JP6785602B2 - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6785602B2
JP6785602B2 JP2016178177A JP2016178177A JP6785602B2 JP 6785602 B2 JP6785602 B2 JP 6785602B2 JP 2016178177 A JP2016178177 A JP 2016178177A JP 2016178177 A JP2016178177 A JP 2016178177A JP 6785602 B2 JP6785602 B2 JP 6785602B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
cleaning device
motor
mounting frame
movable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016178177A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018042640A (ja
Inventor
祐一 杉本
祐一 杉本
征二 太田
征二 太田
太久朗 五十嵐
太久朗 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amano Corp
Original Assignee
Amano Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Amano Corp filed Critical Amano Corp
Priority to JP2016178177A priority Critical patent/JP6785602B2/ja
Publication of JP2018042640A publication Critical patent/JP2018042640A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6785602B2 publication Critical patent/JP6785602B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Brushes (AREA)

Description

本発明は、往復揺動動作するパッドやブラシで床面等を洗浄したり磨いたりする洗浄装置に関する。
従来の床面艶出機や床面研磨機、あるいは床面洗浄機は、モータの回転に従ってモータ軸に連結したディスク状(円盤状)に造ったパッドやブラシを回転することによって、床面を磨いたり洗浄したりしていたが、パッド又はブラシが円形であるため、床面の角張った隅部にはパッド又はブラシによる洗浄作用を及ぼすことができなかった。
特に、階段を一段毎に磨いたり洗浄したりする場合等には、洗浄残りの問題に加えて、操作性や安全面の問題もあった。そこで、これらの回転式パッド等での床面洗浄装置に替えて、振動式や揺動式ポリッシャが提案された。
例えば特許文献1には、床面の隅部でも磨きもれができにくいとともに機体を床面上に良好に安定させながら作業できる電動床面ポリッシャを得るために、一対の矩形のパッドそれぞれをパッド取付体に取り付けて支持レール上に摺動自在に支持させ、一対のパッド取付体を支持レールに沿わせて往復移動させることによって一対のパッドを互いに相反する方向で、かつ、一対のパッドが並ぶ方向に往復移動させるパッド操作機構と、このパッド操作機構を駆動する電動モータとを備えた技術が開示されている。
また、特許文献2には、パッドが全面にわたって等速で床面に作用するように、かつ、パッドに床面から作用する反力が打ち消し合うように一対のパッドを駆動できるとともに、駆動音を抑制できる電動床面ポリッシャを提供するために、一対のパッドホルダを、機枠に対してこれの前後方向に並べて各別摺動自在に支持させ、電動モータの出力軸に駆動プーリを一体回転自在に取り付け、駆動プーリに対して一対のパッド駆動体を歯付きベルトによって各別に連動させて、一方のパッド駆動体の偏心部位の出力部をパッド操作杆によって一方のパッドホルダに連結し、他方のパッド駆動体の偏心部品の出力部をパッド操作杆によって他方のパッドホルダに連結してある技術が開示されている。
また、これらの振動式の電動床面ポリッシャでは、高速で回転振動する電動モータの周辺に負荷が掛かるために、振動の問題やモータの耐久性の問題も解消しなければならない。そこで、昨今では、電動モータの負荷を低減してモータの耐久性の問題を解消する手段として、特許文献3のような技術も提案されている。
特許文献3には、モータの駆動シャフトにかかる負荷が過大とならないようにして、モータの故障を誘発する虞を低減し得る床面清掃装置を提供するために、モータ台座を下方に貫通する駆動シャフトを備えてなる電動モータと、パッドを装着してなるパッド台を内包する円筒状カバーと、駆動シャフトに機械的に連結されたシャフト支持部材と、シャフト支持部材を回転自在に支持することにより駆動シャフトを支持する上側ベアリングと、重石が回転非対称に設けられた扁平状の偏心フライホイールと、シャフト支持部材の下部に結合され、駆動シャフトの中心線とは平行にずらされた位置に中心線を有するドライバ支持軸と、ドライバ支持軸の回転を、パッド台と結合されてなるパッドハウジングに伝達する下側ベアリングと、を備えたポリッシャの技術が開示されている。
特開2002−224007号公報 特開2004−73566号公報 特開2016−55051号公報
特許文献1や特許文献2の電動床面ポリッシャ―では、床面の隅部を磨いたり洗浄したりすることはできるが、階段を一段ずつ洗浄等する場合には、電動モータの高さが高いために重心位置が高くなり、段を移動する際などに少しでも傾くと、ポリッシャが転倒したり階段から落下する危険性があり、安全面での難題がある。また、振動機構が複雑であり、全体の重量や容量がかなり重く大きくなっているため、操作性に問題がある。
また、特許文献3の床面清掃装置では、モータの駆動シャフトに掛かる負荷を低減することはできるとしても、他の機構部分の構成はやはり複雑であり、重心位置も高く不安定であり、仮にこの構成で矩形のパッドを揺動させるようにして床面の隅部や階段の隅部を磨いたり洗浄したりするようにしたとしても、依然として操作性の課題が残る。
なお、特許文献1は階段を磨き処理するのにも言及し、また、特許文献2には、パッドが全面にわたって等速で床面に作用するように、かつ、パッドに床面から作用する反力が打ち消し合うように一対のパッドを駆動できるとともに、駆動音を抑制できるとしている。これらは、階段を洗浄するには大掛かりで扱いにくく、振動や騒音が大きいので、特にオフィス等に付随する階段の洗浄には不向きだった。
さらに、これら以外の先行技術においても、例えば立設部や階段面やさらには階段の蹴上部の洗浄にまで配慮している文献は見当たらず、このような様々な被洗浄部の洗浄・清掃に有効な洗浄装置の技術が切望されていた。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、床面の磨きや洗浄のみならず、階段や立設部や、さらには階段の蹴上部の洗浄・清掃にも配慮して、駆動音が静かで取り回ししやすい、洗浄装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る洗浄装置は、取付フレームと、複数の可動部と、複数の駆動部とを具備する。
上記取付フレームは、第1の面と、上記第1の面とは反対の第2の面とを有する。
上記複数の可動部は、洗浄パッド又はブラシを支持し、上記第1の面に配置される。
上記複数の駆動部は、上記第2の面に配置され上記複数の可動部に各々対応する複数のモータを有し、上記複数の可動部を上記第1の面に平行な面内において移動させることが可能に構成される。
上記複数の可動部のそれぞれは、上記洗浄パッド又はブラシを保持する矩形の可動板と、上記可動板に立設され上記第1の面に接続される少なくとも2つの可動支点をさらに有してもよい。この場合、上記複数の駆動部は、上記複数のモータの駆動により上記複数の可動板を上記第1の面に平行な面内で振動させる複数の偏心機構部をさらに有する。
上記取付フレームは、略矩形の平面形状を有してもよい。この場合、上記取付フレーム及び上記複数の可動部各々の前記短辺方向に沿った長さは、26cm以下である。
上記複数のモータは、それぞれ扁平なコアレスモータで構成されてもよい。
上記洗浄装置は、可撓性のフランジ部をさらに具備してもよい。当該フランジ部は、上記取付フレームの周囲に設けられ、上記複数の可動部の移動方向の最外周部まで延出する。
上記洗浄装置は、上記第2の面に設置されたユニバーサルジョイントと、当該ユニバーサルジョイントに一端が接続される操作竿とをさらに具備してもよい。
上記操作竿は、伸縮自在に構成され、最縮小位置で上記ユニバーサルジョイントを可動不能に保持する保持端部を有してもよい。
上記洗浄装置は、脚部をさらに具備してもよい。上記脚部は、上記取付フレームの周囲の一部に設けられ、上記取付フレームの起立姿勢を維持することが可能に構成される。
上記洗浄装置は、可搬性のコントローラをさらに具備してもよい。上記コントローラは、上記操作竿に掛止されることが可能な電源コードを有し、上記複数のモータへ電力を供給する。
以上述べたように、本発明によれば、床面の磨きや洗浄のみならず、階段や立設部や、さらには階段の蹴上部の洗浄・清掃にも好適で、駆動音が静かで取り回しがしやすい洗浄装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る洗浄装置の外観図である。 上記洗浄装置の内部構造を示す図である。 上記洗浄装置の要部の分解部である。 上記洗浄装置の内部構造を示す要部の拡大断面図である。 上記洗浄装置の電気ブロック図である。 上記洗浄装置の使用状態の説明図である。 上記洗浄装置の他の実施例の説明図である。 上記洗浄装置の他の実施例の使用状態の説明図である。 上記洗浄装置の他の実施例の使用状態の説明図である。 上記洗浄装置の他の実施例の動作フロー図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態は、本発明の好適な具体例であって、種々の好ましい技術を開示しているが、本発明の技術範囲はこれらの態様に限定されるものではない。
<洗浄装置の外観上の構成>
先ず、本発明の実施形態による洗浄装置の外観について、図1を参照して説明する。
図1A,Bは本発明の実施形態に係る洗浄装置100の外観図であり、床面を洗浄・清掃する際の状態を示した斜視図である。
同図においてX軸、Y軸及びZ軸は相互に直交する3軸方向を示しており、X軸及びY軸は水平方向、Z軸は高さ方向にそれぞれ相当する(以下の各図についても同様)。
洗浄装置100は、装置本体1と、操作竿2とを有する。
装置本体1は、Z軸方向から見て概略矩形状を有し、後述するように、操作竿2のまわりにXY平面内において回転可能に構成される。図1Aは、装置本体1の長辺がX軸方向に略平行となるように回転した姿勢を示しており、図1Bは、装置本体1の長辺がY軸方向に略平行となるように回転した姿勢を示している。即ち、図1Aに示した操作竿2を手元側先端部から見て(太線矢印で示した)時計方向に90度捻転させると、後述する自在継手の構造によって、装置本体1はZ軸方向から見て(太線矢印で示した)時計方向に90度回転する。その結果、図1Bで示した姿勢になる。
図2は、装置本体1の内部構造を示す概略図であり、Aは装置本体1が図1Aの状態のY軸方向から見た側断面図、Bは一部透過底面図である。図2Aは、図2Bにおける[A]−[A]線方向の断面図に相当する。
図2Aに示すように、装置本体1は、取付フレーム11と、複数の可動部12と、複数の駆動部13と、カバー14と、ユニバーサルジョイント15とを有する。
取付フレーム11は、全体的に長辺と短辺を有する長方形の平板で構成され、その上側には取付フレーム11を収容する長方形状のカバー14が取り付けられている。カバー14の中央部には、取付フレーム11の上面に支持具150を介して固定されたユニバーサルジョイント15の支軸151が立設している。なお、支軸151は支持具150に対して回転することはできず、支軸151と伸縮竿部24の下端部との間にある図示しない十字形の継手が、支軸151と伸縮竿部24の下端部とに夫々回転可能に接合されていて、所謂自在継手の構造を成している。
複数の可動部12は、取付フレーム11の下面111(第1の面)にそれぞれ取り付けられている。本実施形態では2つの可動部12が取付フレーム11の長辺方向に間隔をおいて配置される。各可動部12は、洗浄パッド12Pを保持する矩形の可動板121を有しており、これら可動板121は、取付フレーム11と略平行に配列されている。
複数の駆動部13は、複数の可動部12に各々対応する(1対1で対応する)複数のモータ13Mを有する。複数のモータ13Mは、取付フレーム11の上面112(第2の面)に配置され、本実施形態では2つのモータ13Mが各可動板121の直上に配置される。各駆動部13は、後述するように、各可動板121を取付フレーム111の下面に平行な面内において移動させることが可能に構成される。
操作竿2の基端部(装置本体1側の端部)は、ユニバーサルジョイント15に結合されていて、装置本体1に対して3軸まわりに回動自在に構成されている。また、操作竿2は手元側の先端部及びその近傍には、2つのハンドル21,22が取り付けられている。一方のハンドル21は、操作竿2の先端部を屈曲させた端部に設けられ、利用者が一方の手で保持しやすいように滑り止めの把持部を有する。もう一方のハンドル22は、ハンドル21の近傍に操作竿2に直角に接合された短い竿で構成され、利用者が他方の手で保持しやすいように滑り止めの把持部を有する。
操作竿2は二重構造となっており、ハンドル21,22を有する長尺状の中空パイプ23と、中空パイプ23の内部に嵌合する伸縮竿部24とを有する。伸縮竿部24の装置本体1側の端部はユニバーサルジョイント15と接続される操作竿2の上記基端部に相当する。中空パイプ23の装置本体1側の端部25近傍には、中空パイプ23からの伸縮竿部24の突出量を調整するノブ26が取り付けられている。これにより、操作竿2は任意の長さに伸縮自在に構成される。
伸縮竿部24の中空パイプ23側の端部は、伸縮竿部24が最大限伸長したときにノブ26の図示しない雄ネジ部に当接するフランジ部を有し、これら雄ネジ部とフランジ部との当接により伸縮竿部24がそれ以上伸長できないように構成される。また、中空パイプ23の端部25は、伸縮竿部24を最も縮小させたときに、ユニバーサルジョイント15の外周面に嵌合し、ユニバーサルジョイント15を可動不能に保持する保持端部として構成される(図9参照)。
カバー14の上部の一部からは電源コード31が突出しており、この電源コード31を介して各モータ13Mとコントローラ30(図4、5参照)が電気的に接続されている。操作竿2には電源コード31を留めるコードクリップ27が取り付けられている。
後述するように、可動板121及び洗浄パッド12Pは駆動部13によって高速の振動動作をし、それにより洗浄パッド12Pの接触部(床面等)を洗浄・清掃する、所謂ポリッシャとして動作する。床面等に、別途、洗浄水や洗剤が供給されてもよいことは言うまでもない。
洗浄装置100は、図1A,Bに示すとおり、ハンドル21,22を介して操作竿2を利用者が捻ることで、ユニバーサルジョイント15によって、容易に装置本体1の姿勢が回転する。これにより、狭い場所での洗浄・清掃作業が容易となる。なお、カバー14は、耐振動・耐騒音性等に優れた材料で構成される。この種の材料としては可撓性を有する樹脂材料が好適であり、例えばシリコンゴム製である。
<洗浄装置の内部の構成>
取付フレーム11は、比較的厚肉の矩形の金属板で構成され、好適には、アルミダイキャストや亜鉛ダイキャストで構成される。取付フレーム11は、2つの円形の開口部113を有する。各モータ13Mは、各開口部113を塞ぐように取付フレーム11の上面112に搭載されていて、開口部113から下側に向けてモータ軸13aが突出し、後述する偏心機構部131に結合されている。
各モータ13Mは、電源コード31を介してコントローラ30に電気的に接続されており、コントローラ30に内蔵された駆動電源によって所定の回転数で回転するように構成される。モータ13Mは、扁平型のDCコアレスモータであり、ブラシレスタイプであってもよい。
各可動部12は、それぞれ四つのダンパ122及びスペーサ123をさらに有する。可動板121は、後述するように、これらダンパ122及びスペーサ123を介して取付フレーム11の下面111に懸架されている。
各可動板121の下面には、図示しない面ファスナが接着されている。洗浄パッド12Pは面ファスナによって可動板121に接合されるが、外力によって接合を離すことで、容易に交換することもできる。洗浄パッド12Pは代表的なものはポリエステル不織布に鉱物粒子を塗布したポリッシャ用のパッドであるが、他の素材や、洗浄ブラシであってもよい。
各可動板121は、平面視では3辺が略矩形で1辺が傾斜した概略台形形状であり、図2Bに示すように、2つの可動板121は互いに斜辺が対向するように取り付けられる。洗浄パッド12Pも同様に、平面視では3辺が矩形で1辺が傾斜した台形形状であり、2つの駆動部は互いに傾斜辺が対向するように取り付けられている。これにより、床面等の被洗浄面の角張った隅部まで洗浄パッド12Pを行き渡らせることができるとともに、各洗浄パッド12Pが相互に接触することなく洗浄領域を最大限広くとることができる。
洗浄パッド12Pは、可動板121の平面形状を全て覆っており、さらに2つの洗浄パッド12Pの外形は、平面視でカバーよりも外周まで拡大している。即ち、カバー14よりも2つの洗浄パッド12Pが成す外形の方が大きくなるように、各洗浄パッド12Pの大きさが設定される。
なお別途、可動板121に対する洗浄パッド12Pの上記面ファスナを介しての接合の位置関係を一定させるような位置決め構造が設けられてもよい。例えば洗浄パッド12Pに複数の穿孔を設け、可動板121から上記穿孔に対応した複数のピンを突出させて、それらを嵌合させる、といった方法が好適である。
<偏心機構部の構成>
続いて、駆動部13の一部を構成する偏心機構部131の詳細について説明する。
図3は、装置本体1の一部の分解斜視図であり、より具体的には偏心機構部131の構成を示す斜視図である。図4は図2Aにおける要部の拡大図である。なお、各駆動部13の偏心機構部131はそれぞれ同様の構成を有し、図3では一方のみを分解して示す。
モータ軸13aにはカラー41が嵌合されていて、扇形のカウンターウェイト42がその下に取り付けられる。さらに偏心軸43がモータ軸13aに固定されている。ここまでが、モータ軸13aと一体的に回転する。
偏心軸43はその外周部がモータ軸13aの回転中心に対して、偏心量δだけずれている。従って、偏心軸43が回転した場合の外周部の最大振幅は、偏心量δ×2となる。
偏心軸43の外周部は、ベアリング44のインナー部に嵌合されている。ベアリング44のアウター部は、緩衝ゴム45を介して駆動ボス46の段付きの内周部に嵌合されている。この段付きの内周部の下側の内側に突出したフランジ部46aは、緩衝ゴム45を介してベアリング44のアウター部を下側より押える(図4参照)。
一方、ベアリング44のインナー部の上側は、偏心軸43の外周に突出したフランジ部43aで受ける。また、ベアリング押え板47が、ベアリング44のアウター部の上側をその内周部で受ける。さらに抜け止めワッシャ48がベアリング44のインナー部を下側より受けて偏心軸43のフランジ43aに挟み込む。これで、偏心軸43とベアリング44とが回転可能に装着される。なお、ベアリング44の上側も別途緩衝ゴムを挟んで押えるようにしてもよい。
モータ軸13aが回転し偏心軸43が回転すると、ベアリング44のインナー部が回転し、仮に外部より負荷が無い場合には、それに伴ってベアリング44と駆動ボス46も一体的に回転することになる。その際、上記のとおり、δ×2の振幅をもって偏心回転する。ただし、下記の構成により、駆動ボス46が偏心回転することはない。
まず、駆動ボス46の下面側には、可動板121が取り付けられている。そして、可動板121の台形の四隅の近傍には、夫々4つのスペーサ123を介して4つのダンパ122が取り付けられ、さらに夫々のダンパ122の上側の支軸部122tは、取付フレーム11の開口部113の周囲の四隅に対応する位置に取り付けられている(図2A,B参照)。ダンパ122は上下の軸方向にはほとんど伸縮しないものの、上下軸と交差する方向に容易に移動するようになっている。即ち、ダンパ122の上下中央部には円筒型のゴムダンパがあり、その上下にダンパの上下軸が突出している。ダンパ122の上下軸と交差する方向の移動量は少なくとも上記の偏心量δの移動が可能となっている。
この状態で、取付フレーム11に4つのダンパ122によって可動板121が懸架された構成となっているので、モータ13Mが回転してモータ軸13aが回転すると、偏心軸43の回転によってベアリング44のインナー部が偏心回転するが、ベアリング44のアウター部は可動板121とダンパ122によって移動できる範囲の動作しか行わない。つまり、ベアリング44のアウター部自体は自転せずに可動板121と一体となっているが、ベアリング44のインナー部が偏心回転するに伴って、偏心振動動作をすることとなる。言い換えると、各ダンパ122の可動板121側の下方向の軸部は、夫々が偏心回転するように半径δの円の軌跡を描くが、4つのダンパ122が一枚の可動板121に固定されているため、可動板121自体も、半径δの円の軌跡を描いて振動動作することとなる。本明細書では、これを便宜的に偏心振動動作と称している。
このような偏心振動動作をする可動板121に接合された洗浄パッド12Pが被洗浄面である床面等に押し付けられると、洗浄パッド12Pも同様に偏心振動動作をするが、その際には洗浄パッド12Pの平面のどの場所も同じ軌跡を描くように移動する。
例えば回転する円形の洗浄パッドと比較すると、回転する洗浄パッドでは、外周部の接触速度が最大で、内周部の接触速度が最小となる。また、床面には概ね回転する洗浄パッドの回転軌跡の磨き跡がつきやすく、被洗浄面を傷が付け易い。
これに対して、偏心振動動作の洗浄パッド12Pでは、どの位置でも被洗浄面との接触速度が同じで、軌跡はδ×2の円形動作だけであり、被洗浄面を傷付け難い。また、接触速度に応じて洗浄性能が変わるとすれば、偏心回転の速度を調整することで、洗浄性能のコントロールも容易に行える、という利点がある。特に、絨毯や軟質な樹脂材料で形成された床面や、階段面やノンスリップ(階段縁に沿った滑り止めの凹凸部)などの部分には、通常の回転洗浄ではなく、偏心振動動作による洗浄が好適である。
ここで、ダンパ122は、取付フレーム11に対する可動板121の可動支点を構成する。本実施形態においてダンパ122は、可動板121の四隅に4つ設けられたが、これに限られず、少なくとも2つ、例えば可動板121の任意の対角位置に設けられてもよい。
<電気的構成>
図5は、本発明の実施形態に係る洗浄装置100の電気ブロック図である。
コントローラ30は、制御回路301と、モータ駆動回路302と、操作入力部303と、表示部304と、二次電池305と、二次電池電圧検出回路306とを有する。
制御回路301は、モータ13Mを駆動するモータ駆動回路302を制御する。制御回路302は、典型的には、インターフェイスおよびCPU、メモリ等で構成される。2つのモータ13Mをモータ1、モータ2とすると、制御回路301は、それらを各々が独立で回転制御できるように構成されている。また、制御回路301は、モータ1、モータ2を同期させて回転するように回転制御することもできる。さらに、モータ1、モータ2の回転方向を変えたり、一方のみを停止・起動したりも、容易に行えるよう、モータ駆動回路302は、モータ1、モータ2用の独立した駆動回路を有している。モータ駆動回路302は、電源コード31(図1参照)を通じて、各モータ13M(モータ1、モータ2)に電気的に接続されている。
制御回路301には、さらに操作入力部303、表示部304が接続される。また、二次電池電圧検出回路305が接続されていて、二次電池305に接続される。即ち、コントローラ30は洗浄装置用のポータブルの電源・操作装置として構成される。ただし、コントローラ30は、商用電源等のAC電源に接続されてもよい。またはこれらの併用が可能となるように、電源制御回路を構成していてもよい。なお、少なくとも操作入力部303のうち、モータ駆動ON/OFFスイッチのみ、洗浄装置100の装置本体1に設けるようにしてもよい。
<使用状態の説明>
図6は、以上のように構成される本実施形態の洗浄装置100の使用状態の説明図である。ここでは、典型的な階段の洗浄・清掃作業を洗浄装置100で行う場合を説明する。
図6に示すように、階段には踏面V1が段々に連なっていて、その間の略鉛直な面を蹴上面V2という。また、踏面V1と蹴上面V2が壁面Wに接する部分には、両側に段幅木V3が装着されている。さらに、各踏面V1の先端部の蹴上面V2との交差部には、ノンスリップV4と称される滑り止めが踏面V1に平行に装着されている。
ノンスリップV4は弾力性のある樹脂材料で形成されていて、踏面V1と蹴上面V2の角に接着固定されている。段幅木V3は、元々は木材で、壁面Wから踏面V1を離間させて、壁面Wを傷付けたり脚で汚したりしないように保護するものであるが、昨今はシート状の材料を壁面に貼って形成させていることが多い。
なお当然ながら、踏面V1及び蹴上面V2は、屋内の階段であれば、床面材料と同じような色や模様が施された、シート状の床材を貼り付けて仕上げている場合が多い。従って、洗浄に使用する洗剤や艶出しに使用するワックスなども、床面用途のものを使用することになる。
このような階段を作業者Uが清掃・洗浄・艶出し作業など(以下洗浄作業)を行う場合、階段からの転落が最も懸念される。そこで、作業者Uの脚などに絡みつきやすいAC電源線などはなくし、図のようにポータブルのコントローラ30を作業者Uの腰などにウエストポーチ状に取り付け、若しくは肩掛けベルトなどで括り付けられる。コントローラ30から洗浄装置100の装置本体1には電源コード31が接続されていて、電源コード31がばらつかないように操作竿2にコードクリップ27で一部が固定された状態での洗浄作業となっている。
洗浄作業に先立って、作業者Uの身長や手の長さに応じて、操作竿2の伸縮竿部24の伸縮状態を調整してノブ26で固定しておくことで、作業者Uが無理に腰を屈めたりストレスを感じたりすることなく、洗浄作業ができるようになっている。
このような洗浄作業を想定している本実施形態の洗浄装置100では、洗浄パッド12Pの奥行き方向(装置本体1の短辺に平行な方向)の寸法は、階段の踏面V1の奥行き寸法よりも若干短くしておくのが好適である。踏面V1は建築基準法によって、公共の場所や物販店舗などでは、奥行き26cm以上とされている。同様に蹴上面V2は18cm以下である。よって、洗浄パッド12Pの奥行きは、蹴上面V2の寸法以上、踏面V1の寸法以下であれば、後述する蹴上面V2の洗浄作業も容易となるため、20cm程度が好適である。
ただし、幅方向(装置本体1の長手方向)の寸法は任意である。このようにすれば、踏面V1にノンスリップV4が装着されていても、洗浄パッド12PがノンスリップV4に乗り上げ難い。ノンスリップV4が洗浄パッド12Pによって剥がれてしまうようなことも防止できる。
以上のように本実施形態の洗浄装置100は、一面(上面112)にモータ13Mを搭載した取付フレーム11の反対面(下面111)に略平行に移動する可動板121を複数有して、各々の可動板121が夫々別のモータ13Mによって駆動されるように構成される。
これにより、各々の可動板121を選択的に動作させることができる。例えば、可動板121ごとに移動方向や移動速度を変えることで、洗浄装置100が洗浄パッド12Pと被洗浄面との接触部の摩擦の反動で振り回されることを軽減、または防止できる。また、移動速度に最適な清掃具(洗浄パッド、ブラシ等)を装着することで、異なる特性の洗浄作業を同時に実行することができる。
また、各可動板121は、取付フレーム11の下面11に少なくとも2本の可動支点(ダンパ122)を介して全体を矩形に形成した洗浄パッド12Pを可動自在に取り付けて、洗浄パッド12Pをモータ13Mによる偏心作動によって取付フレーム11に略平行に振動させるように構成される。これにより、被洗浄面の損傷を防止できるとともに、洗浄装置100の操作が容易で、さらに被洗浄面が床面の隅などの場合に洗浄残りを無くすことができる。
また、取付フレーム11および矩形の可動板121の端部同士の幅は、一般的な階段の踏面の長さよりも短いので、一般的な階段の踏面を清掃・洗浄するのに適している。
また、モータ13Mは、扁平なコアレスモータで構成される。これにより、取付フレーム11の上部が突出せず、装置本体1が薄型化・小型化でき、携帯に便利で、装置本体1の重心が低く抑えられるので、洗浄・清掃時の姿勢が安定する。
さらに、取付フレーム11の中央にはユニバーサルジョイント15を介して、操作竿2が装着されているため、操作竿2を回転させることで取付フレーム11が回転し、可動板121(洗浄パッド12P)の向きや姿勢が自由に変えられるので、洗浄・清掃作業が容易となる。
そして、モータ13Mを駆動させる電源装置(コントローラ30)は、取付フレーム11若しくは操作竿2から切り離された状態で清掃・洗浄作業が可能に構成されている。これにより、操作竿2を操作しての清掃作業において装置本体1の重心が低く抑えられているので、姿勢が安定して装置本体1が転倒する危険性も少なく、清掃・洗浄作業が容易で、さらに持ち運びがし易い。また、電源部を二次電池で駆動するにも好適である。
<他の実施例の説明>
図7A,Bは、本実施形態に係る洗浄装置100の他の実施例の説明図であり、Aは被洗浄面の洗浄作業の一例を示し、Bは被洗浄面の隅部を洗浄する洗浄装置100の要部を拡大して示している。
上記構成の洗浄装置100で階段の踏面V1や床面(以下、被洗浄面Hという)を洗浄作業するうえで、洗浄パッド12Pが矩形である利点を最大に発揮できるのは、被洗浄面Hの隅部まで洗浄パッド12Pが隙間なく洗浄作業できることである。
ところが、実際に階段の被洗浄面Hに洗浄水や洗剤(以下、洗浄液Lという)を撒いて洗浄装置100で洗浄作業をした場合、段幅木V3との接触部(床面であれば幅木の接触部)で偏心振動動作する洗浄パッド12Pが段幅木V3を高速で振動を与えるような状態になると、振動が生じるということではないが、段幅木V3に洗浄パッド12Pが押し付けられたり離れたりを高速で繰り返すことで、洗浄パッド12Pに浸透している洗浄液Lが、段幅木V3に叩きつけられて飛び散ってしまい、飛沫の跡が段幅木V3を超えて壁面を汚してしまうことがある。折角の洗浄作業において、壁面Wを洗浄汚水の飛沫で汚してしまっては元も子もない。
そこで本実施形態では、図7に示すように、装置本体1の周囲に、洗浄パッド12Pよりも平面視で拡大した面積を有するようにフランジ部60が設けられている。フランジ部60は、取付フレーム11を収容するカバー14の周囲から、各可動板121(洗浄パッド12P)の移動方向の最外周部まで延出するように構成される。より具体的に、各洗浄パッド12Pの偏心振動動作によるカバー14から外方への変位量G(図7A参照)よりも大きな幅で、フランジ部60がカバー14の周囲から突出するように構成される。フランジ部60は、典型的には装置本体1の全周囲にわたって設けられる。
フランジ部60は、カバー14と一体的に構成されていてもよいし、カバー14の周囲に取り付けられたブレード状の部材で構成されてもよい。好適には、カバー14自体がモータ13Mの騒音や偏心機構部131の防音の効果のために、可撓性の樹脂材料、たとえばシリコンゴム製の素材で形成されていて、その端部がそのままフランジ状に拡大して突出していればよい。
フランジ部60は、作業者Uが段幅木V3の方向に操作竿2を操作して洗浄装置100の装置本体1を押し付けた場合には、容易に撓んで洗浄パッド12Pの端部が段幅木V3に当接するようになってもよい。その際に生じる洗浄液Lの飛沫は、図7Bに示すように、すぐ上のフランジ部60が段幅木V3を押さえ付けているために、フランジ部60より上に飛散することはない。これによって、壁面Wを不用意に洗浄汚水の飛沫で汚してしまうことが防止できる。
図8は、本実施形態に係る洗浄装置100の他の実施例の使用状態の説明図であり、蹴上面V2を洗浄作業する際の状態を示している。
蹴上面V2は、同図に示すように若干段鼻と言われる踏面V1の先端部が突出した形状をしている場合が多い。よって蹴上面V2は90度鉛直よりもさらにオーバーハングを持って、概ね95度程度の角度で立設されているので、このような蹴上面V2を洗浄作業するのは、従来は容易ではなかった。
そこで本実施形態では、モータ13Mを扁平な形状としているので、洗浄装置100の装置本体1が図のようにオーバーハングする様に起立しても、手前に倒れてしまうようなことが起こり難い。これは、装置本体1の内部の取付フレーム11も含めた重心の位置が、ユニバーサルジョイント15の支軸151の位置よりも、若干でも蹴上面V2側に位置していれば、装置本体1の重量に拠るモーメントは図のように蹴上面V2に向かって作用する様になる。仮に逆に作用するような位置関係であっても、その位置のずれが少なければ、蹴上面V2側から手前に倒れる方向のモーメントの発生は極めて少なくて済む。
作業者Uが操作竿2を蹴上面V2方向に押し付けるだけで、装置本体1は安定的に蹴上面V2に洗浄パッド12Pを押し付けるように作用する。また、その際には、可撓性のフランジ部60のカバー14の長手方向に設けられる2辺のうちの1辺にのみ、補強リブ61を入れて撓みを抑えておくと、図の様な姿勢での清掃作業の際に、安定してモーメントが蹴上面V2に作用し、洗浄パッド12Pの端部が踏面V1を叩いて振動する、若しくは洗浄汚水が飛散する、ということを防止することができる。
補強リブ61は、取付フレーム11を含む装置本体1の起立姿勢を維持することが可能な脚部として構成される。本実施形態において補強リブ61は、カバー14と一体的に設けられた比較的剛性の高い固定フランジで構成される。当該脚部は、補強リブ61の代わりに、踏面V1上を転がるキャスターで構成されてもよい。また、そのキャスターを洗浄装置100の移動時にも使用してもよい。この場合、操作竿2を上記キャスターとは反対側に固定する様なクリップがカバー14等に設けられることで、移動時の持ち運びが容易となる。
<さらに他の実施例の説明>
図9は、本実施形態に係る洗浄装置100の他の実施例の使用状態の説明図である。
本実施形態の洗浄装置100において、操作竿2の伸縮竿部24を最も縮小させると、操作竿2(中空パイプ23)のユニバーサルジョイント15側の端部25が、ユニバーサルジョイント15の支軸に被さるように構成される。このようにしてノブ26を締め込んで伸縮竿部24の位置が固定されると、ユニバーサルジョイント15の作用を全く無効にする事ができる。即ち、ユニバーサルジョイント15の可動不能状態が保持される。
また、この際の操作竿2の長さは最も短い状態となる。この様な状態にある洗浄装置100の装置本体1は、操作竿2に対して固定されるので持ち運びがしやすく、また、階段や床面以外の、例えば壁面Wや立設した被洗浄物を横から押圧しながら洗浄する場合に好適な構成となる。市販のオービタルサンダーと類似の磨き作業ができるツールにも使用できるということで、洗浄パッド12Pの素材をそのような磨き作業用のものに取り替えるなどで、洗浄装置100の有効活用にも繋がる。
<モータ制御の実施例の説明>
図10は、本実施形態に係る洗浄装置100の他の実施例の動作フロー図である。
本実施形態の洗浄装置100におけるモータ13M(モータ1、モータ2)は、上述のように、夫々が独立で制御出来る様になっていて、コントローラ30の操作入力部303(図5参照)から、例えば、低速振動回転数ω×0.8、中速振動回転数ω、高速振動回転数ω×1.2、といった回転数そのものの設定値を可変とすることができる。また、モータ1とモータ2を独立で停止、起動したり、夫々の回転方向を逆転させたりすることもできる。そのなかで、特にモータに掛かる負荷電流により、一時的に回転数を変化させる制御をすることで、洗浄装置100による被洗浄物へのダメージの軽減を図ることができる。
例えば図6に示す階段の洗浄作業において、踏面V1をモータ1、モータ2とも中速振動回転数ωで洗浄する場合を想定する。
まずステップS1でコントローラ30は、モータ1、モータ2を起動させ、夫々が停止状態から速度(ω)になるまでに、徐々にスピードアップするように制御する。その際の回転方向は互いに逆方向とする。
速度(ω)になるまでに3秒程度の時間を掛けるようにしたとすれば、作業者Uが操作開始した途端にモータ1とモータ2が急速に回転し出して、その際に洗浄装置100の装置本体1を床面に正対するように置いていない場合など、いきなり洗浄パッド12Pが床面等を叩いて騒音が起こる、さらにそれに驚いて階段を踏み外すとか、装置本体1を落下させてしまうといった、ミスや事故を未然に防ぐことができる。
ステップS1を完了して速度(ω)で定速回転になった場合には、モータ速度独立制御のサブルーチンに移行する。そのサブルーチンの最中にステップS10の停止操作が割り込み処理で実行されない限り、モータ速度独立制御の動作が継続する。
モータ速度独立制御は、モータ1であれば、ステップS2でモータ1の速度(ω)の駆動を継続しながら、ステップS3でモータ1の電流値即ち負荷が予め設定した負荷電流の閾値以上となったかどうかを監視する。この閾値は、通常通りの洗浄作業をしている場合には到達しない閾値とすればよい。ステップS3で、閾値以上の負荷電流が発生した場合、YESとなってステップS4に移行し、モータ1の速度を(ω/2)に減速する。またその状態で、ステップS5では別途設定した閾値以下に下がったかどうかを監視する。閾値以下に負荷が下がった場合には、YESとなって、モータ1を速度(ω)に増速し、モータ独立制御を継続する。
この動作は、ステップS5からステップS9までのモータ2に対しても、同様に実行される。
作業者Uはいつでも停止操作をすることでステップS10がYESとなって、ステップS11に移行してモータ1、モータ2とも停止させて、処理を完了する。なお、停止操作以外に、低速振動回転数への変更、高速振動回転数への変更の操作の判断が、ステップS10に並列におこなわれてもよい。
このようにモータ速度独立制御を行う本実施形態の洗浄装置100によれば、階段清掃作業の場合など、踏面V1に対して平行に装置本体1を移動させるよう、操作竿2を操作している状態では、ステップS3等での閾値以上の電流値は発生しない。しかし、操作竿2を捻るだけで容易に洗浄装置の姿勢が変化できる構成であるために、作業者Uが操作竿2を捻った結果踏面V1のノンスリップV4側にモータ1或いは2側の一方の洗浄パッド12Pだけが乗り上げる場合がある。
その場合、踏面V1よりも若干突出して、さらに滑り止めのための凹凸が設けられたノンスリップV4上を一方の洗浄パッド12Pが偏心振動動作で擦ることになると、いきなりそのモータの負荷電流が上昇する。これを検知した場合には、負荷に応じてモータを停止させるというよりも、モータの速度(ω)を半分に落とし、偏心振動の周波数を下げておいて、洗浄作業を継続するほうが、2つの洗浄パッド12Pが夫々被接触面を擦っている状態を維持することで、装置本体1や操作竿2が振動によって振られる、といった状態を避けることができる。
速度(ω)を半分にした状態でのモータの電流値が閾値以下に落ち着いた場合には、速度(ω)を元に戻して通常の洗浄作業を継続すればよい。これは、例えば、洗浄パッド12Pが取り付いた可動板121に、何らかの突出物が当接してしまい、叩くような状態となった場合等でも、モータの負荷電流が瞬間的にピークを示すなどを検出することになり、一時的に速度(ω)を低速化しておいて、打撃騒音を低下させ、作業者Uが慌てることも無い様、配慮した動作となる。
なお、モータ独立制御はこれ以外にも、モータ1とモータ2を夫々独立で制御できるために、様々な被洗浄物の形状や状態に応じて、洗浄パッドの偏心振動動作の周波数を可変できるので、モータ独立制御の詳細な制御動作については、さらに工夫することができるのも、本発明の利点の一つである。
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う洗浄装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
例えば以上の実施形態では、複数の可動部12(可動板121)および駆動部13(モータ13M)をそれぞれ2つずつ備えた洗浄装置100を例に挙げて説明したが、可動部12および駆動部13の数を3つ以上備えていてもよい。また、その場合でも階段での洗浄作業を容易におこなうためには、ユニバーサルジョイント15を中心にして、長手方向に3つの駆動部13を並設した構成が望ましい。即ち、ユニバーサルジョイント15を中心にして複数の駆動部13を長片方向に対称に配置することで、短辺方向を短く(26cm以下)抑えつつ、操作竿2の操作性を良好に維持し、階段面の洗浄作業が容易となる。
また、モータ13Mは可動板121の直上に配置される例に限られず、可動板121の直上位置から離れた位置にモータ13Mが配置されてもよい。この場合、ギヤやベルト等を含む動力伝達機構を介してモータ13Mの回転動力を偏心機構部131および可動板121へ伝達することができる。
さらに以上の実施形態では、取付フレーム11の上面にモータ13Mを被覆するカバー14が取り付けられたが、これに限られず、カバー14は省略されてもよい。この場合、取付フレーム11が装置本体1の外形を構成する。したがって、例えば、フランジ部60や補強リブ61は、取付フレーム11の周面に設けられてもよい。
本発明の技術は、床面や階段の踏面を洗浄・清掃する洗浄装置に関するもので、単に床面洗浄装置に限定されず、階段の蹴上げ面や、立設した壁面などの被洗浄物の洗浄・清掃作業にも好適で、複数の用途に使用できる多目的な洗浄装置として利用することができ、業務用の洗浄装置として使用されること可能性が高いものである。
1…装置本体
2…操作竿
11…取付フレーム
12…可動部
12P…洗浄パッド
13…駆動部
13M…モータ
14…カバー
15…ユニバーサルジョイント
21,22…ハンドル
24…伸縮竿部
26…ノブ
30…コントローラ
31…電源コード
60…フランジ部
61…補強リブ(脚部)
100…洗浄装置
121…可動板
131…偏心機構部

Claims (8)

  1. 第1の面と、前記第1の面とは反対の第2の面とを有する取付フレームと、
    洗浄パッド又はブラシを支持し、前記第1の面に配置された複数の可動部と、
    前記第2の面に配置され前記複数の可動部に1対1で対応し、前記第2の面から前記複数の可動部に向けて突出するモータ軸をそれぞれ有する複数のモータを有し、前記複数の可動部を前記第1の面に平行な面内において移動させることが可能に構成された複数の駆動部と
    を具備し、
    前記複数の可動部のそれぞれは、前記洗浄パッド又はブラシを保持し、互いに1辺が対向する四角形状の可動板と、前記可動板に立設され前記第1の面に接続される複数の可動支点とを有し、
    前記複数の駆動部は、前記複数のモータ軸に固定される偏心軸をそれぞれ有する複数の偏心機構部を有し、
    前記偏心機構部は、前記複数のモータの駆動により前記複数の偏心軸を介して、前記複数の可動板を前記第1の面に平行な面内で振動させる
    洗浄装置。
  2. 請求項に記載の洗浄装置であって、
    前記取付フレームは、略矩形の平面形状を有し、
    当該取付フレーム及び前記複数の可動部各々の前記平面形状の短辺方向に沿った長さは、26cm以下である
    洗浄装置。
  3. 請求項1又は2に記載の洗浄装置であって、
    前記複数のモータは、それぞれ扁平なコアレスモータで構成される
    洗浄装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1つに記載の洗浄装置であって、
    前記取付フレームの周囲に設けられ、前記複数の可動部の移動方向の最外周部まで延出する可撓性のフランジ部をさらに具備する
    洗浄装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1つに記載の洗浄装置であって、
    前記第2の面に設置されたユニバーサルジョイントと、
    当該ユニバーサルジョイントに一端が接続される操作竿と
    をさらに具備する洗浄装置。
  6. 請求項に記載の洗浄装置であって、
    前記操作竿は、伸縮自在に構成され、最縮小位置で前記ユニバーサルジョイントを可動不能に保持する保持端部を有する
    洗浄装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載の洗浄装置であって、
    前記取付フレームの周囲の一部に設けられ、前記取付フレームの起立姿勢を維持することが可能な脚部をさらに具備する
    洗浄装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1つに記載の洗浄装置であって、
    前記操作竿に掛止されることが可能な電源コードを有し、前記複数のモータへ電力を供給する可搬性のコントローラをさらに具備する
    洗浄装置。
JP2016178177A 2016-09-13 2016-09-13 洗浄装置 Active JP6785602B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016178177A JP6785602B2 (ja) 2016-09-13 2016-09-13 洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016178177A JP6785602B2 (ja) 2016-09-13 2016-09-13 洗浄装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018042640A JP2018042640A (ja) 2018-03-22
JP6785602B2 true JP6785602B2 (ja) 2020-11-18

Family

ID=61693473

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016178177A Active JP6785602B2 (ja) 2016-09-13 2016-09-13 洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6785602B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN209331936U (zh) * 2018-10-15 2019-09-03 宁波博瑞德凯国际贸易有限公司 电动清洁器
CH718246A2 (de) * 2021-01-07 2022-07-15 Gamartec Ag Vorrichtung und Verfahren zum Bearbeiten von Oberflächen.
KR102599327B1 (ko) * 2021-10-22 2023-11-09 최광순 스마트 진동 청소기

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3344893B2 (ja) * 1996-02-29 2002-11-18 アマノ株式会社 ダブルヘッド型床面清掃機
JPH10314087A (ja) * 1997-05-19 1998-12-02 Ishikawajima Shibaura Mach Co Ltd 床洗浄機
JP3798173B2 (ja) * 1999-02-26 2006-07-19 三菱電機株式会社 扁平モータ
JP3737380B2 (ja) * 2001-04-12 2006-01-18 日本原子力発電株式会社 原子力施設等で用いる床面除染装置
JP2002325710A (ja) * 2001-04-27 2002-11-12 Toshiba Tec Corp 掃除機
JP2002325711A (ja) * 2001-05-01 2002-11-12 Toshiba Tec Corp 掃除機
JP4643859B2 (ja) * 2001-06-11 2011-03-02 株式会社早乙女 床磨き機用洗浄液飛散防止装置
JP2004105592A (ja) * 2002-09-20 2004-04-08 Seidensha:Kk 角型たわし状ブラシを用いた床清掃装置
JP5687005B2 (ja) * 2010-08-02 2015-03-18 旭化成ホームズ株式会社 壁面清掃装置
SG11201702449XA (en) * 2014-09-29 2017-04-27 Yale Smith Efficient surface treating machine

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018042640A (ja) 2018-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5511271A (en) Vibration type floor sweeper
JP6785602B2 (ja) 洗浄装置
US7210185B2 (en) Floor cleaning device with motorized vibratory head
US8984696B2 (en) Random orbit disc scrubber
JP2009189534A (ja) 床清掃機
US5355542A (en) Orbiter floor machine
KR101096527B1 (ko) 바닥 광택기
US9386896B2 (en) Surface treating machine and detachable heads
JP2004105592A (ja) 角型たわし状ブラシを用いた床清掃装置
US7143471B2 (en) Vacuum cleaner attachment
JP2016055051A (ja) 床面清掃装置
KR101724153B1 (ko) 걸레청소용 로봇청소기
CN217471853U (zh) 动力驱动清洁装置
JPH10262881A (ja) 掃除用ボール
JP3707498B1 (ja) 背中洗浄装置
JP2003111705A (ja) 床清掃装置の構造
US11134820B1 (en) Floor machine with attachment system
JP2008200457A (ja) 壁面手入れ機
JP3181759U (ja) 研磨機
CN211029448U (zh) 打磨工具
EP0535391B1 (en) Orbital brushing and polishing machine
JP2002210646A (ja) 家庭用及び業務用振動式床研磨機
JP2602904Y2 (ja) 振動式床面清掃機用シールカバー装置
JP3035615U (ja) ポリッシャ
TWI584770B (zh) Resistant device with elastic resistance

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200826

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6785602

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250