JP3701032B2 - ベンゾニトリル及びベンジルアルコールの製造方法 - Google Patents

ベンゾニトリル及びベンジルアルコールの製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、優れた殺虫作用を有するシクロプロパンカルボン酸エステル類やその他の農薬、医薬などの製造用中間体として有用なフッ素化ベンゾニトリル及びフッ素化ベンジルアルコールの製造方法に関する。
背景技術
一般式:
Figure 0003701032
(式中、a及びbは、独立に、1,2,3または4を表し、cは0,1または2を表す)のフッ素化ベンジルアルコールのシクロプロパンカルボン酸エステルは高い殺虫活性を有することが開示されている(独国特許公開公報第2658074号等)。特に、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールのシクロプロパンカルボン酸エステルは高い殺虫活性を有すると同時に、ペンタフルオロベンジルアルコールのシクロプロパンカルボン酸エステルと比較すると哺乳動物に対する毒性が低いため優れた殺虫剤であることが開示されている(独国特許公開公報第3705224号)。
一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法としては、ハロゲン置換安息香酸誘導体をNaBH4,LiAlH4などの金属水素化物で還元する方法が提案されている。例えば、独国特許公開公報第3714602号には、2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸をNaBH4と反応させ、続いてアルキル化剤で処理することにより、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールを製造する方法が開示されている。また、独国特許公開公報第2658074,2714042,2661074号には、ポリフルオロベンゾイルフルオライドをNaBH4により還元し、ポリフルオロベンジルアルコールを製造する方法、およびポリフルオロベンゾイルフルオライドをLiAlH4で還元し、1つ以上のフッ素置換基が脱フッ素化されたポリフルオロベンジルアルコールを製造する方法が開示されている。欧州特許公開公報第31199号には、1,2,4,5−テトラフルオロベンゼンとn−ブチルリチウムとを反応させ、続いて二酸化炭素を作用させて2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸とし、これをLiAlH4で還元して2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールを製造する方法が開示されている。
一方、一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法として、電解還元による方法も提案されている。例えば、特開平1−119686号公報には、陰電極として固体金属又は固体合金を用い、電解溶液として硫酸、塩酸、リン酸又はスルホン酸類の水溶液を用いてペンタフルオロ安息香酸を電解還元することにより、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドとともに2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールを製造する方法が開示されている。また、特開昭63−206491号公報には陰電極として固体金属又は固体合金を用い、電解溶液として硫酸水性液を用いてペンタフルオロ安息香酸を電解還元することにより、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールがペンタフルオロベンジルアルコールとの混合物として製造されることが開示されている。電解還元によりフッ素化ベンジルアルコールを製造する方法は多数報告されているが、上記と同様に、いずれも混合物としてベンジルアルコール類が製造される(「J.Electroanal.Chem.」、1991年、第215頁;「J.Electroanal.Chem.」、1987年、第315頁;「J.Chem.Soc.Perkin Trans I」、1972年、第189頁;「J.Appl.Electrochem.」、1992年、第1082頁;「電気化学および工業物理化学」、1990年、第83頁等)。
発明の開示
本発明の目的は、一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコール及びその中間体である一般式(III)のフッ素化ベンゾニトリルを工業的に有利な方法により高収率で製造することにあり、特に、殺虫活性が高く、なお且つ人体に対する毒性が低いピレスロイド類の製造中間体として有用な2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル及び2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールを高純度且つ高収率で製造することにある。
本発明に従えば、フッ素原子1〜4個で置換され、残部は塩素原子で置換されていてもよいフッ素化ジシアノベンゼンを触媒の存在下で水素化分解することより片側のシアノ基のみ水素化脱シアノさせるフッ素化ベンゾニトリルの製造方法が提供される。
本発明に従えば、また、式(I):
Figure 0003701032
(式中、a及びbは、独立に、1,2,3または4を表し、cは0,1または2を表す)のフッ素化ベンジルアルコールを製造するにあたり、一般式(II):
Figure 0003701032
(式中、a,b及びcは前記定義の通りである)のフッ素化ジシアノベンゼンを出発原料として、片側のシアノ基のみを水素化脱シアノすることにより式(III):
Figure 0003701032
(式中、a,b及びcは前記定義の通りである)のフッ素化ベンゾニトリルを製造し、次いで、残存シアノ基をヒドロキシメチル基へ変換することを特徴とするフッ素化ベンジルアルコールの製造方法が提供される。
本発明に従えば、更に、フッ素原子1〜4個で置換され、残部は塩素原子で置換されていてもよいフッ素化ジシアノベンゼンを触媒の存在下で水素化分解することより片側のシアノ基のみ水素化脱シアノさせるフッ素化ベンゾニトリルを製造し、次にこのフッ素化ベンゾニトリルを還元するか、又は前期フッ素化ベンゾニトリルを加水分解して生成する対応のフッ素化安息香酸を還元することによって、シアノ基をヒドロキシメチル基へ変換するフッ素化ベンジルアルコールの製造方法が提供される。
なお、一般式(III)のフッ素化ベンゾニトリルは、具体的には式(IV)
Figure 0003701032
(式中、a,b及びcは前記定義の通りである)のフッ素化ベンズアルデヒドに還元し、次いでそのフッ素化ベンズアルデヒドのアルデヒド基をヒドロキシメチル基に還元することにより一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコールとすることができる。
また、一般式(III)のフッ素化ベンゾニトリルのシアノ基をヒドロキシメチル基に、フッ素化ベンズアルデヒドを単離せず一段階の反応で還元することにより一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコールとすることもできる。
発明を実施するための最良の形態
さらに本発明を詳しく説明する。本発明によれば、一般式(II)のフッ素化ジシアノベンゼンを、触媒の存在下で反応式(V)の水素化分解により、片側のシアノ基のみを水素化脱シアノすることにより一般式(III)のフッ素化ベンゾニトリルを製造し、続いて、反応式(VI),(VII),(VIII)のいずれかの反応により一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコールを製造することができる。
Figure 0003701032
Figure 0003701032
本発明の方法によれば、このようにして、一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコールを工業的に有利な方法により高収率に製造することができ、特に2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールの製造に有利である。すなわち、従来のペンタフルオロ安息香酸の電解還元等の方法では、製品中に哺乳動物に対する毒性の高いピレスロイド類の原料となるペンタフルオロベンジルアルコールの混入が避けられないのに対し、本発明の方法によれば、テトラフルオロテレフタロニトリルを出発原料として、片側のシアノ基のみを水素化脱シアノすることにより、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルを製造し、次いでその2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルのシアノ基をヒドロキシメチル基へ変換して2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールを製造することができるためペンタフルオロベンジルアルコールの生成を、完全に避けることができる。
本発明の出発原料には、一般式(II)のフッ素化ジシアノベンゼンを用いることができる。具体的には、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル、3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリル、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタロニトリル、2,3,5−トリフルオロテレフタロニトリル、2,6−ジフルオロテレフタロニトリル、2,6−ジフルオロ−3,5−ジクロロテレフタロニトリル、2,3−ジフルオロ−5−クロロテレフタロニトリル、2−フルオロ−3,5−ジクロロテレフタロニトリル等が用いられるが、特に、一般式(II)において、a=1,b=4,c=0の2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルが好ましく使用される。これらのフッ素化ジシアノベンゼン類は、公知の方法により製造可能である。例えば、ジシアノベンゼン類を塩素化することにより得られるクロロジシアノベンゼン類の塩素原子をフッ化アルカリによりフッ素置換することによって製造することができる。より具体的には、特公昭44-28493号公報には、2,3,5,6−テトラクロロテレフタロニトリルをフッ化カリウムと反応させて、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルを製造する方法が開示されている。
D.J.Milnerはテトラフルオロテレフタロニトリルをメチルマグネシウムブロマイドと反応させることにより4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルが合成されることを報告している(J.Organometallic Chem.,302(1986)147)。この際、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルが副生成物として得られるが、その収率は極めて低い。また、この反応はメチルマグネシウムブロマイド等のグリニャール試薬を等モル必要とし、取扱いも困難であるため、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの製造法として工業的には有利な方法とは言い難い。
本発明に係る水素化脱シアノ反応は反応式(V)の水素化分解により触媒の存在下で実施される。
Figure 0003701032
本発明においては、水素化脱シアノ触媒として、パラジウム、白金、ニッケル、ルテニウム、ロジウム等の周期律表第8族、第9族及び第10族の金属から選ばれた少なくとも一種の金属触媒が用いられる。特にパラジウム、白金およびニッケルは好適に使用することができる。触媒は金属そのままでも、担持触媒の形でも使用できる。担持触媒の担体としては活性炭、シリカ、アルミナ等が使用できる。好ましい触媒の具体例としては、パラジウム/活性炭、パラジウム/シリカなどが挙げられる。
本発明において、触媒を予め水素雰囲気下で前処理方法することにより活性化して使用する方法は有効な手段である。前処理方法は特に限定されるものではないが、室温から400℃程度の温度において、触媒を水素流通下、あるいは水素雰囲気下に保持する方法が挙げられる。
また、本発明の反応には助触媒の添加が有効であり、反応速度、選択率の向上をもたらす。そのような助触媒としては、エチルアミン、トリエチルアミン等のアミン化合物;エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、1,3−ジアミノ−2−プロパノール四酢酸、ビス(2−アミノエチル)エチレングリコール四酢酸等のキレート化合物およびそれらのアルカリ塩;酢酸、ギ酸等のカルボン酸化合物;酢酸鉛等の金属塩等が使用される。特に、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸等のキレート化合物、およびそれらのキレート化合物のアルカリ塩等の添加は、反応速度、選択率の向上をもたらすため、助触媒として好ましく使用できる。
本発明の反応における反応溶媒としては、比較的幅広い範囲の溶媒が使用できる。例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、クメン、tert−ブチルベンゼン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;メタノール、2−プロパノール等のアルコール;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル;酢酸、ギ酸等のカルボン酸;アセトニトリル等のニトリルなどが使用できる。特に、トルエン、エチルベンゼン、クメン、tert−ブチルベンゼン、等のモノアルキル置換ベンゼンを使用するのが好ましい。また、固定床気相流通式の反応を採用する場合には無溶媒で反応させることも可能である。
反応形態は特に限定されるものではないが、触媒懸濁流通式、固定床気相流通式、灌液式、あるいは回分式等の方法が採用される。
反応温度は、特に限定されないが、常温から400℃付近の温度で実施することが好ましい。特に、固定床気相流通式の反応を採用する場合は200℃以上の温度で実施することが好ましい。また、反応圧力は大気圧から加圧下の範囲で実施可能である。水素分圧は1MPa以下の範囲で実施されるのが好ましい。
水素化脱シアノ反応における水素の供給はそのままでも、窒素ガスと混合しても行うことができる。なお、水素ガスの供給は必須ではない。例えば水素ガスを供給せずに、水素源としてα位に水素を有する芳香族化合物を用いることもできる。例えば、トルエン、エチルベンゼン、クメン等のモノアルキル置換ベンゼンの存在下に、不活性ガス雰囲気で反応を行うと、反応式(IX)で示されるトランスシアノ化反応により、フッ素化ベンゾニトリルとともに医薬合成原料として有用であるベンジルシアニド類を併産することができる。
Figure 0003701032
(式中、a,b及びcは前記定義の通りであり、R及びR′は独立に、水素原子またはアルキル基を表す。)
上記反応により得られた一般式(III)のフッ素化ベンゾニトリルは触媒をロ過、遠心分離、沈降分離等の操作により分離した後、蒸留等によって精製することができる。また、精製を行わずに、そのまま次の工程に使用することも可能である。例えば、触媒を分離した反応母液を続く工程に供給し、シアノ基をヒドロキシメチル基に変換する反応を実施することができる。
一般式(III)のフッ素化ベンゾニトリルは反応式(VI),(VII),(VIII)のいずれかの反応により一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコールに変換される。
Figure 0003701032
反応式(VI)によれば、一般式(III)のフッ素化ベンゾニトリルを一般式(IV)のフッ素化ベンズアルデヒドに還元し、続いて、アルデヒド基をヒドロキシメチル基に還元して一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコールを製造することができる。
フッ素化ベンズアルデヒドの合成反応は、触媒の存在下、水素還元により行われる。この反応は反応式(X)および(XI)の機構により進行する。すなわち、シアノ基に水素が付加してイミンが生成し、この反応中間体であるイミンが加水分解を受けてアルデヒドが合成される。
Figure 0003701032
この反応は触媒の存在下に行われる。触媒としては、ニッケル、パラジウム、白金等の周期律表第8族、第9族及び第10族の金属から選ばれたいずれか一種の金属触媒が用いられる。特に、ニッケル、パラジウム触媒を好ましく使用することができる。これらの触媒は金属そのままでも、担持触媒の形でも使用することができる。担体としては活性炭、シリカ、アルミナ等が使用できる。好ましい触媒の具体例としてはラネーニッケル、パラジウム/活性炭などが挙げられる。
本反応には助触媒の添加が有効であり、鉛、カドミウム、アンチモン、ビスマス、亜鉛、鉄、銅の塩または酸化物を助触媒として使用することができる。特に、酢酸銅等の銅化合物および酢酸鉛等の鉛化合物はアミン等の副生物の生成を抑制するために有効である。また、この反応には酸の添加が有効である。酸は(XI)の加水分解反応を促進することにより、(X)の反応によって生成したイミンが過剰に還元された副生物のアミンの生成を抑制する働きを示すものと考えられる。酸としては、ギ酸、酢酸、モノクロル酢酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、硫酸、塩酸、リン等が用いられるが、特に、クロロ酢酸類、フルオロ酢酸類、ギ酸、および酢酸が好ましく使用することができる。
本反応の溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル、酢酸、ギ酸等のカルボン酸を用いることができる。特に、メタノール、酢酸が好ましく使用される。また、水の添加量は反応原料に対して1〜1,000倍モルの範囲であることが好ましい。
反応形態は特に限定されるものではないが、触媒懸濁流通式、固定床流通式、灌液式、あるいは回分式等の方法が採用される。
反応温度は、特に限定されないが、常温から200℃付近の温度で実施することが好ましい。反応圧力は大気圧から加圧下の範囲で実施可能である。また、水素分圧は0.1MPa以下の範囲で実施されるのが好ましい。
反応により得られた一般式(IV)のフッ素化ベンズアルデヒドは触媒をロ過、遠心分離、沈降分離等の操作により分離した後、蒸留等によって精製することが可能である。また、精製を行わずに、そのまま次の工程に使用することも可能である。例えば、触媒を分離した反応母液を続く工程に供給し、アルデヒド基をヒドロキシメチル基に変換する反応を実施することができる。
上記の反応により製造された一般式(IV)のベンズアルデヒドは、反応式(XII)の還元反応により一般式(I)のベンジルアルコールに変換される。
Figure 0003701032
この反応は、ニッケル、パラジウム、白金、ルテニウム、コバルト、銅等の金属触媒の存在下に実施される。特に、ニッケル、パラジウム、白金触媒を好ましく使用することができる。触媒は金属そのままでも、担持触媒の形でも使用することができる。担体としては活性炭、シリカ、アルミナ等が使用できる。好ましい触媒の具体例としてはラネーニッケル、パラジウム/活性炭などが挙げられる。また、NaBH4,LiAlH4等の金属水素化物を用いてアルデヒドをアルコールに還元する方法も可能である。
本反応の溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル、酢酸、ギ酸等のカルボン酸を用いることができる。特に、メタノールが好ましく使用される。
反応形態は特に限定されるものではないが、触媒懸濁流通式、固定床流通式、灌液式、あるいは回分式等の方法が採用される。
反応温度は、特に限定されないが、常温から100℃付近の温度で実施することが好ましい。反応圧力は大気圧から加圧下の範囲で実施可能である。また、水素分圧は1MPa以下の範囲で実施するのが好ましい。
前記反応により得られた一般式(I)のベンジルアルコールは触媒をロ過、遠心分離、沈降分離等の操作により分離した後、蒸留によって精製することが可能である。
次に、反応式(VII)の反応により一般式(III)のベンゾニトリルのシアノ基をヒドロキシメチル基に直接還元して一般式(I)のベンジルアルコールを製造する方法について説明する。
この反応は、反応式(XIII)で表される。本反応の機構は、反応式(X)のシアノ基の還元によるイミンの生成、反応式(XI)のイミンの加水分解によるアルデヒドの生成、反応式(XII)のアルデヒドの還元によるアルコールの生成の各素反応が逐次的に進行するものである。
Figure 0003701032
この反応による一般式(I)のベンジルアルコールの製造方法は、工程が大幅に簡略化される点で、最も優れた製造法である。
本反応は触媒の存在下に行われる。触媒としては、ニッケル、パラジウム、白金等の周期律表第8族、第9族及び第10族の金属から選ばれた少なくとも一種の金属触媒が用いられる。特に、ニッケル触媒が好ましく使用することができる。触媒は金属そのままでも、担持触媒の形でも使用することができる。担体としては活性炭、シリカ、アルミナ等が使用できる。好ましい触媒の具体例としてはラネーニッケルが挙げられる。
本反応には助触媒の添加が有効であり、鉛、カドミウム、アンチモン、ビスマス、亜鉛、鉄、銅の塩または酸化物を助触媒として使用される。特に、酢酸銅等の銅化合物および酢酸鉛等の鉛化合物はアミン等の副生物の生成を抑制するため有効である。また、本反応には酸の添加が有効である。酸としては、ギ酸、酢酸、モノクロル酢酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、硫酸、塩酸、リン等が用いられるが、特に、クロロ酢酸類、フルオロ酢酸類、ギ酸、および酢酸が好ましく使用することができる。
本反応の溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル、酢酸、ギ酸等のカルボン酸を用いることができる。特に、メタノールが好ましく使用される。また、水の添加量は反応原料に対して1〜1,000倍モルの範囲であることが好ましい。
反応形態は特に限定されるものではないが、触媒懸濁流通式、固定床流通式、灌液式、あるいは回分式等の方法が採用される。
反応温度は、特に限定されないが、常温から200℃付近の温度で実施することが好ましい。反応圧力は大気圧から加圧下の範囲で実施可能である。また、水素分圧は1MPa以下の範囲で実施するのが好ましい。
反応により得られた一般式(I)のベンジルアルコールは触媒をロ過、遠心分離、沈降分離等の操作により分離した後、蒸留によって精製することが可能である。
さらには、反応式(VIII)の反応により、一般式(III)のベンゾニトリルのシアノ基をカルボキシル基に加水分解し、続いて、カルボキシル基をヒドロキシメチル基に還元することにより一般式(I)のベンジルアルコールを製造することも可能である。
シアノ基を加水分解してカルボキシル基に変換する反応は公知の反応に準じて、酸あるいはアルカリの存在下で進行する。本発明においても、一般式(III)を加水分解して安息香酸とするためには酸またはアルカリを使用することができるが、フルオロ置換基の加水分解の併発を防ぐためには酸が好ましく使用される。好ましく用いられる酸としては硫酸、塩酸、硝酸等が挙げられる。
得られた安息香酸類のカルボキシル基をヒドロキシメチル基に還元することにより一般式(I)のベンジルアルコールが製造される。本還元反応は公知の反応であり、例えばNaBH4,LiAlH4などの金属水素化物を使用して行われる。より具体的には、独国特許公開公報第3714602号には2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸をNaBH4と反応させ、2,3,5,6−ベンジルアルコールを製造する方法が開示されている。
実施例
以下に、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1 (水素化脱シアノ反応)
容積500ccの冷却管付きガラス三つ口フラスコに窒素雰囲気下で、トルエン100g、5%パラジウム/活性炭0.20g、および2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル1.0gを添加した。気相部を水素ガスにより充分置換した後、冷却管塔頂部に水素球を取り付け、100℃に加熱した。8時間反応させた後の反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は98%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)は73%であった。
実施例2 (水素化脱シアノ反応)
実施例1と同様な方法により、ギ酸75g、ラネーニッケル5.0g、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル2.5gを用いて、80℃で30分反応させた。2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は82%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)は35%であった。
実施例3 (水素化脱シアノ反応)
助触媒としてトリエチルアミン1.0gを添加し、反応時間を7時間とした以外は実施例1と同様に反応を行った。2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率は77%であった。
実施例4 (水素化脱シアノ反応)
実施例1と同様の方法により、ジエチレングリコールジメチルエーテル125g及び5%パラジウム/活性炭1.60gを用いて、100℃で1.5時間反応させた。2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)は37%であった。
実施例5 (水素化脱シアノ反応)
溶媒として2−プロパノール100gを用いて、反応時間を3時間とした以外は実施例4と同様に反応を行った。2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は89%であり、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)は38%であった。
実施例6 (水素化脱シアノ反応)
実施例1と同様の方法により、トルエン100g、5%パラジウム/活性炭1.00g、エチレンジアミン四酢酸0.70g、および2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル5.0gを用いて、100℃で22時間反応を行った。2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は95%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)は81%であった。
実施例7 (水素化脱シアノ反応)
容積500ccのテフロン内管付きステンレス製オートクレーブに窒素雰囲気下でトルエン115g、5%パラジウム/活性炭1.60g、ギ酸1.20g、および2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル1.0gを添加した。気相部を水素ガスにより充分置換した後、密閉し、150℃に加熱した。2時間後の反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は99%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)は63%であった。
実施例8 (水素化脱シアノ反応)
容積1000ccのステンレス製オートクレーブに窒素雰囲気下でエチルベンゼン200g、5%パラジウム/活性炭0.30g、および2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル6.0gを添加した。気相部を水素41vol%及び窒素59vol%の混合ガスにより充分置換した後、混合ガスにより圧力を0.23MPaに、温度を190℃に保った。2,4及び6時間後の反応液をそれぞれガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率はそれぞれ23,62,99%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)はそれぞれ22,56,87%であった。
実施例9 (水素化脱シアノ反応)
容積300ccの冷却管付きステンレス製オートクレーブに窒素雰囲気下でエチルベンゼン120g、5%パラジウム/活性炭0.67g、および2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル13.9gを添加した。気相部を水素41vol%、窒素59vol%の混合ガスにより充分置換した後、混合ガスにより圧力を0.23MPaに、温度を190℃に保った。反応中は上記混合ガスを15〜30cc/minの流速で流通しながら圧力を0.23MPaに保持した。21時間後の反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は91%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)は73%であった。
実施例10 (水素化脱シアノ反応)
容積1000ccのステンレス製オートクレーブに窒素雰囲気下でエチルベンゼン100g及び5%パラジウム/活性炭3.0gを添加した。気相部を水素ガスにより充分置換した後、水素ガスにより圧力を0.3MPaに加圧し、温度を100℃として1時間触媒前処理を行った。再度、気相部を窒素により充分置換した後、反応原料の2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルを3.0g添加した。窒素雰囲気を保ち、大気圧のままオートクレーブを密閉し、温度を175℃に保った。3時間後の反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)は95%であった。同時にα−メチルベンジルシアニドが13.4mmol生成した。これは2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの生成量の0.95倍モルに相当する。
実施例11 (水素化脱シアノ反応)
実施例10と同様な方法により、5%パラジウム/活性炭を6.0gとし、3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリル3.0gを用い、温度を150℃として反応を行った。5時間後の反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリルの転化率は12%、2,3,4,5−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリル基準)は6%であった。同時にα−メチルベンジルシアニドが0.3mmol生成した。これは2,3,4,5−テトラフルオロベンゾニトリルの生成量の0.3倍モルに相当する。
実施例12 (水素化脱シアノ反応)
実施例11と同様な方法により、3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリルに代えて、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタロニトリルを用いて、反応を行った。5時間後の反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタロニトリルの転化率は36%、2,3,4,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,4,5,6−テトラフルオロイソフタロニトリル基準)は20%であった。同時にα−メチルベンジルシアニドが1.1mmol生成した。これは2,3,4,6−テトラフルオロベンゾニトリルの生成量の0.35倍モルに相当する。
実施例13 (水素化脱シアノ反応)
内径16mmのステンレス製反応管に粒状5%パラジウム/活性炭4.5gを充填し、触媒層の温度を100℃に保ち、100cc/minの流速で水素ガスを1時間流通し触媒前処理とした。水素ガスを6cc/min、窒素ガスを100cc/minの流速で供給し、触媒層の温度を250℃とした。2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル1.7重量%を含有するトルエン溶液を70〜73g/hrの流速でポンプにより反応管に供給し、反応管より留出する気体を冷却管により凝縮させ捕集した。原料供給開始後1時間目から1時間30分までに捕集した凝縮液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの収率(2,3,5,6−テトラフルオロテレフタロニトリル基準)は77%であった。
実施例14 (シアノ基からアルデヒド基への変換反応)
容積500ccの冷却管付きガラス三つ口フラスコに窒素雰囲気下でラネーニッケル0.5g、酢酸銅10水和物0.31g、および水50mlを添加した。25℃で2時間撹拌した後、50mlの水およびメタノールを順次加え、デカントすることにより触媒を洗浄した。更に、新たに溶媒としてメタノール80g、酢酸100gおよび水5g、並びに2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル8.75gを添加した。気相部を水素ガスにより充分置換した後、冷却管塔頂部に水素球を取り付け、25℃で6時間反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル基準)は80%、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールの収率は2%であった。
実施例15 (シアノ基からアルデヒド基への変換反応)
容積500ccの冷却管付きガラス三つ口フラスコに窒素雰囲気下で酢酸150g、3N硫酸水溶液50g、2%パラジウム/活性炭0.875g、および2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル8.75gを添加した。気相部を水素ガスにより充分置換した後、冷却管塔頂部に水素球を取り付け、80℃で8時間反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの転化率は59%、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル基準)は33%、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールの収率は7%であった。
実施例16 (シアノ基からアルデヒド基への変換反応)
メタノール158g及び濃硫酸5.7g並びにラネーニッケル5.0gを用いて、実施例15と同様な方法により反応を行った。25℃で4時間反応を行ったところ、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの転化率は80%、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル基準)は44%、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールの収率は1%であった。
実施例17 (シアノ基からアルデヒド基への変換反応)
メタノール83g、水21g及びギ酸45g、ラネーニッケル1.5g並びに2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル5.0gを用いて、実施例15と同様な方法により反応を行った。60℃で4時間反応を行ったところ、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル基準)は84%であった。
実施例18 (シアノ基からアルデヒド基への変換反応)
メタノール91g、水12g及び酢酸45g並びにラネーニッケル0.25gを用いて、実施例17と同様な方法により反応を行った。60℃で2時間反応を行ったところ、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル基準)は70%であった。
実施例19 (シアノ基からアルデヒド基への変換反応)
ジオキサン82g、水21g及び酢酸45g並びにラネーニッケル0.5gを用いて、実施例18と同様な方法により反応を行った。2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル基準)は47%であった。2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールの収率は2%であった。
実施例20 (アルデヒド基からヒドロキシメチル基への変換反応)
容積500ccのテフロン内管付きステンレス製オートクレーブに窒素雰囲気下で、ジオキサン27g、酢酸9g及び水53g、ラネーニッケル1.5g並びに2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒド3.0gを添加した。水素ガスにより充分置換した後、0.5MPa(ゲージ圧力)に加圧した。50℃で2時間反応を行った後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒド基準)は99%であった。
実施例21 (アルデヒド基からヒドロキシメチル基への変換反応)
メタノール33g、酢酸18g及び水8g、並びに2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒド2.0gを用いて、反応温度を80℃とした以外は実施例20と同様な方法により反応を行った。2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの転化率は81%、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒド基準)は81%であった。
実施例22 (シアノ基からヒドロキシメチル基への変換反応)
容積500ccのテフロン内管付きステンレス製オートクレーブに窒素雰囲気下で、メタノール83g、酢酸45g及び水21g、ラネーニッケル0.5g並びに2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル5.0gを添加した。気相部を水素ガスにより充分置換した後、密閉し、60℃に加熱し、2時間反応を行った。続いて、新たにラネーニッケル触媒を1.0g添加し、水素ガスにより充分置換した後、0.5MPa(ゲージ圧力)に加圧した。80℃で2時間再度反応を行った後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル基準)は57%、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの収率は2%であった。
実施例23 (シアノ基からヒドロキシメチル基への変換反応)
ラネーニッケル2.5g、酢酸鉛0.65gを添加し、実施例22と同様の方法により、2.5時間反応を行った。触媒を再添加せずに、そのまま水素ガスにより0.5MPa(ゲージ圧力)に加圧し、80℃で2時間再度反応を行ったところ、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルの転化率は100%、2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールの収率(2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル基準)は48%、2,3,5,6−テトラフルオロベンズアルデヒドの収率は1%であった。
産業上の利用可能性
本発明により、一般式(I)のフッ素化ベンジルアルコール及び一般式(III)のフッ素化ベンゾニトリルを工業的に有利な方法で、高収率に製造することができる。特にピレスロイド類の製造中間体として有用な2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル及び2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールを高純度且つ高収率で製造することができる。

Claims (16)

  1. フッ素原子1〜4個で置換され、残部は塩素原子で置換されていてもよいフッ素化ジシアノベンゼンを触媒の存在下で水素化分解することより片側のシアノ基のみ水素化脱シアノさせるフッ素化ベンゾニトリルの製造方法。
  2. 触媒が周期律表第8族、第9族及び第10族の金属から選ばれた少なくとも一種の金属触媒である請求項1に記載のフッ素化ベンゾニトリルの製造方法。
  3. フッ素化ジシアノベンゼンがテトラフルオロテレフタロニトリルである請求項1に記載のフッ素化ベンゾニトリルの製造方法。
  4. モノアルキル置換ベンゼンを溶媒として用いる請求項1に記載のフッ素化ベンゾニトリルの製造方法。
  5. 水素化脱シアノ反応を水素ガスの供給により、または水素ガスを供給することなく、α位に水素を有する芳香族化合物を水素源として用いて行なう請求項1に記載のフッ素化ベンゾニトリルの製造方法。
  6. 式(I):
    Figure 0003701032
    (式中、a及びbは、独立に、1,2,3または4を表し、cは0,1または2を表す)のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法において、式(II):
    Figure 0003701032
    (式中、a,b及びcは前記定義の通りである)のフッ素化ジシアノベンゼンを出発原料として、片側のシアノ基のみを水素化脱シアノすることにより式(III)
    Figure 0003701032
    (式中、a,b及びcは前記定義の通りである)のフッ素化ベンゾニトリルを製造し、次いでそのフッ素化ベンゾニトリルのシアノ基をヒドロキシメチル基へ変換するフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  7. 前記式(II)のフッ素化ジシアノベンゼンを触媒の存在下で水素化分解することにより片側のシアノ基のみ水素化脱シアノさせて前記式(III)のフッ素化ベンゾニトリルを製造し、次いでそのフッ素化ベンゾニトリルを還元するか、またはそのフッ素化ベンゾニトリルを加水分解して生成する対応のフッ素化安息香酸を還元することにより、シアノ基をヒドロキシメチル基へ変換せしめる請求項6に記載のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  8. 触媒が周期律表第8族、第9族及び第10族の金属から選ばれた少なくとも一種の金属触媒である請求項7記載のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  9. フッ素化ジシアノベンゼンがテトラフルオロテレフタロニトリルである請求項6に記載のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  10. 式(III)のフッ素化ベンゾニトリルを一般式
    Figure 0003701032
    (式中、a,b及びcは前記の通りである)のフッ素化ベンズアルデヒドに還元し、次いでそのフッ素化ベンズアルデヒドのアルデヒド基をヒドロキシメチル基に還元する請求項6に記載のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  11. 前記式(III)のフッ素化ベンゾニトリルのシアノ基をフッ素化ベンズアルデヒドを単離せず一段階の反応でヒドロキシメチル基に還元する請求項10に記載のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  12. テトラフルオロテレフタロニトリルを出発原料として、片側のシアノ基のみを水素化脱シアノすることにより2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルを製造し、次いでその2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルのシアノ基をヒドロキシメチル基へ変換せしめて2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコールを製造する請求項6に記載のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  13. 水素化脱シアノ反応の溶媒としてモノアルキル置換ベンゼンを用いる請求項6に記載のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  14. 水素化脱シアノ反応を水素ガスの供給により、または水素ガスを供給することなく水素源としてα位に水素を有する芳香族化合物を用いて行なう請求項6に記載のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  15. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によってフッ素化ベンゾニトリルを製造し、次にこのフッ素化ベンゾニトリルを還元するか、又は該フッ素化ベンゾニトリルを加水分解して生成する対応のフッ素化安息香酸を還元することによって、シアノ基をヒドロキシメチル基へ変換するフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
  16. フッ素化ベンゾニトリルが2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルである請求項15に記載のフッ素化ベンジルアルコールの製造方法。
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