JP3702855B2 - ヒートポンプ床暖房空調装置 - Google Patents

ヒートポンプ床暖房空調装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒートポンプにより加熱された2次側熱媒体が床暖房パネルを循環するヒートポンプ床暖房空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図24は特開2000−46417号公報に示される従来のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図であり、図において、1は低温低圧のガス冷媒を吸入して圧縮し高温高圧のガス冷媒を吐出する圧縮機、2は四方弁、3は室内熱交換器、4は床暖房用の2次側熱媒体と冷媒を熱交換する床暖房用熱交換器、5a、5bは絞り装置、6は室外熱交換器、7は床暖房パネル、8は床暖房の2次側熱媒体を循環するためのポンプである。
【0003】
この従来のヒートポンプ床暖房空調装置は、圧縮機1の吐出側に一端が接続された四方弁を介して室外熱交換器6が接続される。この室外熱交換器6の他端に一端が絞り装置5aを介して接続された室内熱交換器3の他端が四方弁2へ接続されるとともに、前記室外熱交換器6の他端に一端が絞り装置5bを介して接続された床暖房用熱交換器4が前記室内熱交換器3と並列に四方弁2へ接続される。一方、床暖房パネル7の一端は床暖房用熱交換器4に接続され、他端はポンプ8を介して前記床暖房用熱交換器4に接続され2次側熱媒体である温水を循環する構成である。
【0004】
以上のように構成された従来のヒートポンプ床暖房空調装置において、例えば床暖房+空調暖房運転の場合について動作を説明する。圧縮機1より高温高圧のガス冷媒が吐出し、四方弁2を通った後室内熱交換器3に接続される配管と床暖房用熱交換器4に接続される配管に分岐される。室内熱交換器3に分岐したガス冷媒の一部は室内空気と熱交換することにより、気液二相冷媒または液冷媒に凝縮し、室内熱交換器3を流出する。また、床暖房用熱交換器4に分岐した残りのガス冷媒は2次側熱媒体と熱交換することにより、気液二相冷媒または液冷媒に凝縮し、床暖房用熱交換器4を流出する。室内熱交換器3を流出した冷媒は絞り装置5aにより減圧され、床暖房用熱交換器4を流出した冷媒は絞り装置5bにより減圧されたのち合流し、室外熱交換器6に流入する。ここで外気と熱交換することにより冷媒は蒸発し、乾き度の高い二相冷媒またはガス冷媒となって流出し、四方弁2を通って圧縮機1に吸入される。
【0005】
また図25は、2次側熱媒体であるブラインの送水温度と床暖房パネル表面の温度の関係を実験した結果であるが、一般的に快適と考えられている床暖房パネル表面温度は28℃〜30℃と言われており、これより必要なブライン送水温度は少なくとも40℃以上が必要と言える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来のヒートポンプ床暖房空調装置は、室内熱交換器3と床暖房用熱交換器4が並列の回路となっている。床暖房用熱交換器4は40℃以上の2次側熱媒体温度を確保するために、常に比較的高めの冷媒温度を必要とするのに対し、室内熱交換器3は暖房負荷に応じて必要な冷媒温度は変化し、また伝熱面積が広く伝熱性能の良い室内熱交換器3では冷媒温度は床暖房用熱交換器4で必要な冷媒温度よりも低い温度で十分である。しかし、従来のヒートポンプ床暖房空調装置では室内熱交換器3と床暖房用熱交換器4は並列に配管接続されているため、圧縮機1から吐出した同じ温度の吐出ガス冷媒が流入する構造となっており、床暖房能力に合わせて圧縮機周波数を調整すると室内空調暖房能力が過大となったり、逆に空調暖房能力に合わせて圧縮機周波数を調整すると床暖房能力が不足し床暖房パネルの表面温度が不足するという不具合があった。
【0007】
また、圧縮機から吐出したガス冷媒は室内熱交換器と床暖房用熱交換器に分岐されるため、それぞれの熱交換器を流れる冷媒流量は減少し、伝熱性能が低下し効率が悪くなるという不具合があった、また、それぞれの熱交換器に対応して絞り装置を有するため、制御が複雑になり、コストも高いという問題があった。
【0008】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、床暖房と空調暖房を同時に運転する場合、床暖房用熱交換器に室内熱交換器よりも高い温度の冷媒が流れるように構成することにより、暖房能力が過大となったり、逆に床暖房パネルの表面温度が不足する等の不具合を回避することを目的としている。また圧縮機から吐出された冷媒が全て床暖房用熱交換器および室内熱交換器を流れる構成とすることにより伝熱性能の低下を防止することを目的としている。さらに冷媒回路を簡素化し、通常の空調機の標準的な冷媒回路に床暖房用冷媒回路を付加することによりヒートポンプ床暖房空調装置を実現できる構成とし、より汎用性が高くコストも低く抑えることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、圧縮機、熱源側熱交換器、絞り装置、負荷側熱交換器を順に接続した冷凍サイクルを備え、前記負荷側熱交換器は空調用の室内熱交換器と床暖房用熱交換器を副絞り装置と該副絞り装置に並列で二方弁を有してバイパスするバイパス回路とを介して直列に配管接続してともに凝縮器として使用して床暖房と空調暖房の併用運転を行うものである。
【0020】
本発明の請求項2に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、前記副絞り装置が、可動式で絞り量の変更が可能である。
【0022】
本発明の請求項3に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記絞り装置の開度を大きくする制御を行うものである。
【0023】
本発明の請求項4に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記圧縮機の運転周波数を下げる制御を行うものである。
【0024】
本発明の請求項5に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記暖房用熱交換器への送風量を下げる制御を行うものである。
【0025】
本発明の請求項6に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記暖房用熱交換器を通過した後の空気の風向を上向きに変える制御を行うものである。
【0026】
本発明の請求項7に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先した運転を解除する際、前記二方弁を開けると共に前記絞り装置の開度を小さくする制御を行うものである。
【0027】
本発明の請求項8に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、冷凍機油として弱溶解性の油を用いたものである。
【0028】
本発明の請求項9に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、冷媒として、HFC冷媒またはHC冷媒またはCO2冷媒を用いたものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。なお、図1の冷凍サイクルは空調暖房+床暖房運転時の状態を示しており、図24で説明した従来と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0030】
図1において、5は室外熱交換器6と室内熱交換器3とを接続する冷媒配管に取り付けられた絞り装置であり、2は圧縮機1に接続され流れ方向を切換える四方弁である。4は床暖房用熱交換器であり、図に示すように暖房運転時の冷媒流れ方向において、室内熱交換器3の上流側に冷媒配管により直列接続されている。したがって、熱源側熱交換器である室外熱交換器6に対応した負荷側熱交換器は直列に接続された床暖房用熱交換器4と室内熱交換器3となる。また床暖房用熱交換器4にはブラインなどの2次側熱媒体を循環させるためのポンプ8と床暖房パネル7を2次側熱媒体で順次環状に接続している。
【0031】
このヒートポンプ床暖房空調装置の構成について説明する。図1に示すように、圧縮機1から四方弁2を介して一端は室外熱交換器6から絞り装置5を経て室内熱交換器3へ順次配管接続され、四方弁2のもう一端は床暖房用熱交換器4へ配管接続されている。そして、前記室内熱交換器3の絞り装置逆側の一端と前記床暖房用熱交換器4の四方弁とは逆側の一端を配管接続することで圧縮機1から吐出した冷媒が循環する冷凍サイクルが形成されている。なお、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器6及び絞り装置5は通常一般的に用いられている空気調和機室外機の主要冷媒回路部であり、また室内熱交換器3は空気調和機室内機の主要冷媒回路部、床暖房用熱交換器4は床暖房用熱交換ユニットの主要冷媒回路部である。したがって、通常一般的に用いられている空気調和機室外機と空気調和機室内機、および床暖房用熱交換ユニットとを冷媒配管で順次接続した構成となっている。また、床暖房用熱交換器4から圧縮機から吐出された冷媒と熱交換する2次側熱媒体を流通させる配管により床暖房パネル7へ接続され、さらに床暖房パネルの他端からポンプ8を介して床暖房熱交換器4へ配管接続して2次側熱媒体の循環回路を形成している。
【0032】
次に、このように構成された冷凍サイクルにおいて空調暖房+床暖房運転時の動作を図2を参照しながら説明する。図2は空調暖房+床暖房運転時のモリエル線図の一例である。
圧縮機1より高温高圧のガス冷媒が吐出し、四方弁2を通った後床暖房用熱交換器4に流入する(図2のイ)。床暖房用熱交換器4に流入したガス冷媒はポンプ8により循環している2次側熱媒体であるブラインと熱交換することにより、吐出温度より冷却されたガス冷媒または乾き度の高い二相冷媒に凝縮し、床暖房用熱交換器4を流出する(図2のロ)。一方、温度の上昇したブラインは床暖房パネル7内の配管に入り床暖房パネルの表面温度を上昇させ、床暖房運転を実現させる。床暖房用熱交換器4を流出したガス冷媒または二相冷媒は室内熱交換器3に流入し、室内空気と熱交換することにより、乾き度の低い気液二相冷媒または過冷却液冷媒に凝縮し、室内熱交換器3を流出する(図2のハ)。一方室内熱交換器を通った室内空気は冷媒との熱交換により温度が上昇し、空調暖房運転を実現する。室内熱交換器3を流出した冷媒は絞り装置5により減圧され、室外熱交換器6に流入する。ここで外気と熱交換することにより冷媒は蒸発し、乾き度の高い気液二相冷媒またはガス冷媒となって室外熱交換器6を流出し、四方弁2を通って圧縮機1に吸入される。
【0033】
以上のように実施の形態1によれば、空調暖房+床暖房運転を実施する場合、高温の吐出ガス冷媒を室内熱交換器3より優先して床暖房用熱交換器4に流し、その後床暖房用熱交換器4で放熱し温度の低下したガス冷媒または二相冷媒を下流の室内熱交換器3に流す構成としているため、圧縮機から吐出された過熱ガス冷媒を有効に利用してブライン温度を高温化することができ、空調暖房負荷が小さく室内熱交換器3の冷媒の凝縮温度を下げて運転をしても、床暖房用熱交換器4には必要なブライン温度を確保することが可能となり、暖房能力を過大にすることなく十分な床暖房パネルの表面温度を実現することができる。
【0034】
また、圧縮機1から吐出された冷媒が全て直列に配管接続された床暖房用熱交換器4および室内熱交換器3を順に流れるため、冷媒流速を確保し伝熱性能の低下を防止することができる。
【0035】
また、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、絞り装置、室内熱交換器で構成される部分の冷媒回路は、一般的に量産されている空調機の冷媒回路とまったく同じであり、床暖房用熱交換器を空調機の冷媒回路に配管接続して組合せることによってヒートポンプ床暖房空調装置を構成することが可能となり、低コストでヒートポンプ床暖房空調装置を提供することができる。
【0036】
実施の形態2.
図3は本発明の実施の形態2に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。図3の冷凍サイクルは暖房運転による室外熱交換器6への着霜を取り除くためのデフロスト運転時の状態を示しており、図中、10は冷房運転またはデフロスト運転時に逆止弁9を介して床暖房用熱交換器4をバイパスする第1バイパス配管である。ここで、逆止弁9は室内熱交換器3から四方弁2を介して圧縮機1へ向かう流れ方向を流通可能とするものである。なお、図1と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0037】
本実施の形態2のヒートポンプ床暖房空調装置において、デフロスト運転時の動作を説明する。
圧縮機1より高温高圧のガス冷媒が吐出し、四方弁2を経て室外熱交換器6に流入する。室外熱交換器6に流入したガス冷媒は室外熱交換器6のフィンに着霜した霜と熱交換することによって霜を溶かし、冷媒は二相冷媒または過冷却液冷媒となって流通する。そして、室外熱交換器6を流出した冷媒は絞り装置5を通って減圧され、0℃以下の低温状態となって室内熱交換器3に流入する。室内熱交換器3には送風されていないため熱交換が行われず、冷媒はほとんど蒸発することなく室内熱交換器3を流出する。室内熱交換器3を流出した低温の冷媒は床暖房用熱交換器4と逆止弁9を有した第1バイパス配管10にそれぞれの配管抵抗に反比例して分岐するが、第1バイパス配管10の配管抵抗は床暖房用熱交換器4の配管抵抗に比べて非常に小さいため、ほとんどの低温冷媒が第1バイパス配管10側に流れて床暖房用熱交換器4側をバイパスする。第1バイパス配管10を流出した冷媒は四方弁2を通って圧縮機1に吸入される。
一方、床暖房+空調暖房運転時は冷媒の流れ方向がデフロスト運転と逆方向となるため、逆止弁9が閉となり第1バイパス配管10は機能せず、実施の形態1と同様に圧縮機1から吐出した冷媒は床暖房用熱交換器4から空調用の室内熱交換器3へと流通する動作となる。上述のように第1バイパス配管10に逆止弁9を設けた構成としたので、安価な装置を提供することができる。
【0038】
以上のように実施の形態2によれば、デフロスト運転時に0℃以下となる低温冷媒を逆止弁9を有した第1バイパス配管10に流通させ、床暖房用熱交換器4をバイパスさせることができるため、床暖房用熱交換器4内部の床暖房パネル7へ循環する2次側熱媒体のブラインが冷却凍結して床暖房用熱交換器4が破壊されることを防止できる。なお、上記第1バイパス配管10に逆止弁9を設けた構成で説明したが、逆止弁に限ることはなく、開閉弁でもよく、四方弁による流路切換えに応じてこの開閉弁を操作すれば同様の効果が得られる。
【0039】
また、図4は本発明の実施の形態2に係る別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。図4の冷凍サイクルは床暖房単独運転時の状態を示しており、図中の12は二方弁11を介して室内熱交換器3をバイパスする第2バイパス配管であり、図3とは上記第2バイパス配管12を追加した点が異なるものである。なお、図3と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0040】
図4のヒートポンプ床暖房空調装置において、室内空調を行わない床暖房単独運転時の動作を説明する。
圧縮機1より高温高圧のガス冷媒が吐出し、四方弁2を通った後、冷媒は第1バイパス配管10には逆止弁9が設けてあるため床暖房用熱交換器4に流入する。床暖房用熱交換器4に流入したガス冷媒は床暖房パネル7へ循環する2次側熱媒体のブラインと熱交換することにより、吐出温度より冷却されたガス冷媒または乾き度の高い二相冷媒に凝縮し、床暖房用熱交換器4を流出する。床暖房用熱交換器4を流出したガス冷媒または二相冷媒は室内熱交換器3と二方弁11を有した第2バイパス配管12にそれぞれの配管抵抗に反比例して分岐するが、第2バイパス配管12に設けた二方弁11が開状態に設定されているので配管抵抗は室内熱交換器3の配管抵抗に比べて非常に小さいため、ほとんどの冷媒が第2バイパス配管12側に流れて室内熱交換器3をバイパスする。バイパスした冷媒は絞り装置5により減圧され、室外熱交換器6に流入する。ここで外気と熱交換することにより冷媒は蒸発し、乾き度の高い二相冷媒またはガス冷媒となって室外熱交換器6を流出し、四方弁2を通って圧縮機1に吸入される。
【0041】
図4におけるヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房単独運転時に床暖房用熱交換器4を流出した冷媒を二方弁11を開状態として第2バイパス配管12の方へ流すことにより、室内熱交換器3をバイパスしているため、室内熱交換器3による無駄な放熱ロスをなくすことが可能となり、効率を改善することができる。また、室内熱交換器3に冷媒を流さないため、停止している室内機より冷媒流動音が発生することも防止できる。なお、これまで第2バイパス配管12に二方弁11を備えた構成で説明したがこれに限るものではなく、第2バイパス配管12の分岐部に三方弁を設けて流路を切換えてもよく、同様の効果が得られる。
【0042】
また、図5は本発明の実施形態2に係るヒートポンプ床暖房空調装置に用いる二重管式の床暖房用熱交換器である。図中、41、42はそれぞれ床暖房運転時の冷媒入口管、冷媒出口管、43、44はそれぞれ床暖房運転時の2次側熱媒体のブライン入口管、ブライン出口管である。断面AAの図に示すように、大小の円管が互いに接しないように二重に配置され、内側の小さい円管の内部を冷媒が流通し、その外側の大円管と小円管で挟まれた流路を床暖房パネル7へ循環する2次側熱媒体のブラインが流通する構成となっている。
【0043】
本実施の形態のヒートポンプ床暖房空調装置において、床暖房+空調暖房運転時などに床暖房用熱交換器を利用する場合の床暖房用熱交換器4内の冷媒およびブラインの流れについて説明する。
【0044】
圧縮機1を吐出した高温高圧のガス冷媒は冷媒入口管41より流入する(実線矢印)。一方、2次側熱媒体であるブラインはブライン入口管43より流入する(二重線矢印)。ガス冷媒は熱交換器4内を流れながら、ブラインと熱交換し、冷媒出口管42では過熱度の小さいガス冷媒または乾き度の高い二相冷媒となって流出し、下流側の室内熱交換器3側へ流れる。ブラインは床暖房用熱交換器4内を流れながらガス冷媒と熱交換し、ブライン出口管41では高温のブラインとなって流出する。
【0045】
本実施の形態のヒートポンプ床暖房空調装置の床暖房用熱交換器4は、冷媒と2次側熱媒体であるブラインをお互いに逆方向で流すいわゆる対向流で流す構成としているため、図6に示すように、床暖房用熱交換器4の冷媒側流路の多くの部分を顕熱変化をする過熱ガス冷媒で占められる場合、2次側熱媒体であるブラインとの平均温度差を小さくする事が可能となり効率を向上することができるとともに、冷媒出口温度よりも高いブライン出口温度を得ることができる。なお、本実施例では二重管熱交換器を例に挙げたが、別の形態として波状のプレートを積層してブレージング加工によりプレート同士を接合して流路を形成し、冷媒とブラインを交互の流路に流すことにより熱交換をさせるプレート式熱交換器を用いても、同様の効果を得ることができる。またさらに、二重管熱交換器の冷媒が流通する内側円管に伝熱促進手段として溝付伝熱管としてもよく、これにより熱交換を促進させて、二重管熱交換器をコンパクトにできる効果もある。
【0046】
また、図7は本発明の実施の形態2に係る別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。なお、図7のヒートポンプ床暖房空調装置はデフロスト運転時の状態を示しており、図3と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。図において、13は床暖房用熱交換器4と床暖房パネル7を接続する回路中にブラインを循環するポンプ8の吸入側に配設されたバッファータンクである。
【0047】
次に、図7のヒートポンプ床暖房空調装置において、デフロスト運転時の動作を説明する。圧縮機1から吐出される冷媒の動作については図3と同様であるので省略する。本実施の形態では、2次側熱媒体であるブラインを循環させるポンプ8の吸入側に余分なブラインを貯溜することができるバッファータンク13を有しており、床暖房運転時にバッファータンク13内に貯溜されたブラインは床暖房で必要な温度に昇温された状態で保たれている。デフロスト運転時は、冷媒流れ方向は逆転し、逆止弁9を有した第1バイパス配管10側を冷媒が流通して床暖房用熱交換器4内の冷媒は停滞し低温となるため、ブラインは床暖房用熱交換器4により加熱されることはない。しかし、バッファータンク13内には高温のブラインが保温貯溜されているため、バッファータンク13内のブラインの熱量にて、デフロスト時間内の床暖房能力をまかなうことができるようにバッファータンク13の容量を決めておけば、2次側熱媒体を循環させるポンプ8を運転すことにより、床暖房パネル7へ高温のブラインを連続して供給することが可能となり、デフロスト運転時も床暖房パネル7の表面温度を下げることなく快適性を維持することができる。
【0048】
なお、図7に示すようにバッファータンク13の出口側ブライン配管はブラインをポンプ8で吸引する必要があるため、タンクの下部に配設されている。そして、ポンプ8を床暖房用熱交換器4の下流側に配置してブラインをポンプ8で床暖房用熱交換器4へ押し込む形態としているのは、この床暖房用熱交換器4により熱交換された2次側熱媒体のブラインの温度が上昇するので、ポンプ8の信頼性を保つために高温になったブラインの影響を受けないような配置としたためである。
【0049】
以上のように本実施の形態2のヒートポンプ床暖房空調装置は、2次側熱媒体循環用のポンプ8の吸入側にバッファータンク13を有し、床暖房運転時にこのバッファータンク13内のブラインは高温に維持した状態となるため、デフロスト運転時においてもポンプ8を運転することにより、床暖房パネル7へ高温のブラインを供給することが可能となり、デフロスト運転時も床暖房パネル7の表面温度を維持し、使用者に床暖房パネル表面温度の低下による不快感を与えることを防止することができる。
【0050】
また、本発明の実施の形態2に係るヒートポンプ床暖房空調装置の床暖房用熱交換器として用いた二重管熱交換器4は、図5に示すように冷媒流入口41を冷媒流出口42よりも重力方向に高い位置となるように構成したものである。
【0051】
本実施の形態においては、図2のモリエル線図に示すように、二重管熱交換器4内の冷媒は過熱ガス冷媒が大部分を占めるため、二重管熱交換器4内の冷凍機油は単相ガス冷媒のせん断力により引っ張られるような形で流動し、流動状態はあまり良くない状態である。そこで、本実施例では冷媒流入口41を冷媒流出口42よりも重力方向に高い位置となるように構成することにより、重力により冷凍機油の移動を促進することが可能となり、冷凍機油が床暖房用熱交換器4内に滞留することを防止できる。
【0052】
また、図8は本発明の実施形態2に係る別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。図8のヒートポンプ床暖房空調装置は床暖房+空調暖房運転時の状態を示しており、図中の15はブライン温度センサー、16は吸込み空気温度センサー、17は制御回路である。なお、図8中、図3と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。そして、図9は図8のヒートポンプ床暖房空調装置における床暖房+空調暖房運転時の制御を示すフローチャートである。
【0053】
図8の制御回路17は床暖房パネル7へ流す2次側熱媒体であるブライン温度Tbをブライン温度センサー15により検知し(S3)、ブライン温度があらかじめ設定された目標温度Tbo(S1)となるように、ブライン温度Tbとブライン目標温度Tboを比較し(S4)、ブライン温度Tbが目標温度Tboより低い場合は圧縮機1の運転周波数Hzを増加し(S5)、ブライン温度Tbが目標温度Tboより高い場合は周波数を下げる(S6)調整をおこなう。一方、室内機においてはあらかじめ設定された目標室温Tao(S2)に対し、吸込み空気温度センサー16により検知された実際の吸込み空気温度Taを検知し(S7)、その温度差をにより、吸込み空気温度Taと目標室温Taoの温度差が大きくなれば室内ファンを通常回転数で運転して暖房運転を行い(S10)、吸込み空気温度Taと目標室温Taoの温度差が小さくなれば室内ファンを停止または低回転で運転し(S9)、暖房運転を停止または暖房能力を下げる。
【0054】
以上のように、床暖房パネルへ流すブライン温度Tbは圧縮機周波数の調節によってあらかじめ設定された目標温度Tboとなるように調節することができるため、床暖房パネルの表面温度は環境条件が変化しても常に快適な状態を維持することが可能であり、また、空調機室内機は吸込み空気温度Taと目標室温Taoの温度差が大きくなれば室内ファンを運転し、吸込み空気温度Taと目標室温Taoの温度差が小さくなれば室内ファンを停止または低回転で運転し暖房運転を停止または暖房能力を下げるため、室内温度は快適な温度範囲内に維持することができる。
【0055】
実施の形態3.
図10は本発明の実施の形態3に係るヒートポンプ床暖房空調装置のシステム図である。図において、30は冷媒流出接続口32および冷媒流入接続口31を有する空調用室外機、50は床暖房用熱交換器4および2次熱媒体を循環するポンプ8を内蔵し、床暖房用熱交換器4が冷媒配管によって接続された冷媒流入接続口51と冷媒流出接続口25、およびポンプ8から床暖房用熱交換器4へブライン配管によって接続されたブライン流入口53とブライン流出口52を備えた床暖房用熱交換ユニットである温水ユニット、7はブライン流入口71、ブライン流出口72を有する床暖房パネル、60は室内熱交換器を有した空調用室内機である。なお、空調用室外機30には圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3および絞り装置5を配管で接続し内蔵している。また、33、34、35は冷媒配管、73、74はブライン配管である。これらは、図に示すように、空調用室外機30、空調用室内機60、温水ユニット50および床暖房パネル7の4つのユニットから構成され、それぞれを冷媒配管またはブライン配管にて接続される。
【0056】
この実施の形態3のヒートポンプ床暖房空調装置は、一般的に用いられている空調用室外機30の冷媒流出口32を温水ユニット50の冷媒流入口51に冷媒配管33を介して接続し、温水ユニット50の冷媒流出口52を空調用室内機60に冷媒配管34を介して接続し、空調用室外機30の冷媒流入口31を空調用室内機60に冷媒配管35を介して接続することにより冷媒回路が構成される。また、温水ユニット50のブライン流出口54を床暖パネル7のブライン流入口71にブライン配管74を介して接続し、温水ユニット50のブライン流出口53を床暖パネル7のブライン流出口72にブライン配管73を介して接続することによってブライン回路が構成される。なお、床暖房パネル7はフローリングタイプのものが一般的であるが、カーペットの内部にブライン配管を通したカーペットタイプのものでもよい。
【0057】
以上のように、本実施の形態3のヒートポンプ床暖房空調装置は一般的な空調用室外機30と空調用室内機60と床暖房パネル7を温水ユニット50と冷媒配管およびブライン配管で接続することによりシステムを構成することができるため、既設の空調用室外機30と空調用室内機60による空調機をそのまま用いて容易にヒートポンプ床暖房空調装置にシステム化する事が可能となる。また、空調用室外機30と温水ユニット50と空調用室内機60と床暖房パネル7を別々分けて設置場所へ搬入し、現地で接続し組立てることで本システムを容易に構成できるため、少ない人数でも本システムを搬入し設置することができる。また、一部のユニットで故障が発生した場合、故障したユニットだけを取り外し交換することで修理が完了するため、修理時間も短縮でき、さらに修理費用も安価にすることができる。
【0058】
ここで、上述したヒートポンプ床暖房空調装置を現地の据付け現場で組み立てる場合について説明する。工場から搬出してきた空調機室外ユニット30の上部に床暖房用熱交換ユニットである温水ユニット50を搭載固定し、冷媒配管33の接続を行う。次に、空調機室内ユニット60を延長配管34,35で空調機室外ユニットおよび温水ユニットに接続し、空調機室内ユニットと温水ユニットの冷媒回路での真空引きを行う。その後、空調機室外ユニットのバルブを開いて冷媒を回路へまわす。一方、床暖房側は、床暖房パネル7と温水ユニット50をブライン配管73,74で接続した後、2次側熱媒体であるブラインを充填してポンプ8を運転しながらブラインを床暖房側回路へ流通させて組立てが完了する。なお、本実施の形態3における空調用室外機は、空調用室内機を1台接続するタイプを用いて説明したが、空調用室内機を複数台接続するマルチタイプの空調用室外機を用いても良く同様の効果が得られる。
【0059】
また、本発明の実施の形態3に係るヒートポンプ床暖房空調装置は使用する冷凍機油として冷媒に対して弱溶解性の油を用いたものである。
【0060】
例えば、冷媒に対して弱溶解性の油であるアルキルベンゼン油は、非常に安定性が高い油として知られており、水分などの異物が混入しても分解することなくスラッジの発生により冷媒回路が閉塞することを低減できる。
【0061】
以上のように、本実施例のヒートポンプ床暖房空調装置は、冷凍機油として非常に安定性が高い弱溶解性油を用いているため、設置工事などの際、異物が混入しても冷凍サイクルに故障を起こすことは少なく高い信頼性を確保することができる。
【0062】
また、本発明の実施の形態3に係るヒートポンプ床暖房空調装置は使用する冷媒としてR134a、R410A、R407C、R407E、R407AなどのHFC冷媒またはR290、R600aなどのHC冷媒またはCO2冷媒を用いたものである。
【0063】
したがって、このヒートポンプ床暖房空調装置において、HFC冷媒またはHC冷媒を用いているため、オゾン層破壊や地球温暖化など地球環境に悪影響を与えないヒートポンプ床暖房空調装置を提供することができる。
【0064】
実施の形態4.
図11は本発明の実施の形態4に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。なお、図11の冷凍サイクルは空調暖房+床暖房運転時の状態を示しており、図24で説明した従来と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0065】
図11において、5は室外熱交換器6と室内熱交換器3とを接続する冷媒配管に取り付けられた絞り装置であり、2は圧縮機1に接続され流れ方向を切換える四方弁である。4は床暖房用熱交換器であり、図に示すように暖房運転時の冷媒流れ方向において、室内熱交換器3の上流側に副絞り装置18を介して冷媒配管により直列接続されている。したがって、熱源側熱交換器である室外熱交換器6に対応した負荷側熱交換器は直列に接続された床暖房用熱交換器4と室内熱交換器3の両方となる。また床暖房用熱交換器4にはブラインなどの2次側熱媒体を循環させるためのポンプ8と床暖房パネル7を2次側熱媒体で順次環状に接続している。
【0066】
このヒートポンプ床暖房空調装置の構成について説明する。図11に示すように、圧縮機1から四方弁2を介して一端は室外熱交換器6から絞り装置5を経て室内熱交換器3へ順次配管接続され、四方弁2のもう一端は床暖房用熱交換器4へ配管接続されている。そして、前記室内熱交換器3の絞り装置逆側の一端と前記床暖房用熱交換器4の四方弁とは逆側の一端を副絞り装置18を介して配管接続することで圧縮機1から吐出した冷媒が循環する冷凍サイクルが形成されている。なお、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器6及び絞り装置5は通常一般的に用いられている空気調和機室外機の主要冷媒回路部であり、また室内熱交換器3は空気調和機室内機の主要冷媒回路部、床暖房用熱交換器4は床暖房用熱交換ユニットの主要冷媒回路部である。したがって、通常一般的に用いられている空気調和機室外機と空気調和機室内機、および床暖房用熱交換ユニットとを冷媒配管で順次接続した構成となっている。また、床暖房用熱交換器4から圧縮機から吐出された冷媒と熱交換する2次側熱媒体を流通させる配管により床暖房パネル7へ接続され、さらに床暖房パネルの他端からポンプ8を介して床暖房熱交換器4へ配管接続して2次側熱媒体の循環回路を形成している。
【0067】
次に、このように構成された冷凍サイクルにおいて空調暖房+床暖房運転時の動作を図12を参照しながら説明する。図12は空調暖房+床暖房運転時のモリエル線図の一例である。
圧縮機1より高温高圧のガス冷媒が吐出し、四方弁2を通った後床暖房用熱交換器4に流入する(図12のイ)。床暖房用熱交換器4に流入したガス冷媒はポンプ8により循環している2次側熱媒体であるブラインと熱交換することにより、吐出温度より冷却されたガス冷媒または乾き度の高い二相冷媒に凝縮し、床暖房用熱交換器4を流出する(図12のロ)。一方、温度の上昇したブラインは床暖房パネル7内の配管に入り床暖房パネルの表面温度を上昇させ、床暖房運転を実現させる。床暖房用熱交換器4を流出したガス冷媒または二相冷媒は副絞り装置18によって高圧から中圧に減圧され、凝縮温度は床暖房用熱交換器内の高温から中温に低下して室内熱交換器3に流入する(図12のハ)。中圧中温の二相冷媒は室内空気と熱交換することにより、乾き度の低い気液二相冷媒または過冷却液冷媒に凝縮し、室内熱交換器3を流出する(図12のニ)。一方室内熱交換器を通った室内空気は冷媒との熱交換により温度が上昇し、空調暖房運転を実現する。室内熱交換器3を流出した冷媒は絞り装置5により減圧され、室外熱交換器6に流入する。ここで外気と熱交換することにより冷媒は蒸発し、乾き度の高い気液二相冷媒またはガス冷媒となって室外熱交換器6を流出し、四方弁2を通って圧縮機1に吸入される。
【0068】
以上のように本実施の形態4によれば、空調暖房+床暖房運転を実施する場合、副絞り装置18によって2つの凝縮温度を作りだし、高温高圧の吐出ガス冷媒を室内熱交換器3より優先して床暖房用熱交換器4に流し、床暖房用熱交換器4で放熱し温度の低下したガス冷媒または二相冷媒を副絞り装置18によって減圧させ中圧中温の二相冷媒として下流の室内熱交換器3に流す構成としているため、圧縮機から吐出された過熱ガス冷媒を有効に利用しさらに高凝縮温度の二相冷媒と熱交換することによってブライン温度を高温化することができ床暖房能力を増加することが可能となり、一方室内熱交換器3へは凝縮温度の低下した中圧中温の冷媒を流すため、暖房能力を抑制することが可能となり、暖房能力を過大にすることなく床暖房能力を優先する運転が可能となり、室温を適性に保ちながら、床暖房パネルの表面温度の上昇を実現することができる。
【0069】
また、圧縮機1から吐出された冷媒が全て直列に配管接続された床暖房用熱交換器4および室内熱交換器3を順に流れるため、冷媒流速を確保し伝熱性能の低下を防止することができる。
【0070】
また、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、絞り装置、室内熱交換器で構成される部分の冷媒回路は、一般的に量産されている空調機の冷媒回路とまったく同じであり、床暖房用熱交換器を空調機の冷媒回路に配管接続して組合せることによってヒートポンプ床暖房空調装置を構成することが可能となり、低コストでヒートポンプ床暖房空調装置を提供することができる。
【0071】
また、図13は実施の形態4の別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。なお、図13の冷凍サイクルは空調暖房+床暖房運転時の状態を示しており、図24で説明した従来と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。冷凍サイクルの動作に付いては、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
【0072】
ここで本実施形態においては、副絞り装置18は可動式で絞り量の調整が可能であるため必要に応じて絞り量を変更し、床暖房用熱交換器4の凝縮温度と室内熱交換器3の凝縮温度を同じにしたり床暖房用熱交換器側を室内熱交換器よりも高くすることで、空調暖房優先運転と床暖房優先運転を切換えることができる。
【0073】
また、図14は実施の形態4のさらに別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。なお、図14の冷凍サイクルは空調暖房+床暖房運転時の状態を示しており、図24で説明した従来と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。図中の19は副絞り装置18のバイパス回路に配設された二方弁である。
【0074】
図14のヒートポンプ床暖房空調装置において、空調暖房+床暖房運転時の2つの運転モードの動作を説明する。
まず、空調暖房優先モードにおいては、二方弁19を開の状態で運転する。圧縮機1より高温高圧のガス冷媒が吐出し、四方弁2を通った後床暖房用熱交換器4に流入する。床暖房用熱交換器4に流入したガス冷媒はポンプ8により循環している2次側熱媒体であるブラインと熱交換することにより、吐出温度より冷却されたガス冷媒または乾き度の高い二相冷媒に凝縮し、床暖房用熱交換器4を流出する。一方、温度の上昇したブラインは床暖房パネル7内の配管に入り床暖房パネルの表面温度を上昇させ、床暖房運転を実現させる。床暖房用熱交換器4を流出したガス冷媒または二相冷媒は二方弁19を介して室内熱交換器3に流入し、室内空気と熱交換することにより、高圧で乾き度の低い気液二相冷媒または過冷却液冷媒に凝縮し、室内熱交換器3を流出する。一方室内熱交換器を通った室内空気は冷媒との熱交換により温度が上昇し、空調暖房運転を実現する。室内熱交換器3を流出した冷媒は絞り装置5により減圧され、室外熱交換器6に流入する。ここで外気と熱交換することにより冷媒は蒸発し、乾き度の高い気液二相冷媒またはガス冷媒となって室外熱交換器6を流出し、四方弁2を通って圧縮機1に吸入される。
【0075】
このように空調暖房優先モードにおいては、二方弁19を開で運転するため、床暖房用熱交換器4と室内熱交換器3を流れる冷媒は同じ高圧となり、相対的に伝熱面積が大きく伝熱性能の良い室内熱交換器3の凝縮能力によって高圧の動作圧力が決まる。したがって、空調暖房能力が床暖房能力に比べて相対的に大きくなり、空調暖房優先の運転を実現することができる。空調暖房優先モードは特に室温が低い立ち上がり時に適用され、床温度よりも室温の上昇を優先する場合の運転モードである。
【0076】
また、もう一つの運転モードである床暖房優先モードにおいては、二方弁19を閉の状態で運転する。圧縮機1より高温高圧のガス冷媒が吐出し、四方弁2を通った後床暖房用熱交換器4に流入する。床暖房用熱交換器4に流入したガス冷媒はポンプ8により循環している2次側熱媒体であるブラインと熱交換することにより、吐出温度より冷却されたガス冷媒または乾き度の高い二相冷媒に凝縮し、床暖房用熱交換器4を流出する。一方、温度の上昇したブラインは床暖房パネル7内の配管に入り床暖房パネルの表面温度を上昇させ、床暖房運転を実現させる。床暖房用熱交換器4を流出したガス冷媒または二相冷媒は副絞り装置18によって高圧から中圧に減圧され、凝縮温度は床暖房用熱交換器内の高温から中温に低下して室内熱交換器3に流入する。中圧中温の二相冷媒は室内空気と熱交換することにより、乾き度の低い気液二相冷媒または過冷却液冷媒に凝縮し、室内熱交換器3を流出する。一方室内熱交換器を通った室内空気は冷媒との熱交換により温度が上昇し、空調暖房運転を実現する。室内熱交換器3を流出した冷媒は絞り装置5により減圧され、室外熱交換器6に流入する。ここで外気と熱交換することにより冷媒は蒸発し、乾き度の高い気液二相冷媒またはガス冷媒となって室外熱交換器6を流出し、四方弁2を通って圧縮機1に吸入される。
【0077】
このように床暖房優先モードにおいては、空調暖房+床暖房運転を実施する場合、副絞り装置18によって2つの凝縮温度を作りだし、高温高圧の吐出ガス冷媒を室内熱交換器3より優先して床暖房用熱交換器4に流し、床暖房用熱交換器4で放熱し温度の低下したガス冷媒または二相冷媒を副絞り装置18によって減圧させ中圧中温の二相冷媒として下流の室内熱交換器3に流す構成としているため、圧縮機から吐出された過熱ガス冷媒を有効に利用しさらに高凝縮温度の二相冷媒と熱交換することによってブライン温度を高温化することができ床暖房能力を増加することが可能となり、一方室内熱交換器3へは凝縮温度の低下した中圧中温の冷媒を流すため、空調暖房能力を抑制することが可能となり、空調暖房能力を過大にすることなく床暖房能力を優先する運転が可能となり、室温を適性に保ちながら、床暖房パネルの表面温度の上昇を実現することができる。床暖房優先モードは特に室温が設定温度付近で床温度が十分に上がっていない場合に適用され、室温よりも床温度の上昇を優先する場合の運転モードである。
【0078】
以上のように、本実施形態においては副絞り装置18を二方弁を介してバイパスするバイパス回路を配設しているため、二方弁の開閉によって空調暖房優先運転と床暖房優先運転を切換えることが可能となり、負荷に応じて適切な運転をすることができる。
【0079】
実施の形態5.
図15は本発明の実施の形態5に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。また、図16は床暖房優先運転開始時の絞り装置制御を示すフローチャートである。床暖房優先運転時の冷凍サイクルの動作については実施形態4と同様であるので省略する。ここで、床暖房優先運転時の絞り装置制御について説明する。制御装置17は床暖房優先指令を受けると二方弁19を閉じると共に、絞り装置5を副絞り装置18側で冷媒が絞られ抵抗が増加しても冷媒回路全体として絞り過ぎとならない状態まで開くように制御する。
【0080】
以上のように本実施形態においては、制御装置17は床暖房優先指令を受けると二方弁19を閉じると共に絞り装置5を開く制御を行うため、二方弁19を閉じた時に絞り過ぎの状態となることを回避し、低圧の異常低下による室外熱交換器3への着霜や、床暖房能力の低下を防止することができる。
【0081】
図17は本発明の実施の形態5に係る別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。また、図18は床暖房優先運転開始時の圧縮機運転周波数制御を示すフローチャートである。床暖房優先運転時の冷凍サイクルの動作については実施形態4と同様であるので省略する。ここで、床暖房優先運転時の圧縮機運転周波数制御について説明する。制御装置17は床暖房優先指令を受けると二方弁19を閉じると共に、副絞り装置18側で冷媒が絞られ抵抗が増加しても冷媒回路全体として絞り過ぎとならない冷媒循環流量になるまで圧縮機運転周波数を低下させる。
【0082】
以上のように本実施の形態においては、制御装置17は床暖房優先指令を受けると二方弁19を閉じると共に圧縮機運転周波数を下げる制御を行うため、二方弁19を閉じた時に冷媒循環量が多すぎて副絞り装置18にて絞り過ぎの状態となることを回避し、低圧の異常低下による室外熱交換器3への着霜や、床暖房能力の低下を防止することができる。
【0083】
実施の形態6.
図19は本発明の実施の形態6に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。また、図20は床暖房優先運転開始時の室内風量制御を示すフローチャートである。床暖房優先運転時の冷凍サイクルの動作については実施形態4と同様であるので省略する。ここで、床暖房優先運転時の室内風量制御について説明する。制御装置17は床暖房優先指令を受けると二方弁19を閉じると共に室内ファン20に連結された室内ファンモータ21の回転数を落とし、室内風量を小さくする。
【0084】
実施の形態4で説明したように、空調暖房優先運転から床暖房優先運転に切換える際、二方弁19を閉じ、副絞り装置18に冷媒を流通させて床暖房熱交換器4と室内熱交換器3で異なる凝縮圧力を作り出すため、室内熱交換器3の凝縮圧力は空調暖房優先運転から床暖房優先運転に切換えることで低下する。これに伴なって、凝縮温度も低下するため、吹出し空気温度が低下し、使用者に冷風感を与えて快適性を損なう可能性がある。
【0085】
本実施の形態においては、制御装置17は床暖房優先指令を受けると二方弁19を閉じると共に室内ファン20に連結された室内ファンモータ21の回転数を落とし、使用者に冷風が強く吹き付けない状態まで室内風量を小さくするため、快適性を低下させることがない。
【0086】
また、図21は実施の形態6の別の実施形態を示すヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。また、図22は床暖房優先運転開始時の室内風向制御を示すフローチャートである。ここで、床暖房優先運転時の室内風向制御について説明する。制御装置17は床暖房優先指令を受けると二方弁19を閉じると共に室内フラップ22に連結されたステッピングモータ23を室内フラップ22が上向きとなる方向に回転させ、使用者に冷風が当らない状態まで室内風向を上向きとする。
【0087】
本実施の形態においては、制御装置17は床暖房優先指令を受けると二方弁19を閉じると共に室内フラップ22に連結されたステッピングモータ23を室内フラップ22が上向きとなる方向に回転させ、使用者に冷風が当らない状態まで室内風向を上向きとし、快適性を低下させることがない。
【0088】
実施の形態7.
図23は床暖房優先運転から空調暖房優先運転へ切換え時の絞り装置制御を示すフローチャートである。ここで、床暖房優先運転から空調暖房優先運転へ切換え時の絞り装置制御について説明する。制御装置17は床暖房優先運転から暖房優先運転への切換え指令を受けると二方弁19を開けると共に二方弁19を開いて抵抗が小さくなった状態でも、冷凍サイクル全体の絞りが開き過ぎの状態とならない状態まで絞り装置5の開度を小さくする。
【0089】
床暖房優先運転の場合、絞り装置5は開いた状態で運転しており、空調暖房優先運転に切換えるため二方弁19を開けると、絞り装置5は開き過ぎの状態となり、圧縮機吸入側に大量の液バックが発生し、圧縮機が故障するなどの危険がある。本実施の形態では、床暖房優先運転から空調暖房優先運転への切換え指令を受けると二方弁19を開けると共に、二方弁19を開いて抵抗が小さくなった状態でも、冷凍サイクル全体の絞りが開き過ぎの状態とならない状態まで絞り装置5の開度を小さくする制御をするため、圧縮機への大量の液バックを防止し、圧縮機の故障等を防止することができる。
【0090】
また、本発明に係るヒートポンプ床暖房空調装置は使用する冷凍機油として冷媒に対して弱溶解性の油を用いたものであってもよい。
【0091】
例えば、冷媒に対して弱溶解性の油であるアルキルベンゼン油は、非常に安定性が高い油として知られており、水分などの異物が混入しても分解することなくスラッジの発生により冷媒回路が閉塞しすることを低減できる。
【0092】
以上のように、本実施例のヒートポンプ床暖房空調装置は、冷凍機油として非常に安定性が高い弱溶解性油を用いているため、設置工事などの際、異物が混入しても冷凍サイクルに故障を起こすことは少なく高い信頼性を確保することができる。
【0093】
また、本発明に係るヒートポンプ床暖房空調装置は使用する冷媒としてR134a、R410A、R407C、R407E、R407AなどのHFC冷媒またはR290、R600aなどのHC冷媒またはCO2冷媒を用いたものであってもよい。
【0094】
したがって、このヒートポンプ床暖房空調装置において、HFC冷媒またはHC冷媒またはCO2冷媒を用いているため、オゾン層破壊や地球温暖化など地球環境に悪影響を与えないヒートポンプ床暖房空調装置を提供することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、圧縮機、熱源側熱交換器、絞り装置、負荷側熱交換器を順に接続した冷凍サイクルを備え、前記負荷側熱交換器は空調用の室内熱交換器と床暖房用熱交換器を副絞り装置と該副絞り装置に並列で二方弁を有してバイパスするバイパス回路とを介して直列に配管接続してともに凝縮器として使用して床暖房と空調暖房の併用運転を行うので、空調暖房+床暖房運転を実施する場合、副絞り装置によって2つの凝縮温度を作りだし、高温高圧の吐出ガス冷媒を室内熱交換器より優先して床暖房用熱交換器に流し、床暖房用熱交換器で放熱し温度の低下したガス冷媒または二相冷媒を副絞り装置によって減圧させ中圧中温の二相冷媒として下流の室内熱交換器に流す構成としているため、圧縮機から吐出された過熱ガス冷媒を有効に利用しさらに高凝縮温度の二相冷媒と熱交換することによってブライン温度を高温化することができ床暖房能力を増加することが可能となり、一方室内熱交換器へは凝縮温度の低下した中圧中温の冷媒を流すため、暖房能力を抑制することが可能となり、暖房能力を過大にすることなく床暖房能力を優先する運転が可能となり、室温を適性に保ちながら、床暖房パネルの表面温度の上昇を実現することができる。
また、空調暖房優先モードにおいては、二方弁を開で運転するため、床暖房用熱交換器と室内熱交換器を流れる冷媒は同じ高圧となり、相対的に伝熱面積が大きく伝熱性能の良い室内熱交換器の凝縮能力によって高圧の動作圧力が決まる。したがって、空調暖房能力が床暖房能力に比べて相対的に大きくなり、空調暖房優先の運転を実現することができる。空調暖房優先モードは特に室温が低い立ち上がり時に適用され、床温度よりも室温の上昇を優先する場合のモードである。
また圧縮機から吐出された冷媒が全て直列に配管接続された床暖房用熱交換器および室内熱交換器を順に流れるため、冷媒流速を確保し伝熱性能の低下を防止することができる。
また、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、絞り装置、室内熱交換器で構成される部分の冷媒回路は、一般的に量産されている空調機の冷媒回路とまったく同じであり、床暖房用熱交換器を空調機の冷媒回路に配管接続して組合せることによってヒートポンプ床暖房空調装置を構成することが可能となり、低コストでヒートポンプ床暖房空調装置を提供することができる。
【0106】
また、本発明の請求項2に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、副絞り装置として可動式で絞り量の変更が可能であるので、副絞り装置は可動式で絞り量の調整が可能でるため必要に応じて絞り量を変更し、床暖房用熱交換器の凝縮温度と室内熱交換器の凝縮温度を同じにした空調暖房優先運転と床暖房用熱交換器側の凝縮温度を室内熱交換器よりも高くする床暖房優先運転を切換えることができる。
【0108】
また、本発明の請求項3に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記絞り装置の開度を大きくする制御を行うので、制御装置は床暖房優先指令を受けると二方弁を閉じると共に絞り装置を開く制御を行うため、二方弁を閉じた時に絞り過ぎの状態となることを回避し、低圧の異常低下による室外熱交換器への着霜や、床暖房能力の低下を防止することができる。
【0109】
また、本発明の請求項4に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記圧縮機の運転周波数を下げる制御を行うので、制御装置は床暖房優先指令を受けると二方弁を閉じると共に圧縮機運転周波数を下げる制御を行うため、二方弁を閉じた時に冷媒循環量が多すぎて副絞り装置にて絞り過ぎの状態となることを回避し、低圧の異常低下による室外熱交換器への着霜や、床暖房能力の低下を防止することができる。
【0110】
また、本発明の請求項5に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記暖房用熱交換器への送風量を下げる制御を行うので、制御装置は床暖房優先指令を受けると二方弁を閉じると共に室内ファンに連結された室内ファンモータの回転数を落とし、室内風量を小さくするため、使用者に冷風が強く吹き付けることを防止し、快適性を低下させることがない。
【0111】
また、本発明の請求項6に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記暖房用熱交換器を通過した後の空気の風向を上向きに変える制御を行うので、制御装置は床暖房優先指令を受けると二方弁を閉じると共に室内フラップに連結されたステッピングモータを室内フラップが上向きとなる方向に回転させ、室内風向を上向きとするため、使用者に冷風が強く吹き付けることを防止し、快適性を低下させない。
【0112】
また、本発明の請求項7に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先した運転を解除する際、前記二方弁を開けると共に前記絞り装置の開度を小さくする制御を行うので、床暖房優先運転から空調暖房優先運転への切換え指令を受けると二方弁を開けると共に絞り装置の開度を小さくする制御をするため、圧縮機への大量の液バックを防止し、圧縮機の故障等を防止することができる。
【0113】
また、本発明の請求項8に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、冷凍機油として弱溶解性の油を用いたので、設置工事などの際、異物が混入しても冷凍サイクルに故障を起こすことは少なく高い信頼性を確保することができる。
【0114】
また、本発明の請求項9に係るヒートポンプ床暖房空調装置は、冷媒として、HFC冷媒またはHC冷媒またはCO2冷媒を用いたたので、オゾン層破壊や地球温暖化など地球環境に悪影響を与えないヒートポンプ床暖房空調装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係わり、床暖房+空調暖房運転時のモリエル線図である。
【図3】 本発明の実施の形態2に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図4】 本発明の実施の形態2に係る別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態2に係わり、ヒートポンプ床暖房空調装置に用いられる床暖房用熱交換器の構成図である。
【図6】 本発明の実施の形態2に係わり、ヒートポンプ床暖房空調装置に用いられる床暖房用熱交換器内の冷媒とブラインの温度変化を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態2に係るさらに別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図8】 本発明の実施の形態2に係る別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態2に係る別のヒートポンプ床暖房空調装置の床暖房+空調暖房運転時の制御を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の実施の形態3に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すシステム図である。
【図11】 本発明の実施の形態4に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図12】 本発明の実施の形態4に係わり、床暖房+空調暖房運転時のモリエル線図である。
【図13】 本発明の実施の形態4の別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図14】 本発明の実施の形態4のさらに別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図15】 本発明の実施の形態5に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図16】 本発明の実施の形態5に係わるヒートポンプ床暖房空調装置の床暖房優先運転開始時の絞り装置制御を示すフローチャートである。
【図17】 本発明の実施の形態5に係る別のヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図18】 本発明の実施の形態5に係る別のヒートポンプ床暖房空調装置の床暖房優先運転開始時の圧縮機運転周波数制御を示すフローチャートである。を示すブロック図である。
【図19】 本発明の実施の形態6に係るヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図20】 本発明の実施の形態6に係るヒートポンプ床暖房空調装置の床暖房優先運転開始時の室内風量制御を示すフローチャートである。
【図21】 本発明の実施の形態6の別の実施形態を示すヒートポンプ床暖房空調装置を示すブロック図である。
【図22】 本発明の実施の形態6の別の実施形態を示すヒートポンプ床暖房空調装置の床暖房優先運転開始時の室内風向制御を示すフローチャートである。
【図23】 本発明の実施の形態7のヒートポンプ床暖房空調装置の床暖房優先運転から暖房優先運転へ切換え時の絞り装置制御を示すフローチャートである。
【図24】 従来のヒートポンプ床暖房空調装置のブロック図である。
【図25】 ブライン送水温度と床暖房パネル表面温度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 圧縮機、 2 四方弁、 3 室内熱交換器、 4 床暖房用熱交換器、5,5a、5b 絞り装置、 6 室外熱交換器、 7 床暖房パネル、 8ポンプ、 9 逆止弁、 10 第1バイパス配管、 11 二方弁、 12第2バイパス配管、 13 バッファータンク、 14 室内ファン、 15ブライン温度センサー、 16 吸込み空気温度センサー、 17 制御回路、 18 副絞り装置、 19 二方弁、 20 室内ファン、 21 室内ファンモータ、 22 室内フラップ、 23 ステッピングモータ、 30 空調用室外機、 31 室外機冷媒流入口、 32 室外機冷媒流出口、 33、34、35 冷媒配管、 50 温水ユニット、 51 温水ユニット冷媒流入口、 52 温水ユニット冷媒流出口、 53 温水ユニットブライン流入口、54 温水ユニットブライン流出口、 60 空調用室内機、 71 床暖パネルブライン流入口、 72 床暖パネルブライン流出口、 73、74 ブライン配管。

Claims (9)

  1. 圧縮機、熱源側熱交換器、絞り装置、負荷側熱交換器を順に接続した冷凍サイクルを備え、前記負荷側熱交換器は空調用の室内熱交換器と床暖房用熱交換器を副絞り装置と該副絞り装置に並列で二方弁を有してバイパスするバイパス回路とを介して直列に配管接続してともに凝縮器として使用して床暖房と空調暖房の併用運転を行うことを特徴とするヒートポンプ床暖房空調装置。
  2. 前記副絞り装置は、可動式で絞り量の変更が可能であることを特徴とする請求項記載のヒートポンプ床暖房空調装置。
  3. 床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記絞り装置の開度を大きくする制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載のヒートポンプ床暖房空調装置。
  4. 床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記圧縮機の運転周波数を下げる制御を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のヒートポンプ床暖房空調装置。
  5. 床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記暖房用熱交換器への送風量を下げる制御を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のヒートポンプ床暖房空調装置。
  6. 床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先して運転する際、前記二方弁を閉じると共に前記暖房用熱交換器を通過した後の空気の風向を上向きに変える制御を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のヒートポンプ床暖房空調装置。
  7. 床暖房と空調暖房の併用運転において床暖房能力を空調暖房能力に優先した運転を解除する際、前記二方弁を開けると共に前記絞り装置の開度を小さくする制御を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のヒートポンプ床暖房空調装置。
  8. 冷凍機油として弱溶解性の油を用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載のヒートポンプ床暖房空調装置。
  9. 冷媒として、HFC冷媒またはHC冷媒またはCO2冷媒を用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載のヒートポンプ床暖房空調装置。
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