JP3711024B2 - ガス燃焼器監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯器等のガス燃焼器の不完全燃焼等を監視するガス燃焼器監視装置に関し、特に、高沸点の有機物等にガスセンサが汚染され、ゼロ点変動が発生した場合でも安定したセンサ出力を検出することが可能なガス燃焼器監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
給湯器等のガス燃焼器の監視制御をするため、ガス排気中のCO濃度を検出する検出素子として接触燃焼式センサを用いたガス燃焼器監視装置がある。この種の接触燃焼式センサは、例えば、図2に示すように、20〜50μmの細い白金線21をコイル状に形成し、この上に触媒22(Al2O3)を塗布し、更に乾燥及び焼成がおこなわれて形成されている。そして、このセンサは不完全燃焼ガスが存在すると、その中に含まれるCO、H2と触媒との反応熱で白金線コイルの抵抗値が上昇する現象を利用して、不完全燃焼ガスの検知を行う。そして不完全燃焼ガスを検知すると、この監視装置は不完全燃焼ガスを排気しているガス燃焼器の遮断制御等の異常処理を行う。なお、上述の接触燃焼式センサの一例は、特開平9−264862号公報にも記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この接触燃焼式センサは、被測定ガス中のCO濃度に対応して発生する起電力に基づく電位差によりCO濃度を検知することができるが、長時間、センサが無通電の状態にあると高沸点物質等がセンサ表面に付着し、このため再起動した際にセンサのゼロ点変動が生じ、正確にCO濃度を検出できないという問題があった。このため、確実に給湯器の制御を行うことができない可能性があった。
【0004】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、センサが高沸点の有機物等にセンサが汚染され、ゼロ点変動が発生した場合でも、安定したセンサ出力を供給し、確実に給湯器の制御を行うことができるガス燃焼器監視装置を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のガス燃焼器監視装置は、図1の基本構成図に示すように、ガス燃焼器7から排出される排気中のCO濃度を接触燃焼式COセンサ2にて検出し、前記CO濃度を示すCO濃度検出出力に基づいて前記ガス燃焼器7の監視制御を行うガス燃焼器監視装置であって、前記COセンサ2に電源を供給するセンサ電源回路3と、前記COセンサ2にヒートアップのための電源供給制御をすることにより、前記COセンサ2に付着した汚染物質を除去するための汚染物質除去温度に前記COセンサ2をヒートアップするヒートアップ手段101と、一定のCO濃度における前記CO濃度検出出力の基準値からのずれであるゼロ点変動値を、基準値であるゼロ点にソフトウエア的に補正するゼロ点補正手段102と、前記センサ電源回路3による前記COセンサ2に対する継続的な無通電時間を積算する無通電時間積算手段103と、前記積算された前記無通電時間が所定の基準積算値を超えたと判断される場合、前記センサ電源回路3から前記COセンサ2に対する電源供給制御をすると共に、前記ゼロ点変動値を検出するゼロ点変動値検出手段104と、前記ゼロ点変動値検出手段104にて検出された前記ゼロ点変動値が、正常であると判断される正常基準値より小さい場合、前記無通電時間積算手段103が新たに無通電時間を積算するように制御する正常時制御手段105と、前記ゼロ点変動値検出手段104にて検出された前記ゼロ点変動値が、前記ゼロ点変動値が異常であると判断される前記異常基準値より大きい場合、前記COセンサ2を汚染物質除去温度にヒートアップするように前記ヒートアップ手段101を制御すると共に前記ゼロ点変動値を補正するように前記ゼロ点補正手段102を制御した後、新たに無通電時間を積算するように前記無通電時間積算手段103を制御する第1異常時制御手段106とを有することを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、ヒートアップ手段101はCOセンサ2に付着した汚染物質を除去するための汚染物質除去温度にCOセンサ2をヒートアップする。ゼロ点補正手段102はゼロ点変動値をソフトウエア的に補正する。無通電時間積算手段103はCOセンサ2に対する継続的な無通電時間を積算する。ゼロ点変動値検出手段104は積算された無通電時間が所定の基準積算値を超えたと判断される場合、COセンサ2に対する電源供給制御をすると共に、ゼロ点変動値を検出する。正常時制御手段105は検出されたゼロ点変動値が正常基準値より小さい場合、無通電時間積算手段103が新たに無通電時間を積算するように制御する。そして、第1異常時制御手段106は検出されたゼロ点変動値が異常基準値より大きい場合、COセンサ2を汚染物質除去温度にヒートアップするようにヒートアップ手段101を制御すると共にゼロ点変動値を補正するようにゼロ点補正手段102を制御した後、新たに無通電時間を積算するように無通電時間積算手段103を制御する。このように、ゼロ点変動値が異常基準値より大きい場合、COセンサ2を汚染物質除去温度にヒートアップすると共にゼロ点変動値を補正した後、新たに無通電時間を積算するようにしているので、無通電状態が続いた後でも常に安定的にCO濃度検知ができるようになる。
【0007】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載のガス燃焼器監視装置は、図1の基本構成図に示すように、請求項1記載のガス燃焼器監視装置において、前記ゼロ点変動値検出手段104にて検出された前記ゼロ点変動値が、前記正常基準値から前記異常基準値の間である場合、前記COセンサ2を汚染物質除去温度にヒートアップすることなしに、前記ゼロ点変動値を補正するように前記ゼロ点補正手段102を制御した後、新たに無通電時間を積算するように前記無通電時間積算手段103を制御する第2異常時制御手段107を更に有することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、ゼロ点変動値が、正常基準値から異常基準値の間である場合には、COセンサ2を汚染物質除去温度にヒートアップすることなしに、ゼロ点変動値を補正した後、新たに無通電時間を積算するようにしているので、低消費電力化の一助となる。すなわち、ゼロ点変動値が上記のように中間的な値である場合には、ヒートアップなしにゼロ点補正のみが行われて、新たに無通電時間の積算をすることにより、必要な場合のみにヒートアップが行われるようになる。
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載のガス燃焼器監視装置は、図1の基本構成図に示すように、請求項2記載のガス燃焼器監視装置において、前記積算された前記無通電時間が所定の基準積算値を超えない場合には、前記ガス燃焼器7がオンされない限り、前記センサ電源回路3から前記COセンサ2に対する電源供給停止制御をする電源供給停止制御手段108を更に有することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、積算された無通電時間が所定の基準積算値を超えない場合には、ガス燃焼器7がオンされない限り、センサ電源回路3からCOセンサ2に対する電源供給停止制御をするようにしているので、CO濃度検出時以外はCOセンサ2をオフ状態に維持することができるようになる。
【0011】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載のガス燃焼器監視装置は、図1の基本構成図に示すように、請求項1〜3記載いずれか記載のガス燃焼器監視装置において、前記ヒートアップの温度は、約摂氏590度であることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、ヒートアップの温度は約摂氏590度である。すなわち、この温度は一般的に有機物の離脱温度としては、炭素分解させるために最適であるとされているものであり、上記汚染物質の主成分である付着した有機物を効果的に除去できるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本実施形態のガス燃焼器監視装置に関わるハードウエア構成について図3を用いて説明する。図3は、本実施形態のガス燃焼器監視装置の概要を示すブロック図である。
図3のブロック図に示すように、本ガス燃焼器監視装置は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)1、COセンサ2、センサ電源回路3、増幅回路4、異常報知部5、電源スイッチ(SW)6を含んで構成される。このような構成のガス燃焼器監視装置は、監視されるべき給湯器7等のガス燃焼器に接続される。本ガス燃焼器監視装置は、給湯器7がオンされたことに応答して監視を開始し、監視中にCO濃度異常を検出した際には図示しない遮断弁を閉じて給湯器7のガス供給を遮断制御するように接続されている。更に、本ガス燃焼器監視装置は給湯器7の排気ガスに含まれるCOガスの濃度を検出できるように、給湯器7の排気口内部にはCOセンサ2が配置されている。
なお、実際的には、検出素子としての上記COセンサ2は、温度補償素子と共にブリッジ回路を構成している。この構成は、例えば、上記特開平9−264862号公報にも記載されており、ここでは、排気中のCOガスによりCOセンサ2の抵抗値が上昇することで、ブリッジ回路の平衡が崩れることにより生成する電流値を検出することによって、CO濃度値を検出するようになっている。そして、補償素子は雰囲気温度の変動によるCOセンサ2の抵抗値の変動を相殺して、COセンサ2のCO濃度による抵抗値の上昇のみを取り出せるようにしている。但し、本実施形態の要旨を理解するためには、この補償素子は必要ないので、図面には記載していない。
【0014】
上記MPU1は、給湯器7からのオン信号を受信すると、センサ電源回路3によりCOセンサ2に所定の駆動電流を供給させてCO濃度検出を開始させる。また、図4を用いて後述するが、ゼロ点変動が起きた場合の不具合を解決するため、MPU1はゼロ点監視処理及び高温ヒートアップ処理を通常の監視処理に挿入して、安全にCO検知できるように制御する。
更にMPU1は、内部に図示しない読み出し専用のメモリ(以下ROMと略記)、読み出し書き込み自在のメモリ(以下RAMと略記)、及び後述の無通電時間積算のための時刻情報を出力するタイマを有している。ROMには本実施形態に関わるプログラムや固定データ等が予め格納されている。RAMは処理の過程で発生する各種のデータを格納する各種格納エリア等を有して構成されている。
【0015】
COセンサ2は、図2で示した接触燃焼式COセンサである。給湯器7からの排気ガスは、給湯器7の排気ガス入口より流入し、前述のようにCOセンサ2に導入されてセンサ素子に接触することによりCO濃度が検出されて、給湯器7のガス出口から流出する。
【0016】
センサ電源回路3は、COセンサ2をヒートアップしたり、最適に駆動させたりするための電源を供給するものである。増幅回路4は、COセンサ2によるCO濃度検出出力を増幅して、それをMPU1に供給する。異常報知部5は、CO濃度異常が判定された際、MPU1に指令されて警報音を発生させたり、警報を表示させたりしてのCO濃度異常を報知する音声発生装置及び表示装置である。
【0017】
このような構成の本ガス燃焼器監視装置の処理動作を次に図4を用いて説明する。図4は本実施形態のガス燃焼器監視装置に関わる処理動作を示すフローチャートである。
電源SW6がオンされた後、ステップS1においてMPU1は待機状態を維持する。すなわち、ここで、MPU1はセンサ電源回路3を制御してCOセンサ2を無通電状態に維持する。なお、ここでは上記RAM中の無通電時間の積算値を格納する無通電カウンタがゼロクリアされる。
【0018】
次にステップS2において、MPU1は上記タイマを利用して無通電時間の積算を行ない、積算値を上記無通電カウンタに書き込む。このステップS2は、請求項1の通電時間積算手段に相当する。
次にステップS3において、MPU1は無通電時間が4時間以上であるかどうかを判定する。すなわち、MPU1は上記無通電カウンタの積算値を参照して、その値が例えば4時間以上であるかどうかを判定し、それが4時間以上であればゼロ点補正及び/又はヒートアップを行うべくステップS10に移行し(ステップS3のY)、まだ4時間に達していなければステップS4に移行する。なおこの4時間は、請求項1の基準積算値に相当する。
【0019】
ステップS4において、MPU1は給湯器7がオンされているかどうかを判定する。ここで、給湯器7がオンされていると判定されない限り、ステップS1に戻り待機状態維持及び無通電時間の積算を継続する(ステップS4のN)。このように、CO濃度検出時以外はCOセンサ2をオフ状態に維持することにより低消費電力化が促進される。オフ状態を継続することによるCOセンサ2に付着する汚染物質は、後述するヒートアップ処理によって除去されるので、ガス燃焼器稼働時のCO濃度監視も安全確実に行われる。
このステップS4において、給湯器7がオンされていると判定されるとCO濃度異常の監視をおこなうべく処理はステップS5に移行する(ステップS4のY)。このステップS4は、請求項3の電源供給停止制御手段に相当する。
【0020】
ステップS5において、MPU1はセンサ電源回路3を制御してCOセンサ2をオンする。すなわち、COセンサ2はセンサ電源回路3から、CO濃度検出をするのに適当な電源供給を開始する。
次にステップS6において、MPU1は増幅回路4により増幅されたCOセンサ2からのCO濃度検出を受信し、ステップS7において、受信したCO濃度検出値を、CO濃度異常と判定される予め定められた基準値と比較して濃度判定を行う。CO濃度が正常であると判定される限り処理はステップS6に戻りCO濃度監視が継続されるが(ステップS7の正常時)、CO濃度が異常であると判定されると異常処理を行うべく処理はステップS8に移行する(ステップS7の異常時)。
【0021】
異常処理として、ステップS8において給湯器7へのガス遮断処理が行われ、ステップS9において異常報知部5が制御されて警報音発生や警報表示等の異常報知が行われる。なお、所定時間、この警報報知が継続した後、又は所定の警報停止トリガー等により、警報停止されると処理は再びステップS1に戻る。なお、上記ステップS5〜9は、請求項4の監視制御手段に相当する。
【0022】
一方、上述したステップS3で無通電時間が4時間以上であると判定された結果移行したステップS10においては、まずCOセンサ2の電源がオンされる。更にステップS11において、ゼロ点補正チェックが行われる。すなわち、ここでは給湯器7はオフ状態であるので、例えば、大気ベースのCO濃度を利用してゼロ点が前回と比較してどの程度変動しているかが検出された後、処理はステップS12に移行する。なお、これらステップS10及び11は、請求項1のゼロ点変動値検出手段に相当する。
【0023】
ステップS12及びステップS13においては、ステップS11において検出されたゼロ点変動値に基づいて、その変動値に対応した処理が割り当てられる。まず、ステップS12においては、ゼロ点変動値が正常であると判断される正常基準値Xppmと比較される。ここで、ゼロ点変動値が正常基準値Xppmより小さいと判定された場合、ゼロ点補正の必要はないので、待機状態を継続すべく、直接処理をステップS1に戻す(ステップS12のY)。これは、請求項1の正常時制御手段に相当する。
このように、ゼロ点変動値が正常基準値Xppmより小さい場合には、直接待機状態に戻されるので、無駄な制御や電力消費が発生することがない。またステップS12で、ゼロ点変動値が正常基準値Xppm以上であると判定された場合、ゼロ点補正及び/又はヒートアップの必要性があるので、処理をステップS13に移行する(ステップS12のN)。
【0024】
ステップS13においては、ステップS11において検出されたゼロ点変動値が、更に異常であると判断される異常基準値Yppmも加えて比較される。ここで、ゼロ点変動値が正常基準値Xppmと異常基準値Yppmとの間にあると判定された場合には、ゼロ点補正を行うべく処理はステップS15に移行し(ステップS13のY)、ゼロ点変動値が異常基準値Yppmより大きいと判定された場合には、ヒートアップかつゼロ点補正を行うべく処理はステップS14に移行する(ステップS13のN)。
上述のように、ゼロ点変動値が正常基準値から異常基準値の間である場合には、COセンサ2を汚染物質除去温度にヒートアップすることなしに、ゼロ点変動値を補正した後、再び無通電時間を積算するようにしているので、低消費電力化の一助となる。これに関わるステップS12、13及び15は請求項1の第2異常時制御手段に相当する。
【0025】
ステップS14において、MPU1はセンサ電源回路3を制御して、COセンサ2から高沸点の有機物等を除去すべく、例えば、20〜30秒間、摂氏590度にCOセンサ2をヒートアップする。この摂氏590度というヒートアップ温度は、一般的に有機物の離脱温度としては、炭素分解させるために最適であるとされているもので、請求項の汚染物質除去温度に相当する。このヒートアップによる効果を図5のグラフを用いて説明すると、有機物が付着した状態の図中初期値(黒丸印)で示すヒートアップ前のセンサの温度特性が、摂氏590度のヒートアップ後には図中ヒートアップ後(黒四角印)に示すような特性に変化する。すなわち、摂氏590度のヒートアップ後には、付着した有機物等が除去されて、温度変化に対して換算濃度の変化量が小さくなり、より正確にCO濃度検出が行えるようになる。なお、このステップS14は、請求項1のヒートアップ手段に相当する。
またステップS15においては、MPU1はステップS11で検出したゼロ点変動値をキャンセルするように、検出電流−CO濃度変換テーブルの内容を補正したりする。そして、この処理が終了すると、待機状態を継続すべく、処理はステップS1に戻される。なお、このステップS14は、請求項1のゼロ点補正手段に相当する。
【0026】
上述のように、ゼロ点変動値が異常基準値より大きい場合、ステップS14でCOセンサ2を約摂氏590度にヒートアップすると共にステップS15でゼロ点変動値を補正した後ステップS1に戻り、新たに無通電時間を積算するようにしているので、無通電状態が続いた後でも常に安定的にCO濃度検知ができるようになる。これらステップS12〜15は、請求項1の第1異常時制御手段に相当する。また、ステップS1に戻った後は、給湯器7がオンされない限り、再度COセンサ2を無通電状態に維持するようにしているので、無駄な電力を消費することもない。
以上のように、本実施形態によれば、無駄な電力を抑制しつつ、安全確実にガス燃焼器7の監視ができるガス燃焼器監視装置が得られるようになる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、ゼロ点変動値が異常基準値より大きい場合、COセンサ2を汚染物質除去温度にヒートアップすると共にゼロ点変動値を補正した後、新たに無通電時間を積算するようにしているので、無通電状態が続いた後でも常に安定的にCO濃度検知ができるようになる。この結果、請求項1記載の発明によれば、安全確実にガス燃焼器7の監視ができるようになる。
【0028】
請求項2記載の発明によれば、ゼロ点変動値が、正常基準値から異常基準値の間である場合には、COセンサ2を汚染物質除去温度にヒートアップすることなしに、ゼロ点変動値を補正した後、新たに無通電時間を積算するようにしているので、低消費電力化の一助となる。すなわち、ゼロ点変動値が上記のように中間的な値である場合には、ヒートアップなしにゼロ点補正のみが行われて、新たに無通電時間の積算をすることにより、必要な場合のみにヒートアップが行われるようになるので、請求項2記載の発明によれば、低消費電力化を達成しつつかつ安全確実にガス燃焼器7の監視ができるようになる。
【0029】
請求項3記載の発明によれば、積算された無通電時間が所定の基準積算値を超えない場合には、ガス燃焼器7がオンされない限り、センサ電源回路3からCOセンサ2に対する電源供給停止制御をするようにしているので、CO濃度検出時以外はCOセンサ2をオフ状態に維持することができるようになり、更に低消費電力化を促進しつつ安全確実にガス燃焼器7の監視ができる。
【0030】
請求項4記載の発明によれば、ヒートアップの温度は、約摂氏590度である。すなわち、この温度は一般的に有機物の離脱温度としては、炭素分解させるために最適であるとされているものであり、上記汚染物質の主成分である付着した有機物を効果的に除去できる。この結果、請求項4記載の発明によれば、更に安全確実にガス燃焼器7の監視ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス燃焼器監視装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に関わる接触燃焼式センサを示す概略図である。
【図3】本実施形態のガス燃焼器監視装置の概要を示すブロック図である。
【図4】本実施形態のガス燃焼器監視装置に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【図5】ヒートアップ前後の温度と換算濃度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 MPU
2 COセンサ
3 センサ電源回路
4 増幅回路
5 異常報知部
6 電源SW
7 給湯器(ガス燃焼器)
21 白金線
22 触媒
Claims (4)
- ガス燃焼器から排出される排気中のCO濃度を接触燃焼式COセンサにて検出し、前記CO濃度を示すCO濃度検出出力に基づいて前記ガス燃焼器の監視制御を行うガス燃焼器監視装置であって、
前記COセンサに電源を供給するセンサ電源回路と、
前記COセンサにヒートアップのための電源供給制御をすることにより、前記COセンサに付着した汚染物質を除去するための汚染物質除去温度に前記COセンサをヒートアップするヒートアップ手段と、
一定のCO濃度における前記CO濃度検出出力の基準値からのずれであるゼロ点変動値を、基準値であるゼロ点にソフトウエア的に補正するゼロ点補正手段と、
前記センサ電源回路による前記COセンサに対する継続的な無通電時間を積算する無通電時間積算手段と、
前記積算された前記無通電時間が所定の基準積算値を超えたと判断される場合、前記センサ電源回路から前記COセンサに対する電源供給制御をすると共に、前記ゼロ点変動値を検出するゼロ点変動値検出手段と、
前記ゼロ点変動値検出手段にて検出された前記ゼロ点変動値が、正常であると判断される正常基準値より小さい場合、前記無通電時間積算手段が新たに無通電時間を積算するように制御する正常時制御手段と、
前記ゼロ点変動値検出手段にて検出された前記ゼロ点変動値が、前記ゼロ点変動値が異常であると判断される前記異常基準値より大きい場合、前記COセンサを汚染物質除去温度にヒートアップするように前記ヒートアップ手段を制御すると共に前記ゼロ点変動値を補正するように前記ゼロ点補正手段を制御した後、新たに無通電時間を積算するように前記無通電時間積算手段を制御する第1異常時制御手段と、
を有することを特徴とするガス燃焼器監視装置。 - 請求項1記載のガス燃焼器監視装置において、
前記ゼロ点変動値検出手段にて検出された前記ゼロ点変動値が、前記正常基準値から前記異常基準値の間である場合、前記COセンサを汚染物質除去温度にヒートアップすることなしに、前記ゼロ点変動値を補正するように前記ゼロ点補正手段を制御した後、新たに無通電時間を積算するように前記無通電時間積算手段を制御する第2異常時制御手段
を更に有することを特徴とするガス燃焼器監視装置。 - 請求項2記載のガス燃焼器監視装置において、
前記積算された前記無通電時間が所定の基準積算値を超えない場合には、前記ガス燃焼器がオンされない限り、前記センサ電源回路から前記COセンサに対する電源供給停止制御をする電源供給停止制御手段
を更に有することを特徴とするガス燃焼器監視装置。 - 請求項1〜3記載いずれか記載のガス燃焼器監視装置において、
前記ヒートアップの温度は、約摂氏590度である
ことを特徴とするガス燃焼器監視装置。
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