するように構成している。
【0020】
(3) また、本発明では上記請求項3に記載の如く、ヘパフイルターを収めたフイルター室を、ブロアーの送風側に設けるように構成している。
【0021】
(4) また、本発明では上記請求項4に記載の如く、ヘパフイルターを収めたフイルター室に、入口空間を設けるように構成している。
【0022】
(5) また、本発明では上記請求項5に記載の如く、ヘパフイルターを収めたフイルター室内に、ヘパフイルターを挾んで前記ブロアーに連通する下側汚染室と、排出口に連通する上部清浄室を設けて、下側の汚染室をミスト貯留回収部と成すと共に、この下側汚染室の底部に前記ブロアーからの空気導入口を設けるように構成している。
【0023】
(6) また、本発明では上記請求項6に記載の如く、洗浄ブラシ又はパッドの前後に設けたスキージと、ブロアーからの吸引力が及ぶメイン吸引管との間を分岐管によって接続すると共に、この分岐管とメイン吸引管の接続部分を、前後に分岐した分岐管の接続部を同一方向に屈曲してその流れを合流させた後、上記メイン吸引管に接続する同一方向合流構造に構成している。
【0024】
(7) 更に、本発明では、上記請求項7に記載の如く、気水分離回収タンクの内部に、汚水或はその泡が一定レベルに達するとこれを検知してブロアーの吸引作動を停止するように構成した水位検知装置と泡検知装置のいずれか一方、又は、両方を設けるように構成している。
【0025】
上記(1)で述べた手段によれば、移動操作自在に構成した洗浄機には、モータによって回転される洗浄ブラシ又はパッドと、汚水吸引用のスキージユニットのみが設けられ、装置本体側には、洗浄水又は洗浄液を貯留したタンクと気水分離回収タンクと洗浄水給水手段と汚水分離回収手段とヘパフイルターが設けられていて、これ等洗浄機と装置本体の間をフレキシブルな給水ホースと吸引ホースとで繋いだ構成になっているため、洗浄機を楽に操作して狭いスペースでも容易に洗浄して除染できる小回りのきいた機能性を発揮できると共に、洗浄ブラシ又はパッドと洗浄水又は洗剤液の散布口は、いずれも四方を前後のスキージと左右のスカートによって囲まれたスキージ室内に設けられているため、洗浄ブラシ又はパッドが洗浄したそばから汚水をスキージが吸い取る一方、洗浄ブラシ又はパッドの回転や洗浄水又は洗剤液の散布によって放射性物質等を含んだ汚染水や、ダスト類を周囲に飛散させることなく、これをスキージが確実に吸引することができるものであって、除染作業に伴う線量当量を低減して安全に除染作業を行うことを可能にする。
【0026】
更に上記()で述べた手段によれば、スキージに吸引作用を及ぼして汚水を気水分離回収タンクに回収する気水分離回収手段として、気流旋回式分離筒体を用いることにより、旋回流をもってミストを分離せしめる構成を採用しているため、そのミストが泡を潰す効果を発揮して、洗剤等で泡だったミストを効果的に分離回収することを可能にする。
【0027】
即ち、吸引ホースを通して洗浄汚水を吸引汚水を吸引ホースを通して気水分離回収タンクに回収する際に、この汚染水を含んだ気流は気流旋回式分離筒体によって直角方向に向きを変え、同時に遠心力を得て円筒部内を旋回流と化して開口した出口に向かうが、この時、液体は空気に比べ重くて遠心力を余分に受けるため、円筒部の内壁面に沿って大きく旋回しながら進み、空気は円筒部の中心に近い位置で小さく旋回しながら進むことになる。つまり、混合状態で吸引された気液は、円筒部内を開口された出口に向かって進む過程で分離され、また、ミストは順次凝集化及び液化が促進されながら円筒部の出口に向かうことになるため、洗剤等で泡だったミストを効果的に分離回収することが可能となる
【0028】
加えて上記(1)で述べた手段によれば、気水分離回収タンクに回収した汚染水を吸水材に吸収させて回収するため、回収した汚染水が装置本体の転倒や振動等の運転中のトラブルや、搬送中のトラブルによって外部に流出して、二次汚染や再汚染を引き起こす問題を解消することができると共に、廃水処理を行わずに吸水材を焼却等によって処分できるため、汚染水を安全に処理することを可能にする
【0029】
上記(2)で述べた手段によれば、気流旋回式分離筒体の開口した出口側の口縁部が円筒部よりも太径に造られているため、円筒部の内壁に沿って旋回しながら進んで来た液体は、引き続きこの内径が大きく造られた口縁部の内壁に沿って旋回することになるから、中心側を小さく旋回しながら進行する気流との分離がより一層促進されることになる。次いで、上記のように大径に造られた口縁部の内壁に沿って旋回する液体は、口縁部に設けた切欠部から円筒部の外に排出されることになり、また、この切欠部から排出される液体は最早失速状態にあるため、液体やそのミストが円筒部の中心部側を流れる吸引気流に乗って外部に排出されることがなく、従って気水を確実に分離して液体を確実に回収することを可能にする。
【0030】
上記(3)で述べた手段によれば、上記の気水分離回収手段によって汚染水を分離した汚染空気を、ブロアーの送風作用によってフイルター室に送り込んで、ヘパフイルターの全面に等しく圧力を掛けて濾過するため、圧力損失を少くしてブロアーの吸引力を落すことなく目的の濾過を行うことを可能にする。
【0031】
上記(4)で述べた手段によれば、ブロアーによって送風されて来る汚染空気は、フイルター室の入口空間に一旦導入され、その後、フイルター面積全体に行き渡って、送風圧力の元でヘパフイルターを通過するため、フイルターに対する無理な空気通過がなく、少い圧力損失の基で放射性物質等を含んだ汚染空気を確実に濾過することを可能にする。
【0032】
上記(5)で述べた手段によれば、ブロアーによる送風作用によって汚染水を分離した汚染空気がフイルター室の下側汚染室の空間に入ると、その汚染室の広がりから風速が落ちて、前記気水分離回収手段の分離筒体では分離しきれなかったミストがこの空間で失速して回収されるため、ヘパフイルターへのミストの付着を防止できると共に、排気はフイルター室の上部排出口から上方に排出するため、床面上のダスト類をこの排出空気でかき混ぜて飛散することがなく、排気による放射性物質等の飛散も防止することを可能にする。
【0033】
上記(6)で述べた手段によれば、ブロアーの吸引作用によって前後のスキージから夫々吸引された洗浄汚水(空気とミスト)は、やがて合流して吸引ホースを通って回収タンクに回収されるが、合流する際に前後のスキージから吸引されて来る洗浄汚水の流れが同じ方向になるため、各流れ同士の衝突が回避されて、衝突に起因するミスト化を少くすることを可能にする。
【0034】
上記()で述べた手段によれば、回収タンク内の汚水の水位又は泡のレベル(洗剤液を使用した場合)が一定のレベルに達すると、ブロアーの作動を停止するため、汚水や泡のオーバーフローによる二次汚染や再汚染を防止することを可能にする。
【0035】
以上の如くであるから、上記(1)〜()で述べた各手段によって上述した技術的課題を解決して、前述した従来技術の問題点を解消することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る原子力施設等で用いる床面除染装置の実施の形態を図面と共に説明すると、図1は本発明の全体を説明した構成図で、図示したように符号TSで総括的に示した本発明の床面除染装置は、符号TAで全体的に示した装置本体と、同じく符号SAで示した洗浄機と、これ等装置本体TAと洗浄機SAの間を結ぶフレキシブルな汚水吸引用の吸引ホース20、及び、洗浄水又は洗剤液給水用の給水ホース21とによって構成されている。
【0037】
図2は上記装置本体TAの正面図、図3はその平面図、図4、図5、図6、図7は装置本体TAの内部構造を説明した側面図と平面図と正面図及び背面図を示したものであって、これ等図2乃至図7に示した各図面、並びに、上述した図1に記載されている如く、装置本体TAは車輪2及び3によって移動自在に構成したボックス構造の機体1によって構成されている。1Dと1Eはこの機体1の前部と後部の各底面に連設した機台フレームで、前部機台フレーム1Dの上には上面を開口し、且つ、側面に取っ手4Sを設けた気水分離回収タンク4が脱着自在に搭載され、また、後部機台フレーム1Eの上には洗浄水又は洗剤液を収容したタンク10が搭載されていて、上記気水分離回収タンク4の内部には図4並びに図6に示すように吸水材4′が直接、又は、上部を開放したビニール袋のような非透水性の袋4Kに入れた状態で収容されている。
【0038】
1Aは、図8に示すように蝶番1Vによって機体1の上部に開閉作動自在に取付けた上ケース体で、この上ケース体1Aは図1と図7に示した止め金具1Rによって上記気水分離回収タンク4と機体1の上面口を閉じた状態に係止して、図4と図6に示したパッキン4X,4Rによって上ケース体1Aの内部1A′、即ち、気水分離回収タンク4の内部を気密状態に維持できる一方、図8の如く上面に設けた取っ手1Bを持ってこの上ケース体1Aを上方に開いた場合は、折畳み自在な支持杆8によって開いた状態を維持できるように構成されている。
【0039】
上記機体1の内部には、図4、図5、図7に示すように、モータ5Mによって作動する汚水吸引用のブロアー5と、洗浄水又は洗剤液給水用の給水ポンプ12と、汚染空気を濾過する高性能なヘパフイルター9′(図5参照)が設けられていて、ブロアー5は吸引口5Cに接続した吸引パイプ6を通して、その吸引作用を前記の気水分離回収タンク4、及び、吸引ホース20を経て上述した洗浄機SA側に及ぼす一方、給水ポンプ12は前記タンク10に収容した洗浄水又は洗剤液を順次汲み上げながら、前記の給水ホース21を通して洗浄機SA側に給水するように構成されている。
【0040】
尚、図4と図5と図7に於いて、5Aは上記ブロアー5の排気口、7は上記の上ケース体1Aを閉じた時に、前記気水分離回収タンク4の上側部に挿入される吸引パイプ6の先端口6A内に収めたフロート弁、11は前記給水ポンプ12の汲み上げ口12Aと、前記洗浄水又は洗剤液を収容したタンク10の汲み上げ口10Aの間を結ぶ汲み上げホース、10Tはこのタンク10の取っ手、16は上記給水ポンプ12の吐出口12Bと、前記上ケース体1Aの前面に設けた前記給水ホース21用の接続口16Aの間を結ぶ吐出しホースを示し、更に、13は電源用のツイストロックプラグ、14は漏電ブレーカー付きプラグ、15は泡検知センサーであって、気水分離回収タンク4内に回収した汚水DW(図6参照)の水位が上限ラインを超えると、上記のフロート弁7が吸引パイプ6の通路を閉塞して、ブロアー5の吸引作用が気水分離回収タンク4に及ばないようにする一方、上記回収した汚水DWの泡を泡検知センサー15が検知すると、ブロアー5の吸引運転を止めるようにして、汚水や泡がブロアー5側に吸い込まれないように工夫している。
【0041】
また、9は上述したヘパフイルター9′を収めたフイルター室で、このフイルター室9の下側部には、図4並びに図7に示すように前記ブロアー5の排気口5Aの先端に設けた空気導入口5Bがプレフイルタ5B′を介して接続される下側汚染室9Aが設けられ、またその上面部には、複数の排気用ルーバー9B…を設けた上部清浄室9Tが設けられていて、ブロアー5の排気口5A側から排出される汚染空気中に含まれているミストを上記の下側汚染室9Aで貯留回収した後、汚染空気を高性能なヘパフイルター9′で濾過する仕組に成っている。
【0042】
図1乃至図8に於いて、1Cは前記上ケース体1Aの前面に突設した前記汚水吸引ホース20用の接続口、また、符号17で全体的に示したのは、上ケース体1Aの内部1A′に設けた気水分離回収装置で、この回収装置17は図5並びに図6に示すように、一端面を閉塞し、他端面を開口して出口17Aとした、全体が略円筒状を成す気流旋回式分離筒体17′の周面接線方向に、上記の接続口1Cに連通する気水導入口17Bを連設すると共に、上記開口した出口17Aの口縁部の内径を上記筒体17′の内径よりも大きく形成し、且つ、筒体17′の一部に長孔状の切欠部17Tを形成した構造に成っていて、前記洗浄機SA側から吸引ホース20を通して吸引されて来る汚染水を含んだ気流を、上記分離筒体17′内で旋回させることにより、気流とミスト(汚染水)を確実に分離すると共に、分離したミストが泡を潰す効果を発揮して、洗剤等で泡だったミストを上記の回収タンク4へ効果的に分離回収できるように構成している。
【0043】
尚、図2、図3並びに図5に於いて、S1とS2は各種信号用の信号線と上記ブロアー5とポンプ12用の電源コード、11Xは洗浄水又は洗剤液用の水量調節ツマミを示す。
【0044】
次に、上述した洗浄機SAの構造を図面と共に説明すると、図9の(イ)図は洗浄機SA全体の正面図、(ロ)図はその底面図であって、これ等の図面及び前述した図1に於いて、符号30で全体で全体的に示したのは洗浄機本体で、この本体30のベースは図10に示したメインフレーム31と、このメインフレーム31に可動自在に組付けた図11に示すスキージプレート36とによって構成されている。
【0045】
図10の(イ)図は上記メインフレーム31の平面図、(ロ)図はその側面図、(ハ)図は正面図であって、このメインフレーム31は、中央部に穴31D′,31D′を設け、且つ、全体を略メガネ形状に連設して成る左右の円板体31D,31Dと、これ等左右の円板体31D,31Dの後部上面間に立設した略下向きコ字形状を成す取付枠31Cと、取付枠31Cの背面両側に斜め下向きに並設した左右の支持板31A,31Aと、左右の円板体31D,31Dの背面部に上向きに立設した左右の背板31E,31Eと、同じく左右の円板体31D,31Dの側面と背面の周縁部に下向きに垂設した左右のカバー板31F,31Fとによって構成されており、更に、上記左右の支持板31A,31Aの各下側先端部と取付枠31Cの下側根端部には、図10の(ロ)図に示すように軸挿通穴32Aと31Bが設けられている。また、31G,31Gは左右の円板体31D,31Dの側部底面に設けた後述するストッパーのスライド室である。
【0046】
以上の如く構成したメインフレーム31の取付枠31Cの部分には、図12並びに図13に示すように上記の軸挿通穴31Bに挿通した取付軸33′を用いて操作ハンドル34の下端部、具体的には、下端部に取付けた二又状の支持脚33が回動自在に取付けられ、また、上記左右の支持板31A,31Aの部分には、上記の軸挿通穴31Aに挿通した車軸32′を用いて移動用の補強車輪32が取付けられている。
【0047】
尚、図1と図9に於いて、35は上記操作ハンドル34の上端に取付けた操作ボックス、35A,35Aは操作ハンドル、35B…はリリースレバー、35Cは起動用のON/OFFスイッチを示す。
【0048】
また、前述したスキージプレート36は、図11の(イ)図に示した平面図及び(ロ)図に示した側面図の記載から明らかな如く、全体が略矩形状を成すプレート板の中央部に、前記メインフレーム31の左右に一体に連設されている円板体31D,31Dの部分を可動自在に嵌込むことができる略メガネ形状の嵌込穴36A′,36A′を一連的に開口し、その中央部の前後両側には図1、図9、図12、並びに、図14乃至図17に示した移動用キヤスター48,48の取付部43A,43Aと、汚染水用の流通穴36B,36Cが設けられ、更に、上記嵌込穴36A′,36A′の口縁部に沿って円板体31D,31Dを嵌込むためのカラー36A,36Aを垂設すると共に、前後両端部にはスキージ取付枠36E,36Fを下向きに屈曲形成した形状に造られている。
【0049】
以上の如く、スキージプレート36の嵌込穴36A′,36A′のカラー36A,36Aの内側に嵌込まれる上記メインフレーム31の各円板体31D,31Dの上面には、図12と図13に示した洗浄機本体30の側断面図の記載、及び、図14乃至図17に示した一部断面正面図の記載から明らかな如く、扁平型のモータ40,40を取付けたモータブラケット41,41が、夫々ゴムブッシュ44,44介在させた状態で夫々ボルト43…によって固定されており、従って、モータ40,40は夫々メインフレーム31の円板体31D,31Dに対して、約6°の範囲(図14参照)で左右に揺動自在に取付けられている。
【0050】
図12乃至図17に於いて、40Aは上記各モータ40の駆動ギヤ、42Aは上記モータブラケット41内に回転自在に取付けた回転軸42に取付けた減速用の連動ギヤ、46Aは上記の穴31D′を挿通して円板体31Dの下側に突出した上記の回転軸42の下端部に締付ボルト45を用いて一体に取付けられた取付円盤、46はこの取付円盤46Aの底面に固定した洗浄ブラシ又はパッドで、この洗浄ブラシ又はパッド46は上記各ギヤ40Aと42Aの噛合によって、上記各円板体31Dの底面側にカバー板31Fによって囲まれた状態に造られたブラシ室31F′の内部で高速回転して、底面Fを洗浄する仕組に成っている。
【0051】
更に図中、52は前記装置本体TAの給水ポンプ12によって給水ホース21を経て洗浄機SA側に送られて来る洗浄水又は洗剤液を、上記洗浄ブラシ又はパッド46の中央部に設けた穴46′の部分に散布するために、上述した取付円盤46Aに設けた散布口で、この散布口52を通して散布される洗浄水又は洗剤液は、図13に示した白抜き矢印の如く洗浄ブラシ又はパッド46の高速回転による遠心力により、洗浄ブラシ又はパッド46の中を通って外周方向(放射方向)に流れて、床面Fと洗浄ブラシ又はパッド46との間に水膜Wを形成するため、より効果的な洗浄作用を発揮する仕組に成っている。因みに、上記モータ40による洗浄ブラシ又はパッド46の回転数を150〜250回転/分とし、洗浄水又は洗剤液の供給量を300〜700cc/分とすれば、洗浄ブラシ又はパッド46に含まれる洗浄水や洗剤液の量を増加して、洗浄能力を向上できることは前述の如くである。
【0052】
次に、47A,47Bは、前記メインフレーム31の外側に可動自在に嵌め付けたスキージプレート36の前部と後部の底面に取付けた前後のスキージで、前後2枚のゴムブレードから成るこれ等の各スキージ47A,47Bは、そのヘッド部分を上記スキージプレート36の前後の取付枠36E,36Fに保持させることによって、スキージプレート36の前後の底面に取付けられ、また、スキージプレート36の左右両端の底面には、スカート38,38が夫々垂設されていて、前後と左右の四方をこれ等スキージ47A,47Bとスカート38,38によって囲まれたスキージ室47(図9参照)の内部に、上述したブラシ室31F′,31F′内に嵌込まれた左右の洗浄ブラシ又はパッド46,46と、洗浄水又は洗剤液の散布口52…が設けられていて、このスキージ室47の内部で床面Fの洗浄と汚水の吸引が行われる仕組に成っている。
【0053】
図12と図13に於いて、50Aと50Bは各々の下端口を前述したスキージプレート36の前後の汚染水用流通口36B,36Cに取付けることにより、前後のスキージ47A,47Bに連通接続した前後の吸引管で、これ等前後の吸引管50A,50Bを分岐した分岐管50の接続部50A′,50B′を、仕切壁50Dで仕切られた状態で同一方向(図13に於いて右方向)に屈曲することにより、その合流部50Eで同一方向に向いた状態と成し、更に、合流部50Eの軸線方向に突設した接続口50Cに、前述した吸引ホース20の先端部20Aを接続した構造に成っていて、前後のスキージ47A,47Bから吸引されて来る洗浄後の汚染水の流れを同じ方向にして、各流れ同士の衝突によって発生する汚染水のミスト化をなるべく少くする仕組に成っている。
【0054】
更に図9の(イ)図と、図14乃至図17に於いて、51,51は前記メインフレーム31を構成する左右の円板体31D,31Dの側部底面に設けた各スライド室31G,31G(図10の(ハ)図参照)内にスライド自在に嵌込んだストッパーで、上面にスライド用の摘み51′を突設し、且つ、全体が各スライド室31G内に取付けたバネ51Sによって常時外方に向けて突出する弾発作用を受けているこのストッパー51は、図15の如くメインフレーム31に対して上方に引上げスライドしたスキージプレート36を、その引上げ位置、即ち、前後のスキージ47A,47Bと、左右のスカート38,38を床面Fから引上げた位置に係止したり、上記の摘み51′を操作してこの係止状態を解除できるように構成されていて、図15の如くスキージプレート36を引上げ状態に係止した場合は、洗浄機SAを洗浄用ブラシ又はパッド46,46で床面を磨くポリッシャーとして使用することを可能にしている。
【0055】
本発明に係る原子力施設等で用いる床面除染装置は以上述べた如き構成であるから、図1に示すように装置本体TAに対してフレキシブルな吸引ホース20と給水ホース21を介して洗浄機SAを接続して、装置本体TA側より給水ホース21を通して洗浄水又は洗剤液を洗浄機SA側に送って床面Fに散布しながら、吸引ホース20を介して前後のスキージ47A,47Bにブロアー5の吸引作用を及ぼせば、左右の洗浄ブラシ又はパッド46,46の回転によって床面を洗浄し、且つ、この洗浄によって生じた汚水DW(汚染水)を吸引ホース20を通して装置本体TA側の気水分離回収タンク4に吸引回収することができる。
【0056】
また、本発明では上記前後のスキージ47A,47Bを取付けたスキージプレート36を、上記洗浄ブラシ又はパッド46,46を取付けたメインフレーム31に対して可動自在に構成すると共に、洗浄ブラシ又はパッド46,46を回転するモータ40,40を、メインフレーム31に対して左右に揺動自在に取付けた構造にしているため、図16に示すように排水口等の凹部FVが存在する床面Fや、図17に示すように段差FDが存在する床面Fを洗浄する場合でも、スキージプレート36に取付けた前後のスキージ47A,47Bや、モータ40,40に取付けた洗浄ブラシ又はパッド46,46が、上記の各図に示すようにこれ等凹部FVや段差FDにフレキシブルに対応して、床面を支障無く洗浄することができ、更に、図15に示すようにスキージプレート36を引上げ位置にロックした場合は、洗浄機SAをポリッシャーとして使用することもできる。
【0057】
更に本発明によれば、洗浄ブラシ又はパッド46,46による床面Fの洗浄と、散布口52…からの洗浄水又は洗剤液の散布を、四方を前後のスキージ47A,47Bと左右のスカート38,38に囲まれたスキージ室47の内部で行うため、放射性物質を含んだ汚染水やダスト類の飛散を防止できると共に、スキージ47A,47Bが吸引した洗浄汚水を気水分離回収タンク4に回収する装置本体TA側の気水分離回収手段として、気流旋回式分離筒体17′を用いて、旋回流によってミストを分離する方式を採用し、且つ、この気水分離回収手段によって汚染水を分離した汚染空気を、ブロアーの送風作用によってヘパフイルター9′の全面に等しく圧力を掛けて濾過するため、少い圧力損失の基で放射性物質を含んだ汚染空気を確実に濾過することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上述べた次第で、本発明に係る原子力施設等で用いる床面除染装置によれば、洗浄汚水や汚染物質を外部に飛散させることなく床面をきれいに洗浄することができ、また、スキージが吸引した汚染水も気水が確実に分離されて、汚染水を分離した汚染空気を高性能ヘパフイルターで濾過して排気できるものであって、洗浄機と装置本体を別個にして洗浄機の操作性を高めた点、並びに、気水分離タンクに回収した洗浄汚水を、旋回流により泡を潰した後に吸水材に吸収させる点と相俟って、特に、放射性物質やその他の有害物質が付着して汚染されている床面の洗浄に用いて、洵に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る原子力施設等で用いる床面除染装置の全体を説明した構成図である。
【図2】 本発明を構成する装置本体の正面図である。
【図3】 同じく装置本体の平面図である。
【図4】 装置本体の内部構造を説明した側面図である。
【図5】 装置本体の内部構造を説明した平面図である。
【図6】 装置本体の内部構造を説明した正面図である。
【図7】 装置本体の内部構造を説明した背面図である。
【図8】 上ケース体を開いた状態の装置本体の側面図である。
【図9】 (イ)図は本発明を構成する洗浄機の正面図、(ロ)図は底面図である。
【図10】 (イ)図はメインフレームの平面図、(ロ)図はその側面図、(ハ)図は正面図である。
【図11】 (イ)図はスキージプレートの平面図、(ロ)図は側面図である。
【図12】 洗浄機の内部構造を拡大して示した側面図である。
【図13】 前後のスキージが吸引した汚染水を吸引ホース側に送る分岐管の構造を説明した側面図である。
【図14】 洗浄機の内部構造を拡大して示した正面図である。
【図15】 スキージプレートを引上げ位置にロックした状態を示した洗浄機の正面図である。
【図16】 凹部が存在する床面での洗浄機の対応状態を説明した正面図である。
【図17】 段差が存在する床面での洗浄機の対応状態を説明した正面図である。
【符号の説明】
TS 床面除染装置
TA 装置本体
SA 洗浄機
1 機体
4 気水分離回収タンク
4′ 吸水材
4K 非透水性の袋
5 ブロアー
9′ ヘパフイルター
10 洗浄水又は洗剤液タンク
12 ポンプ
17 気水分離回収装置
17′ 気流旋回式分離筒体
17A 出口
17B 気水導入口
17T 切欠部
20 吸引ホース
21 給水ホース
31 メインフレーム
31F′ ブラシ室
36 スキージプレート
40 モータ
46 洗浄ブラシ又はパッド
47 スキージ室
47A,47B スキージ
48 スカート
50 分岐管
51 ストッパー
52 散布口

Claims (7)

  1. 装置の全体を移動自在で、且つ、洗浄水又は洗剤液を貯留したタンク及び洗浄汚水を回収する気水分離回収タンクを備えた装置本体と、手動にて移動操作自在な洗浄機とで構成した原子力施設等で用いる床面除染装置であって、
    上記の洗浄機には、装置本体のタンク側からフレキシブルな給水ホースを通して送られて来る洗浄水又は洗剤液を床面に散布する洗浄水散布手段と、洗浄水又は洗剤液が散布された床面を円盤状の洗浄ブラシ又はパッドを回転して洗浄する床面洗浄手段と、前後に洗浄によって生じた汚水を吸引するスキージを設け、左右両側にはスカートを垂れ下げることによって四方を囲ったスキージ室を構成して、このスキージ室の中に上記洗浄水散布手段の散布口と洗浄ブラシ又はパッドを設けた構造のスキージユニットとを設け、
    上記の装置本体には、タンクに貯留した洗浄水又は洗剤液を上記の給水ホースを通して洗浄機の洗浄水散布手段に給水する洗浄水給水手段と、ブロアーの吸引力を気水分離回収タンクから吸引ホースを通して上記洗浄機のスキージに及ぼして、洗浄汚水を上記の気水分離回収タンクに吸引分離回収する気水分離回収手段と、洗浄汚水を分離した後の汚染空気を濾過することができるヘパフイルターとを設けると共に
    上記の気水分離回収手段を、一端面を閉塞し、他端面を開口して出口とした全体が略円筒状を成し、その周面接線方向に前記スキージに通じる吸引ホースを接続する気水の導入口を連設した気流旋回式分離筒体を用いて構成し、上記気水分離回収タンクの内部には、回収した汚水を吸水する吸水材を直接、又は上部を開放した非透水性の袋に入れて収容したことを特徴とする原子力施設等で用いる床面除染装置。
  2. 前記気流旋回式分離筒体の開口した出口の口縁部の内径を、円筒部の内径よりも大きく形成し、且つ、その一部に切欠部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の原子力施設等で用いる床面除染装置。
  3. ヘパフイルターを収めたフイルター室を、ブロアーの送風側に設けたことを特徴とする請求項1記載の原子力施設等で用いる床面除染装置。
  4. ヘパフイルターを収めたフイルター室に、入口空間を設けたことを特徴とする請求項1又は3記載の原子力施設等で用いる床面除染装置。
  5. ヘパフイルターを収めたフイルター室内に、ヘパフイルターを挾んで前記ブロアーに連通する下側汚染室と、排出口に連通する上部清浄室を設けて、下側の汚染室をミスト貯留回収部と成すと共に、この下側汚染室の底部に前記ブロアーからの空気導入口を設けたことを特徴とする前記請求項1、3又は4記載の原子力施設等で用いる床面除染装置。
  6. 洗浄ブラシ又はパッドの前後に設けたスキージと、ブロアーからの吸引力が及ぶメイン吸引管との間を分岐管によって接続すると共に、この分岐管とメイン吸引管の接続部分を、前後に分岐した分岐管の接続部を同一方向に屈曲してその流れを合流させた後、上記メイン吸引管に接続する同一方向合流構造に構成したことを特徴とする請求項1記載の原子力施設等で用いる床面除染装置。
  7. 気水分離回収タンクの内部に、汚水或はその泡が一定レベルに達するとこれを検知してブロアーの吸引作動を停止するように構成した水位検知装置と泡検知装置のいずれか一方、又は、両方を設けたことを特徴とする請求項1記載の原子力施設等で用いる床面除染装置
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