JP3677084B2 - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はレンズ付きフィルムユニットに関し、更に詳しくは、ストロボ装置が組み込まれたレンズ付きフイルムユニットの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
予め写真フイルムを内蔵するとともに簡単な撮影機能を備えたレンズ付きフイルムユニットが広く販売されており、このレンズ付きフイルムユニットの中にはストロボ撮影が可能なものがある(例えば、商品名「写ルンですFLASH」等)。このようなレンズ付きフイルムユニットには、放電管を含むストロボ発光部と、これを発光させるためのストロボ回路が設けられた回路基板とが小型にユニット化されたストロボ装置が組み込まれている。ストロボ撮影を行う際には、レンズ付きフイルムユニットの前面等に設けられたストロボ充電スイッチの操作部材を操作して、回路基板に取り付けられたメインコンデンサへの充電を行う。そして、充電完了を示すランプ等の点灯を確認した後にシャッタボタンを操作すると、シャッタレリーズとともにストロボ発光が行われる。
【0003】
上記充電スイッチは、レンズ付きフイルムユニットを低価格に抑える必要性から簡素化されたものとなっており、回路基板上に形成された2個の接点部に金属接片を同時に当接させ、ストロボ回路が閉じられることにより充電が開始されるようになっている。金属接片を接点部に接触させる操作部材としては、一度の操作で金属接片を接点部に当接させた状態に維持できる係止機構を備えたスライド式のものや、撮影者によって付勢されている間だけ金属接片を接点部に接触させるようにした、押しボタン式やスライド式のものが用いられている。また、このような操作部材の多くは、コストダウンのために前カバーに一体に形成されており、金属接片に向かって弾性変位されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記充電スイッチの操作部材のうち、充電完了までの間だけ付勢し続ける必要のある押しボタンやスライド式の操作部材は、連続してストロボ撮影を行う際等には、撮影のたびに充電操作を行わなければならないため、非常に煩わしいものであった。また、係止機構を備えた操作部材は、連続したストロボ撮影の際には充電操作を一度行うだけでよいが、操作部材を戻し忘れることがあり、充電用の電源である乾電池を空にして、その後のストロボ撮影をできなくすることがあるという問題があった。
【0005】
一方、このようなストロボ装置を備えたレンズ付きフイルムユニットに対して更なる小型化が要求がされている。この要求に応えるには、ストロボ装置を構成する部品中で最も大きな部品であるメインコンデンサの小型化が有効であるが、メインコンデンサを小さなものに交換すると、メインコンデンサの静電容量が小さくなるため、ストロボ光の発光光量が減少する。これにより、従来のストロボ撮影が可能な最大距離,例えば3mでは露出レベルがアンダーになるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、確実に充電スイッチの切り忘れを防止できるとともに、ストロボ撮影時の露出レベルをアンダーにすることなく更なる小型化を図ったレンズ付きフイルムユニットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明のレンズ付きフイルムユニットは、予め写真フイルムが内蔵されたユニット本体に固定式のストロボ発光部を有するストロボ装置を設けたレンズ付きフイルムユニットにおいて、前記ストロボ装置の充電を連続して行う起立位置と、押圧操作されている間のみストロボ装置の充電を行う倒伏位置との間で起伏自在の操作部材と、この操作部材が起立位置にあるとき、撮影絞りの口径を操作部材が倒伏位置にあるときより大きくする絞り制御手段とを設けたものである。
【0009】
また、前記絞り制御手段は、開放絞り開口より小さい径の小絞り開口が形成され、この小絞り開口を撮影光軸にセットする挿入位置と撮影光軸にセットしない退避位置との間で移動自在の絞り部材と、この絞り部材を挿入位置に向かって付勢する付勢手段と、前記操作部材が倒伏位置にあるときには、操作部材と係合せず、前記付勢手段により絞り部材が挿入位置に付勢されて小絞り開口が撮影光軸にセットされ、前記操作部材が起立位置にあるときには、操作部材と係合して絞り部材を付勢手段に抗して退避位置に移動させ、撮影光軸に開放絞り開口をセットする連動レバーとからなるようにしたものである。
【0010】
また、前記絞り制御手段は、口径が大きい大絞り開口とこれより口径が小さい小絞り開口とが形成され、撮影光軸に大絞り開口と小絞り開口のいずれか一方を挿入するように移動される絞り部材と、この絞り部材に操作部材の起伏位置を伝達する伝達手段とからなり、操作部材が倒伏位置にあるときには撮影光軸に小絞り開口が挿入され、操作部材が起立位置にあるときには撮影光軸に大絞り開口が挿入されるようにしたものである。
【0011】
【作用】
連続してストロボ撮影を行う際には、操作部材を起立位置にする。これにより、ストロボ装置の充電が連続的に行なわれるから、充電操作の煩わしさがないとともに、ストロボ装置の連続充電中では操作部材が起立したままの状態になっているので、ストロボ撮影を終了する際に操作部材を戻し忘れることがない。また、操作部材を起立位置にすると同時に、撮影絞りの口径が操作部材が倒伏位置にあるときよりも大きくなる。これにより、少ない光量でストロボ撮影を行なっても露光アンダーにならないから、ストロボ装置のメインコンデンサを小型にすることができ、レンズ付きフイルムユニットの小型化に寄与できる。
【0012】
【実施例】
本発明のレンズ付きフイルムユニットの外観を示す図2において、レンズ付きフイルムユニット2は、撮影機構等が内蔵されたユニット本体3とこれを収納する紙箱4とから構成されている。紙箱4は、ユニット本体3に組み込まれた巻上げノブ5、ストロボ発光部6、シャッタボタン7等を露呈させるような輪郭となっており、また、撮影レンズ8、ファインダ9及び撮影枚数表示窓10等を露出させるための穴が設けられている。また、ストロボ発光部6の下方には、ストロボ充電スイッチ11が設けられている。このストロボ充電スイッチ11の操作部材12を図中二点鎖線で示すように、レンズ付きフイルムユニット2の前面に対して垂直に起立させた起立位置にセットすることにより、連続的にストロボ充電を行うことができる。また、詳しくは後述するように操作部材12を起立位置にセットすると、撮影絞りが開放絞りに変更され、小容量のメインコンデンサでも充分な露光レベルでストロボ撮影が行なわれる。
【0013】
ユニット本体3は、図3に分解して示すように、本体基部14,露光ユニット15,ストロボ装置16,後カバー17及び前カバー18とから構成されており、これらは爪係合によって着脱自在に組み付けられている。
【0014】
本体基部14は、不透明なプラスチックで形成されており、撮影光軸20を挟む両側には、パトローネを収納するパトローネ収納室21と、写真フイルムをロール状にして収納するフイルムロール室22とが一体に形成されている。パトローネ収納室21の外壁前面は、フイルムロール室22の外壁前面よりも前方に突出した形状となっている。
【0015】
後カバー17は、不透明なプラスチックで形成されており、本体基部14の背面側に組み付けられてパトローネ収納室21とフイルムロール室22とを光密に維持する。また、後カバー17には、パトローネ収納室21とフイルムロール室22との底面を覆うプルトップ式の蓋17a,17bがそれぞれ一体に設けられており、蓋17aは露光済みの写真フイルムを収納したパトローネを取り出すときの取り出し蓋となる。
【0016】
露光ユニット15は、不透明なプラスチックで形成されたベース部24に、残りコマ数を表示する撮影枚数表示板25やシャッタ羽根等からなるフイルム巻止め機構及びシャッタ機構が組み込まれている。また、ベース部24の前面には、小絞り開口26aが形成された絞り部材26が回動自在に取り付けられ、これを覆うように撮影レンズ8を保持したレンズホルダ27が係止され、上部にはファインダ9が組み込まれている。この露光ユニット15は、本体基部14の前面に着脱自在に取り付けられる。
【0017】
本発明に係る絞り制御手段は、図1に示すように、絞り部材26と、操作部材12が操作に応動して絞り部材26を回動させる連動レバー29とからなる。絞り部材26の小絞り開口26aは、ベース部24に形成された開放絞り開口24aの口径より小さくなっており、連続充電を行なう場合以外では常に撮影光軸20に挿入されている。このため、絞り部材26は、バネ28によって撮影光軸20方向に付勢されており、ベース部24の前面に一体成形されたピン状のストッパ24bに当接した通常位置で小絞り開口26aが撮影光軸20に挿入されている。
【0018】
連動レバー29は、ストロボ装置16の回路基板30の前面に植設された2本のピン31,32を介してスライド自在に取り付けられ、一端部29aに形成された開口29bを介して絞り部材26に植設されたピン26bに係合し、他端部29cはL字形に屈曲されている。(A)に示すように、操作部材12が倒伏位置にセットされている場合には、操作部材12の軸着端12aの上部に植設されたピン34と連動レバー29の他端部29cとは係合せず、絞り部材26はバネ28の付勢によってストッパ24bに当接した通常位置にある。このとき、絞り部材26の小絞り開口26aが撮影光軸20にセットされる。
【0019】
図1(B)に示すように、操作部材12が回動されて起立位置にセットされると、ピン34が他端部29cと係合して連動レバー29を図面の右方に移動させる。これにより、絞り部材26がバネ28の付勢に抗して反時計方向に回動され、撮影光軸20から退避されるから、開放絞り開口24aが撮影光軸20にセットされた状態になる。
【0020】
ストロボ装置16は、回路基板35とストロボ発光部6とから構成されている。回路基板35には、ストロボ回路を構成するメインコンデンサ36等からなる電気部品と、露光ユニット15のシャッタ機構によってオンされるシンクロスイッチ37と、ストロボ装置16の電源となる乾電池38を接続するための接片39a,39bとが取り付けられている。なお、上述したように操作部材12を起立位置にセットしてストロボ装置16を連続充電するときには、開放絞り開口24aでストロボ撮影されるため、撮影絞りを変更しない従来のレンズ付きフイルムユニットに比較してストロボ光量が少なくて済む。したがって、本実施例のメインコンデンサ36は従来のものより小型のものになっており、レンズ付きフイルムユニット2の小型化に寄与している。
【0021】
回路基板35には、ストロボ回路への充電スイッチ用に2個の接点部42a,42bが近接して設けられている。そして、これらの接点部42a,42bに同時に当接して充電を開始させるための金属接片43が、接点部42a,42bに対面するように配置されている。この金属接片43は、本体基部14のフイルムロール室22の外壁前面に取り付けられ、ピン22aが取付穴43aに挿入され、本体基部14と前カバー18とに挟み込まれて位置決めされる。そして、ストロボ充電スイッチ11の操作により接点部42a,42bに当接される。ストロボ発光部6は、樹脂で形成された保持枠44にストロボ光を放射する放電管や、ストロボ光を前面に向けて反射する反射傘、配光補正板45等が組み付けられたものである。
【0022】
ストロボ装置16のストロボ回路は、図4に示すような構成となっている。接点部42a,42bに金属接片43が当接されると、乾電池38からの正電圧(1.5V)が、抵抗R1と発振トランス46のFコイルとを通って発振トランジスタ47のベースに印加され、発振トランジスタ47をONさせる。発振トランジスタ47がONすると、発振トランジスタ47のコレクタ電流が発振トランス46のPコイル(1次側)を通して流れ、同時に発振トランス46のSコイル(2次側)に、SコイルとPコイルとの巻線比(Sコイル/Pコイル)の起電力を発生させる。これにより発振トランス46は、Pコイル,Sコイル,Fコイルの相互誘導作用により発振を続ける。Sコイル(2次側)の出力は、整流器48により整流され、メインコンデンサ36へ充電を行う。
【0023】
メインコンデンサ36の他にトリガ用のトリガコンデンサ50も設けられている。メインコンデンサ36の充電完了は、小型ネオン管51が点灯されることによってユーザーに知らされる。トリガコンデンサ50からの放電は、シンクロスイッチ37の接触によって行われ、トリガ用トランス52で昇圧されてトリガ用端子53に印加される。次の瞬間に放電管54内部のクセノンガス(Xe)の一部がイオン化して管内の内部抵抗が下がり、放電管54が放電発光する。
【0024】
前カバー18は不透明なプラスチックで形成されており、シャッタボタン7,撮影枚数表示窓10,ストロボ発光部6用の開口56等が形成されている。そして前カバー18にはパトローネ収納室21の突出に合わせた突出部57が形成されており、この突出部57は撮影時にグリップとなる。
【0025】
開口56の下方に設けられたストロボ充電スイッチ11は、前カバー18に一体に設けられ、切欠59によって弾性が付与された押圧片60と、この押圧片60の自由端側前面に組み付けられる操作部材12と、この操作部材12を起伏自在に保持する保持部61とから構成されている。押圧片60は、金属接片43の前面側に配置されており、押圧片60の押圧により金属接片43は回路基板35の接点部42a,42bに当接される。操作部材12は、緩やかに湾曲した半円板形状となっており、上下面にはそれぞれピン62a,62bが突設されている。そして、これらのピン62a,62bが保持部61の内面側に形成された一対の凹部63a,63bに嵌入されることにより、操作部材12が前カバー18に組み付けられる。そして、このピン62a,62bと凹部63a,63bとを中心として操作部材12が起伏される。
【0026】
図5に示すように、前カバー18に組み付けられた操作部材12が、前カバー18の前面に対して垂直に起立された起立位置にセットされると、操作部材12の軸着端12aが押圧片60を押圧する。押圧片60は弾性変形して、背面側に形成された凸部60aで金属接片43を押圧する。これにより、金属接片43は回路基板35の接点部42a,42bに当接される。なお、押圧片60には、操作部材12が起立位置にセットされたときに、操作部材12の軸着端12aが当接する突起65が形成されており、これにより操作部材12の操作範囲が規定されている。また、操作部材12が起立位置にセットされると、操作部材12は押圧片60の弾性によって前面側に付勢されるので、操作部材12はそのままの状態で保持され、連続してストロボ充電が行われる。また、操作部材12のピン34は押圧片60に係合しない位置に形成され、連動レバー29の一端部29aも押圧片60に係合しない位置に設けられている。
【0027】
また、図6に示すように、操作部材12が、前カバー18に対して倒伏された倒伏位置にあるときには、操作部材12は押圧片60を押圧しないので、金属接片43は回路基板35の接点部42a,42bに当接されず、非充電状態となる。また、倒伏位置にある操作部材12は、押圧片60に形成された支持突起67によって先端部12bが支持されている。そして保持部61は、操作部材12の円板形状を補う形状となっているので、操作部材12が倒伏位置にあるときのストロボ充電スイッチ11は、図2に示すように円形となり、見栄えが向上する。
【0028】
また、操作部材12が倒伏位置にある際にも、ストロボ充電を行うことができる。図7に示すように、倒伏位置にある操作部材12を押圧すると、ピン62a,62bは凹部63a,63b内を背面側に向かってほぼ直線的に移動する。これにより、操作部材12の軸着端12aが押圧片60を押圧し、押圧片60の凸部60aが金属接片43を押圧して回路基板35の接点部42a,42bに当接させる。なお、倒伏位置でのストロボ充電は、操作部材12の押圧を解除すると押圧片60の弾性により操作部材12が元の位置に押し戻され、更に金属接片43は自身の弾性により接点部42a,42bから離れるので、充電が完了するまでの間は、操作部材12を押圧し続ける必要がある。
【0029】
次に上記実施例の作用について説明する。撮影者は、被写体の輝度が低い時の屋外や、室内で連続して撮影を行う場合には、図2に二点鎖線で示すように、操作部材12を手前に引き起こし、レンズ付きフイルムユニット2の前面に対して垂直となる起立位置にセットする。この操作部材12の引起し操作に応動して、図1(B)に示すように、ピン34が連動レバー29の一端部29aに係合して連動レバー29を図面の右方へ移動させる。これにより、絞り部材26がバネ28の付勢に抗して反時計方向に回動され、撮影光軸20から退避され、撮影光軸20に開放絞り開口24aがセットされた状態になる。
【0030】
これと同時に、図5に示すように、操作部材12の軸着端12aが押圧片60を背面側に向けて押圧する。押圧片60は弾性変形し、背面側に形成された凸部60aで金属接片43を押圧する。金属接片43は、押圧片60の押圧により弾性変形して、ストロボ装置16の回路基板35の接点部42a,42bに当接される。
【0031】
回路基板35の接点部42a,42bに金属接片43が当接されると、図4に示すように、乾電池38からの正電圧(1.5V)が、抵抗R1と発振トランス46のFコイルとを通って発振トランジスタ47のベースに印加され、発振トランジスタ47をONさせる。発振トランジスタ47がONすると、発振トランジスタ47のコレクタ電流が発振トランス46のPコイル(1次側)を通して流れ、同時に発振トランス46のSコイル(2次側)に、SコイルとPコイルとの巻線比(Sコイル/Pコイル)の起電力を発生させる。これにより発振トランス46は、Pコイル,Sコイル,Fコイルの相互誘導作用により発振を続ける。Sコイル(2次側)の出力は、整流器48により整流され、メインコンデンサ36へ充電を行う。メインコンデンサ36及びトリガコンデンサ50が充分に充電されると、小型ネオン管51が点灯され、撮影者に充電完了が知らされる。なお、メインコンデンサ36が小型のものであるから、この充電に要する時間が少なく、短時間で小型ネオン管51が点灯される。
【0032】
小型ネオン管51の点灯により充電完了を確認した後に、ファインダ9により被写体を確認してシャッタボタン7を押下する。シャッタボタン7が押下されると、露光ユニット15に組み込まれたシャッタ羽根が回動して撮影レンズ8から写真フイルムまでの光路が開放される。また、シャッタ羽根は、この回動時にシンクロスイッチ37をオンさせる。これにより、トリガコンデンサ50に充電されていた電荷がトリガ用トランス52で昇圧されて、トリガ用端子53に印加される。次の瞬間に放電管54内部のクセノンガスの一部がイオン化して管内の内部抵抗が下がり、放電管54が放電発光される。放電管54から放射されたストロボ光は、反射傘によって前面側に向けて反射され、配光補正板45によって配光されて被写体に照射される。
【0033】
この照射光量は、メインコンデンサ36が小型であるから従来より少なくなっているが、撮影絞り口径が通常撮影時の小絞り開口26aより大きい開放絞り開口24aになっているから、従来のストロボ撮影可能範囲,例えば1m〜3mで充分な露光レベルを確保することができる。
【0034】
撮影終了後には巻上げノブ5を回動操作して、パトローネ収納室21内に収納されたパトローネに露光済みの写真フイルムを巻き上げる。また、この巻上げノブ5の回動操作時にも、操作部材12によって金属接片43が回路基板35の接点部42a,42bに当接されているので、上述のようにメインコンデンサ36に再びストロボ充電が行われる。そして、写真フイルムの巻上げ終了からあまり時間を置かずに再びストロボ充電が完了するので、次のストロボ撮影を行うことができる。このように、連続してストロボ撮影を行う場合には、煩わしい撮影毎のストロボ充電操作を行う必要がない。
【0035】
ストロボ撮影を終了する場合には、図6に示すように、操作部材12を前カバー18の前面に倒伏する倒伏位置に移動させる。しかしながら、この操作部材12の倒伏位置への移動を忘れた場合でも、操作部材12はレンズ付きフイルムユニット2の前面に対して垂直に起立しているため気が付きやすいので、長期のあいだ充電状態で放置されることはない。これにより、乾電池38の無駄な消耗が防止される。
【0036】
また、不定期に1枚だけのストロボ撮影を行うような場合には、図6に示すように、操作部材12を倒伏位置にしたままでストロボ充電を行うとよい。この場合には、絞り部材26は撮影光軸20に挿入され、小絞り開口26aが撮影光軸20にセットされた状態になっている。倒伏された状態の操作部材12をそのまま押圧すると、操作部材12のピン62a,62bが凹部63a,63b内を背面側に向かってほぼ直線的に移動し、軸着端12aが押圧片60を押圧する。押圧片60は弾性変形し、背面側に形成された凸部60aで金属接片43を押圧する。金属接片43は、回路基板35の接点部42a,42bに当接され、メインコンデンサ36にストロボ充電が開始される。なお、この場合には、操作部材12の押圧を解除すると、押圧片60の弾性により操作部材12は元の倒伏位置戻され、金属接片43は自身の弾性により接点部42a,42bから離れるので、充電完了までの間は操作部材12を押圧し続ける必要がある。これにより、乾電池38の無駄な消耗が防止される。
【0037】
次に、絞り部材の別の例を示す図8において、絞り部材71は扇形をしており、軸72を中心に回動自在にベース部24の前面に取り付けられている。絞り部材71の回動範囲は、ベース部24の前面に植設された2本のストッパピン73,74によって規制され、操作部材の起伏位置に応じて絞り部材71はこれらのストッパピン73,74の間を回動される。絞り部材71には、大小2個の絞り開口71a,71bが軸72の同心円上に並列して形成してあり、この絞り開口71a,71bのうちいずれか一方が光軸開口75にセットされるようになっている。このセット手段としては、例えばトグルバネ方式により、大絞り開口71aが光軸開口75にセットされているとき(A)には、絞り部材71をストッパピン73側に押しつけ、また小絞り開口71bが光軸開口75にセットされているとき(B)には、絞り部材71をストッパピン74側に押しつけるようにする。
【0038】
以上説明した各実施例では、▲1▼小絞りによる定常光撮影,▲2▼小絞りによるストロボ撮影(操作部材を倒伏位置にしたままで充電),▲3▼開放絞りまたは大絞りによるストロボ撮影(操作部材を起立位置にした連続充電)の3種類の撮影モードから撮影状況に応じて適宜に選択することができる。▲1▼,▲2▼では充分な被写界深度を確保でき、▲3▼では小容量のメインコンデンサでも充分な露光量を確保できる。特に、▲2▼では、例えば日中の逆光撮影等でストロボ光を補助的に使用する,いわゆる日中シンクロ撮影を行なうことができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレンズ付きフイルムユニットは、ストロボ充電を連続して行なう場合には、操作部材を起立位置にすることにより、操作部材が倒伏位置にあるときより撮影絞りの口径が大きくなるようにしたので、小容量のメインコンデンサでも充分な露光レベルでストロボ撮影を行なうことができる。したがって、レンズ付きフイルムユニットを小型化できる。また、起立位置にある操作部材は明確に確認できるので、操作部材の戻し忘れが防止でき、不要な電源電池の消耗を防止することができる。
【0040】
また、非連続的にストロボ撮影を行う場合には、倒伏位置にある操作部材を押圧操作することで、1回の撮影分のストロボ充電を行うことができるので、不要な電源電池の消耗を防止することができるとともに、撮影絞りを小絞りのままでストロボ撮影できるから、ストロボ光を補助光とする日中シンクロ撮影を行なうことができる。
【0041】
また、絞り制御手段は、絞り部材に開放絞り開口の径より小さい小絞り開口を形成し、操作部材に応動して操作部材が倒伏位置にあるときには小絞り開口が撮影光軸にセットされ、起立位置にあるときには絞り部材が退避して開放絞り開口が撮影光軸にセットされるように構成すると、上記効果を簡単な構成で達成できる。また、絞り制御手段は、大絞り開口と小絞り開口を形成した絞り部材が操作部材の起伏位置により移動されるようにし、操作部材が倒伏位置にあるときには撮影光軸に小絞り開口を挿入し、操作部材が起立位置にあるときには撮影光軸に大絞り開口を挿入するように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る操作部材と絞り制御手段の構成を示す説明図である。
【図2】本発明のレンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図である。
【図3】ユニット本体の構成を示す分解斜視図である。
【図4】ストロボ装置の回路図である。
【図5】操作部材が起立位置にあるユニット本体の要部断面図である。
【図6】操作部材が倒伏位置にあるユニット本体の要部断面図である。
【図7】押圧操作による充電状態にあるユニット本体の要部断面図である。
【図8】別の絞り部材の例を示す説明図である。
【符号の説明】
2 レンズ付きフイルムユニット
11 ストロボ充電スイッチ
12 操作部材
14 本体基部
16 ストロボ装置
18 前カバー
24 開放絞り開口
26,71 絞り部材
26a,71b 小絞り開口
28 バネ
29 連動レバー
71a 大絞り開口

Claims (3)

  1. 予め写真フイルムが内蔵されたユニット本体に固定式のストロボ発光部を有するストロボ装置を設けたレンズ付きフイルムユニットにおいて、
    前記ストロボ装置の充電を連続して行う起立位置と、押圧操作されている間のみストロボ装置の充電を行倒伏位置との間で起伏自在の操作部材と、
    この操作部材が起立位置にあるとき、撮影絞りの口径を操作部材が倒伏位置にあるときより大きくする絞り制御手段とを設けたことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  2. 前記絞り制御手段は、開放絞り開口より小さい径の小絞り開口が形成され、この小絞り開口を撮影光軸にセットする挿入位置と撮影光軸にセットしない退避位置との間で移動自在の絞り部材と、この絞り部材を挿入位置に向かって付勢する付勢手段と、前記操作部材が倒伏位置にあるときには、操作部材と係合せず、前記付勢手段により絞り部材が挿入位置に付勢されて小絞り開口が撮影光軸にセットされ、前記操作部材が起立位置にあるときには、操作部材と係合して絞り部材を付勢手段に抗して退避位置に移動させ、撮影光軸に開放絞り開口をセットする連動レバーとからなることを特徴とする請求項記載のレンズ付きフイルムユニット。
  3. 前記絞り制御手段は、口径が大きい大絞り開口とこれより口径が小さい小絞り開口とが形成され、撮影光軸に大絞り開口と小絞り開口のいずれか一方を挿入するように移動される絞り部材と、この絞り部材に前記操作部材の起伏位置を伝達する伝達手段とからなり、前記操作部材が倒伏位置にあるときには撮影光軸に小絞り開口が挿入され、前記操作部材が起立位置にあるときには撮影光軸に大絞り開口が挿入されることを特徴とする請求項記載のレンズ付きフイルムユニット。
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