JP3723034B2 - 自動車用ドアトリムのスイッチパネル取付け構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のドアトリムの内側に突設されたアームレストの棚部にスイッチパネルを取付けるための自動車用ドアトリムのスイッチパネル取付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の取付け構造として、図8に示すものが知られている。
【0003】
図8によれば、ドアトリム本体aにアームレストbを突設し、アームレストbの棚部後半部にプルハンドル部cを設け、棚部前半部にスイッチパネルdを設けている。
【0004】
スイッチパネルdは、アームレストbの棚部に設けた取付け孔eに、スイッチパネルの前端部に設けたL字状の係合片fと後端部に設けた鉄クリップgを係合することにより、アームレストbに取付けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成する従来構造においては、取付け孔eに係合片fおよび鉄クリップgを係合することによって、スイッチパネルbを取付けるように構成しているために、係合片fの他に鉄クリップgを必要として部品点数が多く、また鉄クリップgのスイッチパネルbへの取付け工数も必要となる。
【0006】
また、取付け孔eはその大きさに製作誤差が生じる場合があり、係合片fや鉄クリップgの係合代が少なくなってしまうことがあり、確実にスイッチパネルをアームレストに取付けるための玉成作業を長時間必要とする場合がある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑み、鉄クリップを使用せず、しかも取付け孔に製作誤差があったとしても確実にスイッチパネルをアームレストに取付けるようになした自動車用ドアトリムのスイッチパネル取付け構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ドアトリム本体より突設されたアームレストの棚部にスイッチパネルを設置する自動車用ドアトリムのスイッチパネル取付け構造において、スイッチパネルの前端側及び後端側のいずれか一方に位置決め嵌合部を形成するとともに、位置決め嵌合部が嵌合する位置決めボス部をドアトリム本体に形成し、且つ、アームレストの側壁にアームレストカバーを設け、アームレストカバーにドアトリム本体側の位置決めボス部とともに位置決め嵌合部に嵌合する取付けボスを形成し、位置決め嵌合部に位置決めボス部及び取付け用ボス部を嵌合した状態で位置決め嵌合部と位置決めボス部及び取付け用ボス部とを共締めして構成している。
【0009】
本発明によれば、スイッチパネルのアームレストへの取付けは、位置決め嵌合部に位置決めボス部を嵌合した状態でねじにより位置決め嵌合部及び位置決めボス部を共締めして行うことから、鉄クリップを使用せずにスイッチパネルの取付けが可能となって、部品点数の軽減及び鉄クリップのアームレストへの取位置決め嵌合部に嵌合する或いは付け作業をなくすことができる。
【0010】
また、本発明によれば、位置決め嵌合部に嵌合する位置決めボス部をドアトリム本体側に形成したことにより、アームレストの取付け孔に製作誤差があったとしても、関係なくアームレストの正規の位置に確実に取付けることができる。
【0011】
また、本発明によれば、スイッチパネルとアームレストカバーとを同時にアームレストに取付けることができ、取付け工数の軽減を図ることができる。
【0012】
更に本発明は、前記取付け用ボス部の外周に嵌合突起を形成するとともに、該嵌合突起が嵌合する凹溝を前記位置決め嵌合部に形成して、前記凹溝に前記嵌合突起を嵌合することにより位置決め嵌合部に対して前記取付け用ボス部の回り止めを施して構成している。
【0013】
本発明によれば、嵌合突起と凹溝との嵌合により、スイッチパネルに対するアームレストカバーの回り止めを行うことができ、位置決め嵌合部と取付け用ボス部とのねじによる共締め作業を片手で簡単に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0015】
図1は、本発明における一の実施の形態を採用した自動車用のドアトリムの斜視図、図2は図1のアームレスト付近を拡大して描画した斜視図、図3は同じく分解斜視図、図4は図2のA−A断面図、図5は同じくB−B断面図である。
【0016】
図において、ドアトリム本体1には、スピーカグリル30やポケット部40が設けられているほか、アームレスト20が突設されている。
【0017】
アームレスト20の棚部24における後半部はプルハンドル部50が設置され、プルハンドル部50はその裏面に設けたクリップ(不図示)等をアームレスト20の棚部24に形成した取付けボス部51,51に取着することによりアームレスト20に装着されている。
【0018】
アームレスト20の棚部24における前半部はスイッチパネル10が設置されている。
【0019】
即ち、スイッチパネル10の前端部(または後端部)には、突片11が垂設され、突片11には位置決め嵌合部12が設けられている。
【0020】
スイッチパネル10の後端部(または前端部)には、略L字状の係合片13が、その係合爪13aが外向きになるように、形成されている。
【0021】
アームレスト20の棚部24における前端部には、スイッチパネル10を取り付けるための取付け孔21が形成されており、取付け孔21より後端側(または前端側)外端側に、突片22を突設し、突片22には、取付け用ボス部23が立設されている。
【0022】
ドアトリム本体1における取付け孔21に対し前端側(または後端側)には、位置決め嵌合部12が嵌合する位置決めボス部2が突設されており、位置決めボス部2と位置決め嵌合部12との嵌合により、アームレスト20に対してスイッチパネル10の位置決めを行っている。
【0023】
スイッチパネル10に対向するアームレスト20の側壁には、アームレストカバー60が設けられている。
【0024】
アームレストカバー60は、その裏面に3つの取付け用ボス61,62,63を立設されている。
【0025】
取付け用ボス61は管状に形成されて、位置決めボス部2とともに位置決め嵌合部12に嵌合するように形成されている。
【0026】
アームレストカバー60の略中央に存在する取付け用ボス62はドアトリム本体1に設けた取付け孔3とともに、ねじ64が螺合するようになっている。
【0027】
取付け用ボス63はアームレスト20の棚部24に設けた取付け用ボス部23に当接して、取付け用ボス部23とともにねじ65が螺合するようになっている。
【0028】
以上のように構成する場合、アームレスト20にスイッチパネル10、アームレストカバー60及びプルハンドル部50を取付けるには、先ず、プルハンドル50の裏面に設けたクリップ等を取付けボス51,51に挿着して、プルハンドル部50をアームレスト20の棚部24の後半部に取付けるとともに、スイッチパネル10の係合片13を取付け孔3をくぐらせることによって係合爪13aを棚部24の裏面に係合した状態で、位置決め嵌合部12にドアトリム本体1側の位置決めボス部2を嵌合させる。
【0029】
次に、アームレストカバー60の取付け用ボス61をスイッチパネル10の位置決め嵌合部12に嵌合して、ドアトリム本体1の位置決めボス部2に当接させるとともに、取付け用ボス62,63を取付け孔3及び取付け用ボス部23にそれぞれ対向させる。
【0030】
次に、ねじ64,65,66をそれぞれ取付け孔3、取付け用ボス部23、位置決めボス部2に螺合して、アームレストカバー60と共にスイッチパネル10をアームレスト20に取付ける。
【0031】
以上説明した本発明における実施の形態によれば、スイッチパネル10のアームレスト20への取付けは、位置決め嵌合部12に位置決めボス部2を嵌合した状態でねじ66により位置決め嵌合部12及び位置決めボス部2を共締めし、且つ、スイッチパネル10の前端側(または後端側)に係合片13を形成し、係合片13をアームレスト20の棚部24に形成した取付け孔21に係合することにより、スイッチパネル10の前端側(または後端側)を係着して行うことから、鉄クリップを使用せずにスイッチパネル10の取付けが可能になって、部品点数の軽減及び鉄クリップのアームレスト20への取位置決め嵌合部に嵌合する或いは付け作業をなくすことができる。
【0032】
また、位置決め嵌合部12に嵌合する位置決めボス部2をドアトリム本体1側に形成したことにより、アームレスト20の取付け孔21に製作誤差があったとしても、関係なくアームレスト20の正規の位置にスイッチパネル10を確実に取付けることができる。
【0033】
また、スイッチパネル10とアームレストカバー60とを同時にアームレスト20に取付けることができ、取付け工数の軽減を図ることができる。
【0034】
図6及び図7は本発明における他の実施の形態を示すもので、取付け用ボス部61の外周に複数個の嵌合突起67を形成するとともに、嵌合突起67が嵌合する凹溝14を位置決め嵌合部12に形成して、凹溝14に嵌合突起67を嵌合することにより位置決め嵌合部12に対し取付け用ボス61の回り止めを施している。
【0035】
この実施の形態によれば、嵌合突起67と凹溝14との嵌合により、ドアトリム本体1と共にアームレスト20に対するスイッチパネル10の回り止めを行うことができ、位置決め嵌合部12と取付け用ボス61とのねじ66による共締め作業を片手で簡単に行うことができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明において、スイッチパネルのアームレストへの取付けは、位置決め嵌合部に位置決めボス部を嵌合した状態でねじにより位置決め嵌合部及び位置決めボス部を共締めすることにより、鉄クリップを使用せずにスイッチパネルの取付けが可能となって、部品点数の軽減及び鉄クリップのアームレストへの取位置決め嵌合部に嵌合する或いは付け作業をなくすことができる。
【0037】
また、本発明によれば、位置決め嵌合部に嵌合する位置決めボス部をドアトリム本体側に形成したことにより、スイッチパネルの取付け孔に製作誤差があったとしても、関係なくアームレストの正規の位置に確実に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一の実施の形態を採用した自動車用のドアトリムの斜視図である。
【図2】図1のアームレスト周辺を拡大して描画した斜視図である。
【図3】図1におけるアームレスト付近を拡大して描画した分解図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】図2のB−B断面図である。
【図6】本発明における他の実施の形態を示す要部分解斜視図である。
【図7】図6におけるドアトリム側位置決めボス部とスイッチパネル側位置決め嵌合部との嵌合状態を示す縦断面図である。
【図8】従来のドアトリムのアームレスト周辺を描画した分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ドアトリム本体
2 位置決めボス部
10 スイッチパネル
12 位置決め嵌合部
13 係合片
14 凹溝
20 アームレスト
21 取付け孔
24 棚部
60 アームレストカバー
61 取付け用ボス
66 ねじ
67 嵌合突起
Claims (2)
- ドアトリム本体より突設されたアームレストの棚部にスイッチパネルを設置する自動車用ドアトリムのスイッチパネル取付け構造において、
前記スイッチパネルの前端側及び後端側のいずれか一方に位置決め嵌合部を形成するとともに、該位置決め嵌合部が嵌合する位置決めボス部を前記ドアトリム本体に形成し、
且つ、前記アームレストの側壁にアームレストカバーを設け、該アームレストカバーに前記ドアトリム本体側の前記位置決めボス部とともに前記位置決め嵌合部に嵌合する取付けボスを形成し、
前記位置決め嵌合部に前記位置決めボス部及び前記取付け用ボス部を嵌合した状態で前記位置決め嵌合部と前記位置決めボス部及び取付け用ボス部とを共締めしたことを特徴とする自動車用ドアトリムのスイッチパネル取付け構造。 - 前記取付け用ボス部の外周に嵌合突起を形成するとともに、該嵌合突起が嵌合する凹溝を前記位置決め嵌合部に形成して、前記凹溝に前記嵌合突起を嵌合することにより位置決め嵌合部に対し前記取付け用ボス部の回り止めを施したことを特徴とする請求項1記載の自動車用ドアトリムのスイッチパネル取付け構造。
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