JP3718923B2 - エチレンーα−オレフィン系共重合ゴム組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋物の表面に粘着性がなく、内部に異常発泡をおこすことがなく、耐熱性、圧縮永久ひずみ性に優れ、押し出し加工性に優れた架橋物を得ることが可能な、特に熱空気中で架橋する場合に最適なエチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムは、主鎖に不飽和基を持たず、汎用のジエン系ゴムに比較し、耐熱性に優れ、自動車用の水系ホース、ウェザーストリップ類、電線などの押し出し製品に多く使用されている。
一方、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)は、イオウ架橋で使用されているが耐熱要求の高まり、イオウ架橋促進剤の衛生上の問題また自動車外装用部品では塗装面への汚染性への対策などの必要性から、有機過酸化物架橋に対する期待が大きくなっている。
押し出し成形によって作られるゴム部品の架橋は、一般に加圧蒸気存在下バッチ式で架橋する方法、あるいは熱空気下連続的に架橋する方法が採られている。イオウを架橋剤とする架橋では、上記架橋方法で表面の粘着性のない架橋物が得られるが、有機過酸化物を使用した架橋では、ゴムに空気(酸素)が接すると、架橋が充分にかからず、かつ軟化劣化をおこし、架橋物表面が粘着し、ゴム製品として満足のいく物が得られなかった。
熱空気中でのEPDMの連続架橋時の架橋表面の粘着性を改良する方法として、シリコーンゴムとビスマレイミド化合物をブレンドする方法(特公昭58−13093号公報)、エチレン含量の非常に高いEPDMを使用する方法(特開昭64−75552号公報)などが提案されている。しかしながら、EPDMにビスマレイミド化合物をブレンドする方法は、ビスマレイミド化合物の融点が高く、混練りに際し分散不良を起こしやすく均質な製品を得るために細心の注意が必要となる。また、エチレン含量の高い樹脂ライクなEPDMの使用は、ゴム製品の耐寒性を損なう恐れがある。
特開平4−292946号公報で高ジエン系EPDMを使用することにより、熱空気架橋で表面粘着性の少ないゴム製品が得られることを提案した。しかし、厚みの薄い製品の圧縮永久ひずみを、さらにもう一段改善する必要があった。
また、特開平6−100741号公報で高ジエン系EPDMと特定の化合物を使用することにより、熱空気架橋で表面粘着性の少なく、圧縮永久歪の優れたゴム製品が得られることを提案した。しかし、押し出し加工における形状を、さらにもう一段改善する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、EPDM押し出し製品、特に薄ものゴム製品の耐熱性、圧縮永久ひずみ特性を改良するとともに、連続押し出しゴム製品として問題のない外観、性能を有する、特に熱空気中で架橋するエチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)エチレン/α−オレフィン(モル比)=85/15〜65/35、ジシクロペンタジエン含量がヨウ素価で10〜26のエチレン−α−オレフィン系共重合ゴム100重量部に対し、(B)有機過酸化物0.05〜10重量部、(C)ジアリルフタレート樹脂のプレポリマー2〜20重量部を少なくとも配合してなり、ただしポリオレフィン系樹脂を含まない、熱空気架橋用エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物(以下「エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物」ともいう)を提供するものである。
【0005】
本発明に用いられる(A)エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムは、エチレン/αーオレフィン(モル比)=85/15〜65/35、好ましくは80/20〜70/30重量%であり、かつ第3成分としてのジシクロペンダジエンがヨウ素価で8〜26、好ましくは15〜25である。ここで、エチレン/αーオレフィン(モル比)が85/15%未満では、得られるゴムが樹脂状になり耐寒性を損ない、一方65/35を越えると架橋物表面に粘着性を生じて架橋が不十分となる。また、ジシクロペンタジエンのヨウ素価が8未満の場合は、架橋物表面に粘着性が生じ、一方26を越えると耐熱性が悪化する。
なお、本発明に使用される(A)エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムは、ムーニー粘度(MV)(ML1+4、100℃、以下同じ)が10〜150のものが好ましく、さらに30〜90のものが特に好ましい。
【0006】
また、(A)エチレン(ET)−α−オレフィン系共重合ゴム中のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン(PP)、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1などが挙げられるが、これらの中でプロピレンが好ましい。
さらに、ジシクロペンタジエン(DCP)およびそれ以外の非共役ジエンも共重合することができる。この非共役ジエンとしては、例えば1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどの鎖状非共役ジエン;ビニルシクロヘキセン、シクロヘキサジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、1,3,7−オクタトリエン、1,4,9−デカトリエンのようなトリエンを例示することができる。これらの中でも、好ましい非共役ジエンは、環状非共役ジエンおよび1,4−ヘキサジエン、とりわけ5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)である。
【0007】
次に、本発明に用いられる(B)有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド類;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、
n−ブチル−4,4−ジ−t−ブチルバレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのパーオキシケタール類などであり、これらの中の1種およびまたは2種以上が使用できる。なかでも、半減期1分を与える温度が130℃〜200℃の範囲にある有機過酸化物の使用が好ましく、特に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドの有機過酸化物が好ましく使用できる。
(B)有機過酸化物の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.05〜10重量部、好ましくは1〜7重量部であり、0.05重量部未満では熱空気架橋が充分に進行せず、また機械的強度、圧縮永久ひずみに劣るという問題があり、一方10重量部を越えると架橋物の伸びが小さくなるという問題がある。
【0008】
(C)成分のジアリルフタレート樹脂のフレポリマーとしては、好ましくはポリスチレン換算重量平均分子量0.5万〜10万、ヨウ素価50〜100および軟化点100℃以下のものが好ましく、具体的にはイソダップとして市販されているイソダップ(ダイソー社)、イソダップIK(ダイソー社)などが挙げられる。(C)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して、2〜20重量部、好ましくは3〜15重量部である。(C)成分の配合量が2重量部未満では熱空気架橋時の表面架橋度が充分ではなく、一方20重量部を越えると熱空気架橋物の伸びを低下させる。
【0009】
本発明のゴム組成物にはカーボンブラック、白色充填剤、軟化剤を使用することができる。カーボンブラックとしてはDBP(ジブチルフタレート)吸油量が1.0〜3.0ml/gであるカーボンブラックが好ましく、具体的にはSRF級、GPF級、FEF級、MAF級カーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの使用量は(A)成分100重量部に対して30〜80重量部、好ましくは40〜70重量部である。
白色充填剤としては湿式および乾式シリカ、クレー、タルク、ウォラストナイトのような各種ケイ酸塩類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのような炭酸塩類、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタンなどの酸化金属類およびそれらのカップリング剤などによる表面処理フィラーが例示でき、なかでもクレー、タルク、シリカおよびケイ酸塩が好ましい。
白色充填剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して90〜120重量部、好ましくは90〜110重量部である。
軟化剤としては、具体的にパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、潤滑油、パラフィン類、流動パラフィン、シリコーンオイル、液状ポリブテンなどの合成高分子系軟化剤やフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのエステル系可塑剤類を挙げることができる。このような加工助剤のなかでもパラフィン系プロセスオイル、流動パラフィン類などが好ましい。
軟化剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、25〜55重量部、好ましくは30〜45重量部である。
【0010】
本発明のゴム組成物には、架橋助剤を使用することもできる。この架橋助剤の具体例としてはp−ベンゾキノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド等が挙げられ、好ましくはp−ベンゾキノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、トリアリルイソシアヌレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミドである。これらの架橋助剤の使用量は(A)成分100重量部に対して、0.5〜5重量部、好ましくは1〜3重量部である。
【0011】
本発明のゴム組成物には、二重結合を持ちヨウ素価10以上、好ましくは20以上ガラス転移温度25℃以下の(A)成分以外の有機ポリマーをブレンドすることもできる。この有機ポリマーをブレンドすることにより、熱空気架橋した際の表面粘着性をさらに改善することができる。この有機ポリマーの具体例としては、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、(A)成分以外のEPDMなどが挙げられ、好ましくは1,2−ポリブタジエン、中ビニル・高ビニル−スチレン−ブタジエンゴムなどが挙げられる。この有機ポリマーの配合量は、(A)成分100重量部に対して、50重量部以下、好ましくは25重量部以下である。
さらに、本発明のゴム組成物の加工性を改良するために、ハロゲン化ブチルや有機過酸化物で架橋可能な樹脂をブレンドすることもできる。この樹脂の具体例としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエチレンなどが挙げられる。この樹脂の配合量は、(A)成分100重量部に対して、50重量部以下、好ましくは25重量部以下である。
【0012】
また、本発明のゴム組成物には、ゴム組成物の加工性を改善するために加工助剤を配合することもできる。この加工助剤の具体例としては、ポリエチレンワックス、ポリエチレングリコール、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、サブ(ファクチス)、特殊配合加工助剤(エクストンK−1、サンエイドHP、ヨドプラストP、TE−80、アクチプラスト、アフラックス42、ストラクトールWB−212)、などである。これらの中から1種およびまたは2種以上を併用して使用することもできる。加工助剤の配合量は、(A)成分100重量部に対して10重量部以下、好ましくは5重量部以下である。
【0013】
さらに、本発明のゴム組成物中には、酸化防止剤を配合することもできる。
この酸化防止剤としては、スチレン化フェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、1−ヒドロキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、モノ−t−ブチル−p−クレゾール、モノ−t−ブチル−m−クレゾール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、ブチル化ビスフェノールA、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチリデン−ビス−(4,6−ジメチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス−(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、2,2−チオ〔ジエチル−ビス3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェノール)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−t−ブチルベンジル)−4−メチル−6−t−ブチルフェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシナミド)、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、モノ(α−メチルベンジル)フェノール、ジ(α−メチルベンジル)フェノール、トリ(α−メチルベンジル)フェノール、ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)4−メチル−フェノール、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸のジエチルエステル、カテコール、ハイドロキノンなどのフェノール系酸化防止剤;2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルイミダゾールの亜鉛塩などのベンゾイミダゾール系酸化防止剤;ジミスチルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネートなどの脂肪族チオエーテル系酸化防止剤;ジブチルジチオカルバミン酸の亜鉛またはニッケル塩、ジエチルジチオカルバミン酸の亜鉛塩、エチル−フェニル−ジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジメチルジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジアチルジチオカルバミン酸の亜鉛塩などのジアルキルジチオカルバミン酸の金属塩系酸化防止剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、またはその重合体、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンなどのキノリン系酸化防止剤;そのほかフェノチアジン、N−(3’−ヒドロキシブチリデン)−1−ナフチルアミンなどを例示することができる。これらの酸化防止剤のなかでも2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル塩、モノ(α−メチルベンジル)フェノール、ジ(α−メチルベンジル)フェノール、トリ(α−メチルベンジル)フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、N−(3’−ヒドロキシブチリデン)−1−ナフチルアミンである。これら中から1種およびまたは2種以上を併用して使用することもできる。
酸化防止剤の配合量は、(A)成分100重量部に対して10重量部以下、好ましくは5重量部以下である。
【0014】
さらに、本発明の組成物には、発泡体を形成させる目的で、発泡剤および発泡助剤などを配合することもできる。このような発泡剤の例としては、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムなどの無機発泡剤;N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどのニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレートなどのアゾ化合物;p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジン、p,p’−オキシビストルエンスルホニルヒドラジン、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4’−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジドなどのアジド化合物を挙げることができる。なかでも、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物が好ましく使用される。
上記発泡剤は2種以上を混合して使用することもできる。
【0015】
本発明のゴム組成物には、そのほか酸化カルシウムなどの脱水剤、着色剤、顔料、紫外線吸収剤、難燃剤など通常のゴム配合に用いられる配合剤を使用することができる。
【0016】
本発明のゴム組成物を調製する方法は、特に制限されないが、通常、予め(A)成分、(C)成分およびと他の添加剤を混合した後、(B)成分を加えることが好ましい。
混合は、ロールミル、バンバリーミキサー、インターミックス、加圧型ニーダーなどの密閉型混練り機、各種押出機などで混練りすることによって行うことができる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り、重量基準である。
また、実施例中の物性の評価方法は、以下の測定法によった。
表1に配合処方、表2に用いた資材、表3に物性評価結果を示した。(実施例1〜4、比較例1〜2)
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
ムーニー試験
表1に示す配合処方に従って得られた配合ゴムをJIS K6300に従い 未加硫ゴムのムーニー粘度を測定した。ローターは、L形を用い、試験温度100℃で測定した。
引張り試験、硬さ試験
2mm×30mmの口金を用いて押し出し成形した未加硫シートをオーブン中で200゜C×10分間熱空気架橋させ、得られた架橋シートを、JIS K6301に従って測定した。
トルエン拭き取り試験
2mm×30mmの口金を用いて押し出し成形した未加硫シートをオーブン中で200゜C×10分間熱空気架橋させ、得られた架橋シートを、10cm×10cmの布(さらし)にトルエン1mlを含ませ、架橋シートをこすり、その布の汚れ具合を目視にて判定した。
熱老化試験
プレス機で170゜C×10分間架橋して得られた架橋物をJIS K6301に従って熱老化性を測定した。
圧縮永久歪
プレス機で170゜C×15分間架橋して得られた架橋物をJIS K6301に従って圧縮永久歪を測定した。
【0022】
表−1〜3から明らかなように、本発明の範囲にある各実施例はいずれも良好な押し出し加工性、熱空気架橋性、熱老化性、圧縮永久歪を示している。
【0023】
【発明の効果】
本発明のエチレン−プロピレン系共重合ゴム組成物は、熱空気中で連続的に架橋しても、表面の粘着性はなく耐熱性、圧縮永久ひずみ特性(特に薄い製品形状での)に優れた架橋物が得られる。この架橋物は、自動車の水系ホース、窓枠、ドアーシールスポンジ、トランクリッド、ソリッドゴムとスポンジゴムとの積層押し出しゴム製品、グラスランチャンネル、その他各種のウェザーストリップ類、建材ガスケット類、防水シート、ルーフィング、電線などEPDMの押し出し成形で製造されているゴム製品などに用いられる。
さらに、本発明の組成物は、空気存在下での架橋性に優れており、型物製品においても、バリなど空気に接する部分も充分に架橋し、金型粘着等の問題がなく、最適に使用することができる。型物製品としては、窓枠、各種ブーツ、キャップ、カップ、防振ゴム、ロールなどEPDMまた他のゴムが使用されているあらゆるゴム製品用途に使用できる。
Claims (6)
- (A)エチレン/α−オレフィン(モル比)=85/15〜65/35、ジシクロペンタジエン含量がヨウ素価で10〜26のエチレン−α−オレフィン系共重合ゴム100重量部に対し、(B)有機過酸化物0.05〜10重量部、(C)ジアリルフタレート樹脂のプレポリマー2〜20重量部を配合してなり、ただしポリオレフィン系樹脂を含まない、熱空気架橋用エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物。
- (A)成分のムーニー粘度(ML 1+4 ,100℃)が10〜90である請求項1記載のエチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物。
- (A)成分中のα−オレフィンがプロピレンである請求項1記載の熱空気架橋用エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物。
- (A)有機過酸化物が、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、およびジクミルパーオキサイドの群から選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の熱空気架橋用エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物。
- (C)成分が、ポリスチレン換算重量平均分子量0.5万〜10万、ヨウ素価50〜100および軟化点100℃以下である、請求項1記載の熱空気架橋用エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物。
- さらに、p−ベンゾキノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド等が挙げられ、好ましくはp−ベンゾキノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、トリアリルイソシアヌレート、およびN,N’−m−フェニレンビスマレイミドの群から選ばれた少なくとも1種の架橋助剤を、(A)成分100重量部に対して、0.5〜5重量部配合した請求項1記載の熱空気架橋用エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム組成物。
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