JP3712105B2 - フレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

フレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法一例における製造工程を、図9(a)〜(c)にそれぞれ示す。製造されるフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板は、4層のフレックスリジッドプリント配線板をコア材として、フレックスリジッドプリント配線板の両面に1層のビルドアップ層がそれぞれ設けられた6層構造になっている。
【0003】
フレックスリジッドプリント配線板は、図9(a)に示すように、両面FPC(フレキシブルプリント配線板)37を基材としている。両面FPC37は、帯状をしたフレキシブルなベースフィルム31と、このベースフィルム31の両面に積層された導体層を所定のパターンに形成された回路パターン32aおよび配線パターン32bと、ベースフィルム31の各面に設けられた回路パターン32aおよび配線パターン32bをそれぞれ覆うフィルムカバーレイ33とを有している。
【0004】
ベースフィルム31の中央部を除く各側部のそれぞれの表面には、所定のパターンに形成された回路パターン32aがそれぞれ設けられており、また、ベースフイルム31の中央部には、ベースフィルム31の各表面におけるそれぞれの側部上に設けられた回路パターン32a同士を電気的に接続する配線パターン32bがそれぞれ設けられており、各配線パターン32bが設けられた両面FPC37の中央部が、ケーブル部37aになっている。各回路パターン32aおよび配線パターン32bを覆うフィルムカバーレイ33は、ポリイミドフィルム等によって構成されている。
【0005】
基材である両面FPC37の各フィルムカバーレイ33には、まず、接着剤層としての多層積層樹脂34を介して、内層樹脂としてのガラスエポキシ基材35がそれぞれ多層積層される。多層接着剤層34および各ガラスエポキシ基材35は、それぞれ、両面FPC37におけるケーブル部37a以外の部分に積層されており、両面FPC37における中央部のケーブル部37aが露出した状態になっている。
【0006】
各ガラスエポキシ基材35が両面FPC37にそれぞれ積層されると、各ガラスエポキシ基材35の表面に、導体層がそれぞれ積層されて、フォトエッチング法等によって、所定の内層回路パターン36aとされる。
【0007】
このような状態になると、図9(b)に示すように、内層回路パターン36aがそれぞれ設けられた各ガラスエポキシ基材35に、ビルドアップ樹脂層38がそれぞれ積層される。ビルドアップ樹脂層38は、ラミネート、印刷、カーテンコーティング等の各種方法によって、各ガラスエポキシ基材35上にビルドアップ樹脂をそれぞれ塗布して形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、各ガラスエポキシ基材35上に塗布されるビルドアップ樹脂は、各ガラスエポキシ基材35の表面から、両面FPC37のケーブル部37aに流下するおそれがある。ガラスエポキシ基材35上に塗布されたビルドアップ樹脂がケーブル部37aに流下すると、図9(b)に示すように、ビルドアップ樹脂層38は、各ガラスエポキシ基材35の表面におけるケーブル部37aに近接した側縁部上における厚さが薄くなるおそれがある。
【0009】
各ガラスエポキシ基材35上にビルドアップ樹脂層38が積層されると、ケーブル部37a上の不要なビルドアップ樹脂が除去された後に、図9(c)に示すように、ビルドアップ樹脂層38の表面に導体層がそれぞれ積層されて、フォトエッチング処理によって所定の形状にパターニングされて、内層回路パターン39が、それぞれ、形成される。これにより、フレキシブルビルドアップ多層プリント配線板が得られる。
【0010】
この場合、前述したように、ケーブル部37aに近接した各ガラスエポキシ基材35の側縁部上のビルドアップ樹脂層38が薄くなっていると、その薄くなった部分に形成される回路パターン39が欠けたり、断線するおそれがある。
【0011】
また、ビルドアップ樹脂層38上に形成される回路パターン39を、導体層として銅メッキ層を形成した後に、銅メッキ層をエッチング処理することによって形成することもある。この場合には、ビルドアップ樹脂層38と銅メッキ層との密着性を改善するために、銅メッキ層を積層する前に、ビルドアップ樹脂層38が、過マンガン酸液等の強アルカリ性の処理液によって粗化処理される。しかしながら、ケーブル部17aには、耐アルカリ性でないポリイミドフィルム製のフィルムカバーレイ33が露出した状態になっているために、図10(a)に示すように、このフィルムカバーレイ33も処理液にて処理されて、溶解するおそれがある。これにより、フィルムカバーレイ33の厚さが減少したり、フィルムカバーレイ33にピンホールが発生するおそれがある。
【0012】
さらに、このような状態で、図10(b)に示すように、各ビルドアップ樹脂層38上からケーブル部37a上にわたってメッキ処理によって銅メッキ層41を形成すると、プラスチックフイルムであるポリイミド製のフィルムカバーレイ33の表面に銅メッキが、密着強度をほとんど持たない状態で析出されることになる。このように、フィルムカバーレイ33の表面に付着した銅メッキ層は、銅メッキ液内、あるいはその後の加工工程において、容易にフィルムカバーレイ33から剥離して脱落するために、銅メッキ液の汚染、エッチング不良等を招来するおそれがある。
【0013】
本発明は、このような問題を解決するものであり、その目的は、ビルドアップ樹脂層を確実に所定の厚さに形成することができ、しかも、FPCのケーブル部の柔軟性を損なうおそれのないフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法は、ベースフイルム上に回路パターンと、ケーブル部を構成する配線パターンとが設けられており、前記回路パターンおよび前記配線パターンがそれぞれフィルムカバーレイにて覆われたフレキシブルプリント配線板を準備する工程と、該フレキシブルプリント配線板の前記ケーブル部以外の部分に、接着剤層を介して内層樹脂を積層する工程と、該内層樹脂上に内層回路パターンを形成するとともに、前記ケーブル部に隣接する該内層樹脂の側縁部上に該側縁部に沿ってダミーパターンを設ける工程と、該内層樹脂上および前記ケーブル部上に、ビルドアップ樹脂を、該ビルドアップ樹脂が前記ケーブル部に流下することを前記ダミーパターンによって抑制しつつ塗布する工程と、前記ケーブル部上に塗布された前記ビルドアップ樹脂を除去することによって、前記内層樹脂上にビルドアップ樹脂層を形成する工程と、該ビルドアップ樹脂層上に外層回路パターンを形成する工程と、を包含することを特徴とする。
【0015】
前記ダミーパターンは、導体をエッチングして形成されている。
【0016】
前記ダミーパターンは、ソルダーレジストにて形成されている。
【0017】
前記ダミーパターンは、印刷レジストにて形成されている。
【0018】
前記ダミーパターンは、前記導体上にソルダーレジストまたは印刷レジストが積層されている。
【0019】
前記ダミーパターンは、ソルダーレジストと印刷レジストとの組み合わせによって形成されている。
【0020】
前記フレキシブルプリント配線板のケーブル部は、接着剤層にて覆われている。
【0021】
前記ケーブル部を覆う接着剤層は、前記フレキシブルプリント配線板と前記内層樹脂との間に設けられた前記接着剤層よりも薄くなっている。
【0022】
前記内層樹脂を積層する工程において、前記接着剤層が前記ケーブル部を覆って設けられており、前記内層回路パターンおよび前記ダミーパターンを設ける工程において、前記内層樹脂上および前記ケーブルを覆う前記接着剤層上に銅メッキを形成した後に、該銅メッキをパターニングすることによって、前記内層回路パターンおよび前記ダミーパターンが形成される
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1(a)〜(c)は、それぞれ、本発明のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法の一例における実施工程を示す断面図である。製造されるフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板は、4層のフレックスリジッドプリント配線板をコア材として、フレックスリジッドプリント配線板の両面に1層のビルドアップ層がそれぞれ設けられた6層構造になっている。
【0024】
フレックスリジッドプリント配線板は、両面FPC(フレキシブルプリント配線板)17を基材としている。両面FPC17は、帯状をしたフレキシブルなベースフィルム11と、このベースフィルム11の両面にそれぞれ積層された導体層を所定のパターンに形成された回路パターン12aおよび配線パターン12bと、ベースフィルム11の各面に設けられた回路パターン12aおよび配線パターン12bをそれぞれ覆うフィルムカバーレイ13とを有している。
【0025】
ベースフィルム11の中央部を除く各側部のそれぞれの表面には、所定のパターンに形成された回路パターン12aがそれぞれ設けられており、また、ベースフイルム11の中央部には、ベースフィルム11の各表面におけるそれぞれの側部上に設けられた回路パターン12a同士を電気的に接続する配線パターン12bがそれぞれ設けられている。そして、各配線パターン12bが設けられた両面FPC17の中央部が、ケーブル部17aになっている。各回路パターン12aおよび配線パターン12bを覆うフィルムカバーレイ13は、ポリイミドフィルム等によって構成されている。
【0026】
本発明方法では、まず、基材である両面FPC17の各フィルムカバーレイ13に、接着剤層としての多層接着剤層14を介して、内層樹脂としてのガラスエポキシ基材15をそれぞれ多層積層する。多層接着剤層14は、両面FPC17におけるケーブル部17a以外の部分に積層されるようになっており、また、各ガラスエポキシ基材15は、フィルムカバーレイ13上に積層する前に、予め金型打ち抜き等によって、ケーブル部17aに対応した中央部がそれぞれくり貫き加工されている。従って、両面FPC17は、各ガラスエポキシ基材15がそれぞれ積層されることによって、中央部のケーブル部17aが露出した状態になる。
【0027】
各ガラスエポキシ基材15が両面FPC17にそれぞれ積層されると、各ガラスエポキシ基材15の表面に、内層側の導体層がそれぞれ積層される。そして、積層された導体層が、フォトエッチング法等によって、所定の形状にパターニングされることにより、内層回路パターン16aが形成される。このとき、各導体層16を所定形状の回路パターン16aにエッチングする際に、図2〜図4に示すように、各ガラスエポキシ基材15の間に露出した両面FPC17のケーブル部17aに近接する各ガラスエポキシ基材15の表面に、ケーブル部17aの幅方向に沿うように、ダミーパターン16bがそれぞれ形成される。なお、図2および図3では、各ガラスエポキシ基材15の表面に形成される回路パターン16aをそれぞれ省略している。
【0028】
このような状態になると、図1(b)に示すように、回路パターン16aおよびダミーパターン16bがそれぞれ設けられた各ガラスエポキシ基材15に、フォトビア樹脂、レーザービア樹脂等によって構成されたビルドアップ樹脂層18がそれぞれ積層される。ビルドアップ樹脂層18は、ラミネート、印刷、カーテンコーティング等の各種方法によって、各ガラスエポキシ基材15上にビルドアップ樹脂をそれぞれ塗布することにより形成される。
【0029】
この場合、各ガラスエポキシ基材15上に塗布されるビルドアップ樹脂は、各ガラスエポキシ基材15の表面において、両面FPC17のケーブル部17aに近接した側縁部上に両面FPC17の幅方向に沿って設けられた各ダミーパターン16bによって、各ガラスエポキシ基材15のコーナー部からケーブル部17aに流下する量が抑制される。これにより、ケーブル部17aに近接した各ガラスエポキシ基材15の表面部分に積層されるビルドアップ樹脂層18が薄くなるおそれがない。
【0030】
このようにして、ビルドアップ樹脂層18が積層されると、ケーブル部17a上の不要なビルドアップ樹脂が除去された後に、図1(c)に示すように、ビルドアップ樹脂層18の表面に導体層がそれぞれ積層されて、積層された導体層がフォトエッチング処理によって、所定の形状にパターニングされて外層回路パターン19がそれぞれ形成される。これにより、フレキシブルビルドアップ多層プリント配線板が得られる。
【0031】
この場合、各ガラスエポキシ基材15上に積層された各ビルドアップ樹脂層18は、ケーブル部17aの近傍部分において薄くなることなく、所定の厚さになってるために、ケーブル部17a近傍に回路パターン19を形成するために導体層に所定のパターンを露光しても、明確にパターンが形成される。従って、その後のエッチング処理によって、外層回路パターン19を形成しても、形成される外層回路パターン19に欠けや断線が発生するおそれがない。
【0032】
なお、上記実施の形態では、ガラスエポキシ基材15上に形成されるダミーパターン16bを、ガラスエポキシ基材15上に積層された導体層をエッチング処理することによって形成する構成であったが、このような構成に限らず、例えば、図5(a)に示すように、ダミーパターン16bをソルダーレジストによって形成する構成、図5(b)に示すように、ダミーパターン16bをシンボル印刷等のレジスト印刷によって形成する構成、図5(c)に示すように、ダミーパターン16bを導体16c上にソルダーレジスト16dを積層して形成する構成、図5(d)に示すように、ダミーパターン16bを導体16c上にシンボル印刷等のレジスト印刷16eを積層して形成する構成、図5(e)に示すように、ダミーパターン16bをソルダーレジスト16d上にシンボル印刷等のレジスト印刷を積層して形成する構成、図5(f)に示すように、ダミーパターン16bを、導体16cと、この導体16cに対してケーブル部17aに近接したガラスエポキシ基材15の角部側に沿って配置されたソルダーレジスト16dとによって形成する構成、図5(g)に示すように、ダミーパターン16bを、導体16cと、この導体16cに対してケーブル部17aに近接したガラスエポキシ基材15の側縁側に沿って配置されたシンボル印刷等のレジスト印刷16eとによって形成する構成等としてもよい。
【0033】
図6は、それぞれ、本発明のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法の他の例における実施の工程を示す断面図である。本例では、基材である両面FPC17の各フィルムカバーレイ13には、接着剤層としての多層接着剤層14を、それぞれ、全面にわたって積層する。そして、予め金型打ち抜き等によって、ケーブル部17aに対応した中央部がそれぞれくり貫き加工された各ガラスエポキシ基材15を、各多層接着剤層14を介して、両面FPC17上に積層する。
【0034】
その後、図6(a)に示すように、各ガラスエポキシ樹脂15上からケーブル部17a上に設けられた多層積層樹脂14上にわたって銅メッキ処理して、IHV(インナーバイアホール)の導通のための銅メッキ層21を形成する。銅メッキ層21は、両面FPC17のケーブル部17aに設けられた多層積層樹脂14上に密着した状態になる。
【0035】
その後、エッチング処理によって、図6(b)に示すように、ケーブル部17a上の銅メッキ層21を除去するとともに、各ガラスエポキシ樹脂層15上の銅メッキ層21を所定の形状にパターニングして、銅メッキ製の内層パターン回路16aおよびダミーパターン16bをそれぞれ形成する。そして、内層回路パターン16aおよびダミーパターン16bが形成された各ガラスエポキシ基材15に、ビルドアップ樹脂を塗布してビルドアップ樹脂層18を積層する。
【0036】
この場合も、各ガラスエポキシ基材15に塗布されるビルドアップ樹脂は、ダミーパターン16bによって、ケーブル部17a上に流下する量が抑制され、積層されるビルドアップ樹脂18が、ケーブル部17aに近接した側縁部において薄くなるおそれがない。
【0037】
図6(c)に示すように、各ガラスエポキシ基材15上にビルドアップ樹脂層18が積層されると、ビルドアップ樹脂層18の表面が、過マンガン液等の強アルカリ性の処理液にて粗化処理される。この場合には、ケーブル部17a上には多層積層樹脂14が積層されてケーブル部が多層積層樹脂14にて覆われた状態になっているために、強アルカリ液によって、ケーブル部17aにおけるポリイミドフィルムによって形成されたフィルムカバーレイ13が溶解するおそれがなく、従って、フィルムカバーレイ13の厚みが減少したり、フィルムカバーレイ13にピンホールが発生するおそれがない。
【0038】
ビルドアップ樹脂層18が強アルカリ性の処理液によって粗化処理されると、図6(d)に示すように、各ビルドアップ樹脂層18上からケーブル部17a上に設けられた多層積層樹脂14上にわたって銅メッキ処理されて、IHV(インナーバイアホール)の導通のための銅メッキ層22を形成する。銅メッキ層22は、両面FPC17のケーブル部17aに設けられた多層積層樹脂14上に密着した状態になる。
【0039】
この場合には、フィルムカバーレイ13が多層積層樹脂14によって覆われているために、フィルムカバーレイ13の表面に、銅が、直接、析出するおそれがなく、従って、銅メッキ液内、またはその後の加工工程において、銅メッキの破片等が脱落するおそれがない。
【0040】
その後、エッチング処理によって、図6(e)に示すように、ケーブル部17a上の銅メッキ層22を除去するとともに、各ビルドアップ樹脂層18上の銅メッキ層22を所定の形状にパターニングして、銅メッキ製の外層パターン回路19をそれぞれ形成する。これにより、フレキシブルビルドアップ多層プリント配線板が得られる。
【0041】
この場合、ケーブル部17a上の銅メッキ層22部分の厚さが、各ビルドアップ樹脂層18上に設けられた銅メッキ層22部分と同一の厚さになっているために、各ビルドアップ樹脂層18上の銅メッキ層22をパターニングする際のエッチング処理と同時にケーブル部17a上の銅メッキ層22部分を除去することができる。従って、ケーブル部17a上の銅メッキ層22を除去するためのエッチング処理を特に実施する必要がない。
【0042】
なお、ケーブル部17aに積層される多層積層樹脂14としては、例えば、ガラスクロス等の心材のない変性エポキシ樹脂が使用されており、従って、多層積層樹脂14が完全に熱硬化した後も、柔軟性を有している。従って、多層積層樹脂14によってケーブル部17aの柔軟性が損なわれるおそれがない。
【0043】
両面FRP17のケーブル部17aは、例えば、図7(a)に示すように、基材である両面FPC(フレキシブルプリント配線板)17に設けられたフィルムカバーレイ13に予め設ける構成としてもよい。
【0044】
フィルムカバーレイ13は、ポリイミドフィルムの両面に接着剤樹脂層をそれぞれコーティングして構成されている。フィルムカバーレイ13におけるベースフィルム11に対向する表面にコーティングされた接着剤樹脂層の厚さは、通常のフィルムカバーレイ13の接着剤樹脂層のコーティング厚さと同様に、20〜50μm程度になっているのに対して、反対側の表面に設けられた接着剤樹脂層13aの厚さは、ケーブル部17aの柔軟性を損なわないように、5〜15μm程度に薄く構成されている。
【0045】
このような両面FPC17を使用する場合も、図6に示すフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法と同様の工程によって、両面FPC17の各側部上に、多層積層樹脂14およびガラスエポキシ基材15をそれぞれ積層して、強アルカリ性の処理液によって各ガラスエポキシ基材15の表面を粗化処理する。この場合、両面FPC17のケーブル部17aの表面には、フィルムカバーレイ13における薄層の接着剤樹脂層13aが露出しており、その接着剤樹脂層13aが処理液に対する保護層として機能する。
【0046】
その後、銅メッキ処理およびエッチング処理によって、各ガラスエポキシ基材15上に、内層回路パターン16aおよびダミーパターン16bをそれぞれ形成して、各ガラスエポキシ基材15上に、ビルドアップ層18をそれぞれ設ける。これにより、図7(b)に示す積層構造が得られる。
【0047】
両面FRP17のケーブル部17aは、フィルムカバーレイ13に設けられた接着剤樹脂層13aの各側部上には、多層積層樹脂14がそれぞれ積層されて、多層積層樹脂13aと一体化されている。従って、ケーブル部17aに設けられた接着剤樹脂層13aは、フィルムカバーレイ13とガラスエポキシ基材15との間の接着剤樹脂層13aおよび接着剤多層積層樹脂14の厚さよりも薄くなっており、ケーブル部17aの柔軟性が確保されている。
【0048】
図8(a)および(b)は、本発明のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法の実施状態の他の例をにおける各工程を示す断面図である。この例でも、基材である両面FPC17の各フィルムカバーレイ13には、接着剤層としての多層接着剤層14を、それぞれ、全面にわたって積層する。そして、予め金型打ち抜き等によって、ケーブル部17aに対応した中央部がそれぞれくり貫き加工された各ガラスエポキシ基材15を、各多層接着剤層14を介して、両面FPC17上に積層する。
【0049】
その後、図8(a)に示すように、各ガラスエポキシ基材15の表面からケーブル部17a上に積層された多層積層樹脂14上にわたって、銅メッキ層21を形成する。銅メッキ層21としては、例えば、インナーバイアホール(IVH)に設けられる銅メッキと同様の銅メッキが使用される。そして、各ガラスエポキシ基材15上に設けられた銅メッキ層21をエッチング処理して、内層回路パターン16aおよびダミーパターン16bをそれぞれ形成する。この場合、ケーブル部17a上の多層積層樹脂14上に設けられた銅メッキ層21は除去されることなく、そのまま残される。
【0050】
その後、図8(b)に示すように、内層回路パターン16aおよびダミーパターン16bが形成された各ガラスエポキシ基材15に、ビルドアップ樹脂を塗布してビルドアップ樹脂層18を積層する。この場合も、ビルドアップ樹脂を各ガラスエポキシ基材15に塗布しても、ビルドアップ樹脂は、ダミーパターン16bによって、ケーブル部17a上に流下する量が抑制され、積層されるビルドアップ樹脂層18が、ケーブル部17aに近接した側縁部において薄くなるおそれがない。
【0051】
各ガラスエポキシ基材15上にビルドアップ樹脂層18が積層されると、ビルドアップ樹脂層18の表面を、過マンガン液等の強アルカリ性の処理液にて粗化処理する。この場合には、ケーブル部17a上には多層積層樹脂14を介して銅メッキ層21が積層されて、ケーブル部17aが銅メッキ層21にて覆われた状態になっているために、強アルカリ液によって、ケーブル部17aにおけるポリイミドフィルムによって形成されたフィルムカバーレイ13が溶解するおそれがなく、従って、フィルムカバーレイ13の厚みが減少したり、ピンホールが発生するおそれがない。
【0052】
ビルドアップ樹脂層18が強アルカリ性の処理液によって粗化処理されると、各ビルドアップ樹脂層18上およびケーブル部17aにおける多層積層樹脂14上に銅メッキ処理によって銅メッキ層を形成する。そして、エッチング処理によって、ケーブル部17a上の銅メッキ層を除去するとともに、ビルドアップ樹脂層18上の銅メッキ層を所定形状にパターニングして銅メッキの外層パターン回路19を形成する。これにより、フレキシブルビルドアップ多層プリント配線板が得られる。
【0053】
【発明の効果】
本発明のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法は、このように、内層樹脂上にビルドアップ樹脂層を積層する際に、ビルドアップ樹脂がケーブル部に流下するおそれがなく、従って、ビルドアップ樹脂層を全体にわたって所定の厚さに形成することができる。また、ケーブル部が適当な保護層によって覆われていることによって、回路パターンをメッキ層によって構成する前工程において、内層樹脂を粗化処理する場合にも、ケーブル部が処理液によって損なわれるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、それぞれ、本発明のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法の実施の形態の一例における各工程を示す断面図である。
【図2】図1(a)に示す積層体の平面図である。
【図3】その斜視図である。
【図4】その要部を拡大して示す断面図である。
【図5】(a)〜(g)は、それぞれ、ダミーパターンの他の例を示す断面図である。
【図6】(a)〜(e)は、それぞれ、本発明のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法の実施の形態の他の例における各工程を示す断面図である。
【図7】(a)および(b)は、それぞれ、本発明のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法の実施の形態のさらに他の例における各工程を示す断面図である。
【図8】(a)および(b)は、それぞれ、本発明のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法の実施の形態のさらに他の例における各工程を示す断面図である。
【図9】(a)〜(c)は、それぞれ、従来のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法の一例における各工程を示す断面図である。
【図10】(a)および(b)は、それぞれ、従来のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法の一例における各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
11 ベースフィルム
12a 回路パターン
12b 配線パターン
13 フィルムカバーレイ
14 多層積層樹脂
15 ガラスエポキシ基材
16a 内層回路パターン
16b ダミーパターン
17 両面FPC
17a ケーブル部
18 ビルドアップ樹脂層
19 外層回路パターン
21 銅メッキ内層
22 銅メッキ外層

Claims (9)

  1. ベースフイルム上に回路パターンと、ケーブル部を構成する配線パターンとが設けられており、前記回路パターンおよび前記配線パターンがそれぞれフィルムカバーレイにて覆われたフレキシブルプリント配線板を準備する工程と、
    該フレキシブルプリント配線板の前記ケーブル部以外の部分に、接着剤層を介して内層樹脂を積層する工程と、
    該内層樹脂上に内層回路パターンを形成するとともに、前記ケーブル部に隣接する該内層樹脂の側縁部上に該側縁部に沿ってダミーパターンを設ける工程と、
    該内層樹脂上および前記ケーブル部上に、ビルドアップ樹脂を、該ビルドアップ樹脂が前記ケーブル部に流下することを前記ダミーパターンによって抑制しつつ塗布する工程と、
    前記ケーブル部上に塗布された前記ビルドアップ樹脂を除去することによって、前記内層樹脂上にビルドアップ樹脂層を形成する工程と、
    該ビルドアップ樹脂層上に外層回路パターンを形成する工程と、
    を包含することを特徴とするフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
  2. 前記ダミーパターンは、導体をエッチングして形成されている請求項1に記載のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
  3. 前記ダミーパターンは、ソルダーレジストにて形成されている請求項1に記載のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
  4. 前記ダミーパターンは、印刷レジストにて形成されている請求項1に記載のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
  5. 前記ダミーパターンは、前記導体上にソルダーレジストまたは印刷レジストが積層されている請求項2に記載のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
  6. 前記ダミーパターンは、ソルダーレジストと印刷レジストとの組み合わせによって形成されている請求項1に記載のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
  7. 前記フレキシブルプリント配線板のケーブル部は、接着剤層にて覆われている請求項1に記載のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
  8. 前記ケーブル部を覆う接着剤層は、前記フレキシブルプリント配線板と前記内層樹脂との間に設けられた前記接着剤層よりも薄くなっている請求項7に記載のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
  9. 前記内層樹脂を積層する工程において、前記接着剤層が前記ケーブル部を覆って設けられており、
    前記内層回路パターンおよび前記ダミーパターンを設ける工程において、前記内層樹脂上および前記ケーブルを覆う前記接着剤層上に銅メッキを形成した後に、該銅メッキをパターニングすることによって、前記内層回路パターンおよび前記ダミーパターンが形成される、請求項1に記載のフレキシブルビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
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