JP3706005B2 - 表示器用緩衝材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プログラマブル表示器等の表示器を保護するために表示器とともに梱包される表示器用緩衝材に関するものであり、特に、緩衝板を幅方向に沿った少なくとも2つの折り目で折り畳んでなり、緩衝板を広げて組み立てたときに、表示器を支持する表示器用スタンドとして使用可能になる表示器用緩衝材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プログラマブル表示器は、制御対象機器の動作状況を表示する表示機能と、該制御対象機器の動作を制御するための操作を行う操作機能とを有するものである。
【0003】
プログラマブル表示器は、通常、ドット表示画面、操作用入力スイッチ、ホストコントローラとのインターフェース、画面上での操作入力等の制御のためのプログラムメモリ等を備えた操作用表示器である。一般に、プログラマブル表示器は、グラフィック表示を行うので、操作盤、スイッチ、表示灯等の機能を備えることができる他、制御対象機器の稼働状況や作業指示のような管理のための各種のモニタ、機器に対する設定値を入力する端末としての機能を備えており、幅広い用途で活用されている。
【0004】
このため、生産現場だけでなく、あらゆる施設や設備にプログラマブル表示器が設置されるようになってきた。また、プログラマブル表示器は、表示部と操作部とが一体に設けられて小型化かつ軽量化が図られているので、設置場所の制約が少なく、導入が容易である。
【0005】
プログラマブル表示器を制御盤等の設置場所に組み込む際には、組み込み直前に、制御対象機器に応じたソフトウェアをインストールする操作が必要である。このソフトウェアをインストールする操作には、ソフトウェアが記憶された外部記憶装置を表示器に接続することが必要であるため、制御盤等の設置場所に組み込んだ状態でこの操作を行うことは難しい。そこで、従来は、プログラマブル表示器を設置場所とは別の場所に置いて、この操作を行っていた。
【0006】
しかしながら、プログラマブル表示器は、通常、底面が平坦でなく、また、奥行きが幅および高さより短いので、単に置いているだけでは、不安定になる。そのため、プログラマブル表示器の表示画面が見にくく、また、プログラマブル表示器が操作しずらいという問題が生じている。
【0007】
また、タッチパネル標準装備の機器組み込み専用タイプの表示器の別売り品ととして、金属製の開発・メンテナンス用簡易スタンドが販売されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、プログラマブル表示器へソフトウェアをインストールする操作は、梱包から取り出した初めの数分だけの作業であり、プログラマブル表示器を制御盤へ取り付けた後には必要のない作業である。
【0009】
そのため、ソフトウェアインストール用のスタンドは、数分しか使用されないので、耐久性を必要としない。それゆえ、前述したような金属製の簡易スタンドをソフトウェアインストール用に別売りしても、コストアップに見合った効果が得られない。
【0010】
また、ソフトウェアインストール用のスタンドは、再使用することも可能であるが、新しいプログラマブル表示器の導入はあまり頻繁に行われるものではないので、使用後に不要となる場合が多い。ところが、前述したような簡易スタンドは、金属製であるため、廃棄処分しにくい。
【0011】
さらに、このような別売りの製品は、間違いのないようにプログラマブル表示器と組み合わせて管理しておく必要があり、製品管理の上でも手間がかかる。
【0012】
以上のことから、安価で、かつ、不要になった時点で容易に廃棄処分することができ、製品管理の容易なプログラマブル表示器用スタンドが求められている。
【0013】
一方、プログラマブル表示器を梱包する際には、プログラマブル表示器を保護するための緩衝材が使用されているが、この緩衝材は、梱包を開けた後には何の役にも立たないものであった。
【0014】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、表示器とともに梱包されて表示器を保護するための表示器用緩衝材において、組み立てたときに表示器を支持する表示器用スタンドとして使用可能になる表示器用緩衝材を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、プログラマブル表示器の梱包に用いている緩衝材を利用して、表示器へのソフトインストール時の簡易スタンドとすることに想到したものである。
【0016】
本発明の表示器用緩衝材は、上記の課題を解決するために、表示器を保護するために表示器と共に梱包される表示器用緩衝材であって、表示器を嵌め込んで保持するための開口部が形成された平板状の表示器保持部と、表示器保持部を立った状態(水平でない状態)で支持するための支持部とを備えることを特徴としている。
【0017】
上記構成では、表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドとして使用可能であり、表示器用スタンドを兼ねることができる。その結果、表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドを安価に提供することが可能になる。また、この表示器用スタンドは、表示器と共に梱包される表示器用緩衝材であるため、必ず1つの表示器に1つ用意することができる。
【0018】
また、本発明の表示器用緩衝材は、上記の課題を解決するために、表示器を保護するために表示器と共に梱包される表示器用緩衝材であって、スリットと、スリットに嵌入可能な嵌入部と、表示器を嵌め込んで保持するための開口部とを有し、スリットに嵌入部を嵌入することで筒状に組み立てることができるようになっていることを特徴としている。
【0019】
上記構成では、組み立てたときに表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドとして使用可能となるので、表示器用スタンドを兼ねることができる。その結果、表示器を支持する表示器用スタンドを安価に提供することが可能になる。また、この表示器用スタンドは、表示器と共に梱包される表示器用緩衝材を組み立てたものであるため、必ず1つの表示器に1つ用意することができる。
【0020】
また、本発明の表示器用緩衝材は、上記の課題を解決するために、表示器を保護するために表示器と共に梱包される表示器用緩衝材であって、外形が略矩形の緩衝板を、幅方向に沿った少なくとも2つの折り目で折り畳んでなり、折り目で区切られた緩衝板の複数領域が、緩衝板の幅方向に沿ってスリットが形成された第1領域と、第1領域に隣接する第2領域と、第2領域に隣接し、かつ、スリットに嵌入可能な嵌入部が形成された第3領域とを含み、第1領域、第2領域、および第3領域のいずれか1つに、表示器を嵌め込んで保持するための開口部が形成されており、緩衝板を広げて嵌入部をスリットに嵌入することで、三角筒状に組み立てることができるようになっていることを特徴としている。
【0021】
上記構成では、組み立てたときに表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドとして使用可能となるので、表示器用スタンドを兼ねることができる。その結果、表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドを安価に提供することが可能になる。また、この表示器用スタンドは、表示器と共に梱包される表示器用緩衝材を組み立てたものであるため、必ず1つの表示器に1つ用意することができる。
【0022】
また、上記構成では、表示器用スタンドが、嵌入部をスリットに嵌入することで三角筒状に組み立てたものであるため、表示器用スタンドの形が変化しにくく、表示器を安定した状態に保つことができる。
【0023】
また、上記構成では、緩衝板を幅方向に沿った少なくとも2つの折り目で折り畳んでなるので、厚みが薄い。そのため、不要になったときに簡単に捨てることができる。
【0024】
また、上記構成では、緩衝板を幅方向に沿った少なくとも2つの折り目で折り畳んでなるので、緩衝板を3枚以上重ねたものとほぼ同等の緩衝作用が得られ、緩衝作用が大きい。したがって、表示器に加わる衝撃をさらに弱めることができる。その結果、搬送時等において、表示器の破損をより確実に防止できる。
【0025】
また、上記構成では、外形が略矩形の緩衝板を幅方向に沿った少なくとも2つの折り目で折り畳んでなるので、平面寸法が小さい。それゆえ、表示器の梱包サイズを小さくすることができる。
【0026】
また、上記構成では、表示器用スタンドに組み立てたときに、三角筒状となるので、開口部が形成された面が鉛直線に対して傾く。したがって、表示器用スタンドの開口部に表示器を嵌め込むと、表示器の表示画面が鉛直線に対して傾く。その結果、表示器のやや上方から表示器の表示画面を見ることが多い使用者が、表示器の表示画面が水平や鉛直である場合よりも表示器の表示画面を見やすくなる。
【0027】
また、上記第2の構成の表示器用緩衝材は、折り目で区切られた緩衝板の複数領域が、第3領域に隣接する第4領域をさらに含み、上記嵌入部が、第3領域と第4領域とに跨がって形成されており、第3領域と第4領域とを折り重ねた状態で嵌入部をスリットに嵌入することで、三角筒状に組み立てることができるようになっていることが好ましい。
【0028】
上記構成によれば、表示器用緩衝材の厚みをより厚くして表示器用緩衝材による緩衝作用を高めることができるので、表示器に加わる衝撃をさらに弱めることができる。その結果、搬送時等において、表示器の破損をより確実に防止できる。
【0029】
また、上記構成によれば、表示器用スタンドに組み立てたときに、第3領域が第4の領域によって補強される。そのため、表示器をより安定した状態で固定しておくことが可能となる。
【0030】
また、上記各構成の表示器用緩衝材では、表示器を固定する治具を収納するための治具収納用開口部がさらに形成されていてもよい。
【0031】
治具による固定が必要な表示器を梱包する場合、一般に、表示器とともに治具が梱包されるが、上記構成によれば、梱包する際に、治具を表示器用緩衝材の内部の空間に収納することができる。それゆえ、梱包サイズをより小さくすることができる。
【0032】
また、上記各構成の表示器用緩衝材は、段ボールで形成されていることが好ましい。
【0033】
上記構成によれば、安価であり、かつ、加工性に優れた段ボールを使用するので、表示器用緩衝材を安価にかつ容易に製造することができる。また、段ボールで形成されているので、容易にリサイクルあるいは焼却処分することが可能となる。
【0034】
なお、本願明細書において、「緩衝板」とは、緩衝作用を有する板を指すものとする。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明に係る表示器用緩衝材の実施の一形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0036】
図2に示すように、本実施形態に係る表示器用緩衝材20は、表示器30を保護するために表示器30とともに梱包されるものであり、略矩形の平板状の外形を有している。図2に示す表示器用緩衝材20の梱包方法については、後述する。なお、この表示器30は、前面(表示面)の高さ・幅が背面の高さ・幅より大きいものである。
【0037】
本実施形態に係る表示器用緩衝材20は、図3に示すように、緩衝板(1〜4)を3つの折り目部(折り目)5〜7で折り畳んでなるものである。また、表示器用緩衝材20は、後述するように、表示器30を支持するための表示器用スタンドに組み立てることができるようになっている。
【0038】
まず、完全に展開した状態の表示器用緩衝材20、すなわち、緩衝板について、図1に基づいて説明する。
【0039】
本実施形態に係る緩衝板は、外形が略矩形で均一な厚みを有するものである。図1に示すように、緩衝板10には、その幅方向に沿って3つの折り目部5〜7が設けられている。緩衝板10における3つの折り目部5〜7によって区切られた4つの部分は、端から順に、底板部(支持部、第1領域)1、表示器保持部(第2領域)2、裏板部(支持部、第3領域)3、および補強板部(支持部、第4領域)4となっており、互いに略等しい外形を有している。
【0040】
緩衝板10を構成する材料としては、図2のように梱包された状態で外部から加えられた衝撃を弱めて表示器30を保護する作用(緩衝作用)を有し、表示器用スタンドに組み立てられたときに表示器30を安定して支持することができるような材料であれば、特に限定されるものではないが、安価であり、加工性に優れ、また、容易にリサイクルあるいは焼却処分することができる点で、段ボールが特に好ましい。
【0041】
なお、以下の説明では、緩衝板10の長手方向、すなわち、図1における縦方向を緩衝板長手方向と呼び、緩衝板10の幅方向、すなわち、図1における横方向を緩衝板幅方向と呼ぶことにする。
【0042】
緩衝板10の長手方向端部、すなわち、底板部1における表示器保持部2から遠い側の緩衝板長手方向端部には、緩衝板幅方向に沿ってスリット1b、スリット1a、およびスリット1bがこの順で一直線上に形成されている。スリット1aは、緩衝板幅方向の中央部に設けられている一方、スリット1b・1bは、緩衝板幅方向の両端に設けられている。
【0043】
スリット1aおよびスリット1b・1bはそれぞれ、後述するように、表示器用スタンドに組み立てるときに嵌入部対8Aおよび嵌入部対8B・8Bが嵌入されるものである。したがって、スリット1aおよびスリット1b・1bの幅は、裏板部3および補強板部4の合計の厚み、すなわち、緩衝板10の2枚分の厚みと略等しい。
【0044】
底板部1には、コの字状の切り込み1cが設けられているとともに、切り込み1cの両端を結ぶ線に沿って、底板部1の一面(図1の前面)から他面(図1の裏面)の手前まで達する溝1dが形成されている。切り込み1cおよび溝1dで囲まれた矩形の部分は、折り畳んだ状態(表示器用緩衝材20)において、後述する治具収納用開口部2c・3b・4g内の治具を収納するための治具収納空間を覆う治具収納用蓋部1eとして機能するものである。したがって、治具収納用蓋部1eは、折り畳んだ状態(表示器用緩衝材20)において、後述する治具収納部4bの治具収納用開口部4gに重なるように形成されている。
【0045】
また、治具収納用蓋部1eは、折り畳んだ状態(表示器用緩衝材20)において、治具収納空間に治具を出し入れすることができるように、溝1dを折り目として図1の奥に向かって180°折り返すことができるようになっている。なお、治具収納用蓋部1eの方向や形状は特に限定されるものではないが、この場合、治具収納用蓋部1eは、緩衝板長手方向を長手方向とする矩形に形成され、緩衝板長手方向に沿った折り目(溝1d)で折り返せるようになっている。
【0046】
コの字状の切り込み1cにおける2つの角を結ぶ部分(緩衝板長手方向に沿った部分)は、治具収納用蓋部1eを折り返しやすいように、使用者が指を挿入できるような構造となっている。具体的には、切り込み1cにおける2つの角を結ぶ部分がスリット状に形成され、そのスリット状部分の中央に指を挿入するための指挿入口1fが形成されている。また、これらの部分の寸法や形状は特に限定されるものではないが、この場合、切り込み1cのスリット状部分の幅が1cm、指挿入口1fが直径2cmの半円形となっている。
【0047】
底板部1における表示器保持部2側の端の中央部には、緩衝板幅方向を長手方向とする矩形の開口部1gが形成されている。開口部1gの長さ(緩衝板幅方向の寸法)は、底板部1の緩衝板幅方向の寸法の半分より長くなっている。ただし、開口部1gは、後述する2つの折曲部5cより内側に形成されている。この開口部1gは、表示器用スタンドに組み立てられ表示器30が取り付けられたときに、表示器の下部端子に接続された配線を配設する空間を広げ、配線の取り回しを容易にするためのものである。
【0048】
底板部1と表示器保持部2との間の折り目部5には、緩衝板幅方向に沿って切り込み5b、切り込み5a、および切り込み5bがこの順で一直線上に形成されている。切り込み5aは折り目部5の中央部に設けられている一方、切り込み5b・5bは折り目部5の両端に設けられている。折り目部5における切り込みのない部分、すなわち、切り込み5b・5a・5bの間の部分は、底板部1と表示器保持部2とを連結する折曲部5c・5cとなっている。
【0049】
折曲部5c・5cはそれぞれ、底板部1側の端線(図1の破線)を折り目として図1の手前の面が内側となる方向に90°折り曲げるとともに、表示器保持部2側の端線(図1の破線)を折り目として図1の手前の面が内側となる方向に90°折り曲げることができるようになっている。これにより、折曲部5c・5cは全体として、図1の手前の面が内側となる方向に180°折り曲げることができる。
【0050】
折曲部5c・5cのそれぞれの緩衝板幅方向の両端には、折曲部5c・5cにおける180°の折り曲げが容易となるように、緩衝板長手方向に沿った切れ目5d・5d・5d・5dが設けられている。切れ目5d・5d・5d・5dの長さは、緩衝板10の2枚分の厚みと略同じになっている。
【0051】
表示器保持部2には、表示器30を嵌め込んで保持するための開口部2aが形成されている。開口部2aは、表示器30の背面と略同一の寸法となるように形成されている。開口部2a内、すなわち、表示器保持部2の内側には、表示器30を設置場所に固定するネジ等の治具を収納するための治具収納部2bが溝2dを介して取り付けられている。治具収納部2bは、矩形部に治具収納用開口部2cを設けたものであり、治具収納用開口部2c内に治具を収納するようになっている。溝2dは、底板部1の一面(図1の前面)から他面(図1の裏面)の手前まで達するように形成されている。これにより、表示器用スタンドに組み立てるときに、開口部2aに表示器30を嵌め込む際に、治具収納部2bを180°折り返して開口部2aから治具収納部2bを取り除くことが可能となっている。
【0052】
表示器保持部2と裏板部3との間の折り目部6には、緩衝板幅方向に沿って切り込み6a・6aが一直線上に形成されている。切り込み6a・6aは折り目部5の中央部および両端を除いて形成されている。折り目部6における切り込み6a・6aのない部分、すなわち、切り込み6a・6aの間の部分および折り目部6の両端は、それぞれ、表示器保持部2と裏板部3とを連結する折曲部6bおよび折曲部6c・6cとなっている。
【0053】
折曲部6b・6c・6cはそれぞれ、表示器保持部2側の端線(図1の破線)を折り目として図1の手前の面が内側となる方向に90°折り曲げるとともに、裏板部3側の端線(図1の破線)を折り目として図1の手前の面が内側となる方向に90°折り曲げることができるようになっている。これにより、折曲部6b・6c・6cは全体として、図1の手前の面が内側となる方向に180°折り曲げることができる。
【0054】
折曲部6b・6c・6cにおける180°折り曲げが容易となるように、折曲部6bの緩衝板幅方向の両端に緩衝板長手方向に沿った切れ目6d・6dが設けられ、折曲部6c・6cの緩衝板幅方向のそれぞれの一端(内側の端)に緩衝板長手方向に沿った切れ目6e・6eが設けられている。切れ目6d・6d・6e・6eの長さは、緩衝板10の1枚分の厚みと略同じになっている。
【0055】
裏板部3には、表示器用スタンドに組み立てられ表示器30が取り付けられたときに表示器30の裏面に接続する配線を通すための配線用開口部3aが形成されている。また、表示器保持部2と裏板部3と折り重ねたときに治具収納部2bと重なり合う位置には、表示器30を設置場所に固定するネジ等の治具を収納するための治具収納用開口部3bが形成されている。
【0056】
裏板部3および補強板部4の境界部分における、折り畳んだ状態(表示器用緩衝材20)で折曲部5c・5cと重なり合う位置、すなわち、緩衝板幅方向の中央部および両端を除く位置には、矩形状の切り抜き部7c・7cが形成されている。
【0057】
切り抜き部7c・7cが形成されていることにより、上記境界部分の裏板部3側には、緩衝板幅方向中央部に嵌入部3cが形成され、緩衝板幅方向両端に嵌入部3d・3dが形成されている。さらに、切り抜き部7c・7cが形成されていることにより、上記境界部分の補強板部4側には、緩衝板幅方向中央部に嵌入部4cが形成され、緩衝板幅方向両端に嵌入部4d・4dが形成されている。
【0058】
嵌入部3cと嵌入部4c、嵌入部3d・3dと嵌入部4d・4dはそれぞれ、表示器用スタンドに組み立てられたときに、互いに重なり合い、スリット1aに嵌入可能な嵌入部対8A、スリット1b・1bに嵌入可能な嵌入部対8B・8Bを形成するようになっている。したがって、嵌入部3cおよび嵌入部4cの緩衝板幅方向の位置および寸法は、スリット1aと略同じであり、また、嵌入部3d・3dおよび嵌入部4d・4dの緩衝板幅方向の位置および寸法は、スリット1b・1bの位置および寸法と略同じである。
【0059】
切り抜き部7c・7cはそれぞれ、折り畳んだ状態、すなわち、表示器用緩衝材20において、折曲部5c・5cを収納することにより表示器用緩衝材20の平面寸法が各部1〜4の平面寸法より大きくならないようにする機能も有している。
【0060】
裏板部3と補強板部4との間の折り目部7には、上述した切り抜き部7c・7c以外に、切り抜き部7c・7cの間の部分における中央部を除く部分には、緩衝板幅方向に沿った切り込み7a・7aが一直線上に形成されている。
【0061】
切り抜き部7c・7cの間の部分における切り込み7a・7aのない部分、すなわち、折り目部7の中央部は、それぞれ、裏板部3と補強板部4とを180°折り曲げ可能に連結する折曲部7dとなっている。折曲部7dは、裏板部3側の端線(図1の破線)を折り目として図1の手前に向かって90°折り曲げるとともに、補強板部4側の端線(図1の破線)を折り目として図1の手前に向かって90°折り曲げることができるようになっている。また、折り目部7の両端部(嵌入部3d・3dと嵌入部4d・4dとの境界)は、180°折り曲げることができるようになっている。これらにより、裏板部3は、補強板部4に対して図1の手前に向かって180°折り曲げることができる。
【0062】
補強板部4において、表示器用スタンドに組み立てられたときに配線用開口部3aと重なり合う位置には、表示器30の裏面に接続する配線を通すための配線用開口部4aが形成されている。また、補強板部4において、折り畳んだ状態(表示器用緩衝材20)において、治具収納部2bおよび治具収納用開口部3bと重なり合う位置には、表示器30を設置場所に固定するネジ等の治具を収納するための治具収納部4bが設けられている。治具収納部4bは、矩形部に治具収納用開口部4gを設けたものであり、治具収納用開口部4g内に治具を収納するようになっている。
【0063】
補強板部4における裏板部3から遠い側の緩衝板長手方向端部には、切り抜き部4f・4e・4fが設けられている。切り抜き部4f・4e・4fはそれぞれ、折り畳んだ状態、すなわち、表示器用緩衝材20において、折曲部6c・6b・6cを収納することにより表示器用緩衝材20の平面寸法が各部1〜4の平面寸法より大きくならないようにするものである。したがって、切り抜き部4f・4e・4fは、折り畳んだ状態(表示器用緩衝材20)において、折曲部6c・6b・6cと重なるように設けられている。
【0064】
次に、緩衝板10を折り畳んで表示器用緩衝材20を得る方法について説明する。
【0065】
まず、折り目部7で、緩衝板10を図1の手前の面が内側となる方向に180°折り曲げることにより、補強板部4と裏板部3とを重ね合わせる。次いで、折り目部6で、緩衝板10を折り目部7での折り曲げ方向と同じ方向(図1の手前の面が内側となる方向)に180°折り曲げることにより、補強板部4と表示器保持部2とを重ね合わせる。さらに、折り目部5で、折り目部7での折り曲げ方向と同じ方向(図1の手前の面が内側となる方向)に緩衝板10を180°折り曲げる。裏板部3と底板部1とを重ね合わせる。このようにして、緩衝板10が、図3に示すような折り畳まれた状態の緩衝板10、すなわち、表示器用緩衝材20に変化する。
【0066】
このとき、図3には示していないが、底板部1には、治具収納用蓋部1eが形成されており、治具収納用蓋部1eの内側(図3の上方)には、治具収納用開口部2c・3b・4gによって治具収納空間が形成される。また、治具収納部2b・4bによって、治具収納空間に収納した治具が表示器用緩衝材20の中央部へ移動しないようになっている。
【0067】
次に、表示器用緩衝材20を用いた表示器30の梱包方法について、図2に基づいて説明する。
【0068】
まず、図示しない段ボール箱等の梱包用の箱に、段ボールや発泡スチロール等からなる緩衝材11を入れた後、緩衝材11の上に表示器30を入れる。さらに、表示器30の上に、段ボールや発泡スチロール等からなる緩衝材12を入れる。次いで、緩衝材11の上に、治具収納用蓋部1eが上となるように表示器用緩衝材20を載せる。さらに、表示器用緩衝材20の治具収納用蓋部1eを開け、治具収納用蓋部1eの下に形成された治具収納空間に治具を収納してから、治具収納用蓋部1eを閉める。これにより、治具は、治具収納用蓋部1eと緩衝材11とで挟まれて保持される。最後に、梱包用の箱の蓋を閉める。
【0069】
このようにして、表示器30を梱包することで、緩衝材11・12のみで梱包した場合と比較して、表示器30に加わる衝撃をさらに弱めることができる。その結果、搬送時等において表示器30の破損をより確実に防止できる。
【0070】
なお、梱包を開ける際には、上記と逆の手順で、治具、表示器用緩衝材20、および表示器30を取り出せばよい。
【0071】
次に、表示器用緩衝材20を組み立てて表示器用スタンドとする方法について図3ないし図5に基づいて説明する。なお、図3ないし図5においては、図面を簡素化するために、切り込み1c、治具収納用蓋部1e、指挿入口1f、開口部1g、治具収納部2b、治具収納部4b等を省略して示している。
【0072】
まず、図3に示す表示器用緩衝材20を底板部1側を下にして置く。次いで、図4に示すように、表示器保持部2、裏板部3、および補強板部4を持ち上げる。次いで、裏板部3および補強板部4を表示器保持部2から引き離した後、図5に示すように、裏板部3および補強板部4の嵌入部対8B・8A・8Bをそれぞれ底板部1のスリット1b・1a・1bに嵌入する。このとき、嵌入部対8B・8A・8Bの緩衝板長手方向寸法は、底板部1の厚みより長いので、嵌入部対8B・8A・8Bの一部は、スリット1b・1a・1bを突き抜ける。さらに、図5には示していないが、表示器用緩衝材20の開口部2a内に設けられている治具収納部2bを外側へ180°折り返す。あるいは、治具収納部2bを切り取る。これにより、表示器用緩衝材20が、図6に示すような表示器用スタンド40に組み立てられる。
【0073】
次に、表示器用スタンド40の構成について図6に基づいて説明する。なお、図6においても、図面を簡素化するために、切り込み1c、治具収納用蓋部1e、指挿入口1f、開口部1g、治具収納部2b、治具収納部4b等を省略して示している。
【0074】
表示器用スタンド40は、開口部2aが形成された前板(表示器保持部2)と、前板の下端に連設された底板(底板部1)と、前板の上端に連設されるとともにその先端部(前板から遠い側の端部)が底板の先端部(前板から遠い側の端部)に結合された裏板(裏板部3および補強板部4)とからなっている。底板の先端部と裏板の先端部との結合は、前述したように、底板の先端部に形成されたスリット1b・1a・1bに対して、裏板の先端部の嵌入部対8B・8A・8Bが嵌入されることでなされている。
【0075】
したがって、表示器用スタンド40は、三角筒状となっている。正確に言うと、表示器用スタンド40は、三角筒に対して、三角筒の一辺に、その辺を挟む2つの面のうちの一方の面の延長面上に形成された第1の突出部(底板におけるスリット1b・1a・1bより先の部分)と、他方の面の延長面上に形成された第2の突出部(裏板におけるスリット1b・1a・1bを突き抜けた部分)を設けたものとなっている。
【0076】
このようにして、表示器用スタンド40では、裏板(裏板部3および補強板部4)および底板(底板部1)により、前板(表示器保持部2)が、水平面に対して40°より僅かに大きい角度に立った状態で支持される。
【0077】
裏板には、配線を通すための配線用開口部3a・4aが形成されている。また、図6には示していないが、底板における前板側の端部には、配線の取り回しを容易にするための開口部1gが形成されている。
【0078】
次に、表示器用緩衝材20を組み立てることにより得られた表示器用スタンド40の使用方法について、図6および図7に基づいて説明する。なお、図7においても、図面を簡素化するために、切り込み1c、治具収納用蓋部1e、指挿入口1f、開口部1g、治具収納部2b、治具収納部4b等を省略して示している。
【0079】
まず、表示器用スタンド40の開口部2aに表示器30を嵌め込んで固定する。次いで、表示器30の裏側および下側に設けられた端子部に対し、ソフトウェアが記憶された外部記憶装置や電源等を配線で接続する。この配線は、裏板の配線用開口部3a・4aを通して表示器30の端子部に接続される。このとき、表示器用スタンド40の底板における前板側の端部には開口部1gが形成されているので、表示器30の下部端子に接続された配線を配設する空間が広く、配線の取り回しが容易である。さらに、表示器30を操作して、外部記憶装置から制御対象機器に応じたソフトウェアをインストールする。その後、表示器30は、治具を用いて制御盤等の設置場所に組み込まれる。表示器用スタンド40は、表示器30の組み込み終了後は特に必要がないので、他の表示器に使用する必要がないのであれば、廃棄処分してしまえばよい。この際、緩衝板10が段ボールであれば、廃棄処分が容易である。
【0080】
本実施形態の表示器用緩衝材20は、以上のように、表示器30を嵌め込んで保持するための開口部2aが形成された平板状の表示器保持部2と、表示器保持部2を立った状態で支持するための底板部1、裏板部3、および補強板部4とを備えている。
【0081】
上記構成では、表示器30を立った状態で支持する表示器用スタンド40として使用可能であり、表示器用緩衝材20が表示器用スタンド40を兼ねることができる。その結果、表示器30を立った状態で支持する表示器用スタンド40を安価に提供することが可能になる。また、この表示器用スタンド40は、表示器30と共に梱包される表示器用緩衝材20であるため、必ず1つの表示器30に1つ用意することができる。
【0082】
また、本実施形態の表示器用緩衝材20は、以上のように、外形が略矩形の緩衝板10を、幅方向に沿った折り目部5〜7で折り畳んでなり、折り目部5〜7で区切られた緩衝板10の複数領域が、緩衝板幅方向に沿ってスリット1b・1a・1bが形成された底板部1と、底板部1に隣接する表示器保持部2と、表示器保持部2に隣接し、かつ、スリット1b・1a・1bに嵌入可能な嵌入部対8B・8A・8Bが形成された裏板部3とを含み、表示器保持部2に、表示器30を嵌め込んで保持するための開口部2aが形成されており、緩衝板10を広げて嵌入部対8B・8A・8Bをスリット1b・1a・1bに嵌入することで、三角筒状に組み立てることができるようになっている。
【0083】
上記構成では、組み立てたときに表示器30を立った状態で支持する表示器用スタンド40として使用可能となるので、表示器用緩衝材20が表示器用スタンド40を兼ねることができる。それゆえ、表示器30を立った状態で支持する表示器用スタンド40を安価に提供することが可能になる。また、この表示器用スタンド40は、表示器30と共に梱包される表示器用緩衝材20を組み立てたものであるため、必ず1つの表示器30に1つ用意することができる。
【0084】
また、上記構成では、表示器用スタンド40が、嵌入部対8B・8A・8Bをスリット1b・1a・1bに嵌入することで三角筒状に組み立てたものであるため、表示器用スタンド40の形が変化しにくい。それゆえ、表示器30を安定した状態に保つことができる。
【0085】
また、上記構成では、緩衝板10を幅方向に沿った折り目部5〜7で折り畳んでなるので、厚みが薄く、かつ、平面寸法が小さい。そのため、表示器30の梱包サイズを小さくすることができ、また、不要になったときに簡単に捨てることができる。
【0086】
また、上記構成では、表示器用スタンド40に組み立てたときに、三角筒状となるので、開口部2aが形成された面が鉛直線に対して傾く。それゆえ、表示器用スタンド40の開口部2aに表示器30を嵌め込んだときに、表示器30の表示画面が鉛直線に対して傾く。その結果、表示器30の表示画面が水平や鉛直である場合よりも、使用者が表示器30の表示画面を見やすくなる。
【0087】
また、本実施形態の表示器用緩衝材20では、折り目部5〜7で区切られた緩衝板10の複数領域が、底板部1、表示器保持部2、および裏板部3に加えて、裏板部3に隣接する第4の領域(補強板部4)を有している。これにより、表示器用緩衝材20の厚みをより厚くして表示器用緩衝材20による緩衝作用を高めることができるので、表示器30に加わる衝撃をさらに弱めることができる。その結果、搬送時等において、表示器30の破損をより確実に防止できる。
【0088】
また、本実施形態の表示器用緩衝材20では、第4の領域が、組み立てた状態、すなわち、表示器用スタンド40において裏板部3を補強する機能を有する補強板部4となっている。これにより、表示器用スタンド40において、裏板部3が曲がることを防止し、表示器30を安定した状態で固定しておくことができる。ここで、裏板部3のみを補強しているのは、次の理由からである。すなわち、表示器30を嵌め込んだ表示器用スタンド40において、底板部1は表示器30の荷重を受けないために曲がることがなく、表示器保持部2は表示器30が嵌め込まれているために曲がりにくい。一方、裏板部3には、表示器30の裏面に接続する配線を通すための配線用開口部3aが形成されている。そのため、裏板部3が最も曲がりやすくくなっている。
【0089】
また、本実施形態の表示器用緩衝材20では、表示器30を固定する治具を収納するための治具収納空間が治具収納用開口部2c・3b・4gによって形成されている。これにより、梱包する際に、表示器30を固定するための治具を表示器用緩衝材20内の治具収納空間に収納することができ、梱包サイズをより小さくすることができる。
【0090】
なお、本実施形態では、緩衝板10を3つの折り目で折り畳んでなる4層構造の表示器用緩衝材20について説明したが、本発明に係る表示器用緩衝材を何層構造にするかは、表示器用緩衝材に要求される厚みや組み立て後の状態(表示器用スタンド40)に要求される強度を考慮して、適宜選択すればよい。
【0091】
したがって、例えば、前記の緩衝板10における補強板部4を省き、3層構造としてもよい。また、前記の緩衝板10の底板部1側に折り目部を介して底板部1と略等しい外形の第5の部分を連設し、5層構造としてもよい。この第5の部分に底板部1と線対称となるようにスリット等を設けておけば、組み立て時に第5の部分を底板部1に重ね合わせて底板部1を補強することができる。この第5の部分にスリット等を設けない場合には、この第5の部分に組み立て時に底板部1の先に延ばしておけばよい。また、前記の緩衝板10の補強板部4側に折り目部を介して、表示器保持部2と略等しい形の第5の部分を連設し、5層構造としてもよい。これにより、組み立て時に第5の部分を表示器保持部2に重ね合わせて表示器保持部2を補強することができる。
【0092】
また、本実施形態の表示器用緩衝材20では、治具を収納するための治具収納空間を形成していたが、治具を収納する必要がない場合には、治具を収納するための治具収納空間を形成しなくてもよい。したがって、治具収納空間を形成するための治具収納部2b、治具収納用開口部3b、および治具収納部4bと、治具収納用蓋部1eとを、省略してもよい。
【0093】
また、本実施形態の表示器用緩衝材20は、表示器用スタンド40に組み立てて使用する際に、表示器30の下側端子部に接続された接続コードを配設する空間を確保するための開口部1gを備えていたが、表示器30の端子部が下側にない場合や、表示器30の下側端子部と底板部1との間の距離が十分に離れている場合等であれば、開口部1gを省略してもよい。
【0094】
また、本実施形態の表示器用緩衝材20では、表示器30の裏側端子部への配線(接続コード)の接続を容易にするために、配線を通すための配線用開口部3a・4aを裏板部3および補強板部4に形成していたが、表示器30の端子部が裏側には設けられていない場合等であれば、配線用開口部3a・4aを省略してもよい。
【0095】
また、本実施形態の表示器用緩衝材20では、折り目部5〜7で区切られた緩衝板10の4つの領域のうち、第1の領域を底板部1とし、第2の領域を表示器保持部2としていたが、第1〜第3の領域のうちのいずれを底板部としてもよく、また、第1〜第3領域のうちのいずれを表示器保持部としてもよい。
【0096】
また、本実施形態の表示器用緩衝材20では、折り目部5〜7における折り曲げ方向が同一であったが、折り目部5〜7における折り曲げ方向は同一でなくともよい。
【0097】
本発明の表示器用緩衝材は、表示面(前面)の形状が略矩形である表示器であれば、どのような表示器に対して使用しても有効であるが、本実施形態の表示器用緩衝材は、スタンドなしには安定しない表示器に対して使用すると、特に効果的である。スタンドなしには安定しない表示器としては、液晶表示装置等のフラットパネルディスプレイや、フラットパネルディスプレイを表示部に備えるプログラマブル表示器等のような、奥行き(表示面と裏面との距離)が幅および高さより短い表示器;底面が平坦でない表示器等が挙げられる。
【0098】
また、本発明の表示器用緩衝材は、新規導入時にのみスタンドが必要になる表示器、例えば、制御盤等に組み込む形で使用され、かつ、組み込み直前にソフトウェアをインストールすることが必要なプログラマブル表示器に対して使用すると、特に効果的である。
【0099】
【発明の効果】
本発明の表示器用緩衝材は、以上のように、表示器を嵌め込んで保持するための開口部が形成された平板状の表示器保持部と、表示器保持部を立った状態で支持するための支持部とを備える構成である。
【0100】
上記構成では、表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドとして使用可能であり、表示器用スタンドを兼ねることができる。それゆえ、上記構成は、表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドを安価に提供することが可能になるという効果を奏する。また、この表示器用スタンドは、表示器と共に梱包される表示器用緩衝材であるため、必ず1つの表示器に1つ用意することができる。
【0101】
また、本発明の表示器用緩衝材は、以上のように、スリットと、スリットに嵌入可能な嵌入部と、表示器を嵌め込んで保持するための開口部とを有し、スリットに嵌入部を嵌入することで筒状に組み立てることができるようになっている構成である。
【0102】
上記構成では、組み立てたときに表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドとして使用可能となるので、表示器用スタンドを兼ねることができる。それゆえ、表示器を支持する表示器用スタンドを安価に提供することが可能になるという効果を奏する。また、この表示器用スタンドは、表示器と共に梱包される表示器用緩衝材を組み立てたものであるため、必ず1つの表示器に1つ用意することができる。
【0103】
また、本発明の表示器用緩衝材は、以上のように、外形が略矩形の緩衝板を、幅方向に沿った少なくとも2つの折り目で折り畳んでなり、折り目で区切られた緩衝板の複数領域が、緩衝板の幅方向に沿ってスリットが形成された第1領域と、第1領域に隣接する第2領域と、第2領域に隣接し、かつ、スリットに嵌入可能な嵌入部が形成された第3領域とを含み、第1領域、第2領域、および第3領域のいずれか1つに、表示器を嵌め込んで保持するための開口部が形成されており、緩衝板を広げて嵌入部をスリットに嵌入することで、三角筒状に組み立てることができるようになっている構成である。
【0104】
上記構成では、組み立てたときに表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドとして使用可能となるので、表示器用スタンドを兼ねることができる。それゆえ、表示器を立った状態で支持する表示器用スタンドを安価に提供することが可能になるという効果を奏する。また、この表示器用スタンドは、表示器と共に梱包される表示器用緩衝材を組み立てたものであるため、必ず1つの表示器に1つ用意することができる。
【0105】
また、上記構成では、表示器用スタンドが、嵌入部をスリットに嵌入することで三角筒状に組み立てたものであるため、表示器用スタンドの形が変化しにくい。それゆえ、表示器を安定した状態に保つことができるという効果も奏する。
【0106】
また、上記構成では、緩衝板を幅方向に沿った少なくとも2つの折り目で折り畳んでなるので、厚みが薄く、かつ、平面寸法が小さい。そのため、表示器の梱包サイズを小さくすることができ、また、不要になったときに簡単に捨てることができるという効果も奏する。
【0107】
また、上記構成では、表示器用スタンドに組み立てたときに、三角筒状となるので、開口部が形成された面が鉛直線に対して傾く。それゆえ、表示器用スタンドの開口部に表示器を嵌め込んだときに、表示器の表示画面が水平や鉛直である場合よりも、使用者が表示器の表示画面を見やすくなる。
【0108】
また、上記第2の構成の表示器用緩衝材は、折り目で区切られた緩衝板の複数領域が、第3領域に隣接する第4領域をさらに含み、上記嵌入部が、第3領域と第4領域とに跨がって形成されており、第3領域と第4領域とを折り重ねた状態で嵌入部をスリットに嵌入することで、三角筒状に組み立てることができるようになっていることが好ましい。
【0109】
上記構成によれば、表示器用緩衝材の厚みをより厚くして表示器用緩衝材による緩衝作用を高めることができるので、表示器に加わる衝撃をさらに弱めることができる。それゆえ、上記構成は、搬送時等において、表示器の破損をより確実に防止できるという効果を奏する。
【0110】
また、上記構成によれば、表示器用スタンドに組み立てたときに、第3領域が第4の領域によって補強される。そのため、表示器をより安定した状態で固定しておくことが可能となるという効果も奏する。
【0111】
また、上記各構成の表示器用緩衝材では、表示器を固定する治具を収納するための治具収納用開口部がさらに形成されていてもよい。
【0112】
上記構成によれば、梱包する際に、治具を表示器用緩衝材の内部の空間に収納することができる。それゆえ、上記構成は、梱包サイズをより小さくすることができという効果を奏する。
【0113】
また、上記各構成の表示器用緩衝材は、段ボールで形成されていることが好ましい。
【0114】
上記構成によれば、安価であり、かつ、加工性に優れ、しかも容易にリサイクルあるいは焼却処分することが可能な段ボールで形成されている。それゆえ、上記構成は、表示器用緩衝材を安価にかつ容易に製造することができ、また、容易にリサイクルあるいは焼却処分することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る表示器用緩衝材を完全に展開した状態を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る表示器用緩衝材を用いて表示器の梱包方法を説明するための斜視図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係る表示器用緩衝材の構造を示す概略斜視図である。
【図4】本発明の実施の一形態に係る表示器用緩衝材を表示器用スタンドに組み立てる方法における最初の工程を示す概略斜視図である。
【図5】本発明の実施の一形態に係る表示器用緩衝材を表示器用スタンドに組み立てる方法において、嵌入部対をスリットに嵌入する工程を示す概略斜視図である。
【図6】本発明の実施の一形態に係る表示器用緩衝材を組み立てて得られた表示器用スタンドの使用方法を説明するための説明図であり、表示器用スタンドおよび表示器を示す概略斜視図である。
【図7】本発明の実施の一形態に係る表示器用緩衝材を組み立てて得られた表示器用スタンドに表示器を嵌め込んで固定した様子を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 底板部(支持部、第1領域)
1a スリット
1b スリット
2 表示器保持部(第2領域)
3 裏板部(支持部、第3領域)
3c 嵌入部
3d 嵌入部
4 補強板部(支持部、第4領域)
4c 嵌入部
4d 嵌入部
8A 嵌入部対(嵌入部)
8B 嵌入部対(嵌入部)
10 緩衝板
20 表示器用緩衝材
30 表示器
40 表示器用スタンド
Claims (4)
- 表示器を保護するために表示器と共に梱包される表示器用緩衝材であって、
外形が略矩形の緩衝板を、幅方向に沿った少なくとも2つの折り目で折り畳んでなり、
折り目で区切られた緩衝板の複数領域が、緩衝板の幅方向に沿ってスリットが形成された第1領域と、第1領域に隣接する第2領域と、第2領域に隣接し、かつ、スリットに嵌入可能な嵌入部が形成された第3領域とを含み、
第1領域、第2領域、および第3領域のいずれか1つに、表示器を嵌め込んで保持するための開口部が形成されており、
緩衝板を広げて嵌入部をスリットに嵌入することで、三角筒状に組み立てることができるようになっていることを特徴とする表示器用緩衝材。 - 折り目で区切られた緩衝板の複数領域が、第3領域に隣接する第4領域をさらに含み、
上記嵌入部が、第3領域と第4領域とに跨がって形成されており、
第3領域と第4領域とを折り重ねた状態で嵌入部をスリットに嵌入することで、三角筒状に組み立てることができるようになっていることを特徴とする請求項1記載の表示器用緩衝材。 - 表示器を固定する治具を収納するための治具収納用開口部がさらに形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の表示器用緩衝材。
- 段ボールで形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の表示器用緩衝材。
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