JP2000136478A - 生分解性を有する成型用不織布、その製造方法、同不織布を用いてなる容器形状品 - Google Patents

生分解性を有する成型用不織布、その製造方法、同不織布を用いてなる容器形状品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不織布によって容易に深絞り成型品を得るこ
とができ、しかも成型品にヒートシール性を具備させる
ことができ、また成型品に生分解性を付与できるように
する。 【解決手段】 ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とす
る熱可塑性重合体よりなる2種成分の芯鞘型複合長繊維
にて構成された不織布である。ポリ乳酸とポリ乳酸を主
体とする熱可塑性重合体とは融点が100℃以上であ
り、鞘成分の融点は芯成分の融点よりも低く、芯成分の
複屈折率は0.015以下であり、鞘成分の複屈折率は
芯成分の複屈折率よりも低く、前記繊維が集積され、こ
れら繊維相互間が鞘成分の軟化又は溶融によって融着さ
れた部分熱融着領域が散点状に設けられ、乾熱90℃雰
囲気下で測定した縦方向破断伸度と横方向破断伸度との
和が160%以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、深絞り成型に有用
な生分解性を有する成型用不織布、その製造方法、同不
織布を用いてなる容器形状品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の成型用不織布としては、従来か
ら、未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維からなる不
織布が検討されている(特開昭51−40475号公
報)。しかし、加熱成型時に繊維に熱劣化を生じてその
物性が低下するために、十分満足するものが得られてい
ない。
【0003】その改良として、半延伸状態のポリエチレ
ンテレフタレート繊維からなる成型用不織布が提案され
ている。この種の成型性不織布としては、例えば、特開
昭59−179856号公報、 特開昭60−19995
7号公報、 特開昭60−199961号公報、 特開昭6
3−120154号公報などに記載されたものがある。
【0004】しかし、これらは、いずれもポリエチレン
テレフタレートの単一成分からなる長繊維にて構成され
ているため、成型時の不織布の延展性、保形性に難点が
ある。このため、成型直前に基布を予熱したり、成型用
金型の加熱温度を高くしたりするなどの処方を取り入れ
ても、成型時の張力が高く、品質の安定した成型物が得
られにくいという問題点がある。またヒートシール性に
乏しく、このため成型品の適用範囲がきわめて狭くなる
という問題点もある。
【0005】また、これらの成型品は、使用後自然界に
放置されると分解されにくいため、いろいろな問題を生
じている。したがって、使用後は土中に埋められたり焼
却することが必要となるが、生分解性が低いため、土中
に埋められるとその土地の利用に制限が生じている。
【0006】このような問題を解決するためには、自然
界で分解される素材すなわち生分解性重合体を用いるこ
とが考えられる。このような生分解性重合体としては、
セルロース、セルロース誘導体、キチン、キトサン等の
多糖類、微生物により作られるポリ3−ヒドロキシブチ
レートや3−ヒドロキシブチレート及び3−ヒドロキシ
バリレートの共重合体、ポリラクチド、ポリカプロラク
トン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシ
ネート等の脂肪族ポリエステルが知られている。
【0007】しかしながら、主に使用されるセルロース
系のコットンや再生セルロースは、安価であるが、熱可
塑性でないため加工成型ができない。またバインダー繊
維としてポリオレフィン、ポリエステル繊維等を用いる
と、これらの繊維は生分解されにくいため問題となる。
微生物により作られるポリ3−ヒドロキシブチレートや
3−ヒドロキシブチレート及び3−ヒドロキシバリレー
トの共重合体は、高価であり用途が限定されるという問
題がある。ポリカプロラクトンは、比較的安価な生分解
性ポリマーであるが、融点が約60℃と低く、この温度
は流通段階で生じ得る温度であり、耐熱性の点で問題が
ある。
【0008】また、ポリブチレンサクシネート、ポリエ
チレンサクシネート等は、比較的安価な生分解性ポリマ
ーであり、融点も100℃を超える温度を有している
が、結晶化が遅く、したがって紡糸時に繊維糸条間で密
着が生じやすく、高伸度の繊維や不織布が得られにくい
といった問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決し、不織布によって容易に深絞り成型品を得るこ
とができ、しかも成型品にヒートシール性を具備させる
ことができ、また成型品に生分解性を付与できるように
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達したも
のである。すなわち、本発明は、(1)ポリ乳酸及び/
又はポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体よりなる2種
成分の芯鞘型複合長繊維にて構成され、前記ポリ乳酸と
ポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体とは融点が100
℃以上であり、鞘成分の融点は芯成分の融点よりも低
く、芯成分の複屈折率は0.015以下であり、鞘成分
の複屈折率は芯成分の複屈折率よりも低く、前記繊維が
集積され、これら繊維相互間が鞘成分の軟化又は溶融に
よって融着された部分熱融着領域が散点状に設けられ、
乾熱90℃雰囲気下で測定した縦方向破断伸度と横方向
破断伸度との和が160%以上であることを特徴とする
生分解性を有する成型用不織布と、(2)ポリ乳酸及び
/又はポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体であって、
融点が100℃以上でありかつ相互に異なる2種のもの
を用いて、高融点成分を芯部に配しかつ低融点成分を鞘
部に配して芯鞘型複合長繊維を紡糸し、得られた糸条を
冷却固化させ、次にこの糸条を3500m/分以下で牽
引・開繊して、芯成分の複屈折率が0.015以下であ
り、かつ鞘成分の複屈折率が芯成分の複屈折率よりも低
い芯鞘型複合長繊維からなる繊維ウェブとし、その後、
前記鞘成分を軟化させて繊維ウェブの繊維相互間を疑似
接着させ、引き続いて前記鞘成分を軟化又は溶融させて
繊維相互間を部分熱融着させた融着区域を散点状に形成
することで、前記繊維ウェブを一体化することを特徴と
する生分解性を有する成型用不織布の製造方法と、
(3)上記成型用不織布のプレス成型により容器状に形
成されていることを特徴とする容器形状品と、(4)上
記成型用不織布を予熱して構成繊維の鞘成分を軟化溶融
させ、その後に、加熱された金型によって前記成型用不
織布をプレス成型することを特徴とする容器形状品の製
造方法と、を要旨とするものである。
【0011】したがって本発明によれば、ポリ乳酸とポ
リ乳酸を主体とする熱可塑性重合体との融点が100℃
以上であり、鞘成分の融点は芯成分の融点よりも低く、
芯成分の複屈折率は0.015以下であり、鞘成分の複
屈折率は芯成分の複屈折率よりも低いという特定の繊維
にて形成された不織布を成型用基布として用いるので、
低温での深絞り成型性が良好で、かつ熱劣化も生じな
い。この成型用不織布は、成型加工に伴う温度条件の幅
が広く、成型品の品質が極めて安定であり、成型加工に
おける操業上も問題なく、また使用後の廃棄についても
生分解性を有しているため問題とならない。特に、生分
解性を有する重合体として、ポリ乳酸及び/又はポリ乳
酸を主体とする熱可塑性重合体を用いているため、他の
生分解性樹脂に比べ紡糸性が良く、熱安定性も優れてい
るという利点がある。また、芯鞘型複合繊維の鞘成分と
して、芯成分に比べ融点が低い重合体を配しているの
で、成型後においてもヒートシール性が良好であり、食
品型容器、各種生活資材用通気通液成型容器、自動車内
装用各種成型材、育苗用成型容器、インテリア寝装材、
フィルターなど汎用に展開できるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳細に説明する。
本発明の生分解性を有する成型用不織布の構成繊維に用
いられる重合体は、ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体
とする熱可塑性重合体であって、融点が100℃以上の
ものである。このようなポリ乳酸としては、ポリ(D−
乳酸)、ポリ(L−乳酸)、D−乳酸とL−乳酸との共
重合体などが挙げられる。このようなポリ乳酸は、乳酸
の脱水縮合、又は乳酸の環状エステルの開環重合により
得ることができる。ポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合
体としては、乳酸に、ε−カプロラクトン類、α−ヒド
ロキシ酪酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ
吉草酸等のα−オキシ酸類、エチレングリコール、1,
4−ブタンジオール等のグリコール類、コハク酸、セバ
チン酸等のジカルボン酸類、ラウリン酸、ステアリン酸
等の脂肪族カルボン酸類が一種又は二種以上共重合され
たものを用いることができる。共重合することにより融
点が低下するようにコントロールすることができる。
【0013】このように本発明は、生分解性を有する成
型用不織布の構成繊維に用いられる重合体として、ポリ
乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体を
用いているため、生分解性を有する重合体として上述の
ポリカプロラクトンやポリブチレンサクシネートやポリ
エチレンサクシネートなどを用いた場合に比べ、結晶化
が速く紡糸性が良いだけでなく、熱安定性にも優れてい
るという利点を得ることができる。
【0014】これらポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体
とする熱可塑性重合体の数平均分子量は、10000以
上150000以下が好ましい。より好ましくは300
00以上120000以下である。10000以下で
は、繊維として十分な強力が得られない。また1500
00を超えると紡糸時に高粘度となり、製糸性が低下す
ることになる。
【0015】不織布を構成するための、生分解性を有す
る繊維は、上述のポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体と
する熱可塑性重合体であって、融点が100℃以上のも
の2種よりなる芯鞘型複合長繊維で、繊維の鞘成分の融
点は芯成分の融点よりも低く、芯成分の複屈折率が0.
015以下であり、鞘成分の複屈折率が芯成分の複屈折
率よりも低いものである。この繊維は、伸度が100%
以上である高伸度繊維である。
【0016】この繊維を用いて不織布を製造するために
熱接着を行い、また熱接着後にある程度の強度を維持す
るためには、上述のように、この繊維の融点が100℃
以上であることが必要である。また不織布によって容器
形状品を成型加工する際に、ある程度の耐熱性が要求さ
れる。例えば乾燥工程や成型工程等の加工工程を通過さ
せることや、製品の流通段階において夏期には80℃程
度のところに保管されることなどから、熱安定性を考慮
して、製品が軟化したり変形したりするおそれを生じな
いようにするためには、繊維の融点は少なくとも100
℃が必要となる。
【0017】この繊維においては、上述のように芯成分
よりも鞘成分の方が融点が低いことが必要であるが、そ
の融点差が5℃以上であることが好適である。このよう
に芯成分と鞘成分との融点差を5℃以上とすることで、
後述のように繊維相互間を鞘成分の軟化又は溶融により
融着させて不織布化を行うときに、芯成分が溶融せずに
繊維形態を維持させることが可能となる。また、この不
織布を用いて容器形状品を成型するための熱処理の際に
許容される温度範囲を広くすることができ、しかも得ら
れる成型品の品質を安定させることができる。
【0018】重合体の複屈折率については、できるだけ
配向を抑える観点から、低いことが好ましい。特に芯成
分の複屈折率が鞘成分のそれよりも高く、また芯成分の
複屈折率が0.015以下であることが必要である。芯
成分の複屈折率が0.015を超えると、芯成分の軸方
向における分子配向の程度が過度となって、成型時の応
力に応じきれなくなり、深絞り成型ができなくなる恐れ
が生じる。一方繊維が全く配向していないと紡糸時に密
着が生じたり製糸性が低下することがあるため好ましく
ない。芯成分の複屈折率の好ましい範囲は0.001〜
0.012、より好ましい範囲は、0.003〜0.0
10、最も好ましい範囲は0.003〜0.008であ
る。
【0019】鞘成分の複屈折率が芯成分のそれよりも低
い理由は、分子配向の程度を下げてバインダー特性とし
ての効果をより発揮させるためである。したがって鞘成
分の複屈折率は0.012以下であることが好適であ
り、できるかぎり低い方が不織布の接着強力を上げる観
点から好ましい。また、鞘成分よりも芯成分の複屈折率
を高くすることで、成型時の熱安定性を具備させること
ができる。しかし、鞘成分の配向が全く進んでいない
と、繊維を紡糸した際に糸条間の密着が生じ、開繊性の
良い均一な地合いの不織布が得られにくいといった問題
が生ずることがあり、好ましくない。したがって、鞘成
分の複屈折率のより好ましい範囲は0.001〜0.0
10である。
【0020】この芯鞘型複合長繊維は100%以上の高
伸度であることが必要であり、100%未満では熱変形
を行い難くなって成型加工用に適さない。この繊維の伸
度を100%以上とするためには、繊維の芯成分の複屈
折率を0.001〜0.015とするとともに、その鞘
成分の複屈折率を0.001〜0.012とすることが
必要である。このように繊維の伸度が100%以上であ
ることで、この繊維によって構成される成型用不織布の
90℃雰囲気下での縦伸度と横伸度の和を160%以上
にすることができ、またこの不織布によって成型される
容器形状品を成型斑のない良好なものとすることができ
る。
【0021】本発明の繊維は、長繊維が最も好ましい
が、更にこの繊維を用いて機械的な捲縮を付与した後に
適当な長さにカッティングした短繊維、あるいはショー
トカット綿のいずれでも良く、使用目的によって適宜選
択できる。この場合の長繊維は、後述の成型用長繊維不
織布に適用したり、あるいは、長繊維を編織物とした
後、成型用基布としたりすることが可能である。また、
短繊維として形成した場合も、ニードルパンチ短繊維不
織布、流体交絡短繊維不織布、エンボス加工不織布等に
形成したものを成型加工用基布として展開することが可
能である。
【0022】芯鞘型複合長繊維の繊度は、30デニール
以下、特に15デニール以下であることが好ましい。繊
度が30デニールを超えると、長繊維の剛性が高くなっ
て、粗硬感が強くなり、汎用的な用途に使用しにくくな
るので好ましくない。また溶融紡糸工程において、紡出
糸条の冷却固化に支障を来したりするので好ましくな
い。
【0023】芯鞘型複合長繊維中における、芯成分と鞘
成分との重量比は、芯成分1重量部に対して鞘成分が
0.1〜5重量部であるのが好ましく、特にこれが0.
2〜4重量部であるのが最も好ましい。鞘成分は、融着
区域において複合長繊維相互間を融着させる成分である
ため、その重量割合が0.1重量部未満になると、繊維
同士の融着が不十分となって、不織布の引張強力が低く
なる恐れがある。一方鞘成分が5重量部を超えると、融
着区域における融着が激しくなって、融着区域中におい
て繊維形態を維持している箇所の割合が少なくなり、こ
のため風合いが硬くなると共に不織布強力が低下する恐
れがある。
【0024】芯鞘型複合長繊維は、芯成分と鞘成分とが
同心であっても構わないし、やや偏心していても特に構
わない。なお、上記繊維の芯、鞘成分中には、必要に応
じて、艶消し剤、顔料、光安定剤、熱安定剤、酸化防止
剤、結晶化促進剤等の各種添加剤を、本発明の目的を損
なわない範囲で添加しても良い。
【0025】本発明に係る生分解性を有した成型用不織
布は、上述のような特定の芯鞘型複合長繊維を構成繊維
とするものである。この芯鞘型複合長繊維は、上述のよ
うに、芯成分よりも融点の低いポリ乳酸又はポリ乳酸を
主体とする熱可塑性重合体であって融点が100℃以上
のものが鞘成分として採用されるものである。この理由
は、不織布に低温ヒートシール性を保有するためであ
り、これにより鞘成分の融点付近の低温で他素材とのヒ
ートシールが可能となるためである。
【0026】長繊維不織布中には、芯鞘型複合長繊維相
互間が融着された融着区域が、散点状に多数設けられて
いることが必要である。この融着区域は、熱圧着によっ
て、複合長繊維間が鞘成分の軟化又は溶融によって融着
したものである。この鞘成分に対し芯成分は、軟化また
は溶融は行わずに、繊維形態を維持したままあるいは繊
維形態が若干変形した状態で存在する。その散点状に多
数設けられた融着区域の形態は、丸型、楕円型、スリッ
ト型、十字型、十葉型、三角型、三葉型、四角型、五角
型、六角型、八角型、ひし形、T型、井型、長方形四葉
型、五葉型、六葉型、八葉型、卍型等の任意の形態を採
用できる。この散点状に多数設けられた融着区域は、圧
着面積率で示し測定されるものである。
【0027】この圧着面積率は、不織布の全体面積に対
する融着区域の面積によって表されるものであるが、3
〜50%であるのが好ましい。圧着面積率が3%未満で
あると、不織布の柔軟性は向上するが、不織布強力の低
下をきたしたり、不織布が擦れた場合に毛羽が発生し易
くなったりして、実用面から問題が生じる。また、圧着
面積率が50%を超えると、不織布自体が極めて硬くな
り、ハンドリング性が悪くなる。また成型時の応力が高
くなり、成型性の観点からも問題となることがある。し
たがって、圧着面積率は、4〜40%であることがより
好ましい。これらの点圧着部で融着されることによって
不織布が形態保持されるのであり、しかも、その他の部
分は熱圧着されないため、不織布の曲げ易さ、ハンドリ
ングのよさ、延展性などが付与されるのである。また一
つの融着区域の大きさは、0.1〜2.0mm2 程度で
あることが好ましい。
【0028】圧着点の密度は、6〜150個/cm2
好ましい。6個/cm2 未満であると、不織布の柔軟性
は向上するが、不織布強力が低下しやすくなったり、ま
た不織布が擦れた場合に毛羽が発生し易くなったりし
て、実用面から問題が生じる。また、圧着点の密度が1
50個/cm2 を超えると、不織布自体が極めて硬くな
り、ハンドリング性が悪くなる。したがって、圧着部の
密度が8〜120個/cm2 であるのがより好ましい。
さらに、圧着点の密度が10〜100個/cm2である
のが最も好ましい。
【0029】本発明の成型用不織布を90℃の乾熱雰囲
気下で引張った時の縦方向の破断伸度と横方向の破断伸
度との和は、160%以上であることが必要である。こ
れは、容器形状品の成型時の基布の延展は縦方向と横方
向との両方に寄与し、その結果これらの和が深絞り成型
性に良否を与えるためである。そして成型時において
は、深絞り比すなわち成型金型における成型品の深さ/
相当口径が0.3を超えるものでは、少なくともこの値
が160%必要となるからである。このように縦方向と
横方向との破断伸度の和を160%以上とするために
は、100%以上の破断伸度を有する繊維で不織布を構
成することが必要である。
【0030】本発明は、この深絞り比が0.4以上、好
ましくは、0.5以上、最も好ましくは、0.6以上と
なるような成型が可能な、成型用長繊維不織布やその製
造方法などを目指したものである。したがって、本発明
の不織布ではこの破断伸度を160%以上とするが、好
ましくは、180%以上、最も好ましくは、200%以
上である。
【0031】本発明の成型用不織布を90℃の乾熱雰囲
気下で1分間熱処理した際の面積収縮率は、5%以下で
あることが好適である。この面積収縮率が大き過ぎる
と、この不織布を用いて容器形状品を成型する直前の予
熱の際や、成型時の金型による加熱の際に、不織布が幅
入りして、成型金型に見合った目標の成型物が得られな
くなる問題や、成型物の品質管理上の問題が生じやすく
なる。
【0032】本発明の不織布の目付は、特に限定しな
い。比較的低目付の不織布は、通気性や排水性を重視し
た分野、例えば排水口フィルターや水切りネット用の成
型品の用途に適している。これに対し比較的高目付の不
織布は、植木用ポットやフィルターなどの、広範囲の用
途に展開できる。
【0033】本発明の容器形状品は、上述の生分解性を
有する成型用不織布のプレス成型により容器状に形成さ
れたものである。このプレス成型により形成された容器
形状品は、フランジ部と、このフランジ部から3次元方
向に突出した容器部とを有するようにするのが好適であ
る。
【0034】次に、本発明の生分解性を有する高伸度繊
維と、生分解性を有する成型用不織布と、この不織布を
用いた容器形状品との製造方法について説明する。な
お、本発明の成型用不織布は、他の方法によって製造さ
れたものであっても差し支えない。
【0035】本発明の生分解性を有する高伸度繊維は、
通常の芯鞘型複合紡糸口金を用いて溶融紡糸し、延伸す
ることなく熱処理することで製造できる。溶融紡糸の温
度は、重合体の分子量により異なるが、150〜230
℃とすることが好ましい。熱処理は、余りリラックスを
取らず、かつ延伸されない条件下で、鞘成分のガラス転
移温度以上かつ融点よりも50℃低い温度以下で行うの
が好適である。そして熱処理した後巻き取ることで、所
望の繊維を製造できる。
【0036】次に、この生分解性を有する高伸度繊維の
詳細な製造方法とともに、本発明の成型用長繊維不織布
の製造方法について説明する。この不織布を製造するた
めには、一般に公知の溶融複合紡糸によるスパンボンド
法を適用することができる。すなわち、まずポリ乳酸及
び/又はポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体よりなる
融点の異なる2種の重合体であって、融点が100℃以
上のものを個別に150〜230℃で溶融計量し、高融
点成分を芯成分とするとともに低融点成分を鞘成分とし
た芯鞘型複合紡糸を行う。この場合の複合紡糸口金は、
通常の芯鞘型複合口金装置のものを使用することができ
る。引き続いて、紡出された複合繊維を、吹付装置で冷
却固化し、さらにエアーサッカーなどの引き取り手段で
3500m/分以下の速度で牽引−開繊させる。
【0037】本発明においては、繊維糸条をエアーサッ
カーなどにより牽引する際には、糸切れが生じない範囲
内でできるだけ低紡速にすることが望ましい。なぜな
ら、このように低紡速とすることで、上述のように芯成
分の複屈折率を0.015以下とし、かつ鞘成分の複屈
折率を芯成分の複屈折率よりも低くし、繊維の配向つま
り結晶化を低め、成型加工の観点から熱変形しやすくさ
せるためである。
【0038】すなわち、低融点成分を鞘成分に用いた芯
鞘構造の複合繊維を紡糸する際には、鞘部の成分の紡糸
応力が殆ど芯部に集中するため、本発明の場合における
芯部の高融点成分は、繊維の配向が鞘部よりも幾分高く
なる。これに対し鞘部の低融点成分は、バインダー成分
として寄与するため、より配向が少なくてよいのである
が、その通りの性状となる。このようにすることで、芯
成分がある程度配向され、かつその周囲を鞘成分が覆っ
た構成となるため、熱劣化をきわめて少なくすることが
できる。こうするために、上述のように牽引速度は35
00m/分以下とするが、好ましくは3000m/分以
下、より好ましくは2800m/分以下、最も好ましく
は2500m/分以下である。なお、この牽引速度は、
1500m/分程度の低速であっても、繊維及び不織布
自体の熱劣化は生じない。
【0039】また本発明では、繊維糸条に十分な延伸を
施さずに3500m/分以下で引き取ることで、伸度が
100%以上の高伸度繊維を製造することができる。高
伸度繊維を最終製品とする場合は、上述の工程のみで処
理を終わる。これに対し成型用の長繊維不織布を製造す
る場合には、得られた繊維糸条を移動するコンベヤネッ
ト上に堆積させて繊維ウェブとする。
【0040】本発明では、成型用不織布を製造するに際
し、ウェブを形成した後の熱処理によって、芯鞘型複合
長繊維の鞘成分を軟化させて繊維ウェブ表層の繊維相互
間を疑似接着させる。そして、引き続き熱圧着処理を施
して、この芯鞘型複合長繊維の鞘成分の軟化又は溶融に
よって繊維相互を融着させて、融着区域を散点状に設け
る。これにより繊維ウェブを一体化させ、その後に捲取
機で巻き取って不織布を製造することができる。
【0041】本発明においては、繊維ウェブとした後
に、上述のように芯鞘型複合長繊維の鞘成分を軟化させ
ることによって繊維ウェブ表層の繊維相互間を疑似接着
させるが、その理由は次の通りである。すなわち、上述
のように芯成分の複屈折率が0.015以下であり、鞘
成分の複屈折率は芯成分の複屈折率よりも低く、したが
ってウェブを構成する長繊維自体の結晶化が余り進んで
いないことで、熱収縮率が高く、したがって直接に次の
熱圧着処理工程に導入すると、ウェブの収縮乱れや大幅
な幅入りが生じ、品位の悪い不織布しか得られない、と
いう問題の発生を防ぐためである。また、このようにウ
ェブ表層の繊維相互間を疑似接着させることで、コンベ
ヤネットから熱圧着処理工程へのウェブ移行がスムーズ
となり、操業性の向上を図ることが可能となる。
【0042】繊維ウェブ表層の繊維相互間を良好に疑似
接着させるためには、温度条件を、芯鞘型複合長繊維の
鞘成分の融点よりも70℃低い温度からこの融点よりも
30℃低い温度までの範囲とし、かつ線圧として、0.
1〜5kg/cm程度の圧力を付与するのが好適であ
る。
【0043】次に、この繊維ウェブに対し、芯鞘型複合
長繊維の鞘成分の軟化又は溶融によって融着された融着
区域を散点状に形成する。その際には、乾式不織布用に
一般に使用されている公知の熱エンボス加工機や超音波
溶着機などの装置を適用することができる。
【0044】例えば、熱エンボス加工機を適用する場合
は、加工温度として、一般的には、熱接着成分すなわち
鞘成分の融点よりも60℃低い温度から、この鞘成分の
融点よりも5℃低い温度までの範囲を好適に適用でき
る。鞘成分の融点よりも5℃低い温度を超えた温度とす
ると、不織布の風合いが硬くなって、ハンドリングが悪
く、不織布化のための操業性が低下しやすくなる。ま
た、深絞り成型時の加工性も悪くなりやすくなる。一
方、鞘成分の融点よりも60℃低い温度未満の温度とす
ると、ウェブが熱圧着されにくく不織布の形態保持性が
低下しやすくなる。また熱エンボス加工温度が低いとウ
ェブが彫刻ロールに取られ、操業性良く不織布を製造す
ることができにくくなる。上述のように加工温度はいず
れも融点以下の温度であるが、鞘成分の軟化点がその加
工温度の範囲内にあり、しかも彫刻ロールの圧着ポイン
ト部で圧力が付与されることにより、確実に融着された
状態となる。
【0045】また、不織布を製造する上では、この不織
布における上述の点圧着の形態すなわち模様が、不織布
強力、柔軟性、風合いなどに影響するため重要であり、
彫刻ロールの彫刻面積やその形状が一つのポイントとな
る。彫刻面積の基準は、熱圧着させる時の圧着面積率で
示すことができ、この圧着面積率の好ましい範囲は上述
の通りである。
【0046】一方、超音波溶着機を用いて融着区域を散
点状に形成する際には、彫刻ロールと超音波溶着機構を
もった支持体との間に繊維ウェブを通布し、20kHz
程度の超音波を発振すればよい。溶着状態を変更する場
合には、用いる素材によって超音波の波長を適宜変更す
ればよい。この場合の線圧としては、熱エンボス加工機
の場合とは異なって0.5〜2kg/cm程度を用いれ
ばよい。また、圧着面積率は4〜50%が好ましい。こ
の超音波溶着により点圧着を施す方法は、点圧着部以外
の繊維が殆ど熱の影響を受けず、風合いが硬くならない
ため、より好ましい。
【0047】本発明においては、このようにして得られ
た不織布のプレス成型によって、容器形状品が得られ
る。この容器形状品は、フランジ部と、このフランジ部
から3次元方向に突出した容器部とを有するように構成
するのが好適である。
【0048】このような容器形状品を製造する際には、
上述の成型用不織布をまず予熱し、その後に金型を用い
てプレス成型する。この予熱によって、互いに接触する
繊維の鞘成分どうしを軟化溶融させ、その後の融着によ
って最終成型品に耐摩耗性や撥水性を付与することがで
きる。また構成繊維の接触部のみが鞘成分どうしによっ
て融着し、接触部以外では融着は生じないため、最終成
型品に通気性を付与することもできる。
【0049】この予熱の際には、不織布を構成する繊維
の鞘成分の軟化温度以上かつ鞘成分が溶融しない温度以
下の範囲で処理を行うことで、繊維の鞘成分どうしが良
好に融着する。この処理温度が鞘成分の軟化温度未満で
あると、処理温度が低過ぎて、鞘成分どうしを良好に融
着させにくくなる。また鞘成分の溶融温度を越えると、
鞘成分のみならず芯成分もが軟化しすぎて、所要の繊維
形態を維持させにくくなる。
【0050】金型を用いたプレス成型に際し、その金型
の温度は、芯成分のガラス転移温度以上かつ鞘成分の融
点未満とするのが好適である。金型の温度が芯成分のガ
ラス転移温度よりも低いと、プレス成型性が悪化しやす
くなって、所要の深絞り加工を行いにくくなる。反対に
金型が鞘成分の融点を越えた温度となると、この鞘成分
が溶融してしまって、やはりプレス成型性が悪化しやす
くなる。
【0051】上述のように、プレス成型を行う材料とし
ての不織布を構成する芯鞘型複合長繊維の芯成分の複屈
折率を0.015以下とし、鞘成分の複屈折率を芯成分
の複屈折率よりも低くして、繊維の配向すなわち結晶化
を低めることで、プレス成型加工の際に熱変形しやす
く、したがって良好な成型性を確保することができる。
また、上記不織布における乾熱90℃雰囲気下で測定し
た縦方向破断伸度と横方向破断伸度との和を160%以
上としたことで、上述のようにプレス成型時に良好に深
絞り加工することができる。さらに、上述のように不織
布の構成繊維における芯成分と鞘成分とに融点差をもた
せることで、予熱時およびプレス成型時に許容される温
度範囲を広くすることができ、また得られる成型品の品
質を安定させることができる。
【0052】本発明によれば、プレス成型を行う材料と
しての不織布を構成する芯鞘型複合長繊維の芯成分より
も鞘成分の融点が低いため、プレス成型によって得られ
た容器形状品にヒートシール性を付与することができ
る。
【0053】また、予熱の段階とプレス成型の段階とに
おいて材料としての不織布を加熱するため、構成繊維に
熱収縮応力が付与される。このため、得られた容器形状
品は、プレス加工されたにもかかわらず、良く目が詰ま
っており、極端な延伸点が存在しないものとすることが
できる。したがって、たとえば育苗用の容器に適用した
場合には、良好な根切り性を付与することができる。
【0054】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。なお、以下の実施例および比較例における各種
特性の測定及び評価は、次の方法により実施した。
【0055】(1)重合体の融点: パーキンエルマ社
製の示差走査型熱量計 DSC−2型を用い、昇温速度
20℃/分で測定した融解吸収曲線の極値を与える温度
を融点とした。
【0056】(2)繊維の芯成分および鞘成分の複屈折
率: カールツアイスイエナ社製の干渉顕微鏡 インタ
ファコを用い、封入剤として流動パラフィンとα−ブロ
ムナフタリンとの混合液を用いた。そして、芯部と鞘部
との繊維の太さを考慮して繊維を径方向に多層に分割
し、表層からの2層の複屈折率の平均値を鞘成分の複屈
折率とし、中心部からの2層の複屈折率の平均値を芯成
分の複屈折率とした。
【0057】(3)繊維の伸度: 東洋ボールドウイン
社のテンシロンUTM−4−1−100を用い、JIS
L 1069にしたがい測定した。
【0058】(4)不織布の強力、伸度: 東洋ボール
ドウイン社製の テンシロンUTM−4−1−100を
用い、JIS L−1096に記載のストリップ法にし
たがい測定した。すなわち、試料幅5cm、試料長15
cmの、不織布の縦方向(MD)の試料と横方向(C
D)の試料とを各々10個準備し、掴み間隔10cm、
引張速度10cm/分で測定した。 その場合の最大の個
々の引張強力を平均化した値をもって不織布の引張強力
とした。また、その時の破断時の伸度を平均化した値を
もって不織布の引張伸度とした。
【0059】(5)圧着面積率: 不織布の小片を走査
型電子顕微鏡で拡大撮影し、最小繰返単位の面積に対す
る点圧着されている部分の面積の総和の比率を個々に1
0回測定したときの平均値で、不織布の圧着面積率を測
定した。
【0060】(6)不織布の乾熱雰囲気下の面積収縮
率: 1m×1mの大きさの試料の中に、不織布の縦方
向が5cmかつ横方向が5cmとなる大きさの枠を4か
所記載した。その後、四フッ化エチレン樹脂製のシート
のうえに上記試料を置き、熱風循環型熱処理機を用い
て、加熱温度90℃、熱処理時間1分で処理した。その
後に放冷し、上記枠の個々の長さを測定し、最初に記載
した元の面積から熱処理後の面積を減算して、その差に
ついての元の面積に対する割合を算出して、面積収縮率
(%)としてた。なお、それらを平均化して、HWSで
示した。
【0061】(7)加熱雰囲気下の破断伸度: インス
トロン社製の加熱雰囲気下引張試験機 MODEL11
22を用い、JIS L−1096に記載のストリップ
法にしたがい測定した。すなわち、試料幅5cm、試料
長15cmの、不織布の縦方向(MD)の試料と横方向
(CD)の試料とを各々10個準備し、掴み間隔10c
m、引張速度10cm/分、内部の雰囲気温度90℃、
温度保持時間1分で測定した。 その時の破断時の伸度を
平均化して、不織布の破断伸度とした。
【0062】(8)耐摩耗性: 縦20cm×横3cm
の試験片を作成し、摩擦試験機(学振型)を用いて測定
した。すなわち、JIS L−0803の綿布3号を摩
擦布として用いて、荷重500gで100往復摩擦させ
た。その後、試験片の外観変化を下記の判定基準に照ら
して判定し、耐摩耗性を評価した。
【0063】 3級:全く毛羽立ちがない 2級:少し毛羽立ちがあるが目立たない 1級:毛羽立ちが目立つ
【0064】(9)生分解性能: 試料片を土中に埋設
し、1年、2年及び3年経過後に取り出してその形態を
観察し、以下の3段階で評価した。 ○:試料片が埋設後2年経過するまでは不織布の形態を
保持し、3年経過時点では崩壊していた。
【0065】 △:試料片が埋設後2年経過するまでに不織布の形態を
崩壊させていた。 ×:試料片が埋設後3年を経過しても不織布の形態を保
持していた。
【0066】(10)成型性: クランプに保持した不
織布を鞘成分の融点よりも30℃高い温度の雰囲気下で
10秒予熱し、次に直ちに加熱金型上に移動させて、容
器形状にプレス成型を行った。金型は、上径50mm
φ、下径40mmφ、深さ40mm、底部の隅部の曲率
半径3mmであった。またプラグとのクリアランスは
0.5mmとし、金型及びプラグの温度は共に70℃に
保持させた。成型後は冷却し、成型物を取り出して深さ
を測り、金型との深さの比による熱セット率を求め、下
記の基準で判定を行った。また成型物の外観検査を行
い、下記の基準で成型性の判定を行った。
【0067】熱セット率 ○: 熱セット率が90%以上 △: 熱セット率が70%以上90%未満 ×: 熱セット率が70%未満 外観検査 ◎: 成型物に異常が全く認められない ○: 成型物はおおむね良好 △: 成型斑がややある ×: 成型斑が目立つまたは穴あきがある
【0068】(実施例1)鞘成分として融点が140
℃、ASTM−1238Eの処方で測定したメルトイン
デックス値(190℃)が35g/10分、D−乳酸/
L−乳酸のモル比(D/L比)が4/96であるポリ乳
酸を用い、芯成分として融点が168℃、前記メルトイ
ンデックス値(190℃)が45g/10分、D/Lの
モル比が1/99であるポリ乳酸を用いた。これら鞘成
分と芯成分とを個別に溶融計量し、通常の丸孔を有する
芯鞘型複合紡糸用口金装置(温度210℃)を用い、単
孔吐出量を0.88g/分(芯鞘複合比は重量比で1:
1)として紡出した。
【0069】その後、冷却装置を介してエアーサッカー
で紡出糸条を2200m/分で牽引し、開繊し、移動す
るコンベヤネット上に堆積して、繊度が3.6デニール
の繊維ウェブを得た。この繊維の芯成分の複屈折率は
0.011、また鞘部の複屈折率は0.009であっ
た。この繊維ウェブを、加熱回転ロール(温度が80
℃、線圧が0.5kg/cm)に接触させ、ウェブの表
層を疑似接着させた。その後、圧着面積率が15%、圧
着部密度が22個/cm2 、圧着部面積が0.7mm2
の彫刻ロールと、フラットロールとを備えた熱エンボス
加工機で、加工温度を115℃、線圧を40kg/cm
として、上述の表層疑似接着ウェブを点圧着した。これ
により、目付が約100g/m2 の長繊維不織布を製造
した。また、上述のようにして不織布の特性を測定し
た。
【0070】その不織布を成型加工用基布とし、上述の
(10)の条件で成型加工を行って成型性を評価した。
以上の結果を表1に示す。
【0071】表1から明らかなように、安定した操業状
態で長繊維不織布を得ることができた。得られた不織布
は、生分解性能及び熱安定性を持ち、成型加工のために
必要な基本性能を有するものであって、成型性が良好で
深絞り成型に好適であることが分かった。
【0072】
【表1】
【0073】(実施例2)紡糸時の単孔吐出量を1.1
7g/分、紡糸速度を3500m/分とした。そして、
それ以外は実施例1と同じ処方で、単糸繊度が3デニー
ル、目付が100g/m2 の長繊維不織布を製造し、そ
の特性を測定した。また得られた不織布を成型加工用基
布とし、成型加工を行って、成型性を評価した。その結
果を表1に示す。
【0074】表1から明らかなように、得られた長繊維
不織布は、芯部と鞘部の複屈折率が共に比較的高く、加
熱雰囲気下の破断伸度(MD+CD)がやや低い状態に
あるため、成型性がやや劣る傾向にあった。しかし、操
業性、生分解性能、熱安定性を持ち、成型加工に具備す
る基本性能は有するものであった。
【0075】(実施例3)鞘成分として融点が120
℃、ASTM−1238Eの処方で測定したメルトイン
デックス値(190℃)が35g/10分、D−乳酸/
L−乳酸のモル比(D/L比)が8/92であるポリ乳
酸を用い、芯成分には実施例1同じ重合体を用いた。ま
た、紡糸時の単孔吐出量を1.79g/分、紡糸速度を
2300m/分、単糸繊度を7デニール、芯鞘複合比を
重量比で芯/鞘:1.5/1とした。そして、それ以外
は実施例1と同じ処方として、目付が約100g/m2
の長繊維不織布を製造した。また、その不織布を成型加
工用基布とし、成型加工を行って、成型性を評価した。
その結果を表1に示す。
【0076】表1から明らかなように、得られた成型用
不織布は、常温下での引張伸度はやや低いものの、加熱
雰囲気下の破断伸度(MD+CD)は高い状態にあるた
め、成型性が良好であり、深絞り成型に好適であること
が分かった。
【0077】(比較例1)紡糸時の単孔吐出量を1.6
0g/分、紡糸速度を4000m/分とした。そして、
それ以外は実施例1と同じ処方で、目付が約100g/
2 の長繊維不織布を製造し、その特性を測定した。ま
た、その不織布を成型加工用基布とし、成型加工を行っ
て、成型性を評価した。その結果を表1に示す。
【0078】表1から明らかなように、得られた長繊維
不織布は、生分解性能を有し、通常の機械的特性は優れ
ているものの、複屈折率が高過ぎたために加熱雰囲気下
の引張伸度(MD+CD)が低く、成型用不織布として
は不適であり、成型性が劣っていた。
【0079】(比較例2)通常の単軸型溶融押し出し機
を適用し、融点が256℃、固有粘度が0.70(フェ
ノール:テトラクロルエタン=1:1の混合溶媒中、2
0℃で測定)のポリエチレンテレフタレートを290℃
で溶融計量し、丸孔を有する単一型紡糸用口金装置(温
度290℃)を用い、単孔吐出量を1.67g/分とし
て紡出した。その後、冷却装置を介してエアーサッカー
で5000m/分で牽引し、開繊し、移動するコンベヤ
ネット上に堆積して、繊度が3デニールの繊維ウェブを
得た。この繊維ウェブを、圧着面積率が15%、圧着部
密度が22個/cm2 、圧着部面積が0.7mm2 の彫
刻ロールと、フラットロールとからなる熱エンボス加工
機で、加工温度が230℃、線圧が40kg/cmの条
件で点圧着し、目付が約100g/m2 の長繊維不織布
を製造した。またその不織布の特性を測定した。さら
に、その不織布を成型加工用基布とし、成型加工を行っ
て、成型性を評価した。その結果を表1に示す。
【0080】表1から明らかなように、得られた長繊維
不織布は、通常の機械的特性は優れているものの、その
構成繊維が本発明品のようなポリ乳酸及び/又はポリ乳
酸を主体とする熱可塑性重合体よりなる2種成分の芯鞘
型複合長繊維を用いたものではなく、また牽引速度も高
過ぎたため、生分解性を有しないばかりか、加熱雰囲気
下の引張伸度(MD+CD)が低く、成型用不織布とし
ては不適であり、成型性は著しく劣っていた。
【0081】(比較例3)紡糸時の単孔吐出量を0.8
3g/分、紡糸速度を2500m/分、熱エンボス加工
温度を150℃とした。そして、それ以外は比較例2と
同じ処方で、目付が約100g/m2 の長繊維不織布を
製造し、その特性を測定した。また、その不織布を成型
加工用基布とし、成型加工を行って、成型性を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0082】表1から明らかなように、得られた長繊維
不織布は、加熱雰囲気下の引張伸度(MD+CD)が高
いものの、その構成繊維は本発明品のようなポリ乳酸及
び/又はポリ乳酸を主体とする熱可塑性重合体よりなる
2種成分の芯鞘型複合長繊維ではなく、かつ面積収縮率
が高いため、生分解性を有しないばかりか、耐摩耗性が
悪く、成型用不織布としては不適であり、成型性は著し
く劣っていた。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、ポリ乳酸及び/又はポ
リ乳酸を主体とする熱可塑性重合体よりなる融点が10
0℃以上の2種成分の芯鞘型複合長繊維にて構成され、
しかも構成繊維の複屈折率すなわち配向度が制御される
とともに、高温での縦方向と横方向との破断伸度の和が
160%以上であるように構成された特定の長繊維不織
布を成型用基布として用いるので、低温での深絞り成型
性が良好で、かつ熱劣化も生じない。この成型用不織布
は、成型加工に伴う温度条件の幅が広く、成型品の品質
が極めて安定であり、成型加工における操業上も問題な
く、また使用後の廃棄についても生分解性を有している
ため問題とならない。特に、生分解性を有する重合体と
して、ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とする熱可塑
性重合体を用いているため、他の生分解性樹脂に比べ結
晶化が速く紡糸性が良いだけでなく、熱安定性も優れて
いるという利点がある。また、芯鞘型複合繊維の鞘成分
として、芯成分に比べ融点が低い重合体を配しているの
で、成型後においてもヒートシール性が良好であり、食
品型容器、各種生活資材用通気通液成型容器、自動車内
装用各種成型材、育苗用成型容器、インテリア寝装材、
フィルターなど汎用に展開できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 3/14 D01F 6/62 301H 4L047 // D01F 6/62 301 302Z 302 305Z 305 B65D 1/00 A Fターム(参考) 3E033 AA20 BA18 CA20 FA01 4J029 AA02 AB01 AC01 AC02 AD01 AD06 AD10 AE01 AE02 EA02 EA05 EG09 4L035 AA09 BB33 BB40 DD19 EE01 EE20 FF01 FF02 FF04 FF05 HH10 4L041 AA08 AA15 BA02 BA05 BA21 BC04 BC20 BD03 BD11 CA35 DD01 DD05 4L045 AA05 BA03 BA18 BA37 BA49 BA51 BA52 BA60 CA29 CA40 DA39 DC02 4L047 CB01 CB10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とす
    る熱可塑性重合体よりなる2種成分の芯鞘型複合長繊維
    にて構成され、前記ポリ乳酸とポリ乳酸を主体とする熱
    可塑性重合体とは融点が100℃以上であり、鞘成分の
    融点は芯成分の融点よりも低く、芯成分の複屈折率は
    0.015以下であり、鞘成分の複屈折率は芯成分の複
    屈折率よりも低く、前記繊維が集積され、これら繊維相
    互間が鞘成分の軟化又は溶融によって融着された部分熱
    融着領域が散点状に設けられ、乾熱90℃雰囲気下で測
    定した縦方向破断伸度と横方向破断伸度との和が160
    %以上であることを特徴とする生分解性を有する成型用
    不織布。
  2. 【請求項2】 鞘成分の複屈折率が0.012以下であ
    ることを特徴とする請求項1記載の生分解性を有する成
    型用不織布。
  3. 【請求項3】 90℃の乾熱雰囲気下で1分間熱処理し
    た時の面積収縮率が5%以下であることを特徴とする請
    求項1記載の生分解性を有する成型用不織布。
  4. 【請求項4】 芯成分と鞘成分との融点差が5℃以上で
    あることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1
    項記載の生分解性を有する成型用不織布。
  5. 【請求項5】 ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とす
    る熱可塑性重合体であって、融点が100℃以上であり
    かつ相互に異なる2種のものを用いて、高融点成分を芯
    部に配しかつ低融点成分を鞘部に配して芯鞘型複合長繊
    維を紡糸し、得られた糸条を冷却固化させ、次にこの糸
    条を3500m/分以下で牽引・開繊して、芯成分の複
    屈折率が0.015以下であり、かつ鞘成分の複屈折率
    が芯成分の複屈折率よりも低い芯鞘型複合長繊維からな
    る繊維ウェブとし、その後、前記鞘成分を軟化させて繊
    維ウェブの繊維相互間を疑似接着させ、引き続いて前記
    鞘成分を軟化又は溶融させて繊維相互間を部分熱融着さ
    せた融着区域を散点状に形成することで、前記繊維ウェ
    ブを一体化することを特徴とする生分解性を有する成型
    用不織布の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から4までのいずれか1項に記
    載の成型用不織布のプレス成型により容器状に形成され
    ていることを特徴とする容器形状品。
  7. 【請求項7】 フランジ部と、このフランジ部から3次
    元方向に突出した容器部とを有することを特徴とする請
    求項6記載の容器形状品。
  8. 【請求項8】 請求項1から4までのいずれか1項に記
    載の成型用不織布を予熱して構成繊維の鞘成分を軟化溶
    融させ、その後に、加熱された金型によって前記成型用
    不織布をプレス成型することを特徴とする容器形状品の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 鞘成分の軟化温度以上かつ鞘成分の融点
    よりも100℃高い温度以下で予熱することを特徴とす
    る請求項8記載の容器形状品の製造方法。
  10. 【請求項10】 金型温度を芯成分のガラス転移温度以
    上かつ鞘成分の融点以下の温度とすることを特徴とする
    請求項8または9記載の容器形状品の製造方法。
  11. 【請求項11】 ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体と
    する熱可塑性重合体よりなる2種成分の芯鞘型複合繊維
    であり、前記ポリ乳酸とポリ乳酸を主体とする熱可塑性
    重合体とは融点が100℃以上であり、鞘成分の融点は
    芯成分の融点よりも低く、芯成分の複屈折率は0.01
    5以下であり、鞘成分の複屈折率は芯成分の複屈折率よ
    りも低く、伸度が100%以上であることを特徴とする
    生分解性を有する高伸度繊維。
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