JP3538520B2 - 収差補正用液晶パネル、光ピックアップ及び情報再生装置 - Google Patents

収差補正用液晶パネル、光ピックアップ及び情報再生装置

Info

Publication number
JP3538520B2
JP3538520B2 JP11446697A JP11446697A JP3538520B2 JP 3538520 B2 JP3538520 B2 JP 3538520B2 JP 11446697 A JP11446697 A JP 11446697A JP 11446697 A JP11446697 A JP 11446697A JP 3538520 B2 JP3538520 B2 JP 3538520B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavefront aberration
liquid crystal
crystal panel
optical
divided
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11446697A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10289465A (ja
Inventor
昌和 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Corp filed Critical Pioneer Corp
Priority to JP11446697A priority Critical patent/JP3538520B2/ja
Priority to US09/060,162 priority patent/US6141304A/en
Publication of JPH10289465A publication Critical patent/JPH10289465A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3538520B2 publication Critical patent/JP3538520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1392Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration
    • G11B7/13925Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration active, e.g. controlled by electrical or mechanical means
    • G11B7/13927Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration active, e.g. controlled by electrical or mechanical means during transducing, e.g. to correct for variation of the spherical aberration due to disc tilt or irregularities in the cover layer thickness
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/095Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following specially adapted for discs, e.g. for compensation of eccentricity or wobble
    • G11B7/0956Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following specially adapted for discs, e.g. for compensation of eccentricity or wobble to compensate for tilt, skew, warp or inclination of the disc, i.e. maintain the optical axis at right angles to the disc
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1365Separate or integrated refractive elements, e.g. wave plates
    • G11B7/1369Active plates, e.g. liquid crystal panels or electrostrictive elements
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B2007/0003Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier
    • G11B2007/0006Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier adapted for scanning different types of carrier, e.g. CD & DVD

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクから記
録情報を読み出すための光ピックアップに関し、特にD
VD(ディジタル・ビデオ・ディスク)とCD(コンパ
クト・ディスク)など、記録面までの厚みが異なる光デ
ィスクの両方に使用可能なコンパチブルタイプの光ピッ
クアップに関する。
【0002】
【従来の技術】DVDは、大容量のディジタル情報を記
録することのできる光ディスクであって、CDと同じ直
径12cmのディスクに動画やコンピュータ情報などの
ディジタル情報をCDの約8倍以上の記録密度で記録で
きるようにしたものである。このような高密度記録を達
成するために、DVDでは種々の工夫を凝らしている。
即ち、記憶容量を高めるために、使用するレーザ光源の
波長をCDの780nmよりも短い650nmとし、対
物レンズの開口数NAをCDの0.45よりも大きな
0.6とし、ディスク片面に約5Gバイトの高密度記録
を達している。
【0003】前述したように、DVDはCDに比べて高
密度記録であるため、ピット情報を読み取るためのレー
ザビームのスポット径をCDに比べてかなり小さくする
必要がある。レーザビームのスポット径は使用するレー
ザの波長λに比例し、対物レンズの開口数NAに反比例
する。DVDでは、波長の短いレーザ光源と、開口数N
Aの大きな対物レンズを用いることによりスポット系を
小さくしている。
【0004】しかしながら、DVD用にレーザの波長λ
を短くし、かつ、対物レンズの開口数NAを大きくした
場合、ディスクが僅かに傾いても波面収差(主としてコ
マ収差)が発生し、光ピックアップの対物レンズの光軸
に対してディスク面が垂直方向から傾く角度、いわゆる
チルト角に対するマージンが小さくなってしまう。
【0005】ところで、DVDとCDは同じ形態の光デ
ィスクであり、DVDプレーヤでCDも再生できるよう
にすることが望まれる。また、DVDよりもCDの方が
ディスクの基板が厚い(例えば、片面0.6mmのDV
Dに対し1.2mmのCD)ので、DVDに対して最適
設計されたピックアップを用いてCDを再生した場合、
基板の厚さの差により波面収差(主として球面収差)が
発生し、レーザビームのスポット径が大きく広がってし
まう。このため、DVDに対して最適設計された光ピッ
クアップをそのまま用いるとCDの情報を読み取ること
ができないといった問題を生じる。
【0006】このため、従来より、DVDとCDをそれ
ぞれ再生するための専用の2つの対物レンズを用意し、
ディスクによってレンズを切り替える方法、コリメータ
部分に補正レンズを挿入し、ディスクによる収差を補正
する方法、対物レンズにホログラムを利用した2焦点レ
ンズを用いる方法などが提案されている。
【0007】しかしながら、2つの対物レンズを用いる
方法や補正レンズを用いる方法の場合、機構が複雑で、
スペースを取り、小型化に向かないという欠点がある。
また、ホログラムを利用した2焦点レンズを用いる方法
の場合、回折等の影響により光の利用効率が低く、さら
に、マルチビームなので干渉の影響が出やすいという欠
点がある。
【0008】さらに、上記いずれかの方法によってDV
DとCDの両方に使用できるように構成したとしても、
ディスクの傾きに対する補正(以下、チルト補正とい
う)までも同時に行うことは困難であり、チルト補正手
段を別に設ける必要があった。チルト補正手段を別に設
けた場合、光ピックアップ装置がさらに大型化すると共
に、コストも高くなってしまう。
【0009】そのため、これらの欠点を解消すべく、液
晶素子を用いてDVD/CDの切換え及びチルト補正を
行うコンパチブルタイプの光ピックアップが本件出願人
により特願平8−109795号にて提案されている。
【0010】これは、光ピックアップの光路中に液晶素
子を配置し、検出されたチルト角に応じて液晶素子に電
圧を印加することで通過する光束に位相差を与えて、チ
ルト角に起因する波面収差の影響を補正するものであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液晶素子は、チルト角に起因する波面収差に対して最適
化されておらず、該波面収差を完全に除去することがで
きず該波面収差の影響が残り良好な再生特性を得ること
ができなかった。
【0012】本発明は上述の問題点に鑑みなされたもの
であり、チルト角に起因する波面収差の影響を確実に補
正することができる液晶パネル、光ピックアップ及び情
報再生装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
少なくとも、レーザ光源と、対物レンズと、レーザビー
ムの光軸上に設けられ電圧制御により屈折率を変化させ
る波面収差補正手段と、を備えた光ピックアップにおい
て、波面収差補正手段は電極を有し、電極を光ディスク
のチルト角に起因する波面収差分布に対応した形状に分
割したことを特徴とする
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の光ピックアップにおいて、電極の分割形状は、光デ
ィスクのチルト角に起因した波面収差を対物レンズの瞳
面でみた波面収差分布に対応した形状に分割されたこと
を特徴とする。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の光ピックアップにおいて、電極には各分割領
域毎に光ディスクのチルト角に応じた電圧が印加され、
各分割領域毎に屈折率を変化させ透過光束に位相差を与
えることを特徴とする。
【0016】また、請求項4記載の発明は、請求項1、
2又は3記載の光ピックアップにおいて、波面収差補正
手段は液晶素子であることを特徴とする。
【0017】また、請求項5記載の発明は、少なくと
も、レーザ光源と、対物レンズと、レーザビームの光軸
上に設けられ電圧制御により屈折率を変化させる波面収
差補正手段と、を備えた光ピックアップにおいて、波面
収差補正手段は一対の電極を有し、一対の電極の一方
は、光ディスクのチルト角に起因する波面収差分布に対
応した形状に分割した第1の電極であり、一対の電極の
他方は、再生する光ディスクの基板の厚さに起因する波
面収差を補正するための形状に分割された第2の電極で
あることを特徴とする。
【0018】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の光ピックアップにおいて、第2の電極の分割形状
は、透過光束の絞り機構として作用する所定形状の開口
パターンであることを特徴とする。
【0019】また、請求項7記載の発明は、少なくと
も、レーザ光源と、対物レンズと、レーザビームの光軸
上に設けられ電圧制御により屈折率を変化させる波面収
差補正手段と、を備えた光ピックアップにおいて、波面
収差補正手段は電極を有し、電極は、光ディスクのチル
ト角に起因する波面収差分布に対応した形状かつ光ディ
スクの基板の厚さに起因する波面収差を補正するための
形状に分割されていることを特徴とする。
【0020】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の光ピックアップにおいて、高密度記録の光ディスク
再生時に、波面収差補正手段はチルト角に起因する波面
収差補正手段として機能し、低密度記録の光ディスク再
生時に、波面収差補正手段は透過光束の絞り機構として
機能することを特徴とする。
【0021】
【作用】本発明は以上のように構成したので、波面収差
補正手段が有する電極を、光ディスクのチルト角に起因
する波面収差分布に対応した形状に分割するので、光デ
ィスク再生時において光ディスクが傾斜しても、波面収
差補正手段は、光ディスクの記録面上に形成される光ス
ポットを、光ディスクの傾斜に起因した波面収差の値を
所定の範囲内に抑えるように補正するので、良好な再生
を行うことができる。
【0022】また、請求項5及び6記載の発明では、波
面収差補正手段が有する一対の電極の一方の電極を、光
ディスクのチルト角に起因する波面収差分布に対応した
形状に分割し、他方の電極を、再生する光ディスクの基
板の厚さに起因する波面収差を補正するための形状に分
割することにより、波面収差補正手段は、光ディスクの
記録面上に形成される光スポットに対し、光ディスクの
傾斜に起因した波面収差の値及び、再生する光ディスク
の基板の厚さに起因した波面収差の値、を所定の範囲内
に抑えるように補正するので、基板の厚さの異なる光デ
ィスクをそれぞれ良好に再生することができる。
【0023】また、請求項7及び8記載の発明では、波
面収差補正手段が有する一対の電極の内一方の電極を、
光ディスクのチルト角に起因する波面収差分布に対応し
た形状及び、再生する光ディスクの基板の厚さに起因す
る波面収差を補正するための形状に分割して形成するこ
とにより、波面収差補正手段は、光ディスクの記録面上
に形成される光スポットに対し、一方の電極を制御する
ことによって、光ディスクの傾斜に起因した波面収差の
値及び、再生する光ディスクの基板の厚さに起因した波
面収差の値、を所定の範囲内に抑えるように補正するの
で、基板の厚さの異なる光ディスクをそれぞれ良好に再
生することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて以下に説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態における光ピックアップの原理説明図である。図
1において、1はレーザ光源、2は偏光ビームスプリッ
タ、3は液晶素子としての液晶パネル、4は1/4波長
板、5は対物レンズ、6は光ディスク、7は集光レン
ズ、8は受光器、9はチルト角を検出するチルトセン
サ、10は液晶パネル制御回路である。
【0025】同図において、レーザ光源1から出射され
たレーザビームは、偏光ビームスプリッタ2を通過した
後、液晶パネル3と1/4波長板4を通って対物レンズ
5で集光され、光ディスク6の情報記録面に焦点を結
ぶ。光ディスク6の情報記録面から反射したレーザビー
ムの反射光は、再び対物レンズ5、液晶パネル3、を通
った後、偏光ビームスプリッタ2によって光路を変更
し、集光レンズ7を介して受光器8上に像を結ぶのであ
る。
【0026】なお、上記1/4波長板4は、偏光ビーム
スプリッタ2によって直線偏光波とされたレーザビーム
の偏光面Pと45°の角度で交差するように配置されて
いる。
【0027】・液晶パネルの第1の実施形態 図2に液晶パネルの第1の実施形態の構造例を断面図で
示す。図2において、301a、301bは透明なガラ
ス基板であって、このガラス基板の内面にITOなどの
透明電極302a、302bが蒸着されている。透明電
極302aは複数の分割領域を有する電極パターンが形
成されていて、各分割領域は各々独立に電圧を印加する
ことができるように形成されている。
【0028】この透明電極302a、302bの内面に
は、液晶に所定の分子配向を与えるための配向膜303
a、303bが形成されており、この配向膜303aと
303bの間に、ネマチック液晶などの複屈折を有する
液晶304が封入されている。また、液晶パネル3は、
入射するレーザビームの最大領域よりも広い範囲を有し
て形成される。
【0029】液晶304は、図3に示すように液晶分子
Mの光学軸方向とこれに垂直な方向とでその屈折率が異
なる、いわゆる複屈折効果を有しているものが用いら
れ、透明電極302a、302bに印加する電圧を変え
ることにより、図4(a)〜(c)に示すように、液晶
分子Mの向きを水平方向から垂直方向まで自在に変える
ことができる。
【0030】液晶パネル制御回路10は、チルトセンサ
9の検出結果に応じて透明電極302a の各分割領域毎
に印加する電圧を算出し、液晶パネル3に出力する。
【0031】図5は、透明電極302aの分割形状を示
したものであり、図5(a)は、液晶パネル3に入射す
るレーザビームの最大領域11内において3分割した場
合であり、図5(b)は、液晶パネル3に入射するレー
ザビームの最大領域11内において5分割した場合を表
している。
【0032】本発明による光ディスクのチルト角に起因
する波面収差の補正の原理について説明する。
【0033】ここでは、対物レンズの瞳面の波面収差を
W(r,φ)とする。(r,φ)は瞳面の極座標であ
る。光ディスクが光軸に対して傾いた場合(チルト角が
発生した場合)には波面収差(主としてコマ収差)が発
生し、対物レンズによりレーザビームを絞ることができ
なくなる。この場合にチルト角に起因する波面収差WTL
T(r,φ) の中で主なものは、以下の式(1)で表され
る。 WTLT(r,φ) =ω313 cosφ+ω11rcosφ ・・・(1)
【0034】ここで、ω31及びω11は光ディスクのチル
ト角、基板の厚さ、基板の屈折率及びNAで与えられる
定数であり、ω31はコマ収差、ω11は像点の移動による
収差を表している。この数式を用いて瞳面での波面収差
分布を計算した結果が、後述する図7により示される波
面収差分布に対応する。
【0035】また、瞳面上の波面収差W(r,φ)の標
準偏差をWrms とすると、Wrms は図6に示す式(2)
で表される。ここで、式(2)中のW0 はW(r,φ)
の瞳面上の平均値である。
【0036】Wrms は波面収差の評価に用いられ、Wrm
s を小さくすれば波面収差の影響が少なく良好な再生を
行うことができる。ここで、式(2)からわかるよう
に、波面収差を補正するにはW(r,φ)を小さくすれ
ばよいことがわかる。
【0037】ここで、光ディスクが傾いたことにより発
生したWTLT(r,φ) を補正するために、図1に示すよ
うに、レーザ光源1と対物レンズ5の間に液晶パネル3
を配置する。そして液晶パネルの各分割領域の印加電圧
を制御して、ある分割領域の屈折率をΔnだけ変化させ
ると、この屈折率変化によりこの分割領域を通るレーザ
ビームに光路差Δn・dを与えることができる。液晶パ
ネル全面で与えられる光路差をWLC(r,φ)で表す
と、液晶パネルを配置した時の対物レンズの瞳面におけ
る波面収差W(r,φ)は以下に示す式(3)で表され
る。 W(r,φ)=WTLT(r,φ) +WLC(r,φ) ・・・・・(3)
【0038】式(3)から明らかなように、光ディスク
のチルト角に起因する波面収差W(r,φ)を打ち消す
には、 W(r,φ)=WTLT(r,φ) +WLC(r,φ)=0 とすれば良い。即ち、液晶パネル3により光ディスクの
チルト角に起因する波面収差W(r,φ)と逆極性の波
面収差、即ち、 WLC(r,φ)=−WTLT(r,φ) とすればよいことがわかる。
【0039】液晶パネル3により光ディスクのチルト角
に起因する波面収差W(r,φ)と逆極性の波面収差を
与えるためには、図7で示された光ディスクのチルト角
に起因する波面収差分布に対応して液晶パネル3を分割
し、各分割領域の印加電圧をチルト角に起因する波面収
差とは逆極性の波面収差を与えるように制御してやれば
よい。
【0040】ここで、液晶パネル3の分割数を多くすれ
ば、完全に光ディスクのチルト角に起因する波面収差を
打ち消すことができるが、例えば碁盤目状に分割するこ
とにより、分割数を多くすると各分割領域毎に制御電圧
を印加する必要があり、そのために液晶パネル3の透明
電極を各分割領域に対応して作成しなければならず、透
明電極の作成及び引き出し線等の配線を作成することは
困難である。
【0041】そのため、本発明においては、液晶パネル
3の分割形状(透明電極の分割形状)を、先に示した図
5(a)、(b)のようにチルト角に起因した波面収差
分布に対応した分割形状にすることにより、容易に作成
可能であり、かつ光ディスクのチルト角に起因する波面
収差を効率的に補正するようにしたものである。
【0042】図7は、このとき発生する波面収差の分布
を、対物レンズの瞳面上で見たものである。即ち図7
は、ディスクの記録面が+1°傾いた場合の光スポット
S´の最良像点における波面収差分布を、入射する光ビ
ームの最大領域11の範囲内において表した図であり、
波面収差の値が−25nm〜+25nmの範囲を有する
領域Aを中心に上下50nmの範囲幅で示される各領域
A〜Kの境界線によって表している。
【0043】図7中のX2 −X2 は、光ディスクの傾く
方向に対応した軸であり、この波面収差の分布をX2 −
X2 軸上における分布特性で表した図が第8図である。
また、波面収差の分布自体はチルト角の大きさによらず
一定の分布をしており、チルト角の大きさにより波面収
差量が変化する。即ち、図8の曲線のピーク値はチルト
角が大きければピークが高くなり、チルト角が小さくな
ればピークが低くなる。
【0044】この波面収差分布に着目して、液晶パネル
3の透明電極の分割形状を図7の波面収差分布に沿った
分割形状とし、各分割領域で生じている波面収差を打ち
消すように光束に位相差を与えてやれば、チルト角に起
因する波面収差の影響を再生に問題とならない範囲まで
減少させることができる。
【0045】つまり、各分割領域毎に電圧制御を行うこ
とで液晶分子の向きを変化させ、各分割領域の屈折率を
変えることにより光束に位相差を与えてディスク傾斜時
に発生する対物レンズの波面収差(主としてコマ収差)
の補正を行うのである。
【0046】このように、図5に示す各電極パターン
は、光ディスクの記録面が+1°傾いた場合の波面収差
分布(図7参照)に基づいてその形状が設定されたもの
であり、図5(a)においては、例えば波面収差の値を
3つの範囲に別けた領域12〜14によって3分割され
た形状を有する電極パターンを形成している。なお、領
域14は波面収差の値が0を含んで形成された領域であ
り、領域12と領域13は対称的な形状であり、透過光
束に与える波面収差の値が逆極性となっている。
【0047】また、図5(b)においては、波面収差を
5つの値に別けた領域15〜19によって5分割された
形状を有する電極パターンを形成している。なお、領域
17は波面収差の値が0を含んで形成された領域であ
り、領域15と領域19は対称的な形状であり、透過光
束に与える波面収差の値が逆極性となっている。また、
領域16と領域18は対称的な形状であり、透過光束に
与える波面収差の値が逆極性となっている。
【0048】次に、光ディスク6がラジアル方向に1°
傾斜した場合に、液晶パネル制御回路10の動作、及び
上述の原理による補正の効果を図9及び図10に基づい
て説明する。図9は、光ディスクが傾斜した場合に発生
する波面収差と、波面収差補正後の残存波面収差分布を
示す図であり、図10は、本発明の第1の実施形態にお
ける光ピックアップが、光ディスクの記録面上に形成す
る光スポットの波面収差をディスクの傾斜角度(ラジア
ル方向)毎にシミュレーションした結果をグラフに表し
た図である。なお、ここでは、液晶パネル3の透明電極
302aが図5(b)の5分割パターンを用いて補正し
た場合について説明する。また光ディスクのラジアル方
向のチルト角に起因する波面収差を補正するためには図
5(b)中の軸X2−X2が光ディスクのラジアル方向
となるように液晶パネル3を配置する。
【0049】液晶パネル制御回路10は、図5(b)の
領域17に対応する電極に対してその通過光線の位相差
が0となるような所定の制御電圧を印加し、かつ、その
他の各領域15、16、18、19に対応する各電極に
対しては、図9(a)の点線で示す位相差量を補正する
ように制御電圧を印加するように制御する。具体的には
領域15は−75nmの位相差を与えるための電圧、領
域16は+75nmの位相差を与えるための電圧、領域
18には−75nmの位相差を与えるための電圧、領域
19には+75nmの位相差を与えるための電圧が、液
晶パネル制御回路10からそれぞれの領域に印加され
る。
【0050】上述した電圧が印加された液晶パネル3を
透過した光束が対物レンズによってチルト角に起因する
波面収差とは逆極性の波面収差(位相差)が与えられ
る。このため、傾いたディスクの記録面の光スポットで
生じる波面収差が打ち消されることになり、チルト角に
起因する波面収差を補正したことになる。
【0051】図9(b)は、図5(b)の5分割パター
ンの電極を用いた場合の補正後の残留波面収差の様子を
示した図である。図9(a)の補正する前のチルト角に
起因する波面収差量に比べて遥かに小さくなっているこ
とがわかる。
【0052】なお、図9(a)に示したように領域15
に対し領域19及び、領域16に対し領域18では、補
正する位相差量は大きさが等しいため印加する制御電圧
はその大きさが等しく極性が互いに逆となる。したがっ
て、液晶パネル全体として位相差量の制御に用いる電圧
はその極性を考えなければ2種類あれば良いことにな
る。
【0053】また、領域17に対応する電極に印加する
電圧が0の場合に領域17を通過する光線の位相差が0
となるように液晶分子を予め配向すれば、液晶パネル全
体として位相差量の制御に用いる電圧はその極性を考え
なければ1種類ですむことになる。
【0054】また、光ピックアップの液晶パネル3を構
成する透明電極302aが図5(a)に示す3分割パタ
ーンで形成されている場合は、図5(b)の5分割パタ
ーンの領域16,18と同じ電圧が図5(a)の3分割
電極の領域12、13にそれぞれ印加され、領域14は
透過光束に対して位相差を与えないように制御される。
【0055】なお、図5(a)に示す3分割パターンの
場合は、液晶パネル制御回路10が、領域14に対応す
る電極に対してその通過光線の位相差が0となるような
所定の制御電圧を印加し、かつ、その他の領域12、1
3に対応する各電極に対しては、大きさが等しく極性が
互いに逆となる制御電圧を印加するように制御すれば良
く、液晶パネル全体として位相差量の制御に用いる電圧
はその極性を考えなければ2種類あれば良いことにな
る。
【0056】また、領域14に対応する電極に印加する
電圧が0の場合に領域14を通過する光線の位相差が0
となるように液晶分子を配向させておけば、液晶パネル
全体として位相差量の制御に用いる電圧はその極性を考
えなければ1種類ですむことになる。
【0057】図10は、このようにして構成された光ピ
ックアップが光ディスク6の記録面上に形成する光スポ
ットの波面収差を光ディスクの傾斜角度(ラジアル方
向)との関係を表したものである。
【0058】図10において、実線は補正をしなかった
場合、白丸は透明電極302aが3分割電極を用いて補
正した場合、黒丸は5分割電極を用いて補正した場合の
波面収差のシミュレーション結果である。
【0059】同図からわかるように、透明電極302a
の電極が3分割電極、5分割電極いずれの場合において
も、ディスクの傾斜(ラジアル方向)に対し波面収差が
低減している。さらに、分割数を増やした方が補正の効
果が大きいことがわかる。
【0060】なお、図1の場合、チルトセンサ9は、光
ディスク6のラジアル(半径)方向のチルトを検出する
ように示しているが、これに限らず、タンジェンシャル
(円周)方向のチルトを検出するように設ければ、タン
ジェンシャル(円周)方向のチルトに対する補正も同様
に行うことができる。ただしその場合は、図5に示す透
明電極302aの分割パターンは、軸X2 −X2 がタン
ジェンシャル(円周)方向となるように、配置される。
【0061】なお、上述したように透明電極302aは
3分割又は5分割の電極パターンで形成し、透明電極3
02cは、円形の電極パターン及びその外周部分に隣接
する電極パターンで形成したが、各透明電極の電極パタ
ーンはこれに限らない。
【0062】即ち、透明電極302aは、対物レンズの
瞳面における光ディスクのチルト角に起因する波面収差
分布に基づいてその分割形状が設定されたものであれば
良い。透明電極302aの他の分割形状のパターンを図
11(a)〜(f)に示す。図11に示された分割形状
でもチルト角に起因する波面収差の影響を再生に問題と
ならない範囲まで減少させることができる。
【0063】本発明の第1の実施形態の液晶パネルを用
いることにより、光ディスクが傾斜しても、光ディスク
の記録面上に形成される光スポットは、光ディスクの傾
斜に起因した波面収差の値を所定の範囲内に抑えること
ができ、光ディスクの記録情報を良好に読み出すことが
できる。
【0064】・液晶パネルの第2の実施形態 次に、液晶パネルの第2の実施形態を図12に基づいて
説明する。本発明の第2の実施形態における光ピックア
ップは、図1に示す光ピックアップ中の液晶パネル3の
代りに液晶パネル20を用いて構成されたものである。
図12に、液晶パネル20の構造例を示す。図12
(a)は液晶パネル20の断面構造図であり、先に述べ
た図2の液晶パネル3と同等の部分は同一付号を付して
示してあり、その説明は省略する。
【0065】なお、液晶パネル20に用いられる透明電
極302aは、チルト角に起因する波面収差を補正する
ために液晶に電圧を印加するための電極であり、ここで
は、図12(d)に示すように5分割で形成されている
ものとする。また、光ディスクのラジアル方向のチルト
角に起因する波面収差を補正するためには、軸X2 −X
2 が光ディスクのラジアル方向となるように液晶パネル
20が配置される。
【0066】また、図12(a)中302cは、ガラス
基板301bの内面に蒸着形成されたITOなどからな
る透明電極であり、透明電極302aと共に電極対を構
成する。
【0067】透明電極302cは2種類の異なる光ディ
スクの基板の厚さの違いにより生じる球面収差を補正す
るための電極である。透明電極302cは、図12
(c)に示すように、入射するレーザビームの最大領域
11内においては、中央部分に規制された円形の開口領
域22(斜線で示した部分)と、領域22の外周部に隣
接した領域23(斜線で示した部分)で示す2つの領域
に対応する形状に分割されている。
【0068】なお、液晶パネル20に用いられる液晶3
04は、図12(b)に示すように、透明電極302
a、302c間において、所定の角度θでツイスト配向
されて形成される。
【0069】次に、光ピックアップが、記録面までの厚
みが異なる光ディスクの記録情報をそれぞれ読み出す場
合に液晶パネル制御回路10が行う制御動作について、
DVDとCDの記録情報を読み出す場合を例にとって説
明する。
【0070】先ず、光ピックアップがDVDの記録情報
を読み出す場合は、液晶パネル制御回路10にDVD選
択信号が与えられる。このDVD選択信号が与えられる
と、液晶パネル制御回路10は、液晶パネル20の透明
電極302cが有する各領域22、23に対応する各電
極に対して電圧を加え、液晶304の全ての液晶分子M
がその電界によってほぼ垂直配向の状態となるように制
御すると、液晶パネル20の全面は単なる透明板として
作用し、ツイストによる偏光作用はほとんどなくなる。
【0071】この結果、偏光ビームスプリッタ2を通過
して液晶パネル20に入射した直線偏光からなるレーザ
ビームは、そのまま偏光面を回転することなく1/4波
長板4に至る。
【0072】1/4波長板4に入射した直線偏光のレー
ザビームは、その偏光面Pが1/4波長板4の結晶軸と
45°の角度で交差しているので、直線偏光から円偏光
に変えられ、光ディスク6の情報記録面で反射された
後、再び、1/4波長板4に入射し、円偏光から直線偏
光に変えられる。
【0073】この直線偏光に戻された反射ビームは、そ
の偏光面が元の直線偏光面から90°回転したものとな
っており、偏光ビームスプリッタ2の偏光面と直交する
向きの偏光波となっている。
【0074】この90°回転された直線偏光からなる反
射ビームは、透明板として作用している液晶パネル20
をそのまま通過し、偏光ビームスプリッタ2に至る。前
述したように、反射ビームの偏光面は偏光ビームスプリ
ッタ2の偏光面と直交する向きに回転されているので、
偏光ビームスプリッタ2の偏光面で水平方向に反射さ
れ、集光レンズ7を介して受光器8で受光される。
【0075】このように、DVDの記録情報の読み出し
時には、液晶パネル20の全面を単なる透明板として作
用させることにより、ディスクからの反射光の全てを受
光器8へ送ることができる。このため、DVDの記録情
報の読み出し時には、対物レンズ5は、そのレンズの全
面が使用されることになる。
【0076】したがって、このときの対物レンズ5の開
口数を例えばNA=0.6(レーザ波長650nmの場
合)となるように設定しておけば、DVDを適正に再生
することができる。
【0077】また、液晶パネル制御回路10は、以上の
制御動作と同時に、透明電極302aを先の第1の実施
形態と同様に制御することによってDVDのチルト補正
を行うので、DVDが傾斜しても、光ディスクの記録面
上に形成される光スポットは、DVDの傾斜に起因した
波面収差の値を所定の範囲内に抑えることができ、か
つ、記録情報の読み出しに充分な反射光強度を得ること
ができる。
【0078】図13は、第2の実施形態における光ピッ
クアップの液晶パネル制御回路10が液晶パネル20の
各分割電極をその領域毎に電圧制御した場合において、
各領域に対応する液晶304の液晶分子Mの配向状態を
軸X2 −X2 に沿って表した断面図であり、図13
(a)は、光ピックアップがDVDの記録情報を読み取
る場合を示し、図13(b)は、光ピックアップがCD
の記録情報を読み取る場合を示した図である。
【0079】光ピックアップがDVDの記録情報を読み
取る場合には、図13(a)に示すように、液晶パネル
制御回路10が、一旦液晶分子Mを垂直方向(図面の上
下方向)に配向させた後、透明電極302aの各領域を
電圧制御するので、液晶分子Mは、DVDの傾斜に応じ
て各領域毎に配向制御される。
【0080】また、光ピックアップがCDの記録情報を
読み取る場合には、図13(b)に示すように、液晶パ
ネル制御回路10は、領域22に対応する液晶分子Mの
部分を垂直方向に配向させ、領域23に対応する液晶分
子Mの部分をツイスト配向させる。
【0081】次に、光ピックアップがCDの記録情報を
読み出す場合は、液晶パネル制御回路10にCD選択信
号が与えられる。このCD選択信号が与えられると、液
晶パネル制御回路10は、液晶パネル20の透明電極3
02cが有する領域22に対応する電極に対して電圧を
加え、領域22に対応する液晶304の液晶分子Mがそ
の電界によってほぼ垂直配向の状態となるように制御す
ると、液晶パネルの領域22の部分は、前述したと同様
の作用により、単なる透明板となる。
【0082】したがって、この領域22を通過する反射
光は、上述したDVDの再生の場合と同様に全て偏光ビ
ームスプリッタ2で水平方向に反射され、受光器8で受
光される。
【0083】また、液晶パネル制御回路10は、上記領
域22の制御動作と同時に、領域23に印加する電圧が
0(アース電位)となるように制御するので、領域23
に対応する液晶304の液晶分子Mには何等の電界も作
用しない。
【0084】したがって、領域23に対応する液晶30
4の液晶分子Mは、ツイスト配向状態のままとなってい
る。このため、領域23を通過する反射光は、ツイスト
された液晶分子Mに沿ってその偏光面が回転され、1/
4波長板4に入射される。
【0085】1/4波長板4に入射したレーザビーム
は、その偏光面と1/4波長板4の結晶軸との向きがほ
ぼ同じ方向となるので、1/4波長板4の作用をほとん
ど受けることなく1/4波長板4を通過し、CDの情報
記録面で反射された後、再び1/4波長板4に入射す
る。
【0086】この1/4波長板4に入射した反射光は、
再び1/4波長板4の作用をほとんど受けることなく直
線偏光のまま1/4波長板4を通過し、液晶パネル20
に入射する。この直線偏光波からなる反射光は、液晶パ
ネル20を通過する間に、液晶分子Mのツイストに沿っ
てその偏光面が回転され、液晶パネル20を出るときに
は元のレーザビームの偏光面とほぼ同じ偏光方向とな
る。
【0087】したがって、液晶パネル20の領域23の
部分を通ってCDで反射されたレーザビームは、そのま
ま偏光ビームスプリッタ2を透過してしまうので受光器
8に入射することがない。
【0088】このように、CDの記録情報の読み出し時
には、液晶パネル20の透明電極302cの領域22の
部分のみを透明板として作用させることにより、この円
形パターン部分を通った反射光のみを受光器8へ送るこ
とができる。
【0089】これは、対物レンズ5を通るレーザビーム
のうち、収差の大きなレンズ外周部を通るレーザビーム
がカットされたことと等価である。そこで、このときの
開口数NAが等価的にCDの記録情報の読み出しに適し
た値、例えばNA=0.37(レーザ波長650nmの
場合)となるように、領域22の形状を設定しておけ
ば、DVDと同じ光ピックアップを用いてCDの記録情
報を適正に読み出すことができる。
【0090】透明電極302cは、対物レンズ5を通る
レーザビームの範囲を、再生する光ディスクに応じて絞
ることにより収差の大きなレンズ外周部を通るレーザビ
ームがカットされるようにその形状が設定されたもので
あればよく、その分割形状は再生する光ディスクの種類
に応じて設定すれば良い。
【0091】以上述べたように、第2の実施形態では、
液晶パネル20の透明電極302cをDVD/CDの切
換え用に分割形成するパターンで形成し、透明電極30
2aをチルト補正用に分割形成するパターンで形成した
ので、液晶パネル制御回路10は、液晶パネル20の各
電極パターンを適宜切換え制御することによって、チル
ト補正及びDVD/CDの切換えができるので容易に制
御できる。
【0092】・液晶パネルの第3の実施形態。 図14は、液晶パネルの第3の実施形態の構造例を表す
図である。また、図14(a)は液晶パネル21の断面
構造図であり、先に述べた図2の液晶パネル3と同等の
部分については、図2中の符号と同一付号を付して示し
てあり、その説明は省略する。
【0093】なお、液晶パネル21に用いられる液晶3
04は、さきに述べた第2の実施形態に用いられる液晶
パネル20と同様に、透明電極302b、302d間に
おいて、所定の角度θでツイスト配向されて形成されて
いる。
【0094】また、図14(a)中302dは、ガラス
基板301aの内面に蒸着形成されたITOなどからな
る透明電極であり、図14(b)は透明電極302dが
有する各電極パターンの配置を示した図である。この透
明電極302dはチルト角に起因する波面収差の補正の
ための電極分割パターンと、2種類の異なる光ディスク
の基板の厚さの違いにより生じる球面収差を補正のため
の電極分割のパターンを一体化したものである。
【0095】透明電極302dは、入射するレーザビー
ムの最大領域11内においては、図14(b)に示すよ
うに、光ディスクのラジアル方向のチルト角に起因する
波面収差を補正するためには、軸X2 −X2 が光ディス
クのラジアル方向となるように液晶パネル21が配置さ
れ、軸X2 −X2 に対しほぼ軸対称に配置された6つの
領域24〜29に分割された電極パターンで形成されて
いる。
【0096】次に、光ピックアップが、記録面までの厚
みが異なる光ディスクをそれぞれ再生する場合に液晶パ
ネル制御回路10が行う制御動作について、DVDとC
Dの記録情報を読み出す場合を例にとって説明する。
【0097】先ず、DVDの記録情報を読み出す場合
は、液晶パネル制御回路10にDVD選択信号が与えら
れる。このDVD選択信号が与えられると、液晶パネル
制御回路10は、液晶パネル21の透明電極302dが
有する各領域24〜29に対応する各電極に対して所定
の電圧を一律に加え、液晶304の全ての液晶分子Mが
その電界によってほぼ垂直配向の状態となるように制御
すると、液晶パネル21の全面は単なる透明板として作
用し、ツイストによる偏光作用はほとんどなくなる。
【0098】この結果、偏光ビームスプリッタ2を通過
して液晶パネル21に入射した直線偏光からなるレーザ
ビームは、そのまま偏光面を回転することなく1/4波
長板4に至る。
【0099】1/4波長板4に入射した直線偏光のレー
ザビームは、その偏光面Pが1/4波長板4の結晶軸と
45°の角度で交差しているので、直線偏光から円偏光
に変えられ、光ディスク6の情報記録面で反射された
後、再び、1/4波長板4に入射し、円偏光から直線偏
光に変えられる。
【0100】この直線偏光に戻された反射ビームは、そ
の偏光面が元の直線偏光面から90°回転したものとな
っており、偏光ビームスプリッタ2の偏光面と直交する
向きの偏光波となっている。
【0101】この90°回転された直線偏光からなる反
射ビームは、透明板として作用している液晶パネル21
をそのまま通過し、偏光ビームスプリッタ2に至る。前
述したように、反射ビームの偏光面は偏光ビームスプリ
ッタ2の偏光面と直交する向きに回転されているので、
偏光ビームスプリッタ2の偏光面で水平方向に反射さ
れ、集光レンズ7を介して受光器8で受光される。
【0102】このように、DVDの記録情報の読み出し
時には、液晶パネル3の全面を単なる透明板として作用
させることにより、ディスクからの反射光の全てを受光
器8へ送ることができる。このため、DVDの記録情報
の読み出し時には、対物レンズ5は、そのレンズの全面
が使用されることになる。
【0103】したがって、このときの対物レンズ5の開
口数を例えばNA=0.6(レーザ波長650nmの場
合)となるように設定しておけば、DVDを適正に再生
することができる。
【0104】また、光ピックアップがDVDの記録情報
を読み出し中に、DVDがラジアル方向に傾斜した場合
は、液晶パネル制御回路10は、各電極に対して一律に
加えていた所定電圧を各領域24〜29毎に適性な電圧
に変えて制御する。
【0105】図15は、液晶パネル21を用いた第3の
実施形態における光ピックアップにおいて、DVDの記
録情報の読み出し時及び、CDの記録情報の読み出し時
において、液晶パネル制御回路10によって電圧制御さ
れる、液晶パネル21の透明電極302dの各領域に対
する電圧の印加状態を示したものであり、図15(a)
はDVDの記録情報の読み出し時にチルト補正制御を行
う場合の透明電極302dの電圧の印加状態を示し、図
15(b)は、CDの記録情報の読み出し時における透
明電極302dの電圧の印加状態を示している。なお、
図15(a)及び図15(b)において、印加電圧が同
じ領域については、それぞれの領域内を同一の模様で表
すことにより視覚的に区分している。
【0106】したがって、図15(a)に示すように、
DVDの記録情報の読み出し時にチルト補正制御を行う
場合は、液晶パネル制御回路10は、領域24、25に
対しては、先に述べたラジアル方向に傾斜していない状
態で加える所定電圧によって液晶分子Mの配向状態を維
持し、領域26及び29に対しては、DVDの傾斜に応
じたほぼ同一電圧を加え、領域27及び28に対して
は、領域26及び29に加えた電圧と大きさが同じで極
性が逆のほぼ同一の電圧を加える。
【0107】また、液晶パネル制御回路10が領域26
〜29に加える電圧は、先の図9(a)に示したよう
に、DVDが傾斜することに起因して形成される光スポ
ットの残留波面収差分布を、各領域26〜29内におい
て所定範囲以下の値に残留分布するような電圧値となる
ように、それぞれの領域26〜29毎に設定し、各領域
に対応する液晶分子Mは印加される電圧に対応して配向
するものとする。
【0108】次に、第3の実施形態において、DVDの
記録情報の読み出しからCDの記録情報の読み出しに切
換える場合に液晶パネル制御回路10が行う制御動作に
ついて述べる。
【0109】光ピックアップがCDの記録情報を読み出
す場合は、液晶パネル制御回路10にCD選択信号が与
えられる。このCD選択信号が与えられると、液晶パネ
ル制御回路10は、液晶パネル21の透明電極302d
が有する各領域24〜29毎に適性な電圧に変えて制御
する。
【0110】具体的には、図15(b)に示すように、
液晶パネル制御回路10は、領域24、26、27に対
しては、先に述べたDVDの記録情報読み出し時におけ
るラジアル方向に傾斜していない状態で加える所定電圧
によって液晶分子Mの配向状態を維持し、液晶分子Mが
その電界によってほぼ垂直配向の状態となるように制御
すると、液晶パネル21の領域24、26、27の部分
は、前述したと同様の作用により、単なる透明板とな
る。
【0111】したがって、この領域24、26、27を
通過する反射光は、上述したDVDの記録情報を読み出
す場合と同様に全て偏光ビームスプリッタ2で水平方向
に反射され、受光器8で受光される。
【0112】また、液晶パネル制御回路10は、上記領
域24、26、27の制御動作と同時に、領域25、2
8、29に印加する電圧が0((アース電位)となるよ
うに制御するので、領域25、28、29に対応する液
晶304の液晶分子Mには何等の電界も作用しない。
【0113】したがって、領域25、28、29に対応
する液晶304の液晶分子Mは、ツイスト配向状態のま
まとなっている。このため、領域を25、28、29通
過する反射光は、ツイストされた液晶分子Mに沿ってそ
の偏光面が回転され、1/4波長板4に入射される。
【0114】1/4波長板4に入射したレーザビーム
は、その偏光面と1/4波長板4の結晶軸との向きがほ
ぼ同じ方向となるので、1/4波長板4の作用をほとん
ど受けることなく1/4波長板4を通過し、CDの情報
記録面で反射された後、再び1/4波長板4に入射す
る。
【0115】この1/4波長板4に入射した反射光は、
再び1/4波長板4の作用をほとんど受けることなく直
線偏光のまま1/4波長板4を通過し、液晶パネル21
に入射する。この直線偏光波からなる反射光は、液晶パ
ネル21を通過する間に、液晶分子Mのツイストに沿っ
てその偏光面が回転され、液晶パネル21を出るときに
は元のレーザビームの偏光面とほぼ同じ偏光方向とな
る。
【0116】したがって、液晶パネル21の領域25、
28、29の部分を通ってCDで反射されたレーザビー
ムは、そのまま偏光ビームスプリッタ2を透過してしま
うので受光器8に入射することがない。
【0117】このように、CDの記録情報読み出し時に
は、液晶パネル21の透明電極302dの領域24、2
6、27の部分のみを透明板として作用させることによ
り、この円形パターン部分を通った反射光のみを受光器
8へ送ることができる。
【0118】これは、対物レンズ5を通るレーザビーム
のうち、収差の大きなレンズ外周部を通るレーザビーム
がカットされたことと等価である。そこで、このときの
開口数NAが等価的にCDの記録情報読み出しに適した
値、例えばNA=0.37(レーザ波長650nmの場
合)となるように、領域24、26、27で形成される
領域の形状を設定しておけば、DVDと同じ光ピックア
ップを用いてCDを適正に再生することができる。
【0119】図16は、このようにして構成された液晶
パネル21を用いた光ピックアップがDVDの記録面上
に形成する光スポットの波面収差をディスクの傾斜角度
(ラジアル方向)毎にシミュレーションした結果をグラ
フに表したものであり、透明電極302dが6分割パタ
ーンで形成されている場合のシミュレーション結果を、
領域24、26、27で形成される円形領域が直径2.
2mm及び2.5mmの円形の範囲で設定した場合で示
し、透明電極302dが分割されていない場合(補正な
し)の波面収差のシミュレーション結果と比較して示し
ている。
【0120】ここで、CDを読み取るのに最適な上記円
形領域の直径は2.2mmであり、このときにCDに対
して最適なNAとなる。また、第1及び第2の実施形態
の液晶パネルにおける、光ディスクのチルト角に起因す
る波面収差を補正するための電圧を引加するための電極
の中心部分、例えば第12図(d)の領域16、18が
含まれる円の直径はおよそ3.0mmである。
【0121】このことから、図14(b)の領域24、
26、27で形成される円形領域はCD再生の点から見
れば2.2mmが最適であるが、DVD再生におけるチ
ルト角に対する補正の点から見れば3.0mmとするの
が最適である。図16からわかるように、領域24、2
6、27で形成される円形領域の設定範囲が直径2.2
mm及び2.5mmの円形の範囲いずれの場合において
も、ディスクの傾斜(ラジアル方向)に対し波面収差が
低減しており、図14(b)の分割パターンを用いても
チルト角に対して十分に補正されている。
【0122】また、円形領域の直径が大きくしたほうが
DVD再生におけるチルト角に対する補正には都合がよ
いが、大きくしすぎるとCD再生時に影響が出るが、円
形領域の直径が2.5mm程度であればCD再生時に特
に問題となることはない。
【0123】以上述べたように、第3の実施形態では、
液晶パネル21の透明電極302dをチルト補正用に分
割形成するパターンとDVD/CDの切換え用に分割形
成するパターンが一体化したパターンで形成するように
したので、液晶パネル制御回路10は、1枚の電極パタ
ーンの切換え制御によって、チルト補正及びDVD/C
Dの切換えができるので容易に制御できる。
【0124】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、波
面収差補正手段が有する電極を、光ディスクのチルト角
に起因する波面収差分布に対応した形状に分割するの
で、光ディスク再生時において光ディスクが傾斜して
も、波面収差補正手段は、光ディスクの記録面上に形成
される光スポットを、光ディスクの傾斜に起因した波面
収差の値を所定の範囲内に抑えるように補正するので、
良好な再生を行うことができる。
【0125】また、本発明では、波面収差補正手段が有
する一対の電極の一方の電極を、光ディスクのチルト角
に起因する波面収差分布に対応した形状に分割し、他方
の電極を、再生する光ディスクの基板の厚さに起因する
波面収差を補正するための形状に分割することにより、
波面収差補正手段は、光ディスクの記録面上に形成され
る光スポットに対し、光ディスクの傾斜に起因した波面
収差の値及び、再生する光ディスクの基板の厚さに起因
した波面収差の値、を所定の範囲内に抑えるように補正
するので、基板の厚さの異なる光ディスクをそれぞれ良
好に再生することができる。
【0126】また、本発明では、波面収差補正手段が有
する一対の電極の内一方の電極を、光ディスクのチルト
角に起因する波面収差分布に対応した形状及び、再生す
る光ディスクの基板の厚さに起因する波面収差を補正す
るための形状に分割して形成することにより、波面収差
補正手段は、光ディスクの記録面上に形成される光スポ
ットに対し、一方の電極を制御することによって、光デ
ィスクの傾斜に起因した波面収差の値及び、再生する光
ディスクの基板の厚さに起因した波面収差の値、を所定
の範囲内に抑えるように補正するので、基板の厚さの異
なる光ディスクをそれぞれ良好に再生することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における光ピックアッ
プの原理説明図である。
【図2】液晶パネルの第1の実施形態の構造例を示す断
面図である。
【図3】液晶分子の説明図である。
【図4】印加電圧の違いによる液晶の屈折率の変化の説
明図である。
【図5】透明電極の分割形状を示した図である。
【図6】波面収差W(r,φ)の標準偏差をWrms を表
す式を示す図である。
【図7】波面収差の分布を、レーザビームの集束に用い
た対物レンズのレンズ径に対応して表した図である。
【図8】波面収差の分布特性を示す図である。
【図9】光ディスクが傾斜した場合に発生する波面収差
と、位相差補正後の残存波面収差分布を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態における光ピックア
ップが、光ディスクの記録面上に形成する光スポットの
波面収差をディスクの傾斜角度(ラジアル方向)毎にシ
ミュレーションした結果をグラフに表した図である。
【図11】本発明のその他の実施形態における液晶パネ
ルの各透明電極によって分割される電極パターンを同時
に示した図である。
【図12】液晶パネルの第2の実施形態を示す断面図で
ある。
【図13】本発明の第2の実施形態における光ピックア
ップの液晶パネル制御回路が制御する液晶パネルの液晶
分子の配向状態を表した断面図である。
【図14】液晶パネルの第3の実施形態の構造例を表す
断面図である。
【図15】第3の実施形態における光ピックアップにお
いて、液晶パネル制御回路によって電圧制御される、液
晶パネルの透明電極の各領域に対する電圧の印加状態を
示した図である。
【図16】本発明の第3の実施形態における光ピックア
ップが、DVDの記録面上に形成する光スポットの波面
収差をディスクの傾斜角度(ラジアル方向)毎にシミュ
レーションした結果をグラフに表したものである。
【符号の説明】
1・・・・・レーザ光源 2・・・・・偏光ビームスプリッタ 3・・・・・液晶パネル 4・・・・・1/4波長板 5・・・・・対物レンズ 6・・・・・光ディスク 7・・・・・集光レンズ 8・・・・・受光器 9・・・・・チルトセンサ 10・・・・液晶パネル制御回路 11・・・・最大領域

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、レーザ光源と、対物レンズ
    と、レーザビームの光軸上に設けられ電圧制御により屈
    折率を変化させる波面収差補正手段と、を備えた光ピッ
    クアップにおいて、 前記波面収差補正手段は電極を有し、前記電極を光ディ
    スクのチルト角に起因する波面収差分布に対応した形状
    に分割したことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ピックアップにおい
    て、前記電極の分割形状は、前記光ディスクのチルト角
    に起因した波面収差を前記対物レンズの瞳面でみた波面
    収差分布に対応した形状に分割されたことを特徴とする
    光ピックアップ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の光ピックアップに
    おいて、前記電極には各分割領域毎に光ディスクのチル
    ト角に応じた電圧が印加され、前記各分割領域毎に屈折
    率を変化させ透過光束に位相差を与えることを特徴とす
    る光ピックアップ。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の光ピックアッ
    プにおいて、前記波面収差補正手段は液晶素子であるこ
    とを特徴とする光ピックアップ。
  5. 【請求項5】 少なくとも、レーザ光源と、対物レンズ
    と、レーザビームの光軸上に設けられ電圧制御により屈
    折率を変化させる波面収差補正手段と、を備えた光ピッ
    クアップにおいて、前記波面収差補正手段は一対の電極
    を有し、前記一対の電極の一方は、光ディスクのチルト
    角に起因する波面収差分布に対応した形状に分割した第
    1の電極であり、前記一対の電極の他方は、再生する光
    ディスクの基板の厚さに起因する波面収差を補正するた
    めの形状に分割された第2の電極である、ことを特徴と
    する光ピックアップ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の光ピックアップにおい
    て、前記第2の電極の分割形状は、透過光束の絞り機構
    として作用する所定形状の開口パターンであることを特
    徴とする光ピックアップ。
  7. 【請求項7】 少なくとも、レーザ光源と、対物レンズ
    と、レーザビームの光軸上に設けられ電圧制御により屈
    折率を変化させる波面収差補正手段と、を備えた光ピッ
    クアップにおいて、前記波面収差補正手段は電極を有
    し、前記電極は、光ディスクのチルト角に起因する波面
    収差分布に対応した形状かつ光ディスクの基板の厚さに
    起因する波面収差を補正するための形状に分割されてい
    ることを特徴とする光ピックアップ。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の光ピックアップにおい
    て、高密度記録の光ディスク再生時に、前記波面収差補
    正手段はチルト角に起因する波面収差補正手段として機
    能し、低密度記録の光ディスク再生時に、前記波面収差
    補正手段は透過光束の絞り機構として機能することを特
    徴とする光ピックアップ。
  9. 【請求項9】 請求項2記載のピックアップにおいて、
    前期電極の分割形状は線対称であり、前記直線において
    対称な電極にはそれぞれ逆極性の電圧が印加されること
    を特徴とする光ピックアップ。
  10. 【請求項10】 液晶と、前記液晶に電圧を印加するた
    めの電極とを備えた液晶パネルであって、 前記電極は光ディスクのチルト角に起因する波面収差分
    布に対応した形状に分割されたことを特徴とする液晶パ
    ネル。
  11. 【請求項11】 液晶と、前記液晶に電圧を印加するた
    めの一対の電極とを備えた液晶パネルであって、 前記一対の電極の一方は、光ディスクのチルト角に起因
    する波面収差分布に対応した形状に分割した第1の電極
    であり、前記一対の電極の他方は、再生する光ディスク
    の基板の厚さに起因する波面収差を補正するための形状
    に分割された第2の電極である、ことを特徴とする液晶
    パネル。
  12. 【請求項12】 液晶と、前記液晶に電圧を印加するた
    めの電極とを備えた液晶パネルであって、 前記電極は、光ディスクのチルト角に起因する波面収差
    分布に対応した形状かつ光ディスクの基板の厚さに起因
    する波面収差を補正するための形状に分割されているこ
    とを特徴とする液晶パネル。
  13. 【請求項13】 レーザ光源と対物レンズと受光素子と
    波面収差補正装置と光ディスクのチルト角を検出する検
    出手段とからなる記録媒体再生装置であって、 前記波面収差補正装置は、所定の形状で分割された電極
    を備えた収差補正用の液晶パネルと、前記電極に対する
    印加電圧を可変駆動する電圧駆動手段とを備え、前記電
    極は前記チルト角検出手段で検出された前記光ディスク
    のチルト角に起因する波面収差分布に対応した形状に分
    割されたことを特徴とする光学式情報記録再生装置。
  14. 【請求項14】 レーザ光源と対物レンズと受光素子と
    波面収差補正装置と光ディスクのチルト角を検出する検
    出手段とからなる記録媒体再生装置であって、 前記波面収差補正装置は、所定の形状で分割された一対
    の電極を備えた収差補正用の液晶パネルと、前記電極に
    対する印加電圧を可変駆動する電圧駆動手段とを備え、 前記一対の電極の一方は、前記光ディスクのチルト角に
    起因する波面収差分布に対応した形状に分割した第1の
    電極であり、前記一対の電極の他方は、再生する光ディ
    スクの基板の厚さに起因する波面収差を補正するための
    形状に分割された第2の電極である、ことを特徴とする
    光学式情報記録再生装置。
  15. 【請求項15】 レーザ光源と対物レンズと受光素子と
    波面収差補正装置と光ディスクのチルト角を検出する検
    出手段とからなる記録媒体再生装置であって、 前記波面収差補正装置は、所定の形状で分割された一対
    の電極を備えた収差補正用の液晶パネルと、前記電極に
    対する印加電圧を可変駆動する電圧駆動手段とを備え、 前記電極は、前記光ディスクのチルト角に起因する波面
    収差分布に対応した形状かつ光ディスクの基板の厚さに
    起因する波面収差を補正するための形状に分割されてい
    ることを特徴とする光学式情報記録再生装置。
JP11446697A 1997-04-16 1997-04-16 収差補正用液晶パネル、光ピックアップ及び情報再生装置 Expired - Fee Related JP3538520B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11446697A JP3538520B2 (ja) 1997-04-16 1997-04-16 収差補正用液晶パネル、光ピックアップ及び情報再生装置
US09/060,162 US6141304A (en) 1997-04-16 1998-04-15 Optical pickup

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11446697A JP3538520B2 (ja) 1997-04-16 1997-04-16 収差補正用液晶パネル、光ピックアップ及び情報再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10289465A JPH10289465A (ja) 1998-10-27
JP3538520B2 true JP3538520B2 (ja) 2004-06-14

Family

ID=14638448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11446697A Expired - Fee Related JP3538520B2 (ja) 1997-04-16 1997-04-16 収差補正用液晶パネル、光ピックアップ及び情報再生装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6141304A (ja)
JP (1) JP3538520B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7787063B2 (en) 2005-06-07 2010-08-31 Konica Minolta Holdings, Inc. Optical element and optical pickup

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6480454B1 (en) 1998-12-15 2002-11-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical element, optical head using the optical element, and optical recording and reproducing apparatus using the optical element
JP4695739B2 (ja) * 1998-12-15 2011-06-08 パナソニック株式会社 光学素子ならびにこれを用いた光ヘッドおよび光記録再生装置
JP3730045B2 (ja) * 1999-03-18 2005-12-21 パイオニア株式会社 光ピックアップ、情報記録装置及び情報再生装置
JP2000298860A (ja) * 1999-04-13 2000-10-24 Pioneer Electronic Corp 液晶チルトサーボ装置
US6532202B1 (en) * 1999-07-07 2003-03-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical element, optical head and optical recording reproducing apparatus
TW594711B (en) * 1999-12-24 2004-06-21 Koninkl Philips Electronics Nv Optical wavefront modifier
JP3819213B2 (ja) * 2000-04-14 2006-09-06 三星電機株式会社 光ピックアップ
KR20010107579A (ko) 2000-05-24 2001-12-07 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 틸트 제어 방식 광 픽업 장치
JP2002140831A (ja) * 2000-11-02 2002-05-17 Sharp Corp 光ピックアップ装置
JP2002163830A (ja) * 2000-11-24 2002-06-07 Toshiba Corp 光学的収差を利用した光情報処理システムおよび厚みムラのある透明層で保護された記録層を持つ情報媒体
JP2002170266A (ja) 2000-12-01 2002-06-14 Pioneer Electronic Corp チルトサーボ制御装置及び方法
JP2002170265A (ja) * 2000-12-01 2002-06-14 Pioneer Electronic Corp チルトサーボ制御装置及び方法
JP2002304762A (ja) 2001-04-10 2002-10-18 Nec Corp 光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置
CN1253871C (zh) * 2001-06-29 2006-04-26 松下电器产业株式会社 光盘原盘曝光装置和光盘原盘曝光方法以及针孔机构
AU2002354119A1 (en) * 2002-03-04 2003-09-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical head and optical recording/reproducing device using it, and aberration correction method
KR101011817B1 (ko) * 2002-11-08 2011-02-07 시티즌 홀딩스 가부시키가이샤 액정 광소자 및 광학 장치
JP2007508644A (ja) * 2003-10-13 2007-04-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光学データ担体の傾きを補償する方法及び装置
JP2005122828A (ja) * 2003-10-16 2005-05-12 Pioneer Electronic Corp 光ピックアップ装置および光学記録媒体再生装置
JP4300138B2 (ja) 2004-03-09 2009-07-22 パイオニア株式会社 収差補正装置、並びに光ピックアップの制御装置、制御方法及び制御プログラム
US8018814B2 (en) 2004-04-28 2011-09-13 Pioneer Corporation Aberration correction device, aberration correction method and optical pickup
JP4399324B2 (ja) 2004-07-09 2010-01-13 パイオニア株式会社 収差補正装置、並びに光ピックアップの制御装置、制御方法及び制御プログラム
JP2006031829A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Nidec Sankyo Corp 収差補正装置及び光ヘッド装置
JP4215011B2 (ja) 2004-09-27 2009-01-28 ソニー株式会社 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置
KR20070087487A (ko) * 2004-12-16 2007-08-28 소니 가부시키가이샤 광 픽업장치 및 이 광 픽업장치를 이용한 광 디스크 장치와그 제어 방법
JP2007080432A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Sony Corp 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置
WO2008105281A1 (ja) * 2007-02-28 2008-09-04 Nec Corporation 光ヘッド装置及び光学式情報記録再生装置
JP6706482B2 (ja) * 2015-11-05 2020-06-10 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像装置および電子機器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3421978B2 (ja) * 1996-04-30 2003-06-30 矢崎総業株式会社 直流モータロック検出回路、直流モータ制御回路及び窓ガラス開閉制御装置
JP3504082B2 (ja) * 1996-09-03 2004-03-08 パイオニア株式会社 収差補正光学装置及び記録媒体再生装置
JP3691188B2 (ja) * 1996-12-09 2005-08-31 パイオニア株式会社 チルトサーボシステム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7787063B2 (en) 2005-06-07 2010-08-31 Konica Minolta Holdings, Inc. Optical element and optical pickup

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10289465A (ja) 1998-10-27
US6141304A (en) 2000-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3538520B2 (ja) 収差補正用液晶パネル、光ピックアップ及び情報再生装置
JP3795998B2 (ja) 波面収差補正ユニット、波面収差補正装置及び光ピックアップ
JP3443226B2 (ja) 光ピックアップ
JP3476989B2 (ja) 光ピックアップ
KR100278786B1 (ko) 광기록매체와 광 기록/재생 방법 및 장치
JPH10269611A (ja) 光ピックアップ及びそれを用いた多層ディスク再生装置
KR100667790B1 (ko) 복굴절 보정용 액정소자 및 이를 구비한 광픽업 및 광기록 및/또는 재생기기
JP2002358677A (ja) 光ヘッド及び光ディスク装置
JP3781262B2 (ja) 収差補正装置及びその駆動方法
JP4136273B2 (ja) 収差補正ユニット、光ピックアップ装置及び記録再生装置
JP4170712B2 (ja) 球面収差補正装置
WO2005106865A1 (ja) 収差補正装置、収差補正方法、光ピックアップ
JP3271890B2 (ja) 光ピックアップ
US7428193B2 (en) Optical pickup device and optical recording medium reproducing device
US20050083813A1 (en) Optical pickup apparatus and optical recording medium playback apparatus
JP2004138900A (ja) 収差補正素子、収差補正装置、情報記録再生装置及び収差補正方法
JPH1083560A (ja) 光ヘッド装置
JP2000090479A (ja) 液晶パネル、光ピックアップ及び情報再生装置
JP2000132854A (ja) 光ディスク装置
JP3142251B2 (ja) 光ピックアップ
US6584057B1 (en) Optical pickup system
JP2001249315A (ja) 収差補正光学装置
JP2010267353A (ja) 液晶光学素子及びこれを備えた光ピックアップ装置
JPH1069678A (ja) 光磁気記録媒体、並びにその再生装置及び再生方法
JP2005085409A (ja) 光ピックアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees