JPH0113704B2 - - Google Patents

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JPH0113704B2
JPH0113704B2 JP57043622A JP4362282A JPH0113704B2 JP H0113704 B2 JPH0113704 B2 JP H0113704B2 JP 57043622 A JP57043622 A JP 57043622A JP 4362282 A JP4362282 A JP 4362282A JP H0113704 B2 JPH0113704 B2 JP H0113704B2
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JP
Japan
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reaction
acid
catalyst
oxygen
octene
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JP57043622A
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Noriaki Yoshimura
Masuhiko Tamura
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は8―アミノカプリル酸の新規な製造法
に関するものであり、さらに詳しくは2,7―オ
クタジエン―1―オールを出発物質とし、異性
化、酸素酸化、臭素化、アミノ化により8―アミ
ノカプリル酸を製造する方法に関する。 この反応は下記式によつて表わすことができ
る。 8―アミノカプリル酸は8―ナイロンの原料と
して工業的に有用な化合物であるが、これまでそ
の工業的な製造法は確立されていない。8―ナイ
ロンは他のナイロン群と比較しても興味ある基礎
性能を有しており、カプリルラクタムを重合する
ことによつて製造しうることは古くからよく知ら
れている。しかしながら、8―ナイロンのモノマ
ーであるカプリルラクタムはブタジエンの二量化
によるシクロオクタジエンの合成、水素化、酸素
酸化、脱水素、オキシム化、ベツクマン転位とい
う極めて煩雑な工程を経て製造されるので、極め
て高価となり、8―ナイロンは工業的に大量生産
されるに至つていないのが現状である。また、一
般にラクタムの重合は対応するアミノ酸の重合と
比較して困難とされている。 本発明者らは先にブタジエンと水とをパラジウ
ム触媒の存在下で反応させることにより2,7―
オクタジエン―1―オールを工業的に有利に製造
しうることを見出した(特開昭56−138129号公
報)。本発明者らはかかる背景から2,7―オク
タジエン―1―オールを出発物質とする各種の有
用な誘導体の合成法について鋭意検討を行なつ
た。その結果、2,7―オクタジエン―1―オー
ルを銅系触媒およびクロム系触媒およびクロム系
触媒よりなる群から選ばれる触媒の存在下に異性
化し、生成する7―オクテン―1―アールを酸化
触媒の存在下液相において酸素酸化し、生成する
7―オクテン酸を酸素および/またはフリーラジ
カル触媒の存在下で臭化水素と反応させることに
よつて8―ブロモカプリル酸となし、次いで該8
―ブロモカプリル酸をアンモニアによつてアミノ
化することにより8―アミノカプリル酸が高収率
で得られることを見出し、本発明を完成するに至
つた。本発明方法は、工程が簡潔であること、各
工程での反応収率が極めて高いこと、反応に使用
する薬品類はいずれも工業的に大量入手が可能で
あることなどの工業的実施に適した利点を備えて
いる。 本発明方法にしたがう2,7―オクタジエン―
1―オールの異性化反応において触媒として使用
する銅系触媒およびクロム系触媒としては、還元
銅、ラネー銅、銅亜鉛酸化物、銅クロム酸化物、
亜鉛クロム酸化物などを例示することができる。
前記の金属酸化物触媒は商業生産されており容易
に入手することができるほか、たとえば触媒工学
講座10元素別触媒便覧90―92頁および365―367頁
(昭和42年2月25日株式会社地人書館発行)に記
載されている方法にしたがつて製造することもで
きる。前記文献にはたとえば銅クロム酸化物の製
造例として粉末又はペースト状酸化銅に三酸化ク
ロムを加えたのちこれに適量の水を加え、数時間
混合擂潰したのち乾燥するなどの方法が記載され
ている。これらの触媒はタングステン、モリブデ
ン、レニウム、ジルコニウム、マンガン、チタ
ン、鉄、バリウムなどから選ばれる他の金属成分
で部分的に変性されていてもよい。また触媒はア
ルミナ、シリカ、ケイソウ土などの担体に担持さ
れているものを使用することもできる。これらの
触媒はそれぞれ単独で用いてもよく、あるいは二
種もしくはそれ以上組合せて用いてもよい。触媒
はその使用に先立ち予め水素処理すると触媒活性
が向上する場合がある。反応を液相で実施する場
合、触媒は金属換算で反応混合液に対して0.1〜
20重量パーセントの割合で用いられる。反応系内
に適量のイオウ化合物、アンチモン化合物、ビス
マス化合物、リン化合物、窒素化合物などを共存
させることによつて触媒を部分的に被毒させた状
態で2,7―オクタジエン―1―オールの異性化
反応を行なうと7―オクテン―1―アールの選択
性が向上する場合がある。前記イオウ化合物とし
てはイオウ、硫酸ナトリウムなどを、アンチモン
化合物としては酸化アンチモンなどを、ビスマス
化合物としては酸化ビスマスなどを、リン化合物
としてはリン酸、トリフエニルホスフインなど
を、窒素化合物としてはピリジン、アニリンなど
をそれぞれ例示することができる。なお異性化お
よび水添触媒として一般に汎用なパラジウム触
媒、ニツケル触媒、コバルト触媒、ロジウム触
媒、白金触媒などを用いて2,7―オクタジエン
―1―オールの異性化反応を実施した場合には、
7―オクテン―1―アールの生成は少なく、7―
オクテン―1―アールとの分離が実質的に不可能
な多数の副生成物が多量に生成するので、これら
汎用の触媒は2,7―オクタジエン―1―オール
の異性化による7―オクテン―1―アールの生成
反応には使用し得ない。 本発明方法にしたがう2,7―オクタジエン―
1―オールの異性化反応は好ましくは窒素ガス、
炭酸ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどの反
応条件下で不活性なガスの雰囲気下で行なわれる
が、不活性ガスの一部または全部を水素ガスに置
き換えてもよい。ただし、水素ガスの共存下で反
応を行なう場合には、水素ガスの分圧を10気圧以
下に留めた方がよい。水素ガスの分圧が10気圧を
越えると水添反応の割合が増大し、7―オクテン
―1―アールの選択率が低下するので好ましくな
い。反応温度は100〜250℃、とくに130〜220℃の
範囲から選ばれる。反応は撹拌型反応槽、気泡塔
型反応槽あるいは充填塔型反応槽中で液相または
気相において連続方式またはバツチ方式で実施す
ることができる。反応を液相で実施する場合、原
料である2,7―オクタジエン―1―オールまた
は生成物である7―オクテン―1―アールに溶媒
としての機能を兼ねさせることができる。また本
反応は反応条件下において不活性な他の有機溶媒
を用いて行なうこともできる。使用可能な有機溶
媒としては、ヘキサン、オクタン、デカン、流動
パラフインなどの飽和脂肪族炭化水素類、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの飽和脂環
式炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ビフエニルなどの芳香族炭化水素類、ジイソプロ
ピルエーテル、ジブチルエーテル、ジオクチルエ
ーテル、ジフエニルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ポ
リエチレングリコールジメチルエーテルなどのエ
ーテル類、エタノール、ブタノール、オクタノー
ル、エチレングリコール、グリセリン、ポリエチ
レングリコールなどのアルコール類、などを挙げ
ることができる。 本発明の方法により生成する7―オクテン―1
―アールは反応原料の2,7―オクタジエン―1
―オールより低沸点であるので、7―オクテン―
1―アールを反応系外に留出させながら反応を行
なうこと(反応蒸留方式)は本発明方法の特に望
ましい実施態様の1つであり、これにより副生物
の生成が一層抑制される。このほか成形された異
性化触媒を充填した反応器に2,7―オクタジエ
ン―1―オールを短かい接触時間で連続的に流通
させながら気相または液相において反応を実施す
ることも7―オクテン―1―アールの選択率を高
めるうえで有効である。反応で生成する7―オク
テン―1―アールは反応混合液または留出液から
通常の蒸留操作によつて分離取得することができ
る。 7―オクテン―1―アールはこれを酸化触媒お
よび有機溶媒の存在下に酸素含有ガスと接触させ
ることにより7―オクテン酸に変換される。酸素
含有ガスとしては酸素ガス、空気、任意の割合の
窒素と酸素の混合ガスまたはこれらと炭酸ガスと
の混合ガスが用いられる。反応圧は酸素含有ガス
中に含まれる酸素の量によつて変化するのでこれ
を一義的に定めることはできないが、一般には1
〜15絶対気圧の範囲内から選ばれる。酸化触媒と
しては、コバルト塩、マンガン塩、ニツケル塩、
銅塩、鉄塩などそれ自体アルデヒドの酸化触媒と
して公知の金属塩を用いることができる。反応混
合液中への溶解性、反応装置に対する腐蝕性およ
び入手の容易さを考慮すると金属塩としては脂肪
族モノカルボン酸塩が好ましく、さらに反応速
度、反応の選択性、入手の容易さ、反応混合液中
への溶解性などを考慮すると酸化触媒としてはコ
バルト、銅または鉄の脂肪族モノカルボン酸塩が
とくに好ましい。これらの酸化触媒はれぞれ単独
で用いてもよく、あるいは二種もしくはそれ以上
組合せて用いてもよい。酸化触媒は一般に反応混
合液1あたり0.01〜50ミリモルの割合で用いら
れる。本発明にしたがう酸化反応に使用可能な有
機溶媒としては飽和脂肪族炭化水素、芳香族炭化
水素、ケトン、脂肪族モノカルボン酸およびその
エステルをあげることができる。飽和脂肪族炭化
水素としてはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタンなどを、芳香族炭化水素としてはベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどを、ケトンとしては
アセトン、メチルエチルケトンなどを、脂肪族モ
ノカルボン酸としては酢酸、プロピオン酸、酪
酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸などを、ま
た脂肪族モノカルボン酸エステルとしては前述し
た脂肪族モノカルボン酸のメチルエステル、エチ
ルエステル、n―プロピルエステル、イソプロピ
ルエステル、n―ブチルエステルなどを例示する
ことができる。反応温度には一般に約10〜120℃、
好ましくは30〜80℃の範囲から選ばれる。本酸素
酸化反応は酸化触媒および7―オクテン―1―ア
ールを溶解した反応溶媒と酸素含有ガスとを連続
的または断続的に接触させることによつて実施さ
れる。反応混合液中の7―オクテン―1―アール
の濃度について特に制限はないが、濃度を1モ
ル/以下に保ちながら反応を行なうことにより
反応熱の畜積が抑制され、7―オクテン―1―ア
ールの重合などの副反応が防止され、反応の選択
性が一層向上する。また7―オクテン―1―アー
ルの7―オクテン酸への転化率を約80%以下に抑
えつつ反応させることも反応の選択性を向上させ
る上で好ましい。反応装置としては一般に撹拌型
反応槽または気泡塔型反応槽が用いられる。反応
後の反応混合液から、必要に応じて公知の方法に
より酸化触媒を除去したのち、蒸留または再結晶
によつて高純度の7―オクテン酸を収率よく分離
取得することができる。 次いで、7―オクテン酸はこれに臭化水素をア
ンチ―マルコウニコフ(anti―Markownickov)
付加させることによつて8―ブロモカプリル酸に
変換される。末端ビニル型C=C二重結合への臭
化水素のアンチ―マルコウニコフ型ラジカル付加
反応は古くからよく知られた反応であり、本発明
方法における7―オクテン酸への臭化水素の付加
反応に対しても、従来から公知の方法および条件
がそのまま適用される。すなわち、7―オクテン
酸への臭化水素の付加反応は非極性溶媒中、分子
状酸素および/またはフリーラジカル触媒の存在
下−10〜70℃、好ましくは0〜50℃の温度下で行
なわれる。フリーラジカル発生源として紫外線を
利用し、低温下で反応を行なうことも可能である
が、この方法は高価となるので工業的には望まし
い方法ではない。本反応に用いうるフリーラジカ
ル触媒は極めて数多くあるが、その最も代表的な
具体例をあげるとオゾン、ラウリルパーオキシ
ド、ベンゾイルパーオキシド、t―ブチルパーオ
キシドなどである。これらフリーラジカル触媒の
使用量は7―オクテン酸に対して約0.01〜10モル
%の範囲内である。分子状酸素を使用する場合、
酸素は他の不活性ガス、たとえば窒素、ヘリウ
ム、アルゴンなどで希釈されていてもよく、また
空気そのものを用いることもできる。分子状酸素
は7―オクテン酸に対するモル比で0.001以上の
量で用いられる。酸素の使用量について臨界的な
意味での上限値はないが、通常7―オクタン酸に
対するモル比で0.01〜1の範囲内の量を反応系中
に供給するのが望ましい。7―オクテン酸への臭
化水素の付加反応は前記フリーラジカル触媒と酸
素の共存下で行なうこともできる。本反応は臭素
ラジカルを介して進行するので、当然のことなが
ら、臭素ラジカルに対して捕捉能を有する物質の
反応系への共存は避けるのがよい。また、反応の
選択性を向上させかつ反応をスムーズに進行させ
るために、反応は通常、非極性溶媒中で7―オク
テン酸の濃度を比較的低い範囲に保ちながら実施
される。使用可能な非極性溶媒の具体例として、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、リグ
ロインなどの飽和脂肪族炭化水素類、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クロルベンゼンなどの置換
または非置換の芳香族炭化水素類、ジクロルメタ
ン、四塩化炭素、ジクロルエタンなどのハロゲン
化炭化水素類などを挙げることができる。臭化水
素はガス状で反応器中に供給されるかまたは反応
に用いる非極性溶媒に溶解させた溶液として反応
器中に供給される。反応系中における臭化水素の
濃度を7―オクテン酸に対するモル比で1〜10の
範囲内に保つのが8―ブロモカプリル酸への選択
率を向上させる上で望ましい。本反応は発熱を伴
なうので、反応系中の7―オクテン酸の濃度が2
モル/以下、好ましくは1モル/以下となる
ように7―オクテン酸および場合により臭化水素
を連続的または断続的に供給しながら反応を行な
うのが好ましい。反応後の反応混合液から通常の
操作により8―ブロモカプリル酸が取得される。
とくにその飽和脂肪族炭化水素溶液からの再結晶
により高純度の8―ブロモカプリル酸が取得され
る。反応溶媒として飽和脂肪族炭化水素類を用い
る場合には、反応の進行とともに8―ブロモカプ
リル酸が結晶として析出すろので、これを過、
沈降、遠心分離などの操作により分離し、そのま
ま次のアンモニアとの反応に供することもでき
る。 8―ブロモカプリル酸は、次いでアンモニアと
反応させることによつて8―アミノカプリル酸に
変換される。アンモニア源としては液体アンモニ
アまたは水酸化アンモニウム水溶液が用いられ
る。アンモニアまたは水酸化アンモニウムを8―
ブロモカプリル酸に対して大過剰量用いることは
反応の選択性を高める上で有効であり、この場合
アンモニアまたは水酸化アンモニウムは反応溶媒
としての機能を兼ねることとなる。本反応は一般
のアミノ化反応の場合と同様、0〜150℃、好ま
しくは20〜1000℃の温度下液相中で行なわれる。
反応に際して、反応で生成した8―アミノカプリ
ル酸と反応原料である8―ブロモカプリル酸との
間で起りうる二次反応を抑制する目的で、反応系
に炭酸アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化ア
ンモニウムで代表されるアンモニウム塩を8―ブ
ロモカプリル酸に対するモル比で2〜10程度の量
共存ささせることも本発明の望ましい実施態様の
一つである。また反応を反応条件下で不活性な有
機溶媒の共存下に行なうこともできる。使用しう
る有機溶媒の具体例として、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ジグライム、
トリグライムなどを挙げることができる。これら
の溶媒は液体アンモニアまたは水酸化アンモニウ
ム水溶液に対する容量比で0.1〜10の範囲の量で
使用される。反応後の反応混合液に対して、必要
に応じて水酸化アルカリ、アルカリ金属アルコラ
ート、で代表される塩基性物質による中和処理を
施したのち、通常の分離操作を施すことにより8
―アミノカプリル酸が取得される。水溶液から8
―アミノカプリル酸を分離する場合には、水溶液
のPHを5.5〜6.5の範囲内に保つことによつて8―
アミノカプリル酸を沈澱として分離させることが
できる。水溶液からの再結晶操作によつて8―ナ
イロンの原料としてそのまま使用可能な高純度の
8―アミノカプリル酸が取得さされる。 以下実施例によつて本発明の方法を具体的に説
明する。 実施例 1 7―オクテン―1―アールの製造 撹拌装置、液およびガスフイード口を備えか
つ蒸留装置を接続した内容100mlの三ツ口フラ
スコに2,7―オクタジエン―1―オール(純
度:99.9%以上)30mlおよび粉末状銅クロム酸
化物触媒2.0g(日揮化学社製、N―203)を仕
込み、フラスコを205℃に保持された油浴に浸
した。激しく撹拌しながら、窒素ガスを30/
hrの速度で流通させつつ、2,7―オクタジエ
ン―1―オールを170ml/hrの速度で定量フイ
ードポンプを利用することによつて連続的に供
給した。このような要領で合計8時間にわたつ
て2,7―オクタジエン―1―オールの異性化
(蒸留)反応を行なつた。毎時約170mlの留出液
が得られ、反応を通じてフラスコ内の液量は約
30mlに保たれていた。8時間の反応により合計
1350mlの留出液が取得された。ガスクロマトグ
ラフイーによる分析から留出液中には未反応の
2,7―オクタジエン―1―オールが16.9モル
%、n―オクチルアルデヒドが2.7モル%、n
―オクタノールとオクテン―1―オール類が合
計で8.9モル%、7―オクテン―1―アールが
70.7モル%含まれていることがわかつた。 このようにして得られた留出液1.0Kgを理論
段数40段のガラス製蒸留塔により精製したとこ
ろ、58℃/10mmHgの留分として7―オクテン
―1―アールが約700g(純度98%、約2%の
n―オクチルアルデヒドを含む)が得られた。 上記i)と同様の反応を、銅クロム酸化物の
代りに種々の触媒を用いて1時間にわたつて行
なつた。留出液中に含まれる7―オクテン―1
―アールの選択率を表1に示す。
【表】 2 7―オクテン酸の製造 温度計、撹拌器、還流冷却器、原料フイード
口および酸素ガス導入口を備えた内容積100ml
の四つ口フラスコにプロピオン酸30ml、酢酸第
1鉄32mg(反応混合液1あたり3.0ミリモル)
を添加し、内容物を撹拌しながら加温して酢酸
第1鉄を完全に溶解させた。原料フイード口に
連結されたミクロフイーダーはあらかじめ窒素
ガスで置換された4モル/の7―オクテン―
1―アールのプロピオン酸溶液50mlを装填し
た。反応器内の温度が65℃一定となつたところ
で、内容物を800rpmの回転速度で撹拌し、か
つ酸素ガスを10/hrの流速で導入しながら、
原料フイード口より10ml/時間のフイード速度
で7―オクテン―1―アールのプロピオン酸溶
液を3時間にわたつて連続的に添加し酸化反応
を行なつた。7―オクテン―1―アール添加終
了後、さらに同温度で2時間撹拌を継続した。
反応期間中は内温を65℃一定に保持した。酸化
反応終了時(反応開始5時間後)における7―
オクテン―1―アールの転化率は88%であり、
7―オクテン酸への選択率(転化7―オクタン
―1―アール基準)は85%であつた。反応生成
物のガスクロマトグラフイーによる分析からヘ
プテン、ギ酸などの副生が少量ながら認められ
た。また反応開始より1時間のオフガス分析よ
り炭酸ガスの発生率(転化7―オクテン―1―
アール基準)は3.5モル%であることがわかつ
た。上記で得られた反応混合液を60mlの1規定
塩酸水溶液で洗浄したのち、有機層を減圧下に
蒸留したところ98〜99℃/2mmHgの留分とし
て7―オクテン酸が10g得られた。 上記1)の)で得られた7―オクテン―1
―アールを用い、これを2)の)と同様な方
法で触媒の種類と量、溶媒の種類、フイード用
7―オクテン―1―アールの濃度、含酸素ガ
ス、反応温度、反応時間を表2に示す如く種々
変化させて、酸化した。結果を表2にまとめて
示す。
【表】 フイード用の溶媒としては反応溶媒と同一のも
のを用いた。
3 8―ブロモカプリル酸の製造 臭化水素導入口、温度計、撹拌装置を備えた
内容1000mlの三つ口フラスコに2)の)の操
作を繰り返すことによつて得られた7―オクテ
ン酸100g(0.7モル)、過酸化ベンゾイル1g
およびトルエン600mlを仕込み、内温を5℃に
保ちながら臭化水素を20/hrの速度で撹拌下
2時間導入した。反応終了後、反応混合液を
100mlの0.1Nチオ硫酸ナトリウム水溶液および
100mlの水で各1回洗浄したのち、トルエンを
留去した。得られた残渣を石油エーテル溶液か
ら再結晶し8―ブロモカプリル酸143.6g(融
点35〜37℃)を得た。これは仕込み7―オクテ
ン酸基準で92%の収率に相当する。 臭化水素導入口、温度計、7―オクテン酸導
入口、酸素導入口を備えた内容500mlの四つ口
フラスコに7―オクテン酸10gおよびトルエン
50mlを仕込み20℃で撹拌下に空気を10/hrの
速度で30分流通したのち、7―オクテン酸90g
をトルエン250mlに溶解した溶液および臭化水
素をそれぞれ120ml/hrおよび9/hrの速度
で連続フイードしながら撹拌下に3時間反応さ
せた。反応終了後、上記3)の)と同様に処
理して8―ブロモカプリル酸139g(89%収率)
を得た。 4 8―アミノカプリル酸の製造 撹拌装置、温度計および滴下ロートを備えた内
容500mlの三つ口フラスコに25%アンモニア水400
mlを仕込み、内温を15℃に保つた。これに溶融し
た8―ブロモカプリル酸50g(0.22モル)を30分
間かけて加えたのち、さらに10時間撹拌を続け
た。反応終了後、反応混合液を加温することによ
つてアンモニアを除去したのち、冷却し0.1N塩
酸水溶液でPHを6.0に調整したところ結晶が析出
した。結晶を別し、これとさらに母液を濃縮す
ることによつて得られた結晶とを合わせて水溶液
から再結晶し、8―アミノカプリル酸30g(融点
193〜195℃)を得た。これは仕込み8―ブロモカ
プリル酸基準で86%の収率に相当する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 2,7―オクタジエン―1―オールを銅系触
    媒およびクロム系触媒よりなる群から選ばれる触
    媒の存在下に異性化し、生成する7―オクテン―
    1―アールを酸化触媒の存在下に液相において酸
    素酸化し、生成する7―オクテン酸を酸素およ
    び/またはフリーラジカル触媒の存在下に臭化水
    素と反応させることによつて8―ブロモカプリル
    酸となし、次いで該8―ブロモカプリル酸をアン
    モニアと反応させることを特徴とする8―アミノ
    カプリル酸の製造方法。
JP57043622A 1981-07-02 1982-03-17 8−アミノカプリル酸の製造方法 Granted JPS58159448A (ja)

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