JP3707167B2 - チョコレート組成物及びその製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の技術分野】
本発明は、チョコレート類粉末粒子の集合体、又は、これと他の粉末粒子素材との混合集合体からなるチョコレート組成物、並びにその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、モールドタイプのチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂成分のためにこれを食するとオイリー感が喉に残る傾向にある。さらに、チョコレートの夏場の消費量が減少する理由の1つはこのオイリー感にあると考えられることもあって、これをいかに低減させるかが課題となっている。
このため、油脂成分をラウリン系油脂のように口溶けの良好なものにすることによって、オイリー感を低減することが試みられているが、十分とは言えない。
【0003】
また、しばしばチョコレート生地に着味材等を練り混むことによって、風味のバラエティー化をすることがあるが、通常、ここで用いられる着味材の多くは油溶性のものが用いられる。含水着味材の添加が困難であることは周知のとおりであるが、乾燥した水溶性着味材であっても、チョコレートの油性成分と水溶性成分の馴染みが悪いため分散性が悪く、良好な分散性を得るために手間と時間を要する。油溶性着味材のもつ重い風味も、オイリー感を助長するものと考えられる。従って、油溶性着味材よりもフレッシュ感のある水溶性着味材をうまく用いることができれば、オイリー感も低減されるし、風味の選択の幅も広がる。
【0004】
一方、チョコレートの食感を軽くするなどの目的で、チョコレート生地に気泡を入れた含気チョコレートの製法が種々開示されている(例えば、特開昭62−275648号、特開平2−57146号、特開平3−201946等)。しかし、含気率によっては意図に反して口溶けが悪く口中でもたつくような感じになり、また、乳化剤を多量に用いる発泡法では風味的に好ましいものでない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、口溶けが良好で、オイリー感が低減された全く新規な食感のチョコレート組成物を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、如上の点に鑑み鋭意研究した結果、チョコレートを粉末にし、任意形状の容器内に入れ押圧して固めたチョコレートは、通常のモールドタイプのチョコレートに比べ口溶けが良好でありオイリー感も低減されること、また、チョコレート粉末と水溶性着味粉末とを混合した状態で押圧成型したものは、水溶性着味粉末とチョコレートとの馴染みが極めて良好であるとの知見を得た。さらに、融解したチョコレートを噴霧固化することによっても押圧して固めたチョコレート同様のチョコレートが得られるとの知見を得、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、粒子径3mm以下のチョコレート類粉末粒子の集塊物であって、比重0.8〜1.2のチョコレート組成物及びその製造法を骨子とする。
【0008】
本発明においてチョコレート粉末とは、カカオマス、ココアバター、ココアバター代用脂、或いはこれらを含有する所謂通常のチョコレートを粉末にしたものの他、カカオ成分に代えてアーモンド粉末などの堅果粉末、ピーナツバター、粉末チーズ等を使用したチョコレート以外の風味を有するチョコレート、ホワイトチョコレートなどを粉末にしたものであっても良い。
【0009】
粉末化は、チーズおろし等で削る切削法、融解したチョコレートを低温雰囲気中に霧状に噴霧するスプレークーリング法等によって行うことができる。粉末の粒径は、3mm以下、好ましくは10μ〓以上2mm以下になるように調製する。
【0010】
以上の様にして得られたチョコレート粉末を型に充填して押圧するが、予めチョコレート粉末に粉末の着味材(特に、乾燥した水溶性粉末着味材)を混合しておくことにより、フレッシュ感をチョコレートに付与することが容易に行うことができる。
【0011】
着味剤は、オレンジ、ストロベリー等の果汁をフリーズドライして得た果汁粉末、及び抹茶粉等、チョコレートとの味の相性にあわせて市販で手に入るものを用いることができる。
【0012】
押圧は、プレス機などの適当な装置を用いて、5〜25kg/cm2、好ましくは7〜17kg/cm2の圧力を加えて行う。5kg/cm2未満では、チョコレート粒子間の結合が弱すぎて集塊物としての保形性が悪く、取り扱いが困難であり、25kg/cm2を超える圧力をかけるとチョコレート粉末粒子間の結合が強すぎてチョコレート粉末粒子の特徴が乏しく、通常のモールド品の食感と比べ大差が無くなってしまう。
【0013】
以上、説明したチョコレートの粉末化、押圧成型の工程を経て得られるチョコレートと同様のものは、溶融したチョコレートを噴霧し集塊固化することによっても得られる。すなわち、チョコレートを加熱溶融したものをモールドあるいは菓子に直接噴霧して固化したチョコレート層を得るのである。
【0014】
噴霧装置は公知のものを用いることができる。例えば、コンプレッサーを使用したスプレーガンを用いて噴霧することができる。噴霧粒子がモールドあるいは菓子等噴霧対象物に接触する時点で適当な粒子間の接着性と粒子の保形性を両立するように、溶融チョコレートの油分(固化速度に影響する)、温度、噴霧雰囲気の気温、時間当たりの噴霧量、噴霧対象物の温度などを調整する。例えば、溶融チョコレートの温度が高過ぎると粒子の保形性が失われやすく、噴霧対象物において流れてしまい目的のチョコレート組成物を得ることが困難となる。
【0015】
【実施例】
以下に実施例を例示して本発明効果をより一層明瞭にするが、これらは例示であって本発明の精神がこれらの例に限定されるもので無いことは言うまでもない。なお、例中、部は重量基準を意味する。
【0016】
〔実施例1〕
脱脂粉乳 15部
砂 糖 10部
乳 糖 40部
ラウリン系油脂 35部
レシチン 0.4部
以上の配合のものを、ミキシング、リファイニング、コンチング工程の後、チョコレート生地を60℃から急冷固化、チーズおろしで切削してチョコレート粉末を調製した。この時の粒径は0.5mm〜1mmであった。ラウリン系油脂は、『パルケナH』(不二製油(株)製 商品名)を使用した。
【0017】
このチョコレート粉末粒子を型(縦30mm×横20mm×厚さ20mm)に充填し、15.72kg/cm2で3分間圧力を加え、押圧成型後型抜きしてチョコレート菓子を得た。この時のチョコレート菓子の比重は、0.98であった。このチョコレート菓子は、落雁の如き外観を示しながらもラウリン系油脂を使用したチョコレートの口溶けよりも更に良好な食感を呈し、従来にない珍しい菓子であった。
【0018】
〔比較例1〕
実施例1のチョコレート粉末粒子を2.36kg/cm2で押圧成型後型抜きしてチョコレート菓子を得た。この時のチョコレート菓子の比重は、0.72であった。このチョコレート菓子は、実施例1のチョコレート菓子と比べ保形性がなく、手で持つと崩れてしまい商品としての価値のないものであった。
【0019】
〔比較例2〕
実施例1のチョコレート粉末粒子を31.4kg/cm2で押圧成型後型抜きしてチョコレート菓子を得た。この時のチョコレート菓子の比重は、1.23であった。このチョコレート菓子は、実施例1のチョコレート菓子と比べ保形性はあるが、粉末粒子としての存在がなく、通常のチョコレートとあまり変わらないものであった。
【0020】
〔実施例2〕
脱脂粉乳 15部
砂 糖 30部
エリスリトール 20部
ラウリン系油脂 35部
レシチン 0.4部
実施例1の調整法と同様にしてチョコレート粉末粒子を得、同様の型を使用してチョコレート菓子を得た。この時のチョコレート菓子の比重は、1.05であった。このチョコレート菓子は、実施例1と同様落雁の如き外観を示しながらもラウリン系油脂を使用したチョコレートの口溶けよりも更に良好な食感を呈し、更に、エリスリトール使用による冷感のある従来にない珍しい菓子であった。
【0021】
〔実施例3〕
実施例1のチョコレート粉末20部に対して抹茶粉5部を混合撹拌した後、同様の押圧方法にてチョコレート菓子を得た。この時のチョコレート菓子の比重は、0.92であった。このチョコレート菓子は、実施例1と同様落雁の如き外観を示しながらもラウリン系油脂を使用したチョコレートの口溶けよりも更に良好な食感を呈し、更に、抹茶粉との馴染みも良い従来にない珍しい菓子であった。
【0022】
〔実施例4〕
カカオマス 40部
砂 糖 40部
ココアバター 20部
レシチン 0.4部
以上の配合で、ミキシング、リファイニング、コンチング工程をの後、チョコレート生地を60℃から急冷固化、切削して粉末を調整した。この時の粒径は0.5mm〜1mmであった。
実施例1と同様の型に上記のチョコレート粉末を充填し、7.86kg/cm2で押圧成型後型抜きしてチョコレート菓子を得た。この時のチョコレート菓子の比重は、0.83であった。このチョコレート菓子は、実施例1と同様口溶け良好な従来にない珍しい菓子であった。
【0023】
〔実施例5〕
実施例1と同配合をミキシング工程のみ行って得たチョコレートを実施例1と同様にしてチョコレート粉末を得、同様の型を使用して15.72kg/cm2で押圧成型後型抜きしてチョコレート菓子を得た。この時のチョコレート菓子の比重は、0.96であった。
このチョコレート菓子は、実施例1と同様口溶け良好な従来にない珍しい菓子であった。
【0024】
〔実施例6〕
実施例1のチョコレートを60℃で溶解したものをスプレーガンに入れ、5℃雰囲気下でモールドに噴霧固化し、約5mmの厚さで、比重0.96の粒子層状チョコレートを得た。尚、噴霧量は170cc/分、スプレーガンとモールドの間隔は70cmで行った。
このチョコレート菓子は、通常のモールドタイプのチョコレートでは得られない外観を示し、更にモールドタイプのチョコレートの口溶けよりも更に良好な食感を呈した。
【0025】
〔比較例3〕
実施例1のチョコレートをナイフで切削して粉末粒子を得た。この時の粒径は3.5mm〜4mmであった。
実施例1と同様の型に上記のチョコレート粉末を充填し、23.6kg/cm2で押圧成型後型抜きしてチョコレート菓子を得た。この時のチョコレート菓子の比重は、0.88であった。
このチョコレート菓子は、実施例1のチョコレート菓子と比べ口溶けが悪く、粒子が粗いため圧縮力が強いにも拘わらず保形性が弱いものであった。

Claims (1)

  1. 噴霧粒子が噴霧対象物に接触する時点において粒子間の接着性と粒子の保型性を両立するように、融解したチョコレート類を型若しくは菓子等噴霧対象物に噴霧し、固化することにより粒子径3mm以下のチョコレート類粉末粒子の集塊物であって、比重0.8〜1.2のチョコレート類層を得る方法。
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