JP2003336124A - ポリ乳酸ノークリンプショートカット繊維 - Google Patents

ポリ乳酸ノークリンプショートカット繊維

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JP2003336124A
JP2003336124A JP2002141537A JP2002141537A JP2003336124A JP 2003336124 A JP2003336124 A JP 2003336124A JP 2002141537 A JP2002141537 A JP 2002141537A JP 2002141537 A JP2002141537 A JP 2002141537A JP 2003336124 A JP2003336124 A JP 2003336124A
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cut
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Daisuke Sakai
大介 酒井
Shunsuke Okubo
俊介 大久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土壌や大気中で生分解性があり、かつ、湿式
不織布の製造工程において良好な分散性を有し、地合斑
の小さい不織布を得ることのできるポリ乳酸ノークリン
プショートカット繊維を提供する。 【解決手段】 ポリ乳酸樹脂からなるノークリンプショ
ートカット繊維であって、単糸繊度が0.3dtex以
上、3.0dtex以下、繊維長が1mm以上、15m
m以下であり、かつ、前記繊維表面にアルキルホスフェ
ート金属塩系油剤が0.01質量%以上、0.1質量%
以下の範囲で付着していることを特徴とするポリ乳酸ノ
ークリンプショートカット繊維。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、土壌や大気中での
生分解性を有し、かつ、湿式不織布の製造工程において
良好な分散性を有するポリ乳酸ノークリンプショートカ
ット繊維に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ショートカット繊維としては、天然パル
プ、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミドなどの
合成繊維、合成バインダー繊維などがあり、これらのノ
ークリンプショートカット繊維を、単一、あるいは混合
物として水中に分散させ、抄紙して湿式不織布が製造さ
れている。また、前記不織布を熱処理して繊維の一部を
溶融させ、機械的特性に優れた湿式不織布を得ることも
行われている。 【0003】ショートカット繊維の前記素材の中でも、
ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミドなどの合成
繊維、合成バインダー繊維は熱可塑性であるため、天然
パルプなどと比較して加工性、機械的特性、熱安定性に
優れており、湿式不織布の用途に好適に利用されてい
る。 【0004】しかし、ポリエステル繊維を含め、ポリオ
レフィン、ポリアミドなどの合成繊維は、使用後自然界
に放置されても分解され難く、そのために種々の問題が
生じている。例えば、これらの素材からなる生活資材、
農業資材、土木資材などは、分解され難いため、使用後
は土中に埋める、焼却するなどの処理が必要となり、土
中に埋めても生分解性が低いため、その廃棄には制限が
あった。このような問題を解決するために、土中又は水
中で分解される素材を用いることが考えられてきたが、
充分なものは得られていない。 【0005】従来の生分解性ポリマーとしては、セルロ
ース、セルロース誘導体、キチン、キトサンなどの多糖
類、タンパク質、ポリ3−ヒドロキシブチレートや3−
ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレートの共
重合体などの微生物により作られるポリマー、ポリグリ
コリド、ポリ乳酸、ポリカプロラクトンなどの脂肪族ポ
リエステルが知られている。 【0006】そのうち、主に使用されているセルロース
系のコットン、再生セルロースは安価であるが熱可塑性
でないため、不織布の製造にはバインダーを必要とし、
バインダー繊維としてポリオレフィン、ポリエステル繊
維などを用いると、生分解され難いという問題があっ
た。微生物により作られるポリ3−ヒドロキシブチレー
ト、3−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレ
ートの共重合体などは、高価であるため用途が限定さ
れ、強度が低いという問題もあった。また、ポリカプロ
ラクトン、ポリブチレンサシサクシネートは、溶融紡糸
可能な熱可塑性である生分解性ポリマーであるが、融点
が低く、耐熱性という点で問題があった。 【0007】一方、上記素材と同様に熱可塑性樹脂であ
るポリ乳酸は、溶融紡糸が容易で、耐熱性もよく、特開
平7-118922号公報等において種々のポリ乳酸繊維の提案
がなされている。しかし、これらの技術では、湿式不織
布を得る工程において、ショートカット繊維を水に分散
させ、抄紙する工程において、ショートカットされた短
繊維が互いに疑似接着したり、絡み合って凝集し、水中
に均一分散し難いという問題があり、得られる不織布は
地合斑の大きな不織布となる。この問題を付着油剤によ
り分散性を解決しようとする方法があるが、未だ解決す
るには至っていない。このように、生分解性を有し、か
つ湿式不織布の製造工程において、優れた分散性を有す
るノークリンプショートカット繊維は、未だ提案されて
いない。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、生分解性を有するのはもちろんのこと、水中
での良好な分散性を有し、地合斑の小さい湿式不織布を
得ることのできるポリ乳酸ノークリンプショートカット
繊維を提供することを技術的な課題とするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、ポリ乳酸繊維の
繊度、繊維長及び油剤の付着量を適切に設定すること
で、水中での優れた分散性を有するポリ乳酸ノークリン
プショートカット繊維が得られ、この繊維を用いれば、
生分解性を有し、かつ地合斑の小さい湿式不織布が得ら
れることを知見して本発明に到達した。すなわち、本発
明は、ポリ乳酸樹脂からなるノークリンプショートカッ
ト繊維であって、単糸繊度が0.3dtex以上、3.
0dtex以下、繊維長が1mm以上、15mm以下で
あり、かつ、前記繊維表面にアルキルホスフェート金属
塩系油剤が0.01質量%以上、0.1質量%以下の範
囲で付着していることを特徴とするポリ乳酸ノークリン
プショートカット繊維を要旨とするものである。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において、ノークリンプショートカット繊
維を構成するポリ乳酸は、ポリL−乳酸、ポリD−乳
酸、L−乳酸とD−乳酸の共重合体、又はポリL−乳酸
とポリD−乳酸の混合物を含むものである。また、本発
明の目的を損なわない範囲で、ε−カプロラクトンなど
の環状ラクトン類、α−ヒドロキシ酪酸、α−ヒドロキ
シイソ酪酸、α−ヒドロキシ吉草酸などのα−オキシ酸
類、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなど
のグリコール類、コハク酸、セバシン酸などのジカルボ
ン酸類を含有してもよい。 【0011】ポリ乳酸の数平均分子量は、50000以
上、90000以下とすることが好ましい。数平均分子
量が90000より大きいと溶融時に高粘度となり、製
糸性が低下しやすいので好ましくない。また、数平均分
子量が50000未満になると溶融時に低粘度となり、
製糸性が低下しやすいので好ましくない。 【0012】次に、本発明のポリ乳酸ノークリンプショ
ートカット繊維は、単糸繊度が0.3dtex以上3.
0dtex以下、好ましくは0.5dtex以上、1.
5dtex以下であることが必要である。単糸繊度が
0.3dtex未満になると、溶融紡糸時に繊度分布斑
が生じやすく、得られるポリ乳酸ノークリンプショート
カット繊維の品質が損なわれたり、生産性が低下する。
また、3.0dtexより太いと、この繊維を用いた不
織布の風合が損なわれる。 【0013】また、本発明のショートカット繊維は、繊
維長が1mm以上、15mm以下、好ましくは3mm以
上、10mm以下であることが必要である。繊維長が1
mm未満になると、カットするときの摩擦熱で繊維同士
の接着が発生し、未離解部分が残って水中での分散性が
損なわれる。一方、15mmより長いと、水中でショー
トカット繊維が再凝集を起こしやすくなり、このため得
られる不織布の地合が低下し、場合によっては風合いが
損なわれる。 【0014】さらに、本発明のショートカット繊維は、
繊維表面にアルキルフォスフェート金属塩系油剤が0.
01質量%以上、0.1質量%以下、好ましくは0.0
1質量%以上、0.07質量%以下の範囲で付着してい
ることが必要である。アルキルホスフェート金属塩系油
剤は、溶融紡糸した後、糸条が冷却した後に付与するも
ので、その後の工程通過性を向上させるものである。ア
ルキルホフェート金属塩系油剤としては、例えば、ラウ
リルホフェートカリウム塩、セチルホスフェートカリウ
ム塩、ステアリルホスフェートカリウム塩などがある。 【0015】アルキルフォスフェート金属塩系油剤の付
着量が0.01質量%未満になると、後工程における工
程通過性を向上させることができない。また、付着量が
0.1質量%を超えると、アルキルホスフェート金属塩
系油剤が隣り合う繊維間で固着して繊維の未離解部分が
残るので水中での分散性が損なわれ、このため得られる
不織布の地合が低下し、場合によっては風合いが損なわ
れる。 【0016】また、本発明のポリ乳酸ノークリンプショ
ートカット繊維は、前記の構成を満足すれば、単一成分
による単相構造、芯鞘構造のバインダー繊維のいずれで
もよい。バインダー繊維とする場合には、鞘部を構成す
るポリ乳酸の融点が、芯部を構成するポリ乳酸の融点よ
りも30℃以上低いことが好ましい。鞘部の融点と芯部
の融点との差が30℃未満になると、熱処理時に芯部が
融解する場合があり、好ましくない。芯鞘構造のバイン
ダー繊維の場合、芯部には光学純度の高いポリ乳酸を、
鞘部には光学純度の低いポリ乳酸を使用するのが好まし
い。 【0017】本発明でいうポリ乳酸樹脂の光学純度と
は、ポリ乳酸樹脂を構成する乳酸が、L−乳酸を主体と
する場合には、全乳酸におけるL−乳酸の含有率で表
し、ポリ乳酸樹脂を構成する乳酸が、D−乳酸を主体と
する場合には、全乳酸におけるD−乳酸の含有率で表
す。例えば、ポリ乳酸がL−乳酸95%、D−乳酸5%
からなる場合には、このポリ乳酸樹脂の光学純度は95
%となる。ポリ乳酸は、光学純度が低くなるほど融点が
低下することから、バインダー繊維の場合には、芯部に
光学純度98〜99%のポリ乳酸を、鞘部に90〜95
%のポリ乳酸を使用することが好ましい。 【0018】また、本発明のポリ乳酸ノークリンプショ
ートカット繊維の断面形状は特に限定されるものではな
いが、丸断面、扁平断面、三角断面、六葉断面などが好
適に用いられる。本発明の繊維には、各種顔料、染料、
着色剤、撥水剤、吸水剤、難燃剤、安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、金属粒子、無機化合物粒子、結晶核
剤、滑剤、可塑剤、抗菌剤、香料その他の添加剤を混合
することができる。 【0019】次に、本発明のポリ乳酸ノークリンプショ
ートカット繊維の製造方法について説明する。ポリ乳酸
を溶融紡糸し、糸条が冷却固化された後、紡糸油剤とし
てアルキルホスフェート金属塩系油剤を付与する。そし
て、この糸条を集束して糸条束とし、延伸を施し、必要
に応じて熱処理し、次いで仕上げ油剤を付与した後、捲
縮を施すことなくカットして短繊維とし、目的とするポ
リ乳酸ノークリンプショートカット繊維を得る。 【0020】なお、通常仕上げ油剤としては、ポリエー
テル系、ポリエステル系の油剤を使用するのが好まし
い。仕上げ油剤の付着量は多いほど水分散性は良好とな
るが、経済性を考慮し、仕上げ油剤の付着量は0.1質
量%以上、0.3質量%以下とすることが好ましい。 【0021】また、本発明における、溶融紡糸時のポリ
乳酸の温度は、特に限定されるものではないが、ポリ乳
酸樹脂の融点以上、230℃以下、特にポリ乳酸樹脂の
融点以上、210℃以下であることが好ましい。溶融紡
糸時のポリ乳酸の温度が230℃を超えると、ラクチド
を再生成して熱劣化しやすくなる。 【0022】 【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお実施例にける各特性の評価方法は次の通りで
ある。 (1)融点 示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製DSC7)を
用い、昇温速度20℃/分で測定した融解吸収曲線の極
値を与える温度を融点とした。 (2)相対粘度(ηR) フェノール/四塩化エタンの等質量混合溶液を溶媒と
し、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定し
た。 (3)数平均分子量 テトラヒドロフランを溶媒として、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)法により測定した。充
填剤として、waters社製のStyragel H
R #54460、及び#44225、Ultrast
yragel#10571の3種類を使用し、屈折率計
を使用して測定した。 (4)光学純度(%) 超純水と1Nの水酸化ナトリウムのメタノール溶液の等
質量混合溶液を溶媒とし、高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)法により測定した。カラムには、sumi
chiral OA6100を使用し、UV吸収測定装
置により検出した。 (5)繊度 JIS L−1015−7−5−1Aの方法により測定
した。 (6)繊維長 JIS L−1015−7−4−1Cの方法により測定
した。 (7)操業性 紡糸、延伸時の状況を次の2段階で判断した。なお、○
を合格とした。 ○:紡糸時の切れ糸回数が3回/日・錘以下であり、か
つ、延伸時にローラー巻き付きの発生がない。 ×:紡糸時の切れ糸回数が3回/日・錘を超えるか、ま
たは延伸時にローラー単糸巻き付きの発生がある。 (8)分散性 1000cm3 のビーカーに30℃の水を1kg秤取
し、そこへ繊維1gを投入し、DCスターラー(撹拌ペ
ラは3枚スクリュー型で、直径は約50mm)で回転数
3000rpm、撹拌時間1分間の撹拌を行い、撹拌後
の分散を下記の評価基準で、目視にて判断した。なお、
○を合格とした。 ○:結束繊維の数が0〜5個 ×:結束繊維の数が6個以上 (9)湿式不織布の風合い 湿式不織布を15cm×15cmの正方形に切断し、パ
ネラーによる手触りにより、風合いのソフト性を下記の
基準で官能評価した。なお、○を合格とした。 ○:良好 ×:不良 【0023】実施例1 光学純度が98.8%、数平均分子量が81200、η
Rが1.850、融点が168℃のL−乳酸を主体とす
るポリ乳酸樹脂を、孔数が720である通常の単一成分
用ノズルを用いて、吐出量323g/分、温度220℃
で紡糸し、引取速度800m/分で引き取り、次いで、
ラウリルホスフェートカリウム塩主体の油剤を0.06
質量%付与して未延伸糸を得た。この時、紡糸断糸はな
く、工程調子は極めて良好であった。 【0024】得られた未延伸糸を60ktexのトウに
集束した後、延伸倍率3.58倍で延伸し、さらに13
5℃で熱処理を行い、ついで、仕上げ油剤を0.12質
量%付与した後、5mmに切断し、単糸繊度1.7dt
exのポリ乳酸ノークリンプショートカット繊維を得
た。 【0025】実施例2〜6、比較例1〜5 単糸繊度、繊維長、油剤付着量を表1に記載する値に変
更した以外は、実施例1と同様な方法でノークリンプシ
ョートカット繊維を得た。 【0026】実施例7 光学純度が98.8%、数平均分子量が81200、η
Rが1.850、融点が168℃のL−乳酸を主体とす
るポリ乳酸樹脂を芯成分とし、光学純度が90.9%、
数平均分子量が83100、ηRが1.850、融点が
130℃のL−乳酸を主体とするポリ乳酸樹脂を鞘成分
として、孔数が560である通常の芯鞘用ノズルを用い
て、吐出量300g/分、温度220℃で紡糸し、引取
速度700m/分で引き取り、次いで、ラウリルホスフ
ェートカリウム塩主体の油剤を0.06質量%付与して
未延伸糸を得た。この時、紡糸断糸はなく、工程調子は
極めて良好であった。 【0027】得られた未延伸糸を60ktexのトウに
集束した後、延伸倍率3.78倍で延伸し、次いで、仕
上げ油剤を0.12質量%付与した後、5mmに切断
し、単糸繊度2.2dtexのポリ乳酸ノークリンプシ
ョートカットバインダー繊維を得た。 【0028】上記した実施例1〜6、及び比較例1〜5
で得られたポリ乳酸ノークリンプシヨートカット繊維そ
れぞれ2.0gと、実施例7で得られたポリ乳酸ノーク
リンプショートカットバインダー繊維0.5gとを混合
し、パルプ離解機(熊谷理機工業社製)に投入し、30
00rpmにて1分間撹拌した。その後、得られた試料
を抄紙機(熊谷理機工業社製角型シ−トマシン)に移
し、増粘剤(ポリアクリルアマイド)を5ppm滴下し
た後に付帯の撹拌羽根で撹拌を行い、湿式不織布ウエブ
とした。25×25cmの抄紙した湿式不織布ウエブ
を、プレス機(熊谷理機工業社製)にて余分な水分を脱
水した後、表面温度130℃、熱処理時間100秒、プ
レス線圧0.1MPaの条件の回転乾燥機(熊谷理機工
業社製;卓上型ヤンキ−ドライヤ−)にて熱処理し、目
付40g/m2 の湿式不織布を得た。実施例1〜7及び
比較例1〜5で得られたショートカット繊維(原綿)の
特性値と、不織布の特性値を併せて表1に示す。 【0029】 【表1】 【0030】表1から明らかなように、実施例1〜7で
は、ショートカット繊維が操業性よく得られ、繊維の水
分散性もよく、実施例1〜6で得られた不織布の風合い
も良好であった。 【0031】一方、比較例1は、単糸繊度が小さいので
繊度分布斑が大きくて延伸時にローラー単糸巻き付きが
起こり、操業性が悪かった。また、繊維同士で融着が発
生し、分散性が悪くなった。次に、比較例2は、単糸繊
度が太すぎるため、不織布の風合いが悪かった。比較例
3は、繊維長が短かすぎるため、切断時の摩擦熱で繊維
の密着が起こり、分散性が悪かった。次に、比較例4
は、繊維長が長すぎるため再凝集が起こり、分散性が悪
かった。さらに、比較例5は、油剤付着量が多すぎたた
め繊維同士の固着が起こり、分散性が悪かった。 【0032】 【発明の効果】本発明によれば、生分解性を有し、か
つ、ノークリンプショートカット繊維の繊度、繊維長、
アルキルホスフェート塩系の油剤の付着量を適切に設定
することで、湿式不織布の製造工程において良好な分散
性を有し、地合斑の小さい不織布を得ることのできるノ
ークリンプショートカット繊維が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D01F 8/14 D01F 8/14 B Fターム(参考) 4L033 AA07 AB01 AB07 AC06 AC09 BA39 CA45 CA48 4L035 BB40 BB60 BB61 BB91 CC02 DD13 DD19 FF05 HH01 HH10 4L041 AA15 AA19 AA20 BA02 BA05 BA21 BA49 BA59 BD04 BD11 CA05 DD01 DD05 4L055 AF33 AF44 AF46 AF47 EA01 EA16 EA23 FA09 FA11 FA20 GA37 GA39

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリ乳酸樹脂からなるノークリンプショ
    ートカット繊維であって、単糸繊度が0.3dtex以
    上、3.0dtex以下、繊維長が1mm以上、15m
    m以下であり、かつ、前記繊維表面にアルキルホスフェ
    ート金属塩系油剤が0.01質量%以上、0.1質量%
    以下の範囲で付着していることを特徴とするポリ乳酸ノ
    ークリンプショートカット繊維。
JP2002141537A 2002-05-16 2002-05-16 ポリ乳酸ノークリンプショートカット繊維 Pending JP2003336124A (ja)

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