JP3716633B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はファクシミリ装置に関し、特に、モデムで消費される電力を低減しつつ、回線を介して送られる各種信号を復調することができるファクシミリ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ装置には、必ず、ネットワーク・コントロール・ユニット(以下NCUと称す)とモデムとが設けられている。NCUは、交換機から送られる呼出信号や発信者番号(相手側装置の電話番号)を示す信号などの各種信号を受信するためのものであり、モデムは、NCUにより受信された信号を復調するためのものである。このモデムを作動状態にした場合、そのモデムで消費される電力は約100mW(ミリワット)である。待機状態におけるファクシミリ装置全体で消費される電力は約1000mWであるので、モデムで消費される電力はその約10%(パーセント)に相当する。このためファクシミリ装置の待機状態では、その消費電力を低減するために、モデムを停止状態にし、そのモデムで消費される電力を約20mWに制限している。即ち、いわゆるモデムスタンバイ状態にしている。
【0003】
このモデムスタンバイ状態は、相手側装置からのファクシミリデータの送信があった場合に、交換機から送られる呼出信号をNCUで受信することにより解除される。その解除により作動状態となったモデムによって、呼出信号の後に相手側装置から送られるCNG信号(Calling Tone)が復調されるので、ファクシミリ装置は、相手側装置からのファクシミリデータが送信されることを認識することができるのである。ここで、CNG信号は、かかる相手側装置が非音声端末であることを示す信号であり、且つ、相手側装置からのファクシミリデータの送信を予告する信号である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるファクシミリ装置に対して電話装置が並列に接続されているものがある。この場合、相手側装置からのファクシミリデータの送信に伴う着呼(呼出信号の着信)があっても、並列接続された電話装置の使用者により電話回線が閉結されると、ファクシミリ装置は呼出信号を受信することができない。このため、ファクシミリ装置はモデムスタンバイ状態を解除することができず、モデムは停止状態のままとなってしまう。よって、モデムによりCNG信号を復調することができないので、ファクシミリ装置は相手側装置からのファクシミリデータが送信されることを認識することができず、そのファクシミリデータを受信することができないという問題点があった。
【0005】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、復調手段を第1の所定時間作動させた後に第2の所定時間停止させる処理を繰り返すことで、消費電力を低減しつつ、回線を介して送られる各種信号を確実に復調することができるファクシミリ装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載のファクシミリ装置は、回線を介して送られる各種信号を受信する信号受信手段と、その信号受信手段により受信された信号を復調する復調手段とを備えており、更に、その復調手段を第1の所定時間作動させた後に第2の所定時間停止させる処理を繰り返す制御手段を備え、前記復調手段により復調された信号がDTMF信号である場合に、前記制御手段は、前記第1の所定時間の経過後であっても前記復調手段の作動状態を継続するものである。
【0007】
この請求項1記載のファクシミリ装置によれば、回線を介して送られる各種信号は信号受信手段により受信され、その受信された信号は復調手段によって復調される。ここで、制御手段によって、その復調手段を第1の所定時間作動させた後に第2の所定時間停止させる処理が繰り返されるが、復調手段により復調された信号がDTMF信号である場合には、制御手段は、第1の所定時間の経過後であっても復調手段の作動状態を継続する。
【0008】
請求項2記載のファクシミリ装置は、請求項1記載のファクシミリ装置において、前記復調手段により復調された信号が相手側装置からのファクシミリデータの送信を予告する信号である場合に、その後に回線を介して相手側装置から送信されるファクシミリデータを受信する第1データ受信手段を備えている。
【0009】
【0010】
請求項3記載のファクシミリ装置は、請求項1又は2に記載のファクシミリ装置において、前記復調手段により復調された信号がDTMF信号である場合に、そのDTMF信号を記憶するDTMF記憶手段と、そのDTMF記憶手段に記憶されたDTMF信号が相手側装置から送信されるファクシミリデータの受信を促すコマンドを構成する場合に、その後に回線を介して相手側装置から送信されるファクシミリデータを受信する第2データ受信手段とを備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、図1から図5までの添付図面を参照して説明する。本実施例は、コピー機能やモデム機能、ファクシミリ機能などの多くの機能を1台に備えた多機能周辺装置(MFD(Multi Function Device))を用いて説明する。
【0012】
図1に、電話装置50が並列に接続されたMFD1の外観斜視図を示す。MFD1の本体2の側部には、受話器3が取り付けられている。受話器3は、非通話時には本体2に設けられた図示しないフック上に置かれ、通話時にはフックから取り上げられて使用される。前者をオンフック状態、後者をオフフック状態と称している。
【0013】
本体2の上面前部には複数のキー4aを備えた操作パネル4が設けられ、その操作パネル4の左端部には、上から順にスタンバイキー4bと解除キー4cとが設けられている。スタンバイキー4bは、モデムスタンバイ処理を実行するためのものである。モデムスタンバイ処理とは、モデム20を15秒間(t1)停止させた後に、5秒間(t2)作動させる動作を繰り返す処理である(図3参照)。即ち、かかる処理は、15秒間(t1)モデムスタンバイ状態とした後に、5秒間(t2)モデムスタンバイ状態を解除する(モデムスタンバイ解除状態)動作を繰り返す処理である。また、解除キー4cは、そのモデムスタンバイ処理を終了するためのものである。
【0014】
操作パネル4の左後部には、液晶表示器(LCD)5が設けられている。MFD1は、この操作パネル4上に設けられた複数のキー4aが押下されて操作されるとともに、その操作状態や操作手順などがLCD5へ表示される。
【0015】
操作パネル4及びLCD5の後部には原稿挿入口6が設けられている。ファクシミリ動作時に他のファクシミリ装置へ送信される原稿やコピー動作時に複写される原稿は、この原稿挿入口6に原稿面を下向きにして挿入される。原稿挿入口6へ挿入された原稿は、その原稿画像がスキャナ22(図2参照)により画像データとして読み取られた後に、本体2の前面であって操作パネル4の下方に設けられた原稿排出口7から排出される。原稿挿入口6の後部には記録紙ホルダ装着部9が設けられており、この記録紙ホルダ装着部9には、複数枚の記録紙を積層収納可能な記録紙ホルダ10が着脱可能に取り付けられている。記録紙ホルダ10から供給され、プリンタ25(図2参照)によって印刷に使用された記録紙は、原稿排出口7の下方に設けられた記録紙排出口8から排出される。
【0016】
本体2の一側面には、着呼に伴う呼出音を鳴動するためのスピーカ28が設けられている。また、本体2の背面には、NCU19(図2参照)に対して電話回線34が接続されている。その電話回線34は、略ト字状に構成されたコネクタ35の端子35aへ接続されている。そのコネクタ35に対して端子35aの反対側には、端子35bが設けられている。その端子35bには電話回線33が接続されており、その電話回線33は電話装置50へ接続されている。この電話回線の上面には、後述するDTMF信号(Dual Tone Multi Frequency)をMFD1へ発信するためのテンキー50aが設けられている。
【0017】
一方、そのコネクタ35の中央部に設けられている端子35cには、電話回線31が接続されている。このように、MFD1と電話装置50とは並列接続されている。電話回線31は、MFD1側の交換機29に接続され、この交換機29は電話回線31を介して、他の交換機に接続されている。なお、他の交換機は、更に、電話回線を介して相手側装置に接続されている。
【0018】
図2は、MFD1の電気的構成を示したブロック図である。MFD1には、CPU11、ROM12、EEPROM13、RAM14、画像メモリ15、音声メモリ16、時計回路36、音声LSI17、ネットワーク・コントロール・ユニット(以下「NCU」と称す)19、モデム20、バッファ21、スキャナ22、符号化部23、復号化部24、プリンタ25、操作パネル4及びアンプ27が設けられ、これらはバスライン30を介して互いに接続されている。
【0019】
NCU19は回線制御を行うためのものであり、MFD1はこのNCU19を介して電話回線34に接続されている。NCU19は、交換機29から送信される呼出信号や相手側装置(発呼側装置、発信者)の電話番号(発信者番号)などの各種信号を受信するとともに、操作パネル4上のキー4a操作に応じた発信時のダイヤル信号を交換機29へ送信したり、更には通話時におけるアナログ音声信号の送受信を行うものである。
【0020】
CPU11は、NCU19を介して送受信される各種信号に従って、バスライン30により接続された各部を制御してファクシミリ動作や電話動作、即ち、データ通信を実行するものである。時計回路36は時刻の計時を行うためのものであり、時計回路36により計時された時刻はCPU11によって読み出され、各処理に使用される。ROM12は、このMFD1で実行される制御プログラムなどを格納した書換不能なメモリであり、図5のフローチャートに示すプログラムは、このROM12内に格納されている。EEPROM13は、書換可能な不揮発性のメモリであり、EEPROM13へ記憶されたデータは、MFD1の電源オフ後も保持される。
【0021】
画像メモリ15は、通信履歴、画像データ及び印刷のためのビットイメージを記憶するためのメモリであり、安価な大容量メモリであるダイナミックRAM(DRAM)により構成されている。受信された画像データ(ファクシミリデータ)は、一旦画像メモリ15に記憶され、プリンタ25によって記録紙に印刷された後に、この画像メモリ15から消去される。一般に、画像データは大容量であるが、画像データが印刷されることを条件にその画像データを消去しているので、画像メモリ15を有効に使用することができる。
【0022】
音声メモリ16は、相手側装置へ送出される応答メッセージや、相手側装置から送られてきた入来メッセージを記憶するためのメモリである。画像メモリ15と同様に、安価な大容量メモリであるダイナミックRAM(DRAM)により構成されている。音声メモリ16に記憶された入来メッセージは、操作パネル4を介して消去操作がなされることにより、或いは、電話回線に接続された他の装置から送られる消去コマンドを受信することによって、消去される。
【0023】
音声LSI17は、NCU19によって受信されたアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換する音声認識処理と、MFD1の内部で生成されたデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換して、NCU19やスピーカ28(アンプ27)へ出力する音声合成処理とを行うためのものである。
【0024】
モデム20は、画情報及び通信データを変調及び復調して伝送すると共に伝送制御用の各種手順信号を送受信するためのものである。CNG信号およびDTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号は、このモデム20によって復調される。前記したように、モデム20は、MFD1の使用者によってスタンバイキー4bが押下されると、15秒間(t1)停止した後に、5秒間(t2)作動するモデムスタンバイ処理を繰り返す。
【0025】
「従来の技術」の欄で説明したように、MFD1の待機状態では、その消費電力を低減するために、モデム20をモデムスタンバイ状態にしている。ここで、相手側装置からのファクシミリデータの送信があると、交換機29から送られる呼出信号をNCU19で受信することによって、CPU11によりモデム20のモデムスタンバイ状態が解除される。しかし、MFD1に対して電話装置50が並列接続されている場合には、相手側装置からのファクシミリデータの送信に伴う呼出信号の着信によって、かかる電話装置50の使用者が電話回線を閉結してしまうと、NCU19は呼出信号を受信することができないので、CPU11によりモデム20のモデムスタンバイ状態を解除することができない。かかる場合、モデム20はモデムスタンバイ状態のままであるので、呼出信号の後に送信されるCNG信号や、電話装置50から送られるDTMF信号を復調することができない。
【0026】
そこで、本実施例では、モデム20のモデムスタンバイ状態を定期的に解除するモデムスタンバイ処理を用いて、かかる不具合を解消している。図3を参照して、モデムスタンバイ処理の実行中に、相手側装置からのファクシミリデータの送信に伴う呼出信号の着信によってMFD1と並列に接続されている電話装置50の使用者が電話回線を閉結してしまい呼出信号を受信することができない場合に、交換機29から送られるCNG信号を復調するタイミングについて説明する。図3は、モデムスタンバイ処理の実行中におけるCNG信号の復調タイミングを示した図である。
【0027】
図3に示すように、モデムスタンバイ処理の実行中、MFD1は、15秒間(t1)のモデムスタンバイ状態と5秒間(t2)のモデムスタンバイ解除状態とを交互に繰り返す。相手側装置から送られるCNG信号は、モデム20で復調しなければMFD1で認識することができない信号であり、0.5秒間(t3)オンして、3.0秒間(t4)オフする信号である。このCNG信号は、20秒〜30秒の間、相手側装置から送信される。CNG信号が送信されている間に、MFD1からCED(Called Station Identification)信号を送信しないと所定のプロトコルに沿った信号の送受信が行えず送信エラーとなって、MFD1は、相手側装置からファクシミリデータを受信することができない。よって、MFD1は、MFD1と並列接続されている電話装置50の使用者が電話回線を閉結してしまって呼出信号を受信できなくても、CNG信号を認識するために、モデム20のモデムスタンバイ状態を定期的に解除するのである。
【0028】
前記したように、CNG信号の送信時間は、モデムスタンバイ状態である15秒間(t1)とモデムスタンバイ解除状態である5秒間(t2)とを加算した20秒間以上送信され続ける。また、モデムスタンバイ状態を解除している5秒間(t1)は、CNG信号がオンしている0.5秒間(t3)とオフしている3.0秒間(t4)とを加算した時間に、1.5秒間のマージンを加えた時間である。よって、例えば、モデムスタンバイ状態となった直後のHのタイミングに、CNG信号が送信されてきても、モデムスタンバイ解除状態であるIのタイミングで必ず復調することができる。
【0029】
また、相手側装置からのファクシミリデータの送信に伴う呼出信号の着信によって本MFD1と並列に接続されている電話装置50の使用者が電話回線を閉結してしまい呼出信号を受信することができなくても、並列接続されている電話装置50の使用者により所定の操作が行われるとDTMF信号が電話装置50からMFD1へ送信される。モデム20は20秒毎に定期的にモデムスタンバイ状態が解除され作動されるので、そのモデム20の作動中に電話装置50から送信されるDTMF信号を受信すれば、モデム20によりDTMF信号を復調することができる。従って、その復調されたDTMF信号がファクシミリデータの受信を促すコマンドを構成する場合には、ファクシミリデータの受信動作を行うことができる。
【0030】
ここで、図4を参照して、DTMF信号について説明する。DTMF信号は、電話装置50のテンキー50aを押下することによって出力される信号であり、単一の周波数を2つ合成した信号である。図4は、電話装置50のテンキー50aの部分的な拡大平面図を示している。
【0031】
図4に示すように、電話装置50のテンキー50aには、「0」から「9」までの数字と、「*」及び「#」の記号が配設されている。このテンキー50aの各行および各列に対してそれぞれ周波数が定められており、各行に対応する周波数を低群、各列に対応する周波数を高群と称している。よって、電話装置50のテンキー50aの内のいずれか1のキーを押下すると、そのキーの行に対応する低群の周波数と列に対応する高群の周波数とを合成した周波数の信号がそのキーのDTMF信号になる。
【0032】
具体的には、テンキー50aの「1」、「2」及び「3」の行Aの周波数は697Hz(ヘルツ)であり、「4」、「5」及び「6」の行Bの周波数は770Hzであり、「7」、「8」及び「9」の行Cの周波数は852Hzであり、「*」、「0」及び「#」の行Dの周波数は941Hzである。一方、テンキー50aの「1」、「4」、「7」及び「*」の列Eの周波数は1209Hzであり、「2」、「5」、「8」及び「0」の列Fの周波数は1336Hzであり、「3」、「6」、「9」及び「#」の列Gの周波数は1477Hzである。
【0033】
例えば、「3」のキーを押下すると、「3」のキーの行Aの周波数697Hzと列Gの周波数1477Hzとを合成した周波数の信号が「3」のDTMF信号として出力される。
【0034】
図2に示すバッファ21は、相手側装置との間で送受信される符号化された画情報を含むデータを一時的に記憶するためのものである。モデム20によって復調されたDTMF信号は、このバッファ21へ記憶される。バッファ21へ記憶されたDTMF信号がMFD1を動作させるためのコマンドを構成していれば、MFD1において、そのコマンドの内容に応じた処理が実行される。また、バッファ21に少なくとも一個のDTMF信号が記憶されれば、次のDTMF信号を受信するために、モデム20の作動状態(モデムスタンバイ解除状態)が5秒間延長される。よって、例えば、モデム20の作動状態の終了間際にDTMF信号を受信した場合や、コマンドが多くのDTMF信号から構成される場合であっても、そのDTMF信号で構成されるコマンドをモデム20により復調して、バッファ21へ記憶することができる。
【0035】
スキャナ22は、原稿挿入口6に挿入された原稿を画像データとして読み取るためのものである。符号化部23は、スキャナ22により読み取られた画像データの符号化を行うものである。復号化部24は、バッファ21または画像メモリ15に記憶された画像データを読み出して、これを復号化するものであり、復号化されたデータは、プリンタ25により記録紙に印刷される。
【0036】
操作パネル4は、操作者がこのMFD1の設定等を行う場合に各種の操作を行うためのものであり、アンプ27は、そのアンプ27に接続されたスピーカ28を鳴動して、呼出音や音声を出力するためのものである。
【0037】
次に、図5のフローチャートを参照して、上記のように構成されたMFD1の動作について説明する。図5は、モデムスタンバイ処理を示したフローチャートである。このモデムスタンバイ処理は、15秒間(t1)のモデムスタンバイ状態と5秒間(t2)のモデムスタンバイ解除状態とを交互に繰り返して実行する処理であり、MFD1の使用者によるスタンバイキー4bの押下によって実行される。
【0038】
図5に示すように、まず、時計回路36の時間を読み取り、15秒間(t1)の計時を開始する(S1)。計時開始後、モデム20で消費される電力を低減するために、モデム20を停止してモデムスタンバイ状態にする(S2)。その後、MFD1の使用者によって解除キー4cが押下されなければ(S3:No)、或いは、交換機29から送られる呼出信号を受信しなければ(S4:No)、時計回路36の時間を監視して、S1の処理で読み取った時計回路36の時間から15秒間(t1)が経過するまでの間(S5:No)、S3からS5までの処理を繰り返す。
【0039】
一方、S5の処理において、15秒間(t1)の計時が終了すれば(S5:Yes)、モデム20を作動させてモデムスタンバイ状態を解除する(S6)。解除後、バッファ21を「0」クリアして初期化する(S7)。その後、時計回路36の時間を読み取り、5秒間(t2)の計時を開始する(S8)。計時開始後、MFD1の使用者により解除キー4cが押下されなければ(S9:No)、又は、呼出信号、CNG信号もしくはDTMF信号を受信しなければ(S10:No,S11:No,S12:No)、時計回路36の時間を監視して、S8の処理で読み取った時計回路36の時間から5秒間(t2)が経過するまでの間(S13:No)、S9からS13までの処理を繰り返す。
【0040】
一方、S13の処理において、5秒間(t2)の計時が終了すれば(S13:Yes)、処理をS1へ移行して、再度15秒間(t1)の計時を開始する(S1)。また、S9の処理において、解除キー4cが押下されれば(S9:Yes)、このモデムスタンバイ処理を終了する。
【0041】
S10の処理において、相手側装置から呼出信号を受信すれば(S10:Yes)、CNG信号を受信したか否かを判断する(S14)。「従来の技術」の欄で説明したように、このCNG信号は、相手側装置が非音声端末であることを示す信号であり、且つ、相手側装置からのファクシミリデータの送信を予告する信号である。よって、S14の処理における判断の結果、CNG信号を受信しなければ(S14:No)、電話処理を実行する(S15)。この電話処理では、相手側装置の通話相手(発信者)とMFD1の使用者とで通話するために、呼出音の鳴動や電話回線の閉結・開放などの処理が実行される。
【0042】
一方、CNG信号を受信すれば(S14:Yes)、ファクシミリ受信処理を実行する(S16)。このファクシミリ受信処理では、相手側装置から送信されるファクシミリデータを受信するために、そのファクシミリデータをモデム20で復調して画像メモリ15へ書き込む等の処理が実行される。なお、ファクシミリ受信処理および電話処理の終了後は、処理をS1へ移行して、再度15秒間(t1)の計時を開始する(S1)。
【0043】
S11の処理において、CNG信号を受信すれば(S11)、前記したファクシミリ受信処理を実行する(S16)。相手側装置からファクシミリデータが送信される場合には、そのファクシミリデータの送信に伴い呼出信号が着信する。その呼出信号の着信によって本MFD1と並列に接続されている電話装置50の使用者が回線を閉結してしまい、本MFD1が呼出信号を受信することができなくても、モデム20は定期的に作動されるので、そのモデム20によりCNG信号を復調することができるのである。よって、そのCNG信号の後に回線を介して相手側装置から送信されるファクシミリデータを受信することができる。
【0044】
S12の処理において、DTMF信号を受信すれば(S12:Yes)、その受信したDTMF信号をバッファ21へ書き込む(S17)。そのバッファ21に記憶されているDTMF信号がMFD1を動作させるためのコマンドを構成しているか否かを判断し(S18)、判断の結果、DTMF信号がコマンドを構成していなければ(S18:No)、処理をS8へ移行して、S8からS12までの処理を繰り返す。
【0045】
このように、モデム20によって復調された信号がDTMF信号である場合には、5秒間(t2)が経過した後であってもモデム20の作動状態が継続されるので、例えば、モデム20の作動状態の終了間際にDTMF信号を受信した場合や、コマンドが多くのDTMF信号から構成される場合であっても、そのDTMF信号で構成されるコマンドを受信することができるのである。
【0046】
S12の処理においてDTMF信号を再度受信することなく(S12:No)、S13の処理において計時が終了すれば(S13:Yes)、電話装置50の使用者がテンキー50aの操作を誤ったものとして、処理をS1へ移行して、再度、15秒間(t1)の計時を開始する(S1)。
【0047】
一方、S12の処理においてDTMF信号を再度受信して(S12:Yes)、そのDTMF信号をバッファ21へ書き込んだ場合に(S17)、そのバッファ21に記憶されているDTMF信号がMFD1を動作させるためのコマンドを構成していれば(S18:Yes)、そのコマンドに合わせた処理を実行する(S19)。例えば、バッファ21に記憶されているDTMF信号がファクシミリデータの受信を促すコマンドを構成する場合には、ファクシミリデータをモデム20によって復調し画像メモリ15へ書き込んで印刷するという、ファクシミリデータ受信処理を行うのである。S19の処理の実行後は、処理をS1へ移行して、再度15秒間(t1)の計時を開始する(S1)。
【0048】
このように、相手側装置からのファクシミリデータの送信に伴う呼出信号の着信によって本MFD1と並列に接続されている電話装置50の使用者が電話回線を閉結してしまい、MFD1が呼び出し信号を受信することができなくても、並列接続されている電話装置50の使用者により所定の操作が行われるとDTMF信号が電話装置50へ送信される。モデム20は定期的にモデムスタンバイ状態が解除され作動されているので、その電話装置50から送信されたDTMF信号を復調することができる。従って、その復調されたDTMF信号がファクシミリデータの受信を促すコマンドを構成する場合には、そのファクシミリデータを受信することができるのである。
【0049】
S3の処理において、解除キー4cが押下されれば(S3:Yes)、モデム20を作動してモデムスタンバイ状態を解除し(S20)、このモデムスタンバイ処理を終了する。また、S4の処理において呼出信号を受信すれば(S4:Yes)、モデムスタンバイ状態を解除して(S21)、CNG信号を受信したか否かを判断し(S14)、その判断の結果に基づいて、前記した電話処理(S15)、或いは、ファクシミリ受信処理を実行する(S16)。その後、処理をS1へ移行して、再度15秒間(t1)の計時を開始する。
【0050】
このモデムスタンバイ処理では、MFD1の使用者によってスタンバイキー4bが押下されると、15秒間(t1)のモデムスタンバイ状態(S1,S2,S5)と5秒間(t2)のモデムスタンバイ解除状態(S6,S8,S13)とが交互に繰り返して実行される。このように、モデム20を定期的に停止させることにより、モデム20の消費電力を低減することができる。よって、待機状態におけるMFD1の消費電力の約10%にも相当するモデム20の消費電力を低減することにより、待機状態におけるMFD1の消費電力を10%弱低減することができるのである。また、モデム20を定期的に作動させているので、復調が必要なCNG信号やDTMF信号が送られてきた場合にも、モデム20によってその信号を復調することができる。従って、モデム20の消費電力を低減しつつ、電話回線を介して送られる各種信号を復調することができるのである。
【0051】
なお、請求項1から3に記載の制御手段としては、S1、S2、S5、S6、S8およびS13の処理が該当する。請求項2又は3に記載の第1データ受信手段としては、S16の処理が該当する。請求項1から3に記載の制御手段としては、S18のNoの分岐処理とS8の処理とが該当する。S4に記載の第2データ受信手段としては、S19の処理が該当する。
【0052】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0053】
例えば、本実施例では、図5に示すモデムスタンバイ処理において、モデムスタンバイ状態の時間を15秒間(t1)、モデムスタンバイ解除状態の時間を5秒間(t2)とした。しかし、何らこれに限られるものでなく、確実にCNG信号を復調することができる時間であれば、モデムスタンバイ状態の時間とモデムスタンバイ解除状態の時間とを他の時間としても良いのである。
【0054】
【発明の効果】
請求項1記載のファクシミリ装置によれば、制御手段によって、復調手段を第1の所定時間作動させた後に第2の所定時間停止させる処理が繰り返される。このように、復調手段を定期的に停止させることにより、復調手段の消費電力を低減することができる。また、復調手段を定期的に作動させているので、復調が必要な信号が送信されてきた場合にも、復調手段によってその信号を復調することができる。従って、復調手段の消費電力を低減しつつ、回線を介して送られる各種信号を復調することができるという効果がある。更に、復調手段により復調された信号がDTMF信号である場合には、第1の所定時間の経過後であっても復調手段の作動状態が継続される。よって、復調手段の作動中に少なくとも一個のDTMF信号を受信すれば復調手段の作動状態が継続されるので、例えば、復調手段の終了間際にDTMF信号を受信した場合や、コマンドが多くのDTMF信号から構成される場合であっても、そのDTMF信号で構成されるコマンドを受信することができるという効果がある。
【0055】
請求項2記載のファクシミリ装置によれば、請求項1記載のファクシミリ装置の奏する効果に加え、更に、相手側装置からファクシミリデータが送信される場合には、そのファクシミリデータの送信に伴い呼出信号が着信する。その呼出信号の着信によって本ファクシミリ装置と並列に接続されている外部装置の使用者が回線を閉結してしまい、本ファクシミリ装置が呼出信号を受信することができなくても、復調手段は定期的に作動されるので、その復調手段により相手側装置からのファクシミリデータの送信を予告する信号を復調することができる。よって、その信号の後に回線を介して相手側装置から送信されるファクシミリデータを受信することができるという効果がある。
【0056】
【0057】
請求項3記載のファクシミリ装置によれば、請求項1又は2に記載のファクシミリ装置の奏する効果に加え、更に、相手側装置からファクシミリデータが送信される場合には、そのファクシミリデータの送信に伴い呼出信号が着信する。その呼出信号の着信によって本ファクシミリ装置と並列に接続されている外部装置の使用者が回線を閉結してしまい呼出信号を受信することができなくても、並列接続されている外部装置の使用者により所定の操作が行われるとDTMF信号が外部装置からファクシミリ装置へ送信される。復調手段は定期的に作動されるので、その作動中に、外部装置から送信されるDTMF信号を復調することができる。従って、その復調されたDTMF信号がファクシミリデータの受信を促すコマンドを構成する場合には、第2データ受信手段により、ファクシミリデータを受信することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である多機能周辺装置(MFD)の斜視図である。
【図2】 上記多機能周辺装置(MFD)の電気的構成を示したブロック図である。
【図3】 モデムスタンバイ処理の実行中におけるCNG信号の復調タイミングを示した図である。
【図4】 電話装置のテンキーの部分的な拡大平面図である。
【図5】 モデムスタンバイ処理を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 多機能周辺装置(MFD)(ファクシミリ装置)
15 画像メモリ(第1データ受信手段および第2データ受信手段の一部)
19 ネットワーク・コントロール・ユニット(NCU)(信号受信手段、第1データ受信手段および第2データ受信手段の一部)
20 モデム(信号受信手段、第1データ受信手段および第2データ受信手段の一部、復調手段)
21 バッファ(DTMF記憶手段、信号受信手段の一部)
31,32,33,34 電話回線(回線)
Claims (3)
- 回線を介して送られる各種信号を受信する信号受信手段と、その信号受信手段により受信された信号を復調する復調手段とを備えたファクシミリ装置において、
その復調手段を第1の所定時間作動させた後に第2の所定時間停止させる処理を繰り返す制御手段を備え、
前記復調手段により復調された信号がDTMF信号である場合に、前記制御手段は、前記第1の所定時間の経過後であっても前記復調手段の作動状態を継続することを特徴とするファクシミリ装置。 - 前記復調手段により復調された信号が相手側装置からのファクシミリデータの送信を予告する信号である場合に、その後に回線を介して相手側装置から送信されるファクシミリデータを受信する第1データ受信手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のファクシミリ装置。
- 前記復調手段により復調された信号がDTMF信号である場合に、そのDTMF信号を記憶するDTMF記憶手段と、
そのDTMF記憶手段に記憶されたDTMF信号が相手側装置から送信されるファクシミリデータの受信を促すコマンドを構成する場合に、その後に回線を介して相手側装置から送信されるファクシミリデータを受信する第2データ受信手段とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のファクシミリ装置。
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