JP3730045B2 - 光ピックアップ、情報記録装置及び情報再生装置 - Google Patents

光ピックアップ、情報記録装置及び情報再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に対して光学的に情報を記録再生する光ピックアップ並びに当該光ピックアップを備えた情報記録装置及び情報再生装置の技術分野に属し、より詳細には、記録媒体上の光ビームを透過する透過層の光学特性に起因して当該光ビーム及びその反射光に発生する複屈折を補償して情報を記録再生する光ピックアップ並びに当該光ピックアップを備えた情報記録装置及び情報再生装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年各方面で開発が盛んに行われているいわゆる光ディスクは、大容量の情報を記録再生することができる記録媒体である。
【0003】
そして、当該光ディスクに対してレーザ光等の光ビームを用いて情報の記録再生を行う場合には、一般に以下のような構成が取られることが多い。
【0004】
すなわち、先ずレーザ光源から直線偏光の光ビームを発生させる。次に、当該光ビームを偏光ビームスプリッタ(偏光の方向により光ビームを反射又は透過する光学素子)を透過させた後に四分の一波長板に入射させる。そして、当該四分の一波長板における位相差付加機能により直線偏光であった当該光ビームを円偏光に変換し、その後、これを対物レンズに入射させて光ディスク上に集光する。
【0005】
一方、光ディスクにより当該光ビームが反射されることにより生成されるその反射光は、当該反射により反射前とは逆旋回の円偏光となり、再び四分の一波長板を透過することにより偏光方向が往路とは90度異なる直線偏光となって再度偏光ビームスプリッタに入射する。そして、当該偏光ビームスプリッタにより反射され、元のレーザ光源側に戻らずに受光器側に導光され当該受光器により受光されて電気信号に変換される。
【0006】
この後は、光ディスクに情報を記録する場合には、当該電気信号に基づいて情報を記録すべき位置が検出されたり、又は記録用の光ビームの強度が制御されたりすることとなり、一方、光ディスクから情報を再生する場合には、当該電気信号に基づいて当該情報が再生されることとなる。
【0007】
ここで、光ディスクを構成する基板又は保護層の材質の不均一性等に起因して当該基板又は保護層を光ビームが透過する際に当該光ビームに複屈折が発生する場合を考えると、この場合には、光ディスクから反射された光ビームの偏光は、往路と正確に逆向きの円偏光とはならず、当該複屈折の発生量に対応して復路の光ビームの偏光状態は様々な状態を取り得ることとなる。
【0008】
そして、この状態で偏光ビームスプリッタヘ光ビームが再度入射すると、その全てが反射されることがなくなり、その一部が元のレーザ光源側に戻ってしまい、結果として受光器での受光量が滅少することになる。換言すれば、光ディスクにおいて光ビームに発生する複屈折の量によっては、受光器の受光量が再生限界を下回ってしまう場合も生ずることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、現在市販されているCD(Compact Dusk)の中には、発生する複屈折量が非常に多いものや、光ディスク内の位置により複屈折量が大きく異なるもの等が混在しており、これらの場合には上記した従来の再生光学系では信号再生ができない場合があるという問題点があった。
【0010】
このとき、従来の再生光学系を用いる場合でも、四分の一波長板を回転させることにより光ディスクによって発生した複屈折を補償することは可能であるが、この場合には、機械的で複雑な制御機構が必要となり、光ピックアップ自体の構成が複雑になると共に大幅な生産コストの上昇を招いてしまうという問題点もあった。
【0011】
そこで、本発明は、上述したような各問題点に鑑みて為されたもので、その課題は、機械的な制御を必要とせず、電気的な制御だけで複屈折の影響を効果的に補償することが可能な光ピックアップ並びに当該光ピックアップを備えた情報記録装置及び情報再生装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光ビームに対して透明な透過層を有する記録媒体に対して当該透過層を介して当該光ビームを照射する光ピックアップであって、当該光ビームの前記記録媒体からの反射光に基づいて当該光ビームが前記透過層を透過するときに当該光ビームに発生する複屈折を補償する液晶パネル等の補償手段を備える光ピックアップにおいて、前記補償手段が、二軸の光学異方性を有する液晶層内の液晶分子における各前記軸に夫々対応する各配向方向を制御することにより当該液晶層を透過する前記光ビームに対して前記複屈折を打ち消すための打消位相差を与えることで当該複屈折を補償する液晶パネル等の液晶補償手段であると共に、前記複屈折を示す指示信号を生成する振幅検出回路等の生成手段と、前記指示信号に基づいて、前記光ビームの光軸に垂直な予め設定された基準直線と一の前記配向方向とのなす前記光軸に垂直な面内の角度である第1角度を一定としつつ前記光軸と他の前記配向方向とのなす前記光軸を含む面内の角度である第2角度を変更するように前記配向方向を制御し、当該液晶補償手段を透過する前記光ビームに前記打消位相差を発生させるドライバ等の制御手段と、を備える。
【0013】
よって、液晶分子の他の配向方向における第角度のみを変更して打消位相差を光ビームに発生させる(すなわち、当該光ビームの直線偏光面の方向を変化させないまま(当該直線偏光面の方向を回転させないまま)打消位相差を発生させる)ので、当該光ビーム及びその反射光に発生している複屈折を電気的に効果的に補償することができる。
【0014】
また、当該他の配向方向における第角度のみを変更するので、一の配向方向における第角度を変更するための液晶組成とする必要がなく、補償手段を構成する際の液晶の調製を簡略化することができる。
【0015】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光ピックアップにおいて、前記反射光を受光し、受光信号を生成するディテクタ等の受光手段を更に備え、前記生成手段は、前記受光信号の振幅が最大となるときに前記複屈折が前記打消位相差により打ち消されていることを示すように前記指示信号を生成して前記制御手段に出力するように構成される。
【0016】
よって、受光信号の振幅が最大値となるように制御手段により液晶補償手段を制御することで複屈折が補償されるので、簡易な構成で当該複屈折を補償することができる。
【0017】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光ピックアップにおいて、前記液晶補償手段は、前記液晶層と、前記液晶層を挟むように設けられると共に前記光ビームに対して透明であり、且つ全ての前記液晶分子における前記第1角度を一定とするように当該液晶分子を配向させる配向膜等の二つの配向手段と、前記液晶層及び前記配向手段を挟むように設けられると共に前記光ビームに対して透明であり、且つ前記第2角度を制御するための制御電圧を前記液晶分子に印加する透明電極等の電圧印加手段と、により構成されている。
【0018】
よって、配向手段により第1角度を一定とし、更に電圧印加手段により第2角度を変更して打消位相差を発生させるので、効果的に複屈折を補償することができる。
【0019】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光ピックアップにおいて、前記第1角度が前記液晶層を透過する前の前記光ビームにおける各直線偏光面に対して45度となるように前記配向手段が設けられていると共に、前記制御手段は、前記光ビームに対して当該光ビームの波長の四分の一の位相差を与える前記第2角度を中心として当該第2角度を変化させることにより前記光ビームに前記打消位相差を発生させるように前記他の配向方向を制御するように構成される。
【0020】
よって、液晶分子の一の配向方向における第1角度が光ビームにおける各直線偏光面に対して45度の角度で一定とされており、且つ光ビームに対してその波長の四分の一の位相差を与える第2角度を中心として当該第2角度を変化させることにより光ビームに打消位相差を発生させるように他の配向方向が制御されるので、液晶補償手段が光ビームに対していわゆる四分の一波長板として機能することとなり、当該四分の一波長板を別途設ける必要がない。
【0021】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の光ピックアップと、前記反射光に基づいて前記記録媒体に予め記録されている記録制御情報を検出するディテクタ等の検出手段と、前記検出された記録制御情報に基づいて、前記記録媒体に記録すべき記録情報を変調し、変調信号を生成する変調回路等の変調手段と、前記変調信号に対応する強度を有する前記光ビームを生成して前記記録媒体に照射し、前記記録情報を前記記録媒体に記録するレーザダイオード等の記録手段と、を備える。
【0022】
よって、記録制御情報を検出する際に光ビームに複屈折が含まれないので、より正確に記録制御情報を検出して記録情報を記録媒体に記録することができる。
【0023】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の光ピックアップと、前記反射光に基づいて前記記録媒体に予め記録されている記録情報を検出するディテクタ等の検出手段と、前記検出された記録情報を再生し、再生信号を生成して外部に出力する再生回路等の再生手段と、を備える。
【0024】
よって、反射光内に複屈折が含まれないので、より正確に記録情報を再生することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
(I)第1実施形態
始めに、本発明に係る第1実施形態について、図1乃至図4を用いて説明する。
【0026】
なお、以下に説明する第1実施形態は、予め再生すべき情報が記録されている光ディスクから光学的に当該情報を再生する情報再生装置に対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0027】
また、図1は第1実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図であり、図2は本発明に係る液晶パネルの構成を示す図であり、図3は当該液晶パネルの動作を説明する図であり、図4は液晶パネルの動作特性を示す図である。
【0028】
先ず、第1実施形態に係る情報再生装置の全体構成及び動作について図1を用いて説明する。
【0029】
図1に示すように、第1実施形態に係る情報再生装置Sは、ピックアップPUと、再生手段としての再生回路9と、により構成されている。
【0030】
また、ピックアップPUは、レーザダイオード1と、PBS(Polarization Beam Splitter;偏光ビームスプリッタ)2と、本発明に係る補償手段及び液晶補償手段としての液晶パネル3と、対物レンズ4と、シリンドリカルレンズ5と、検出手段及び受光手段としてのディテクタ6と、制御手段としてのドライバ7と、生成手段としての振幅検出回路8と、により構成されている。
【0031】
また、情報再生装置Sにより再生されるべき情報が記録されている記録媒体としての光ディスクDKは、後述する光ビームBに対して透明な透過層としての基板PL上に、当該情報に対応し且つ保護層PCにより保護されているピットPTを有しており、当該基板PLを透過することにより光ビームBがピットPTに照射され、このピットPTにより反射されることにより当該ピットPTにより強度変調された反射光Brが生成される。
【0032】
このとき、当該基板PLには、その材質の不均一性又はそれを構成する分子の配向等に起因した光学的異方性が含まれており、これにより当該透過する光ビームB及び反射光Brには本来不要な複屈折が発生するものとする。
【0033】
なお、図1は、情報再生装置Sのうち本発明に係る部分のみを示す図であり、実際の情報再生装置Sには、この他に、再生すべきピットPTに光ビームBを正確に照射するために対物レンズ4を移動させるフォーカスサーボ制御及びトラッキングサーボ制御を行うサーボ制御部や、情報再生装置Sの動作状態を示す表示部、或いは情報再生装置Sの動作を指定するための入力操作を行う操作部等が別途含まれている。
【0034】
次に、動作を説明する。
【0035】
先ず、レーザダイオード1は、図示しない駆動回路により駆動され、情報再生用の一定強度の光ビームBを生成してPBS2へ入射させる。このとき、当該光ビームBは、直交する二つの偏光面(いわゆるP偏光面及びS偏光面)を有する直線偏光の光ビームとして射出される。
【0036】
また、PBS2は、当該光ビームBを透過するように形成されており、当該PBS2を透過した光ビームBは液晶パネル3へ入射する。
【0037】
そして、当該液晶パネル3の後述する四分の一波長板としての動作により、光ビームBの偏光が直線偏光から円偏光に変換されると共に、当該液晶パネル3の後述する位相差付加機能により、上記基板PLにより光ビームB及び反射光Brに含まれることとなる複屈折を打ち消して除去するための打消位相差が当該光ビームBに付加される。
【0038】
その後、円偏光に変換されると共に打消位相差が付加された光ビームBは、対物レンズ4に入射され、これにより光ディスクDK上のピットPTに集光される。
【0039】
次に、光ビームBがピットPTにより反射されることにより生成された反射光Brは、再び対物レンズ4を介して液晶パネル3を透過し、PBS2へ入射される。このとき、反射光Brは、当該光ディスクDKによる反射により反射前とは逆旋回の円偏光となり、再び四分の一波長板としての液晶パネル3を透過することによりその偏光方向が往路とは90度異なる直線偏光となってPBS2へ入射する。
【0040】
そして、当該PBS2により反射された反射光Brは、光ビームBの集光位置をいわゆる非点収差法によりフォーカスサーボ制御するために反射光Brに必要な非点収差がシリンドリカルレンズ5により付加された後にディテクタ6により受光され、当該反射光Brの強度に比例したレベルを有する受光信号Spに変換されて振幅検出回路8及び再生回路8へ出力される。
【0041】
これにより、再生回路8は、受光信号Spに対して復調処理等を施し、再生すべき光ディスクDK上の情報に対応する再生信号Spuを生成して外部に出力する。
【0042】
一方、上記振幅検出回路8は、受光信号Spの振幅を検出し、当該振幅を示す検出信号Svを生成してドライバ7へ出力する。
【0043】
そして、ドライバ7は、検出信号Svにより示される受光信号Spの振幅が最大となるように液晶パネル3内の液晶分子に駆動電圧を印加すべく駆動信号Sdを生成して当該液晶パネル3へ出力する。このとき、当該駆動信号Sdは、受光信号Spの振幅が最大となるときはすなわち反射光Br中の複屈折が最大限に除去されて当該反射光Brの全てがディテクタ6に入射しているときであるものとして(換言すれば、当該複屈折を最大限に除去するための打消位相差が液晶パネル3により光ビームB及び反射光Brに付加されているものとして)当該振幅を最大とするように液晶パネル3を駆動するためのものである。
【0044】
次に、第1実施形態に係る液晶パネル3の構成について、図2を用いて説明する。
【0045】
なお、図2(a)は当該液晶パネル3の構成を示す縦断面図であり、図2(b)は後述する配向膜と光ビームBにおける偏光方向との関係を示す斜視図である。
【0046】
図2(a)に示すように、第1実施形態の液晶パネル3は、直交する二軸の光学異方性を有する液晶分子Mを含む液晶層3eに接してこれを挟むように二つの配向膜3c及び3dが形成されている。そして、この二つの配向膜3c及び3dにより液晶分子Mの配向方向のうち光ビームB又は反射光Brの夫々の光軸に垂直な面内の配向方向が決定される。なお、この各光軸に垂直な面内の配向方向が常に一定となるように後述する透明電極により上記駆動電圧が液晶分子Mに印加される。
【0047】
次に、配向膜3cの液晶層3eと反対の面にはITO(Indium Tin Oxide)等を材質とする光ビームB及び反射光Brに対して透明な薄膜平面状の透明電極3aが形成されていると共に、配向膜3dの液晶層3eと反対の面には同じくITO等を材質とする光ビームB及び反射光Brに対して透明な薄膜平面状の透明電極3bが形成されている。この二つの透明電極3a及び3bに対して上記ドライバ7により駆動信号Sdが夫々印加されることにより、液晶分子Mに対して光ビームB又は反射光Brの夫々の光軸に平行な方向の電界が印加され、この電界により液晶分子Mが後述するように当該光軸を含む面内において倒れるように駆動される。そして、後述するように、上記した二軸の光学異方性を有する液晶分子Mが各光軸を含む面内で倒れることにより、光ビームB及び反射光Brに対して必要な打消位相差(すなわち、基板PLにより光ビームB及び反射光Brに付加される複屈折を相殺除去するための打消位相差)が付加されるのである。このとき、液晶分子Mの各光軸を含む面内における各光軸とのなす角度が大きいほど(すなわち、各光軸に対して液晶分子Mが倒れているほど)大きな打消位相差を光ビームB及び反射光Brに対して付加することができることとなる。
【0048】
また、各透明電極3a及び3bの更に外側には、上述した液晶層3e、配向膜3c及び3d並びに透明電極3a及び3bを保護するためのガラス基板3f及び3gが形成されている。
【0049】
次に、液晶分子Mの配向方向のうち、上述した各光軸に垂直な面内の配向方向について、図2(b)を用いて詳説する。
【0050】
図2(b)に示すように、液晶パネル3においては、各光軸に垂直な面内の液晶分子Mの配向方向が、光ビームBにおける各偏光方向(直交するP偏光面の方向及びS偏光面の方向)の各々に対して夫々45度の一定角度を有するように配向膜3c及び3dが形成されている。このとき、配向膜3c及び3dの夫々における配向方向は相互に平行となる。そして、この各光軸に垂直な面内の液晶分子Mの配向方向が駆動信号Sdの印加による液晶分子Mの回転(各光軸を含む面内における回転)時にも一定に保たれるのである。
【0051】
次に、当該液晶パネル3の駆動について、図3及び図4を用いて説明する。
【0052】
なお、図3は駆動信号Sdにおける駆動電圧が変化したときの液晶分子Mの配向方向の変化を段階的に示した図であり、図4は実際の液晶パネル3における駆動信号Sdの電圧とそれにより光ビームB及び反射光Brに発生する位相差(光ビームBの波長により規格化されている。)との関係を示す図である。このとき、図3の各図において、左に示す縦断面図はその右に示す平面図におけるA−A’面に対応する縦断面図である。
【0053】
上述したように、第1実施形態においては、液晶分子Mの配向方向のうち、光ビームB及び反射光Brの各光軸に垂直な面内の配向方向を一定としつつ当該各光軸を含む面内の配向方向を変化させて光ビームB及び反射光Brに対して上記複屈折を相殺するための打消位相差を発生させる。
【0054】
このとき、液晶層3e内の各液晶分子Mの配向方向は、駆動信号Sdにより電圧を印加しない状態では当該各光軸に平行となっており(図3(a))、当該電圧を増加するに従って徐々に各光軸を含む面内で回転し、最終的には、各光軸に垂直な方向となる(図3(b)乃至図3(e))。この場合、この配向方向の変化を例えば透明電極3a側から見ると、図3内各図の右側に示すように、液晶分子Mの長さが配向膜3c及び3dによる配向方向に徐々に長くなっていくように見えることとなる。そして、このときの各光軸に垂直な面内の配向方向(図3(e)に示す角度AG)が光ビームBのP偏光面の方向及びS偏光面の方向に対して常に一定の45度とされているのである。
【0055】
次に、駆動信号Sdにより実際に液晶分子Mに印加される駆動電圧については、図4に示すように、光ビームB及び反射光Brに対してその波長λの四分の一の位相差を与えるのに必要な駆動電圧V0(図3(c)参照)を基準とし、そのときに発生している複屈折の極性に応じて、複屈折がαだけ増加したときはこれを打ち消すだけの打消位相差−αを光ビームB及び反射光Brに与えるべく駆動電圧をV0からV1に低減させて付加する位相差の合計(すなわち、光ビームBの四分の一波長の位相差と打消位相差との合計)を減少させ(図3(b)参照)、一方、複屈折がα’だけ減少したときはこれを打ち消すだけの打消位相差+α’を光ビームB及び反射光Brに与えるべく駆動電圧をV0からV2に増大させて付加する位相差の合計を増加させる(図3(d)参照)。
【0056】
なお、発生させる打消位相差の極性及び量の制御については、振幅検出回路8において検出された受光信号Spの振幅をドライバ7において常に監視することにより、あるタイミングにおける当該振幅がその直前のタイミングの振幅よりも大きくなっているときは、複屈折が除去されつつあるとして更に同じ極性で量の大きな打消位相差を発生させるべく駆動信号Sdの電圧値が増大するように制御され、他方、あるタイミングにおける当該振幅が直前のタイミングの振幅よりも小さくなっているときは、複屈折が最大限に除去された後に過大な打消位相差が与えられつつあるとして同じ極性で量のより小さな打消位相差を発生させるべく駆動信号Sdの電圧値が減少するように制御される。このとき、打消位相差を零としてもなお振幅が最大とならないときは、更に反対の極性の打消位相差を発生させるように駆動信号Sdの電圧値が制御される。
【0057】
このようにして、受光信号Spの振幅が最大値となったときに、適切な打消位相差が付加されて当該複屈折が除去されることとなる。
【0058】
以上説明したように、第1実施形態の液晶パネル3の動作によれば、液晶層3e内の液晶分子Mの配向方向を制御することにより光ビームB及び反射光Brに対して打消位相差を与えることで当該複屈折を補償する場合に、各光軸を含む面内の配向方向のみを変更して打消位相差を発生させる(すなわち、当該光ビームB(又は反射光Br)の直線偏光面の方向を変化させないまま(当該直線偏光面の方向を回転させないまま)打消位相差を発生させる)ので、当該光ビームB及び反射光Brに発生している複屈折を電気的に効果的に補償することができる。
【0059】
従って、当該光ビームB及びその反射光Brを用いて光ディスクDK上の情報を再生する場合に、簡易な構成で正確に再生を行うことができる。
【0060】
また、受光信号Spの振幅を監視し、その値が最大となるように打消位相差を付加するので、簡易な構成で当該複屈折を補償することができる。
【0061】
更に、配向膜3c及び3dにより各光軸に垂直な面内の配向方向を一定とし、更に透明電極3a及び3bにより各光軸を含む面内の配向方向を変更して打消位相差を発生させるので、効果的に複屈折を補償することができる。
【0062】
更にまた、各光軸に垂直な面内の配向方向が光ビームBにおける各直線偏光面に対して45度の角度で一定とされており、且つ光ビームBに対してその波長の四分の一の位相差を与える配向方向を中心として当該配向方向を変化させることにより打消位相差を発生させるように駆動信号Sdが制御されるので、液晶パネル3が光ビームBに対していわゆる四分の一波長板として機能することとなり、当該四分の一波長板を別途設ける必要がない。
【0063】
また、各光軸を含む面内の配向方向のみを変更するので、液晶層3eを構成する液晶材料について、当該液晶材料を各光軸に垂直な面内の配向方向を変更するための液晶材料とする必要がなく、当該液晶材料の調製を簡略化することができる。
【0064】
より具体的には、従来の如く配向膜3cと配向膜3dとの間で捻じれを有する液晶層とする場合には、その液晶層を構成する液晶材料としていわゆるツイストネマティック液晶を用いる必要があり、このツイストネマティック液晶を調製する場合にはいわゆるネマティック液晶にいわゆるカイラルネマティック液晶を混入する必要がある。そして、このカイラルネマティック液晶のネマティック液晶に対する添加量により配向膜3cと配向膜3dとの間の液晶分子の螺旋ピッチ(液晶分子が捻じれにより各光軸に垂直な面内で一回転するための各光軸方向の距離)が異なるため、カイラルネマティック液晶の添加量は液晶層の厚さと捻じれ角度に基づいて設定する必要がある。更に、当該螺旋ピッチは温度により変化する(すなわち、温度が上昇すると螺旋ピッチが長くなり、下降すると短くなる。更にその変化の度合いも液晶材料によって異なる。)ため、その変化の度合いも考慮してカイラルネマティック液晶の添加量を厳密に設定する必要がある。これに対し、第1実施形態の場合には、当該カイラルネマティック液晶(すなわち、各光軸に垂直な面内の配向方向を変更するための液晶材料)の添加そのものが不要となるので、液晶層3eを構成する液晶材料の調製が簡略化できるのである。
【0065】
なお、上記した第1実施形態においては、対物レンズ4とPBS2との間に液晶パネル3を配置したが、これ以外に、対物レンズ4と光ディスクDKとの間に液晶パネル3を配置しても同様の効果が得られる。
(II)第2実施形態
次に、本発明に係る他の実施形態である第2実施形態について、図5及び図6を用いて説明する。
【0066】
なお、図5は第2実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図であり、図6は第2実施形態に係る実際の液晶パネル3における駆動信号Sdの電圧とそれにより光ビームB及び反射光Brに発生する位相差(光ビームBの波長により規格化されている。)との関係を示す図である。
【0067】
また、図5に示す第2実施形態の情報再生装置において、図1に示した第1実施形態の情報再生装置Sと同様の構成部材については、同様の部材番号を付して細部の説明を省略する。
【0068】
上述した第1実施形態においては、液晶パネル3により複屈折を打ち消すための打消位相差を光ビームB及び反射光Brに発生させると共に、当該液晶パネル3に四分の一波長板としての機能をも持たせるように駆動信号Sdにおける駆動電圧を制御したが(図4参照)、第2実施形態においては、液晶パネル3とは別個に光ビームB及び反射光Brの夫々の光路上に共通的に四分の一波長板を設け、液晶パネル3については、上記打消位相差を発生させる機能のみを有するように構成する。
【0069】
すなわち、図5に示すように、第2実施形態の情報再生装置S’におけるピックアップPU’は、液晶パネル3と対物レンズ4との間に、光ビームBを直線偏光から円偏光に変換すると共に反射光Brを円偏光から直線偏光に変換するための四分の一波長板10を備えている。
【0070】
そして、液晶パネル3においては、複屈折が発生していないときは駆動信号Sdにおける駆動電圧が零とされることにより打消位相差が付加されないように制御され、除去すべき複屈折+β又は−β’が発生しているときにのみ、第1実施形態の場合と同様のドライバ7の動作により光ビームB及び反射光Brに対して打消位相差−β又は+β’(図6参照)を発生させるべく、当該駆動電圧がV5又はV4(図6参照)となるように駆動信号Sdが制御される。
【0071】
より具体的には、正の複屈折+βが発生しているときはこれを打ち消すための負の打消位相差−βを発生させるべく駆動電圧がV5とされ、一方、負の複屈折−β’が発生しているときはこれを打ち消すための正の打消位相差+β’を発生させるべく駆動電圧がV4とされる。
【0072】
上述した打消位相差のみを液晶パネル3により付加するための駆動電圧制御以外の、第2実施形態の情報再生装置S’の液晶パネル3における液晶分子Mの配向方向の変化の態様及びその制御等を含む他の処理は、上記第1実施形態の場合と同様であるので細部の説明は省略する。
【0073】
以上説明したように、第2実施形態のピックアップPU’の動作によれば、液晶層3e内の液晶分子Mの配向方向を制御することにより光ビームB及び反射光Brに対して打消位相差を与えることで当該複屈折を補償する場合に、各光軸を含む面内の配向方向のみを変更して打消位相差を発生させる(すなわち、当該光ビームB(又は反射光Br)の直線偏光面の方向を変化させないまま(当該直線偏光面の方向を回転させないまま)打消位相差を発生させる)ので、当該光ビームB及び反射光Brに発生している複屈折を電気的に効果的に補償することができる。
【0074】
従って、当該光ビームB及びその反射光Brを用いて光ディスクDK上の情報を再生する場合に、簡易な構成で正確に再生を行うことができる。
【0075】
また、受光信号Spの振幅を監視し、その値が最大となるように打消位相差を付加するので、簡易な構成で当該複屈折を補償することができる。
【0076】
更に、配向膜3c及び3dにより各光軸に垂直な面内の配向方向を一定とし、更に透明電極3a及び3bにより各光軸を含む面内の配向方向を変更して打消位相差を発生させるので、効果的に複屈折を補償することができる。
【0077】
なお、上述した第2実施形態における液晶パネル3の配置位置については、図5に示した位置の他に、四分の一波長板10と対物レンズ4との間の位置であってもよいし、或いは、対物レンズ4と光ディスクDKとの間の位置であってもよい。
(III)第3実施形態
次に、本発明に係る他の実施形態である第3実施形態について、図7を用いて説明する。
【0078】
なお、図7は第3実施形態に係る情報記録装置の概要構成を示すブロック図である。
【0079】
上記した第1及び第2実施形態においては、本発明を情報再生装置に対して適用した場合について説明したが、本発明は、これ以外に、記録可能な光ディスクに対して情報を記録する情報記録装置に対して適用することも可能である。
【0080】
すなわち、図7に示すように、記録時の光ビームの出力設定や情報を記録する位置を示すアドレス情報が予め記録制御情報として記録されている記録可能な光ディスクDK’に対して、当該記録制御情報を再生しつつ記録すべき記録情報に基づいて変調された光ビームB’を照射して当該記録情報を光ディスクDK’に記録する情報記録装置Rに対しても本発明は適用可能なのである。
【0081】
この場合に、当該情報記録装置Rは、第1実施形態と同様のPBS2、液晶パネル3、対物レンズ4、シリンドリカルレンズ5、ディテクタ6、ドライバ7、振幅検出回路8及び再生回路9に加えて、再生回路9からの再生信号Spuに基づいて変調回路10を制御するための制御信号Scを生成するCPU15と、制御信号Scに基づいて、外部から入力される上記記録情報に対応する記録信号Srを変調し、変調信号Secを生成して発振強度の制御が可能な記録手段としてのレーザダイオード1’の当該発振強度を制御する変調手段としての変調回路16と、を備えている。
【0082】
このとき、当該記録情報の記録に先立って所定強度の光ビームB’が射出され、その反射光Br'をディテクタ6により受光することで上記記録制御情報に対応する受光信号Spが生成され、更にこの受光信号Spを再生回路9により再生して得られる再生信号Spu中に含まれる当該記録制御情報に基づいてCPU15が制御信号Scを生成することにより、上記記録情報を光ディスクDK’上の所定の記録位置に記録すると共に記録用の当該光ビームB’の強度を制御するための上記変調信号Secが生成される。
【0083】
そして、当該記録制御情報を検出する際に光ビームB’又はその反射光Br'に発生する複屈折が上述した第1実施形態の場合と同様の液晶パネル3及びドライバ7の動作により除去されることとなる。
【0084】
以上説明した以外の記録制御情報検出に係る動作については、上述した第1実施形態における情報検出動作と同様であるので、細部の説明は省略する。
【0085】
その後は、再生した当該記録制御情報に基づいて記録信号Srが変調回路16により変調されて変調信号Secが生成され、この変調信号Secに対応した強度で光ビームB’が生成されて光ディスクDK’に記録情報が記録される。
【0086】
以上説明したように、第3実施形態の情報記録装置Rの動作によれば、光ディスクDK’上の記録制御情報を検出するに当たり、液晶パネル3における液晶層3e内の液晶分子Mの配向方向を制御することにより光ビームB’及び反射光Br'に対して打消位相差を与えることで発生している複屈折を補償する場合に、各光軸を含む面内の配向方向のみを変更して打消位相差を発生させるので、当該光ビームB’及び反射光Br'に発生している複屈折を電気的に効果的に補償することができる。
【0087】
従って、当該光ビームB’及びその反射光Br'を用いて光ディスクDK’上の記録制御情報を再生する場合に、簡易な構成で正確に記録制御情報を再生して記録情報の記録を行うことができる。
【0088】
また、受光信号Spの振幅を監視し、その値が最大となるように打消位相差を付加するので、簡易な構成で当該複屈折を補償することができる。
【0089】
更に、配向膜3c及び3dにより各光軸に垂直な面内の配向方向を一定とし、更に透明電極3a及び3bにより各光軸を含む面内の配向方向を変更して打消位相差を発生させるので、効果的に複屈折を補償することができる。
【0090】
更にまた、各光軸に垂直な面内の配向方向が光ビームBにおける各直線偏光面に対して45度の角度で一定とされており、且つ光ビームBに対してその波長の四分の一の位相差を与える配向方向を中心として当該配向方向を変化させることにより打消位相差を発生させるように駆動信号Sdが制御されるので、液晶パネル3が光ビームBに対していわゆる四分の一波長板として機能することとなり、当該四分の一波長板を別途設ける必要がない。
【0091】
なお、上記した第3実施形態においては、上述した第1実施形態に対応する情報記録装置Rについて説明したが、上述した第2実施形態に対応する情報記録装置についても、第2実施形態の情報再生装置S’に対してCPU15及び変調回路16を付加し、第3実施形態と同様に動作させることによりこれを実現することが可能である。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、二軸の光学異方性を有する液晶層内の液晶分子における各配向方向を制御することにより当該液晶層を透過する光ビームに対して複屈折を打ち消すための打消位相差を与えることで当該複屈折を補償する場合に、他の配向方向における第角度のみを変更して打消位相差を光ビームに発生させる(すなわち、当該光ビームの直線偏光面の方向を変化させないまま(当該直線偏光面の方向を回転させないまま)打消位相差を発生させる)ので、当該光ビーム及びその反射光に発生している複屈折を電気的に効果的に補償することができる。
【0093】
従って、当該光ビーム及びその反射光を用いて記録媒体に対し情報の記録再生を行う場合に、簡易な構成で正確に情報の記録再生を行うことができる。
【0094】
また、液晶分子の他の配向方向における第角度のみを変更するので、当該配向方向における第2角度を変更するための液晶組成とする必要がなく、補償手段を構成する際の液晶の調製を簡略化することができる。
【0095】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、受光信号の振幅が最大となるときに複屈折が打消位相差により打ち消されていることを示すように指示信号を生成するので、簡易な構成で当該複屈折を補償することができる。
【0096】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、配向手段により第1角度を一定とし、更に電圧印加手段により第2角度を変更して打消位相差を発生させるので、効果的に複屈折を補償することができる。
【0097】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、液晶分子の一の配向方向における第1角度が光ビームにおける各直線偏光面に対して45度の角度で一定とされており、且つ光ビームに対してその波長の四分の一の位相差を与える第2角度を中心として当該第2角度を変化させることにより光ビームに打消位相差を発生させるように他の配向方向が制御されるので、当該液晶補償手段が光ビームに対していわゆる四分の一波長板として機能することとなり、当該四分の一波長板を別途設ける必要がない。
【0098】
従って、光ピックアップの構成をより簡略化しつつ光ビーム上の複屈折を補償することができる。
【0099】
請求項5に記載の発明によれば、液晶層内の液晶分子の配向方向を制御することにより当該液晶層を透過する光ビームに対して複屈折を打ち消すための打消位相差を与えることで当該複屈折を補償する場合に、当該配向方向における第1角度のみを変更して打消位相差を光ビームに発生させるので、記録制御情報を検出する際の光ビームに発生する複屈折を効果的に補償することができることとなり、正確に記録制御情報を検出して記録情報を記録媒体に記録することができる。
【0100】
請求項6に記載の発明によれば、液晶層内の液晶分子の配向方向を制御することにより当該液晶層を透過する光ビームに対して複屈折を打ち消すための打消位相差を与えることで当該複屈折を補償する場合に、当該配向方向における第1角度のみを変更して打消位相差を光ビームに発生させるので、記録情報を再生するための当該光ビーム及びその反射光に発生する複屈折を効果的に補償できることとなり、正確に記録情報を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。
【図2】液晶パネルの構成を示す図であり、(a)はその構成を示す縦断面図であり、(b)は液晶分子の配向方向を示す斜視図である。
【図3】液晶分子の配向方向の変化を示す図であり、(a)は駆動電圧が印加されていないときの液晶分子の配向方法を示す断面図及び平面図であり、(b)、(c)、(d)及び(e)は夫々異なる駆動電圧が印加されているときの液晶分子の配向方法の変化を示す断面図及び平面図である。
【図4】第1実施形態の駆動電圧の変化と位相の変化の関係を示す図である。
【図5】第2実施形態の情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。
【図6】第2実施形態の駆動電圧の変化と位相の変化の関係を示す図である。
【図7】第3実施形態の情報記録装置の概要構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、1’…レーザダイオード
2…PBS
3…液晶パネル
3a、3b…透明電極
3c、3d…配向膜
3e…液晶層
3f、3g…ガラス基板
4…対物レンズ
5…シリンドリカルレンズ
6…ディテクタ
7…ドライバ
8…振幅検出回路
9…再生回路
10…四分の一波長板
15…CPU
16…変調回路
S、S’…情報再生装置
R…情報記録装置
PU、PU’…ピックアップ
DK、DK’…光ディスク
PL…基板
PT…ピット
PC…保護層
B、B’…光ビーム
Br、Br'…反射光
M…液晶分子
Sp…受光信号
Spu…再生信号
Sv…検出信号
Sd…駆動信号
Sec…変調信号
Sr…記録信号
Sc…制御信号

Claims (6)

  1. 光ビームに対して透明な透過層を有する記録媒体に対して当該透過層を介して当該光ビームを照射する光ピックアップであって、当該光ビームの前記記録媒体からの反射光に基づいて当該光ビームが前記透過層を透過するときに当該光ビームに発生する複屈折を補償する補償手段を備える光ピックアップにおいて、
    前記補償手段が、二軸の光学異方性を有する液晶層内の液晶分子における各前記軸に夫々対応する各配向方向を制御することにより当該液晶層を透過する前記光ビームに対して前記複屈折を打ち消すための打消位相差を与えることで当該複屈折を補償する液晶補償手段であると共に、
    前記複屈折を示す指示信号を生成する生成手段と、
    前記指示信号に基づいて、前記光ビームの光軸に垂直な予め設定された基準直線と一の前記配向方向とのなす前記光軸に垂直な面内の角度である第1角度を一定としつつ前記光軸と他の前記配向方向とのなす前記光軸を含む面内の角度である第2角度を変更するように前記配向方向を制御し、当該液晶補償手段を透過する前記光ビームに前記打消位相差を発生させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 請求項1に記載の光ピックアップにおいて、
    前記反射光を受光し、受光信号を生成する受光手段を更に備え、
    前記生成手段は、前記受光信号の振幅が最大となるときに前記複屈折が前記打消位相差により打ち消されていることを示すように前記指示信号を生成して前記制御手段に出力することを特徴とする光ピックアップ。
  3. 請求項1又は2に記載の光ピックアップにおいて、
    前記液晶補償手段は、
    前記液晶層と、
    前記液晶層を挟むように設けられると共に前記光ビームに対して透明であり、且つ全ての前記液晶分子における前記第1角度を一定とするように当該液晶分子を配向させる二つの配向手段と、
    前記液晶層及び前記配向手段を挟むように設けられると共に前記光ビームに対して透明であり、且つ前記第2角度を制御するための制御電圧を前記液晶分子に印加する電圧印加手段と、
    により構成されていることを特徴とする光ピックアップ。
  4. 請求項3に記載の光ピックアップにおいて、
    前記第1角度が前記液晶層を透過する前の前記光ビームにおける各直線偏光面に対して45度となるように前記配向手段が設けられていると共に、
    前記制御手段は、前記光ビームに対して当該光ビームの波長の四分の一の位相差を与える前記第2角度を中心として当該第2角度を変化させることにより前記光ビームに前記打消位相差を発生させるように前記他の配向方向を制御することを特徴とする光ピックアップ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の光ピックアップと、
    前記反射光に基づいて前記記録媒体に予め記録されている記録制御情報を検出する検出手段と、
    前記検出された記録制御情報に基づいて、前記記録媒体に記録すべき記録情報を変調し、変調信号を生成する変調手段と、
    前記変調信号に対応する強度を有する前記光ビームを生成して前記記録媒体に照射し、前記記録情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、
    を備えることを特徴とする情報記録装置。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載の光ピックアップと、
    前記反射光に基づいて前記記録媒体に予め記録されている記録情報を検出する検出手段と、
    前記検出された記録情報を再生し、再生信号を生成して外部に出力する再生手段と、
    を備えることを特徴とする情報再生装置。
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