JP3735703B2 - エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレクトロルミネッセンス素子に関し、さらに詳しくは、フルカラーのフラットパネルディスプレイなどに好適に使用することのできるエレクトロルミネッセンス素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のフルカラーのフラットパネルディスプレイなどの発達に伴って、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、略して「EL素子」という場合がある)には、高輝度・高効率発光のみならず、高耐熱性・高耐久性が求められている。例えば、カーナビゲーションシステムへの応用に関しては100℃以上の耐熱性が求められている。このため、EL素子を構成する正孔輸送層にも高い耐熱性と耐久性が求められているが、正孔輸送層用の材料としては、これまでにいくつかの有機金属錯体並びにπ共役系分子が報告されているのみである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような有機化合物材料は、モルフォルジー安定性や耐熱性に乏しいものである。したがって、発光輝度及び発光効率が高く、耐熱性並びに耐久性に優れる正孔輸送層用材料を得ることができないのが現状であった。このため、上記フルカラーのフラットパネルディスプレイなどの実用に供することのできるEL素子を得ることができないでいた。
【0004】
本発明は、高い発光輝度並びに高い発光効率を有するとともに、耐熱性や耐久性にも優れた新規なEL素子、並びにかかるEL素子を実現するための新規な正孔輸送層用の有機化合物材料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のEL素子は、基板と、透明電極と、正孔輸送層と、発光層と、背面電極とを具え、これらがこの順に積層されて構成されている。前記正孔輸送層は、順次に積層された第1の正孔輸送層と第2の正孔輸送層とから構成されている。そして、前記第1の正孔輸送層は、4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-2-イル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン及び4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-4-イル(3-メチルフェニル)アミノ]トリフェニルアミンなる有機化合物材料の少なくとも一方から構成され、前記前記第2の正孔輸送層は、N、N’-ジ(ビフェニル-4-イル)-N、N’-ジフェニル-[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジアミンなる有機化合物材料から構成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明者らは、発光強度及び発光効率に優れ、さらには耐熱性や耐久性にも優れた新規なEL素子を開発すべく鋭意検討した。その結果、基板と、透明電極と、正孔輸送層と、発光層と、背面電極とを具えるEL素子において、前記正孔輸送層を2層化するとともに、上述したような特定の有機化合物材料から構成するのみで前記のようなEL素子が得られることを見出したものである。
【0007】
4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-2-イル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン(以下、略して、「o-PTDATA」という場合がある)及び4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-4-イル(3-メチルフェニル)アミノ]トリフェニルアミン(以下、略して、「p-PMTDATA」という場合がある)は、ガラス転移温度がそれぞれ約93℃及び約110℃であり、高い温度までアモルファス状態の保持が可能である。さらに、これらの有機化合物は真空蒸着法を用いることにより、均一かつ透明なアモルファス膜を容易に形成できる。したがって、これらの有機化合物は、EL素子の正孔輸送層用材料として極めて優れている。
【0008】
また、N、N’-ジ(ビフェニル-4-イル)-N、N’-ジフェニル-[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジアミン(以下、「p-BPD」という場合がある)も優れた耐熱性を示す。さらに、前記o-PTDATA又は前記p-PMTDATAからなる前記第1の正孔輸送層と、前記p-BPDからなる前記第2の正孔輸送層とをこの順に積層することにより、前記発光層への正孔注入を容易に行うことができる。
【0009】
o-PTDATA及びp-PMTDATAを上記構成のEL素子の正孔輸送層として使用した場合において、高い発光輝度と高い発光効率とを示す原因について明確ではないが、o-PTDATA及びp-PMTDATAが低いイオン化ポテンシャルと高い正孔移動度を有していることが原因と推定される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明を発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のEL素子構成の一例を示す概略図である。以下、図1に示すEL素子構成に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1に示すEL素子10は、ガラス基板1と、透明電極としてのITO電極2と、第1の正孔輸送層3と、第2の正孔輸送層4とを具えている。さらに、発光層5と、背面電極としてのMgAg電極6とを具えている。そして、これらがこの順に積層されている。
【0011】
第1の正孔輸送層3は、本発明にしたがってo-PTDATA及びp-PMTDATAの少なくとも一方の有機化合物から構成されている。これら有機化合物は以下に示すような構造を呈する。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
o-PTDATAは、次のようにして製造する。すなわち、4、4'、4''-トリヨードトリフェニルアミンをメシチレン溶媒に溶解して得た溶液に、N-フェニル-2-ビフェニリルアミン、炭酸カリウム、銅粉、及び18-クラウン-6を加えて窒素雰囲気中で加熱撹拌し、溶媒を除去する。そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィ、トルエン及びヘキサンとの混合溶媒からの再結晶により精製して得る。
p-PMTDATAは、上記N-フェニル-2-ビフェニリルアミンに代えて、N-3-メチルフェニル-4-ビフェニリルアミンを用いることによって得ることができる。
【0015】
第2の正孔輸送層4を構成する材料は、p-BPDから構成する。p-BPD自体は公知の有機化合物であるが、かかる化合物は主に電子写真感光体の分野で使用されている。
【0016】
p-BPDは以下のような構造式を有し、次のようにして製造する。すなわち、N,N'-ジフェニルベンジンをメシチレン溶媒に溶解して得た溶液に、4-ヨードビフェニル、炭酸カリウム、銅粉、及び18-クラウン-6を加えて窒素雰囲気中で加熱撹拌する。反応終了後溶媒を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ、トルエン及びヘキサンとの混合溶媒からの再結晶により精製して得る。
【0017】
【化3】
【0018】
第2の正孔輸送層4をこのような公知の有機化合物材料から構成した場合においても、第1の正孔輸送層3が本発明にしたがってo-PTDATA及びp-PMTDATAの少なくとも一方から構成されることにより、本発明の目的であるEL素子の高発光輝度及び高発光効率が達成される。また、正孔輸送層全体のガラス転移温度も比較的高い温度に維持されるため、耐熱性及び耐久性に優れるEL素子をも提供することができる。
【0019】
図1に示すEL素子10は、正孔輸送層を第1の輸送層3と第2の輸送層4とから構成し、この第1の正孔輸送層3を本発明にしたがってo-PTDATA及びp-PMTDATAの少なくとも一方から構成している。また、正孔輸送層を3つ以上の層から構成しても良い。
【0020】
本発明においては、図1に示すように、o-PTDATA及びp-PMTDATAの少なくとも一方の有機化合物材料からなる第1の正孔輸送層3を基板側に形成し、第2の正孔輸送層4を基板とは反対側に形成する、すなわち、第1の正孔輸送層3及び第2の正孔輸送層4を基板1の上方においてこの順に形成する。これにより、発光層の正孔注入を容易に行うことができる。
【0021】
この場合において、第1の正孔輸送層3の厚さは100〜500Åであることが好ましく、さらには200〜300Åであることが好ましい。また、第2の正孔輸送層4の厚さは100〜500Åであることが好ましく、さらには200〜300Åであることが好ましい。これにより、低電圧で高発光輝度及び高発光効率の発光を得ることができる。
【0022】
図1に示すEL素子10の発光層5についても、本発明の目的を達成することのできる、ガラス転移温度が比較的高い公知の材料から構成することができる。特に、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(以下、略して「Alq3」という場合がある)なる有機化合物材料から構成することが好ましい。この有機化合物材料は、EL素子の発光層用材料として公知であり、比較的高いガラス転移温度(約170℃)を有するとともに、高い発光輝度と高い発光効率とを有する。したがって、本発明の目的をさらに効果的に達成することができる。
【0023】
また、このような有機化合物材料からなる発光層に用いた場合、この発光層の厚さは200〜1000Åであることが好ましく、さらには300〜600Åであることが好ましい。
【0024】
Alq3は、以下のような構造を示し、次のようにして製造する。すなわち、8-キノリノールと水酸化ナトリウムを溶解させた水溶液に、塩化アルミニウム・6水和物の水溶液を徐々に加え、撹拌する。得られた淡黄色の析出物を濾取し、水でよく洗浄した後、昇華精製を繰り返して行い、精製して得る。
【0025】
【化4】
【0026】
なお、基板には図1に示すようなガラス基板の他にPETフィルムなどを使用することができる。
また、透明電極についても、ITO電極の他にダイアモンドなどを使用することができる。
さらに、背面電極についてもMgAg電極の他に、Ca、Alなどを使用することができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明のEL素子の具体例を示す。
実施例
本実施例においては、図1に示すようなEL素子10を作製した。以下、EL素子10の製造過程を順を追って示す。
【0028】
(o-PTDATAの合成)
4、4'、4''-トリヨードトリフェニルアミン12gをメシチレン溶媒に溶解して得た溶液に、N-フェニル-4-ビフェニリルアミン10g、炭酸カリウム30g、銅粉10g、及び18-クラウン-6の0.5gを加えて窒素雰囲気中、170℃で25時間加熱撹拌した。そして、溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ、トルエン及びヘキサンとの混合溶媒からの再結晶により精製し、1.0gのo-PTDATAを得た。
【0029】
(p-PMTDATAの合成)
4、4'、4''-トリヨードトリフェニルアミン21gをメシチレン溶媒に溶解して得た溶液に、N-3-メチルフェニル-4-ビフェニリルアミン42g、炭酸カリウム47g、銅粉5g、及び18-クラウン-6の0.5gを加えて窒素雰囲気中、170℃で10時間加熱撹拌した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ、トルエン及びヘキサンとの混合溶媒からの再結晶により精製し、1.0gのp-PMTDATAを得た。
【0030】
(EL素子の作製)
ITO電極2が形成された市販のガラス基板1を用い、このITO電極2上に、上記のようにして合成して得た粉末状のo-PTDATA又はp-PMTDATAを蒸着源として用い、真空蒸着によって厚さ300Åのo-PTDATA又はp-PMTDATAからなる第1の正孔輸送層3を形成した。次いで、粉末状のp-BPDを蒸着源として用いることにより、蒸着法によって厚さ200Åのp-BPDからなる第2の正孔輸送層4を形成した。
その後、粉末状のAlq3を蒸着源として用いることにより、蒸着法によって厚さ500ÅのAlq3からなる発光層5を形成した。次いで、同じく蒸着法によってMgAg電極6(Mgの体積:Agの体積=10:1)を厚さ1000Åに形成し、EL素子10を得た。
【0031】
(EL素子の評価)
図2には、第1の正孔輸送層3がo-PTDATA又はp-PMTDATAからなる2つのEL素子10についての発光強度スペクトルを示した。どちらの場合においても、発光層5のAlq3に起因した緑色の発光が確認された。なお、発光強度スペクトルは、日立製のF−4500分光蛍光光度計を用い、室温、大気中において、前記EL素子に8Vの電圧を印加することにより実施した。
【0032】
図3には、第1の正孔輸送層3がo-PTDATA又はp-PMTDATAからなる2つのEL素子10について、ITO透明電極2及びMgAg電極6にITO電極側を正とする電極を印加することによって測定した、発光輝度及び電流密度のグラフを示す。
図3から明らかなように、印加電圧約3Vから発光が生じ始め、約14Vの印加電圧で、第1の正孔輸送層3にo-PTDATA又はp-PMTDATAを用いてなるそれぞれのEL素子10について、約17000cd/m2の発光輝度が得られた。また、発光輝度約300cd/m2における電流密度は10mA/cm2であり、1.2lm/Wの発光効率が得られることが判明した。すなわち、正孔輸送層に、本発明にしたがってo-PTDATA又はp-PMTDATAを用いてなるEL素子10は高い発光輝度と発光効率とを有することが分かる。
なお、発光輝度及び電流密度は、アドバンテスト製のTR−6143直流電源/電流源/モニタからなる発光輝度測定装置、並びにミノルタ製LS−100の輝度計を用いて測定した。
【0033】
図4は、上記EL素子を室温から温度を上昇させた場合の発光輝度の変化を示したものである。室温において約300cd/m2の発光輝度を有するEL素子は、温度上昇とともにその発光輝度を若干減じるものの、約150℃においても約230cd/m2の発光輝度を有している。すなわち、本発明にしたがって得たEL素子10は、高い発光輝度及び発光効率に加えて、高い耐熱性と耐久性とを具えることが判明した。
なお、発光輝度の温度変化は、温度センサー及びヒータを具えたクライオスタット(Oxford ITC-502)中、0.1torrの真空中で実施した。
【0034】
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、発光輝度及び発光効率に優れたEL素子を得ることができる。また、正孔輸送層に使用する有機化合物材料に起因して高い耐熱性と高い耐久性とを具えるため、本EL素子を、例えばフルカラーのフラットパネルディスプレイに用いた場合においても、発光輝度及び発光効率が低下することがない。したがって、各種デバイスにおける発光素子として十分使用に耐え得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のEL素子構成の一例を示す概略図である。
【図2】 本発明のEL素子の発光スペクトルの一例を示すグラフである。
【図3】 本発明のEL素子の発光輝度及び電圧−電流密度特性の一例を示すグラフである。
【図4】 本発明のEL素子における発光輝度の温度特性の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ガラス基板
2 ITO電極
3 第1の正孔輸送層
4 第2の正孔輸送層
5 発光層
6 MgAg電極
10 EL素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレクトロルミネッセンス素子に関し、さらに詳しくは、フルカラーのフラットパネルディスプレイなどに好適に使用することのできるエレクトロルミネッセンス素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のフルカラーのフラットパネルディスプレイなどの発達に伴って、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、略して「EL素子」という場合がある)には、高輝度・高効率発光のみならず、高耐熱性・高耐久性が求められている。例えば、カーナビゲーションシステムへの応用に関しては100℃以上の耐熱性が求められている。このため、EL素子を構成する正孔輸送層にも高い耐熱性と耐久性が求められているが、正孔輸送層用の材料としては、これまでにいくつかの有機金属錯体並びにπ共役系分子が報告されているのみである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような有機化合物材料は、モルフォルジー安定性や耐熱性に乏しいものである。したがって、発光輝度及び発光効率が高く、耐熱性並びに耐久性に優れる正孔輸送層用材料を得ることができないのが現状であった。このため、上記フルカラーのフラットパネルディスプレイなどの実用に供することのできるEL素子を得ることができないでいた。
【0004】
本発明は、高い発光輝度並びに高い発光効率を有するとともに、耐熱性や耐久性にも優れた新規なEL素子、並びにかかるEL素子を実現するための新規な正孔輸送層用の有機化合物材料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のEL素子は、基板と、透明電極と、正孔輸送層と、発光層と、背面電極とを具え、これらがこの順に積層されて構成されている。前記正孔輸送層は、順次に積層された第1の正孔輸送層と第2の正孔輸送層とから構成されている。そして、前記第1の正孔輸送層は、4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-2-イル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン及び4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-4-イル(3-メチルフェニル)アミノ]トリフェニルアミンなる有機化合物材料の少なくとも一方から構成され、前記前記第2の正孔輸送層は、N、N’-ジ(ビフェニル-4-イル)-N、N’-ジフェニル-[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジアミンなる有機化合物材料から構成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明者らは、発光強度及び発光効率に優れ、さらには耐熱性や耐久性にも優れた新規なEL素子を開発すべく鋭意検討した。その結果、基板と、透明電極と、正孔輸送層と、発光層と、背面電極とを具えるEL素子において、前記正孔輸送層を2層化するとともに、上述したような特定の有機化合物材料から構成するのみで前記のようなEL素子が得られることを見出したものである。
【0007】
4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-2-イル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン(以下、略して、「o-PTDATA」という場合がある)及び4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-4-イル(3-メチルフェニル)アミノ]トリフェニルアミン(以下、略して、「p-PMTDATA」という場合がある)は、ガラス転移温度がそれぞれ約93℃及び約110℃であり、高い温度までアモルファス状態の保持が可能である。さらに、これらの有機化合物は真空蒸着法を用いることにより、均一かつ透明なアモルファス膜を容易に形成できる。したがって、これらの有機化合物は、EL素子の正孔輸送層用材料として極めて優れている。
【0008】
また、N、N’-ジ(ビフェニル-4-イル)-N、N’-ジフェニル-[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジアミン(以下、「p-BPD」という場合がある)も優れた耐熱性を示す。さらに、前記o-PTDATA又は前記p-PMTDATAからなる前記第1の正孔輸送層と、前記p-BPDからなる前記第2の正孔輸送層とをこの順に積層することにより、前記発光層への正孔注入を容易に行うことができる。
【0009】
o-PTDATA及びp-PMTDATAを上記構成のEL素子の正孔輸送層として使用した場合において、高い発光輝度と高い発光効率とを示す原因について明確ではないが、o-PTDATA及びp-PMTDATAが低いイオン化ポテンシャルと高い正孔移動度を有していることが原因と推定される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明を発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のEL素子構成の一例を示す概略図である。以下、図1に示すEL素子構成に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1に示すEL素子10は、ガラス基板1と、透明電極としてのITO電極2と、第1の正孔輸送層3と、第2の正孔輸送層4とを具えている。さらに、発光層5と、背面電極としてのMgAg電極6とを具えている。そして、これらがこの順に積層されている。
【0011】
第1の正孔輸送層3は、本発明にしたがってo-PTDATA及びp-PMTDATAの少なくとも一方の有機化合物から構成されている。これら有機化合物は以下に示すような構造を呈する。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
o-PTDATAは、次のようにして製造する。すなわち、4、4'、4''-トリヨードトリフェニルアミンをメシチレン溶媒に溶解して得た溶液に、N-フェニル-2-ビフェニリルアミン、炭酸カリウム、銅粉、及び18-クラウン-6を加えて窒素雰囲気中で加熱撹拌し、溶媒を除去する。そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィ、トルエン及びヘキサンとの混合溶媒からの再結晶により精製して得る。
p-PMTDATAは、上記N-フェニル-2-ビフェニリルアミンに代えて、N-3-メチルフェニル-4-ビフェニリルアミンを用いることによって得ることができる。
【0015】
第2の正孔輸送層4を構成する材料は、p-BPDから構成する。p-BPD自体は公知の有機化合物であるが、かかる化合物は主に電子写真感光体の分野で使用されている。
【0016】
p-BPDは以下のような構造式を有し、次のようにして製造する。すなわち、N,N'-ジフェニルベンジンをメシチレン溶媒に溶解して得た溶液に、4-ヨードビフェニル、炭酸カリウム、銅粉、及び18-クラウン-6を加えて窒素雰囲気中で加熱撹拌する。反応終了後溶媒を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ、トルエン及びヘキサンとの混合溶媒からの再結晶により精製して得る。
【0017】
【化3】
【0018】
第2の正孔輸送層4をこのような公知の有機化合物材料から構成した場合においても、第1の正孔輸送層3が本発明にしたがってo-PTDATA及びp-PMTDATAの少なくとも一方から構成されることにより、本発明の目的であるEL素子の高発光輝度及び高発光効率が達成される。また、正孔輸送層全体のガラス転移温度も比較的高い温度に維持されるため、耐熱性及び耐久性に優れるEL素子をも提供することができる。
【0019】
図1に示すEL素子10は、正孔輸送層を第1の輸送層3と第2の輸送層4とから構成し、この第1の正孔輸送層3を本発明にしたがってo-PTDATA及びp-PMTDATAの少なくとも一方から構成している。また、正孔輸送層を3つ以上の層から構成しても良い。
【0020】
本発明においては、図1に示すように、o-PTDATA及びp-PMTDATAの少なくとも一方の有機化合物材料からなる第1の正孔輸送層3を基板側に形成し、第2の正孔輸送層4を基板とは反対側に形成する、すなわち、第1の正孔輸送層3及び第2の正孔輸送層4を基板1の上方においてこの順に形成する。これにより、発光層の正孔注入を容易に行うことができる。
【0021】
この場合において、第1の正孔輸送層3の厚さは100〜500Åであることが好ましく、さらには200〜300Åであることが好ましい。また、第2の正孔輸送層4の厚さは100〜500Åであることが好ましく、さらには200〜300Åであることが好ましい。これにより、低電圧で高発光輝度及び高発光効率の発光を得ることができる。
【0022】
図1に示すEL素子10の発光層5についても、本発明の目的を達成することのできる、ガラス転移温度が比較的高い公知の材料から構成することができる。特に、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(以下、略して「Alq3」という場合がある)なる有機化合物材料から構成することが好ましい。この有機化合物材料は、EL素子の発光層用材料として公知であり、比較的高いガラス転移温度(約170℃)を有するとともに、高い発光輝度と高い発光効率とを有する。したがって、本発明の目的をさらに効果的に達成することができる。
【0023】
また、このような有機化合物材料からなる発光層に用いた場合、この発光層の厚さは200〜1000Åであることが好ましく、さらには300〜600Åであることが好ましい。
【0024】
Alq3は、以下のような構造を示し、次のようにして製造する。すなわち、8-キノリノールと水酸化ナトリウムを溶解させた水溶液に、塩化アルミニウム・6水和物の水溶液を徐々に加え、撹拌する。得られた淡黄色の析出物を濾取し、水でよく洗浄した後、昇華精製を繰り返して行い、精製して得る。
【0025】
【化4】
【0026】
なお、基板には図1に示すようなガラス基板の他にPETフィルムなどを使用することができる。
また、透明電極についても、ITO電極の他にダイアモンドなどを使用することができる。
さらに、背面電極についてもMgAg電極の他に、Ca、Alなどを使用することができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明のEL素子の具体例を示す。
実施例
本実施例においては、図1に示すようなEL素子10を作製した。以下、EL素子10の製造過程を順を追って示す。
【0028】
(o-PTDATAの合成)
4、4'、4''-トリヨードトリフェニルアミン12gをメシチレン溶媒に溶解して得た溶液に、N-フェニル-4-ビフェニリルアミン10g、炭酸カリウム30g、銅粉10g、及び18-クラウン-6の0.5gを加えて窒素雰囲気中、170℃で25時間加熱撹拌した。そして、溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ、トルエン及びヘキサンとの混合溶媒からの再結晶により精製し、1.0gのo-PTDATAを得た。
【0029】
(p-PMTDATAの合成)
4、4'、4''-トリヨードトリフェニルアミン21gをメシチレン溶媒に溶解して得た溶液に、N-3-メチルフェニル-4-ビフェニリルアミン42g、炭酸カリウム47g、銅粉5g、及び18-クラウン-6の0.5gを加えて窒素雰囲気中、170℃で10時間加熱撹拌した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ、トルエン及びヘキサンとの混合溶媒からの再結晶により精製し、1.0gのp-PMTDATAを得た。
【0030】
(EL素子の作製)
ITO電極2が形成された市販のガラス基板1を用い、このITO電極2上に、上記のようにして合成して得た粉末状のo-PTDATA又はp-PMTDATAを蒸着源として用い、真空蒸着によって厚さ300Åのo-PTDATA又はp-PMTDATAからなる第1の正孔輸送層3を形成した。次いで、粉末状のp-BPDを蒸着源として用いることにより、蒸着法によって厚さ200Åのp-BPDからなる第2の正孔輸送層4を形成した。
その後、粉末状のAlq3を蒸着源として用いることにより、蒸着法によって厚さ500ÅのAlq3からなる発光層5を形成した。次いで、同じく蒸着法によってMgAg電極6(Mgの体積:Agの体積=10:1)を厚さ1000Åに形成し、EL素子10を得た。
【0031】
(EL素子の評価)
図2には、第1の正孔輸送層3がo-PTDATA又はp-PMTDATAからなる2つのEL素子10についての発光強度スペクトルを示した。どちらの場合においても、発光層5のAlq3に起因した緑色の発光が確認された。なお、発光強度スペクトルは、日立製のF−4500分光蛍光光度計を用い、室温、大気中において、前記EL素子に8Vの電圧を印加することにより実施した。
【0032】
図3には、第1の正孔輸送層3がo-PTDATA又はp-PMTDATAからなる2つのEL素子10について、ITO透明電極2及びMgAg電極6にITO電極側を正とする電極を印加することによって測定した、発光輝度及び電流密度のグラフを示す。
図3から明らかなように、印加電圧約3Vから発光が生じ始め、約14Vの印加電圧で、第1の正孔輸送層3にo-PTDATA又はp-PMTDATAを用いてなるそれぞれのEL素子10について、約17000cd/m2の発光輝度が得られた。また、発光輝度約300cd/m2における電流密度は10mA/cm2であり、1.2lm/Wの発光効率が得られることが判明した。すなわち、正孔輸送層に、本発明にしたがってo-PTDATA又はp-PMTDATAを用いてなるEL素子10は高い発光輝度と発光効率とを有することが分かる。
なお、発光輝度及び電流密度は、アドバンテスト製のTR−6143直流電源/電流源/モニタからなる発光輝度測定装置、並びにミノルタ製LS−100の輝度計を用いて測定した。
【0033】
図4は、上記EL素子を室温から温度を上昇させた場合の発光輝度の変化を示したものである。室温において約300cd/m2の発光輝度を有するEL素子は、温度上昇とともにその発光輝度を若干減じるものの、約150℃においても約230cd/m2の発光輝度を有している。すなわち、本発明にしたがって得たEL素子10は、高い発光輝度及び発光効率に加えて、高い耐熱性と耐久性とを具えることが判明した。
なお、発光輝度の温度変化は、温度センサー及びヒータを具えたクライオスタット(Oxford ITC-502)中、0.1torrの真空中で実施した。
【0034】
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、発光輝度及び発光効率に優れたEL素子を得ることができる。また、正孔輸送層に使用する有機化合物材料に起因して高い耐熱性と高い耐久性とを具えるため、本EL素子を、例えばフルカラーのフラットパネルディスプレイに用いた場合においても、発光輝度及び発光効率が低下することがない。したがって、各種デバイスにおける発光素子として十分使用に耐え得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のEL素子構成の一例を示す概略図である。
【図2】 本発明のEL素子の発光スペクトルの一例を示すグラフである。
【図3】 本発明のEL素子の発光輝度及び電圧−電流密度特性の一例を示すグラフである。
【図4】 本発明のEL素子における発光輝度の温度特性の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ガラス基板
2 ITO電極
3 第1の正孔輸送層
4 第2の正孔輸送層
5 発光層
6 MgAg電極
10 EL素子
Claims (4)
- 基板と、透明電極と、正孔輸送層と、発光層と、背面電極とを具え、これらがこの順に積層されてなるエレクトロルミネッセンス素子であって、
前記正孔輸送層は、順次に積層された第1の正孔輸送層と第2の正孔輸送層とからなり、
前記第1の正孔輸送層は、4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-2-イル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン及び4、4’、4’’-トリス[ビフェニル-4-イル(3-メチルフェニル)アミノ]トリフェニルアミンなる有機化合物材料の少なくとも一方から構成されるとともに、前記第2の正孔輸送層は、N、N’-ジ(ビフェニル-4-イル)-N、N’-ジフェニル-[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジアミンなる有機化合物材料からなることを特徴とする、エレクトロルミネッセンス素子。 - 前記第1の正孔輸送層の厚さが、100〜500Åであり、前記第2の正孔輸送層の厚さが、100〜500Åであることを特徴とする、請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層は、トリス(8-キノリノラト)アルミニウムなる有機化合物材料からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層の厚さが、200〜1000Åであることを特徴とする、請求項3に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
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