JP3737231B2 - ボールペンチップ及びそれを用いたボールペン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールペンチップ、及びそれを用いたボールペンに関する。さらに詳細には、小径部と大径部とがテーパ部により一体に接続された金属製パイプの塑性加工から得られる、特に、比較的高粘度である油性ボールペンインキに最適な油性インキ用ボールペンチップ、及びそれを用いた油性インキボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のボールペンチップにおいて、例えば、特公平2−61341号公報等には、耐久性の向上とインク供給路の設計を、ボール径に規制されることなく自在に行う目的で、金属細管の先端をその全周にわたって内方向に押圧して先端に向かうに従い次第に窄まるよう形成して窄め部を設け、その先端部に局部的に焼鈍加工を施し、その後、窄め部の内壁を孔さらいしてボール抱持部を形成してなるボールペンチップが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のボールペンチップは、ボール抱持部を形成する際、孔さらい加工や溝形成加工等の切削加工が必要である。そのため、ボール抱持部の内面にバリや切り粉を残留させ、また、切削工具が磨耗するに従いボール抱持部の内面粗度を粗くさせ、それにより、円滑なボールの回転及び円滑なインキ流通が阻害されがちであった。
【0004】
さらに、前記従来のボールペンチップは、孔さらい加工により、ボール抱持部の周壁が肉薄になり、該ボール抱持部の強度を低下させる。そのため、長期にわたり安定したボール保持性が維持できず、ボールの脱落を発生させやすい。また、そのことから、予め、ボール抱持部周壁を肉厚にする必要があり、製造工程を煩雑なものにしていた。
【0005】
また、前記従来のボールペンチップは、切削加工する際、パイプ後端をチャックして、パイプ先端側よりドリル等の刃物を挿入させるため、加工物の軸線と刃物の軸線がずれる、いわゆる、芯ずれが生じやすい。前記芯ずれが発生すると、ボール抱持部の肉厚が不均一になることにより、ボール抱持部の強度が低下したり、抱持部内径のばらつきが大きくなり、それにより、ボールの保持性を低下させ、ボールを脱落させるおそれがあった。
【0006】
本発明は前記従来の不具合を解消するものであって、内径ばらつきを抑えた十分な強度を有するボール抱持部を形成し、円滑なボールの回転及び円滑なインキ流通を可能にし、ボール抱持部にて長期にわたりボールを安定保持するボールペンチップ、特に、油性ボールペンインキに最適なボールペンチップ、さらにはそれを用いたボールペンを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
概要
本発明は、直円筒状の大径部3と、先端近傍周壁にボール受け座用の複数の内方突起61を塑性変形により形成し該内方突起61前面でボール5を回転可能に抱持する小径部2と、前記大径部3と前記小径部2とを接続するテーパ部4とが塑性変形により一体に形成された金属製パイプからなり、前記小径部(2)、前記テーパ部(4)、及び前記大径部(3)が略均一肉厚であるボールペンチップ1(請求項1)を要件とする。
【0008】
前記ボール受け座用の複数の内方突起61を塑性変形により形成する構成により、ボール抱持部6を形成するための孔さらい等の切削加工が不要となるため、ボール抱持部6の内面にバリや切り粉を残留させず、内面を平滑に保ち、また、ボール抱持部6の周壁を肉薄にしたり、切削加工時に生じがちな芯ずれによるボール抱持部6の周壁の肉厚を不均一にしたりすることがない。その結果、円滑なボールの回転及び円滑なインキ流通が可能となるとともに、ボール抱持部6からボール5の脱落のない長期にわたる安定したボール5の保持が可能となる。
【0009】
また、本発明は、前記ボールペンチップ1を用いたボールペン10であって、詳細には、直円筒状の大径部3と、先端近傍周壁にボール受け座用の複数の内方突起61を塑性変形により形成し該内方突起61前面にてボール5を回転可能に抱持する小径部2と、前記大径部3と前記小径部2とを接続するテーパ部4とが塑性変形により一体に形成された金属製パイプからなり、前記小径部(2)、前記テーパ部(4)、及び前記大径部(3)が略均一肉厚であるボールペンチップ1を、インキ収容筒8先端に備えたボールペン10であって、前記インキ収容筒8内に粘度1000mPa・s〜30000mPa・s(ミリパスカル秒)の油性インキ81を収容し、前記ボールペンチップ1内のインキ通路11に前記インキ81を直接流通させたこと(請求項6)を要件とする。
【0010】
ボールペンチップ1内のインキ通路11を、粘度1000mPa・s〜30000mPa・sの油性インキ81が、直接流通する構成であるため、インキ81が、比較的高粘度であり、一般には先端のボール5まで円滑に流通しがたいけれども、ボールペンチップ1が、大径部3と、テーパ部4とを備えた構成であるため、潤沢なインキがボール抱持部6まで途切れなく供給され、筆跡かすれがない。また、前記テーパ部4をただ一つ設けたことにより、円滑なテーパ状内面を形成でき、より一層、インキ流出性を向上させる。
【0011】
また、本発明ボールペン10は、請求項1のボールペンチップ1を採用しているため、内径ばらつきを抑えた十分な強度を有するボール抱持部6を形成し、円滑なボールの回転及び円滑なインキ流通を可能にし、ボール抱持部6にて長期にわたりボールを安定保持できる。
【0012】
▲2▼小径部
また、前記構成(請求項1,請求項6)において、小径部2は直円筒状、即ちストレート状円筒形状である構成(請求項2,請求項7)が好ましい。この場合、テーパ面ではなく直円筒状の小径部2に、ボール受け座用の内方突起61を径方向外方から径方向内方への塑性変形により形成する構成であるため、ボール受け座の形成位置が前後にばらついたとしても、ボール受け座の深さや内径寸法(即ち、各々の内方突起61の頂点に接する仮想内接円直径D)、あるいはボール抱持部6の内径(これは、径方向のボール5の移動を規制する内壁の内径であり、小径部内径Cと略等しい)がばらつくことなく一定である。そのため、各々の内方突起61の間の隙間からなるインキ通路、あるいはボール5外周面とボール抱持部6内周面との間に形成される隙間からなるインキ通路にばらつきを生じさせず、常に一定のインキ流通量を保つことができる。
【0013】
また、前記ボール抱持部6の後方にも、直円筒状の小径部2を残すことが好ましい。それにより、外観的に細いペン先部のイメージをユーザーに与えると共に、小径部2の直円筒状の側面が、定規やテンプレート等に対して安定した摺接状態を維持できる。
【0014】
また、前記小径部2の内径Cは、ボール抱持部6の内径と略一致し、ボール5の外径より僅かに大きく(具体的にはボール外径より0.01mm〜0.03mm大きく)設定される。
【0015】
▲3▼テーパ部
また、前記ボールペンチップ1において、前記テーパ部4の外面の角度αを10度〜45度に設定してなること(請求項3,請求項8)が好ましい。また、前記テーパ部4は均一肉厚であることが好ましく、それにより、テーパ部4の内面に、外面のテーパ角度αに等しい10度〜45度の円錐面状のインキ通路11が形成される。
【0016】
前記テーパ角度αは、10度より小さい場合は、小径部2の筆記先端部としての強度が不足し、テーパ部4にて筆記時ぐらついたり折れ曲がるおそれがあり、その上、テーパ部4内部の円滑なインキ流通を妨げ、筆跡途切れを発生させるおそれがある。一方、前記テーパ角度が45度より大きい場合は、テーパ部4と小径部2及び大径部3との接続箇所に過度の折り曲げ変形によるクラックを発生させるおそれがある。即ち、前記テーパ部4の角度αを、10度〜45度にしたことにより、円滑なインキの流れが可能となるとともに、大径部3及び小径部2との接続箇所を過度に変形させることがなく、クラックを発生させず、該接続箇所の強度を低下させることがない。さらに好ましくは、前記テーパ角度αは、10度〜30度の範囲が有効である。それにより(即ち、角度αが30度より小であることにより)、一層、クラックの発生を抑止することができる。
【0017】
また、前記テーパ部4は、ただ一つ設けること(即ち、単一であること)が好ましく、それにより、小径部2と大径部3とを滑らかに接続する。即ち、前記テーパ部4は、インキ流通を阻害しがちな、複数のテーパ面を有する階段形状でなく、円滑なテーパ内面を備えるため、スムーズなインキの流通を確保する。
【0018】
▲4▼ボール外径
本発明ボールペンチップ1は、外径0.25mm〜0.55mm(ミリメートル)、好ましくは外径0.25mm〜0.45mmのボール5が小径部2先端に抱持される細字筆記用チップであること(請求項4,請求項9)が好ましい。即ち、前記範囲の外径のボール5を採用するとき、小径部2も細径パイプとなり、一般に、インキ流通性、及び折れ曲がり強度の面で不利となるが、請求項1,2又は3のボールペンチップ1の場合(若しくは請求項6,7,又は8のボールペン10の場合)には、十分なインキ流通性、及び十分な折れ曲がり強度が満足される。
【0019】
▲5▼大径部
大径部3は、筆記具本体にその外周面が保持される。詳細には、筆記具本体の取付孔71(例えばペン先保持部材7の取付孔71)にその外周面が圧入保持される。また、前記大径部3は、長手方向の適宜長さを備えた直円筒状であるため、取付孔71にぐらつきなく安定保持させることができる。
【0020】
▲6▼大径部と小径部の内径比
また、前記ボールペンチップ1において、大径部内径Bの小径部内径Cに対する比「B/C」が、1.2より大、且つ、4.0より小であること(請求項5,請求項10)が好ましい。
【0021】
小径部内径Cに対する大径部内径Bの比「B/C」は、1.2以下では十分なインキ流通性が確保できないが、1.2より大であることにより、筆記に際して最小限のインキ流通性が確保できる。実際には、より潤沢且つ円滑なインキ流通を確保するために、前記内径比「B/C」は、2.0より大であることが有効である。また、前記内径比「B/C」は、余り大きいと塑性加工に困難が生じるため、4.0より小さく設定されることが好ましい。即ち、「1.2<B/C<4.0」、好ましくは、「2.0<B/C<4.0」のとき、インキ流通性と塑性加工性が同時に満足される。
【0022】
▲7▼材質
また、前記ボールペンチップ1の材質は、金属であり、具体的には、十分な強度と耐腐食性を備えるステンレス鋼が好ましい。さらに具体的には、塑性変形が容易なオーステナイト系ステンレス鋼(例えば、SUS304,SUS305,SUS321等)が有効である。
【0023】
▲8▼インキ
本発明ボールペンチップ1は、高粘性のインキ(一般には油性インキ)がその内部を流通するとき最適であるが、この他にも、チップ1の内部に、低粘性あるいは剪断減粘性のインキ(一般には水性インキ)を流通させることもできる。尚、前記油性インキとは、例えば、着色剤、有機溶剤、及び樹脂等の粘度調整剤からなる油性ボールペン用インキが挙げられる。
【0024】
▲9▼インキ粘度
インキ粘度は、ボール外径0.25mm〜0.55mmのとき、1000mPa・s〜30000mPa・sの範囲が好ましい。特に、ボール外径0.25mm〜0.45mmのときには、小径部2が極めて細径となるため、上記範囲より低粘度の、1000mPa・s〜10000mPa・sの範囲が好ましい。尚、本発明において、インキの粘度は、20℃において、B形回転粘度計によって測定した。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に従って説明する。(図1〜図4)
図1〜図3は、本発明ボールペンチップ1の一実施例を示す。図4は、図1のボールペンチップ1を適用したボールペン10の一実施例を示す。
【0026】
(実施例)
ボールペンチップ1は、ステンレス鋼(例えば、SUS304,SUS305,SUS321等のオーステナイト系ステンレス鋼)のパイプからなり、先端から順に、小径部2と、テーパ部4と、大径部3とが塑性加工により一体に連設されてなる。また、前記小径部2、前記テーパ部4、及び前記大径部3は、略均一肉厚(具体的には0.1mm)である。それにより、極端に肉厚の薄い、強度的に弱い箇所が存在しない。
【0027】
(小径部)
前記小径部2は、先端にボール抱持部6が形成され、ボール5(具体的には、超硬合金製,外径0.3mm)が回転可能に抱持される。前記ボール抱持部6は、小径部2の先細状先端を径方向内方へ変形した先端縁部62と、前記先端縁部62より僅かに後方の小径部2の先端近傍周壁の複数箇所(具体的には周方向等間隔に3箇所)を径方向内方へ窪ませて形成したボール受け座用の複数の内方突起61とを備える。
【0028】
また、前記小径部2は、直円筒状であり、ここでは、外径が0.52mm,内径Cが0.32mm,長手寸法が1.0mmである。また、前記内方突起61の各頂点に接する仮想内接円の直径Dは、0.13mmに設定されている。
【0029】
(大径部)
大径部3は、筆記具本体にその外周面を安定保持させる保持機能と、インキ収容部からの多量のインキを内部に流通させるインキ通路機能とを備える。前記大径部3は、直円筒状であり、ここでは、外径が1.0mm,内径Bが0.8mm,長手寸法が3.8mmである。
【0030】
(テーパ部)
テーパ部4は、小径部2と大径部3を滑らかに接続する箇所であり、筆記使用時の小径部2のぐらつきを防止する小径部2に対する保持機能と、且つその内部に大径部3から小径部2へインキをスムーズに流通させるインキ通路機能とを備える。
【0031】
また、前記テーパ部4は、均一肉厚の円錐面状であり、外面の角度αが20度であるため、内部にも角度20度の円錐面状のインキ通路が形成される。前記適切なテーパ角度αによりにより、円滑なインキの流れが可能となり筆跡途切れを生じさせず、その上、大径部3及び小径部2との接続箇所を過度に変形させることがなくクラックを発生させず、接続箇所の強度を低下させることがない。
【0032】
さらに、前記テーパ部4は、ただ一つであるため、小径部2と大径部3とを滑らかに接続することができ、それにより、応力集中箇所が少なく、十分な折れ曲がり強度を備えると同時に、内部にインキがスムーズに流通するインキ通路11を形成できる。
【0033】
(適用例)
図4に図1〜図3に示した本発明ボールペンチップ1の適用例(即ち、本発明ボールペン10)を示す。これは、軸筒(図示せず)内部に交換可能に収容されるボールペンレフィルであり、構成としては主に、本発明の図1のボールペンチップ1と、前記チップ1を先端に取り付けたペン先保持部材7と、前記ペン先保持部材7を先端開口部に取り付け、内部に油性インキ81及びフォロア82を収容したインキ収容筒8と、前記インキ収容筒8の後端開口部に圧入固着した尾栓9とからなる。
【0034】
前記ペン先保持部材7は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)の射出成形により得られる。また、前記ペン先保持部材7は、先端に、ボールペンチップ1の大径部3が圧入される取付孔71を有する。さらに、前記ペン先保持部材7の取付孔71の後方のインキ通路内には、インキ中を重力によって前後動自在の弁球72a(球状おもり)と、ペン先上向き状態で前記弁球72aが密接して弁を閉鎖する弁座72b(環状部材)と、ペン先下向き状態でインキ流通可能に前記弁球72aが当接する異形状の規制部72c(具体的には段形状の規制部)からなる逆流防止弁装置72が設けられている。
【0035】
前記インキ収容筒8は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)の押出成形体より得られる。その内部には、比較的高粘度(具体的には4000mPa・s〜10000mPa・s)の油性インキ81が充填される。また、前記充填インキ81の後端には、インキの消費に伴い前進するフォロア82(具体的にはグリース状の逆流防止剤)が充填されている。また、前記インキ収容筒8の後端開口部には、合成樹脂(例えば、ポリエチレン)の射出成形体からなる、通気孔91を備えた尾栓9が圧入固着され、インキ収容筒8外部へのフォロア82の漏出を防止している。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明により、内径ばらつきを抑えた十分な強度を有するボール抱持部を形成し、円滑なボールの回転及び円滑なインキ流通を可能にし、抱持部にて長期にわたりボールを安定保持できる。
【0037】
請求項2の発明(即ち、小径部を直円筒状にすること)により、各々の内方突起の間の隙間からなるインキ通路、あるいはボール外周面とボール抱持部内周面との間に形成される隙間からなるインキ通路にばらつきを生じさせず、常に一定のインキ流通量を保つことができる。
【0038】
請求項3の発明(即ち、テーパ部外面の角度αを10度〜45度に設定してなること)により、円滑なインキの流れが可能となるとともに、大径部及び小径部との接続箇所を過度に変形させることがなく、クラックを発生させず、接続箇所の強度を低下させることがない。
【0039】
請求項4の発明(即ち、外径0.25mm〜0.55mmのボールが小径部先端に抱持される構成)にあっては、小径部2も細径パイプとなり、一般に、インキ流通性、及び折れ曲がり強度の面で不利となるが、請求項1,2,又は3のボールペンチップ1の場合、十分なインキ流通性、及び十分な折れ曲がり強度が満足される。
【0040】
請求項5の発明(即ち、大径部内径Bの小径部内径Cに対する比B/Cが、1.2より大であり、且つ、4.0より小であること)により、筆記に十分なインキ流通性と、塑性加工の容易性とを同時に満足するボールペンチップが構成できる。
【0041】
請求項6の発明により、内径ばらつきを抑えた十分な強度を有するボール抱持部を形成し、円滑なボールの回転及び円滑なインキ流通を可能にし、抱持部にて長期にわたりボールを安定保持できるボールペンチップを備えることにより、一般に流動性の劣る油性インキが、ボール抱持部まで途切れなく潤沢に供給され、筆跡かすれのないボールペンが提供できる。。
【0042】
請求項7の発明(即ち、小径部を直円筒状にすること)により、各々の内方突起の間の隙間からなるインキ通路、あるいはボール外周面とボール抱持部内周面との間に形成される隙間からなるインキ通路にばらつきを生じさせず、常に一定のインキ流通量を保つことができる。
【0043】
請求項8の発明(即ち、テーパ部外面の角度αを10度〜45度に設定してなること)により、円滑なインキの流れが可能となるとともに、大径部及び小径部との接続箇所を過度に変形させることがなく、クラックを発生させず、接続箇所の強度を低下させることがない。
【0044】
請求項9の発明(即ち、外径0.25mm〜0.55mmのボールが小径部先端に抱持される構成)にあっては、小径部も細径パイプとなり、一般に、インキ流通性、及び折れ曲がり強度の面で不利となるが、請求項6,7,又は8のボールペンの場合、十分なインキ流通性、及び十分な折れ曲がり強度が満足される。
【0045】
請求項10の発明(即ち、大径部内径Bの小径部内径Cに対する比B/Cが、1.2より大であり、且つ、4.0より小であること)により、筆記に十分なインキ流通性と、塑性加工の容易性とを同時に満足するボールペンが構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ボールペンチップの拡大縦断面図である。
【図2】図1のボール抱持部の拡大断面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】本発明ボールペンの縦断面図である。
【符号の説明】
1 ボールペンチップ
2 小径部
3 大径部
4 テーパ部
5 ボール
6 ボール抱持部
61 内方突起
62 先端縁部
7 ペン先保持部材
71 取付孔
72 逆流防止弁装置
72a 弁球
72b 弁座
72c 規制部
8 インキ収容筒
81 インキ
82 フォロア
9 尾栓
91 通気孔
10 ボールペン
11 インキ通路

Claims (10)

  1. 直円筒状の大径部(3)と、先端近傍周壁にボール受け座用の複数の内方突起(61)を塑性変形により形成し該内方突起(61)前面でボール(5)を回転可能に抱持する小径部(2)と、前記大径部(3)と前記小径部(2)とを接続するテーパ部(4)とが塑性変形により一体に形成された金属製パイプからなり、前記小径部(2)、前記テーパ部(4)、及び前記大径部(3)が略均一肉厚であるボールペンチップ。
  2. 小径部(2)が直円筒状である請求項1記載のボールペンチップ。
  3. テーパ部(4)の角度(α)を10度〜45度に設定してなる請求項1または2記載のボールペンチップ。
  4. 外径0.25mm〜0.55mmのボール(5)が小径部(2)先端に抱持されてなる請求項1、2または3記載のボールペンチップ。
  5. 大径部内径(B)の小径部内径(C)に対する比(B/C)が、1.2より大であり、且つ、4.0より小である請求項1、2、3または4記載のボールペンチップ。
  6. 直円筒状の大径部(3)と、先端近傍周壁にボール受け座用の複数の内方突起(61)を塑性変形により形成し該内方突起(61)前面でボール(5)を回転可能に抱持する小径部(2)と、前記大径部(3)と前記小径部(2)とを接続するテーパ部(4)とが塑性変形により一体に形成された金属製パイプからなり、前記小径部(2)、前記テーパ部(4)、及び前記大径部(3)が略均一肉厚であるボールペンチップ(1)を、インキ収容筒(8)先端に備えたボールペン(10)であって、前記インキ収容筒(8)内に粘度1000mPa・s〜30000mPa・sの油性インキ(81)を収容し、前記ボールペンチップ(1)内のインキ通路(11)に前記インキ(81)を直接流通させたことを特徴とするボールペン。
  7. 小径部(2)が直円筒状である請求項6記載のボールペン。
  8. テーパ部(4)の角度(α)を10度〜45度に設定してなる請求項6または7記載のボールペン。
  9. 外径0.25mm〜0.55mmのボール(5)が小径部(2)先端に抱持されてなる請求項6、7または8記載のボールペン。
  10. 大径部内径(B)の小径部内径(C)に対する比(B/C)、1.2より大であり、且つ、4.0より小である請求項6、7、8または9記載のボールペン。
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