JP3716470B2 - 生分解性袋 - Google Patents
生分解性袋 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3716470B2 JP3716470B2 JP32634595A JP32634595A JP3716470B2 JP 3716470 B2 JP3716470 B2 JP 3716470B2 JP 32634595 A JP32634595 A JP 32634595A JP 32634595 A JP32634595 A JP 32634595A JP 3716470 B2 JP3716470 B2 JP 3716470B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- biodegradable
- bag
- fiber
- aliphatic polyester
- fibers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W90/00—Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
- Y02W90/10—Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics
Landscapes
- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Refuse Receptacles (AREA)
- Bag Frames (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解性袋、特に自然界において生分解性を有し、かつ耐水性と接着加工性に優れた不織布を用いた生分解性袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、生活資材、衛生資材、医療資材等に用いられている袋の素材にはポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド等の熱可塑性重合体からなる織編物、不織布またはフィルム等が広く用いられている。しかし、これらの織編物、不織布、フイルムなどは、使用後自然界に放置された場合に分解されにくいため、いろいろな問題を生じている。例えば、これらの袋は生ゴミ、枯れ葉等を入れて土中に埋められたとき、生分解性が低いため、長期間にわたり土中に残留するのでその後の土地の利用の仕方には制限があった。
【0003】
このような問題を解決するには土中で全体が容易に分解される重合体からなる素材を用いることが考えられる。
【0004】
即ち、上記目的のための生分解性重合体としてセルロース系のコットン、再生セルロース繊維、微生物により作られるポリ3−ヒドロキシブチレートや3−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレートとの共重合体、ポリカプロラクトン等が知られている。
【0005】
これらのうち、セルロース系のコットン、再生セルロース繊維は入手が容易であるが、熱可塑性でないためバインダーを必要とし、バインダー繊維としてポリオレフィン、ポリエステル繊維等を用いると、これらの繊維は自然界で分解されにくいため残留するという問題がある。
【0006】
また、微生物により作られるポリ3−ヒドロキシブチレートや3−ヒドロキシブチレートとヒドロキシバリレートとの共重合体等は、低い強度の繊維しか得られない上に入手が容易でなく、用途が限定されるという問題がある。
【0007】
また、ポリカプロラクトンは、比較的入手が容易な生分解性重合体であるが、融点が約60℃と低いため、自然界において夏期であれば流通段階で繊維が融解をおこし得る温度であり、耐熱性という点で問題があった。
【0008】
一方、入手が容易な素材としてポリエチレンに澱粉を混合した繊維が検討されているが、ポリエチレンは生分解性がなく、また、均一な機械特性の繊維を得ることができていない。
【0009】
ところが、近年、生ゴミ処理に家庭用コンポスターが使用されるようになり、生ゴミと共にゴミ袋(水切り袋)をコンポスター内で処理する要求が高まっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の生分解性素材からなる袋には、比較的入手が容易で、実用的な耐水性を持ちながら微生物により速やかに分解され、かつ薄くても実用的な強度と加工性を備えた袋を得ることができなかった。
【0011】
本発明は、上記課題を達成する生分解性袋を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の生分解性袋は、セルロース系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との混合繊維からなる生分解性袋において、生分解性脂肪族ポリエステルが、ポリマー分子末端をエステル化したポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とし、酸価が下記式1の範囲内である熱可塑性重合体でありかつ上記セルロール系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との接触部分の一部又は全部が熱接着している不織布からなることを特徴とする。
酸価≦60/(ηsp/C) (式1)
【0013】
上記の構成からなる本発明の生分解性袋において用いるセルロース系繊維は、綿、麻、レーヨン、ポリノジック等を単独、あるいは複数種類混合して用いることができる。セルロース系繊維は、繊維長5〜120mm、好ましくは10〜80mm、さらに好ましくは10〜30mmの短繊維あるいはフィラメントであり、単繊維径1〜10デニール、好ましくは1.5〜6デニールある。セルロール系繊維の捲縮数は5〜40個/25mmであることが好ましい。捲縮数が5個/25mmより小さいとカードを通す場合に解繊不良が発生しやすく、40個/25mmより大きくても解繊不良を発生しやすく好ましくない。
【0014】
本発明に用いられる生分解性脂肪族ポリエステルは、上記のとおり、ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体を示すことができる。
【0015】
また、上記生分解性脂肪族ポリエステルは必要に応じて帯電防止性、集束性等を考慮して、ラウリルホスフェートカリウム塩等のアニオン系界面活性剤、四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、脂肪族高級アルコールや高級脂肪酸のエチレンオキサイド付加物等のノニオン系界面活性剤、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールブロック共重合体等のポリアルキレングリコール類、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーンオイル、高級アルコキシ変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル類を一種または二種以上含有または、表面に付着させるることができる。
【0016】
さらに、本発明に用いる生分解性脂肪族ポリエステルには、ポリアルキレングリコール、ポリアミノ酸等のポリマー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム等の無機物、澱粉、タンパク質、食品添加物等を一種または二種以上適量混合することができ、機械特性、生分解特性等を種々変化させることができる。
【0017】
本発明に用いる生分解性脂肪族ポリエステルは、溶融紡糸温度を融点以上230℃以下として溶融紡糸することが好ましい。230℃を越えると生分解性脂肪族ポリエステルの熱安定性に影響を与えることがある。
【0018】
溶融紡糸された未延伸糸は、空冷または20℃〜60℃の水浴または油浴中で冷却した後、通常一度巻き取り、次いで1段または2段以上の延伸工程で延伸される。全延伸倍率は、使用目的と要求性能により異なるが、2〜8倍に延伸することが必要である。また、溶融紡糸法としては、他にスピンドロー法、高速紡糸法を用いることもできる。
【0019】
本発明に用いる生分解性脂肪族ポリエステル繊維は、強度2g/d以上、好ましくは3g/d以上である。強度が2g/dに満たないと不織布を製造する場合に加工性が良くなく、不織布の強度が得られず好ましくない。単繊維径は、1〜20デニールが好ましい。
【0020】
本発明の生分解性袋を得るための不織布は、セルロース系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維とからパラレルウェッバー、ランダムウェッバー等によりウェッブとした後、必要に応じニードルパンチ、水流交絡処理し、次いで得られたウェッブを加熱されたエンボスローラーまたはカレンダーローラにより部分的、または全体的に熱接着する。通常エンボスローラーによる熱接着面積は5〜50%であり、好ましくは10〜30%である。
【0021】
熱接着温度は、生分解性脂肪族ポリエステルの融点より30℃低い温度から融点より30℃高い温度以下が通常である。熱接着温度が融点を越えると不織布強度が低下する傾向があり、融点より30℃高い温度を越えるとエンボスローラーやカレンダーローラに巻き付いたり表面を汚すので良くない。接着温度を高くするには、セルロース系繊維の混合率を多くする方がよい。
【0022】
得られたセルロース系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との混合繊維からなりかつ上記セルロール系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との接触部分の一部又は全部が熱接着している不織布は公知の製袋方法を用いて袋にすることができる。
【0023】
例えば、上記不織布の熱接着性を利用して、重ねた2枚の不織布を三方シール製袋機により熱接着させる。また、不織布を筒状に合わせて、センターシール機により合掌貼りを行うこともできる。また、生分解性ポリマーを接着剤にして袋を形成してもよい。
【0024】
本発明の生分解性袋は不織布を構成するセルロース系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との混合割合やそれぞれの繊維径や繊維長を変え、あるいはそれらの熱接着の程度を変えることにより袋の生分解性や強度、耐水性などをコントロールする事ができ、複雑な構造にすることは必要でない。
【0025】
本発明の生分解性袋は、家庭用コンポスター用の生ゴミ処理などに使用されるゴミ袋に使用される場合は、生ゴミと共にゴミ袋(水切り袋)もコンポスター内で処理されるが、生分解するだけでなくゴミ袋が攪拌機等に絡まることなく解袋、分解することができる。
【0026】
また、本発明の生分解性袋は、セルロース系繊維及び生分解性脂肪族ポリエステル繊維のいずれもが短繊維であることを特徴とする。
【0027】
上記の構成からなる本発明の生分解性袋は生ゴミを処理するコンポスターに用いたときに容易に原形をとどめなくなり、さらに生ゴミと共に容易に生分解される。この場合、セルロース系繊維及び生分解性脂肪族ポリエステル繊維の繊維長は80mm以下であることが望ましい。80mmを越えるとコンポスター中の攪拌棒に絡まる傾向が強いのである。
【0028】
生分解性脂肪族ポリエステルの短繊維は、溶融紡糸し延伸した後、または高速紡糸した後カットすることにより得ることができる。生分解性脂肪族ポリエステル繊維には、カットする前に機械的捲縮加工を加えることができる。機械的捲縮加工としては、押込ギアー法、スタフィングボックス法等を使用することができる。捲縮数は、5〜50個/25mm、好ましくは10〜30個/25mm付与し、カット長10〜80mm、好ましくは15〜60mm、さらに好ましくは15〜30mmに切断する。不織布製造時、捲縮数が5個/25mmより少ないと開繊時未開繊部分が生じやすく、50個/25mmを越えると均一な開繊が得られない。
【0029】
なお、捲縮率は5%以上であり、好ましくは8%以上である。捲縮率が5%未満であると、カードにかけたとき均一なウェーブが得られず、疎密部分が発生して良くない。
【0030】
また、本発明の生分解性袋は、該袋を形成する不織布のセルロース系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との混合比率が90/10〜10/90(重量比)であることを特徴とする。
【0031】
上記の構成からなる生分解性袋は、セルロース系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との混合割合により、強度と生分解性のしやすさを調節することができる。好ましくは30/70〜80/20、さらに好ましくは40/60〜70/30である。10/90より小さいと接着加工時、作業性が良くない。また90/10より大きいと接着加工しても強度が得られず、好ましくない。
【0032】
また、本発明の生分解性袋は、該袋を形成する不織布の生分解性脂肪族ポリエステル繊維の融点が120℃〜200℃であることを特徴とする。
【0033】
上記の構成からなる本発明の生分解性袋は、夏期における製品の温度が80℃程度のところに保管される場合にも熱融着を起こすことがない。生分解性脂肪族ポリエステル繊維の融点としては、120℃以上好ましくは130℃以上であるのが実用的である。
【0034】
また、本発明の生分解性袋は、該袋を形成する不織布の生分解性脂肪族ポリエステルの重合体がポリ乳酸及び/またはポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体であることを特徴とする。
【0035】
上記構成からなる本発明の生分解性袋は、入手が容易であり、かつ加工性に優れたものである。ポリ乳酸及び/またはポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体の粘度平均分子量は5000以上であり、好ましくは104から106のものである。5000以下では、繊維として十分な強度が得られない。また、粘度平均分子量が106以上では紡糸時に高溶融粘度となり、製糸性が劣り好ましくない。
【0036】
ポリ乳酸を主体とする熱可塑性繊維としては、乳酸にε−カプロラクトン等の環状ラクトン類、α−ヒドロキシ酪酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ吉草酸等のα−オキシ酸類、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等のグリコール類、コハク酸、セバチン酸等のジカルボン酸類が一種または二種以上共重合されたものを用いることができる。共重合体には、ランダム共重合体及び/またはブロック共重合体を用いることができる。
【0037】
また、ポリマー末端の水酸基は、ラウリン酸、ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸類に代表される分子末端にカルボキシル基を持つ化合物でポリマー分子末端をエステル化処理することが好ましい。溶融紡糸時の熱分解安定性を改善することができる。
【0038】
ポリマー末端のカルボニル基は、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類に代表される分子末端に水酸基を持つ化合物で、ポリマー分子末端をエステル化処理することが好ましい。溶融紡糸時の熱安定性及び溶融紡糸時の繊維の経時安定性を改善することができる。
【0039】
本発明において用いられるポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体の酸価は、式1の範囲内であることが好ましい。
酸価≦60/(ηsp/C) (式1)
好ましくは酸価≦40/(ηsp/C)
さらに好ましくは酸価≦30/(ηsp/C)
である。
酸価が式1の範囲外であると、溶融紡糸時の熱安定性及び室温貯蔵安定性が良くない。
【0040】
なお、本発明の生分解性袋を生ゴミ処理用ゴミ袋(水切り袋)として使用する場合は、その水切り速度を速めるために穴や切り込みを設けてもよい。穴の場合は直径1〜5mmの穴を開孔面積率0.5〜20%程度に設けるのがよく、また、切り込みの場合は3〜10mmの切り込みを切り込み率0.2〜1本/cm2程度に設けるのがよい。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の生分解性袋の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0042】
【実施例】
実施例における特性値の測定法は次のとおりである。
(1)還元比粘度:溶媒をクロロホルムとし、試料ポリマーを0.5g/d1精秤し、溶かした試料溶液により、ウベローデ粘度計を用い測定した。
【0043】
(2)酸価:試料ポリマーを精秤し、クロロホルム/メタノール(体積比1:1)混合溶媒により溶解し、この溶液をナトリウムメトキシド/メタノール溶液で滴定することにより測定した。
【0044】
(3)引張強度:JIS L1906に準じ測定した。
【0045】
(4)破断伸度:JIS L1906に準じ測定した。
【0046】
(5)融点:島津製作所製DSC−50を用い、10℃/分の速度で昇温し測定した。
【0047】
(6)強度保持率:室温25℃の水中に24時間放置し乾燥後の強度と処理前の強度より、式2から求めた。
強度保持率(%)=T/T0×100 (式2)
T :室温25℃の水中に2時間放置後の引張強度(g/5cm)
T0:初期引張強度(g/5cm)
【0048】
(7)生分解性:土壌中にゴミ袋を埋没し、6ヶ月後の分解状態を走査電子顕微鏡(SEM)にて観察し評価した。
A:繊維形状が失われている(生分解性良好)
B:繊維形状が一部保持されている
C:繊維形状が元のままである(生分解性なし)
【0049】
(8)製袋接着加工性:ヒートシーラーにて接着加工したときの加工性をシール面の接着性及び操作性から3段階で評価した。
A:製袋接着加工性良好
B:製袋接着加工性ほぼ良好
C:製袋接着加工性なし
【0050】
(9)コンポスター分解性:生ゴミ約200gをゴミ袋に入れ、日立製作所製家庭用生ゴミ処理機(BGD−10型)に投入して24時間後の分解状態を評価した。
A:攪拌棒に絡まることなく分解しているもの
B:攪拌棒にやや絡まっているもの
C:攪拌棒に若干絡まっているもの
D:不織布の原形をとどめて絡まっているもの
−:測定不可(製袋が出来ていない)
【0051】
・繊維例1
還元比粘度が1.52の、分子末端カルボキシル基をラウリルアルコールでエステル化したポリ乳酸を紡糸温度190℃で直径0.3mmの紡糸孔を20個有する紡糸ノズルから紡速500m/minで溶融紡糸した。未延伸糸を一旦巻き取った後、140℃で4.5倍に延伸し、単糸繊度2.0d、還元比粘度が1.46、酸価=20(eq/103kg)、融点170℃の繊維を得た。(繊維1)
・繊維例2
還元比粘度が1.93の、分子末端カルボキシル基をラウリルアルコールでエステル化したポリ乳酸を紡糸温度200℃で直径0.3mmの紡糸孔を20個有する紡糸ノズルから紡速3500m/minで高速溶融紡糸した。単糸繊度2.2d、還元比粘度が1.86、酸価=16(eq/103kg)、融点172℃の繊維を得た。(繊維2)
・繊維例3
還元比粘度が1.52のポリ乳酸/ポリカプロラクトンのブロック共重合体(重合モル比 乳酸/カプロラクトン=90:10)を紡糸温度190℃で直径0.3mmの紡糸孔を20個有する紡糸ノズルから紡速500m/minで溶融紡糸した。未延伸糸を一旦巻き取った後、130℃で4.5倍に延伸し、単糸繊度2.0d、還元比粘度が1.47、酸価=30(eq/103kg)、融点168℃の短繊維を得た。(繊維3)
・繊維例4
市販の単糸繊度2デニールのレーヨンステープル糸を用いた。(繊維4)
・不織布、袋の製造とテスト
繊維1〜3で得られた生分解性繊維をスタフィングボックス法で捲縮加工した後、カットしカード用の短繊維を得た。その短繊維と繊維4の繊維とをランダムウェッバーによりウェッブとした後、エンボス加工またはカレンダー加工し不織布を得た。エンボス加工による熱接着面積は25%であり、接着点は10個/cm2であった。また、カレンダー加工による接着点は10個/cm2であった。得らられた不織布を切断し、二枚重ねて三方シール製袋機により袋を製造した。袋サイズは縦25cm、横25cmである。
それらの特性値を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
表1より、本発明の生分解性袋が耐水性、生分解性に優れ、かつ薄くても実用的な強度を有することがわかる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の生分解性袋は、比較的入手が容易で、実用的な耐水性を持ちながら微生物により速やかに分解され、かつ薄くても実用的な強度と加工性を備える。
請求項2記載の発明の生分解性袋は、生ゴミを処理するコンポスターに用いたときに容易に原形をとどめなくなり、さらに生ゴミと共に容易に生分解される。
請求項3記載の発明の生分解性袋は、袋の強度と生分解性のバランスがとれている。
請求項4記載の発明の生分解性袋は、夏期の保存にも袋相互の熱融着をおこさないものとなる。
Claims (4)
- セルロース系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との混合繊維からなる生分解性袋において、生分解性脂肪族ポリエステルが、ポリマー分子末端をエステル化したポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とし、酸価が下記式1の範囲内である熱可塑性重合体でありかつ上記セルロール系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との接触部分の一部又は全部が熱接着している不織布からなることを特徴とする生分解性袋。
酸価≦60/(ηsp/C) (式1) - セルロース系繊維及び生分解性脂肪族ポリエステル繊維のいずれもが短繊維であることを特徴とする請求項1記載の生分解性袋。
- セルロース系繊維と生分解性脂肪族ポリエステル繊維との混合比率が90/10〜10/90(重量比)であることを特徴とする請求項1又は2記載の生分解性袋。
- 生分解性脂肪族ポリエステルの融点が120℃〜200℃であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の生分解性袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32634595A JP3716470B2 (ja) | 1995-11-21 | 1995-11-21 | 生分解性袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32634595A JP3716470B2 (ja) | 1995-11-21 | 1995-11-21 | 生分解性袋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09142485A JPH09142485A (ja) | 1997-06-03 |
JP3716470B2 true JP3716470B2 (ja) | 2005-11-16 |
Family
ID=18186756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32634595A Expired - Fee Related JP3716470B2 (ja) | 1995-11-21 | 1995-11-21 | 生分解性袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3716470B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190066703A (ko) * | 2017-12-06 | 2019-06-14 | 이문희 | 음식물 쓰레기봉투 및 그의 제조 방법 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10037972B4 (de) * | 1999-08-05 | 2005-09-15 | Sharp K.K. | Vorrichtung und Verfahren zur Elektromotorsteuerung |
US6524667B1 (en) | 2000-05-17 | 2003-02-25 | Prescott Paper Products (Usa), Inc. | Wet waste compostable bag and method and apparatus for manufacturing same |
JP4590787B2 (ja) * | 2001-06-28 | 2010-12-01 | 東レ株式会社 | 水切りネット |
JP2008266825A (ja) * | 2007-04-19 | 2008-11-06 | Unitika Ltd | ヒートシール性複合不織布 |
CN113895087A (zh) * | 2021-09-26 | 2022-01-07 | 罗兵 | 一种可生物降解卫生袋制作工艺及卫生袋 |
-
1995
- 1995-11-21 JP JP32634595A patent/JP3716470B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190066703A (ko) * | 2017-12-06 | 2019-06-14 | 이문희 | 음식물 쓰레기봉투 및 그의 제조 방법 |
KR101992685B1 (ko) | 2017-12-06 | 2019-09-30 | 이문희 | 음식물 쓰레기봉투 및 그의 제조 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09142485A (ja) | 1997-06-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH07133511A (ja) | 生分解性複合繊維及びそれを用いた不織布 | |
JP3716470B2 (ja) | 生分解性袋 | |
JP2001049533A (ja) | ポリ乳酸系複合短繊維、その短繊維からなる不織布及びそれらの製造方法 | |
JP3329350B2 (ja) | 分解性不織布およびその製造方法 | |
JP3666059B2 (ja) | 生分解性繊維及びこれを用いた不織布 | |
JPH08260320A (ja) | 生分解性複合短繊維からなる不織布 | |
JPH07133569A (ja) | 生分解性不織布 | |
JP3465752B2 (ja) | 生分解性短繊維 | |
JPH09205827A (ja) | 生分解性播種シート | |
JP3663678B2 (ja) | 生分解性繊維及びこれを用いた不織布 | |
JP3880073B2 (ja) | 生分解性ステープル・フアイバー | |
JP3319531B2 (ja) | 生分解性不織布 | |
JPH09272760A (ja) | 生分解性成形物 | |
EP0572670A1 (en) | Polycaprolactone staple fiber and production | |
JPH0734369A (ja) | 生分解性長繊維不織布 | |
JPH09310292A (ja) | 生分解性湿式不織布及びその製造方法 | |
JPH09239881A (ja) | 生分解性成形体 | |
JP2003336124A (ja) | ポリ乳酸ノークリンプショートカット繊維 | |
JP3886808B2 (ja) | ポリ乳酸自発捲縮繊維 | |
JP4033698B2 (ja) | ポリ乳酸系複合繊維 | |
JPH05214648A (ja) | 微生物分解性不織布およびその製造方法 | |
JPH09310293A (ja) | 生分解性湿式不織布及びその製造方法 | |
JPH09279449A (ja) | 積層不織布及びその製造方法 | |
JPH0913259A (ja) | 生分解性短繊維不織布およびその製造方法 | |
JPH09279465A (ja) | 積層不織布及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050315 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050329 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050527 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050809 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050822 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080909 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090909 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090909 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100909 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100909 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110909 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120909 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130909 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |