JP3725205B2 - 棒状材繰出容器 - Google Patents

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JP3725205B2 JP16012695A JP16012695A JP3725205B2 JP 3725205 B2 JP3725205 B2 JP 3725205B2 JP 16012695 A JP16012695 A JP 16012695A JP 16012695 A JP16012695 A JP 16012695A JP 3725205 B2 JP3725205 B2 JP 3725205B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は棒状化粧材(口紅、リップクリーム等)やスティックのり等の棒状材を繰出し・引込みする棒状材繰出容器に関する。特には、いわゆる二重ラセン構造を有する、繰出し長さの長い棒状材繰出容器であって、部品点数が少なく、組立て作業が楽で、部品の製造コスト削減の可能な棒状材繰出容器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
二重ラセン構造の棒状材繰出容器は、繰出し機構自体の長さが短いにもかかわらず、繰出し長さを長くすることができるので、比較的長い棒状材を収蔵するための容器として用いられている。そのような二重ラセン構造の棒状化粧材繰出容器の例としては実公平3−28825号や実公平4−33069号に開示されているものがある。
【0003】
図8は、実公平3−28825号に開示された容器の構造を示す断面図である。図中で、801は先筒、803は尾筒、805は皿付押棒(第1押棒)、807は第2押棒、809はメネジ形成部である。この容器においては、第1押棒805と第2押棒807の外周のオネジのラセン方向が逆(右ネジと左ネジの組合せ)である。また、第2押棒807と尾筒803の間、及び皿付押棒805と先筒801の間のそれぞれに同期係合部が設けられている。
【0004】
図9は、実公平4−33069号に開示された容器の構造を示す断面図である。図中で、821は先筒、823は尾筒、825は皿付押棒(第1押棒)、827は第2押棒である。尾筒823及び第2押棒827の内孔には、繰出しストロークに対応するラセン溝が切られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記実公平3−28825号の容器(図8)は、組立しにくいという問題点がある。すなわち先筒801内に第2押棒807を下から差し込んだ後に、皿付押棒805を先筒801の上から入れ、先筒801の中で両押棒を組む(皿付押棒805の尾端部を第2押棒807の先端部に押し込む)必要があり、組立てにくい。また、容器の1回転に対して、2つのオネジのリードの和分だけ棒状材が繰り出されるので、繰り出しのリードが粗くなる。そのため、直接充填タイプの容器に用いると、棒状材の折れや抜けにつながり易いという欠点があった。
【0006】
上記実公平4−33069号の容器(図9)は、部品の製造コストがかかるという問題点がある。すなわち、尾筒823及び第2押棒827が、内孔に長いラセン溝を有するため、これらを成形(プラスチック射出成形等)する能率が悪く、製造コストが高くなるのである。さらにラセン溝の目が細い場合は、成形コアピンの回転抜き出しが必要となるため、一層コストがかかる。
【0007】
本発明は、二重ラセン構造を有する棒状材繰出容器であって、部品点数が少なく、組立て作業が楽で、部品の製造コスト削減の可能な棒状材繰出容器を提供することを目的とする。また、繰り出しのリードを細くすることもでき、直接充填用の容器にも適した棒状化粧材繰出容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の棒状材繰出容器は、棒状材が出入りする先端口、及び、棒状材が摺動する内孔、を有する先筒と、この先筒の尾端に軸方向に連結された、該軸回りに相対的に回動自在の尾筒と、先筒内に軸方向摺動自在に収められた、棒状材を軸方向に駆動する押棒と、を具備する棒状材繰出容器であって;上記押棒が、先端部に棒状材支持部を有するとともに、外面に第1オネジの設けられた第1押棒と、第1オネジと螺合する第1メネジが先端部に形成された内孔を有するとともに、外面に第1オネジと同一ラセン方向の第2オネジの設けられた第2押棒と、からなり、上記各オネジは各押棒のストロークに相当する長さを有し、上記先筒の内面、及び、上記第1押棒の外面には、該先筒と第1押棒とを軸方向摺動自在かつ回転不能に係合する同期係合部が設けられており、尾筒の先端部内面には、第2オネジと螺合する第2メネジが設けられており、第1押棒尾端部と第2押棒先端部との間、及び、第2押棒尾端部と尾筒先端部との間に、押棒繰り出し方向の抜け止めが、それぞれ設けられていることを特徴とする。
【0009】
【作用】
先筒と尾筒を相対的に回動させると、第1押棒は同期係合している先筒とともに回り、尾筒の第2メネジは当然のことながら尾筒とともに回る。したがって、第1オネジと第1メネジとの間、及び/又は、第2オネジと尾筒の第2メネジとの間で相対的な回動が生じ、それに応じて押棒が繰出し・引き込みされる。第2押棒については、回り止めが直接にはされていないため、一見尾筒とともに回動して繰出し不能のように感じられるかもしれない。しかし、第1押棒が第2押棒に対して繰出し端(上限)又は引き込み端(下限)にあるときは、抜け止めが存在するため、さらに繰り出す又は引き込む方向に両押棒を相対的に回動させることは不能なので、そのような状態では、第2押棒は第1押棒を介して先筒と同期係合する。したがって、尾筒に対して第2押棒を繰り出すことができる。
【0010】
本発明の棒状材繰出容器においては、各オネジが各押棒のストロークに相当する長さを有するため、各メネジの長さは最小限(最低1山あればよい)ですむ。つまり、メネジ状突起であってもよい。そのため、メネジの成形が楽である。
【0011】
本発明の棒状材繰出容器においては、各オネジの抜け止めが、押棒の尾端部で処置されている。したがって、先筒と棒状材支持皿との間にストッパー(例えば、先筒内孔先端部の段部)を設ける必要はないので、棒状材を容器内に注入充てんすることができる。もし、そのような段部が先筒の内孔にあると、段部の下にも棒状材が充填されてしまい、容器の動きが阻害される。なお、固型の棒状材を先筒内に入れる作業(紅差し等と呼ばれる)よりも、棒状材を先筒内に注入充てんするほうがはるかに作業能率がよい。
【0012】
本発明の棒状材繰出容器においては、尾筒が底を有する尾栓として形成されていることが好ましい。第2押棒や第1押棒の脱出を防止する別途の尾栓が不要となり、部品点数を少なくすることができるからである。
【0013】
本発明の棒状材繰出容器においては、尾筒に、該筒の第2メネジを拡径するためのスリットが切り込まれており、先筒と尾筒の連結部は、尾筒が内側となり先筒が外側となって嵌合し、尾筒の第2メネジの拡径を防止するように構成されていることが好ましい。また、第2押棒の尾部外面に径大部が設けられておりこの径大部が尾筒の第2メネジに当接することにより第2押棒の抜け止めが構成されていることが好ましい。
【0014】
上述のスリットは、例えば、尾筒の第2メネジ部に、軸方向に伸びて一端が尾筒の上端に開口するように切られている。そして、スリットを開く方向に力がかかった時には、スリットが開いて第2メネジが外に開き、第2メネジの内径があたかも広がったようになる。
【0015】
このように第2メネジが拡径するのは、例えば、尾筒成形用のコアピンを軸方向にストレートに抜く(無理抜きする)時に、コアピン外側のオネジ状部が、成形されたメネジ部を通過する時などである。あるいは、第2押棒の尾端に径大部が形成されていて、この径大部を第2メネジに通すようにして第2押棒と尾筒を組み立てるような場合である。このような径大部は、容器組立後は、第2メネジに当接して、第2押棒の繰出し限を定めるストッパーとなる。
【0016】
ところで、組立後で棒状材繰出容器を使用している時には、スリットが開いて第2メネジが拡径してはマズイ。第2メネジと第2オネジの螺合が外れるからである。そのために、尾筒の第2メネジの外側には、先筒が嵌合してハチ巻きのような形となり、第2メネジの拡径(スリットの開き)を防止することとしている。
【0017】
本発明の棒状材繰出容器においては、上記抜け止めが、第1押棒の外面に突出したベンドストッパーと第2押棒に設けられたストッパー当接段部、及び第2押棒の下部に設けられた径大部と尾筒の第2メネジの内段部とから構成されており、組立時に、第1押棒を第2押棒に通す際、第1押棒のベンドストッパーは内側にベンドして第2押棒の第2メネジを通過可能であり、第2押棒を尾筒に通す際は、尾筒に切り込まれたスリットが開いて第2メネジを拡径して第2押棒の径大部が尾筒の第2メネジを通過可能であり、組立後は、第1押棒のベンドストッパーと尾筒のスリットとが元の形態に復帰して抜け止めとなることが好ましい。
【0018】
このような、ベンドストッパーは、組立てのじゃまになることがなく、かつ抜け止めの作用も確実である。特に、第1押棒が、棒状材支持部が一体に形成されているいわゆる皿付押棒である場合にも、第2押棒と容易に組立てることができる。なお、皿付押棒の場合、一般的に棒状材支持部の外径が大であるため、第2押棒の内孔に第1押棒を下から通して組立てるようなことはできない。
【0019】
本発明の棒状材繰出容器においては、第2押棒がプラスチック成形品であり、第2押棒内孔の第1メネジが、軸方向に1山のみ形成されたメネジ状突起であり、このメネジ状突起が、第2押棒内孔の上下から挿入される2本の金型コアピンの端面間において成形されていることが好ましい。
【0020】
このように成形すれば、コアピンの回転抜き出しや、ストリッパー方式に伴う以下のような問題点のない、好ましい形状のネジを高能率で製造できる。すなわち、コアピンの回転抜き出し法は、成形品取出しに比較的時間がかかるのと、金型の仕組みが複雑になることから、部品のコストが高くなる。ストリッパー方式では、ネジのリード角が低く(ネジが細く)かつネジ山が高い(しっかりした)ネジを成形することは、一般的にはできない。
【0021】
本発明の棒状化粧材繰出容器においては、上記第1押棒及び第2押棒に、両押棒の相対的ストローク限において両押棒の相対的回転を止める同期係合当接部が設けられていることが好ましい。
【0022】
第1押棒が第2押棒に対してストロークエンドにあるときは、上述のように、抜け止めとネジの螺合によって、両押棒は相当時に回り止めされる。しかし、その回り止めは、ネジのスロープ面における当接により得られるため、使用者が無理に容器を回した場合には、ネジや抜け止め(ベンドストッパー等)に過大な力がかかって、ネジ等が変形したり破壊されるおそれがある。そこで、ネジのスロープ面とは異なる同期係合専用の当接面を設け、そこで確実に回り止めすることが好ましいのである。
【0023】
本発明の棒状材繰出容器においては、上記第1及び第2オネジが、上記第1及び第2メネジと螺合する仮想のスパイラル空間の一部を占めるように上記第1及び第2押棒の外面に配置されている一群の突起からなることが好ましい。このようなオネジを割型で成形すれば、金型の加工が簡単ですむ。また、リード角の低いネジを形成する場合にも、ネジのアンダーカットが生じるおそれがない。
【0024】
本発明の棒状材繰出容器においては、第1及び第2オネジを構成する一群の突起が、上記スパイラル空間内に延びる舟形形状を有し、押棒がプラスチック射出成形品であって、軸方向に延びるパーティングラインで割られた割型を用いて成形されており、上記一群の突起が該パーティングラインにかからないように配置されていることが好ましい。
【0025】
舟形とは、長手方向の前と後ろが船の舳先のように細くなっているとの意味である。このようになっていると、突起がメネジとかみ合う時に、引っかかりなくスムーズにかみ合う。特に、メネジがスリットによって分断されているような場合は、この効果は大きい。また、舟形突起の長さをスリットの巾よりも長くしておけば、常に螺合が外れることなく、ネジのかみ合いがスムーズで、カチカチ音がしたり、回転が引っかかるようなことがない。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。図1は、本発明の1実施例に係る棒状材繰出容器を示す断面図である。(A)は繰り出し限の状態を、(B)は引き込み限の状態を示す。図2及び図3は、図1の容器のY部及びX部の拡大詳細図である。図1の棒状材繰出容器1は、キャップ3、第1押棒(皿付押棒)4、先筒5、第2押棒6、尾筒7の5部品よりなり、棒状材2を繰り出し・引込む容器である。
【0027】
第1押棒4は、先端側の棒状材支持部11とオネジ部21とが一体に形成されている。なお、棒状材支持部11を別体のチャックとしてオネジ部21と組立ててもよい。
【0028】
棒状材支持部11は、円形平板状のフランジ19と、芯棒12よりなる。フランジ19は、先筒5の内孔36内にほぼぴったり入る寸法の円板である。このフランジ19の先端側(上側)に棒状材2の尾端がくる。フランジ19の外周面には、図3に示されているように、同期係合縦溝20が軸方向に切られている。この同期係合縦溝20は、先筒内孔36の同期係合縦リブ35と係合して、第1押棒4の回り止めとなる。
【0029】
芯棒12は、フランジ19の中央部から上方に突出している。芯棒12の先端部は、先に行くほど太い先太部13となっている。先太部13下方の芯棒12には、空気抜穴17が横方向に開けられている。空気抜穴17は縦穴15につながっている。
【0030】
芯棒12の回りには、棒状材2が充てんされており、先太部13が棒状材2を下方向に引張る役目を果たす。空気抜穴17は、棒状材2の充てん時に、先太部13の下面とフランジ19との間の空気に空気が溜らないようにして、棒状材2が同空間まで十分に入り込むようにするためのものである。
【0031】
第1押棒4のオネジ部21はフランジ19の下方に長く延びている。オネジ部21の外面には、円弧形ネジである第1オネジ23が形成されている。この第1オネジ23は、第1押棒4のストロークに対応する長さを有する。第1オネジ23は、図2にその詳細が示されているように、第2押棒6の内孔46先端部の第1メネジ41と螺合する。
【0032】
第1押棒4の尾端部にはベンドストッパー27が形成されている。図4は、第1押棒4の尾端部の側面図である。図4に示されているように、中空状の第1押棒4の尾端部側壁には、コの字状のスリット25が切り込まれており、このスリット25の中央部は舌状のベンドストッパー27となっている。つまりベンドストッパー27はその根本(下側)を支持部とする片持ち梁となっているため、根本を中心として曲がりやすくなっている。また、ベンドストッパー27は、図2に示されているように、通常時は、その上端面である当接面26の外周側がオネジ部21よりも外側に突出している。
【0033】
第1押棒4を第2押棒6と組立てる際は、第1押棒4の尾端を第2押棒6の先端側内孔46に差し込む。このとき、ベンドストッパー27は内側にベンドして、内孔46内に入る。同内孔46内の先端部の第1メネジ41の下には、内側に突出する段部であるストッパー当接段部43が形成されている。ベンドストッパー27が、このストッパー当接段部43の下まで下がると、ベンドストッパー27は、少々ベンドが戻って広がる。そのため、第1押棒4が上に上がろうとすると、ベンドストッパー27の当接面26が、ストッパー当接段部43に当たって、第1押棒4の上昇を阻止する。これによって第1押棒4の抜け止めとなる。またこのとき、抜け止めとネジの共同作用により、第1押棒4と第2押棒6とは回転方向にも係止されて同期回転する。したがって、第2押棒6は、第1押棒4を介して先筒5に回り止めされることとなる。
【0034】
先筒5は、先端口30及び内孔36を有する上下に抜けた中空円筒である。先筒5の上部外面はキャップ嵌合部31となっている。同部31には、キャップを係止する突起33が設けられている。先筒5には、上述のとおり、同期係合縦リブ35が、本容器1のストロークに対応する長さ形成されている。
【0035】
先筒5の下端部は、尾筒嵌合部37となっている。同嵌合部37は、尾筒7の上部外面に嵌合して、先筒5と尾筒7とを連結する。同嵌合部37内面には、環状凹部39が形成されている。この環状凹部39には、尾筒7側の環状凸部55が係合して、先筒5と尾筒7を相対的に回動自在に連結する。
【0036】
第2押棒6は、上下に抜けた中空円筒であり、中空部である内孔46と外周面に形成された第2オネジ45を有する。同内孔46は、第1押棒4のオネジ部21を収納する程度の寸法である。同内孔46の先端部には、上述の第1メネジ41及びストッパー当接段部43が形成されている。第2押棒6の第2オネジ45は、同押棒6のストロークに対応した長さを有する台形ネジである。
【0037】
図5は、第2押棒6の先端部の詳細を示す断面図である。同内孔46の先端部には、上述の第1メネジ41及びストッパー当接段部43が形成されている。第1メネジ41、41’は、それぞれ半円周弱の長さに伸びる1山のメネジ状突起である。このようなメネジ状突起が2ケ径方向に対向して設けられている。この第1メネジ41、41’の成形(プラスチック射出成形)は、上コアピン61と下コアピン63の端面同士の間にプラスチックを送り込むことにより行われる。射出後は、両コアピン61、63を上、下に真すぐ引き抜けば成品を取り出すことができる。
【0038】
第2押棒6の尾端部は径大部47となっている。この径大部47は、第2オネジ45の外径(山径)とはぼ同じ径を有する。そして、径大部47にはネジが切られていないので、尾筒7の第2メネジ51と螺合することはなく、結局抜け止めとなる。径大部47の下部外周面は、下に行くほど細いテーパ部48となっている。径大部47を尾筒7内に押し込む際には、このテーパ部48を第2メネジ51に当てて押すと、尾筒7のスリット52が開いて第2メネジ51が拡径し、テーパ部48及び径大部47を通すことができる。
【0039】
尾筒7は有底筒状をしている。尾筒7の内孔54は、第2押棒6を収容する。尾筒7の底57は、図1(B)に示めされているように、第2押棒6や第1押棒4の下端面が当接して、押棒の引き込み限を定める。なお、第1押棒4の引き込み限は、フランジ19と第2押棒6との当接により定めてもよい。
【0040】
第2メネジ51は、第1メネジ41同様にメネジ状突起であってもよい。当然、数山ある本格的なメネジであってもよい。第2メネジ51は、コアピンのストリッパー法により成形されている。コアピンを抜く際は、前述のとおり、スリット52が開いて第2メネジ51の内径が拡大する。
【0041】
図6は、本発明の他の1実施例に係る棒状材繰出容器の第1押棒を示す側面図である。押棒4’の下半部外面には、舟形の突起71が180°振り分けで2列設けられている。また、突起71が、押棒4’の外面の2条の仮想オネジの一部分を占めるように配置されている。突起71は、細いだ円状のプロフィルを有しており、前後が細くなっている。また、押棒の射出成形パーティングラインである、図4の左右の縁の線を避けて、同パーティングラインを90°振分けた線を中心として設けられている。なお、ベンドストッパー27やスリット25も割型により成形されるので、舟形突起71と同列に(同位相)に並んでいる。
【0042】
図7は、本発明の他の1実施例に係る棒状化粧材繰出容器の、第1押棒尾端部と第2押棒先端部の構造を示す図である。(A)は分解側面図(一部断面)であり、(B)は組立状態の縦断面図である。図7に示されている第1押棒4”の尾端部(第1オネジ23の下)外面には、回り止め突起81が外側に突出するように形成されている。そして、第2押棒6”の先端部内面にはメネジ状突起83が形成されている。これら回り止め突起81及びメネジ状突起83は、図5(B)に示されているように、突起の両端面82、84が段状に立上がっている。なお、2個のメネジ状突起83の間は、回り止め突起81よりも幅広な突起のないフラット面(切り欠き)85となっている。
【0043】
第1押棒4”が第2押棒6”から繰り出されると、回り止め突起81が上昇しメネジ状突起83の端面84に当接する。この時点で、それ以上両押棒4”、6”を回転させることはできなくなり、両押棒4”、6”は同期係合する。両突起81、83の端面82、84は、周方向に対して直角の(あるいは直角に近い)面であるため、両突起はしっかりと当接し、両押棒の回り止めも確実である。なお、両押棒を組立てる際には、回り止め突起81は、メネジ状突起83の存在しない第2押棒内周のフラット面(切り欠き)85に合わせて、入れてやればよい。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の棒状材繰出容器は以下の効果を発揮する。
オネジが各押棒のストロークに相当する長さを有するので、各メネジの長さは最小限ですむ(1山のメネジ状突起でもよい)。そのため、メネジの成形が楽である。
オネジの抜け止めが、押棒の尾端部で処置されているので、棒状材を容器内に注入充てんすることができる。
筒が底を有する尾栓として形成されている場合には、第2押棒や第1押棒の脱出を防止する別途の尾栓が不要となり、部品点数を少なくすることができる。
筒にメネジを拡径するためのスリットが切り込まれている場合には、メネジの成形や押棒との組立てが容易になる。
ンドストッパーにより抜け止めを行う場合には、部品の組立てのじゃまにまることがなく、かつ抜け止めの作用も確実である。
メネジを軸方向に1山のみ形成されたメネジ状突起とする場合には、好ましい形状のネジを高能率で製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る棒状材繰出容器を示す断面図である。(A)は繰り出し限の状態を、(B)は引き込み限の状態を示す。
【図2】図1の容器のY部の拡大詳細図である。
【図3】図1の容器のX部の拡大詳細図である。
【図4】図1の棒状材繰出容器の押棒の尾端部の詳細を示す側面図である。
【図5】図1の棒状材繰出容器の第2押棒の先端部の詳細を示す断面図である。
【図6】本発明の他の1実施例に係る棒状材繰出容器の第1押棒を示す側面図である。
【図7】本発明の他の1実施例に係る棒状化粧材繰出容器の、第1押棒尾端部と第2押棒先端部の構造を示す図である。(A)は分解側面図(一部断面)であり、(B)は組立状態の縦断面図である。
【図8】実公平3−28825号に開示された容器の構造を示す断面図である。
【図9】実公平4−33069号に開示された容器の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1. 棒状材繰出容器 2. 棒状材3. キャップ 4. 第1押棒5. 先筒 6. 第2押棒7. 尾筒 11. 棒状材支持部12. 芯棒 13. 先太部15. 縦穴 17. 空気抜穴19. フランジ 20. 同期係合溝21. オネジ部 23. 第1オネジ25. スリット 26. 当接面27. ベンドストッパー 28. テーパ部30. 先端開孔 31. キャップ嵌合部33. 突起 35. 同期係合部縦リブ36. 内孔 37. 尾筒嵌合部39. 環状凹部 41. 第1メネジ43. ストッパー当接段部 45. 第2オネジ46. 内孔 47. 径大部48. テーパー部 51. 第2メネジ52. スリット 53. 先筒嵌合部54. 内孔 55. 環状凸部57. 底 61. 上コアピン63. 下コアピン 71. 舟形突起81. 回り止め突起 83. メネジ状突起82.84. 端面 85. フラット面

Claims (8)

  1. 棒状材が出入りする先端口、及び、棒状材が摺動する内孔、を有する先筒と、この先筒の尾端に軸方向に連結された、該軸回りに相対的に回動自在の尾筒と、先筒内に軸方向摺動自在に収められた、棒状材を軸方向に駆動する押棒と、を具備する棒状材繰出容器であって;上記押棒が、先端部に棒状材支持部を有するとともに、外面に第1オネジの設けられた第1押棒と、第1オネジと螺合する第1メネジが先端部に形成された内孔を有するとともに、外面に第1オネジと同一ラセン方向の第2オネジの設けられた第2押棒と、からなり、上記各オネジは各押棒のストロークに相当する長さを有し、上記先筒の内面、及び、上記第1押棒の外面には、該先筒と第1押棒とを軸方向摺動自在かつ回転不能に係合する同期係合部が設けられており、尾筒の先端部内面には、第2オネジと螺合する第2メネジが設けられており、第1押棒尾端部と第2押棒先端部との間、及び、第2押棒尾端部と尾筒先端部との間に、押棒繰り出し方向の抜け止めが、それぞれ設けられていることを特徴とする棒状材繰出容器。
  2. 上記尾筒が底を有する尾栓として形成されており、上記尾筒には該筒の第2メネジを拡径するためのスリットが切り込まれており、上記第2押棒の尾部外面には径大部が設けられており、この径大部が上記尾筒の第2メネジに当接することにより第2押棒の抜け止めが構成されており、上記第2押棒を尾筒に組込む際は、第2メネジが拡径して第2押棒の径大部は尾筒の第2メネジを通過でき、上記先筒と尾筒の連結部は、尾筒が内側となり先筒が外側となって嵌合し、嵌合の後は、尾筒の第2メネジの拡径を防止するように構成されている請求項1記載の棒状材繰出容器。
  3. 上記抜け止めが、第1押棒の外面に突出したベンドストッパーと第2押棒に設けられたストッパー当接段部、及び第2押棒の下部に設けられた径大部と尾筒の第2メネジの内段部とから構成されており、組立時に、第1押棒を第2押棒に通す際、第1押棒のベンドストッパーは内側にベンドして第2押棒の第2メネジを通過可能であり、第2押棒を尾筒に通す際は、尾筒に切り込まれたスリットが開いて第2メネジを拡径して第2押棒の径大部が尾筒の第2メネジを通過可能であり、組立後は、第1押棒のベンドストッパーと尾筒のスリットとが元の形態に復帰して抜け止めとなる請求項1記載の棒状材繰出容器。
  4. 上記第1押棒及び第2押棒に、両押棒の相対的ストローク限において両押棒の相対的回転を止める同期係合当接部が設けられている請求項1〜3いずれか1項記載の棒状化粧材繰出容器。
  5. 上記第2押棒がプラスチック成形品であり、上記第2押棒内孔の第1メネジが、軸方向に1山のみ形成されたメネジ状突起であり、このメネジ状突起が、第2押棒内孔の上下から挿入される2本の金型コアピンの端面間において成形されている請求項1又は3記載の棒状材繰出容器。
  6. 上記第1及び第2オネジが、上記第1及び第2メネジと螺合する仮想のスパイラル空間の一部を占めるように上記第1及び第2押棒の外面に配置されている一群の突起からなる請求項1〜5いずれか1項記載の棒状材繰出容器。
  7. 上記一群の突起が、上記スパイラル空間内に延びる舟形形状を有し上記第1及び第2押棒がプラスチック射出成形品であって、また、軸方向に延びるパーティングラインで割られた割型を用いて成形されており、上記一群の突起が該パーティングラインにかからないように配置されている請求項6記載の棒状材繰出容器。
  8. 上記第2押棒内孔の第1メネジが、円周方向に見て切り落とされた切り欠きを有し、上記第1押棒の尾端部外面には回り止め突起が形成されており、この回り止め突起の端面と、上記第1メネジの切り欠きの端面との当接により、両押棒の同期係合当接部が形成されている請求項1記載の棒状化粧材繰出容器。
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