JP3737107B2 - 光学的な軸非対称性を持つ光ファイバの間の角オフセットの決定とファイバの芯合わせおよび継ぎ合わせ - Google Patents
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Description
発明の背景
標準的な光ファイバは実質的に円形−円筒形の外装表面を持つクラッドと、クラッド内のほぼ中心に置かれ、理想的には外部円筒表面の長さ軸に沿っていて従って同じ長さ軸を持つ、薄いファイバコアとを備える。多少偏心しているコアを持つファイバを継ぎ合わせるいろいろの方法が開発されている。例えば出願人の以前のスウェーデン特許出願第9100978−7号、「光ファイバの継ぎ合わせ」、1991年4月3日出願、および第9201235−0号、「光ファイバの継ぎ合わせにおけるアーク融合の制御」、1992年4月16日出願、を参照されたい。これらの方法では、継ぎ合わせ作業においてファイバ末端を回転する必要がなく、コアの芯合わせのために一方のファイバ末端を2つの横方向にずらすだけでよい。これらの方法は特に、いくぶん偏心しているファイバコアの場合を目的としている。この場合仕上げたファイバの継ぎ目ではクラッドの外表面に小さなオフセットができて、これは継ぎ合わせたファイバの長さ方向に小さな段階として見える。一方のファイバ末端の回転も行うことができれば、クラッドの外表面の芯を合わせることができる。
PM光ファイバは、光ファイバを通る情報の伝送において偏光状態を精密に制御しなければならない場合、例えばセンサ用、に用いられる。
商用の偏光保持ファイバは、中心にあるコアと円筒状の外表面を備える周囲のクラッドとを持つ、従来の光ファイバで作られる。断面に見られるように、クラッドには更に高度にドープされたガラス(通常はB2O3でドープされたシリコンガラス)の、2つの実質的に同等な領域がある。これはストレスゾーン、ストレス集中ゾーン、またはストレス発生ゾーンと呼ばれるもので、向かい合ってファイバコアの直径の両側にある。ファイバの長さ軸に対して対称的な、直径の両側にあるこのような2つの領域は、ファイバ全体に延びる。長円形のジャケットファイバでは、コアと同心の長円形のゾーンがクラッド内の中心にある。
偏光保持ファイバには、ファイバ内を通る光に互いに垂直な2つの偏光モードがある。これらは、ファイバの2つの垂直の偏光軸のどちらかに沿ってそれぞれの磁界および電界ベクトルを持ち、これらはまた互いに垂直である。その1つはファイバの断面に見られるように、ストレス集中ゾーンを通って中心を延びる。
このようなPMファイバを互いに接続する場合は、実際に継ぎ合わせる前にファイバの2つの末端のストレスゾーンを互いに向かい合わせて置き、ファイバの偏光軸の芯が互いに合うようにすることがもちろん重要である。芯合わせがよければ、継ぎ目を通る光の偏光モードの漏話が減り、すなわち消光比が高くなる。
2つのコアを持つ2芯コアの光ファイバであって、コアは単一モードファイバと同じ方法で設計されているが、例えば周囲の円形−円筒形のクラッド内の直径面に沿って実質的に対称的になっている場合は、光ファイバはコアの基本モードの消えて行くフィールド間の相互作用に基く多くの線形および非線形現象を研究した材料から構成される。これらは簡単な光束分離器、ファイバセンサ、非線形スイッチから成る。
しかしこのようなファイバを用いる際の大きな欠点は、コアの寸法が小さいことと互いに比較的接近していることにより、2つのコア内での信号の励起と検出が難しいことである。2芯のファイバの一般的なコア直径は約3−4μmであり、2つのコアの間の一般的な距離はコアの直径の数倍程度である。継ぎ合わせる一方のファイバの末端を回転させずに行う従来の継ぎ合わせ方法では、標準形の単心の光ファイバを二重コアを持つファイバにまたは二重コアを持つ2本のファイバ同士を、突き合わせ接続することはできない。
この問題を克服するためにこれまで用いられた1つの方法は、大きな光学要素とレンズを用いて入力光の焦点をコアに集束させることであった。しかしこの方法は、光の導入の際に大きな損失(7−8dB)を生じることと、大きな光学要素を用いると例えば安定性が不十分になるという欠点があるために、実際に用いるには不適当である。
PM光ファイバと2芯光ファイバは光学体として考えると軸対称性を欠くという共通の性質がある。すなわちファイバに沿って延びる非軸の長さ方向の光学的不均質性、すなわち光学的に妨害する領域がある。同様な光ファイバを継ぎ合わせるためには、長さ軸の回りに測定されたおよび/または計算された角度だけ回転して、非対称性領域の芯を互いに合わせなければならない。
出願人の以前のスウェーデン特許出願第9300521−1号、「PM光ファイバの芯合わせと継ぎ合わせ」、1993年2月17日出願に、PM光ファイバをその長さ軸の回りに明確な角度に位置決めする方法と、この位置決めを用いて2本のPM光ファイバの間で優れた継ぎ合わせを行う方法を開示している。決める際にファイバを光で照明すると、そこにレンズ効果が観測される。すなわち、ファイバを通る光に対して光強度が決定される。この場合ファイバ軸に垂直な光強度曲線は、光ファイバのコアまたは中央領域に対応して最大値を持つ。この最大値の外側に、光強度は低いが光強度がその線上でほぼ一定の領域がある。ファイバの外表面の外側の領域の光強度は、ファイバがない場合の光強度にほぼ対応する。レンズ効果は、光強度の高い中央領域とすぐ隣接する領域との差異により生じる。位置合わせを行うには、ファイバを回転してレンズ効果が最大か最小になるようにする。
イトー他の米国特許第5,013,345号には、高精密で高価な光学要素を用いてPM光ファイバの芯合わせを行う方法が開示されている。ここでは、1本のファイバを所定の方向で観測して基準像を形成し、次にPMファイバの末端を回転して回転中に観測し、その像が基準像と一致するとファイバ末端の回転を止める。
発明の概要
本発明の目的は、光ファイバ間の、一般には2つの光を透過させる物体間の角度の芯合わせを行う方法と装置を与え、軸非対称性、特に物体の光学的に不均質なまたは光学的に妨害する部分を、標準の光学要素を備える市販の自動ファイバ継ぎ合わせ機械を用いて、追加の装置をできるだけ少なくした簡単な方法で互いに芯合わせをする、すなわち位置合わせをすることである。
本発明の別の目的は、2本の光ファイバの位置合わせおよび継ぎ合わせを行う方法と装置を与え、軸非対称性の、特にファイバ内のストレスゾーンやファイバコアなどのファイバ継ぎ目の光学的に非均質性の部分を、市販の自動ファイバ継ぎ合わせ機械を用いて、追加の装置をできるだけ少なくした簡単な方法で互いに芯合わせをすることである。
本発明の別の目的は、PM光ファイバの継ぎ合わせを行う装置と方法を与え、継ぎ目においてファイバの偏光軸の芯を互いに合わせることである。
本発明の別の目的は、二重コアを持つ光ファイバの継ぎ合わせを行う方法と設置を与え、継ぎ目においてファイバ内のファイバコアの芯を互いに合わせることである。
本発明により上述の目的が達せされる。その特徴は、請求の範囲に示す。
軸非対称性の、特に光ファイバの末端内の一般には2つの円筒形物体内の、光学的に不均質な領域の、および特別の場合はそれぞれ偏光を保持する種類のまたは2芯を持つ種類の光ファイバの随意の角開始位置にあるストレスゾーンまたは2つの末端の2芯を通る面の、間の角オフセットすなわち互いの角位置を決定するには、長手方向の軸(以下「長さ軸」という)の回りに異なる角位置に回転しながら末端または物体をそれぞれ照明する。回転中の異なる角位置において、物体または末端を通りその位置が長さ方向に延びる物体の中央部に対応する光と、物体とファイバ末端を通りその位置が中央部に最も近くて外側にある領域に対応する光との、光強度の差を決定する。
長さ軸の芯合わせができていて、互いに向かい合って或る開始角位置にある2つの円筒形物体内の軸非対称性の間の角オフセットすなわち互いの角位置は、例えば、2つの物体が光学的に同一構造であれば、一方の物体と他方の物体の端面が同じ角位置にあるようにする、すなわち各物体の構造または各物体の内部構成も、特に光学的性質に関して、芯が合うようにするために、一方の物体を共通の長さ軸の回りに開始位置から回転しなければならない角度である。各物体の構造が光学的に同じではなくて似ている場合は、一方の物体を回転しなければならない角位置は、この物体の光学的構造が他の物体と最も一致すなわち合致するような位置である。
光強度は、光源の写像すなわち絵が得られる範囲の近くまたはその中の領域で決定する。従来の光ファイバに光が当たると、その主部分すなわちクラッドは円筒形のレンズとして作用して光を焦線に集束し、焦線の近くのファイバの絵が得られる。決定に当たっては、光強度はこの焦線の近くを用いる、すなわちこれに実質的に垂直な或る線に沿って、従ってファイバの長さ方向にとる。また線は照明光の中心線に対して、すなわち光源からファイバへの線に対して、小さ過ぎない角度すなわち30度より大きい角度、でなければならない。
決定された差は回転角の関数として得られるもので、物体と末端それぞれに関する曲線を形成する。曲線を比較し、新しい角位置に平行移動して、曲線の形が最もよく一致するところを得る。この角位置での曲線の間の角度は、軸非対称性の間の、特に光学的に不均質性または妨害する領域の間の、すなわち第1の特殊な場合ではPM光ファイバの偏光軸の間または2つの末端のストレス集中ゾーンの間の、また第2の特殊な場合では2芯光ファイバの末端の2つのコアを通る面の、物体または末端それぞれの開始位置での、物体またはファイバ末端それぞれの中心軸の回りの相対な角位置を与える。2本のPMファイバまたは2本の2芯ファイバを継ぎ合わせる場合はこのようにして決定した角を用いてファイバの末端を回転するので、ファイバ末端での偏光軸またはストレス集中ゾーンまたは2つのコアを通る面は、軸非対称性の、特に2つのファイバ末端内の光学的に不均質な領域の芯が互いに合うように、継ぎ合わせる前にそれぞれ互いにまたは一般にファイバ末端の回転変位すなわち角変位と芯合わせを行う。
長さ軸回りの、特殊な場合は随時の角開始位置に置かれたPM光ファイバまたは2芯ファイバそれぞれの偏光軸または2つのファイバ末端の2芯を通る面の間の、光学的に妨害する領域の角オフセットの決定の際は、物体またはファイバ末端を光束により、適当な光学装置が備える光源からの例えば実質的に平行な光束により、特に物体またはファイバ末端それぞれの長さ方向に実質的に垂直に照明する。ファイバの場合は、融接による継ぎ合わせのように、ファイバ末端の長さ軸の芯を互いに実質的に合わせまたは少なくとも互いによく平行にして、末端面を互いに近くまたは実質的に突き合わせて置くことができる。次に、1つの適当に置いた光源により照明する。
次に2本のファイバの物体または末端それぞれを、開始角位置から適当な全角度区間にわたって、その長さ軸の回りに回転する。使用可能な最小の全角度区間は、物体またはファイバそれぞれの回転対称性に依存する。回転対称性が二相または二値であれば、すなわち例えば半回転したときに物体の断面が開始位置の断面と一致する場合は、角度区間は少なくとも半回転である。
オフセットを決定するPMファイバは、理想的な場合はそれぞれが長さ軸に関して対称でなければならず、従って測定される差の値は180°すなわち半回転の周期で周期的に繰り返される。しかしPMファイバは製作過程が複雑なために、このような対称性はほとんど存在しない。従って差(または高さと呼ぶ)の決定は全回転の角位置で行われる。
例えば2つのコアを持つファイバでは、しばしば二重対称性が見られる。しかし一般には対称性は完全ではなく、従ってこの場合にも、全回転の角度区間を用いるのがよい。
回転中に、間隔をあけた異なる角位置において、ファイバ末端を通りその位置がファイバの中央部に対応する光と、ファイバ末端を通りその位置がファイバ中央部に最も近くてその外側にある領域に対応する光との、光強度の差を決定する。差(または高さと呼ぶ)の決定は、用いた全角度区間にわたって等分した角位置について行う。
次に、それぞれ一方の物体またはファイバ末端について決定された差を、それぞれ他方の物体またはファイバ末端についての差と比較する。この比較から、一方の物体またはファイバ末端のその開始角位置に対する角位置から角オフセットを決定する。これがこの物体またはこのファイバ末端の角開始位置であれば、この物体/ファイバ末端の決定された差と他の物体/ファイバ末端の差は非常によく一致したはずである。従って所望の角オフセットを、この角位置に対応する角度として決定することができる。異なる種類の物体またはファイバ末端が異なる種類の光ファイバのものである場合は、決定された角位置に対応する角度に一定の値を加えなければならない。この値は、決定が行われた対になった物体または対になった光ファイバそれぞれに特有のものである。
各角位置の物体/ファイバ末端についての異なる角位置での差の決定では、物体/ファイバ末端の長さ軸に実質的に垂直な直線に沿って光強度曲線を決定する。その後この曲線を評価して、曲線の中央部と曲線の中央部に最も近い領域の差を決定する。更に各角位置において、互いに間隔をあけたいくつかのこのような直線に沿って光強度曲線を決定することができる。次に考慮された角位置における差の決定では、この角位置において決定された曲線から決定される差の平均を用いる。
一方のファイバ末端における差p1,p2,...,pNと、他方のファイバ末端における差q1,q2,...,qNの一致度は次の相関関数Cにより決定する。
ただし、Cの値が高いことは一致度がよいことを意味する。
限られた数の回転角に対してだけ差が決定できることが多く、従って一致度をより正確に評価するため、ある物体/ファイバ末端の決定された差の値に対して、内挿関数を角回転の関数として計算することができる。他の物体/ファイバ末端の差の値との比較のために、内挿関数から更に内挿された別の値を決定することもできる。
光ファイバ、特にPM光ファイバまたは2芯光ファイバの末端の特殊な場合には、2本のPM光ファイバまたは2芯光ファイバのそれぞれの末端の、光学的に妨害する領域を通るまたはストレスゾーンまたは2つのコアを通る面の間のファイバ末端の長さ軸の回りの角オフセットの決定をファイバの継ぎ合わせに用いて、よい継ぎ目にすることができる。まずファイバの長さ軸の芯を実質的に互いに合わせ、または少なくとも実質的に互いに平行にして、光ファイバの端面を、互いに近づけてまたは実質的に互いに突き合わせてまたは互いに向かい合わせて、置く。次にファイバの末端をその長さ軸の回りに回転して、妨害する領域の間の、特に偏光軸の間またはストレスゾーンまたは二重コアを通る面の間の、各ファイバ末端の角度の芯が合うように、互いの角位置をとる。最後にファイバ末端を互いに付着させまたは締め付けて、適当な方法で、特に融接により、互いにこの位置にしっかり固着しまたは固定する。一方のファイバの端の他方のファイバの末端に対する回転は、回転の前に決定された角オフセットに対応する角度になっているはずである。
図面の説明
本発明の一実施態様について、以下の図面を参照して、例示的にただし限定的でなく説明する。
第1a図と第1b図は、入射光線の方向に対してファイバのストレス集中ゾーンの2つの異なる方向で光源から照射されるPM光ファイバを示す略図である。
第1c図と第1d図は、それぞれ第1a図と第1b図の方向から光がファイバを通って進んだ後の得られた光強度を示す。
第2a図と第2b図は、ファイバのコアの2つの異なる方向での2芯光ファイバの、第1a図と第1b図と同様な略図である。
第2c図と第2d図は、それぞれ第2a図と第2b図の方向から光が2芯ファイバを通って進んだ後の得られた光強度を示す。
第3図は、光ファイバの継ぎ合わせ装置内の光路および電極を示す略図である。
第4図は、光ファイバの継ぎ合わせ装置の部分的なブロック図の略図である。
第5図は、2つのPMファイバ末端での相対的な中央の光強度を、回転角の関数として示す図である。
第6図は、第5図のファイバ末端での相関値を、オフセット角の関数として示す図である。
第7図は、第6図と同様であるが、より小さい角度区間における図を示す。
第8a図は、特殊な型のPMファイバの相対的な中央の光強度を、回転角の関数として示す図である。
第8b図は、第8a図に強度曲線を示したファイバの断面を示す。
第9a図と第9b図、第10a図と第10b図、第11a図と第11b図は、他の特殊な型のPMファイバについて、それぞれ第8a図と第8b図と同様に示す図である。
第12図は、2芯光ファイバの2つの末端での相対的な中央の光強度を、回転角の関数として示す図である。
第13図は、第12図のファイバ末端での相関値を、オフセット角の関数として示す図である。
第14図は、第13図と同様であるが、より小さい角度区間における図を示す。
望ましい実施態様の説明
以下に本発明について、PM光ファイバおよび2芯光ファイバの末端の芯合わせと接続に関して説明する。
第1a図と第1b図に、従来のコア3と、その長さ軸6の回りに2つの異なる方向に回転した2つのストレス集中ゾーン7を備えるPM光ファイバ1を通る平らな光束(第1a図、第1b図に示すように上から当たる)の進む光路の略図を示す。また、光ファイバ1は、コア3とストレスゾーン7を囲む実質的に外側の円形−円筒形の表面を持つクラッド5を備える。ファイバの断面図に見るように、ゾーン7はファイバの長さ軸に対して2カ所に、多少とも正確に直径方向に互いに向かい合っている。
PMファイバ1を通る光は、互いに垂直な2つの偏光モードを持つことができる。これらの2つのモードは、ファイバ1内の対称な平面内に磁界および電界ベクトルを持ち、より特定して言うと、2つの偏光軸8と8’のどちらかに沿っている。一方の8はファイバ1の断面に見るようにストレス集中ゾーン7の中心を通り、他方の偏光面8’は前者に垂直に延びる。理想的には、これらの平面8と8’はファイバ1の中心線6すなわちコア3の中心も通る。従ってPM光ファイバの両末端の接続の際は、ファイバ末端の偏光軸またはストレスゾーンは一方の端から他方へ光をよく通すように互いに芯合わせをする。いろいろの型のPMファイバの断面を第8b図、第9b図、第10b図、第11b図に示す。
第1a図と第1b図の下のそれぞれ第1c図と第1d図に、ファイバを通る光の強度を示す。強度曲線は、入射する平行光束にもPM光ファイバの長さ軸6にも垂直な方向にとる。更にこの曲線は、ファイバ1のクラッド5によって形成されるレンズの焦線をほぼ通って延びる線に沿って決定されている。第1a図の光ファイバの方向は、どちらのストレス集中ゾーン7も入射する光束の方向に沿ってまた対称的に置かれている。光強度はファイバ1の反対側ですなわちファイバ1を光束が通った後で観察するが、ストレス集中ゾーン7に到着する光線の光強度は余り強くない。これらの領域に入りまた出て進むときとストレスゾーンの表面で反射するときに、光束の屈折が起こる。この場合光線は光ファイバの外側のクラッド部を妨げられずに通ることができ、更に上に述べたような円筒形の物体は到着する平行光線を収束させる効果がある(これを光ファイバのレンズ効果と呼ぶ)ので、光強度曲線において高い中央のピーク9で示している対応する焦点では、かなりの光強度が得られる。
これとは異なり、第1b図のPM光ファイバの方向では、2つのストレス集中ゾーン7は光ファイバ1の直径に実質的に沿っており、その直径は到着する平行光束の方向に垂直である。第1b図から明らかなように、この場合にはストレス集中ゾーン7の妨害効果のため、到着する光線の大部分は光ファイバ1を通過することを阻止される。光ファイバ1を通過する残りの光線は、これが円筒形の物体であるかのように、レンズ効果によって通常のように上と違った形で収束する。この場合は第1b図の下の第1c図に示す光強度曲線は、第1a図の下の第1c図の曲線に比べて、中央ピーク9の高さが非常に低い。
同じように第2a図と第2b図に、長さの中心軸6の回りに2つの異なる方向に回転した2つのコア3’を持つ2芯光ファイバ1’を通る光束の進む光路の略図を示す。第2a図ではコア3’を通る平面8”は入射光の方向に沿っており、第2b図では平面8”はこれに垂直である。この場合、ファイバ1’を通る光に対する光を妨害する領域すなわちコア3’の影響は余りはっきりしない。また2つの方向における中央の光強度の関係も逆であって、第2c図と第2d図の強度曲線で示すように、コア3’を通る平面8”が入射光線に垂直な第2b図の方向の方が、第2a図に示すようにコア3’を通る平面8”がこれに平行であるときより中央の光強度が大きい。
2本の2芯ファイバを接続するとき、継ぎ合目または接合において一方のファイバ末端の1つのファイバコアから他方のファイバ末端の対応するファイバコアへの光の透過を最大にするには、継ぎ合わせる2つのファイバ末端でコアの端面を互いに向かい合わせて置かなければならない。
光ファイバ1、1’をその長さ軸6の回りに連続的に回転すると、第1c図、第1d図、および第2c図、第2d図にそれぞれ示すような、そして中央の強度ピーク9の値がこれらの図に示す曲線の強度値の間にあるような型の曲線が得られる。これらの曲線で、異なる角位置にファイバ1、1’を回転すると、光強度曲線の中央のピーク9の高さとすぐ周囲の部分10との間の差の値hが決まる。
この値hを光ファイバ1、1’の異なる角位置について、例えば10度毎に決定する。この決定された高さを、2つの個別のPMファイバについて、この場合は左のファイバ末端と右のファイバ末端という継ぎ合わせる2つのファイバ末端について、第5図のグラフに示す。同種類のファイバでは、第5図に示す高さの形状はほとんど同じ形をしているはずで、形状曲線を適当に平行移動すると一致するかまたは非常によく合致すせる。このようにして得られる角移動値は、開始位置におけるファイバ末端の間の角オフセットである。
一致度を数字的に評価するため、決定されたhの値をベクトルPとQとしてそれぞれ書くことができる。
P={p1,p2,p3,...,p36} (1)
Q={q1,q2,q3,...,q36} (2)
ただし、p1,q1は角位置0°に対する値であり、p2,q2は角位置10°に対する値である、など。
次に相関関数を次のように定義する。
ただし、ベクトルxとyは次のように定義する。
X={X1,X2,X3,...,XN} (4)
Y={Y1,Y2,Y3,...,YN} (5)
Nは考慮した等距離の測定点の数であって4で割れると仮定するので、例えばベクトルPとQはN=36のときで有効である。またkは相関の計算においてベクトルXの点が始まるインデックス値である。インデックス値kは間隔−N/4<=k<N/4の区間で整数であり、従って角度値にも対応する。相関は測定点の全数Nの半分に対応する点、従ってファイバの半回転に対応する点の数だけ、式(3)に従って計算する。より特定すると、相関は測定点xk+9,xk+10,...,xk+23とy9,y10,...y23の間のN=36に対して、または例えば一方のファイバの回転角(−90°+k・10°),(−80°+k・10°),(−70°+k・10°),...,(70°+k・10°),(80°+k・10°)と他方のファイバの回転角−90°,−80°,−70°,...,70°,80°での測定点に関して計算する。開始インデックスkはここでは−9から8までの整数であり、従ってXベクトルの角位置−90°,−80°,...,80°に対応する。2つのファイバ末端に対して(X=P,Y=Qに設定)このように計算された相関値Cを、第6図のグラフに示す。この図から、相関の最大値は約50°すなわちk=4で得られることが分かる。
従って相関関数(3)により、1つのh形状ベクトルPと別のh形状ベクトルQを比較して、2つのh形状の間に最大の相関を得ることができるベクトルPの合計区間の値を得ることができる。第6図参照。例えばkが最大の相関が存在する点、すなわち
Max{C(k,N,P,Q),Kε[-N/4,+N/4]}=C(K,N,P,Q) (6)
であれば、ファイバのストレスゾーンを通る平面の間の、または一般に2本の同等なファイバの軸非対称性の間の、特に各ファイバの光学的不均質性の間の、ファイバの長さ軸の回りの角変位すなわちオフセットは、第1a図、第1b図、第2a図、第2b図に示す種類の長さ軸の回りの回転において、概略
α=10(K−N/4) (度) (7)
で決定される。ただし数10はスケールファクタであって、測定点が10度毎であることを示す。式(3)は移動すなわちオフセットαを与えるもので、その精度は±9°より小さい、すなわち、よい。
次にこのように決定された±9°の範囲内で、各ファイバ末端の値hについての滑らかな形状曲線を曲線当てはめ法により、例えば3次当てはめを用いた内挿(「3次スプライン」)により決定することができる。一方のファイバ末端についてこのようにして決定された関数は、数値計算では上のようなベクトル
P={p1,p2,p3,...,pN} (8)
として設定される。ただし要素は、例えば−17°,−16°,−15°,...,17°,18°だけ角度αから変位したN=36点での内挿されたh値に等しい。同様にして、他方のファイバ末端に対するベクトルQも上のように
Q={q1,q2,q3,...,qN} (9)
と設定され、上と同様に例えば角度値−17°,−16°,−15°,...,17°,18°でのN点の内挿されたh値に等しい要素を持つ。
再び相関関数(3)は、開始インデックスk(上の例では回転角αからの角偏差−8°,−7°,−6°,...,8°,9°に対応する)の異なる値について、(8)または(9)に従う内挿値の間の相関を決定するのに用いられる。次に再び上と同様に、開始インデックスkと対応する角偏差α、すなわち最大相関
Max{C(k,N,Pα,Q),kε[-N/4,+N/4]}=C(K,N,Pα,Q) (10)
が決定される。
第5図のh形状の内挿値により決定された相関値の曲線のグラフを、角区間(α−9°,α+9°)、α=50°に対して、第7図に示す。第7図の曲線の最大は、ここではΘ=−2.7°のところである。
従って2本のファイバの末端の間の最後に決定される角オフセットαfinalは、
αfinal=α+Θ (11)
と決定される。
従って第5−7図で示した例では、ストレスゾーン7の位置または2本のPM光ファイバを通る平面の間の角オフセットはαfinal=50−2.7=47.3°に等しい。この意味は、第5図の黒丸で示す右ファイバのh形状を角度αfinal=47.3°だけ移動すると(図の右の方向に角度47.3°)、相関の最大値が得られて測定されたh値の間が最もよく一致する、ということである。これは、右ファイバを同じ角度47.3°だけ一方に回転することに対応する。
式(3)により相関値Cを計算する場合に、式(8)−(10)に関して上に述べたようにより正確に計算を行うことのできる小さな角度区間を予備的に決定するため、180°の角度区間で決定された値だけを用いる。これは多くの場合に十分な精度を与える。しかし合計のインデックスiの限界はせいぜい±90°の間の角オフセットだけに対応する。ファイバが対応する回転対称性を持つ場合、すなわち断面で見るように180°回転すると自己一致する場合、すなわち二重または2相回転対称性の場合は、これで十分である。ファイバがこの基準を満足しない場合は、±180°の回転に対応する相関値を計算できるように、合計区間を拡張しなければならない。
従ってベクトルPとQは循環的に拡大して、
P'={p1,p2,p3,...,p36,p37,p38,p39,...,p72} (1')
Q'={q1,q2,q3,...,q36,q37,q38,q39,...,q72} (2')
ただし、開始位置からの回転がp1=p37,q1=q37は角位置0°での値であり、p2=p38,q2=q38は角位置10°での値である、など。
次に少し修正した相関関数C’の形は次の通りである。
ここで、k=1はこの間の角オフセットに10°対応し、k=2はオフセット20°などで、最後にk=36はこの間の角オフセットすなわち変位360°に対応する。上のようにして相関関数C’が最大値を持つkの値が決定され、これが角オフセットの最初の概略値を与える。次に上に従って内挿法により、より精密な決定が行われる。
第5図に示す測定値は、同種類のPMファイバのファイバ末端に関する。しかし異なる型のファイバは異なるh形状を持ち、その例を第8a図−第11b図に示す。第8a図は直径125μmの「ヨーク蝶ネクタイ」PMファイバの形状を示し、第8b図はその断面を示す。この型のファイバはほぼ円形の環状セグメントの形の2つの主ストレスゾーンを持つ。第9a図は、第1a図、第1b図、第2a図、第2b図に示したPMファイバと基本的に同じ断面を持つ、直径125μmの「パンダ」PMファイバのh形状を示す。第10a図と第11a図は、それぞれ直径80および125μmの「3M」PMファイバのh形状を示す。断面に見るように、これらのファイバはクラッド内に長円形の領域を持つ。
上に述べた方法を実行して、異なる種類のファイバのファイバ末端で最高の一致と最大の相関を得る際に、ここで決定した角αfinalは、各ファイバの長さ軸に関してその中心に取ったストレス集中ゾーンの間の、またはより一般的に偏光軸の間の、角オフセットである必要は必ずしもない。しかしPM光ファイバの型の考慮した対に特有の一定角Δfiberl,fiber2を加えることにより、正しい角オフセットが得られるようである。一定の追加する角は、継ぎ目を通る光の消光比を積極的に測定するか、ファイバ末端の端面を顕微鏡で観察することにより、決定することができる。第8a図−第11b図を見れば分かるように、このような追加の値は一般に+90°または−90°である。
2本のPMファイバのストレス集中ゾーンまたは偏光軸の位置の間の角オフセットαfinalが分かると、更に例えばIEEE J.光波技術、Vol.LT−5、1987年、910ページに従って、消光比Rは、
R=10 log(tan2αfinal) (dB) (12)
から計算することができる。角オフセットαfinal=−1.5°では、対応する消光比Rは−31.6dBと計算される。実際には2本のPMファイバの間の継ぎ目で消光比は、上に述べたように各ファイバ末端で継ぎ合わせたファイバを異なる角位置に回転し、継ぎ目の両側の継ぎ合わせたファイバの位置の光強度曲線を決定し、高さの形状を計算し、相関関数を用いて仕上げたファイバ継ぎ目のオフセット角を決定する、ことにより決定することができる。そして比は式(12)から計算することができる。
第12図−第14図に、2心ファイバの2つのファイバ末端について第5図−第7図に対応する測定値および計算値を示す。概略の計算では、α=0°すなわちk=0において相関は最大である。内挿することにより、角増分はΘ=−1.0であり、得られる全角オフセットαfinal=0−1.0=−1.0°である。
2本の同等の光ファイバの2つの末端の間の長さ軸周りの角オフセットを決定する上述の方法は、光ファイバ用の普通のプロセッサ制御継ぎ合わせ装置で実行することができる。またこれを用いれば、或るファイバ末端内の光を妨害する領域が別のファイバ末端内の対応する光を妨害する領域と実質的に芯が合っており、またPMファイバ内の偏光軸またはストレス集中ゾーンまたは2芯ファイバ内の2つのコアの芯が実質的に合っており、また互いに接してまた向かい合っているような特殊な場合に、継ぎ目を持つこのようなファイバの継ぎ合わせを簡単に行うことができる。
標準型の光ファイバの市販の継ぎ合わせ装置の主要部の詳細を第3図に示す。2つの光源13を、互いに垂直な方向に光ファイバに当たる光束を出すように配置する。ファイバを通って標準的な品質の光学レンズ15を通過する光束はプリズム17によって屈折し、光束分離器19により集められて1本の平行光束になる。このようにして得られた1本の平行な光束は更にプリズム21で屈折し、レンズ23により、図示していないビデオカメラの感光要素上に写像する、すなわち再生する。レンズ23はこのビデオカメラ内に含めてもよい。この光学システムにより、光ファイバは2つの垂直な方向から見ることができる。2つの光源は、ここでは交互に起動する。2本の光ファイバを継ぎ合わせる場合は、2つの電極25の間にアークを発生する。電極25は、2つのファイバの端面にアークが当たって端面を融かすように置く。
2本の光ファイバを継ぎ合わせる装置の概要を第4図に示す。この装置は原理的には従来の光ファイバの自動継ぎ合わせ装置であって、これにファイバの角度を変える装置を加えたものである。また決定された強度曲線を分析する特殊なルーチンを備える場合がある。また第4図は光学システムのいくつかの部品を省略した概略図であって、例えばレンズやプリズムは図示していないし、光源13は1つだけである。
互いに継ぎ合わせる2本の光ファイバの末端を特殊な保持器27内に置く。これによりファイバをその長さ軸の回りに回転することができる。更にこれらの保持器27を、継ぎ合わせ装置のファイバ末端用の、通常の芯合わせ支持器29上に配置する。更にファイバ支持器29は、第3図のランプ13からの2つの光線方向によって示されるのと同じ垂直な装置の方向に、また駆動モータ31によりファイバの長さ方向に、互いに動かすことができる。駆動モータはプロセッサ論理モジュール33内の論理回路とソフトウエアにより制御する。ランプ33は、プロセッサ論理33により自身の駆動回路35により駆動する。電極25は、プロセッサ論理33により制御される対応する駆動回路37により制御する。ビデオカメラ39はファイバ末端の絵を作り、対応するビデオ信号を、ビデオインターフェース41を通して像処理および像分析モジュール43に与える。このモジュール43の像処理および像分析の結果をプロセッサ論理モジュール33に送り、その結果をモニタ45に表示することができる。またビデオカメラ39により描かれたファイバの末端領域の直接得られた絵を、モニタ45に表示することもできる。
2本の光ファイバの可能な継ぎ合わせのときまたその途中で測定する際には、2本の光ファイバの末端を回転する保持器27内に置き、ファイバを互いに平行にかつ向かい合わせて芯を合わせる。プロセッサ論理モジュール33による従来の制御を用いて、2本のファイバをファイバの長さ軸に関して横方向に互いに芯を合わせ、またその端面を互いに近づける。ファイバの末端領域の絵をモニタ45に表示することができ、また像処理および像分析モジュール43により第1c図、第1d図、第2c図、第2d図の曲線に対応して、継ぎ合わせようとする各側でファイバの長さ方向に垂直な、均一に間隔をあけた幾つかの異なる曲線について、曲線を表示する。
回転する保持器27の操作ノブ47を操作することによりファイバの回転角を開始位置から変化させると、全回転にわたって、例えば上に提案したように10度毎に、等分した角の値において曲線が得られる。曲線を分析して、考慮した角位置に対する光強度の形状の高さhを自動的に決定し、その中央ピークの高さを決定し、次に幾つかの高さの平均を計算する。そして各ファイバ末端の対応する数値を連続的にモニタ45上に表示する。ファイバを操作ノブ47により回転するすなわち転がす場合、ファイバを続けて観察するためにはファイバの位置を調整する必要があり、これは前と同じようにプロセッサ論理モジュール33の自動芯合わせ制御により、保持器29の制御モータ31を起動して行われる。
上に説明した方法により、2本のファイバの決定されたhの値を評価して、開始位置における光ファイバの光学的に妨害する領域におけるファイバの長さ軸回りの角位置の間のオフセットを決定し、これにより、ファイバのこれらの領域を互いに芯合わせするためにファイバを互いにどれだけ回転するかを決定する。
ファイバの継ぎ合わせを行う場合は、ファイバを互いに回転させる。実際には、一方のファイバを開始位置に保持したまま、他方のファイバを決定された角オフセットに等しい角だけ開始位置から回転させるので、光学的に妨害する領域の各ファイバの長さ軸回りの角位置は同じであり、特殊の場合には偏光面やストレスゾーンまたはファイバコアを通る面は同じ角度にある。次に再びプロセッサ論理モジュール33の自動芯合わせ制御により、保持器29の制御モータ33を適当に起動して、ファイバをその長さ方向に互いに芯合わせする。その後でファイバの端面を動かして互いに接触させ、または互いに非常に近づけた後、電極25に電圧を加えて適当な加熱および溶接電流を所定の時間流し、2つのファイバの末端を溶かす。ファイバ末端が冷えると、ファイバの接合が完了する。
Claims (25)
- 第1の円筒体の光学的性質軸非対称領域を開始位置とする角度であって第1の円筒体の長手方向の軸を中心として画定される角度と、第2の円筒体の光学的性質軸非対称領域を開始位置とする角度であって第2の円筒体の長手方向の軸を中心として画定される角度との差であるオフセット角を決定する方法であって、前記方法は、
第1および第2の円筒体を透過する光を含む光線で第1および第2の円筒体を照射する段階と、
第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸を中心として開始位置から所定の角度区間の終点まで第1および第2の円筒体を回転させる段階と、
前記回転させる段階において、第1および第2の円筒体のそれぞれの異なる角度位置で、第1および第2の円筒体のそれぞれを通過する光線の光強度であって第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸部分に対応する光線の光強度と、第1および第2の円筒体のそれぞれを通過する光線の光強度であって第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸部分以外の部分に対応しかつ長手方向の軸部分に対応する光強度より低い実質的に一定の光強度との差(h)を決定する段階と、
第1の円筒体のそれぞれの異なる角度位置における回転角度に対する前記差(h)を示す第1の関数と、第2の円筒体のそれぞれの異なる角度位置における回転角度に対する前記差(h)との関係を示す第2の関数を形成し、第1の関数の回転角度に対する位相をずらして第1の関数を変換し、第2の関数と変換後の第1の関数とを比較することによって、第2の関数と最も一致する変換後の第1の関数を決定するようにした、第1の円筒体の決定された差(h)と第2の円筒体の決定された差(h)とを比較する段階と、
第2の関数と最も一致する変換後の第1の関数と変換前の第1の関数の位相差をオフセット角とする段階、
を含むことを特徴とする前記方法。 - 請求項1記載の方法であって、所定の角度区間は、少なくとも1回転の半分であることを特徴とする前記方法。
- 請求項1記載の方法であって、所定の角度区間は、1回転であることを特徴とする前記方法。
- 請求項1から3のいずれかに記載の方法であって、第1および第2の円筒体を光線で照射する際に、光線は、第1および第2の円筒体の長手方向の軸に実質的に垂直となることを特徴とする前記方法。
- 請求項1から4のいずれかに記載の方法であって、第1および第2の円筒体が同一の光学的性質軸非対称領域を有していない場合に、第2の関数と最も一致する変換後の第1の関数と変換前の第1の関数の位相差をオフセット角とする前記段階において、前記位相差にさらに第1および第2の円筒体に特有の一定の角度値が付加された値をオフセット角とする、ことを特徴とする前記方法。
- 請求項1から5のいずれかに記載の方法であって、前記回転させる段階において、第1および第2の円筒体のそれぞれの角度位置における光線の光強度の差(h)は、直線に沿って決定され、直線は、第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸と実質的に垂直に位置し又は第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸に対して所定の角度を形成し、さらに、直線は、光学レンズを構成する第1および第2の円筒体のそれぞれの焦点に近接して又は焦点を経て通過することを特徴とする前記方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の方法であって、前記回転させる段階において、光強度曲線は、第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸に実質的に垂直に延びる直線又は第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸に対して所定の角度を形成する直線に沿って決定され、決定された光強度曲線は、第1および第2の円筒体のそれぞれの差(h)を決定するために評価されることを特徴とする前記方法。
- 請求項7記載の方法であって、前記回転させる段階において、角度位置のそれぞれの光強度曲線は、相互に隔置した複数の直線ごとに決定され、複数の直線ごとに決定された差(h)の平均は、各角度位置で決定された差として使用されることを特徴とする前記方法。
- 請求項1から9のいずれかに記載の方法であって、第1の関数および第2の関数の形成において、角度位置の角度に含まれない角度に対する関数値は、補間により形成されることを特徴とする前記方法。
- 第1の円筒体の光学的性質軸非対称領域を開始位置とし第1の円筒体の長手方向の軸を中心として画定される角度と、第2の円筒体の光学的性質軸非対称領域を開始位置とし第2の円筒体の長手方向の軸を中心として画定される角度との差であるオフセット角を決定する装置であって、前記装置は、
第1および第2の円筒体が透過する光を含む光線を第1および第2の円筒体に照射する照射手段と、
第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸を中心として開始位置から所定の角度区間の終点まで第1および第2の円筒体を回転させる回転手段と、
を含み、前記装置は、
第1および第2の円筒体のそれぞれの異なる角度位置において、第1および第2の円筒体のそれぞれを通過する光線の光強度であって第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸部分に対応する光強度と、第1および第2の円筒体のそれぞれを通過する光線の光強度であって第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸部分以外の部分に対応しかつ長手方向の軸部分に対応する光強度より低い実質的に一定の光強度との差(h)を決定する決定手段と、
第1の円筒体の決定された差(h)を第2の円筒体の決定された差(h)と比較する手段であって、
第1の円筒体のそれぞれの異なる角度位置における回転角度に対する前記差(h)を示す第1の関数を形成し、
第2の円筒体のそれぞれの異なる角度位置における回転角度に対する前記差(h)を示す第2の関数を形成し、
第1の関数の位相を変化させて変換後の第1の関数を生成し、
変換後の第1の関数と第2の関数と比較し、
第2の関数と最も一致する変換後の第1の関数を決定する比較手段と、を含み、
さらに、
第2の関数と最も一致する変換後の第1の関数と変換前の第1の関数の位相差をオフセット角に設定する設定手段と、
を含むことを特徴とする前記装置。 - 請求項11記載の装置であって、照射手段は、平行光線を提供および/または第1および第2の円筒体の長手方向の軸と実質的に垂直な方向に光線を与えることを特徴とする前記装置。
- 請求項11または12に記載の装置であって、回転手段は、第1および第2の円筒体を少なくとも半回転に等しい所定の角度区間で回転することを特徴とする前記装置。
- 請求項11または12に記載の装置であって、回転手段は、第1および第2の円筒体を1回転に等しい所定の角度区間で回転することを特徴とする前記装置。
- 請求項11から14のいずれかに記載の装置であって、第1および第2の円筒体が同一の光学的性質軸非対称領域を有していない場合に、設定手段は、前記位相差にさらに第1および第2の円筒体に特有の一定の角度値が付加された値をオフセット角とすることを特徴とする前記装置。
- 請求項11から15のいずれかに記載の装置であって、決定手段は、それぞれの角度位置において、第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸に実質的に垂直に位置しまたは前記第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸に対して所定の角度を形成し、光学レンズを構成する第1および第2の円筒体のそれぞれの焦点に近接または横断して通過する直線に沿って光線の光強度を決定することを特徴とする前記装置。
- 請求項11から16のいずれかに記載の装置であって、決定手段は、それぞれの角度位置において、第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸に実質的に垂直に延び又は第1および第2の円筒体のそれぞれの長手方向の軸に対して所定の角度を形成する直線に沿って光強度曲線を決定し、決定された光強度曲線は、第1および第2の円筒体のそれぞれの差(h)を決定するために評価されることを特徴とする前記装置。
- 請求項17記載の装置であって、決定手段は、それぞれの角度位置で相互に隔置した複数の直線に対して光強度曲線を決定し、複数の直線ごとに決定された差(h)の平均を各角度位置で決定された差として使用することを特徴とする前記装置。
- 請求項11から19のいずれかに記載の装置であって、比較手段は、第1の関数および第2の関数を形成する際に、角度位置の角度に含まれない角度の関数値を補間により形成することを特徴とする前記装置。
- それぞれが少なくとも1つの光学的性質軸非対称領域を含む第1の円筒体と第2の円筒体の2つの光ファイバを接続する方法であって、
それぞれの長手方向の軸が相互に実質的に一致するように2つの光ファイバの端面を相互に近接または対向して配置する段階と、
2つの光ファイバの端面の光学的性質軸非対称領域が相互に一致するように、2つの光ファイバの端面をその長手方向の軸を中心に相互に回転させる段階と、
一致位置において2つの光ファイバの端面を固定および/または固着する段階と、
を含み、前記方法は、
2つの光ファイバの端面を相互に回転する際に、請求項1から10の記載の方法に従って2つの光ファイバの端面に対して決定されたオフセット角に等しい角度に回転させることを特徴とする前記方法。 - 請求項21記載の方法であって、2つの光ファイバを相互に固定および/または固着する際に、2つの光ファイバの端面は、加熱および融着により相互に接続される前記方法。
- 請求項21記載の方法であって、オフセット角の決定の際に、相互に近接して位置する2つの光ファイバの端面は、単一の光線を使用して2つの光ファイバの側面から同時に照射されることを特徴とする前記方法。
- 請求項11から20のいずれかの装置を含み、それぞれが少なくとも1つの光学的軸非対称領域を含む第1の円筒体と第2の円筒体の2つの光ファイバの端面を接続する装置であって、
それぞれの長手方向の軸が相互に実質的に一致するように2つの光ファイバの端面を相互に近接または対向して配置する配置手段と、
2つの光ファイバの端面を相互に接続する接続手段と、
を含み、
請求項11から20のいずれかの装置により決定されたオフセット角に応じて2つの光ファイバの端面を光学的性質非対称領域の一致を得るように相互に回転させるようにした、ことを特徴とする前記装置。 - 請求項24記載の装置であって、照射手段は、相互に近接して位置する2つの光ファイバの端面の側面を同時に照射する単一の光線を発生する光源を含むことを特徴とする前記装置。
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