JP3840787B2 - ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮永久歪と耐熱性と機械強度に優れ、かつブルームが発生せず外観にも優れた加硫ゴムを与えるゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧縮永久歪および耐熱性に優れる加硫ゴムを得るために、エチレン−プロピレンゴム(EPM)およびエチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム(EPDM)で代表されるエチレン−α−オレフィン系共重合ゴムを配合したゴム組成物が広く使用されている。
一方、エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムを配合したゴム組成物は、有機過酸化物を用いて加硫して、加硫ゴムを得ている。そして、加硫ゴムの耐熱性をさらに向上させるために、老化防止剤を用いることが技術常識となっている。ところが、老化防止剤を用いた場合、有機過酸化物を用いて加硫された加硫ゴムの特長である圧縮永久歪および強度に優れていることが損なわれる問題があった。
【0003】
また、老化防止剤として、特開平6―220266号公報に記載のイルガノックスMD1024などを用いた場合、圧縮永久歪と強度が劣ることはないが、加硫ゴム表面にブルームが認められ実用的でなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムを主成分とするゴム組成物を提供することであり、特に有機過酸化物により加硫して得られる加硫ゴムが圧縮永久歪および機械強度に優れるという長所が生かされており、しかも耐熱性に優れ、かつブルームが発生せず外観にも優れた加硫ゴムを与えるゴム組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴム組成物および加硫ゴムが提供されて、上記目的が達成される。
(1)下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とするエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴム組成物。
(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴム
(B)デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジドおよびヒンダードアミン系光安定剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物
(C)p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム
(D)有機過酸化物
(2)(A)成分100重量部当たり、(B)成分を0.1〜10重量部、(C)成分を1〜5重量部、(D)成分を20重量部配合することを特徴とする上記(1)に記載のゴム組成物。
(3)さらに、カーボンブラックを、(A)成分100重量部当たり10〜200重量部配合することを特徴とする上記(2)に記載のゴム組成物。
(4)(A)成分の構成単位であるエチレン/α−オレフィンのモル比が、85/15〜60/40であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のゴム組成物。
(5)(A)成分の構成単位である非共役ジエンの量が、ヨウ素価表示で5〜20であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のゴム組成物。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のゴム組成物を加硫してなることを特徴とする加硫ゴム。
以下本発明を詳述するが、それにより本発明の他の目的、利点および効果が明らかとなるであろう。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエチレンとα−オレフィンと非共役ジエンからなる共重合ゴム組成物(以下、単に「ゴム組成物」ともいう)を構成する(A)〜(D)の各成分につき説明する。
【0007】
(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴムのα−オレフィンとしては、特に制限されないが、炭素数3〜20のものが好ましく、炭素数3〜10のものがより好ましい。α−オレフィンの具体例として、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、5−エチル−1−ヘキセン、1−デセン、1−ドデセン、3−メチル−1−ブテンなどが挙げられ、なかでもプロピレンが好ましく用いられる。これらのα−オレフィンは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0008】
本発明に用いられる(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムは、エチレン/α−オレフィン(モル比)が好ましくは85/15〜60/40、より好ましくは80/20〜70/30である。エチレン/α−オレフィン(モル比)が85/15を越えると、共重合ゴムが樹脂状になり耐寒性を損ない、一方60/40未満では架橋が不十分となる。
【0009】
また、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴムの非共役ジエンは、大略生成共重合ゴムに分岐鎖を形成し得る非共役ジエンと、分岐鎖を形成し得ない非共役ジエンに分類することができる。
前者の分岐鎖を形成し得る非共役ジエンの具体例としては、ジシクロペンタジエン、2,5−ノルボルナジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエンなどの炭素数6〜20の脂肪族α,ω−ジエンを挙げることができる。
【0010】
生成共重合体に分岐鎖を形成し得ない非共役ジエンの具体例としては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−(1−ブテニル)−2−ノルボルネン、シクロオクタジエン、ビニルシクロヘキセン、1,5,9−シクロドデカトリエン、6−メチル−4,7,8,9−テトラヒドロインデン、2,2’−ジシクロペンテニル、トランス−1,2−ジビニルシクロブタン、2−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、1,4,7−オクタトリエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネンなどが挙げられる。
前記2種類の非共役ジエンを少なくとも1種づつ使用することが好ましい。
【0011】
これら非共役ジエンの中では、分岐鎖形成能を有するものでは、1,9−デカジエン、およびジシクロペンタジエンが、分岐形成能を有しないものでは5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、および5,7−ジメチル−1,6−オクタジエンがそれぞれ好ましい。
【0012】
(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴムに含有される非共役ジエン成分の量は、ヨウ素価表示で、5〜20、特には10〜15であることが好ましい。ヨウ素価が上記範囲にあることにより、耐熱性および圧縮永久歪共々良好な結果となる。ヨウ素価が5未満であると、加硫物の初期の耐熱性は良好であるが、時間の経過とともに耐熱性の低下が起こり、ヨウ素価が20を越えるとやはり時間の経過とともに耐熱性の低下が起こるので、好ましくない。
【0013】
また、(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴムのムーニー粘度(ML1+4 100℃)は、10〜350、特には30〜200であることが好ましい。
【0014】
本発明の組成物を構成する(B)成分は、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド(下記式(1)参照、;なお、旭電化工業(株)より商品名アデカスタブCDA−6として製造、販売されている)およびヒンダードアミン系光安定剤からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。上記ヒンダードアミン系光安定剤の代表的な化合物として、1−〔2−{3−(3,5−ジ−tブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−4−{3−(3,5−ジ−tブチル−4−ヒドキロシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(下記式(2)参照;なお、三共(株)より商品名サノールLS−2626として製造、販売されている)、および(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)(トリデシル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(下記式(3)参照;なお、旭電化工業より商品名アデカスタブLA−62として、製造、販売されている)、およびテトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(下記式(4)参照;なお、旭電化工業より商品名アデカスタブLA−57として、製造、販売されている)などを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0015】
【化1】
Figure 0003840787
【0016】
【化2】
Figure 0003840787
【0017】
【化3】
Figure 0003840787
【0018】
【化4】
Figure 0003840787
【0019】
(B)成分は、数多くある薬品から選択されたものであり、前述した(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴムと、さらには後述する(C)成分および(D)成分からなる有機過酸化物系の架橋剤とを組み合わることによって、本発明のゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴムは、エチレン−α−オレフィン共重合ゴムの加硫ゴムが有する優れた圧縮永久歪と強度を損なうことなく、耐熱性に優れる結果となる。
【0020】
(B)成分の使用量は、(A)共重合ゴム成分100重量部当たり、通常0.1〜10重量部、好ましくは1〜6重量部である。該使用量が過少な場合は老化防止性が不十分であり、該使用量が過多な場合は老化防止効果が飽和し、不経済となることがある。二種以上の化合物を混合して使用する場合の上記の量は、使用する全化合物の合計量とする。
【0021】
本発明のゴム組成物を構成する(C)成分であるp,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム(バルノックDGM)は、架橋効率を高め、強度などを向上させるための架橋助剤である。その使用量は、(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴム100重量部当たり、通常1〜5重量部、好ましくは、2〜3重量部である。
該使用量が過少な場合は架橋密度が低く加硫ゴム組成物の機械強度が不十分となり、一方該使用量が過多な場合は加硫成形時後の伸びの低下などの不都合を生じることがある。
【0022】
本発明のゴム組成物に用いられる(D)有機過酸化物としては、ゴムの架橋に通常用いられる有機過酸化物が使用できる。
具体的には、1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,3ビス−(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルフォニルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジアリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ジ(メトキシイソプロピル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、
【0023】
tert−ヘキシルパーオキシネオヘキサネート、ジ(3−メチル−3−メチロキシブチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシネオデカネート、tert−ヘキシルパーオキシネオデカネート、tert−ブチルパーオキシネオヘキサネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、tert−ヘキシルパーキシピバレート、tert−ブチルパーヘキシピバレート、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクテート、アセチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサネート)、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシイソイソブチレート、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、
【0024】
tert−ブチルパーオキシマレイックアシッド、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサネート、シクロヘキサノンパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアリルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,2,−ビス(tert−ブチルパーオキシ)オクタン、tert−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−tert−ブチルジパーオキシイソフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ヘキサン、
【0025】
ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、2,5,−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイドなどを挙げることができる。
これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0026】
(D)有機過酸化物の使用量は、(A)共重合ゴム100重量部当たり、1〜20重量部が好ましく、より好ましくは2〜15重量部であり、さらに好ましくは5〜10重量部である。該使用量が過少な場合は架橋密度が低く加硫ゴムの機械強度が不十分となり、一方該使用量が過多な場合は加硫成形時の発泡、伸びの低下などの不都合を生じることがある。
【0027】
本発明のゴム組成物には、加硫ゴムの強度および耐候性を高水準に維持するために、カーボンブラックを配合することができる。用いることができるカーボンブラックとしては、とくに制限はないが、SAFカーボンブラック、ISAFカーボンブラック、HAFカーボンブラック、FEFカーボンブラック、GPFカーボンブラック、SRFカーボンブラック、FTカーボンブラック、MTカーボンブラック、アセチレンカーボンブラック、ケッチェンブラックなどを挙げることができる。
カーボンブラックの使用量は、(A)共重合ゴム成分100重量部当たり、通常10〜200重量部、好ましくは、40〜140重量部である。
【0028】
本発明のゴム組成物を加硫して加硫ゴムを得るに当たって、意図する加硫ゴムの用途、それに基づく性能に応じて、他のポリマー、例えばブチルゴム、ポリエチレンなどを混合してもよいし、ゴム用補強剤および充填剤、軟化剤、受酸剤などの配合物を添加してもよく、また上記(D)有機過酸化物の種類および量、さらには加硫物を製造する工程などが適宜選択される。
【0029】
配合することができるゴム用補強剤および充填剤としては、例えば重質炭酸カルシウム、胡粉、軽微性炭酸カルシウム、極微細活性化炭酸カルシウム、特殊炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、天然ケイ酸、合成無水ケイ酸、合成含水ケイ酸、合成ケイ酸カルシウム、合成ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、カオリンクレー、焼成クレー、パイロフライトクレー、カオリン、シラン処理クレー、セリサイト、タルク、微粉タルク、ケイ酸カルシウム(ウォラスナイト、ゾーノトナイト、花弁状ケイ酸カルシウム)、珪藻土、ケイ酸アルミニウム、無水ケイ酸、マイカ、ケイ酸マグネシウム(アスベスト、PFM(ProcessedMineral Fiber)、セピオライト)、チタン酸カリウム、エレスタダイト、石膏繊維、ガラスバルン、シリカバルン、フライアシュバルン、シラスバルン、カーボン系バルン、フェノール樹脂、尿素樹脂、スチレン系樹脂、サラン樹脂などの有機系バルン、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維(チョップドストランド、ローピング、ミルドガラス繊維、ガラスフレーク)、カットファイバー、ロックファイバー、ミクロファイバー、炭酸繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、タッキファイアー、エボナイト粉末、木粉、セラミック、ゴム粉末、再生ゴム、チタン酸カリウム繊維、ペンガラ、シアニングリーンなどを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0030】
これらのゴム補強剤および充填剤の配合量は、(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴム100重量部に対して、通常、10〜200重量部、好ましくは10〜100重量部である。
【0031】
配合することができる軟化剤としては、具体的にパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、潤滑油、パラフィン類、流動パラフィン、シリコーンオイル、液状ポリブテンなどの合成高分子系軟化剤やフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのエステル系可塑剤類を挙げることができる。このような軟化剤のなかでもパラフィン系プロセスオイル、流動パラフィン類などが好ましい。
軟化剤の使用量は、(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴム100重量部に対して、通常5〜100重量部、好ましくは20〜60重量部である。
【0032】
また、配合することができる老化防止剤としては、通常のゴム老化防止剤を使用することができ、特にノクラック7224などのキノリン系のものが好ましい。
【0033】
本発明のゴム組成物は、(A)〜(D)成分および所望により配合されるその他の成分を、公知の混練機、押出機などの混練装置を用いて混練することにより調製することができる。これらの成分の配合方法、配合順序は、特に限定されないが、例えば、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて、ゴム成分、充填剤、軟化剤などを混練したのち、ロールなどを用いて有機過酸化物および架橋助剤などを加える方法が挙げられる。
【0034】
次に、通常の加硫ゴムを製造する手法で、例えば本発明のゴム組成物を金型内で加熱して加硫を行う方法、あるいは押出成形機を用いて任意の形状に成形したのち加硫槽内で加熱して加硫を行う方法により、所望形状の加硫ゴムを製造することができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例、比較例中の部および%は、特に断らない限り、重量基準である。実施例、比較例の物性の評価方法は、以下の通りである。
(1)引張り強度、伸び、硬さ試験
プレス機で170℃×15分間加硫して得られた加硫シートを、JIS K6301に従って測定した。
(2)熱老化試験
プレス機で170℃×15分間加硫して得られた加硫シートを、JIS K6301に従って、ギャーオーブン中、160℃の温度で400時間放置し、その後、上記(1)の物性の変化を測定した。
(3)圧縮永久歪
プレス機で170×15分間加硫して得られた加硫物をJIS K6301に従って120℃×22時間×25%圧縮し、圧縮永久歪を測定した。
(実施例1〜7、比較例1〜6)
表1および2に示された配合処方にしたがって、ゴム組成物を調製した。ゴム組成物の調製は、1.7リットルのバンバリーミキサーにより、有機過酸化物および架橋助剤以外のゴム成分、充填剤、軟化剤などを混練りし、その後、ロールにより有機過酸化物と架橋助剤を添加し、混練りすることにより行った。得られたゴム組成物の加硫ゴムについて、上記方法により評価を行い、結果を表3および4に示した。
【0036】
【表1】
Figure 0003840787
【0037】
【表2】
Figure 0003840787
【0038】
表1および表2に記載された各資材は、以下の通りである。
(1)EPDM:エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合ゴム(JSR社製、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)90、エチレン/プロピレン(モル比)=78/22, ヨウ素価15)
(2)EPM:エチレン−プロピレン共重合ゴム(JSR社製、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)40、エチレン/プロピレン(モル比)=61/39)
(3)IIR065:ブチルゴム(JSR社製、商品名 Butyl065)
(4)ノバテックLD YF30:低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製)
(5)シースト116:カーボンブラック(東海カーボン社 DBP吸油量=1.35ml/g)
(6)炭酸カルシウム-:(白石カルシウム社製 白艶華cc)
(7)ダイアナプロセスPW-380:プロセスオイル(出光石油化学社製)
(8)亜鉛華1号 :(堺化学社製)
(9)ステアリン酸:(花王社)
(10)ストラクトールWB212:加工助剤(Schill&seilacher社)
【0039】
(11)アデカスタブCDA−6:前記式(1)の金属不活性剤(旭電化工業社製)
(12)アデカスタブLA−62:前記式(3)のヒンダードアミン系光安定剤(旭電化工業社製)
(13)アデカスタブLA−57:前記式(4)のヒンダードアミン系光安定剤(旭電化工業社製)
(14)サノール2626:前記式(2)のヒンダードアミン系光安定剤(三共社製)
(15)イルガノックスMD1024:ヒドラジン系の老化防止剤(チバガイギー社製)
(16)ノクラック224:キノリン系老化防止剤(大内新興化学社製)
(17)ノクラックMB:イミダゾール系老化防止剤(大内新興化学社製)
(18)パーカドックス14/40:1,3-ビス(t-ブチルパーオキシ)ベンゼン(化薬ヌーリー社製)
(19)バルノックDGM:p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム(大内新興化学社製)
【0040】
【表3】
Figure 0003840787
【0041】
【表4】
Figure 0003840787
【0042】
表3および4に示された結果から、以下のことが明らかである。
(イ)本発明の範囲にある各実施例の加硫ゴムは、いずれも良好な耐熱性(耐熱老化性)、圧縮永久歪、機械強度、外観(ブルームが生じないこと)を示している。
(ロ)一方、本発明で特定されている(B)成分以外のものを用いた比較例1〜4は、上記特性のいずれかに劣っている。また、比較例5は非共役ジエン成分を含有しないエチレン−プロピレン共重合ゴムを用いた例であり、耐熱性に優れた効果を示す(B)成分を添加しても、耐熱性および機械強度に良いものが得られない。比較例6は架橋助剤としてイオウを用いた例であり、(B)成分を添加しても耐熱性に劣り、架橋助剤が異なると耐熱性に劣ることを示している。
【0043】
【発明の効果】
本発明のゴム組成物は、エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムを主成分とするゴム組成物を有機過酸化物により加硫して得られる加硫ゴムが圧縮永久歪および機械強度に優れるという長所が生かされており、しかも耐熱性に優れる加硫ゴムを与える。また、該加硫ゴムは、ブルームが発生しないなど、外観にも優れている。
従って、本発明のゴム組成物は、自動車の水系ホース、窓枠、ドアーシール、トランクシール、ソリッドゴムなどの押し出しゴム製品、グラスランチャンネル、その他各種のウェザーストリップ類、建材ガスケット類、防水シート、ルーフィング、電線などEPDMの押し出し成形で製造されているゴム製品の製造に用いることができ、さらに他の成形方法で成形されている窓枠、各種ブーツ、キャップ、カップ、防振ゴム、ロールなど、EPDMや他のゴムが使用されているあらゆるゴム製品を製造するのに用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とするエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴム組成物。
    (A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系共重合ゴム
    (B)デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジドおよびヒンダードアミン系光安定剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物
    (C)p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム
    (D)有機過酸化物
  2. (A)成分100重量部当たり、(B)成分を0.1〜10重量部、(C)成分を1〜5重量部、(D)成分を1〜20重量部配合してなる請求項1に記載のゴム組成物。
  3. カーボンブラックを、(A)成分100重量部当たり、10〜200重量部配合してなる請求項2に記載のゴム組成物。
  4. (A)成分の構成単位であるエチレン/α−オレフィンのモル比が、85/15〜60/40である請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  5. (A)成分の構成単位である非共役ジエンの量が、ヨウ素価表示で5〜20である請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム。
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