JP3704927B2 - プログラマブルコントローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記憶手段に格納されたシーケンスプログラムを実行して外部機器を制御するプログラマブルコントローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種機器の制御にプログラマブルコントローラが広く用いられている。プログラマブルコントローラは、記憶手段としてのメモリにシーケンスプログラムを格納しておき、このシーケンスプログラムを演算手段であるプロセッサにより実行して各種機器を制御する。しかして、メモリには、シーケンスプログラムを格納するプログラム領域のほか、機器の動作に応じて発生する入力データや機器の動作を指示する出力データを格納するためのデータ領域と、シーケンスプログラムの実行中に発生する各種データを一時的に格納するワーク領域とが必要になる。従来より提供されているプログラマブルコントローラでは、プログラム領域、データ領域、ワーク領域は、プログラマブルコントローラの仕様に応じてメモリ内での位置および容量が固定的に割り当てられている。したがって、シーケンスプログラムの規模はプログラム領域のサイズにより規制され、入出力数はデータ領域のサイズにより規制されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来より提供されているプログラマブルコントローラでは、メモリのアドレス空間における各領域の割り付けを設計時にハードウェアとして固定しているものであるから、扱うことのできるシーケンスプログラムの容量や入出力点数などのメモリ容量に依存するプログラマブルコントローラの仕様は、機種ごとに固定的に定められている。その結果、シーケンスプログラムや入出力点数を変更することが必要になったときには、仕様の異なるプログラマブルコントローラを用いなければ所望の制御システムを構築することができなくなることがある。
【0004】
また、機種ごとに各領域の割り付けを固定的に行なうと、プログラマブルコントローラを多品種に展開しようとするときに、開発工数が増えるという問題が生じる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、記憶手段の各領域の割り付けを変更可能として構成を変更することなく多品種に展開可能としたプログラマブルコントローラを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、記憶手段にあらかじめ格納されたシーケンスプログラムを実行して外部機器を制御するプログラマブルコントローラにおいて、記憶手段の少なくとも一部であるユーザ領域のアドレス空間内で使用目的の割り当てを変更可能とするアドレス変更手段を備え、アドレス変更手段が、プログラムカウンタにより与えられた第1のアドレスを変更するための設定値を格納するベースレジスタと、ベースレジスタに格納された設定値を用いて生成した加算値を第1のアドレスに加算する加算器と、加算器の出力値を初期値とし記憶手段をアクセスする第2のアドレスをプログラムカウンタに同期してプログラムカウンタとは別に発生するアドレス発生手段とを備えるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
(基本構成)
以下に示すプログラマブルコントローラは、図2に示すように、2種類のプロセッサ1、2を備える。一方のプロセッサ1は、ビット演算を主体とする基本命令(論理積、論理和など)および複数ビットの演算を行なう応用命令(データの転送、データの四則演算、データ形式の変換、データの比較など)を処理する専用プロセッサであり、他方のプロセッサ2は、入出力部4に接続される周辺機器の制御や通信の制御などを行なう汎用プロセッサである。以下では、専用プロセッサ1をBPU、汎用プロセッサ2をMPUと略称する。BPU1とMPU2とはアドレスバスAD、データバスDT、各種信号線(読出信号、書込信号、チップセレクト信号)を介して接続されている。図2において、RDは読出信号に対応する端子、WDは書込信号に対応する端子、CS1,CS2はチップセレクト信号に対応する端子である。また、BPU1およびMPU2は、メモリ3を共有するとともに、外部機器や周辺機器が接続される入出力部4にも接続される。ここに、入出力部4は、制御対象となる外部機器および制御に必要なセンサやスイッチを接続する部分と、プログラム支援装置やネットワーク接続用のインタフェースとを含む。
【0011】
ここに、BPU1およびMPU2を設けているのは、制御対象である外部機器が複雑化するとともに高速化するにつれて、より多数の入出力信号を高速に処理することが要求されているからである。つまり、ビット処理を主とする基本命令処理と、複数ビットの応用命令処理を行なうことのできるBPU1により高速化を実現し、通信処理・周辺処理の一部などを行なうMPU2と組み合わせてプログラマブルコントローラを構成しているのである。このBPU1とMPU2とはメモリ3を共有しており、基本命令処理・応用命令処理・通信処理・周辺処理を行なう際に、メモリ3内の必要なデータを参照したり更新したりする。
【0012】
メモリ3や入出力部4にはアドレスが割り当てられ、BPU1およびMPU2はアドレスを用いてメモリ3や入出力部4との間でデータを授受する。メモリ3には、図3(a)のように、システムプログラムを格納したシステム領域Dsとユーザにより使用されるユーザ領域Duが設けられ、ユーザ領域Duには、シーケンスプログラムを格納するプログラム領域Dp、入出力部4とBPU1やMPU2との間でデータを授受するために用いるデータ領域Dd、シーケンスプログラムの実行中に発生するデータを一時的に記憶するワーク領域Dwが割り当てられる。本例では、ユーザ領域Du内での各領域の割り付け(つまり、使用目的に応じた割り付け)が変更可能になっている。ここに、MPU2はプログラムによってアドレスの割り付け(つまり、各領域が占めるアドレス空間)を変更し、BPU1はメモリ3をアクセスする際のアドレスをMPU2でのアドレスの割り付けに対応するように計算する回路を備える。
【0013】
本例では、BPU1は、メモリ3をアクセスするためのアドレスを生成する際に、図1(a)に示す回路を通してアドレスを求める。図1(a)に示す回路は、アドレス割り付け用の設定値が格納するためのベースレジスタ5と、シーケンスプログラムにより与えられるアドレスA1にベースレジスタ5に格納された設定値を加算する加算器6とをアドレス変更手段として備える。ベースレジスタ5にはMPU2を介して設定値が与えられる。
【0014】
いま、アドレスA1を20ビット、ベースレジスタ5に格納された設定値X1を8ビットとする。設定値X1は20ビットのアドレスのうちの上位8ビットを示すものであり、上位8ビットを設定値で与え下位12ビットを0とした値が加算器6に入力される。したがって、加算器6では図1(b)のような演算が行なわれ、加算器6からは新たなアドレスA2が出力される。このような演算によりアドレスA2を求めるようにすれば、ベースレジスタ5に格納される設定値X1に1を加算することでアドレスA2に4096を加算したことになる。つまり、設定値X1の変更によって元のアドレスA1を4096番地単位で変更することが可能になる。ユーザ領域Duには、図3(a)のように、プログラム領域Dp、データ領域Dd、ワーク領域Dwがあるから、べースレジスタ5としては、各領域Dp,Dd,Dwの先頭アドレスをそれぞれ格納するものが設けられる。ここに、図3(a)に示すメモリマップは下側がアドレスの上位側を示す。
【0015】
しかして、基本命令や応用命令を処理するBPU1においてアドレスを4096番地単位で変更することができるから、メモリ3における各領域のマッピングを変更することが可能になる。つまり、図3(a)に示すように、ユーザ領域Duのうちの一部が未使用となるように各領域Dp,Dd,Dwの先頭アドレスを設定したり、あるいは図3(b)に示すように、ユーザ領域Duをすべて使用するように各領域Dp,Dd,Dwの先頭アドレスを設定したりすることができる。このように、ベースレジスタ5に格納する設定値X1を変更すれば、ユーザ領域Duの範囲内で各領域Dp,Dd,Dwの割り当てが変更可能になる。
【0016】
(参考例1)
基本構成ではベースレジスタ5に8ビットの設定値を格納してあり、メモリ3をアクセスする際のアドレスを4096番地単位で変更することが可能であったが、本例ではさらに小さい単位でアドレスを変更することが可能な構成を示す。
【0017】
つまり、BPU1においてアドレスを計算する回路として、図4(a)に示すように、基本構成の構成に加えて、サブベースレジスタ7と加算器8とを付加したものである。つまり、アドレス変更手段が、ベースレジスタ5とサブベースレジスタ7と加算器6,8とにより構成される。サブベースレジスタ7は8ビットの設定値を格納するレジスタであって、この8ビットを上位とし下位に6ビットを付加した14ビット長のデータが生成される。加算器8はベースレジスタ5の設定値に下位12ビットの0を付加した20ビットの値と、サブベースレジスタ7の設定値に下位6ビットの0を付加した14ビットの値とを加算する。このようにして求めた加算器8の出力値を加算器6においてアドレスA1に加算することによってアドレスA2を求めるのである。このようなサブアドレスレジスタ7を設ければ、その設定値に1を加算したときにはアドレスA2に64が加算されるから、64番地単位でアドレスを変更することが可能になる。ベースレジスタ5の設定値X1とサブベースレジスタ7の設定値X2とを用いてアドレスA1をアドレスA2に変更する演算を図4(b)に示す。
【0018】
上述の構成を用いることによって、図5のようにメモリ3をマッピングすることが可能になる。図示例では、ユーザ領域Duにおけるプログラム領域Ppとデータ領域Ddとワーク領域Dwとの先頭アドレスをベースレジスタ5の設定値X1として与えており、サブベースレジスタ7の設定値X2によってデータ領域Duをさらに細分し、領域DA,DB,……を設定している。
【0019】
本例ではサブベースレジスタ7を設けたことによって、メモリ3をアクセスするアドレスA2を64番地単位で変更することができるから、基本構成よりも、メモリ3の利用効率が高くなる(つまり、各領域Dp,Dd,Dw内での未使用になる領域を少なくすることができる)。
なお、ベースレジスタ5の設定値X1を14ビット長としても64番地単位でアドレスA2を変更することが可能であるが、一般に、14ビット長のレジスタは2個の8ビット長のレジスタと加算器とを合計したものよりも回路規模が大きくなるから、本例の構成のほうが低コストで提供できる。
【0020】
(実施形態)
ところで、基本構成においてプログラム領域Dpのアドレスを、ベースレジスタ5に格納された設定値X1により変更するとすれば、図6(a)に示すように、元のアドレスA1はプログラムカウンタ9から与えられることになる。ここで、図示例ではプログラムカウンタ9の出力は16ビット長としている。ベースレジスタ5の設定値X1はプログラム領域Dpの先頭番地でありプログラマブルコントローラが命令を処理している間には固定されており、プログラムカウンタ9から出力されるアドレスA1は命令の実行に伴って更新される。したがって、シーケンスプログラムの実行に伴ってアドレスA2は順次更新される。
【0021】
このように基本構成では、加算器6から出力されるアドレスA2がプログラムカウンタ9とベースレジスタ5の設定値X1との加算値であるから、図6(b)に示すように、プログラムカウンタ9でアドレスA1が確定した後に加算器6からのアドレスA2が確定するまでに、加算演算を行なうことによる遅延時間Tdが生じる。
【0022】
プログラマブルコントローラ全体の動作が比較的遅ければ、遅延時間Tdが生じても問題にならない。一方、高速な処理が必要な場合に、メモリ3のアクセス時間については要求速度を満たすことができるにもかかわらず、アドレスA2の確定に要する時間が遅延時間Tdを含んでいることで全体として要求速度を満たせなくなる場合がある。つまり、遅延時間Tdが処理速度の向上に対するボトルネックになる。逆に言えば、遅延時間Tdが生じる分だけ命令の実行が遅れるから、遅延を少なくするために、より高速な高価なメモリ3が必要になる。
【0023】
そこで、本実施形態では図7(a)の回路構成を採用している。すなわち、プログラムカウンタ9には、次に実行する命令を格納したアドレスA1とプログラムカウンタ9の出力値に1を加算する加算演算器12の出力とをプログラムカウンタ9に選択的に入力させるマルチプレクサ11が接続され、図6に示した構成と同様に、プログラムカウンタ9の出力値はベースレジスタ5の設定値X1に0を付与した値と加算器6において加算される。
【0024】
加算器6の出力は、そのままアドレスA2として用いられるのではなく、マルチプレクサ13に入力される。マルチプレクサ13は加算器6の出力と、後述する加算演算器14の出力とを選択するものであって、マルチプレクサ13の出力はレジスタ15に書き込まれる。このレジスタ15の出力値がアドレスA2として用いられるのであり、またレジスタ15の出力値は加算演算器14にも入力されて1が加算される。ベースレジスタ5、プログラムカウンタ9、レジスタ15はクロック信号CKに同期して動作し、マルチプレクサ11,13はBPU1の動作に伴って発生する選択信号により出力を選択する。つまり、マルチプレクサ13と加算演算器14とレジスタ15とは、プログラムカウンタ9とは同期しているが、別にアドレスを発生するアドレス発生手段として機能する。
【0025】
しかして、図7(b)に示すように、BPU1が停止しているときに、次に実行する命令を示すアドレスA1の初期値C0がプログラムカウンタ9に書き込まれる。その後、MPU2から起動要求がBPU1に与えられると、BPU1がバス(アドレスバスADおよびデータバスDT)の制御権を獲得して命令の実行を開始する。また、BPU1の起動中に、プログラムカウンタ9とは別に設けたレジスタ15に初期値が設定される。レジスタ15の初期値は、プログラムカウンタ9の出力値にベースレジスタ5の設定値X1を加算したものであって、加算器6およびマルチプレクサ13を通してレジスタ15に与えられる。要するに、マルチプレクサ11はBPU1の停止時にアドレスA1の初期値C0をプログラムカウンタ9に与え、マルチプレクサ13はBPU1の起動時に加算器6の出力をレジスタ15に与える。
【0026】
BPU1の動作中には命令実行に伴ってプログラムカウンタ9の出力値が順次更新されるが、このとき同時にレジスタ15の出力値も順次更新する。一般的にはプログラムカウンタ9とレジスタ15との出力値は実行する命令に応じて変化するが、ここでは説明を簡単にするために加算演算器12,14において1ずつ加算する例を示す。実行する命令に応じて出力値を変化させるときには、加算演算器12,14に命令ごとの値を入力すればよい。
【0027】
上述の構成では、ベースレジスタ5の設定値X1を加算器6でアドレスA1に加算するのは、レジスタ15に初期値を設定するときの1度だけであり、その後はプログラムカウンタ9とレジスタ15とを同じクロック信号CKで駆動して出力値を同時に更新するのであって、レジスタ15の出力値であるアドレスA2が変化するタイミングを、プログラムカウンタ9の出力値が変化するタイミングと一致させることができる。つまり、プログラムカウンタ9によるアドレスA1の確定からレジスタ15によるアドレスA2の確定までに遅延時間が発生せず、高速な処理が要求される場合でもメモリ3のアクセス時間に余裕ができることになる。つまり、比較的低速な低価格のメモリ3を用いても高速な処理に対応することが可能になる。
【0028】
(参考例2)
本例では、アドレス修飾を行なった命令を含むシーケンスプログラムを実行することができる回路構成を示す。本例におけるアドレス修飾はインデックスレジスタ修飾であって、図8に示すように、図4(a)に示した参考例1の構成に加えてアドレス修飾のためのインデックスレジスタ16と、インデックスレジスタ16の格納値を元のアドレスA1に符号付き加算する加算器17とをアドレス修飾手段として備えている。インデックスレジスタ16は12ビット長のデータを格納し、また、アドレスA1は8ビット長で与えられる。アドレスA1は上位4ビットに0が付加されて12ビット長で加算器17に入力される。また、参考例2と同様いベースレジスタ5およびサブベースレジスタ7を備え、それぞれ8ビット長のデータを格納している。
【0029】
ベースレジスタ5に格納されたデータは下位12ビットに0が付加されて20ビット長のデータとして加算器8に入力され、サブベースレジスタ7に格納されたデータは下位6ビットに0が付加されて14ビット長のデータとして加算器8に入力される。加算器8ではベースレジスタ5およびサブベースレジスタ7に格納されたデータに基づいて入力されたデータを加算し、20ビット長のデータを出力する。この加算器8の出力値が加算器5において加算器17の出力値と加算され、加算器5の出力値がアドレスA2として用いられるのである。
【0030】
上述の構成によるアドレスA1とアドレスA2との関係を図9に示す。上述のようにアドレス修飾を可能にした場合にはデータ構造として配列を容易に実現することができる。つまり、アドレスA1を命令語の中で即値で与えておき、データ領域Ddの特定の番地を示すようにする。ここで、インデックスレジスタ16の格納値を0から適当な数まで1づつ加算したとすれば、アドレスA1で示す番地を先頭にした配列が実現されるのである。
【0031】
アドレス修飾機能は上述のように利便性の高い機能ではあるが、その反面、インデックスレジスタ16にユーザが自由に値を設定することができるから、誤設定の場合にメモリ3の予期しない番地をアクセスすることになり、無関係なデータを読み書きしたり、場合によってはプログラムを破壊したりするというトラブルが発生する可能性がある。そこで、アドレス修飾してメモリ3にアクセスする場合には最終的なアドレスが妥当なものであるかを逐次検証しながらシーケンスプログラムを実行するインデックスチェックモードを設けることが考えられるが、ユーザがこのモードを必ず使用するという保証はない。
【0032】
そこで、インデックスチェックモードを使用していないときに誤ったアドレス修飾をしてしまった場合でもプログラム白身を破壊するという最悪の事態を回避するために、上記構成を採用し、アドレス修飾の演算に用いるデータ(つまり、インデックスレジスタ16のデータ)のビット幅をメモリ3のアドレスのビット幅よりも小さくし、プログラム領域Dpをデータ領域Ddよりも下位アドレスになるように設定している。
【0033】
この点について説明する。本例では、図9に示すように、まずインデックスレジスタ16に格納されたデータX3のビット長の加算を行なうので、誤ったアドレス修飾により予期しない値になりオーバーフローやアンダーフローが発生したとしても、12ビット長のデータで表現できる値に収まることになる。つまり、符号なし10進数で表すと0〜4095の範囲に収まる。この結果とべースレジスタ5、サブベースレジスタ7の加算の結果とを足し合わせてアドレスA2を求めるので、誤ったアドレス修飾をした場合にも最終的なアドレスA2の値は、べースレジスタ5、サブベースレジスタ7の加算の結果から上位側に4096番地までの範囲に含まれることになる。ここで、ベースレジスタ5にデータを設定する際に「プログラム領域Dpの先頭番地を示す値は、データ領域Ddの先頭番地を示す値よりも小さくする」という制限を与えておくことによって、誤ったアドレス修飾によりメモリ3のプログラム領域Dpにアクセスすることがなく、プログラム自身を破壊してしまうトラブルを未然に防ぐことができる。
【0034】
具体例で説明すると、たとえばデータ領域Ddにおいてサブベースレジスタ7のデータにより割り付けた領域DBでアドレス修飾を行なった場合に図10に示すように領域DBの先頭番地から上位側の4096番地分がアドレス修飾によりアクセスできる範囲になり、この範囲はプログラム領域Dpと重なることはないから、プログラムの破壊を防ぐことができる。他の構成および動作は参考例1と同様である。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の発明は、記憶手段にあらかじめ格納されたシーケンスプログラムを実行して外部機器を制御するプログラマブルコントローラにおいて、記憶手段の少なくとも一部であるユーザ領域のアドレス空間内で使用目的の割り当てを変更可能とするアドレス変更手段を備え、アドレス変更手段が、プログラムカウンタにより与えられた第1のアドレスを変更するための設定値を格納するベースレジスタと、ベースレジスタに格納された設定値を用いて生成した加算値を第1のアドレスに加算する加算器と、加算器の出力値を初期値とし記憶手段をアクセスする第2のアドレスをプログラムカウンタに同期してプログラムカウンタとは別に発生するアドレス発生手段とを備えるものであり、記憶手段のうちのユーザ領域の使用目的の割り当てが変更可能になり、ユーザプログラムの容量や入出力点数の変更、あるいは共通の構成での多品種展開に容易に対応することができるという利点がある。
【0038】
しかも、プログラムカウンタの出力値に各種演算を行なって記憶手段をアクセスするためのアドレスを生成するのではなく、記憶手段をアクセスするためのアドレスの初期値のみをプログラムカウンタの出力値に基づいて設定し、以後はプログラムカウンタとは別にプログラムカウンタに同期させてアドレスを発生させるから、記憶手段のアドレスの生成に遅延時間が発生することがないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 基本構成を示し、(a)は要部回路図、(b)は動作説明図である。
【図2】 同上を用いるプログラマブルコントローラのブロック図である。
【図3】 同上の動作説明図である。
【図4】 参考例1を示し、(a)は要部回路図、(b)は動作説明図である。
【図5】 同上の動作説明図である。
【図6】 実施形態に対する比較例を示し、(a)は要部回路図、(b)は動作説明図である。
【図7】 実施形態を示し、(a)は要部回路図、(b)は動作説明図である。
【図8】 参考例2を示す回路図である。
【図9】 同上の動作説明図である。
【図10】 同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 専用プロセッサ
2 汎用プロセッサ
3 メモリ
4 入出力部
5 ベースレジスタ
6 加算器
7 サブベースレジスタ
8 加算器
9 プログラムカウンタ
11 マルチプレクサ
12 加算演算器
13 マルチプレクサ
14 加算演算器
15 レジスタ
16 インデックスレジスタ
17 加算器
Dd データ領域
Dp プログラム領域
Ds システム領域
Du ユーザ領域
Dw ワーク領域
Claims (1)
- 記憶手段にあらかじめ格納されたシーケンスプログラムを実行して外部機器を制御するプログラマブルコントローラにおいて、記憶手段の少なくとも一部であるユーザ領域のアドレス空間内で使用目的の割り当てを変更可能とするアドレス変更手段を備え、アドレス変更手段は、プログラムカウンタにより与えられた第1のアドレスを変更するための設定値を格納するベースレジスタと、ベースレジスタに格納された設定値を用いて生成した加算値を第1のアドレスに加算する加算器と、加算器の出力値を初期値とし記憶手段をアクセスする第2のアドレスをプログラムカウンタに同期してプログラムカウンタとは別に発生するアドレス発生手段とを備えることを特徴とするプログラマブルコントローラ。
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