JP2002090825A - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

レンズ付きフイルムユニット

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JP2002090825A
JP2002090825A JP2000280538A JP2000280538A JP2002090825A JP 2002090825 A JP2002090825 A JP 2002090825A JP 2000280538 A JP2000280538 A JP 2000280538A JP 2000280538 A JP2000280538 A JP 2000280538A JP 2002090825 A JP2002090825 A JP 2002090825A
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JP
Japan
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strobe
aperture
film
lens
light
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Application number
JP2000280538A
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English (en)
Inventor
Shigeki Takahara
茂樹 高原
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストロボ撮影の際に主被写体と背景とを適正
に撮影する。 【解決手段】 ストロボ選択部材8が下方のオフ位置に
あるときには、絞り用バネの付勢により絞り板は撮影光
軸上に小絞り開口を配置する。ストロボ選択部材8を上
方のオン位置にスライドすると、絞り用バネの付勢に抗
して絞り板が揺動する。ストロボ撮影の際には撮影光軸
上に大絞り開口を配置するので主被写体と背景とを適正
に撮影できる。ストロボ装置18にオートストロボ回路
を設ける。シャッタボタン10を押圧するとストロボ発
光部7が発光する。被写体で反射したストロボ光を測光
素子34で受光する。オートストロボ回路は測光素子3
4から流れた電流の充電電圧が基準電圧に達するとスト
ロボ発光を停止するので主被写体の露光オーバーを防ぐ
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストロボ装置及び
絞り切り替え機能を備えたレンズ付きフイルムユニット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】簡単な撮影機構を備えるとともに、製造
時に写真フイルムが装填されたレンズ付きフイルムユニ
ットが各種製造販売されている。このレンズ付きフイル
ムユニットは、構造を簡素化してコストの削減を図るた
め、絞りやストロボ光量が固定されている。このため、
人物等の主被写体とその背景とを適正に撮影することの
できる撮影条件の範囲は狭く、被写体輝度や主被写体ま
での距離が前記範囲から外れると、撮影画質が低下して
しまう。
【0003】このような問題を解決するために、絞り切
り替えが可能なレンズ付きフイルムユニットが各種提案
されている。このようなレンズ付きフイルムユニットで
は、例えば、絞り板をストロボスイッチに連動させて切
り替えるストロボ連動式のものがある。ストロボ連動式
のものでは、ストロボ撮影を要しない被写体輝度が高い
場所での撮影では小絞りを設定し、ストロボ撮影を要す
る被写体輝度が低い場所での撮影では大絞りを設定する
ようにしている。これにより、被写体輝度が高い場所で
の撮影では露光オーバーを防ぎ、室内などの被写体輝度
が低い場所での撮影では十分な露光量を得ることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記レ
ンズ付きフイルムユニットでは、ストロボ撮影の際に、
主被写体までの距離が例えば1〜2m程度の近距離の場
合には、単に大絞りに設定してしまうと、主被写体が露
光オーバーとなる恐れがある。また、露光オーバーにな
らなかったとしても、ストロボ光が到達する主被写体と
ストロボ光が到達しない背景との間の輝度差が大きくな
り、主被写体の輝度に合わせてプリントを行うと、背景
が夜間のように暗くなり、主被写体が浮かび上がるよう
なプリントとなる。このため、被写体輝度が低い場所で
の撮影では、レンズ付きフイルムユニットを用いて主被
写体と背景とを適正に撮影することができなかった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためのも
ので、ストロボ撮影の際に、主被写体までの距離が近距
離の場合でも主被写体の露光オーバーを防ぐとともに、
主被写体と背景とを適正に撮影することのできるレンズ
付きフイルムユニットを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のレンズ付きフイルムユニットは、被写体に
向けてストロボ光を照射するストロボ装置と、このスト
ロボ装置に組み込まれたメインコンデンサとを備え、予
め写真フイルムが装填されたレンズ付きフイルムユニッ
トにおいて、前記被写体で反射したストロボ光の発光量
を測定する受光手段と、この受光手段の測定値が予め決
められた設定値に達したときにストロボ装置の発光を停
止するストロボ制御手段と、絞り開口を大絞り開口に設
定する位置と小絞り開口に設定する位置との間で切り替
え操作される絞り切り替え部材とを設けたものである。
【0007】なお、前記絞り切り替え部材は、ストロボ
撮影位置と非ストロボ撮影位置との間で切り替え操作さ
れるストロボ選択部材の切り替え操作に連動し、ストロ
ボ撮影時には絞り開口を大絞り開口に設定し、非ストロ
ボ撮影時には絞り開口を小絞り開口に設定することによ
り、撮影の際の操作を簡単化する点で効果的である。
【0008】また、フイルム感度がISO3200の前
記写真フイルムを使用した場合は、前記大絞り開口によ
る絞り値がF5.6〜F8であり、前記メインコンデン
サの容量が20μF〜40μFであることが好ましい。
【0009】これに対して、フイルム感度がISO16
00の前記写真フイルムを使用した場合は、前記大絞り
開口による絞り値がF5.6〜F8であり、前記メイン
コンデンサの容量が30μF〜60μFであることが好
ましい。
【0010】さらに、フイルム感度がISO800の前
記写真フイルムを使用した場合は、前記大絞り開口によ
る絞り値がF6.7であり、前記メインコンデンサの容
量が50μFであることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を実施したレンズ
付きフイルムユニットの外観形状を示すものである。レ
ンズ付きフイルムユニット2は、ユニット本体3とラベ
ル4とから構成されている。ユニット本体3には写真フ
イルムが装填され各種撮影機構が組み込まれている。ラ
ベル4はユニット本体3の外周に巻き付けられるように
して貼付され、ユニット本体3の各部を露呈させるため
の開口が形成されている。
【0012】ユニット本体3の前面には、撮影レンズ
5、対物側ファインダ窓6、ストロボ発光部7、ストロ
ボ選択部材8、受光窓9等が設けられており、上面には
シャッタボタン10、カウンタ表示窓11、充電完了表
示部材12等が設けられている。ストロボ選択部材8
は、上方にスライドされた状態のオン位置と、下方にス
ライドされた状態のオフ位置との間でスライドされる。
充電完了表示部材12は、ストロボ選択部材8の上方へ
のスライド操作によってユニット本体3の上面から突出
され、光を放射することによりストロボ充電の完了を表
示する。また、ユニット本体3の背面からは、撮影後の
フイルム巻き上げに用いられる巻上げノブ13の一部が
露呈されている。
【0013】図2に分解して示すように、ユニット本体
3は、前カバー16、本体部17、ストロボユニット1
8、電池19、フイルムカートリッジ20、後カバー2
1、スイッチ板22、受け板23から構成されている。
フイルムカートリッジ20はカートリッジ本体24と、
このカートリッジ本体24に収納される写真フイルム2
5とから構成されている。なお、本実施形態の写真フイ
ルム25はフイルム感度がISO800のものが使用さ
れる。
【0014】カートリッジ本体24内には、写真フイル
ム25が巻き付けられるスプールと、このスプールの回
転によってカートリッジ本体24内から写真フイルム2
5を送り出すフイルム送出し機構とが組み込まれてい
る。スプールの端部はカートリッジ本体24の端面から
露呈されており、カートリッジ本体24外からの駆動に
よって回動される。また、カートリッジ本体24には、
写真フイルム25が出入りするフイルム出入り口が設け
られており、このフイルム出入り口の奥には、フイルム
出入り口を開閉する遮光蓋が組み込まれている。遮光蓋
は棒形状をしており、フイルム出入り口を開放する開き
位置と閉鎖する閉じ位置との間で回動自在とされてい
る。遮光蓋の端部は、カートリッジ本体24の端面から
外部に露呈されており、カートリッジ本体24外からの
操作によって回動される。
【0015】本体部17の前面中央部には、撮影レンズ
5から写真フイルム25までの間の撮影光路を遮光する
暗箱26が一体に形成されている。暗箱26の周囲に
は、シャッタ機構やフイルム巻止め機構、フイルムカウ
ント機構等、及び絞り切り替え機構から構成されてい
る。絞り値切り替え機構はストロボ発光のオン/オフの
切り替えに連動して、絞り値を切り替える。
【0016】また、暗箱26を挟む両側方には、カート
リッジ本体24が収納されるカートリッジ室27と、カ
ートリッジ本体24から引き出されてロール状に巻かれ
た写真フイルム25が収納されるフイルム室28とが一
体に設けられている。
【0017】ストロボユニット18は、ストロボ発光部
7とプリント基板30とから構成されている。ストロボ
発光部7には放電管やリフレクタ、拡散板等が設けられ
ている。プリント基板30には各種電気部品が取り付け
られてストロボ回路が形成されており、シンクロスイッ
チ31、充電スイッチ32、金属接片33、測光素子3
4、メインコンデンサ35が取り付けられている。シン
クロスイッチ31はシャッタ機構のレリーズ動作によっ
てオンしてストロボ発光を行わせる。充電スイッチ32
はストロボ選択部材8の上下方向のスライド操作によっ
てオン/オフされる。金属接片33は電池17をストロ
ボ回路に接続する。測光素子34はユニット本体3の受
光窓9に対面する。なお、本実施形態では、メインコン
デンサ35の容量は50μFとされており、これにより
ストロボ光が到達可能な主被写体までの距離は5m程度
となる。
【0018】また、プリント基板30には、オートスト
ロボ回路が形成されている。図3に示すように、オート
ストロボ回路は、充電スイッチ32と、昇圧回路36
と、ストロボ発光部7と、トリガ回路37と、シンクロ
スイッチ31と、測光素子34を含む発光光量制御回路
38とから構成されている。充電スイッチ32がオンす
ると昇圧回路36が動作を開始し、電池19から供給さ
れた電流をストロボ駆動用に昇圧して発光用のメインコ
ンデンサ35と、トリガ用のトリガコンデンサとに充電
する。メインコンデンサ35が規定の充電レベルに到達
すると、プリント基板30に取り付けられたネオン管
(図示せず)が発光する。このネオン管が放射する光
は、ファインダ内部に入射して撮影者に充電が完了した
ことを知らせる。
【0019】充電完了後にシャッタレリーズが行われる
と、シンクロスイッチ31がオンしてトリガ回路37が
作動し、トリガコンデンサが放電される。これにより、
ストロボ発光部7のストロボストロボ放電管46(図4
参照)にトリガ電圧が印加され、ストロボストロボ放電
管46を通してメインコンデンサ35が放電されること
によりストロボ発光が行われる。ストロボストロボ放電
管46から放射されたストロボ光はリフレクタに反射さ
れ、拡散板によって拡散されて被写体に照射される。そ
して、ストロボ発光部7から放射されたストロボ光は被
写体で反射し、被写体で反射したストロボ光は受光窓9
に入射するとともに、測光素子34は反射したストロボ
光を受光してストロボ光量を調節する。
【0020】図4に発光光量制御回路38を示す。発光
光量制御回路38は、動作電圧発生回路40,受光部4
1,オン電圧発生回路42,三端子型のサイリスタ(S
CR)43,コンデンサ44、スイッチングユニット4
5等から構成されている。この発光光量制御回路38
は、メインコンデンサ35に対してストロボストロボ放
電管46と並列に接続されようにして、メインコンデン
サ35の両端子にだけ接続される構成となっている。
【0021】動作電圧発生回路40は、メインコンデン
サ35の端子間に直列に接続されたコンデンサ40a,
抵抗40b,ツェナダイオード40cとからなる。な
お、ツェナダイオード40cの接続方向は、そのカソー
ドがメインコンデンサ35の整流用ダイオード(図示せ
ず)側の端子に接続される向きである。
【0022】コンデンサ40aは、メインコンデンサ3
5の充電時に昇圧回路36からの出力電流で充電され
る。このコンデンサ40aは、ツェナダイオード40c
のアノード側の電位が低くなるようにして、メインコン
デンサ35と同じ充電電圧に充電される。メインコンデ
ンサ35がストロボストロボ放電管46を通して放電を
開始すると、コンデンサ40aは、ストロボストロボ放
電管46,ツェナダイオード40c,抵抗40bを通し
て放電する。このときコンデンサ40aは、ツェナダイ
オード40cにツェナ電流を流す向きで放電する。
【0023】ツェナダイオード40cは、ツェナ電圧が
例えば6V程度のものが用いられており、コンデンサ4
0aの放電中には、アノード・カソードの両端に、ツェ
ナ電圧と同じ電圧を発生する。このときに発生する電圧
は、ツェナダイオード40cのカソード側の電位がアノ
ード側のものより高くなる。発光光量制御回路38は、
このツェナダイオード40cの両端に発生する電圧で動
作する。
【0024】受光部41は、測光素子34,コンデンサ
47等からなる。測光素子34は、そのコレクタ端子が
抵抗51を介してツェナダイオード40cのカソードに
接続されている。また、測光素子34のエミッタ端子と
ツェナダイオード40cのアノードとの間には、抵抗4
8,49、コンデンサ47が直列に接続されており、抵
抗48及び抵抗49の接続点とツェナダイオード40c
のアノードとの間には、抵抗50が接続されている。
【0025】測光素子34には、例えばフォトトランジ
スタが用いられ、被写体からの反射光を受光し、その受
光量に応じた光電電流を流す。コンデンサ47は、測光
素子34からの光電電流により充電され、その充電電圧
が高くなる。すなわち、コンデンサ47は、測光素子3
4で受光した被写体からの反射光の光量を電圧に変換す
る。
【0026】スイッチングユニット45は、トランジス
タ45a,45bからなり、トランジスタ45aのベー
ス端子とトランジスタ45bのコレクタ端子は、それぞ
れ抵抗48及び抵抗49の接続点に接続されている。ま
た、トランジスタ45aのコレクタ端子とトランジスタ
45bのベース端子が接続され、トランジスタ45aの
エミッタ端子がツェナダイオード40cのアノードに接
続されている。トランジスタ45bのエミッタ端子は、
抵抗51を介してツェナダイオード40cのカソードに
接続されている。
【0027】このスイッチングユニット45は、コンデ
ンサ47の充電電圧が基準電圧に達すると、トランジス
タ45aとトランジスタ45bがそれぞれオンとなっ
て、スイッチングユニット45自体がオンとなる。そし
て、このスイッチングユニット45のオンが発光停止信
号となっている。なお、コンデンサ45cは、スイッチ
ングユニット45が電気的なノイズでオンとなることを
防止するために設けられている。
【0028】オン電圧発生回路42は、直列に接続され
たコンデンサ42aと抵抗42bとからなり、コンデン
サ42aの一端がツェナダイオード40cのアノード
に、抵抗42bの一端がツェナダイオード40cのカソ
ードにそれぞれ接続されている。コンデンサ42aは、
ツェナダイオード40cの両端に発生する電圧により、
抵抗42bを介して電流が流れて充電される。そして、
スイッチングユニット45がオンとなると、コンデンサ
42aは、抵抗42b,抵抗51,スイッチングユニッ
ト45を介して放電し、このときに抵抗42bの端子間
にサイリスタ43をターンオンするためのゲート電圧を
発生する。
【0029】サイリスタ43は、抵抗42bの両端にゲ
ートとカソードが接続されおり、アノードがメインコン
デンサ35の発振トランジスタ(図示せず)のベース端
子側の端子に抵抗52を介して接続されている。すなわ
ち、サイリスタ43は、アノード・カソード間にメイン
コンデンサ35の充電電圧が印加され、ゲート・カソー
ド間にコンデンサ42aが放電したときに発生する抵抗
42bの端子間電圧が印加されるようになっている。
【0030】サイリスタ43は、ゲート電圧の印加によ
りターンオンし、そのアノード・カソードを導通する。
サイリスタ43の導通により、メインコンデンサ35
は、ストロボストロボ放電管46よりもインピーダンス
が低いサイリスタ43を通して放電するようになり、ス
トロボ放電管46は、その電極間電圧が放電維持電圧を
下回ってストロボストロボ放電管46によるメインコデ
ンサ35の放電が停止して、ストロボ発光が停止する。
メインコンデンサ35の充電電圧が所定の電圧まで低下
するとサイリスタ43がターンオフする。
【0031】ところで、コンデンサ42aは、ツェナダ
イオード40cの両端で発生する電圧によって充電され
るが、抵抗42bを介して充電されるため瞬間的に充電
されるわけではない。また、サイリスタ43をターンオ
ンするためには、スイッチングユニット45がオンとな
って時点で、抵抗42bの端子間にサイリスタ43をタ
ーンオンするのに必要なゲート電圧が得られる充電電圧
までコンデンサ42aが充電されている必要がある。し
かし、主要被写体までの撮影距離が短い場合や、被写体
の反射率が高い場合には、被写体から反射されるストロ
ボ光の強度が強いために、コンデンサ42aがゲート電
圧が得られる充電電圧に達する前に、スイッチングユニ
ット45がオンとなることがある。
【0032】このような不都合を防止するために、この
発光光量制御回路38には、ストロボ発光開始直後から
の所定の時間だけ、受光部41の機能を低下させるコン
デンサ44が設けられている。コンデンサ44は、抵抗
51及び測光素子34の接続点と、ツェナダイオード4
0cのアノードとの間に接続されており、ツェナダイオ
ード40cの端子間に発生する電圧により抵抗51を介
して充電される。すなわち、コンデンサ44は、受光部
41に対して並列に接続されており、コンデンサ44の
両端に発生する電圧(充電電圧)と等しい電圧が受光部
41の動作電圧となるようにされている。
【0033】コンデンサ44の充電電圧は、ストロボ発
光開始直後からが徐々に高くなり、所定の時間が経過後
にはフル充電された状態となって、ツェナダイオード4
0cの両端に発生している電圧、すなわち受光部41を
動作させるための本来の動作電圧となる。これにより、
ストロボ発光開始直後から所定の時間が経過するまで
は、受光部41に与える動作電圧が低くされて受光部4
1の機能が低下される。より具体的には、本来の動作電
圧が受光部41に与えられているときと比べて、測光素
子34に流れる電流を少なくしてコンデンサ47が基準
電圧に達するまでの時間を遅延させるようにして受光部
41の機能を低下させ、コンデンサ42aがサイリスタ
43をターンオンするのに最低限必要な充電電圧まで充
電されるようにしている。
【0034】なお、説明の便宜上、コンデンサ44を設
けてストロボ発光開始直後の所定時間だけ受光回路41
の機能を低下させているとしているが、上記説明からも
分かるように、実際には抵抗51とコンデンサ44とに
より、受光部41の機能低下を行っている。そして、受
光部41の機能を低下させる時間は、コンデンサ44の
静電容量と抵抗51の抵抗値とで調節することができ、
サイリスタ43をターンオンするのに必要なゲート電
圧,コンデンサ42aの静電容量、抵抗42bの抵抗値
等に基づいて決められている。例えば、抵抗51の抵抗
値を大きくしていくと、機能を低下する時間を長くする
ことができる。だたし、抵抗51は、コンデンサ42a
が放電してサイリスタ43のゲートを叩く電流を制限
し、かつ抵抗42bと抵抗51でゲート電圧を制限して
いるため、これらも考慮して抵抗51の抵抗値を十分に
検討して選定する必要がある。
【0035】後カバー21は、本体部17の背面を覆う
ように背後に取り付けられる。この後カバー21には、
接眼側ファインダ窓53と、プルトップ式の底蓋21
a,21bとが一体に形成されている。底蓋21a,2
1bは、本体部17に後カバー21を取り付けた後に閉
鎖され、カートリッジ室27及びフイルム室28内を光
密に塞ぐ。底蓋21aは、現像所でフイルムカートリッ
ジ20を取り出す際に開放される。
【0036】前カバー16は、前面に撮影レンズ5を露
呈させる撮影レンズ用開口16a、ストロボ選択部材8
を露呈させる開口16b、ストロボ発光部7を露呈させ
る開口16c、受光窓9が形成されており、本体部17
の前面を覆う。なお、詳しくは図示しないが、受光窓9
には、透明または半透明のプラスチックで形成された保
護板が組み込まれており、受光窓9からゴミやホコリが
ユニット本体3内に入り込むのを防止している。
【0037】前カバー16とストロボユニット18との
間には、スイッチ板22と受け板23とが組み込まれて
いる。スイッチ板22の前面にはストロボ選択部材8が
一体に形成されており、受け板23はスイッチ板22を
上方のオン位置と下方のオフ位置と間でスライド自在に
支持する。スイッチ板22の背面には、ストロボ選択部
材8がオン位置にスライドされた際にストロボユニット
18の充電スイッチ32を押圧してオンさせる突起(図
示せず)が形成されている。
【0038】また、スイッチ板22には、暗箱26の側
方に組み付けられた充電完了表示部材12に係合する係
合部22aが形成されており、オン位置にスライドされ
た際に充電完了表示部材12をレンズ付きフイルムユニ
ット2の上面から外部に突出させる。充電完了表示部材
12は、暗箱26の側面に上下方向でスライド自在とな
るように取り付けられ、透明なプラスチックで形成され
てライトガイドとしての機能を有している。この充電完
了表示部材12が上方にスライドされると、プリント基
板30に取り付けられたネオン管の光を内部反射してレ
ンズ付きフイルムユニット2外に導き、撮影者と被撮影
者とに撮影準備が完了したことを知らせる。また、スイ
ッチ板22の側方には絞り切り替え機構を構成する切り
替え片41が設けられている。
【0039】本体部17のカートリッジ室27の上部に
は、巻上げノブ13が回転自在に取り付けられる。この
巻上げノブ13の下面には駆動軸が一体に設けられてお
り、この駆動軸はカートリッジ室27を介してカートリ
ッジ本体24のスプールの端部に係合する。1コマの撮
影後に巻上げノブ13を回転操作すると、写真フイルム
25の露光済みの部分がカートリッジ本体24内に巻き
上げられる。また、カートリッジ室27の上面で巻上げ
ノブ13の下方には、写真フイルム25がカートリッジ
本体24内に全て巻き上げられたことを検出して、カー
トリッジ本体24の遮光蓋を閉鎖する遮光蓋閉鎖機構が
組み込まれている。
【0040】図5に示すように、暗箱26の前面には被
写体光を暗箱26内に入射させる撮影開口60が設けら
れており、暗箱26の背後には、写真フイルム25への
撮影範囲を規定するアパーチャー(図示せず)が設けら
れている。また、暗箱26には、シャッタ駆動部材を含
むシャッタ機構、フイルムカウント機構等を構成する各
種部品と、充電完了表示部材12、ファインダレンズ6
1、絞り切り替え機構等が取り付けられている。
【0041】暗箱26の前面には、撮影開口60を開閉
するシャッタ羽根62が、穴62aを中心に取り付けら
れる。このシャッタ羽根62は、撮影開口60を塞ぐ閉
じ位置と、撮影開口60を開放する開放位置との間で揺
動自在とされており、バネ掛け部62bに掛けられたシ
ャッタ用バネ63によって、撮影開口60を塞ぐ方向に
付勢されている。
【0042】シャッタ羽根62は、シャッタボタン10
が押下されてシャッタ機構がレリーズ動作を行う際に、
シャッタ機構を構成するシャッタ駆動部材によって上端
の突部62cが図中右方に押圧される。これにより、シ
ャッタ羽根62はシャッタ用バネ63の付勢に抗して時
計方向の開放位置に揺動する。撮影開口60の開放後
は、シャッタ羽根62はシャッタ用バネ63の付勢によ
って反時計方向に揺動し、撮影開口60を閉鎖する。シ
ャッタスピードは設計時に設定された所定値で固定され
る。なお、本実施形態では、シャッタスピードは1/8
0secに設定されている。
【0043】また、シャッタ羽根62の上部には、側方
に向けて突出された押圧部62dが一体に形成されてい
る。この押圧部62dは、シャッタ羽根62が撮影開口
60を開放する開き位置に向けて揺動する際に、ストロ
ボユニット18のシンクロスイッチ31を押圧してオン
させ、シャッタレリーズと同時にストロボ発光を行わせ
る。
【0044】暗箱26の前面側には、レンズホルダ64
が設けられている。レンズホルダ64はシャッタ羽根6
2を保護して撮影レンズ5を保持する。レンズホルダ6
4の前面には、筒部65が設けられ、この筒部65には
撮影レンズ5が収められる。また、筒部65内には、大
絞り開口66が形成されている。
【0045】レンズホルダ64の前面には、絞り切り換
え機構を構成する絞り板67が揺動自在に取り付けられ
る。絞り板67は略L字形状とされており、一端に軸受
け穴67aが形成され、他端には小絞り開口68が形成
されている。軸受け穴67aにはレンズホルダ64に設
けられた軸64aに取り付けられる。また、絞り板67
の他端は、筒部65の側方に形成されたスリット65a
から筒部65内に挿入され、小絞り開口68が大絞り開
口66の前方に重ねられる。小絞り開口68は大絞り開
口66よりも小さく形成され、大絞り開口66よりも写
真フイルム25への露光量が少なくされている。なお、
本実施形態では大絞り開口66の絞り値がF6.7、小
絞り開口68の絞り値がF12.3に設定されている。
【0046】絞り板67とレンズホルダ64とにそれぞ
れ設けられたバネ掛けピン67b,64bには、絞り用
バネ69が掛けられる。この絞り用バネ69は、絞り板
67を図中反時計方向に向けて付勢し、大絞り開口66
上に小絞り開口68を配置させる。絞り板67の前面に
形成されたピン67cの下方には、スイッチ板22に一
体に形成された切り替え片70が当接する。スイッチ板
22がオフ位置にある際には、絞り板67は小絞り開口
68を撮影光軸71上に配置する。スイッチ板22がオ
ン位置に向けてスライドされると、切り替え片70が絞
り板67のピン67cを上方に押圧し、絞り用バネ69
の付勢に抗して絞り板67を時計方向に揺動させる。こ
れにより、撮影光軸上には大絞り開口66が配置され
る。
【0047】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。不使用時のレンズ付きフイルムユニット2は、スト
ロボ選択部材8が下方のオフ位置にスライドされてい
る。そのため、プリント基板30に設けられた充電スイ
ッチ32はオフ状態にあり、充電完了表示部材12はユ
ニット本体3内に引き込まれている。充電スイッチ32
がオフの状態では、図6(A)に示すように、絞り板6
7は絞り用バネ69の付勢によって小絞り開口68を撮
影光軸上に配置させている。このレンズ付きフイルムユ
ニット2を用いて撮影を行う際に、撮影者は被写体の撮
影にストロボ発光が必要か否かを判断する。
【0048】ストロボ発光が不要であると判断した場合
には、レンズ付きフイルムユニット2を構えて接眼側フ
ァインダ窓53を覗き、撮影範囲を確認した後にシャッ
タボタン10を押下する。シャッタボタン10が押下さ
れると、チャージ状態にあるシャッタ機構がレリーズ動
作を行い、シャッタ駆動部材がシャッタ羽根62上部の
突部62cを蹴飛ばす。これによりシャッタ羽根62
は、シャッタ用バネ63の付勢に抗して図中時計方向に
揺動し、撮影開口42を一定時間開放する。
【0049】また、ストロボ発光が必要だと判断した場
合、図1に示すように、撮影者はストロボ選択部材8を
上方のオン位置に向けてスライド操作する。すると、ス
トロボ選択部材8が一体に設けられたスイッチ板22も
上方に移動し、プリント基板30の充電スイッチ32を
押圧してオンさせる。これにより、図3に示すオートス
トロボ回路が作動する。
【0050】オートストロボ回路では昇圧回路36が作
動し、メインコンデンサ35とトリガコンデンサとに充
電が行われる。また、ストロボ選択部材8の移動に連動
して、充電完了表示部材12がユニット本体3の上方か
ら突出される。そして、メインコンデンサ35への充電
が完了すると、プリント基板30に取り付けられたネオ
ン管が発光する。このネオン管から放射された光は、充
電完了表示部材12の内部で全反射してファインダ光路
内とユニット本体3外へと放射され、撮影者と被撮影者
とに撮影準備が完了したことを知らせる。
【0051】このとき、スイッチ板22の切り替え片7
0は、図6(B)に示すように、絞り板67のピン67
cを上方に向けて押圧し、絞り用バネ69の付勢に抗し
て揺動させる。これにより、絞り板67の小絞り開口6
8が撮影光軸上から退避し、レンズホルダ64に設けら
れた大絞り開口66が撮影光軸上に配置される。
【0052】接眼側ファインダ窓53を覗いて撮影範囲
を確認した後にシャッタボタン10を押下すると、前述
のようにシャッタ羽根44は開放位置に揺動し、撮影開
口42を一定時間開放する。その際に、シャッタ羽根6
2に一体に形成された押圧部62dにより、プリント基
板30のシンクロスイッチ31を押圧してオンさせる。
トリガ回路37は、トリガコンデンサを放電させ、スト
ロボ発光部7のストロボストロボ放電管46にトリガ電
圧が印加する。ストロボ放電管46は、メインコンデン
サ35の放電によりストロボ発光を行う。ストロボ放電
管46から放射されたストロボ光は、リフレクタと拡散
板とによって反射,拡散されて被写体に照射される。
【0053】ストロボ発光部7から放射されたストロボ
光は、被写体で反射して受光窓9に入射する。受光窓9
の奥に組み込まれた測光素子34は、その受光量に応じ
て光電電流を流す。発光光量制御回路38では、測光素
子34から流れた光電電流の充電電圧と基準電圧と比較
し、充電電圧が基準電圧に達した際にストロボ発光を停
止させる。このように、発光光量制御回路38によって
ストロボ発光が途中で停止されるので、ストロボ撮影の
際に主被写体までの距離が例えば1〜2m程度の近距離
の場合でも主被写体が露光オーバーとなることがない。
また、ストロボ撮影の際に大絞り開口66が撮影光路上
に配置されているので、主被写体と背景とを適正な露光
量で撮影することができる。
【0054】上記実施形態では、フイルム感度がISO
800の写真フイルム25を使用したが、フイルム感度
がISO1600やISO3200の高感度の写真フイ
ルムも使用することも可能である。そして、シャッタス
ピードを1/80secで共通にしたとき、ISO16
00の写真フイルムを使用する場合は、大絞り開口によ
る絞り値をF5.6〜F8、小絞り開口による絞り値を
F18に設定するとともに、ストロボ用メインコンデン
サの容量を30μF〜60μFにしておくことにより、
特にストロボ撮影時に近距離の主要被写体が露光オーバ
ーになることを防ぐことができ、ストロボを使用しない
場合でも極端な露光オーバー、露光アンダーは生じな
い。さらに、ISO3200の写真フイルムを使用する
場合は、大絞り開口による絞り値をF5.6〜F8、小
絞り開口による絞り値をF26とし、さらにストロボ用
メインコンデンサの容量を20μF〜40μFに抑えれ
ば、ほぼ同様の効果を得ることができる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明のレンズ付きフイ
ルムユニットによれば、被写体で反射したストロボ光の
発光量を測定する受光手段と、この受光手段の測定値が
予め決められた設定値に達したときにストロボ装置の発
光を停止するストロボ制御手段と、絞り開口を大絞り開
口に設定する位置と小絞り開口に設定する位置との間で
切り替え操作される絞り切り替え部材とを設けたので、
ストロボ撮影の際に、主被写体までの距離が近距離の場
合でも主被写体の露光オーバーを防ぐことができる。ま
た、主被写体と背景とを適正に撮影することができる。
【0056】また、前記絞り切り替え部材は、ストロボ
撮影位置と非ストロボ撮影位置との間で切り替え操作さ
れるストロボ選択部材の切り替え操作に連動し、ストロ
ボ撮影時には絞り開口を大絞り開口に設定し、非ストロ
ボ撮影時には絞り開口を小絞り開口に設定するので、煩
わしい操作を伴うことなく、絞りの切り替えを行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したレンズ付きフイルムユニット
の外観を示す斜視図である。
【図2】ユニット本体の構成を示す分解斜視図である。
【図3】オートストロボ回路のブロック図である。
【図4】発光光量制御回路の回路図である。
【図5】絞り切り替え機構の構成を示す分解斜視図であ
る。
【図6】絞り切り替え機構の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
2 レンズ付きフイルムユニット 8 ストロボ選択部材 34 測光素子 35 メインコンデンサ 38 発光光量制御回路 66 大絞り開口 67 絞り板 68 小絞り開口 70 切り替え片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 15/03 G03B 15/03 J 17/02 17/02 17/04 17/04 G03C 3/00 575 G03C 3/00 575B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体に向けてストロボ光を照射するス
    トロボ装置と、このストロボ装置に組み込まれたメイン
    コンデンサとを備え、予め写真フイルムが装填されたレ
    ンズ付きフイルムユニットにおいて、 前記被写体で反射したストロボ光の発光量を測定する受
    光手段と、この受光手段の測定値が予め決められた設定
    値に達したときにストロボ装置の発光を停止するストロ
    ボ制御手段と、絞り開口を大絞り開口に設定する位置と
    小絞り開口に設定する位置との間で切り替え操作される
    絞り切り替え部材とを設けたことを特徴とするレンズ付
    きフイルムユニット。
  2. 【請求項2】 前記絞り切り替え部材は、ストロボ撮影
    位置と非ストロボ撮影位置との間で切り替え操作される
    ストロボ選択部材の切り替え操作に連動し、ストロボ撮
    影時には絞り開口を大絞り開口に設定し、非ストロボ撮
    影時には絞り開口を小絞り開口に設定することを特徴と
    する請求項1記載のレンズ付きフイルムユニット。
  3. 【請求項3】 フイルム感度がISO3200の前記写
    真フイルムを使用し、前記大絞り開口による絞り値がF
    5.6〜F8であり、前記メインコンデンサの容量が2
    0μF〜40μFであることを特徴とする請求項1又は
    2記載のレンズ付きフイルムユニット。
  4. 【請求項4】 フイルム感度がISO1600の前記写
    真フイルムを使用し、前記大絞り開口による絞り値がF
    5.6〜F8であり、前記メインコンデンサの容量が3
    0μF〜60μFであることを特徴とする請求項1又は
    2記載のレンズ付きフイルムユニット。
  5. 【請求項5】 フイルム感度がISO800の前記写真
    フイルムを使用し、前記大絞り開口による絞り値がF
    6.7であり、前記メインコンデンサの容量が50μF
    であることを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ付
    きフイルムユニット。
JP2000280538A 2000-09-14 2000-09-14 レンズ付きフイルムユニット Pending JP2002090825A (ja)

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JP2000280538A JP2002090825A (ja) 2000-09-14 2000-09-14 レンズ付きフイルムユニット
US09/951,728 US6766107B2 (en) 2000-09-14 2001-09-14 Lens-fitted photo film unit with stop changing device
US10/679,385 US6792202B1 (en) 2000-09-14 2003-10-07 Lens-fitted photo film unit with stop changing device

Applications Claiming Priority (1)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7343090B2 (en) 2004-09-01 2008-03-11 Fujifilm Corporation Lens-fitted photo film unit

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