JP3710269B2 - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真フイルムにプリント範囲指定用の光学マークを写し込むレンズ付きフイルムユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レンズ付きフイルムユニットは、簡単な撮影機構と未使用のフイルムカートリッジ、及びストロボユニット等が組み込まれ、誰にでも手軽に撮影が可能なことから一般に広く利用されている。
【0003】
ところで、近年、プリント写真の魅力や楽しみをより広げるために、撮影された被写体の種類や大きさによって、アスペクト比の異なるプリント写真が提供されている。このようなプリント写真として、画像を従来のアスペクト比であるCサイズプリント(89mm×127mm)の他、横方向の長さを倍にしたパノラマプリント(89mm×252mm)、及び近年普及しつつあるAPS(ADVANCED PHOTO SYSTEM)における標準サイズとなる、ハイビジョンテレビ放送での画面アスペクト比に近似させたHサイズプリント(89mm×158mm)等が一般に知られている。
【0004】
上述したアスペクト比の異なるプリント写真を得るために、撮影時にはHサイズプリントに対応したフルサイズで全コマを露光するとともに、Hサイズプリント以外のプリントを指定する時には、プリント範囲を指定する情報を記録し、プリント時にはその情報に基づいて各コマを指定されたプリント範囲でプリントする方法が行われている。
【0005】
上述したプリント方法に対応するために、APS(ADVANCED PHOTO SYSTEM)においては、写真フイルム面に塗布された透明磁気層に磁気情報により記録する方法と、各撮影コマの露光範囲外の定められた位置に2ビットのドットマークを露光させる光学的記録方法とがある。この内、磁気により記録する方法は、磁気ヘッドや情報記録のための回路が必要となるため、特に低価格で提供されるレンズ付きフイルムユニットにおいては、後者の光学的記録方法が一般に用いられる。
【0006】
プリントサイズの光学的記録方法は、レンズ付きフイルムユニットに設けられた光源を発光させ、四角形のスリット等を介して各撮影コマの露光範囲外の定められた位置に2ビットの四角いドットマークとして露光させるものである。例えば、Cサイズプリントを指定した時には2個のドットマークを露光させ、パノラマプリントを指定した時には1個のドットマークを露光させ、また、Hサイズプリントを指定した時にはドットマークを露光させないことにより、プリントサイズを記録する。
【0007】
このような光学的記録方法に用いられる光源としては電球やLEDがあるが、電球は導通から発光輝度が高くなるまでの点灯速度が遅いため、一定時間導通させなければならず、点灯速度の早いLEDを用いるのがより一般的である。しかし、LEDの動作電圧は最低でも3V程度必要であるため、ストロボ用に1.5Vの乾電池しか内蔵していないレンズ付きフイルムユニットにLEDを組み込む場合、例えば、特開平9−43694号公報等に記載されているように、ストロボユニットの昇圧回路を利用することによりLEDを発光させる方法が知られている。
【0008】
これによると、ストロボ発光に連動してメインコンデンサーに再充電が開始される自動再充電タイプのストロボユニットにして、メインコンデンサーを常に充電された状態にし、メインコンデンサーに充電されている高電圧電流をツェナーダイオードで所定の電圧に下げることにより、LEDの起動電力として利用するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したストロボユニットはストロボ発光に連動してメインコンデンサーに再充電が開始されるため、初回のストロボ撮影の時だけ必要となる充電スイッチの操作が行われるまでは、メインコンデンサーに充電が行われない。このため、初回のストロボ撮影が行われる前に、Cサイズプリントやパノラマプリントを指定してストロボ無しの撮影を行うと、プリントサイズを指定する所定のドットマークが露光されないという問題が生じる。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するためのもので、充電スイッチを1回も操作しないうちに視野規制手段動かしても、プリントサイズを指定するドットマークを露光させることが可能なレンズ付きフイルムユニットを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、予め未露光の写真フイルムを収納し、電源、メインコンデンサ、ストロボ放電管等からなるストロボユニットと、標準の露光サイズに対応した視野のファインダと、このファインダの視野範囲を規制する位置に切り換え操作自在な視野規制手段と、前記視野規制手段の操作位置に対応して前記写真フイルムにプリント範囲を指定するドットマークを露光させるようにしたレンズ付きフイルムユニットにおいて、前記メインコンデンサに充電された電気を前記ドットマーク露光用光源の電源にすると共に、前記ファインダの視野範囲を規制する方向に前記視野規制手段を操作した時に、前記ストロボユニットのメインコンデンサに充電を開始させる連動スイッチを設けたものである。
【0012】
また、請求項2記載の発明では、前記連動スイッチを、前記ファインダの前面に挿脱されて前記ファインダの視野範囲を限定する開口を有する視野規制板に設けられた操作突起によりオン、オフされるようにしたものである。
【0013】
請求項3記載の発明では、前記ドットマーク露光用光源を少なくとも2個以上設けるとともに、前記視野規制板に各々のドットマーク露光用光源をオン、オフさせるマーク露光光源スイッチを操作する操作カムを設けたものである。請求項4記載の発明では、前記ドットマーク露光用光源を、LEDにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のレンズ付きフイルムユニットの構成を説明する。図2は、本発明のレンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図であり、図3は、その分解斜視図である。レンズ付きフイルムユニット30は、前面に撮影レンズ1,対物側ファインダ窓2,ストロボ発光部3,ストロボ充電操作部材4,ファインダ切換え操作つまみ5等が露出している。また、上面にはシャッタボタン6,カウンタ窓7,ストロボ充電完了表示窓8等が設けられ、背面側には、巻上げノブ10,接眼側ファインダ窓11(図3参照)等が設けられている。
【0015】
図3に示すように、レンズ付きフイルムユニット30は、本体基部13,露光ユニット14,ストロボユニット15,データ露光ユニット61,前カバー16,後カバー17とから構成されている。データ露光ユニット61は、写真フイルム18bの各コマの被写体露光範囲外に、プリントサイズを指定する2ビットのドットマークを露光させるものである。また、本体基部13には、カートリッジ18aと写真フイルム18bとからなる写真フイルムカートリッジ18が装填される。
【0016】
図4に示すように、前カバー16は、前カバー本体19と、この前カバー本体19の前面に取り付けられる前面パネル20とからなり、前カバー本体19には、前面パネル20に形成された対物側ファインダ窓2と同形状のファインダ開口21が形成されている。また、前カバー本体19と前面パネル20との間には、視野切換板24と、トグルバネ25とが組み込まれる。
【0017】
ストロボ充電操作部材4は、前カバー本体19に形成された開口22の前面側に取り付けられる。そして、ストロボ充電操作部材4の押圧操作により、図3に示すストロボユニット15の金属接片35を押圧し、回路基板36の接点部37に接触させ、金属接片35と接点部37とからなる充電スイッチ65をオンにする。これにより、ストロボユニット15は連続してストロボ充電を行う。本実施形態におけるストロボユニット15は、ストロボ充電操作部材4を1回押圧するだけで、フル充電されるタイプのものである。そして、充電が完了すると、充電完了ランプ9が点灯し、ストロボ充電完了表示窓8を介して充電完了を表示する。
【0018】
図5は、レンズ付きフイルムユニット30の電気的構成を示す回路図である。レンズ付きフイルムユニット30の電気回路は、ストロボユニット15を構成するストロボ回路62と、データ露光ユニット61を構成するデータ露光回路63とからなる。ストロボ回路62は、昇圧のためのトランス64、充電スイッチ65、メインコンデンサ66、シャッタレリーズに連動してオンになるシンクロスイッチ67、トリガコンデンサ68、ダイオード69、充電完了ランプ9、ストロボ放電管71、電源となる乾電池72、及び充電スイッチ65と並列した連動スイッチ73等から構成されている。この連動スイッチ73は、後述する視野切換板24の動きに連動してオン、オフする。
【0019】
データ露光ユニット61を構成するデータ露光回路63は、動作電源として、ストロボユニット15のメインコンデンサ66に充電された高電圧電流を利用する。このデータ露光回路63は、メインコンデンサ66からの高電圧電流の電圧を下げるツェナーダイオード75、写真フイルム18bの各コマにドットマークを露光させる、ドットマーク露光用光源である2個のLED76,77、及びこのLED76,77のオン、オフを各々コントロールするマーク露光光源スイッチ78,79等からなる。このマーク露光光源スイッチ78,79は、後述する視野切換板24の動きに連動してオン、オフする。
【0020】
視野切換板24は、前カバー本体19及び前面パネル20と同じプラスチックによって略円板形状に成形されたもので、中央部分に形成された円形の開口42が前カバー本体19のレンズ鏡筒23の外周に嵌めこまれることにより、前カバー本体19に回動自在に取り付けられる。トグルバネ25は、一端に形成されたコイル部43に前カバー本体19の前面のピン44が挿入され、他端45が視野切換板24の穴(図示せず)に挿入されることにより、視野切換板24を中間位置を挟む方向に付勢する。
【0021】
視野切換板24の前面下部には、ボス48が一体に形成されており、このボス48は前面パネル20の凸部49の下方に形成された円弧形状のスリット50に挿入される。スリット50に挿入されたボス48には、前面パネル20の前面側から、ボス48よりも大きく形成されたファインダ切換え操作つまみ5が取り付けられる。このように、視野切換板24と、ファインダ切換え操作つまみ5とを別部品にすることにより、ファインダ切換え操作つまみ5の操作性を犠牲にすることなく、前面パネル20のスリット50の幅を狭くすることができるので、レンズ付きフイルムユニット30内の遮光性の悪化を防止することができる。
【0022】
視野切換板24の上半分の外周部分には、対物側ファインダ窓2とファインダ開口21との間で、露光ユニット14に組み込まれた対物側ファインダレンズ52の前方に挿脱される、切換え用ファインダ枠であるアスペクト比3.0のパノラマサイズ(Pサイズ)用ファインダ枠54と、アスペクト比1.5のCサイズ用ファインダ枠55とが形成されている。また、これらのパノラマ用ファインダ枠54とCサイズ用ファインダ枠55との間には、標準ファインダ枠である対物側ファインダ窓2と、接眼側ファインダ窓11との間を開放する切欠部56が形成されている。
【0023】
本実施形態のレンズ付きフイルムユニット30では、アスペクト比1.8のハイビジョンサイズ(Hサイズ)を標準サイズとしており、標準ファインダ枠である対物側ファインダ窓2は、アスペクト比1.8とされている。そのため、使用開始時のレンズ付きフイルムユニット30は、図6に示すように、対物側ファインダ窓2に視野切換板24の切欠部36が対面しているため、接眼側ファインダ窓2と対物側ファインダ窓11との間が開放され、視野範囲がHサイズとなる。
【0024】
また、ファインダ切換え操作つまみ5を操作して視野切換板24を回動させ、図7に示すように、Cサイズ用ファインダ枠55を接眼側ファインダ窓11と対物側ファインダ窓2との間に挿入すると、視野範囲がCサイズとなる。更に、図8に示すように、Pサイズ用ファインダ枠54を接眼側ファインダ窓11と対物側ファインダ窓2との間に挿入すると、視野範囲がPサイズとなる。
【0025】
このように、切換え用のファインダ枠であるCサイズ用ファインダ枠55とPサイズ用ファインダ枠54との間に、標準ファインダ枠である対物側ファインダ窓11を開放するための切欠部36を設けることにより、標準ファインダ枠から各サイズのファインダ枠へ切換える際の、ファインダ切換え操作つまみ5の操作量が同程度となる。
【0026】
図6に示すように、視野切換板24の下半分には、開口42を取り巻くように長穴81が設けられている。この長穴81内には、ストロボユニット15の連動スイッチ73が配置される。また、長穴81の一方の内辺には、連動スイッチ73と当接してこの連動スイッチ73をオンにする2個の操作突起82a,82bが各々一体に設けられる。
【0027】
視野切換板24をHサイズに対応した位置にしている時は、操作突起82a,82bは連動スイッチ73を真ん中に挟むような位置にあり、連動スイッチ73はオフの状態に保たれている(図6)。そして、ファインダ切換え操作つまみ5を操作して、この視野切換板24をHサイズの位置からCサイズの位置へ動かすと、図9に示すように、操作突起82a,82bも視野切換板24と一体に反時計方向に移動し、操作突起82aが連動スイッチ73に当接してこれを押圧し、連動スイッチ73をオンする。
【0028】
連動スイッチ73は、図5の回路図に示すように充電スイッチ65と並列した等価なスイッチなので、連動スイッチ73がオンになると、ストロボ充電操作部材4により操作される充電スイッチ65がオンにならなくとも、メインコンデンサ66への充電が行われる。なお、視野切換板24をCサイズの位置へ動かし続けると、操作突起82aはすぐに連動スイッチ73を通り越し、連動スイッチ73はオフになるが、ストロボユニット15は前述したようにストロボ充電操作部材4を1回押圧するだけでフル充電される回路構成であるので、連動スイッチ73を連続して押圧し続けなくても充電が完了し、充電完了ランプ9が点灯する。
【0029】
一方、ファインダ切換え操作つまみ5を操作して、視野切換板24をHサイズの位置からPサイズの位置へ動かすと、図10に示すように、視野切換板24と一体に形成された操作突起82a,82bも視野切換板24と一体に時計方向に移動する。そして今度は操作突起82bが連動スイッチ73に当接してこれを押圧し、連動スイッチ73をオンする。そして、メインコンデンサ66に充電が完了すると、充電完了ランプ9が点灯する。
【0030】
図1は、データ露光ユニットの概略を示す斜視図である。図5の回路で示されるデータ露光回路63は、ツェナーダイオード75、LED76,77、及びマーク露光光源スイッチ78,79等からなる。LED76,77は、LEDホルダ84に並列して保持される。このLEDホルダ84は、本体基部13の中央に設けられた露光光路であるアパーチャ85の下部に取り付けられる。一方、アパーチャ85の側辺におけるLEDホルダ84の取り付け部分には、四角形のドット穴86a,86bが2個並列して穿設されたスリット板87が一体に設けられる。
【0031】
スリット板87上のドット穴86a,86bは、LEDホルダ84がアパーチャ85の下部に取り付けられた時に、ちょうどLED76,77の光路上に位置するように穿設されている。これにより、LED76,77が点灯すると、アパーチャ85にセットされている写真フイルム18bの被写体露光範囲外に、ドット穴86a,86bとほぼ同じ大きさのドットマークを露光させる。
【0032】
なお、各々のLED76,77で露光されるドットマークは、ドットマークを露光するか否かにより各々1ビットの情報を表現する。APSにおいては、例えば、Hサイズプリントが指定されたときには、ドットマークを露光させず、また、Pサイズプリントが指定されたときには、1個のドットマークを露光させる。更に、Cサイズプリントが指定されたときには、2個のドットマークを露光させる。これにより、プリント時にプリントサイズの指定が行われる。
【0033】
視野切換板24の下部には、各々のLED76,77のオン、オフを切り換えるためのマーク露光光源スイッチ78,79が配設される。また、視野切換板24の下半分の周縁部には、このようなマーク露光光源スイッチ78,79を操作するためのカム部87a,87bが一体に突設される。このカム部87a,87bは、視野切換板24の回転によりマーク露光光源スイッチ78,79と当接し、マーク露光光源スイッチ78,79をオン、オフさせる。この内、カム部87aは、視野切換板24をCサイズプリントの位置にセットしたときに、マーク露光光源スイッチ78,79を両方とも押圧してオンにする位置に延びている。また、カム部87bは、視野切換板24をPサイズプリントの位置にセットしたときに、マーク露光光源スイッチ79だけを押圧してオンにする位置に延びている。
【0034】
このような構成により、視野切換板24がHサイズプリントに対応した位置にセットされている時には、カム部87a,87bはマーク露光光源スイッチ78,79を真ん中に挟むような位置にあり、マーク露光光源スイッチ78,79は共にオフの状態に保たれている(図6)。そして、ファインダ切換え操作つまみ5を操作して、この視野切換板24をHサイズの位置からCサイズの位置へ動かすと、図7に示すように、カム部87aがマーク露光光源スイッチ78,79に当接して押圧するようになり、マーク露光光源スイッチ78,79を両方ともオンする。
【0035】
また、ファインダ切換え操作つまみ5を操作して、視野切換板24をHサイズの位置からPサイズの位置へ動かすと、図8に示すように、カム部87bがマーク露光光源スイッチ79だけに当接して押圧するようになり、マーク露光光源スイッチ79だけをオンする。
【0036】
以上のような構成のレンズ付きフイルムユニットの作用について説明する。本発明のレンズ付きフイルムユニット30を用いて撮影を行う際には、まず、巻上げノブ10を止まるまで回動させて、第1撮影コマをアパーチャ85にセットする。次に、撮影者は接眼側ファインダ窓11を覗いて被写体の撮影範囲を確認する。レンズ付きフイルムユニット30は、販売段階では視野切換板24がHサイズの位置にセットされている。従って、この最初の撮影の時点では、図6に示すように、視野切換板24は、対物側ファインダ窓2と接眼側ファインダ窓11との間を解放する切欠部56がファインダ開口21の前面に位置し、接眼側ファインダ窓11から覗いたファインダの視野は、ファインダ本来の視野であるHサイズになっている。
【0037】
しかし、例えば、被写体の幅が狭い等でCサイズプリントを希望する場合には、撮影者はファインダ切換え操作つまみ5をCサイズプリントの位置まで回動させる。すると、図9に示すように、操作突起82a,82bも視野切換板24と一体に反時計方向に移動し、操作突起82aが連動スイッチ73に当接してこれを押圧し、連動スイッチ73をオンする。連動スイッチ73がオンになると、ストロボ充電操作部材4により操作される充電スイッチ65がオンにならなくとも、メインコンデンサ66への充電が行われる。
【0038】
図7に示すように、視野切換板24がCサイズの位置にセットされると、Cサイズ用ファインダ枠55が接眼側ファインダ窓11と対物側ファインダ窓2との間に挿入されて、ファインダ開口21の両サイドの一部がCサイズ用ファインダ枠55で覆われ、ファインダがCサイズプリントに対応した視野範囲に変化する。また、視野切換板24がCサイズの位置にセットされると、視野切換板24のカム部87aがデータ露光ユニット61のマーク露光光源スイッチ78,79に当接して押圧するようになり、マーク露光光源スイッチ78,79を両方ともオンになる。
【0039】
撮影者は、Cサイズの視野範囲になったファインダを覗いて被写体を確認し、シャッタボタン6を押圧すると、シャッタ機構(図示せず)が動作して第1撮影コマへの露光が行われる。また、視野切換板24の回動により連動スイッチ73がオンになり、メインコンデンサ66がフル充電になっているので、シャッタボタン6の押圧と同時にシンクロスイッチ67が動作し、ストロボ放電管71が発光してストロボ撮影が行われる。
【0040】
また、メインコンデンサ66がフル充電の状態でシンクロスイッチ67が動作することにより、メインコンデンサ66に繋がっているデータ露光ユニット61にも高電圧電流が流れる。そして、ツェナーダイオード75で電圧が下げられる。マーク露光光源スイッチ78,79は視野切換板24のカム部87aに押圧されて両方ともオンの状態になっているので、ツェナーダイオード75で降圧された電流はLED76,77を流れ、LED76,77が発光する。LED76,77はマスク板87のドット穴86a,86bを通って写真フイルム18bに達する。その結果、図11(A)に示すように、アパーチャ85にセットされた第1撮影コマ18cの被写体エリアの外に設定されるデータ露光エリア18dに、Cサイズプリントを指定する2個のドットマーク89aが露光される。
【0041】
一方、第1撮影コマにおいて被写体の幅が広い等でPサイズプリントを希望する場合には、撮影者はファインダ切換え操作つまみ5をPサイズプリントの位置まで回動させる。すると、図10に示すように、操作突起82a,82bも視野切換板24と一体に反時計方向に移動する。そして、操作突起82bが連動スイッチ73に当接してこれを押圧し、連動スイッチ73をオンする。連動スイッチ73がオンになると、ストロボ充電操作部材4により操作される充電スイッチ65がオンにならなくとも、メインコンデンサ66への充電が行われる。
【0042】
図8に示すように、視野切換板24がPサイズの位置にセットされると、Pサイズ用ファインダ枠55が接眼側ファインダ窓11と対物側ファインダ窓2との間に挿入されて、ファインダ開口21の上下が一定幅だけPサイズ用ファインダ枠54で覆われ、ファインダがPサイズプリントに対応した視野範囲に変化する。そして、視野切換板24がPサイズの位置にセットされると、視野切換板24のカム部87bがデータ露光ユニット61のマーク露光光源スイッチ79に当接して押圧するようになり、マーク露光光源スイッチだけがオンになる。
【0043】
撮影者は、Pサイズの視野範囲になったファインダを覗いて被写体を確認し、シャッタボタン6を押圧すると、シャッタ機構(図示せず)が動作して第1撮影コマへの露光が行われる。また、視野切換板24の回動により連動スイッチ73がオンになり、メインコンデンサ66がフル充電になっているので、シャッタボタン6の押圧と同時にシンクロスイッチ67が動作し、ストロボ放電管71が発光してストロボ撮影が行われる。
【0044】
また、メインコンデンサ66がフル充電の状態でシンクロスイッチ67が動作することにより、メインコンデンサ66に繋がっているデータ露光ユニット61にも高電圧電流が流れる。そして、ツェナーダイオード75で電圧が下げられる。マーク露光光源スイッチ79は視野切換板24のカム部87bに押圧されてオンの状態になっているので、ツェナーダイオード75で降圧された電流はLED77を流れ、LED77だけが発光する。LED77はマスク板87のドット穴86bを通って写真フイルム18bに達する。その結果、図11(B)に示すように、アパーチャ85にセットされた第1撮影コマ18cの被写体エリアの外に設定されるデータ露光エリア18dに、Pサイズプリントを指定する2個のドットマーク89bが露光される。
【0045】
以上のように、メインコンデンサ66に充電が行われていない、使用開始直後のレンズ付きフイルムユニットにおける第1撮影コマの撮影時に、撮影者がストロボ充電操作部材4を操作せずにCサイズやPサイズプリントを指定して撮影を行おうとしても、視野切換板24を操作する際に、充電スイッチ65と並列に設けられた連動スイッチ73がオンになり、メインコンデンサ66に充電が行われるので、第1撮影コマの撮影時にCサイズやPサイズプリントを指定した時に、各々のプリントを指定するドットマークが露光されないということがなくなる。
【0046】
なお、第1撮影コマの撮影時にHサイズプリントを選択した場合には、視野切換板24が操作されないので、ストロボ充電操作部材4が操作されない限りメインコンデンサ66に充電が行われないが、図11(C)に示すように、第1撮影コマ18cの被写体エリアの外に設定されるデータ露光エリア18dにはドットマークを露光しないことにより、Hサイズプリントが指定されるので、メインコンデンサ66に充電が行われなくても全く問題はない。
【0047】
上述した実施形態においては、プリントサイズを指定する2ビットのドットマークを、2個のLEDを用いて写真フイルムに露光させているが、次に、1個のLEDを用いて、導光部材とマーク切換板を用いることにより2ビットのドットマークを記録する、第2の実施形態のレンズ付きフイルムユニットについて説明する。
【0048】
図12は、第2の実施形態におけるレンズ付きフイルムユニットを示す外観斜視図である。レンズ付きフイルムユニット100は、前面に撮影レンズ101,対物側ファインダ窓102,ストロボ発光部103,ストロボ充電操作部材104,ファインダ切換え操作つまみ105等が設けられ、上面にはシャッタボタン106,カウンタ窓107,ストロボ充電完了表示部材108用の開口109等が設けられ、背面側には、巻上げノブ110,接眼側ファインダ窓111(図13参照)等が設けられている。
【0049】
ストロボ充電操作部材104は、上下方向でスライド自在とされており、ストロボを使用する際に上方にスライド操作される。また、ストロボ充電操作部材104が上方にスライド操作されると、レンズ付きフイルムユニット100の上面に形成された開口109からは、図中2点鎖線で示すように、ストロボ充電完了表示部材108が突出される。このストロボ充電完了表示部材108はストロボ充電が完了すると発光し、撮影者と被撮影者とにストロボ充電が完了したことを知らせる。
【0050】
図13に示すように、レンズ付きフイルムユニット100は、前記実施形態で説明したレンズ付きフイルムユニット1と同様に、本体基部113,露光ユニット114,ストロボユニット115,前カバー116,後カバー117とから構成されている。本体基部113には、前記実施形態のレンズ付きフイルムユニットに装填されるものと同じ、カートリッジ18aと写真フイルム18bとからなる写真フイルムカートリッジ18が装填される。
【0051】
図14に示すように、前カバー116は、前カバー本体119と、この前カバー本体119の前面に取り付けられる前面パネル120とからなり、前カバー本体119には、前面パネル120に形成された対物側ファインダ窓102と同形状のファインダ開口118が形成されている。また、前カバー本体119と前面パネル120との間には、ストロボ充電操作部材104と、視野切換板123と、トグルバネ124とが組み込まれる。
【0052】
ストロボ充電操作部材104は、前カバー本体119に形成された開口121の前面側に取り付けられ、前カバー116から露呈されて実際に操作される操作部126と、前カバー本体119の前面に取り付けられる基板部127と、前カバー本体119の前面に形成されたスリット128に挿入されて、ストロボ充電完了表示部材108に一体に形成されたピン129に係合する係合部130とからなる。ストロボ充電操作部材104は、前カバー本体119のスリット128に沿って上下方向でスライド自在となる。
【0053】
基板部127には、上下方向に延びたスリット132が形成されており、このスリット132には前カバー本体119の前面に突設されたピン133が挿入される。そして、ストロボ充電操作部材104が上下方向でスライド移動すると、スリット132の内壁面に形成された凹部がピン133に係合し、ストロボ充電操作部材104のスライド操作にクリック感を付与する。
【0054】
操作部126は前カバー本体119の開口121に対面して配置され、その背面には、開口121を通して、図13に示すストロボユニット115の金属接片135を押圧し、回路基板136のプリント接点137に接触させる突起(図示せず)が形成されている。本実施形態におけるストロボユニット115は、ストロボ充電操作部材4を1回押圧するだけで、フル充電されるタイプのものである。
【0055】
ストロボ充電完了表示部材108は、透明なプラスチックを用いて形成されており、図13に示す露光ユニットに上下方向でスライド自在に取り付けられる取付け部139と、ストロボ充電操作部材104の係合部130に係合するピン129と、ストロボ充電操作部材104によって上方にスライド移動された際に、回路基板136の背面に取り付けられた充電完了表示用発光素子(図示せず)に対面し、この発光素子の光を内面反射によってガイドしてレンズ付きフイルムユニット100外に放射させるライトガイド部140とからなる。
【0056】
ストロボ充電操作部材108の上方へのスライドによって、レンズ付きフイルムユニット100の上面から突出されるのは、ライトガイド部140の上端部分であり、この上端部分は、撮影者と被撮影者とに向けて発光素子の光を放射できるような形状となっている。
【0057】
図15は、レンズ付きフイルムユニット100の電気的構成を示す回路図である。レンズ付きフイルムユニット100の電気回路は、ストロボユニット115を構成するストロボ回路62と、データ露光回路191とからなる。ストロボ回路62は、第1の実施形態と同様に、昇圧のためのトランス64、充電スイッチ65、メインコンデンサ66、シャッタレリーズに連動してオンになるシンクロスイッチ67、トリガコンデンサ68、ダイオード69、ストロボ放電管71、電源となる乾電池72、及び充電スイッチ65と並列した連動スイッチ192等から構成されている。この連動スイッチ192は、後述する視野切換板123の動きに連動してオン、オフする。
【0058】
データ露光回路191は、動作電源として、ストロボユニット15のメインコンデンサ66に充電された高電圧電流を利用する。このデータ露光回路191は、メインコンデンサ66からの高電圧電流の電圧を下げるツェナーダイオード75、写真フイルム18bの各コマにドットマークを露光させる、ドットマーク露光用光源であるLED193等からなる。
【0059】
視野切換板123は、前カバー本体119及び前面パネル120と同じプラスチックによって略円板形状に成形されたもので、中央部分に形成された円形の開口142が前カバー本体119のレンズ鏡筒122の外周に嵌めこまれることにより、前カバー本体119に回動自在に取り付けられる。トグルバネ124は、一端に形成されたコイル部143に前カバー本体119の前面のピン144が挿入され、他端145が視野切換板123の穴146に挿入されることにより、視野切換板123を中間位置を挟む2方向に付勢する。
【0060】
視野切換板123の前面下部には、ボス148が一体に形成されており、このボス148は前面パネル120の凸部149の下方に形成された円弧形状のスリット150に挿入される。スリット150に挿入されたボス148には、前面パネル120の前面側から、ボス148よりも大きく形成されたファインダ切換え操作つまみ105が取り付けられる。このように、視野切換板123と、ファインダ切換え操作つまみ105とを別部品にすることにより、ファインダ切換え操作つまみ105の操作性を犠牲にすることなく、前面パネル120のスリット150の幅を狭くすることができるので、レンズ付きフイルムユニット100内の遮光能の悪化を防止することができる。
【0061】
視野切換板123の外周部分には、対物側ファインダ窓102とファインダ開口118との間で、露光ユニット114に組み込まれた対物側ファインダレンズ152の前方、すなわちファインダ光学系の光軸上に挿脱される切換え用ファインダ枠であるアスペクト比3.0のパノラマサイズ(Pサイズ)用ファインダ枠154と、アスペクト比1.5のCサイズ用ファインダ枠155とが形成されている。また、これらのパノラマ用ファインダ枠154とCサイズ用ファインダ枠155との間には、標準ファインダ枠である対物側ファインダ窓102と、接眼側ファインダ窓111との間を開放する切欠部156が形成されている。
【0062】
本実施形態のレンズ付きフイルムユニット100では、アスペクト比1.8のハイビジョンサイズ(Hサイズ)を標準サイズとしており、標準ファインダ枠である対物側ファインダ窓102は、アスペクト比1.8とされている。そのため、使用開始時のレンズ付きフイルムユニット100は、図16に示すように、対物側ファインダ窓102に視野切換板123の切欠部156が対面しているため、接眼側ファインダ窓102と対物側ファインダ窓111との間が開放され、視野範囲がHサイズとなる。
【0063】
また、ファインダ切換え操作つまみ105を操作して視野切換板123を回動させ、図17に示すように、Cサイズ用ファインダ枠155を接眼側ファインダ窓111と対物側ファインダ窓102との間に挿入すると、視野範囲がCサイズとなり、図18に示すように、Pサイズ用ファインダ枠154を接眼側ファインダ窓111と対物側ファインダ窓102との間に挿入すると、視野範囲がPサイズとなる。
【0064】
このように、切換え用のファインダ枠であるCサイズ用ファインダ枠155とPサイズ用ファインダ枠154との間に、標準ファインダ枠である対物側ファインダ窓102を開放するための切欠156を設けたことにより、標準ファインダ枠から各切換え用ファインダ枠へ切換える際の、操作つまみ105の操作量が同程度となる。
【0065】
視野切換板123の下部にはストロボユニット115の連動スイッチ192が配置される。そして、視野切換板123の外周には、連動スイッチ192と当接してこの連動スイッチ192をオンにする2個の操作突起194a,194bが各々一体に設けられる。
【0066】
視野切換板123をHサイズに対応した位置にしている時は、操作突起194a,194bは連動スイッチ192を真ん中に挟むような位置にあり、連動スイッチ192はオフの状態に保たれている(図16)。そして、ファインダ切換え操作つまみ105を操作して、この視野切換板123をHサイズの位置からCサイズの位置へ動かすと、図20に示すように、操作突起194a,194bも視野切換板123と一体に反時計方向に移動し、操作突起194aが連動スイッチ192に当接してこれを押圧し、連動スイッチ192をオンする。
【0067】
連動スイッチ192は、図15の回路図に示すように充電スイッチ65と並列した等価なスイッチなので、連動スイッチ192がオンになると、ストロボ充電操作部材104により操作される充電スイッチ65がオンにならなくとも、メインコンデンサ66への充電が行われる。なお、視野切換板123をCサイズの位置へ動かし続けると、操作突起194aはすぐに連動スイッチ192を通り越し、連動スイッチ192はオフになるが、ストロボユニット115は前述したようにストロボ充電操作部材104を1回押圧するだけでフル充電される回路構成であるので、連動スイッチ192を連続して押圧し続けなくてもフル充電される。
【0068】
一方、ファインダ切換え操作つまみ105を操作して、視野切換板123をHサイズの位置からPサイズの位置へ動かすと、図21に示すように、視野切換板123と一体に形成された操作突起194a,194bも視野切換板123と一体に時計方向に移動する。そして今度は操作突起194bが連動スイッチ192に当接してこれを押圧し、連動スイッチ192をオンする。そして、メインコンデンサ66に充電が行われる。
【0069】
視野切換板123の開口142の外周には、開口142の中心からの距離が変化させられて屈曲した形状とされた係止溝であるカム溝158が形成されている。このカム溝158には、図17に示すように、本体基部113に取り付けられる回動レバー160に形成された2本のアーム部161,162のうち、一方のアーム部161に形成された係合ピンであるピン163が挿入される。また、カム溝158の一方の内壁面158aの中央部分には、ピン163が係合する凹部158bが形成されている。
【0070】
図19に示すように、前記回動レバー160は、本体基部113の前面中央に設けられた遮光筒165の上方に突設されたピン166に軸支される。回動レバー160の一方のアーム部161の先端に形成されたピン163は、露光ユニット114のファインダ用レンズ枠167の下方と、前カバー本体119のファインダ窓118に連なって形成された切欠168とを通して、視野切換板123のカム溝158に挿入される。これにより、視野切換板123が回動すると、図13〜図15に示すように、カム溝158の回動にほぼ直交する方向でピン163が移動し、これに連動して回動レバー160が回動する。
【0071】
回動レバー160の他方のアーム部162の先端に形成されたピン170は、遮光筒165の下方に左右方向でスライド自在に取り付けられるスライドレバー171の一端に形成されたフォーク部172に係合する。これにより、回動レバー160の回動に連動してスライドレバー171が左右方向でスライドする。
【0072】
遮光筒165の下方には、プリント範囲を示す光学マークを写真フイルム18bに写し込むための2個の写し込み用開口174,175が形成されている。これらの写し込み用開口174,175の前面側には、遮光性を有する薄肉のプラスチックフイルム等で形成されたマーク切換板177が左右方向でスライド自在に取り付けられる。このマーク切換板177は、特定のスライド位置で写し込み開口174を開放するための開口178が形成されている。また、このマーク切換板177の端部に形成された穴179には、スライドレバー171の他端に形成されたピン180が係合され、スライドレバー171と一緒にスライドする。
【0073】
マーク切換板177の前面側には、ライトガイド182と遮光カバー183とが取り付けられる。ライトガイド182は、透明なプラスチックによって形成されており、ストロボユニット115の回路基板136の背面側に取り付けられたマーク写し込み用発光素子184から放射された光を内面反射してガイドし、写し込み用開口174,175から写真フイルム18bに向けて光を放射する。なお、マーク写し込み用発光素子184は、ストロボの使用,不使用に係わらず、シャッタレリーズ時にオンされるストロボユニット115のシンクロスイッチ186に連動して発光する。
【0074】
遮光カバー183は、写し込み開口174,175とマーク切換板177と、ライトガイド182とを覆うように本体基部113に取り付けられ、レンズ付きフイルムユニット100内に侵入した外光が写し込み開口174,175を通って写真フイルムに達しないように遮光する。また、遮光カバー183には、マーク写し込み用の発光素子184が挿入される筒部185が一体に形成されており、詳しくは図示しないが、発光素子184の端子部分にはモルトプレーン等の遮光材が巻き付けられて、筒部185から発光素子184の光が漏れないようにするとともに、筒部184に外光が侵入しないように遮光する。
【0075】
スライドレバー171は、遮光カバー183の前面側に左右方向でスライド自在に取り付けられる。また、一端が遮光カバー183に掛けられたコイルバネ188の他端がピン189に掛けられることにより、図中右方に向けて付勢される。これにより、回動レバー160のアーム部161のピン163が、視野切換板123のカム溝158の一方の内壁面158aに常に接触するようになり、視野切換板123の回動を確実にマーク切換板177に伝達することができる。
【0076】
図16に示すように、切欠156が対物側ファインダ窓102に対面してファインダ視野がHサイズとなるようにファインダ切換え操作つまみ105を操作すると、バネ188によって図中反時計方向に付勢された回動レバー160のピン163がカム溝158の一方の内壁面158aに形成された凹部158bに係合する。これにより、ファインダ切換え操作つまみ105にクリック感が与えられるとともに、ファインダ視野がHサイズとなる位置で視野切換板123が位置決めされる。
【0077】
また、回動レバー160のピン163が凹部158bに係合すると、回動レバー160によってスライドされたスライドレバー171がマーク切換板177をスライドさせ、マーク切換板177は写し込み用開口174,175を塞ぐ。これにより、図11(C)に示すように、写真フイルム18の第1撮影コマ18cの被写体エリアの外に設定されるデータ露光エリア18dにはドットマークが写しこまれない。
【0078】
図20に示すように、ファインダ切換え操作つまみ10をCサイズ方向にを操作すると、操作突起194aが連動スイッチ192に当接して連動スイッチ192がオンになり、メインコンデンサ66への充電が行われる。そして、図17に示すように、視野切換板123はトグルバネ124によって図中反時計方向に付勢され、カム溝158の一端部158cが回動レバー160のピン163に当接する。これにより、ファインダ視野がCサイズとなる位置で視野切換板123が位置決めされる。また、この際には、マーク切換板177は写し込み用開口174,175を開放する。これにより、図11(A)に示すように、第1撮影コマ18cの被写体エリアの外に設定されるデータ露光エリア18dに、Cサイズプリントを指定する2個のドットマーク89aが露光される。
【0079】
また、 図21に示すように、ファインダ切換え操作つまみ10をPサイズ方向にを操作すると、今度は操作突起194bが連動スイッチ192に当接して連動スイッチ192がオンになり、メインコンデンサ66への充電が行われる。そして、図18に示すように、視野切換板123はトグルバネ124によって図中時計方向に付勢され、カム溝158の他端部158dが回動レバー160のピン163に当接する。これにより、ファインダ視野がPサイズとなる位置で視野切換板123が位置決めされる。この際に、マーク切換板177は写し込み用開口174を塞ぎ、写し込み用開口175を開放する。これにより、写真フイルム18bには、図11(B)に示すように、第1撮影コマ18cの被写体エリアの外に設定されるデータ露光エリア18dに、Pサイズプリントを指定する1個のドットマーク89bが露光される。
【0080】
以上のように、第2の実施形態においても、メインコンデンサ66に充電が行われていない、使用開始直後のレンズ付きフイルムユニット100における第1撮影コマの撮影時に、撮影者がストロボ充電操作部材104を操作せずにCサイズやPサイズプリントを指定して撮影を行おうとしても、視野切換板24を操作する際に、充電スイッチ65と並列に設けられた連動スイッチ192がオンになり、メインコンデンサ66に充電が行われるので、第1撮影コマの撮影時にCサイズやPサイズプリントを指定した時に、各々のプリントを指定するドットマークが露光されないということがなくなる。
【0081】
なお、上記第2の実施形態においては、写真フイルムにドットマークを露光するための光源としてLEDを用いているが、これ以外にも、例えば、ストロボ放電管の光の一部を導光部材等で写真フイルムの近傍まで導き、このストロボ光を利用して写真フイルムにドットマークを露光させてもよい。
【0082】
なお上記各実施形態では、開口窓を形成したマーク切り換え板を用いているが、開口窓無しのマーク切り換え板でもよい。また、プリント範囲を表すマークとして、矩形のドットを用いたが、例えば円形のドットを用いてもよい。また、ドットの数と各プリント範囲との対応を、2個のドットでCサイズ、1個のドットでパノラマ、ドット無しでHサイズとしたが、これらに限定されるものでないのは勿論である。また、プリント範囲をCサイズ、パノラマサイズ、Hサイズの3種類としたがこれに限られるものではない。
【0083】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、予め未露光の写真フイルムを収納し、電源、メインコンデンサ、ストロボ放電管等からなるストロボユニットと、標準の露光サイズに対応した視野のファインダと、このファインダの視野範囲を規制する位置に切り換え操作自在な視野規制手段と、前記視野規制手段の操作位置に対応して前記写真フイルムにプリント範囲を指定するドットマークを露光させるようにしたレンズ付きフイルムユニットにおいて、前記メインコンデンサに充電された電気を前記ドットマーク露光用光源の電源にすると共に、前記ファインダの視野範囲を規制する方向に前記視野規制手段を操作した時に、前記ストロボユニットのメインコンデンサに充電を開始させる連動スイッチを設けたので、充電スイッチを1回も操作しないうちに視野規制手段動かしても、プリントサイズを指定するドットマークを露光させることが可能なレンズ付きフイルムユニットを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズ付きフイルムユニットにおけるデータ露光ユニットの概略を示す分解斜視図である。
【図2】本発明のレンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図である。
【図3】本発明のレンズ付きフイルムユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図4】本発明のレンズ付きフイルムユニットの前カバーの構成を示す分解斜視図である。
【図5】本発明のレンズ付きフイルムユニットの電気回路を示す回路図である。
【図6】レンズ付きフイルムユニットのファインダ視野がHサイズ時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【図7】レンズ付きフイルムユニットのファインダ視野がCサイズ時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【図8】レンズ付きフイルムユニットのファインダ視野がPサイズ時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【図9】レンズ付きフイルムユニットのファインダ視野をHサイズからCサイズに切り換える時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【図10】レンズ付きフイルムユニットのファインダ視野をHサイズからPサイズに切り換える時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【図11】写真フイルムに各サイズのプリントを指定したときの記録の状態を示す説明図である。
【図12】本発明の第2の実施形態におけるレンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図である。
【図13】図12のレンズ付きフイルムユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図14】図12のレンズ付きフイルムユニットの前カバーの構成を示す分解斜視図である。
【図15】本発明の第2の実施形態におけるレンズ付きフイルムユニットの電気回路を示す回路図である。
【図16】第2の実施形態におけるレンズ付きフイルムユニットのファインダ視野がHサイズ時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【図17】第2の実施形態におけるレンズ付きフイルムユニットのファインダ視野がCサイズ時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【図18】第2の実施形態におけるレンズ付きフイルムユニットのファインダ視野がPサイズ時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【図19】第2の実施形態のレンズ付きフイルムユニットにおけるデータ露光ユニットの概略を示す分解斜視図である。
【図20】レンズ付きフイルムユニットのファインダ視野をHサイズからCサイズに切り換える時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【図21】レンズ付きフイルムユニットのファインダ視野をHサイズからPサイズに切り換える時の視野切換板及びデータ露光ユニットの状態を示す説明図である。
【符号の説明】
13 本体基部
18 写真フイルムカートリッジ
24 視野切換板
30 レンズ付きフイルムユニット
73 連動スイッチ
76,77 LED
78,79 マーク露光光源スイッチ
82a,82b 操作突起
87a,87b カム部

Claims (4)

  1. 予め未露光の写真フイルムを収納し、電源、メインコンデンサ、ストロボ放電管等からなるストロボユニットと、標準の露光サイズに対応した視野のファインダと、このファインダの視野範囲を規制する位置に切り換え操作自在な視野規制手段と、前記視野規制手段の操作位置に対応して前記写真フイルムにプリント範囲を指定するドットマークを露光させるようにしたレンズ付きフイルムユニットにおいて、
    前記メインコンデンサに充電された電気を前記ドットマーク露光用光源の電源にすると共に、前記ファインダの視野範囲を規制する方向に前記視野規制手段を操作した時に、前記ストロボユニットのメインコンデンサに充電を開始させる連動スイッチを設けたことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  2. 前記連動スイッチは、前記ファインダの前面に挿脱されて前記ファインダの視野範囲を限定する開口を有する視野規制板に設けられた操作突起によりオン、オフされることを特徴とする請求項1記載のレンズ付きフイルムユニット。
  3. 前記ドットマーク露光用光源は、少なくとも2個以上設けられるとともに、前記視野規制板には、各々のドットマーク露光用光源をオン、オフさせるマーク露光光源スイッチを操作する操作カムが設けられることを特徴とする請求項2記載のレンズ付きフイルムユニット。
  4. 前記ドットマーク露光用光源は、LEDであることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のレンズ付きフイルムユニット。
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