JP3720857B2 - ジアミン化合物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真用の有機光導電性材料として有用な新規なジアミン化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式において使用される感光体の有機光導電性素材としてポリ−N−ビニルカルバゾールをはじめ数多くの材料が提案されている。ここにいう「電子写真方式」とは、一般に、光導電性の感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電などによって帯電せしめ、次いで画像露光し、露光部のみの電荷を選択的に放電せしめて静電潜像を得、この潜像部をトナーなどを用いて現像し可視化して画像を形成するようにした画像形成方法の一つである。
【0003】
このような電子写真法において感光体に要求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な電位に帯電できること、(2)暗所において電荷の放電が少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を放電せしめうることなどが挙げられる。しかし、従来の光導電性有機材料はそれらの要求をかならずしも満足していないのが実状である。
【0004】
一方、セレンや酸化亜鉛は光導電性無機材料として知られており、中でもセレンは広く実用に供されている。しかし、最近電子写真のプロセスの点から、感光体に対する種々の要求、即ち一例として前述の基本的電子写真特性に加えて、例えばその形状についても可撓性のあるベルト状の感光体などが要求されるようになってきている。しかし、セレンの場合は一般にこのような形状のものに作成することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、次に述べた従来の感光体のもつ種々の欠点を解消し、電子写真方式において要求される基本的な電子写真特性を全て満足し、しかも可撓性にも優れた光導電性材料として有用な新規ジアミン化合物を提供することにある。
【0006】
本発明によれば、下記一般式(I)で表わされるジアミン化合物が提供される。
【化1】
Figure 0003720857
〔式中、R1、R2およびR3は、各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、またはアリール基を、R4は水素原子、ハロゲン原子、メトキシ基またはメチル基を、R5は水素原子またはメチル基を、R6は水素原子、アルキル基またはアルコキシ基を、nは1〜3の整数をそれぞれ表わす。〕
【0007】
本発明の一般式(I)で表わされるジアミン化合物は、新規化合物であり、このものは一般的に相当するアミノ化合物のN−アルキル置換反応またはN−アリール置換反応とN−ピレニル置換反応との組み合わせにより合成される。アルキル化、アリール化、ピレニル化反応には一般的に相当するハライドが用いられ、アリール化反応はUllmann反応によるのが一般的な方法である。
【0008】
例えば下記一般式(II)
【化2】
Figure 0003720857
〔式中、R4は水素原子、クロル原子、メトキシ基またはメチル基を、R5は水素原子またはメチル基を表わす。〕
で表わされるジアミン化合物のN−アセチル体を下記一般式(III)
【化3】
11またはR21、R31 (III)
〔式中、R1、R2およびR3は、各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基またはアリール基、Z1は塩素原子、臭素原子または沃素原子をそれぞれ表わす。〕で表わされるハロゲン化物で処理したN,N,N′−三置換反応を行い、得られた縮合生成物を加水分解後、更に下記一般式(IV)
【化4】
Figure 0003720857
〔式中、R6は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基、nは1〜3の整数、Z2は臭素原子または沃素原子をそれぞれ表わす。〕
で表わされるピレニルハライドをUllmann反応により縮合させて、前記一般式(I)で表わされる本発明のジアミン化合物を得る。
また、別法としては、下記一般式(V)
【化5】
Figure 0003720857
〔式中、R4は水素原子、クロル原子、メトキシ基またはメチル基を、R5は水素原子またはメチル基を表わす。〕
で表わされる4−ヨード−4′−ニトロ−1,1′−ビフェニル化合物と下記一般式(VI)
【化6】
Figure 0003720857
〔式中、R1は置換もしくは無置換のアルキル基またはアリール基、R6は水素原子、アルキル基またはアルコキシ基、nは1〜3の整数をそれぞれ表わす。〕
で表わされるアミン化合物との縮合反応を行ない、得られる縮合生成物を還元し、ついで前記一般式(III)で表わされるハライドをUllmann反応により縮合させて、前記一般式(I)で表わされる本発明のジアミン化合物を得る。
【0009】
前記一般式(III)で表わされるハライドのR1、R2およびR3がアルキル基である場合は、前記一般式(II)で表わされるジアミン化合物を脱酸剤兼用とするか、より塩基性の強い有機アミン、炭酸水素ナトリウムや、炭酸水素カリウム、或いは炭酸ナトリウム、炭酸カリウムを脱酸剤として用いて、ピリジンや、アセトン、THF、メタノール、エタノール等の極性溶媒中、或いは無溶媒下、N,N,N′−三置換反応を行なう。
【0010】
このようにして得られた本発明の新規なジアミン化合物は以下のように定義される
一般式(I)中、R1、R2およびR3における置換または無置換のアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基およびベンジル基である。また、アリール基は、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基およびアントリル基である。そしてこれらは置換基を有してもよく、その置換基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、およびハロゲン原子である
なお、これらの置換基が複数である場合は同一でも異っていてもよい。
6におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基であり、アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基である。
【0011】
また、反応中間体である一般式(II)で表わされるジアミン化合物としては、ベンジジン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、3,3′−ジクロロベンジジンおよび3,3′、5,5′−テトラメチルベンジジンを具体例として挙げることができる。
【0012】
本発明で得られた新規なジアミン化合物は電子写真用感光体における光導電性素材として極めて有用であり、染料やルイス酸などの増感剤によって光学的あるいは化学的に増感される。更にこのものは、有機顔料あるいは無機顔料を電荷発生物質とするいわゆる機能分離型感光体に於ける電荷搬送物質としてとりわけ有用である。
【0013】
上記増感剤としては、例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット等のトリアリールメタン染料、ローズベンガル、エリスロシン、ローダミン等のキサンテン染料、メチレンブルー等のチアジン染料、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4−ジニトロ−9−フルオレノン等が挙げられる。
【0014】
また、有機顔料としてはシーアイピグメントブルー25(CI No.21200)、シーアイピグメントレッド41(CI No.21200),シーアイピグメントレッド3(CI No.45210)等のアゾ系顔料、シーアイピグメントブルー16(CI No.74100)等のフタロシアニン系顔料、シーアイバットブラウン5(CI No.73410)、シーアイバットダイ(CINo.73030)等のインジゴ系顔料、アルゴスカーレッドB、インダンスレンスカーレットR等のペリレン系顔料が挙げられる。又、セレン、セレン−テルル、硫化カドミウム、α−シリコン等の無機顔料も使用できる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0016】
実施例1
o−トリジン42.5g(0.2mol)をメタノール200molに溶解し還流させた。ここに無水酢酸20.4g(0.2mol)を2時間で滴下した。滴下終了後、300gの氷に反応溶液を注加し、析出した結晶をろ別した。この結晶を、100molの塩酸を1000molの水に溶かした水溶液に分散させて、1時間室温にて撹拌した。撹拌終了後、ろ過し、ろ液に水酸化カリウムを加えて強アルカリ性とし、析出した結晶をろ別して、N−アセチル−o−トリジン24.0g(収率=47%、融点=207〜209℃)を得た。νc=o=1651cm-1(測定機器:日本分光工業(株)製 赤外分光光度計 IR−700型、測定法:KBr錠剤法)。
次に、N−アセチル−o−トリジン7.63g(30mmol)、p−ヨードトルエン21.8g(100mmol)、銅粉0.63g(10mmol)、無水炭酸カリウム14.7g(150mmol)をニトロベンゼン50ml中で200℃で10時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後、イソアミルアルコール50mlと水20mlに96%水酸化カリウム5.6g(100mmol)を溶解した水溶液を注加し、120℃で8時間加水分解を行った。水蒸気蒸留にて、イソアミルアルコールおよびニトロベンゼンを留去後、トルエン200mlにて抽出し、不溶分をろ過し、水洗、乾燥して濃縮した。得られた結晶をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/2)により精製して、N,N,N′−トリ(p−トリル)−o−トリジン10.9g(収率=74%、融点=141.0〜143.0℃)を得た。
次に、N,N,N′−トリ(p−トリル)−o−トリジン3.93g(10mmol)、1−ヨードピレン4.10g(12.5mmol)、銅粉0.19g(3mmol)、無水炭酸カリウム3.92g(40mmol)をニトロベンゼン50ml中で、200℃で7時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後トルエン100mlにて反応生成物を抽出し、これを濃縮して黄色油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/2)により精製して、N−(1−ピレニル)−N,N′,N′−トリ(p−トリル)−o−トリジン3.11g(収率=39%、融点=232.0〜233.5℃)を得た。元素分析値は、C51422として下表の通りであった。
【表1】
Figure 0003720857
赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図1に示した。
【0017】
実施例2
実施例1で得たN−アセチル−o−トリジン7.63g(30mmol)、m−ヨードトルエン21.8g(100mmol)、銅粉0.63g(10mmol)、無水炭酸カリウム14.7g(150mmol)をニトロベンゼン50ml中で200℃で10時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後、イソアミルアルコール50mlと水20mlに96%水酸化カリウム5.6g(100mmol)を溶解した水溶液を注加し、120℃で8時間加水分解を行った。水蒸気蒸留にて、イソアミルアルコールおよびニトロベンゼンを留去後、トルエン200mlにて抽出し、不溶分をろ過し、水洗、乾燥して濃縮した。得られた結晶をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/2)により精製して、N,N,N′−トリ(m−トリル)−o−トリジン12.5g(収率=85%)を得た。
次に、N,N,N′−トリ(m−トリル)−o−トリジン3.93g(10mmol)、1−ヨードピレン4.10g(12.5mmol)、銅粉0.19g(3mmol)、無水炭酸カリウム3.92g(40mmol)をニトロベンゼン50ml中で、200℃で7時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後トルエン100mlにて反応生成物を抽出し、これを濃縮して黄色油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/2)により精製して、N−(1−ピレニル)−N,N′,N′−トリ(m−トリル)−o−トリジン2.3g(収率=34%、融解開始点=130.5℃)を得た。元素分析値は、C51422として下表の通りであった。
【表2】
Figure 0003720857
【0018】
実施例3
実施例1で得たN−アセチル−o−トリジン7.63g(30mmol)、p−ヨードアニソール23.6g(100mmol)、銅粉0.63g(10mmol)、無水炭酸カリウム14.7g(150mmol)をニトロベンゼン50ml中で200℃で10時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後、イソアミルアルコール50mlと水20mlに96%水酸化カリウム5.6g(100mmol)を溶解した水溶液を注加し、120℃で8時間加水分解を行った。水蒸気蒸留にて、イソアミルアルコールおよびニトロベンゼンを留去後、トルエン200mlにて抽出し、不溶分をろ過し、水洗、乾燥して濃縮した。得られた結晶をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/2)により精製して、N,N,N′−トリス(4−メトキシフェニル)−o−トリジン8.14g(収率=54%、融点=96.0〜98.5℃)を得た。
次に、N,N,N′−トリス(4−メトキシフェニル)−o−トリジン5.30g(10mmol)、1−ヨードピレン4.10g(12.5mmol)、銅粉0.19g(3mmol)、無水炭酸カリウム3.92g(40mmol)をニトロベンゼン50ml中で、200℃で12時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後トルエン100mlにて反応生成物を抽出し、これを濃縮して黄色油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/5)により精製して、N−(1−ピレニル)−N,N′,N′−トリス(4−メトキシフェニル)−o−トリジン2.6g(収率=36%、融点=175.0〜177.5℃)を得た。元素分析値は、C514223として下表の通りであった。
【表3】
Figure 0003720857
【0019】
実施例4
実施例1で得たN−アセチル−o−トリジン7.63g(30mmol)、m−ヨードアニソール23.6g(100mmol)、銅粉0.63g(10mmol)、無水炭酸カリウム14.7g(150mmol)をニトロベンゼン50ml中で200℃で10時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後、イソアミルアルコール50mlと水20mlに96%水酸化カリウム5.6g(100mmol)を溶解した水溶液を注加し、120℃で8時間加水分解を行った。水蒸気蒸留にて、イソアミルアルコールおよびニトロベンゼンを留去後、トルエン200mlにて抽出し、不溶分をろ過し、水洗、乾燥して濃縮した。得られた結晶をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/3)により精製して、N,N,N′−トリス(3−メトキシフェニル)−o−トリジン11.5g(収率=79%)を得た。
次に、N,N,N′−トリス(3−メトキシフェニル)−o−トリジン5.30g(10mmol)、1−ヨードピレン4.10g(12.5mmol)、銅粉0.19g(3mmol)、無水炭酸カリウム3.92g(40mmol)をニトロベンゼン50ml中で、200℃で10時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後トルエン100mlにて反応生成物を抽出し、これを濃縮して黄色油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/5)により精製して、N−(1−ピレニル)−N,N′,N′−トリス(3−メトキシフェニル)−o−トリジン4.5g(収率=61%、融点=308.0〜310.0℃)を得た。元素分析値は、C514223として下表の通りであった。
【表4】
Figure 0003720857
【0020】
実施例5
N−(m−トリル)−1−アミノピレン5.0g(16mmol)、4−ニトロ−4′−ヨードビフェニル5.3g(16mmol)、銅粉1.03g(16mmol)、無水炭酸カリウム6.63g(48mmol)をニトロベンゼン50ml中で、200℃で10時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後トルエン100mlにて反応生成物を抽出し、これを濃縮して赤色結晶を得た。カラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/2)により精製して、4′−ニトロ−N−(m−トリル)−N−(1−ピレニル)−4−ビフェニリルアミン5.66g(収率=54%)を得た。
次に、4′−ニトロ−N−(m−トリル)−N−(1−ピレニル)−4−ビフェニリルアミン5.04g(10mmol)をテトラヒドロフラン150mlに溶解し、5%パラジウムカーボン(水分51wt%)2gを加えて水素添加装置により、室温でニトロ基を還元した。反応終了後、パラジウムカーボンをろ別し、テトラヒドロフランを留去した。析出したN−(m−トリル)−N−(1−ピレニル)−[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミンの結晶と、m−ヨードトルエン4.8g(22mmol)、銅粉0.3g(5mmol)、無水炭酸カリウム4.2g(30mmol)をニトロベンゼン50ml中で、190℃で19時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後トルエン100mlにて反応生成物を抽出し、これを濃縮して赤色油状物を得た。
カラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/n−ヘキサン=1/3)により精製して、N−(1−ピレニル)−N,N′,N′−トリ(m−トリル)ベンジジン2.0g(収率=31%、融解開始点=130℃)を得た。元素分析値は、C49332として下表の通りであった。
【表5】
Figure 0003720857
【0021】
実施例6
実施例5と同様にして合成した4′−ニトロ−N−(4−メトキシフェニル)N−(1−ピレニル)−4−ビフェニリルアミン2.71g(5.2mmol)をテトラヒドロフラン150mlに溶解し、5%パラジウムカーボン(水分51wt%)2gを加えて水素添加装置により、室温でニトロ基を還元した。反応終了後、パラジウムカーボンをろ別し、テトラヒドロフランを留去した。析出したN−(4−メトキシフェニル)−N−(1−ピレニル)−[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミンの結晶と、p−ヨードアニソール2.7g(11mmol)、銅粉0.3g(5mmol)、無水炭酸カリウム2.2g(16mmol)をニトロベンゼン50mlに混合して、190℃で18時間加熱撹拌した。加熱撹拌終了後トルエン100mlにて反応生成物を抽出し、これを濃縮して赤色油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:ジオキサン/n−ヘキサン=1/5)により精製して、N−(1−ピレニル)−N,N′,N′−トリス(4−メトキシフェニル)ベンジジン1.2g(収率=33%、融点=211.0〜213.0℃)を得た。元素分析値は、C493323として下表の通りであった。
【表6】
Figure 0003720857
【0022】
実施例7
4′−ヨード−N−(p−トリル)−N−(1−ピレニル)−4−ビフェニリルアミンと3−メチルジフェニルアミンとのウルマン反応を上述と同様に操作して、N−(1−ピレニル)−N−(p−トリル)−N′−フェニル−N′−(m−トリル)ベンジジンを得た。
融点 172.0〜173.0℃
元素分析値は、C48362として下表の通りであった。
【表7】
Figure 0003720857
【0023】
実施例8
3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジンを常法に従ってモノアセチル化したのちp−ヨードトルエンとのウルマン反応により、N,N,N′−トリス(p−トリル)−N′−アセチル−3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジンを得た。これを加水分解したのち1−ヨードピレンとのウルマン反応を上述と同様に操作して、N,N,N′−トリス(p−トリル)−N′−(1−ピレニル)−3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジンを得た。
融点 198.0〜199.0℃
元素分析値は、C53462として下表の通りであった。
【表8】
Figure 0003720857
【0024】
【発明の効果】
本発明の前記一般式(I)で表わされる新規なジアミン化合物は、光導電性材料として有効に機能し、また染料やルイス酸等の増感剤によって、光学的あるいは化学的に増感されることから、電子写真用感光体の感光層の電荷搬送物質等として好適に使用され、特に電荷発生層と電荷搬送層を二層区分した、所謂機能分離型感光層における電荷搬送物質として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、N−(1−ピレニル)−N,N′,N′−トリ(p−トリル)−o−トリジンの赤外吸収スペクトル図(KBr錠剤法)。

Claims (1)

  1. 下記一般式(I)で表わされるジアミン化合物
    Figure 0003720857
    〔式中、R1、R2およびR3は、各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、またはアリール基を、R4は水素原子、ハロゲン原子、メトキシ基またはメチル基を、R5は水素原子またはメチル基を、R6は水素原子、アルキル基またはアルコキシ基を、nは1〜3の整数をそれぞれ表わす。〕
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