JP3715520B2 - 排版箱 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版印刷機の本体に着脱自在に設けられ、使用済みの孔版原紙が収納される排版箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
孔版印刷機は、感熱ヘッドで所望の画像に対応して孔版原紙に感熱穿孔し、この感熱穿孔した孔版原紙を版胴の外周面に巻装し、この巻装した孔版原紙に圧接するように印刷用紙を供給し、この圧接搬送過程で孔版原紙の穿孔からインクを印刷用紙に転移させることによってインク画像を印刷するものである。かかる孔版印刷機においては、印刷終了した孔版原紙を版胴より取り外し、この取り外した孔版原紙を排版箱まで搬送してここに収納し、新しい所望画像に対応して感熱穿孔した孔版原紙を版胴の外周面に巻装することによって新規な画像による印刷を繰り返しできるようになっている。そして、排版箱内に収納される孔版原紙が満杯になると、排版箱を孔版印刷機本体から取り外し、内部の孔版原紙をごみ箱に捨てる必要がある。
【0003】
図10に従来の排版箱の斜視図、図11にその断面図が示されている。図10及び図11に示すように、排版箱100は、上面側が開口部101aによって開口された排版箱本体101と、この排版箱本体101内に設けられた掻き落とし部材102とから構成されている。この掻き落とし部材102は略コ字状を成し、その両端部分が回転支持部103によって排版箱本体101に回動自在に支持されている。
【0004】
図10及び図11の実線で示すように、掻き落とし部材102は、排版箱100が図示しない孔版印刷機本体に装着されている時にその自重によって底面に接触する位置に位置し、排版箱100の開口部101aが下方に向けられると、図11の仮想線で示すように、その自重によって底面から離間するように回転される。
【0005】
次に、図12に示すように、排版箱100に溜まった使用済みの孔版原紙105をごみ箱104に廃棄する作業を説明する。
【0006】
使用者は、排版箱100内に収納された孔版原紙105が満杯になると、排版箱100を孔版印刷機本体から取り外す。この取り外した排版箱100をごみ箱104の位置まで運び、図12の仮想線と実線で示すように、ごみ箱104の上方位置で排版箱100の開口部101aを下に向ける。すると、掻き落とし部材102が自重により排版箱本体101の底面より離れるように回転して孔版原紙105を開口部101a側に押圧し、孔版原紙105がごみ箱104内に落下する(実用新案登録第2547498号公報参照)。
【0007】
この従来例にあっては、使用済みの孔版原紙105にインクが付着されており、このインクの粘着性によって孔版原紙105が排版箱本体101の内壁面に付着する場合があるが、このような付着した孔版原紙105を掻き落とし部材102によって容易に落下させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の排版箱100では、掻き落とし部材102はその自重によって回転するため、孔版原紙105のインク付着力が強い場合には掻き落とし部材102が回転せずに孔版原紙105を落下させることができないことがあった。特に、孔版原紙105を排版箱100に圧縮して収納する装置の場合には孔版原紙105がインク粘着性により強固に付着し易い。ここで、この解決策として掻き落とし部材102を重くするか、或いは大きなものとすることが考えられるが、その分、排版箱100が重くなるか、或いは大きくなり、操作性の低下につながるため、好ましくない。
【0009】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、排版箱本体内からインクの粘着性によって付着した使用済みの孔版原紙を確実且つ容易に落下させて廃棄することができる排版箱を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、孔版原紙が搬入される開口部が形成されると共に孔版印刷機本体に着脱自在に設けられ、この孔版印刷機本体の装着時に使用済みの孔版原紙が収納される排版箱本体と、この排版箱本体の内壁面に略近接する最奥位置と該最奥位置より前記開口部側に位置する掻き落とし位置との間で移動自在に設けられた掻き落とし部材と、この掻き落とし部材の移動を操作する操作部材とを備え、前記掻き落とし部材の前記孔版原紙が接触される面に、リブを設けた排版箱において、前記掻き落とし部材のリブは、前記掻き落とし部材の最奥位置において前記排版箱本体側のリブより突出しない高さに設定されていることを特徴とする。
【0011】
この排版箱では、使用者が排版箱本体の開口部を下方に向け、操作部材を操作すると、掻き落とし部材が最奥位置から掻き落とし位置に移動し、この移動する掻き落とし部材が排版箱本体内にインク粘着性によって張り付いている使用済みの孔版原紙を強制的に離間させることができる。特に、排版箱本体内に搬入された孔版原紙が排版箱本体側のリブには接触するが掻き落とし部材側のリブには接触せずに排版箱本体内に収納され、排版箱を孔版印刷機本体より取り外して操作部材を操作した際に初めて掻き落とし部材側のリブが使用済みの孔版原紙に接触する。
【0018】
請求項の発明は、請求項1記載の排版箱であって、前記掻き落とし部材を最奥位置側に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
この排版箱では、掻き落とし部材を掻き落とし位置に移動させた場合に操作部材を操作して強制的に掻き落とし部材を最奥位置に戻さなくても付勢手段の付勢力によって自動的に最奥位置に確実に戻る。又、掻き落とし部材が孔版印刷機本体への装着時に何らかの外力の作用によって掻き落とし部材が最奥位置に位置しないという事態を防止できる。更に、使用者が排版箱本体の開口部を下方に向けて孔版原紙を落下させる際に、操作部材を操作しなければ掻き落とし部材は付勢手段の付勢力によって最奥位置に保持され、排版箱本体の開口部を下方に向けても掻き落とし部材が移動しない。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1〜図5は本発明の排版箱を適用した第1実施形態を示し、図1は孔版印刷機の概略構成図、図2は孔版印刷機の排版部の断面図、図3は排版箱の斜視図、図4は排版箱の操作レバーを操作している状態を示す斜視図、図5は排版箱の断面図である。
【0028】
図1に示すように、孔版印刷機Aは、原稿読み取り部1と、製版部2と、印刷部3と、給紙部4と、排紙部5と、排版部6とから主に構成されている。
【0029】
原稿読み取り部1は、印刷すべき原稿が載置される原稿セット台10と、この原稿セット台10上の原稿の有無を検出する反射型の原稿センサ11,12と、原稿セット台10の原稿を搬送する原稿搬送ロール13,14と、原稿搬送ロール13,14を回転駆動させるステッピングモータ15と、原稿搬送ロール13,14によって搬送される原稿の画像データを光学的に読み取り、これを電気信号に変換する密着型のイメージセンサ16と、原稿セット台10より排出される原稿を載置する原稿排出トレー17とを有する。そして、原稿セット台10に載置された原稿が原稿搬送ロール13,14によって搬送され、この搬送される原稿の画像データをイメージセンサ16が読み取る。
【0030】
製版部2は、ロールされた長尺状の孔版原紙18を収納する原紙収納部19と、この原紙収納部19の搬送下流に配置されたサーマルヘッド20と、このサーマルヘッド20の対向位置に配置されたプラテンロール21と、このプラテンロール21及びサーマルヘッド20の搬送下流に配置された一対の原紙送りロール22,22と、これらプラテンロール21及び原紙送りロール22を回転駆動させるライトパルスモータ23と、一対の原紙送りロール22,22の搬送下流に配置された原紙カッタ24とを有する。そして、プラテンロール21と原紙送りロール22の回転により長尺状の孔版原紙18を搬送し、イメージセンサ16で読み取った画像データに基づきサーマルヘッド20の各点状発熱体が選択的に発熱動作することにより孔版原紙18に感熱穿孔して製版し、この製版された孔版原紙18を原紙カッタ24で切断して所定長さの孔版原紙18を作製する。
【0031】
印刷部3は、外周部分が多孔構造によるインク通過性の部材で構成され、メインモータ25の駆動力によって図1の矢印A方向に回転する版胴26と、この版胴26の外周面に設けられ、孔版原紙18の先端をクランプする原紙クランプ部27と、版胴26の検出片28aを検出することによって版胴26の外周面に孔版原紙18が巻き付け装着されているか否かを検出する原紙確認センサ28と、版胴26の検出片29を検出することによって版胴26の基準位置を検出する基準位置検出センサ30と、メインモータ25の回転を検出するロータリエンコーダ31とを有する。基準位置検出センサ30の検出出力を基にロータリエンコーダ31の出力パルスを検出することによって版胴26の回転位置を検出することができる。
【0032】
又、印刷部3は、版胴26の内部に配置されたスキージロール32と、このスキージロール32に近接配置されたドクターロール33とを有し、スキージロール32とドクターロール33とで囲まれた外周スペースにインク34が溜められている。回転するスキージロール32の外周に付着するインク34がドクターロール33との隙間を通ることでスキージロール32には所定膜厚のインク34のみが付着され、この所定膜厚のインク34が版胴26の内周面に供給される。又、スキージロール32の対向位置で、且つ、版胴26の外側位置にはプレスロール35が設けられ、このプレスロール35はソレノイド装置36の駆動力によって版胴26の外周面に押圧する押圧位置と、版胴26の外周面から離間する待機位置との間で変移自在に構成されている。プレスロール35は、給紙部4からの給紙動作に同期して待機位置から押圧位置に変移され、印刷用紙37が版胴26の下部を通過する際のみ押圧位置に位置され、それ以外の時には待機位置に位置される。
【0033】
そして、製版部2から搬送される孔版原紙18の先端を原紙クランプ部27でクランプし、このクランプした状態で版胴26が回転されて孔版原紙18が版胴26の外周面に巻き付け装着され、版胴26の回転に同期して給紙部4より搬送されてくる印刷用紙37をプレスロール35で版胴26の孔版原紙18に押圧することによって印刷用紙37に孔版原紙18の穿孔からインクが転写されて画像が印刷される。
【0034】
給紙部4は、印刷用紙37が積層される給紙台38と、この給紙台38から最上位置の印刷用紙37のみを搬送させる1次給紙ロール39,40と、この1次給紙ロール39,40によって搬送された印刷用紙37を版胴26の回転に同期して版胴26とプレスロール35間に搬送する一対の2次給紙ロール41,41と、この一対の2次給紙ロール41,41間に印刷用紙37が搬送されたか否かを検出する給紙センサ42とを有する。1次給紙ロール39,40には給紙クラッチ43を介してメインモータ25の回転が選択的に伝達されるように構成されている。
【0035】
排紙部5は、印刷処理された印刷用紙37を版胴26から分離する用紙分離爪44と、この用紙分離爪44により版胴26から離間された印刷用紙37が搬送される搬送通路45と、この搬送通路45より排紙される印刷用紙37が載置される排紙台46とを有する。
【0036】
排版部6は、版胴26の外周面よりクランプ解除された孔版原紙18の先端を導き、この導いた使用済みの孔版原紙18を版胴26より引き剥がしながら搬送する排版搬送手段47と、この排版搬送手段47により搬送されて来る孔版原紙18を収納する合成樹脂製の排版箱48と、排版搬送手段47により排版箱48内に搬送されて来た使用済みの孔版原紙18を排版箱48の奥に押し込む排版圧縮部材49とを有する。
【0037】
図2に示すように、排版搬送手段47は、排版カバーフレーム50に回転自在に支持され、版胴26の外周面の上方近接位置に配置された先端ガイドローラ51と、排版カバーフレーム50に同じく回転自在に支持され、版胴26の外周面の上方近接位置に配置された圧接用ガイドローラ52と、この圧接用ガイドローラ52の近接位置に配置され、排版カバーフレーム50に板バネ53を介して回転自在に支持された圧接用ガイドローラ54と、この圧接用ガイドローラ54と上記圧接用ガイドローラ52の双方の下方位置に配置され、排版本体フレーム55に回転自在に支持された搬送ガイドローラ56とを有する。
【0038】
先端ガイドローラ51と圧接用ガイドローラ52との間には無限端の先端ガイドベルト57が掛けられ、先端ガイドベルト57は版胴26の外周面に臨むように配置されている。圧接用ガイドローラ52と圧接用ガイドローラ54との間には無限端の圧接ガイドベルト58が掛けられている。そして、圧接ガイドベルト58は、圧接用ガイドローラ52の軸を搬送ガイドローラ56の回転中心に向かって付勢する圧縮コイルバネ59の付勢力、及び、圧接用ガイドローラ54を搬送ガイドローラ56の回転中心に向かって付勢する板バネ53の付勢力によって搬送ガイドローラ56の外周面の所定範囲に亘って圧接されている。又、圧接用ガイドローラ52,54に掛けられた圧接ガイドベルト58及び搬送ガイドローラ56は、排版箱48の開口部65の入り口近傍に配置されている。尚、排版搬送手段47の搬送ガイドローラ56等は、図示しない排版搬送駆動機構によって図2の矢印方向に駆動されるようになっている。
【0039】
図1〜図5に示すように、排版箱48は、孔版印刷機Aの孔版印刷機本体60内に配置される排版本体フレーム55の箱収納スペース55aを装着位置とし、この箱収納スペース55a内に着脱自在に設けられている。つまり、装着位置の排版箱48を図2の矢印C方向に引き出すことによって孔版印刷機本体60より取り出すことができ、取り出された排版箱48を図2の矢印D方向に挿入することによって装着位置にセットできるようになっている。
【0040】
排版箱48は、合成樹脂製の排版箱本体61と、この排版箱本体61に支持された合成樹脂製の掻き落とし部材62と、排版箱本体61の後面部61cに一体突出形成された取手部63とを備えている。排版箱本体61は、前方に向かうに従って徐々に上方に傾斜している底面部61aと、この底面部61aの両側に配置された左右の側面部61bと、底面部61aの後方に配置された後面部61cとによって内部に原紙収納スペース64が形成され、この原紙収納スペース64の上方と一部前方とは開口部65として開口されている。排版箱48の装着位置では、この開口部65の前方側部分に前述したように圧接ガイドベルト58や搬送ガイドローラ56が配置され、この部分から使用済みの孔版原紙18が搬入されてくる。又、底面部61aの前方端には適所に凹部99(図3及び図4に示す)が設けられており、この凹部99には排版箱48の装着位置にあって搬送ガイドローラ56が配置されるためのものである。
【0041】
排版箱本体61の底面部61aと後面部61cの各内壁面には孔版原紙18の搬入方向に延びる多数のリブ66,67がそれぞれ並列に一体突出形成されている。底面部61aの各リブ66と後面部61cの各リブ67とは孔版原紙18の搬入方向の直交方向に対して同じ位置で互いに連続して設けられている。
【0042】
掻き落とし部材62は、後面部61cの上方位置で、内壁面に沿って配置された回転支持部68と、この回転支持部68の下方に一体的に設けられ、孔版原紙18の搬入方向と直交する方向に沿って間隔を置いて設けられた複数の掻き落とし爪69と、回転支持部68の後方に一体的に設けられ、後面部61cの外側に突出された操作部材である操作レバー部70とから構成されている。
【0043】
掻き落とし部材62は、回転支持部68の両側に一体突出形成された一対の支持ピン部71,71を中心として排版箱本体61に回転自在に支持されており、各掻き落とし爪69が後面部61cの内壁面にほぼ近接する最奥位置(図2の実線位置及び図3の位置)と、この最奥位置より各掻き落とし爪69が開口部65側に回転する掻き落とし位置(図2の仮想線位置及び図4の位置)との間で移動自在に設けられている。又、回転支持部68には最奥位置に位置する状態で排版箱本体61の開口部65の一部を閉塞する天井部68aが一体突出形成されている。
【0044】
複数の掻き落とし爪69は、掻き落とし部材62の最奥位置では後面部61cの多数のリブ67の間で干渉しない位置に配置され、各掻き落とし爪69の孔版原紙18と接触する面の両側にはリブ72がそれぞれ一体突出形成されている。掻き落とし部材62側のリブ72は、図2に示すように、掻き落とし部材62の最奥位置では後面部61cのリブ67より突出しない高さh1に設定されている。即ち、この高さh1は、リブ67の高さをhとすると、h1<hに設定されている。又、各掻き落とし爪69の下端位置は、掻き落とし部材62の最奥位置では底面部61aのリブ66の高さh2より少なくとも低く設定されている。
【0045】
更に、一対の支持ピン部71,71の周囲には付勢手段であるトーションバネ73がそれぞれ配置されており、この一対のトーションバネ73,73のバネ力によって掻き落とし部材62が最奥位置側に常に付勢されている。
【0046】
操作レバー部70は、取手部63の上方近接位置に配置され、取手部63を握持した状態で操作自在になっている。即ち、使用者が一対のトーションバネ73,73のバネ力に抗して操作レバー部70を取手部63に近接する方向(下方)に操作することにより、掻き落とし部材62を掻き落とし位置側に操作することができるようになっている。
【0047】
又、取手部63の上面には近接状態で握持プレート74が回転自在に支持され、使用者が取手部63と共に握持プレート74を握持すると、図示しないねじりバネの付勢力に抗してロック部材75がロック解除方向に回動するように構成されている。つまり、排版箱48は、孔版印刷機本体60に装着されている時にはロック部材75により孔版印刷機本体60にロックされ、使用者が取手部63を握持するとそのロックが解除されて排版箱48の取出しを可能とする。
【0048】
図1及び図2に示すように、排版圧縮部材49は、その一端が回転軸83を中心として排版本体フレーム55に回動自在に支持され、図2で示す待機位置と、収納されている孔版原紙18を圧縮する圧縮位置との間で回転自在に設けられている。待機位置では排版箱48の原紙収納スペース64の上方側の外部に位置し、圧縮位置では排版箱48の原紙収納スペース64内で、且つ、後面部61cに近接する位置に位置する。そして、排版圧縮部材49は、待機位置と圧縮位置との間を図示しない圧縮駆動機構によって駆動されるようになっている。
【0049】
排版箱ロック手段94は、回転軸83に固定された左右一対の扇形状の係止部材95,95と、排版箱48の両側側面に設けられ、排版圧縮部材49の待機位置以外の位置で係止部材95に係止して排版箱49の取り出し方向の移動を阻止する一対のロック部材96,96とから構成されている。具体的には、図2で示す排版圧縮部材49の待機位置では、係止部材95がロック部材96に係止しない上方位置に位置し、排版圧縮部材49の待機位置以外の位置では、係止部材95に係止する横位置に位置して排版箱48の取り出し方向の移動を阻止する。係止部材95は排版圧縮部材49の回転移動に追従して回転する回転部材であり、係止部材95とロック部材96との互いに近接対向する対向面95a,96a同士はほぼ同一中心で、且つ、同一曲率の円弧上の面として形成されている。つまり、排版圧縮部材49が待機位置以外では排版箱48を孔版印刷機本体60の装着位置から引き出しできないようになっている。
【0050】
次に、孔版印刷機Aの動作を簡単に説明する。製版部2では、プラテンロール21と原紙送りロール22の回転により孔版原紙18を搬送し、原稿読み取り部1で読取った画像情報に基づきサーマルヘッド20の多数の発熱体が選択的に発熱動作することにより孔版原紙18に感熱穿孔して製版し、この製版した孔版原紙18の所定箇所を原紙カッタ24で切断して所望寸法の孔版原紙18を作る。
【0051】
印刷部3では、製版部2で製版された孔版原紙18の先端を版胴26の原紙クランプ部27でクランプし、このクランプした状態で版胴26が回転されて孔版原紙18を版胴26の外周面に巻き付け着版する。
【0052】
給紙部4では版胴26の回転に同期して印刷用紙37を版胴26とプレスロール35との間に搬送する。
【0053】
一方、印刷部3では、印刷時の印刷用紙37の通過時にプレスロール35を押圧位置に位置させる。すると、印刷用紙37が版胴26とプレスロール35間を押圧しながら搬送される。スキージロール32の外周面には常時インク34が供給されるため、この回転によって孔版原紙18の穿孔を介して印刷用紙37にはインク34が転移されて画像が印刷される。
【0054】
排紙部5では、印刷用紙37の先端側を版胴26から用紙分離爪44で剥ぎ取り、版胴26より離間された印刷用紙37を搬送通路45を介して排紙台46に排紙し、ここに積載される。
【0055】
又、排版部6では、新たな製版を開始するに際して、先の印刷用の孔版原紙18が版胴26の外周面に巻き付け装着されている場合に、製版する前段階で版胴26の原紙クランプ部27を解除し、クランプ解除した孔版原紙18の先端側を版胴26を回転しながら排版搬送手段47で導き排版箱48内に収納する。
【0056】
次に、この排版動作を説明する。版胴26が排版位置まで回転し、その後に原紙クランプ部27がクランプ位置からクランプ解除位置に変移される。このクランプ解除と共に排版搬送手段47が図示しない排版搬送駆動手段によって駆動される。すると、図2にて矢印方向に搬送ガイドロール56と圧接ガイドベルト58及び先端ガイドベルト57等が駆動する。
【0057】
前述したクランプ解除によって、版胴26の外周面に沿ってカールされていた孔版原紙18の先端側は図示しないはね上げ板によって版胴26の外周面から強制的に離間される。すると、この離間した孔版原紙18の先端側が先端ガイドベルト57に接触し、先端ガイドベルト57との摩擦によって搬送力を付与され、孔版原紙18の先端側が搬送ガイドロール56と圧接ガイドベルト58との間に導かれる。
【0058】
次に、版胴26が図1の矢印A方向に回転され、この回転によって孔版原紙18の先端側は搬送ガイドロール56と圧接ガイドベルト58との間に入り込み、搬送ガイドロール56の外周面に圧接ガイドベルト58が圧接していることから搬送ガイドロール56及び圧接ガイドベルト58の移動による摩擦力を受けてこれらの間を搬送される。これにより孔版原紙18は版胴26の回転と共に版胴26より引き剥がされながら搬送ガイドロール56と圧接ガイドベルト58間を搬送され、排版箱48の開口部65から原紙収納スペース64に排出される。
【0059】
次に、排版圧縮部材49が図2の待機位置から圧縮位置に移動する。すると、この移動過程で排版箱48の開口部65の近傍に収納された使用済みの孔版原紙18が原紙収納スペース64の奥スペースに押しやられ圧縮される。その後、排版圧縮部材49が再び待機位置に戻され、これで完了する。
【0060】
次に、排版箱48に溜まった使用済みの孔版原紙18を図示しないごみ箱に廃棄する作業を説明する。使用者は、排版箱48の原紙収納スペース64内に収納された孔版原紙18が満杯等になると、排版箱48の取手部63を握持して排版箱48を孔版印刷機本体60から取り外す。この取り外した排版箱48をごみ箱の位置まで運び、ごみ箱の上方で排版箱本体61の開口部65を下方に向ける。使用者は、排版箱本体61の開口部65を下方に向けると共に掻き落とし部材62の操作レバー部70を取手部63に近接する方向に操作する。すると、掻き落とし部材62が最奥位置から掻き落とし位置に移動して内部の使用済みの孔版原紙18が排版箱本体61内から排出される。排版箱48内の孔版原紙18を捨てると、空になった排版箱48を再び孔版印刷機本体60に装着位置に戻せば完了する。
【0061】
前述した孔版原紙18の廃棄動作にあって、使用者が排版箱本体61の開口部65を下方に向け、掻き落とし部材62の操作レバー部70を取手部63に近接する方向に操作すると、掻き落とし部材62が最奥位置から掻き落とし位置に移動し、この移動する掻き落とし部材62が排版箱本体61内にインク粘着性によって張り付いている孔版原紙18を強制的に離間させることができるため、排版箱本体61内からインクの粘着性によって付着した使用済みの孔版原紙18を確実且つ容易に落下させることができる。
【0062】
前記第1実施形態では、排版箱本体61の底面部61a及び後面部61cの内壁面には、孔版原紙18の搬入方向とほぼ平行に延びるリブ66,67を設けたので、排版箱本体61内に搬入された孔版原紙18がリブ66,67に接触することによって排版箱本体61と少ない接触面積でしか接触せず、孔版原紙18が排版箱本体61に張り付くことを極力防止できるため、排版箱本体61内から使用済みの孔版原紙18をより確実且つ容易に落下させることができる。又、第1実施形態では、リブ66,67は間隔を置いて多数列設されているため、孔版原紙18がリブ66,67のみにしか接触せずに収納されるため、使用済みの孔版原紙18が排版箱本体61内に張り付くことを有効に防止できる構造となっている。
【0063】
特に、排版圧縮部材49によって使用済みの孔版原紙18を圧縮した状態で排版箱48の排版箱本体61内に収納する孔版印刷機Aにおいては、孔版原紙18が排版箱本体61内にインク粘着性によって付着し易く、又、強固に付着する可能性があるが、操作レバー部70の操作で掻き落とし部材62を最奥位置から掻き落とし位置に操作して排版箱本体61内にインク粘着性によって張り付いている孔版原紙18を強制的に離間させることができるため、使用済みの孔版原紙18を排版箱本体61内からより確実に落下させて廃棄することができる。
【0064】
又、掻き落とし部材62に孔版原紙18が接触する面にリブ72を設けたので、掻き落とし部材62が最奥位置から掻き落とし位置に移動する際に、孔版原紙18が掻き落とし部材62のリブ72に接触することにより該掻き落とし部材62との接触面積が小さく、使用済みの孔版原紙18が掻き落とし部材62に付着し難く、又、仮に付着してもその付着力が弱いため、孔版原紙18が掻き落とし部材62側に付着して落下しないという事態を防止でき、使用済みの孔版原紙18をより確実且つ容易に落下させることができる。
【0065】
更に、掻き落とし部材62のリブ72は各掻き落とし爪69の両側にそれぞれ設けられ、全体的に多数列設されているため、孔版原紙18がリブ72のみにしか接触せずに押圧されるため、使用済みの孔版原紙18が掻き落とし部材62に張り付くことを有効に防止できる。
【0066】
この掻き落とし部材62のリブ72は、掻き落とし部材62の最奥位置では排版箱本体61側のリブ67より突出しない高さh1に設定されているので、排版箱本体62内に搬入された孔版原紙18が排版箱本体61側のリブ67には接触するが、掻き落とし部材62側のリブ72には接触せずに排版箱本体61内に収納され、排版箱48を孔版印刷機本体60より取り外して操作レバー部70を操作した際に、初めて掻き落とし部材62側のリブ72が孔版原紙18に接触するため、使用済みの孔版原紙18が掻き落とし部材62に長時間に亘ってインク付着性により張り付いてしまうような事態を回避でき、掻き落とし部材62の掻き落とし位置への移動によって使用済みの孔版原紙18を排版箱本体61内からより確実に落下させることができる。
【0067】
更に、掻き落とし部材62を最奥位置側に付勢するトーションバネ73を設けたので、掻き落とし部材62を掻き落とし位置に移動させた後に操作レバー部70を操作して強制的に掻き落とし部材62を最奥位置に戻さなくてもトーションバネ73の付勢力によって自動的に最奥位置に確実に戻る。従って、操作レバー部70の操作で掻き落とし部材62を最奥位置に戻す作業を省くことができ、又、掻き落とし部材62が孔版印刷機本体60への装着時に何らかの外力の作用によって掻き落とし部材62が最奥位置に位置しないという事態を防止できる。
【0068】
又、使用者が排版箱本体61の開口部65を下方に向けて孔版原紙18を落下させる際に、操作レバー部70を操作しなければ掻き落とし部材62はトーションバネ73の付勢力によって最奥位置に保持され、排版箱本体61の開口部65を下方に向けても掻き落とし部材62が移動しないため、使用者が掻き落とし部材62の使用を選択でき、必要な時だけ掻き落とし部材62を使用できる。
【0069】
尚、前記第1実施形態では、付勢手段をトーションバネ73にて構成したが、付勢手段は掻き落とし部材62を最奥位置側に付勢できるものであれば良い。
【0070】
又、操作部材である操作レバー部70は、排版箱本体61の取手部63の近傍であって、取手部63を握持した手で操作可能な位置に設けたので、図4に示すように、取手部63を握持した同じ手で操作レバー部70を操作できるため、使用者は片手で孔版原紙18の廃棄作業を行うことができる。
【0071】
更に、排版箱本体61は、底面部61aと該底面部61aの両側に配置された側面部61bと底面部61aの後方に配置された後面部61cとによって形成され、底面部61aに少なくともリブ66が設けられており、掻き落とし部材62は、排版箱本体61の後面部61cに略近接する位置を最奥位置とし、掻き落とし部材62の上端部分を回転中心として回転移動して掻き落とし位置側に移動し、掻き落とし部材62の下端位置が排版箱本体61の底面部61cのリブ66の高さh2より少なくとも低く設定されたので、掻き落とし部材62が最奥位置から掻き落とし位置に移動する際に、掻き落とし部材62が排版箱本体61内に収納された孔版原紙18に確実に干渉して該孔版原紙18を開口部65側に移動させるため、全ての使用済みの孔版原紙18を排版箱本体61内からより確実に掻き落とすことができる。
【0072】
又、排版箱本体61の底面部61a及び後面部61cにリブ66,67を設けたが、底面部61aのみにリブ66を設けても良い。
【0073】
又、掻き落とし部材62は、孔版原紙18の搬入方向と直交する方向に沿って複数の掻き落とし爪69を有するので、排版箱本体61内に収納された使用済みの孔版原紙18を掻き落とし部材62の掻き落とし爪69で複数箇所で押圧して掻き落とすため、使用済みの孔版原紙18をより確実且つ容易に掻き落として廃棄することができる。
【0074】
更に、掻き落とし部材62には天井部68aが設けられている。この天井部68aは排版圧縮部材49によって圧縮された孔版原紙18が排版箱48を孔版印刷機本体60から取り出した際に排版箱48の開口部65から飛び出すのを防止する等の効果があるが、この天井部68aはなくても良い(後述する第2実施形態においても同様である)。
【0075】
図6は、本発明の第2実施形態の排版箱48′の断面図である。前記第1実施形態では、掻き落とし部材62の掻き落とし爪69のリブ72はどの位置でも一定高さh1に形成されていたが、この第2実施形態の掻き落とし部材62の掻き落とし爪69のリブ72は、その下端側に延長リブ部72aを有する。そして、この延長リブ72aが掻き落とし部材62の最奥位置では排版箱本体61の底面部61aに略近接した位置に配置されている。延長リブ部72aは、掻き落とし部材62の最奥位置では排版箱本体61側の底面部61cのリブ66より突出しない高さh3に設定されている。尚、他の構成は前記第1実施形態と同一であるため、同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0076】
この第2実施形態でも前記第1実施形態と同様な作用、効果が得られる。又、この第2実施形態では延長リブ部72aによって排版箱本体61の底面部61c側に付着した使用済みの孔版原紙18をすくうようにして該使用済みの孔版原紙18を底面部61cから強制的に離間させることができるため、使用済みの孔版原紙18の排版箱本体61の底面部61cからの離間をより確実に行うことができる。
【0077】
又、掻き落とし部材62の延長リブ部72aは、掻き落とし部材62の最奥位置では排版箱本体61の底面部61cのリブ66より突出しない高さh3に設定されているので、排版箱本体61内に搬入された孔版原紙18が排版箱本体61側のリブ67には接触するが掻き落とし部材62側の延長リブ部72aには接触せずに排版箱本体61内に収納され、操作レバー部70を操作した際に初めて掻き落とし部材62の延長リブ部72aが孔版原紙18に接触するため、孔版原紙18が掻き落とし部材62の延長リブ部72aに長時間に亘ってインク付着性により張り付いてしまうような事態を回避でき、掻き落とし部材62の掻き落とし位置への移動によって使用済みの孔版原紙18を排版箱本体61内からより確実に落下させることができる。
【0078】
図7は、本発明の第3実施形態に係る排版箱76の断面図である。前記第1実施形態の排版箱48では、その排版箱本体61の底面部61aが前方に向かうに従って上方に傾斜する形状、所謂ちり取り形状を有していたが、第3実施形態の排版箱76は、その排版箱本体77の底面部77aが平面で、前面部77b及び後面部77cが上方に向かうに従って外方に傾斜する箱形状を有している点が異なる。尚、他の構成は第1実施形態と同一であるため、同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。この第3実施形態でも前記第1実施形態と同様な作用、効果が得られる。
【0079】
図8は、本発明の第4実施形態に係る排版箱78の断面図である。前記第3実施形態の排版箱76では、その排版箱本体77の底面部77aが平面で、前面部77b及び後面部77cが上方に向かうに従って外方に傾斜する箱形状を有しているが、第4実施形態の排版箱78は、排版箱本体79の前面部79b及び後面部79cが真上に延びている箱形状を有している点が異なる。尚、他の構成は第3実施形態と同一であるため、同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。この第4実施形態も前記第1実施形態と同様な作用、効果が得られる。
【0080】
図9は、本発明の第5実施形態に係る排版箱80の断面図である。記第4実施形態では、掻き落とし部材62のリブ72はどの位置でも同じ高さを有しているが、この第5実施形態の排版箱80にあってはその掻き落とし部材62のリブ72は、前記第2実施形態のものと同様に下端側に延長リブ部72aを有している点が異なる。尚、他の構成は第4実施形態と同一であるため、同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。この第5実施形態でも前記第2実施形態と同様な作用、効果が得られる。
【0081】
尚、前記各実施形態によれば、操作部材である操作レバー部70を掻き落とし部材62と一体的に形成したので、部品点数の削減、構成の簡略化になるが、操作部材を掻き落とし部材と別部材として設けても良い。又、掻き落とし部材62は、排版箱本体61,77,79に回転自在に支持され、最奥位置と掻き落とし位置との間を回転移動によって変移する場合を示したが、回転移動以外の例えば直線移動で移動するように構成しても良く、その移動軌跡は問わない。但し、回転移動の方が構成が簡単で、部品点数が少なく構成できる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、使用者が排版箱の排版箱本体の開口部を下方に向け、操作部材を操作すると、掻き落とし部材が最奥位置から掻き落とし位置に移動し、この移動する掻き落とし部材が排版箱本体にインク粘着性によって張り付いている孔版原紙を強制的に離間させることができるため、排版箱本体内からインクの粘着性によって付着した使用済みの孔版原紙を確実且つ容易に落下させて廃棄することができる。特に、排版箱本体内に搬入された孔版原紙が排版箱本体側のリブには接触するが掻き落とし部材側のリブには接触せずに排版箱本体内に収納され、排版箱を孔版印刷機本体より取り外して操作部材を操作した際に初めて掻き落とし部材側のリブが孔版原紙に接触するため、孔版原紙が掻き落とし部材に長時間に亘ってインクの粘着性により張り付いてしまうような事態を回避でき、掻き落とし部材の掻き落とし位置への移動によって、排版箱本体内から使用済みの孔版原紙をより確実に落下させることができる。
【0086】
請求項の発明によれば、掻き落とし部材を掻き落とし位置に移動させた場合に操作部材を操作して強制的に掻き落とし部材を最奥位置に戻さなくても付勢手段の付勢力によって自動的に最奥位置に確実に戻るため、操作部材の操作で掻き落とし部材を最奥位置に戻す作業を省くことができ、又、排版箱の孔版印刷機本体への装着時に何らかの外力の作用によって掻き落とし部材が最奥位置に位置しないという事態を防止できる。又、使用者が排版箱本体の開口部を下方に向けて孔版原紙を落下させる際に、操作部材を操作しなければ掻き落とし部材は付勢手段の付勢力によって最奥位置に保持され、排版箱本体の開口部を下方に向けても掻き落とし部材が移動しないため、使用者が掻き落とし部材の使用を選択でき、必要な時だけ掻き落とし部材を使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、孔版印刷機の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示し、孔版印刷機の排版部の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態を示し、排版箱の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態を示し、排版箱の操作レバー部を操作している状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態を示し、排版箱の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示し、排版箱の断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示し、排版箱の断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態を示し、排版箱の断面図である。
【図9】本発明の第5実施形態を示し、排版箱の断面図である。
【図10】従来例の排版箱の斜視図である。
【図11】従来例の排版箱の断面図である。
【図12】従来例の排版箱による孔版原紙の廃棄作業を示す断面図である。
【符号の説明】
48,48′,76,78,80 排版箱
60 孔版印刷機本体
61,77,79 排版箱本体
61a 底面部
61c 後面部
62 掻き落とし部材
63 取手部
65 開口部
66,67 排版箱本体側のリブ
69 掻き落とし爪
70 操作レバー部(操作部材)
72 掻き落とし部材側のリブ
73 トーションバネ(付勢手段)
A 孔版印刷機

Claims (2)

  1. 孔版原紙が搬入される開口部が形成されると共に孔版印刷機本体に着脱自在に設けられ、この孔版印刷機本体の装着時に使用済みの孔版原紙が収納される排版箱本体と、この排版箱本体の内壁面に略近接する最奥位置と該最奥位置より前記開口部側に位置する掻き落とし位置との間で移動自在に設けられた掻き落とし部材と、この掻き落とし部材の移動を操作する操作部材とを備え、前記掻き落とし部材の前記孔版原紙が接触される面に、リブを設けた排版箱において、
    前記掻き落とし部材のリブは、前記掻き落とし部材の最奥位置において前記排版箱本体側のリブより突出しない高さに設定されていることを特徴とする排版箱。
  2. 請求項1記載の排版箱であって、
    前記掻き落とし部材を最奥位置側に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする排版箱。
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