JP3727052B2 - 塗布処理方法及び塗布処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板の塗布処理方法及び塗布処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では,基板である例えば半導体ウェハ(以下「ウェハ」とする)上に所定のレジスト膜を形成するレジスト塗布処理が行われる。
【0003】
このレジスト塗布処理では,通常,回転されたウェハの中心部に所定量のレジスト液が供給され,遠心力によって当該レジスト液がウェハ全面に拡散される。次いでウェハの回転速度が制御され,ウェハ上のレジスト液の液膜の膜厚が調節されて,ウェハ上に所定膜厚のレジスト膜が形成される。
【0004】
ところで,半導体デバイスの多様化,高集積化進むにつて,ウェハ上により薄く,より高精度のレジスト膜を形成することが望まれている。レジスト膜の薄膜化を図るには,滴下するレジスト液の供給量を減らす必要があるが,レジスト液の供給量を減らすと,レジスト液がウェハ全面に拡散される前に,レジスト液中の溶剤が蒸発し,当該レジスト液が固化して,ウェハ全面にレジスト膜が形成されない場合が起こり得る。したがって,レジスト膜の薄膜化を図るには,レジスト液中の溶剤の蒸発を抑制することが必要となる。
【0005】
また,レジスト塗布処理の前処理では,ウェハの加熱処理等の熱処理が行われるが,かかる熱処理等により,例えばウェハ自体の温度が変動すると,通常は溶剤の蒸発速度が変動するので,最終的に形成されるレジスト液の膜厚が,前処理の影響を受けて安定しない。したがって,高精度のレジスト膜を安定して形成するには,溶剤の蒸発速度がウェハ自体の温度に影響されないようにする必要がある。
【0006】
溶剤の蒸発を抑制し,蒸発速度を安定させるには,例えばウェハの周辺雰囲気を高濃度の溶剤雰囲気に維持することが考えられる。さらに,レジスト膜の膜厚を安定させるためには,当該溶剤雰囲気の厳密な濃度制御が不可欠である。ウェハ周辺の雰囲気を溶剤雰囲気に維持する方法として,例えば図15に示すように溶剤タンク200内の液体溶剤内に窒素ガス等の気体を供給し,溶剤を取り込んだ溶剤気体を気体供給管201を介してウェハW上に供給する方法が知られている(特開平2―133916号,特開昭62―121669公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,前記溶剤タンク200を用いた供給方法は,気体が液体溶剤中を通過する際に溶剤を取り込むのみなので,高濃度,例えば90%以上の溶剤雰囲気を実現することは困難である。また,溶剤雰囲気の濃度は,気体が液体溶剤内を通過する通過時間や温度等の諸条件に左右されるため,溶剤雰囲気濃度の厳密に制御することは,困難である。
【0008】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,高濃度に維持,制御された溶剤雰囲気中で,レジスト液等の塗布液をウェハ等の基板に塗布する塗布方法及び当該塗布方法が実施できる塗布装置を提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明によれば,塗布液の溶剤雰囲気内で,基板の塗布処理を行う方法であって,循環可能な循環管路内において,所定の気体を循環させながら,当該循環管路内に適量の溶剤ミストを供給することによって,当該循環管路内に所定の濃度の溶剤雰囲気を創出し,その後,当該循環管路内の所定の濃度の溶剤雰囲気を,溶剤雰囲気供給管を通じて,前記塗布処理が行われる塗布処理室内に供給することを特徴とする塗布処理方法が提供される。
【0010】
この塗布処理方法によれば,循環している気体に溶剤ミストを供給することによって,高濃度の溶剤雰囲気を創出することができる。また,溶剤ミストの供給量を制御することにより,所定の濃度の溶剤雰囲気を創出することができる。そして,この溶剤雰囲気を塗布処理室に供給するので,基板の塗布処理を高濃度で所定濃度の溶剤雰囲気内で行うことができる。これにより,基板に塗布された塗布液の溶剤の蒸発を効果的に抑制し,少量の塗布液でも十分に基板全体に拡散させることができるので,塗布液の供給量を減らして塗布膜の膜厚を薄くすることができる。また,溶剤の蒸発が抑制されるので,基板自体の温度等により,蒸発速度が左右されず,基板温度の変動による膜厚のばらつきを抑制することができる。
【0011】
前記塗布処理は,基板に所定量の塗布液を供給する工程と,その後,前記基板を回転させた状態で,前記塗布液を拡散させる工程と,前記基板の回転速度を制御して基板上に所定の膜厚の塗布膜を形成する工程と,を有し,前記所定の濃度の溶剤雰囲気の塗布処理室内への供給は,前記塗布液を供給する工程前に行われ,少なくとも前記塗布液を供給する工程,前記塗布液を拡散させる工程及び前記塗布膜を形成する工程中は,前記塗布処理室内は,前記所定の濃度の溶剤雰囲気に維持されるようにしてもよい。これにより,基板上に塗布液が供給され,当該塗布液が基板上を拡散し,基板上に塗布膜が形成される際に,塗布液の溶剤の蒸発を抑制できる。したがって,塗布液の供給量を減少させて,基板上により薄い塗布膜を形成することができる。
【0012】
前記所定の濃度の溶剤雰囲気が塗布処理室内に供給される際には,前記塗布処理室内の雰囲気が塗布処理室外に排気され,当該雰囲気内に適量の溶剤ミストが供給された後,再び前記塗布処理室内に供給される,循環経路が形成されるようにしてもよい。この場合,前記経路内で初めに創出された溶剤雰囲気が塗布処理室内に供給され,塗布処理室内を通過すると,当該溶剤雰囲気が塗布処理室から排気され,その後当該溶剤雰囲気内に溶剤ミストが供給されて,溶剤雰囲気の濃度が回復される。そして,濃度の回復された溶剤雰囲気が再び塗布処理室内に供給される。それ故,塗布処理室内を長時間に渡り同じ濃度の溶剤雰囲気に維持することができる。塗布処理室内に供給した高濃度の溶剤雰囲気を再利用するので,濃度回復が容易であり,溶剤雰囲気の高い濃度を容易に維持することができる。また,溶剤の全く含まれていない気体を高濃度の溶剤雰囲気にする場合に比べ,溶剤ミストの消費量を低減することができるので,コストダウンが図られる。なお,前記所定の濃度の溶剤雰囲気が塗布処理室内に供給される際とは,例えば前記循環経路の形成が,当該塗布処理室への供給と同時であってもよく,所定時間経過後であってもよい。
【0013】
また,前記塗布処理室内に供給された前記溶剤雰囲気は,塗布処理室内を通過した後,前記循環管路内に戻され,前記溶剤ミストが供給されて所定の濃度の溶剤雰囲気に回復された後,再び前記塗布処理室内に供給されるようにしてもよい。なお,この塗布処理方法では,前記経路内で,溶剤雰囲気を循環させながら,前記溶剤ミストを供給し,所定の濃度の溶剤雰囲気を創出する工程が引き続き行われていてもよく,かかる場合,安定した高濃度の溶剤雰囲気を継続して塗布処理室に供給することができる。
【0014】
前記塗布処理室内を所定の濃度の溶剤雰囲気に維持する間は,前記循環管路外からの特定の気体が前記循環管路内に供給され,当該循環管路内の前記特定の気体内に前記溶剤ミストが供給されて,前記特定の気体が所定の濃度の溶剤雰囲気となり,当該溶剤雰囲気が前記塗布処理室内に供給されるようにしてもよい。かかる場合,従来の溶剤タンクで溶剤雰囲気を創出するよりも,高濃度の溶剤雰囲気が得られるので,塗布処理室内を高濃度の溶剤雰囲気に維持することができる。また,特定の気体に所定量の溶剤ミストを供給して,溶剤雰囲気を創出するので,安定した濃度の溶剤雰囲気を塗布処理室に供給することができる。
【0015】
前記所定の濃度の溶剤雰囲気が,塗布処理室に供給されていないときは,塗布処理室内に所定温度及び湿度に調整された所定の気体が供給されるようにしてもよい。かかる場合,塗布液の溶剤の蒸発を抑制する必要がない場合には,塗布処理室内に前記所定の気体を供給し,塗布処理室内を前記気体の雰囲気に維持することができる。これにより,塗布処理を適正な温度及び湿度で行うことができる。なお,前記気体は,例えば空気,不活性気体,窒素ガス等であってもよい。また,当該塗布処理室内に前記気体を供給している間に,前記経路において所定濃度の溶剤雰囲気を創出するようにしてもよい。
【0016】
前記塗布処理は,回転された基板の中心に所定量の塗布液を塗布する工程と,その後,基板の中心部付近の雰囲気を吸引して,前記基板の中心部付近に塗布された塗布液中の溶剤の蒸発を促進させる工程とを有するようにしてもよい。塗布液の溶剤の蒸発を抑制すると,塗布液の粘性が低く維持されるので,基板の回転により,基板中心部の塗布膜が外周部に比べて薄くなる傾向がある。この塗布処理方法によれば,基板中心部の雰囲気を吸引するので,基板中心部だけ溶剤の揮発が促進され,基板の中心部にも所定膜厚の塗布膜を形成できる。
【0017】
別の観点による本発明によれば,塗布液の溶剤雰囲気の中で,基板の塗布処理を行う塗布処理装置であって,塗布処理装置内を所定の溶剤雰囲気に維持できるケーシングと,前記ケーシング内に供給される所定の濃度の溶剤雰囲気を創出するための循環管路と,前記循環管路内で創出された前記溶剤雰囲気を前記ケーシング内に供給する溶剤雰囲気供給管とを備え,前記循環管路には,前記循環管路内の気体を循環させるためのファンと,当該循環管路内に所定量の溶剤ミストを供給する溶剤ミスト供給手段とが設けられ,前記溶剤雰囲気供給管には,開閉弁が設けられていることを特徴とする塗布処理装置が提供される。
【0018】
この塗布処理装置によれば,前記循環管路内において,循環された気体に所定量の溶剤ミストを供給して,所定濃度の溶剤雰囲気を創出し,当該溶剤雰囲気を前記塗布処理装置内に供給できるので,上述の塗布処理方法を実施できる。したがって,塗布処理装置のケーシング内を高濃度の溶剤雰囲気に維持することができ,基板に塗布された塗布液の溶剤の蒸発を抑制することができる。その結果,塗布液の供給量を減少させることができるので,基板上により薄い塗布膜を形成することができる。
別の観点による本発明によれば,塗布液の溶剤雰囲気の中で,基板の塗布処理を行う塗布処理装置であって,塗布処理装置内を所定の溶剤雰囲気に維持できるケーシングと,前記ケーシング内に供給される所定の濃度の溶剤雰囲気を創出するための循環管路と,前記循環管路内で創出された前記溶剤雰囲気を前記ケーシング内に供給する溶剤雰囲気供給管と,前記循環管路内の溶剤雰囲気を前記溶剤雰囲気供給管側に流すための弁と,を備え,前記循環管路には,前記循環管路内の気体を循環させるためのファンと,当該循環管路内に所定量の溶剤ミストを供給する溶剤ミスト供給手段とが設けられていることを特徴とする塗布処理装置が提供される。
【0019】
前記ケーシングには,ケーシング内に所定の温度及び湿度に調節された気体を供給する気体供給管が設けられており,当該気体供給管には,前記気体のケーシング内への供給を制御する開閉弁が設けられていてもよい。これにより,所定のタイミングでケーシング内に前記気体を供給し,ケーシング内を適切な温度,湿度に維持することができる。なお,前記気体は,例えば空気,不活性気体,窒素ガス等であってもよい。
【0020】
前記塗布処理装置は,前記溶剤雰囲気供給管から前記ケーシング内に供給され,ケーシング内を通過した溶剤雰囲気を前記循環管路内に戻すための還路を備えていてもよい。かかる場合,ケーシング内に供給された溶剤雰囲気を前記循環管路内に戻し,そこで濃度を回復させた後,再び前記溶剤雰囲気供給管からケーシングに所定濃度の溶剤雰囲気を供給することができる。したがって,ケーシング内を高濃度の溶剤雰囲気に維持し,基板上の塗布液の溶剤の蒸発を抑制し,より薄い塗布膜を形成することができる。
【0021】
前記塗布処理装置が,前記還路から前記循環管路内に戻され,前記溶剤ミスト供給手段により前記溶剤ミストを補給された溶剤雰囲気を前記溶剤雰囲気供給管側に流すための弁を備えるようにしてもよい。この場合,前記溶剤雰囲気供給管,ケーシング,還路及び循環管路を通る溶剤雰囲気の循環経路が形成されるので,ケーシング内の高濃度の溶剤雰囲気を好適に維持することができる。
【0022】
前記塗布処理装置は,前記所定の温度及び湿度に調節された気体を前記循環管路内に供給するための供給路を備えていてもよく,かかる場合,当該気体を循環管路内に供給し,当該気体に溶剤ミストが供給されて,当該気体が所定濃度の溶剤雰囲気に変換された後,前記ケーシング内に当該溶剤雰囲気を供給することができる。これにより,ケーシング内に安定した高濃度の溶剤雰囲気を供給し,基板に塗布された塗布液の溶剤の蒸発を抑制することができる。
【0023】
前記塗布処理装置は,前記溶剤雰囲気供給管から供給される溶剤雰囲気内の不純物を除去するフィルタを備えていてもよく,ケーシング内を清浄な雰囲気に維持し,基板に不純物が付着することが防止できる。特に,一度使った溶剤雰囲気を再利用する場合には,当該溶剤雰囲気に不純物が混入している可能性が高く,その不純物の除去に効果がある。
【0024】
前記塗布処理装置は,基板を保持し,回転させるためのスピンチャックと,当該スピンチャックに保持された基板の中心部付近の雰囲気を吸引する吸引部とを備えていてもよい。これにより,上述した基板の中心付近の雰囲気を吸引して,基板の中心部だけ塗布液の溶剤の蒸発を促進させる塗布処理方法が実施できる。したがって,基板の中心部の塗布液が遠心力により外周部に流れ,他の部分に比べて中心部の膜厚が薄くなることが防止できる。
【0025】
前記塗布処理装置は,前記基板に塗布液を供給する塗布液供給ノズルを備え,前記塗布液供給ノズルは,長方形状の供給口を有していてもよく,また,前記塗布液供給ノズルは,基板の中心付近に対し,斜め方向から塗布液を供給できるものであってもよい。これらの場合,供給された塗布液の一部が,基板の中心部に流れ込むので,基板の中心付近の膜厚が外周部のものより極端に薄くなることが防止できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる塗布処理装置が搭載された塗布現像処理システム1の構成の概略を示す平面図であり,図2は,塗布現像処理システム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システム1の背面図である。
【0027】
塗布現像処理システム1は,図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられている図示しない露光装置との間でウェハWの受け渡しをするインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
【0028】
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台5上の所定の位置に,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。そして,このカセット配列方向(X方向)とカセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)に対して移送可能なウェハ搬送体7が搬送路8に沿って移動自在に設けられており,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0029】
ウェハ搬送体7は,ウェハWの位置合わせを行うアライメント機能を備えている。このウェハ搬送体7は後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するエクステンション装置32に対してもアクセスできるように構成されている。
【0030】
処理ステーション3では,その中心部に主搬送装置13が設けられており,この主搬送装置13の周辺には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。該塗布現像処理システム1においては,4つの処理装置群G1,G2,G3,G4が配置されており,第1及び第2の処理装置群G1,G2は塗布現像処理システム1の正面側に配置され,第3の処理装置群G3は,カセットステーション2に隣接して配置され,第4の処理装置群G4は,インターフェイス部4に隣接して配置されている。さらにオプションとして破線で示した第5の処理装置群G5を背面側に別途配置可能となっている。前記主搬送装置13は,これらの処理装置群G1,G2,G3,G4,G5内に配置されている後述する各種処理装置に対して,ウェハWを搬入出可能である。なお,処理装置群の数や配置は,ウェハWに施される処理の種類によって異なり,処理装置群の数は,1つ以上であれば任意に選択可能である。
【0031】
第1の処理装置群G1では,例えば図2に示すように,本実施の形態にかかる塗布処理装置としてのレジスト塗布装置17と,露光後にウェハWを現像処理する現像処理装置18とが下から順に2段に配置されている。処理装置群G2にも同様に,レジスト塗布装置19と,現像処理装置20とが下から順に2段に配置されている。
【0032】
第3の処理装置群G3では,例えば図3に示すように,ウェハWを冷却処理するクーリング装置30,レジスト液とウェハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置31,ウェハWの受け渡しを行うためのエクステンション装置32,レジスト液中の溶剤を蒸発させるためのプリベーキング装置33,34,現像処理後の加熱処理を行うポストベーキング装置35が下から順に例えば6段に積み重ねられている。
【0033】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリング装置40,載置したウェハWを自然冷却させるエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,クーリング装置43,露光後の加熱処理を行うポストエクスポージャーベーキング装置44,45,ポストベーキング装置46が下から順に例えば7段に積み重ねられている。
【0034】
インターフェイス部4の中央部には,図1に示すように例えばウェハ搬送体50が設けられている。このウェハ搬送体50はX方向(図1中の上下方向),Z方向(垂直方向)の移動とθ方向(Z軸を中心とする回転方向)の回転が自在にできるように構成されており,第4の処理装置群G4に属するエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,周辺露光装置51及び図示しない露光装置に対してアクセスして,各々に対してウェハWを搬送できるように構成されている。
【0035】
次に,上述したレジスト塗布装置17の構成について説明する。図4は,レジスト塗布装置17の構成を模式的に示した説明図である。
【0036】
レジスト塗布装置17は,図4に示すように外部との雰囲気を遮断するケーシング17aを有し,ケーシング17a内には,所定の雰囲気に維持可能な塗布処理室Sが形成されている。塗布処理室S内には,ウェハWを保持し,回転させるスピンチャック60が設けられている。スピンチャック60の上面は,水平に形成されており,当該上面には,例えばウェハWを吸着するための図示しない吸引口が設けられている。これにより,スピンチャック60は,ウェハWを水平に吸着保持することができる。
【0037】
スピンチャック60は,当該スピンチャック60を所定の回転速度で回転させるための回転駆動部61を有している。回転駆動部61は,例えばスピンチャッ60の下方に設けられ,例えばモータ等を備えている。回転駆動部61は,例えば主制御部62により制御されている。スピンチャック60に保持されたウェハWは,主制御部62により,レジスト塗布処理の各工程毎に定められた所定の回転速度で回転できる。
【0038】
スピンチャック60の外方には,ウェハWから飛散したレジスト液,洗浄液等を受け止め,回収するためのカップ63が設けられている。カップ63は,上面が開口した略円筒形状を有し,スピンチャック60上のウェハWの外方と下方とを囲むように形成されている。例えばカップ63の下面には,回収したレジスト液等を排液する排液口64と,カップ63内の雰囲気を排気する排気口65とが設けられている。排液口64は,ケーシング17aの下部に設けられた排液管66に通じており,排気口65は,ケーシング17a下部に設けられた後述する排気管67に通じている。また,カップ63内であって,スピンチャック60に保持されたウェハWの下方側には,ウェハWの裏面に純水等の洗浄液を供給してウェハWの裏面を洗浄する洗浄液供給ノズル68が設けられている。
【0039】
ウェハWにレジスト液を供給する塗布液供給ノズルとしてのレジスト液供給ノズル70は,ノズルアーム71によって保持されている。ノズルアーム71は,例えばカップ63の外方からウェハWの中心部上方まで移動自在であり,これによりレジスト液供給ノズル70は,ウェハWの中心部の上方からレジスト液を塗布することができる。
【0040】
カップ63の外方であって,カップ63とケーシング17aとの隙間には,遮蔽板72が設けられており,上方から供給される気体が全てカップ63内に流入されるようになっている。ケーシング17aの上面には,気体供給管としてのエア供給管73が接続されている。このエア供給管73は,例えば図示しないエア供給装置に通じており,当該エア供給装置において所定の温度及び湿度に調節されたエアを塗布処理室S内に供給することができる。このエア供給管73から供給されたエアにより,ケーシング17a内にエアのダウンフローが形成され,塗布処理室S内を所定のエア雰囲気にすることができる。なお,後述する溶剤雰囲気もこのエア供給管73の一部分を通じて塗布処理室S内に供給される。
【0041】
ケーシング17a内であって,カップ63の上方には,上方から供給されるエア等の気体に含まれる塵埃等の不純物を除去するフィルタ74が設けられている。したがって,エア供給管73から供給された気体は,フィルタ74により清浄化され,カップ63内を清浄雰囲気に維持することができる。また,ケーシング17aの側面には,ウェハWを搬入出するための搬送口75が設けられている。搬送口75には,ケーシング17a外の雰囲気の流入を抑制するためのシャッタ76が設けられており,ケーシング17a内外の雰囲気を遮断してケーシング17a内を所定の雰囲気に維持できるようになっている。
【0042】
一方,レジスト塗布装置17は,ケーシング17a内に供給されるレジスト液の溶剤雰囲気を創出する経路としての循環管路80を有する。循環管路80には,循環管路80内の気体を循環させるファン81と,循環管路80内に溶剤ミストを供給する溶剤ミスト供給手段としての気化器82が設けられている。気化器82は,循環管路80の溶剤ミスト供給部Aに設けられている。これにより,循環管路80内の気体を循環させながら,当該気体に適量の溶剤ミストを供給し,循環管路80内に所定濃度の溶剤雰囲気を創出することができる。
【0043】
気化器82は,例えば図5に示すように液体溶剤供給装置83からの液体溶剤と窒素ガス供給装置84からの窒素ガスとを混合し,ノズル85から循環管路80内に溶剤ミストを噴霧できるようになっている。液体溶剤供給装置83からの液体溶剤の供給量と,窒素ガス供給装置84からの窒素ガスの供給量は,例えば気化器制御部86によって制御される。循環管路80内には,循環管路80内の溶剤雰囲気濃度を検出する濃度センサ87が設けられており,当該濃度センサ87による検出値は,気化器制御部86に出力される。気化器制御部86は,例えば濃度センサ87による検出値に基づいて,液体溶剤の供給量と窒素ガスの供給量を調整し,循環管路80内を所定濃度の溶剤雰囲気にすることができる。
【0044】
一方,循環管路80には,図4に示すように例えばエア供給管73に通じる溶剤雰囲気供給管90が接続されており,循環管路80内で創出された所定濃度の溶剤雰囲気を,溶剤雰囲気供給管90,エア供給管73を介してケーシング17a内に供給することができる。溶剤雰囲気供給管90とエア供給管73との接続部には,切り替えダンパ91が設けられており,図示しないエア供給装置からのエアと循環管路80からの溶剤雰囲気とを選択的にケーシング17a内に流入させることができる。切り替えダンパ91は,例えば主制御部62により,その切り替えが制御されている。
【0045】
また,例えば循環管路80と溶剤雰囲気供給管90との接続部にも,切り替えダンパ92が設けられており,循環管路80内の溶剤雰囲気の循環を終了させ,当該溶剤雰囲気を溶剤雰囲気供給管90側に流入させることができる。
【0046】
一方,ケーシング17aの排気管67には,当該排気管67から排気される溶剤雰囲気を循環管路80内に戻すための還路93が設けられている。還路93は,排気管67から分岐し,循環管路80のファン81と溶剤ミスト供給部Aの上流側に通じている。還路93と排気管67との分岐部には,例えば切り替えダンパ94が設けられており,この切り替えダンパ94の切り替えにより,排気管67からのエアをレジスト塗布装置17外に排気したり,排気管67からの溶剤雰囲気を循環管路80内に戻すことができる。
【0047】
上述の切り替えダンパ91,92及び94は,例えば主制御部62により制御されており,適宜気体等の流れを変更できる。すなわち,切り替えダンパ92により,溶剤雰囲気供給管90への流入を遮断し,切り替えダンパ94により,ケーシング17aから還路93への流入を遮断することにより,循環管路80内で溶剤雰囲気を循環させることができる。このとき,切り替えダンパ91を,図示しないエア供給装置からのエアがケーシング17a内に流れるように切り替えることにより,ケーシング17a内に当該エアが供給できる。また,前記切り替えダンパ91,92,94を全て切り替えることにより,循環管路80内の溶剤雰囲気はケーシング17a内に供給され,ケーシング17a内の溶剤雰囲気は,還路93から循環管路80内に戻されるので,溶剤蒸気供給管90→ケーシング17a→還路93→循環管路80→溶剤ミスト供給部A→溶剤蒸気供給管90を通る溶剤雰囲気の循環経路が形成される。
【0048】
次に,以上のように構成されているレジスト塗布装置17の作用について,塗布現像処理システム1で行われるフォトリソグラフィー工程のプロセスと共に説明する。
【0049】
先ず,ウェハ搬送体7によりカセットCから未処理のウェハWが1枚取り出され,第3の処理装置群G3に属するエクステンション装置32に搬送される。次いでウェハWは,主搬送装置13によってアドヒージョン装置31に搬入され,ウェハW上にレジスト液の密着性を向上させる,例えばHMDSが塗布される。次にウェハWは,クーリング装置30に搬送され,所定の温度に冷却される。所定温度に冷却されたウェハWは,主搬送装置13によって,例えばレジスト塗布装置17に搬送される。
【0050】
レジスト塗布装置17においてレジスト塗布処理が終了したウェハWは,主搬送装置13によってプリベーキング装置33,エクステンション・クーリング装置41に順次搬送され,さらにウェハ搬送体50によって周辺露光装置51,露光装置(図示せず)に順次搬送され,各装置で所定の処理が施される。そして露光処理の終了したウェハWは,ウェハ搬送体50によりエクステンション装置42に搬送され,その後,主搬送装置13によってポストエクスポージャーベーキング装置44,クーリング装置43,現像処理装置18,ポストベーキング装置46及びクーリング装置30に順次搬送され,各装置において所定の処理が施される。その後,ウェハWは,エクステンション装置32を介してカセットCに戻され,一連の塗布現像処理が終了する。
【0051】
次に,上述のレジスト塗布処理のプロセスについて説明する。先ず,ウェハWが塗布処理室S内に搬送される前に,図6に示すように所定の温度,湿度に調節されたエアが,エア供給管73からケーシング17a内に供給され,塗布処理室S内が当該エア雰囲気に維持される。このとき,供給されているエアは,排気口65,排気管67を介してレジスト塗布装置17外に排気される。
【0052】
一方,循環管路80では,ファン81が稼動し,所定の気体,例えば窒素ガスが,循環管路80内を循環している。そして,この循環している窒素ガス内に,気化器82から気化器制御部86で制御された所定量の溶剤ミストが供給される。これにより,循環管路80内に高濃度,例えば95〜100%程度の濃度の溶剤雰囲気が創出される。
【0053】
次いで,前処理であるクーリング処理の終了したウェハWが,主搬送装置13によって搬送口75からレジスト塗布装置17内に搬入され,スピンチャック60上に吸着保持される。主搬送装置13が,ケーシング17a内から退避すると,シャッタ76が閉鎖され,塗布処理室S内の気密性が確保される。その後,レジスト液供給ノズル70が,ウェハWの中心部上方まで移動する。このとき,切り替えダンパ91,92,94が切り替えられ,図7に示すようにエアの供給が停止されると共に,循環管路80内の高濃度の溶剤雰囲気が,ケーシング17a内に供給される。これにより,塗布処理室S内が短時間で高濃度の溶剤雰囲気に置換される。また,一旦塗布処理室S内に供給された溶剤雰囲気は,還路93を介して循環管路80内に戻され,循環管路80の溶剤ミスト供給部Aにおいて溶剤ミストが補充される。これにより,ケーシング17a内を通過し,溶剤濃度が低下した溶剤雰囲気が元の高濃度の溶剤雰囲気に回復される。濃度の回復した溶剤雰囲気は,再び循環管路80から溶剤雰囲気供給管90を通じてケーシング17a内に供給される。すなわち,ケーシング17a内への高濃度の溶剤雰囲気の供給が開始されると共に,溶剤蒸気供給管90→ケーシング17a→還路93→循環管路80→溶剤ミスト供給部A→溶剤蒸気供給管90の循環経路が形成され,塗布処理室S内が高濃度の溶剤雰囲気に維持される。
【0054】
塗布処理室S内が高濃度の溶剤雰囲気に置換されると,レジスト液供給ノズル70から所定量,例えば1〜5cc程度のレジスト液がウェハWの中心部に供給される。所定量のレジスト液が供給されると,ウェハWが,所定の回転速度,例えば1500rpmで回転され,このウェハWの回転により,レジスト液がウェハW表面に拡散される。このとき,塗布処理室S内が高濃度の溶剤雰囲気に維持されているため,レジスト液中の溶剤の蒸発が防止される。レジスト液の拡散工程が,所定時間行われ,レジスト液がウェハW全面に拡散されると,ウェハWの回転速度が,例えば2000rpmに加速され,レジスト液の液膜の膜厚が調整される。
【0055】
所定時間,膜厚の調整工程が行われ,ウェハW上に所定膜厚のレジスト膜が形成されると,例えば切り替えダンパ91,92,94が切り替えられ,図6に示すように再びケーシング17a内にエアが供給され,塗布処理室S内がエア雰囲気に置換される。このとき,循環管路80では,再び循環管路80を循環する気流が形成され,適宜溶剤ミストが供給されて,次のウェハの塗布処理のための高濃度の溶剤雰囲気が創出される。
【0056】
そして,エア雰囲気に置換された塗布処理室Sでは,ウェハWの回転速度が,例えば500rpmに低下され,洗浄液供給ノズル68からウェハWの裏面に純水等の洗浄液が供給され,ウェハWの裏面洗浄が行われる。その後洗浄液の供給が停止され,ウェハWが例えば500rpmで回転されて,ウェハWの乾燥処理が行われる。
【0057】
ウェハWの乾燥処理が終了すると,ウェハWの回転が停止され,ウェハWがスピンチャック60から主搬送装置13に受け渡され,搬送口75からケーシング17a外に搬出されて,一連の塗布処理が終了する。
【0058】
以上の実施の形態によれば,循環管路80内で所定の気体を循環させながら,当該気体に溶剤ミストを供給するようにしたので,循環管路80内に高濃度の溶剤雰囲気を創出することができる。また,溶剤ミストの供給量は,気化器制御部86により,濃度センサ87に基づいて制御するようにしたので,所定の濃度の溶剤雰囲気を創出することができる。溶剤雰囲気供給管90や切り替えダンパ92等により,当該溶剤雰囲気をケーシング17aに供給できるようしたので,塗布処理室S内を所定のタイミングで高濃度の溶剤雰囲気に置換することができる。これにより,レジスト液の塗布時,拡散時及び膜厚調整時に,ウェハWの周辺雰囲気を高濃度の溶剤雰囲気に維持し,レジスト液の溶剤の蒸発を抑制することができる。したがって,少量のレジスト液でも,固化することなくウェハW全面にレジスト液を拡散させ,より薄いレジスト膜を形成することができる。また,塗布処理室S内が高濃度の溶剤雰囲気に維持されているので,ウェハW自体の温度が高く,塗布されたレジスト液中の溶剤が蒸発しやすい状態であっても,当該ウェハW温度に左右されず溶剤の蒸発を防止することができる。
【0059】
また,予め高濃度の溶剤雰囲気を創出しておき,必要なときにケーシング17a内に一気に供給できるので,短時間で塗布処理室S内を高濃度の溶剤雰囲気に置換することができる。
【0060】
循環管路80内で創出された溶剤雰囲気をケーシング17a内に供給する際に,切り替えダンパ91,92及び94が切り替えられ,溶剤蒸気供給管90→ケーシング17a→還路93→循環管路80→溶剤ミスト供給部A→溶剤蒸気供給管90の循環経路を形成するようにしたので,一度ケーシング17a内を通過し,ある程度溶剤濃度が低下しているものの比較的高濃度の溶剤雰囲気を用いて,初めの溶剤雰囲気を再生し,当該溶剤雰囲気を再びケーシング17a内に供給することができる。したがって,効率的にケーシング17a内を高濃度の溶剤雰囲気に維持することができる。
【0061】
レジスト膜の形成工程が終了した後は,ケーシング17a内をエア雰囲気に切り替えるようにしたので,その後行われるウェハWの裏面洗浄や乾燥処理を,適切な雰囲気,すなわち所定温度,湿度のエア雰囲気で行うことができる。また,この間に循環管路80内では,次のウェハのための高濃度の溶剤雰囲気を創出することができる。
【0062】
以上の実施の形態では,循環管路80と溶剤雰囲気供給管90との接続部に切り替えダンパ92を設けて,循環管路80内の溶剤雰囲気の循環と,ケーシング17aへの溶剤雰囲気の供給とを択一的に選択していたが,循環管路80内で溶剤雰囲気の循環を行いつつ,当該溶剤雰囲気の一部をケーシング17a内に供給できるようにしてもよい。
【0063】
図8は,かかる場合の一例を示すものであり,前記切り替えダンパ92に代えて,溶剤雰囲気供給管90に開閉弁100が設けられている。開閉弁100は,例えば主制御部62で制御される。
【0064】
そして,レジスト液の塗布が開始される前は,開閉弁100が閉鎖された状態で,前記実施の形態と同様に,窒素ガスが循環管路80内で循環し,高濃度の溶剤雰囲気が創出される。なお,このとき,切り替えダンパ94は,ケーシング17a内のエアをレジスト塗布装置17外に排気する方向に開放されている(図8)。次いで,例えばレジスト液の塗布が開始される直前に開閉弁100が開放され,切り替えダンパ94が切り替えられる。これにより,図9に示すように循環管路80内の高濃度の溶剤雰囲気の一部が,溶剤雰囲気供給管90を通じてケーシング17a内に供給され,残りの溶剤雰囲気は,引き続き循環管路80内を循環する。ケーシング17a内に供給され,ケーシング17a内を通過した溶剤雰囲気は,還路93から循環管路80内に戻される。循環管路80内に戻された溶剤雰囲気は,上述の循環管路80内で循環し続けている溶剤雰囲気と合流し,気化器82により濃度が回復される。つまり,このとき循環管路80内と,溶剤蒸気供給管90→ケーシング17a→還路93→循環管路80→溶剤ミスト供給部A→溶剤蒸気供給管90の循環経路との双方に,溶剤雰囲気が循環する。
【0065】
かかる場合,循環管路80内において,常に気体が循環しながら高濃度の溶剤雰囲気が創出されており,安定した高濃度の溶剤雰囲気を長時間にわたり塗布処理室S内に供給することができる。
【0066】
以上の実施の形態では,ケーシング17aに供給された溶剤雰囲気を循環管路80内に戻して再利用していたが,他の特定の気体を循環管路80内に補充して,当該気体を溶剤雰囲気にして,ケーシング17a内に供給するようにしてもよい。例えば図10に示すように,エア供給管73には,このエア供給管73から循環管路80の溶剤ミスト供給部Aの上流側に通じる供給路110が設けられる。そして,当該供給路110を通じて循環管路80内に供給されたエアは,気化器82により所定量の溶剤ミストが供給され,高濃度の溶剤雰囲気とされた後,溶剤雰囲気供給管90からケーシング17a内に供給される。
【0067】
かかる場合,所定のエアに,所定量の溶剤ミストが供給されるので,安定した濃度の溶剤雰囲気が創出され,ケーシング17a内を安定した濃度の溶剤雰囲気に維持することができる。
【0068】
前記実施の形態で記載したレジスト塗布装置17では,還路93側が負圧になるので,排液管66内の不清浄な雰囲気が還路93側に流れ込むおそれがある。レジスト塗布装置17に,排液管66内の雰囲気が還路93側に流入することを防止するトラップを設けてもよい。図11は,かかる一例を示すものであり,カップ63の下方には,排液を一時貯留する貯留部120が設けられる。貯留部120は,排気管66に近接して設けられており,貯留部120から溢れた排液が,排液管66内に流入するようになっている。貯留部120の上方には,仕切板121が設けられ,仕切板121は,例えば水平板121aと垂直板121bとで構成されている。水平板121aは,例えばケーシング17aの側面に取り付けられ,垂直板121bは,上端部が水平板121aに取り付けられ,下端部が,貯留部120内の底部近辺まで達している。したがって,貯留部120に排液が貯留されると,排液管66内の雰囲気とケーシング17a内の雰囲気が,仕切板121と貯留液によって仕切られる。これにより,ケーシング17a内が,排液管66に対して負圧になった場合でも,排液管66内の雰囲気がケーシング17a内に流入し,還路93側に流れることが防止できる。
【0069】
ところで,以上の実施の形態では,塗布処理室Sを高濃度の溶剤雰囲気に維持するようにしたので,レジスト液の溶剤の蒸発が防止できる。しかし,レジスト液の粘性が低く維持されるので,ウェハWの回転速度,回転時間によっては,ウェハW中心部のレジスト液が外周部側に移動し,ウェハW中心部のレジスト膜が外周部に比べて薄くなる可能性がある。かかる弊害を防止するために,ウェハWの中心部近辺の雰囲気を吸引する吸引部を,塗布処理室S内に設けるようにしてもよい。
【0070】
図12は,かかる一例を示すものであり,スピンチャック60の上方には,吸引部としての吸引ノズル130が設けられる。吸引ノズル130は,例えば図示しない真空ポンプに接続されており,所定の圧力でウェハW中心部付近の雰囲気を吸引できる。そして,例えばレジスト液の供給工程,拡散工程及び膜厚調整工程時に吸引を行う。こうすることにより,ウェハW中心部付近の雰囲気の溶剤濃度が低下し,ウェハW中心付近のレジスト液中の溶剤が蒸発する。したがって,ウェハW中心部のレジスト液が,遠心力により外周部に流されることなく,ウェハW中心部で固化し,ウェハW中心部のレジスト膜の厚みが維持される。なお,ウェハW中心部付近のレジスト液中の溶剤を積極的に蒸発させるために,前記吸引ノズル103に代えてウェハW中心付近にガス供給ノズルを設けて,温度調節されたガス,例えば塗布処理室Sより1〜2℃高い温度に調節された窒素ガス等をウェハW中心付近に吹き付けるようにしてもよい。
【0071】
ウェハWの中心部のレジスト膜の厚みを確保するために,図13に示すようにレジスト液供給ノズル140の供給口140aを略長方形状にしてもよい。かかるレジスト液供給ノズル140からウェハWの中心付近にレジスト液が塗布された場合,ウェハWが回転しているため,ウェハWの中心よりもその周辺により多くのレジスト液が塗布される。それ故,ウェハWの中心の周辺に塗布されたレジスト液が,ウェハWの中心に流れ込み,ウェハWの中心部のレジスト膜の厚みが確保される。また,図14に示すようにレジスト液供給ノズル150を,斜めに傾けて設け,ウェハWの中心部付近に対して斜め方向からレジスト液を供給できるようにしてもよい。例えばレジスト液供給ノズル150を,ウェハWの中心部よりも少し手前にレジスト液が滴下される角度に傾けて設ける。こうした場合,ウェハWに供給された直後のレジスト液が,一旦ウェハW中心部に向けて流れるので,ウェハW中心部にレジスト液が流入し,ウェハW中心部のレジスト液の厚みが維持される。
【0072】
以上の実施の形態は,回転されたウェハWにレジスト液を塗布して,レジスト液を拡散させることによりレジスト膜を形成する,いわゆるスピンコーティング法であったが,本発明は,ウェハWとレジスト液供給ノズルとを相対的に移動させて,レジスト液供給ノズルからレジスト液を,例えばウェハ上に略矩形波状に満遍なく塗布する,いわゆる一筆書きの要領の塗布方法にも適用できる。
【0073】
また,以上の実施の形態は,本発明をレジスト膜を形成する塗布処理装置に適用したものであったが,本発明は,他の種の膜,例えば絶縁膜であるSOD,SOG膜等の塗布処理装置にも適用できる。また,本発明は,ウェハW以外の基板例えばLCD基板,マスク基板,レクチル基板等の塗布処理装置にも適用される。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば,高濃度に制御された溶剤雰囲気中で,塗布処理を行うことができる。したがって,溶剤を揮発させないで塗布膜を形成できるので,塗布液の供給量を減少させることができ,その結果,より薄い塗布膜を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態にかかるレジスト塗布装置が搭載された塗布現像処理システムの構成の概略を示す平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理システムの正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理システムの背面図である。
【図4】レジスト塗布装置の構成の概略を模式的に示す説明図である。
【図5】気化器から溶剤ミストを供給するため機構を示す循環管路の縦断面の説明図である。
【図6】レジスト塗布装置内の雰囲気等の流れの様子を示す説明図である。
【図7】レジスト塗布装置内の雰囲気等の流れの様子を示す説明図である。
【図8】レジスト塗布装置に開閉弁を設けた場合のレジスト塗布装置の構成を模式的に示す説明図である。
【図9】図8におけるレジスト塗布装置内の溶剤雰囲気の流れの様子を示す説明図である。
【図10】供給路を設けた場合のレジスト塗布装置の構成の概略を示す説明図である。
【図11】排液管66内の雰囲気の逆流を防止するトラップの設けられたレジスト塗布装置のケーシング部分の説明図である。
【図12】吸引ノズルを設けた場合のレジスト塗布装置のケーシング部分の説明図である。
【図13】長方形状の供給口を有するレジスト液供給ノズルの斜視図である。
【図14】レジスト液供給ノズルを斜めに設けた場合のレジスト塗布装置のケーシング部分の説明図である。
【図15】従来の溶剤タンクから溶剤雰囲気を供給するレジスト塗布装置の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 塗布現像処理システム
17 レジスト塗布装置
17a ケーシング
60 スピンチャック
67 排気管
70 レジスト液供給ノズル
73 エア供給管
80 循環管路
82 気化器
90 溶剤雰囲気供給管
91,92,94 切り替えダンパ
93 還路
S 塗布処理室
W ウェハ

Claims (16)

  1. 塗布液の溶剤雰囲気内で,基板の塗布処理を行う方法であって,
    循環可能な循環管路内において,所定の気体を循環させながら,当該循環管路内に適量の溶剤ミストを供給することによって,当該循環管路内に所定の濃度の溶剤雰囲気を創出し,
    その後,当該循環管路内の所定の濃度の溶剤雰囲気を,溶剤雰囲気供給管を通じて,前記塗布処理が行われる塗布処理室内に供給することを特徴とする,塗布処理方法。
  2. 前記塗布処理は,
    基板に所定量の塗布液を供給する工程と,
    その後,前記基板を回転させた状態で前記塗布液を拡散させる工程と,
    前記基板の回転速度を制御して基板上に所定の膜厚の塗布膜を形成する工程と,を有し,
    前記所定の濃度の溶剤雰囲気の塗布処理室内への供給は,前記塗布液を供給する工程前に行われ,
    少なくとも前記塗布液を供給する工程,前記塗布液を拡散させる工程及び前記塗布膜を形成する工程中は,前記塗布処理室内が,前記所定の濃度の溶剤雰囲気に維持されることを特徴とする,請求項1に記載の塗布処理方法。
  3. 前記所定の濃度の溶剤雰囲気が塗布処理室内に供給される際には,
    前記塗布処理室内の雰囲気が塗布処理室外に排気され,当該雰囲気内に適量の溶剤ミストが供給された後,再び前記塗布処理室内に供給される,循環経路が形成されることを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の塗布処理方法。
  4. 前記塗布処理室内に供給された前記溶剤雰囲気は,塗布処理室内を通過した後,前記循環管路内に戻され,前記溶剤ミストが供給されて所定の濃度の溶剤雰囲気に回復された後,再び前記塗布処理室内に供給されることを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の塗布処理方法。
  5. 前記塗布処理室内を所定の濃度の溶剤雰囲気に維持する間は,前記循環管路外からの特定の気体が前記循環管路内に供給され,当該循環管路内の前記特定の気体内に前記溶剤ミストが供給されて,前記特定の気体が所定の濃度の溶剤雰囲気となり,当該溶剤雰囲気が前記塗布処理室内に供給されることを特徴とする,請求項2に記載の塗布処理方法。
  6. 前記所定の濃度の溶剤雰囲気が,塗布処理室に供給されていないときは,塗布処理室内に所定温度及び湿度に調整された所定の気体が供給されることを特徴とする,請求項1,2,3,4又は5のいずれかに記載の塗布処理方法。
  7. 前記塗布処理は,
    回転された基板の中心に所定量の塗布液を塗布する工程と,
    その後,基板の中心部付近の雰囲気を吸引して,前記基板の中心部付近に塗布された塗布液中の溶剤の蒸発を促進させる工程とを有することを特徴とする,請求項1,2,3,4,5又は6のいずれかに記載の塗布処理方法。
  8. 塗布液の溶剤雰囲気の中で,基板の塗布処理を行う塗布処理装置であって,
    塗布処理装置内を所定の溶剤雰囲気に維持できるケーシングと,
    前記ケーシング内に供給される所定の濃度の溶剤雰囲気を創出するための循環管路と,
    前記循環管路内で創出された前記溶剤雰囲気を前記ケーシング内に供給する溶剤雰囲気供給管とを備え,
    前記循環管路には,前記循環管路内の気体を循環させるためのファンと,当該循環管路内に所定量の溶剤ミストを供給する溶剤ミスト供給手段とが設けられ,
    前記溶剤雰囲気供給管には,開閉弁が設けられていることを特徴とする,塗布処理装置。
  9. 塗布液の溶剤雰囲気の中で,基板の塗布処理を行う塗布処理装置であって,
    塗布処理装置内を所定の溶剤雰囲気に維持できるケーシングと,
    前記ケーシング内に供給される所定の濃度の溶剤雰囲気を創出するための循環管路と,
    前記循環管路内で創出された前記溶剤雰囲気を前記ケーシング内に供給する溶剤雰囲気供給管と,
    前記循環管路内の溶剤雰囲気を前記溶剤雰囲気供給管側に流すための弁と,を備え,
    前記循環管路には,前記循環管路内の気体を循環させるためのファンと,当該循環管路内に所定量の溶剤ミストを供給する溶剤ミスト供給手段とが設けられていることを特徴とする,塗布処理装置。
  10. 前記ケーシングには,ケーシング内に所定の温度及び湿度に調節された気体を供給する気体供給管が設けられており,
    当該気体供給管には,前記気体のケーシング内への供給を制御する開閉弁が設けられていることを特徴とする,請求項8又は9のいずれかに記載の塗布処理装置。
  11. 前記溶剤雰囲気供給管から前記ケーシング内に供給され,ケーシング内を通過した溶剤雰囲気を前記循環管路内に戻すための還路を備えることを特徴とする,請求項8〜10のいずれかに記載の塗布処理装置。
  12. 前記所定の温度及び湿度に調節された気体を前記循環管路内に供給するための供給路を備えることを特徴とする,請求項10に記載の塗布処理装置。
  13. 前記溶剤雰囲気供給管から供給される溶剤雰囲気内の不純物を除去するフィルタを備えることを特徴とする,請求項8,9,10,11又は12のいずれかに記載の塗布処理装置。
  14. 基板を保持し,回転させるためのスピンチャックと,
    当該スピンチャックに保持された基板の中心部付近の雰囲気を吸引する吸引部と,を備えることを特徴とする,請求項8,9,10,11,12又は13のいずれかに記載の塗布処理装置。
  15. 前記基板に塗布液を供給する塗布液供給ノズルを備え,
    前記塗布液供給ノズルは,長方形状の供給口を有することを特徴とする,請求項8,9,10,11,12,13又は14のいずれかに記載の塗布処理装置。
  16. 前記基板に塗布液を供給する塗布液供給ノズルを備え,
    前記塗布液供給ノズルは,基板の中心付近に対し,斜め方向から塗布液を供給できることを特徴とする,請求項8,9,10,11,12,13,14又は15のいずれかに記載の塗布処理装置。
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