JP3699595B2 - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信機器等の無線通信回路に用いられる弾性表面波フィルタに関するものであり、特に弾性表面波共振子をラダー型回路に接続した弾性表面波フィルタの帯域幅制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電波を利用する電子機器のフィルタ,遅延線,発信機等の素子として多くの弾性表面波素子が用いられている。特に小型・軽量でかつフィルタとしての急峻遮断性能が高い弾性表面波フィルタは、移動体通信分野において、携帯端末装置のRF段及びIF段のフィルタとして多用されるようになって来ており、低損失かつ通過帯域外の遮断特性が優れた様々の比帯域幅を有する弾性表面波フィルタが要求されている。
【0003】
今までに、弾性表面波フィルタには、電極構成の観点から、ラダー型,トランスバーサル型,縦モード結合共振器型等種々のものが実用化されているが、中でもラダー型弾性表面波フィルタは、低損失でかつ良好な通過帯域近傍の遮断特性を有し、高周波化による電極微細化に伴う耐電力面での信頼性も高く、非常に有望視されている弾性表面波フィルタである。
【0004】
このようなラダー型フィルタの場合、比帯域幅(通過帯域幅を中心周波数で規格化したもの)は、フィルタを構成する弾性表面波共振子の共振周波数と反共振周波数の差であるΔfを共振周波数で規格化したものでほぼ決定され、これは圧電基板の材料定数の一つである電気機械結合係数に大きく依存するため、所望の比帯域幅を得るために適切な電気機械結合係数を有する圧電基板を選択してフィルタを作製していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在実用化されているニオブ酸リチウム,タンタル酸リチウムに代表される圧電基板の電気機械結合係数は、それぞれの結晶の面方位及び弾性表面波の伝播方位のレーリー波,リーキー波等の弾性表面波の伝播モードに対するものを含めても、離散的かつ有限な種類しかないため、多種多様に要求される比帯域幅を容易に実現できなかった。
【0006】
また、ラダー型弾性表面波フィルタにおいて、比帯域幅を増大する方向に調整する技術は、並列腕共振子とGND間にインダクタンス成分を設けることにより実現できることが知られているが(例えば、特開平5−183380号公報を参照)、小型で且つ抵抗成分の小さいインダクタを形成するために、ワイヤーボンド線のインダクタンスを利用するため、0.5〜1nH程度の小さいインダクタンスしか得られず、比帯域幅を5%程度しか増大させることができないという問題があった。
【0007】
さらに、弾性表面波フィルタの小型化を図るために、フリップチップ実装技術を用いる場合にはワイヤーボンド線のインダクタンスを利用できないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明はこのような課題に対処するためになされたものであり、ワイヤーボンド線によるインダクタンスのような外部回路の付加なく、弾性表面波フィルタの電極構成により比帯域幅が大きく、通過帯域近傍の良好な遮断特性を有する弾性表面波フィルタを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の弾性表面波フィルタは、ラダー型回路の直列腕に少なくとも1つが共振周波数の異なる共振子を含む弾性表面波共振子を複数個並列接続するとともに、ラダー型回路の並列腕に少なくとも1つが反共振周波数の異なる共振子を含む弾性表面波共振子を複数個直列接続したことを特徴とする。
【0010】
【作用】
例えば、ラダー型回路の並列腕に、反共振周波数をわずかに異ならせた弾性表面波共振子を2個直列接続することにより、これを等価的に1個の共振子としてみた場合、共振周波数は一つ発生し、反共振周波数は2つ発生する。ここで、2個の弾性表面波共振子の反共振周波数の差を適当に小さくすることにより、等価的に1個の共振子としてみた場合の反共振周波数に相当するものを周波数の幅をもったものとすることができる。
【0011】
また、上記並列腕に反共振周波数をわずかに異ならせた弾性表面波共振子を3個以上直列接続する場合は、反共振周波数が接続個数分だけ発生するため、これら複数個の弾性表面波共振子の反共振周波数差を2個の場合と同じとすることにより、等価的に1個の共振子としてみた場合の前記反共振周波数に相当する周波数幅を接続個数に応じて更に大きくすることができる。
【0012】
一方、並列腕に反共振周波数の等しい弾性表面波共振子を複数直列接続した場合は、これを等価な1個の共振子としてみると、インピーダンスの大きさは2倍以上になるが、共振周波数と反共振周波数には何ら変化はない。したがって、反共振周波数は周波数の幅をもたない。なお、インピーダンス調整または1個の共振子に対する印加電圧を調整するために意図的に2個以上接続する場合もある。
【0013】
また、直列腕に共振周波数をわずかに異ならせた弾性表面波共振子を2個並列接続することにより、これを等価的に1個の共振子としてみた場合、共振周波数は2つ発生し、反共振周波数は1つ発生する。ここで、2個の弾性表面波共振子の共振周波数の差を適当に小さくすることにより、等価的に1個の共振子としてみた場合の共振周波数に相当するものを周波数の幅をもったものとすることができる。
【0014】
また、直列腕に共振周波数をわずかに異ならせた弾性表面波共振子を3個以上並列接続する場合は、共振周波数が接続個数分だけ発生するため、これら複数個の弾性表面波共振子の共振周波数差を2個の場合と同じとすることにより、等価的に1個の共振子としてみた場合の前記共振周波数に相当する周波数幅を接続個数に応じて更に大きくすることができる。
【0015】
一方、直列腕に共振周波数の等しい弾性表面波共振子を複数並列接続した場合は、これを等価な1個の共振子としてみると、インピーダンスの大きさは1/接続個数倍になるが、共振周波数と反共振周波数には何ら変化はない。したがって、共振周波数は周波数の幅をもたない。なお、インピーダンス調整または1個の共振子に対する印加電流を調整するために意図的に2個以上接続する場合もある。
【0016】
以上により、並列腕における弾性表面波共振子の複数直列接続により、共振周波数近傍のインピーダンス特性が良好な状態で、反共振周波数に周波数の幅をもたせることができ、その周波数の幅の大きさは、直列接続された複数個の弾性表面波共振子の反共振周波数差及び接続個数で制御することができる。
【0017】
また、直列腕における弾性表面波共振子の複数並列接続により、反共振周波数近傍のインピーダンス特性が良好な状態で、共振周波数に周波数の幅をもたせることができ、その周波数の幅の大きさは、並列接続された複数個の弾性表面波共振子の共振周波数差及び接続個数で制御することができる。
【0018】
したがって、ラダー型フィルタの原理より、上記の反共振周波数に周波数幅を有する直列共振子群を並列腕に配置し、また、共振周波数に周波数幅を有する並列共振子群を直列腕に配置することにより、フィルタの通過帯域幅を拡大することができ、従来のようにワイヤーボンド線によるインダクタンスのような外部回路の付加なく、弾性表面波フィルタの電極構成によって比帯域幅の大きな弾性表面波フィルタを提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる弾性表面波フィルタの実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
従来の単純化した基本的なラダー型弾性表面波フィルタJは、図2に示すように直列腕に配置された弾性表面波共振子1a及び並列腕に配置された弾性表面波共振子2aにより構成される。なお、これら各弾性表面波共振子は、例えば一対の櫛歯状電極の両端に梯子状電極から成る反射器を配設して成るものである。また、3a,3bは入力端子であり、4a,4bは出力端子である。
【0021】
このような弾性表面波共振子のインピーダンス特性の一例を図3,図4に示す。図3,図4のインピーダンス特性において、インピーダンスが極小値をもつ周波数を共振周波数fr、極大値をもつ周波数を反共振周波数faといい、反共振周波数faと共振周波数frの差を共振子のΔfと称する。
【0022】
通常、並列腕に配置された弾性表面波共振子の反共振周波数と直列腕に配置された弾性表面波共振子の共振周波数とを概ね一致させることにより、良好な帯域通過フィルタを得ている。
【0023】
また、弾性表面波共振子の共振周波数及び反共振周波数は、圧電基板上に形成されたくし形電極の周期を変えることにより容易に制御することができる。この時、帯域通過フィルタの通過帯域幅は、直列腕及び並列腕に配置した弾性表面波共振子のΔfに概ね等しくなる。したがって、通過帯域幅を制御するためには、直列腕及び並列腕に配置されている弾性表面波共振子のΔfを制御する必要がある。
【0024】
本発明の弾性表面波フィルタは、ラダー型回路の直列腕に少なくとも1つが共振周波数の異なる共振子を含む弾性表面波共振子を複数個並列接続するとともに、ラダー型回路の並列腕に少なくとも1つが反共振周波数の異なる共振子を含む弾性表面波共振子を複数個直列接続して構成する。これにより、弾性表面波共振子の共振周波数近傍のインピーダンス特性及び反共振周波数近傍のインピーダンス特性を鈍化する方法について説明する。
【0025】
図1に本発明の基本的な回路から成る弾性表面波フィルタFを示す。図1に示すように、例えば電極線幅や電極線間のスペースを変化させることにより、共振周波数がΔfrだけ異なる3個の第1並列共振子11a,第2並列共振子11b,第3並列共振子11cをラダー型回路の直列腕に並列に接続した並列共振子群11のインピーダンス特性は、インピーダンスが極大値となる反共振周波数は1つであるが、インピーダンスが極小値となる共振周波数は3つ発生する。この3つの共振周波数は近接した状態では、等価的には共振周波数に相当する領域が周波数幅をもった状態、すなわち、共振周波数近傍のインピーダンス特性が鈍化した状態となる。
【0026】
このときのインピーダンス特性の一例を図6に示す。図6から分かるように、この共振子群を直列腕に配置した場合は、共振周波数近傍のインピーダンス特性にほぼ平坦な領域があり、ラダー型フィルタの原理より通過帯域幅拡大が実現できる。
【0027】
ここで、第2並列共振子11bの反共振周波数と共振周波数の差をΔfoと表記し、第2並列共振子11bと第1並列共振子11a及び第3並列共振子11cとの共振周波数の差を±Δfr,並列共振子群11の等価的な反共振周波数をfa、3つ発生する共振周波数をfr1,fr2,fr3とすると、Δfoで規格化したΔfrとfa,fr1,fr2,fr3の関係は図8に示すようになる。図8から明らかなように、Δfrを0から大きくするに従い、fa,fr2には変化が見られないが、fr1は低周波側に移動し、fr3は高周波側に移動する。すなわち、Δfrを大きくするに従い、弾性表面波共振子の反共振周波数に相当する周波数領域の幅が増大する。
【0028】
また、図1に示すように反共振周波数がΔfrだけ異なる3個の第1直列共振子12a,第2直列共振子12b,第3直列共振子12cをラダー型回路の並列腕に直列に接続した直列共振子群12のインピーダンス特性は、インピーダンスが極小値となる共振周波数は1つであるが、インピーダンスが極大値となる反共振周波数は3つ発生する。この3つの共振周波数は近接した状態では、等価的には反共振周波数に相当する領域が周波数幅をもった状態、すなわち、反共振周波数近傍のインピーダンス特性が鈍化した状態となる。
【0029】
このときのインピーダンス特性の一例を図5に示す。図5から分かるように、この共振子群を並列腕に配置した場合は、反共振周波数近傍のインピーダンス特性にほぼ平坦な領域があり、ラダー型フィルタの原理より通過帯域幅拡大が実現できる。
【0030】
ここで、第2直列共振子12bの反共振周波数と共振周波数の差をΔfoと表記し、第2直列共振子12bと第1直列共振子12a及び第3直列共振子12cとの反共振周波数の差を±Δfr,直列共振子群12の3つ発生する反共振周波数をfa1,fa2、fa3、等価的な反共振周波数をfrとすると、Δfoで規格化したΔfrとfa1,fa2,fa3,frの関係は、図7に示すようになる。図7から明らかなように、Δfrを0から大きくするに従い、fa2,frには変化が見られないが、fa1は低周波側に移動し、fa3は高周波側に移動する。すなわち、Δfrを大きくするに従い、弾性表面波共振子の反共振周波数に相当する周波数領域の幅が増大する。
【0031】
以上説明した通り、共振周波数がそれぞれΔfrだけ異なる弾性表面波共振子を並列接続させることにより共振周波数近傍のインピーダンス特性を鈍化させた並列共振子群を直列腕に配置し、反共振周波数がそれぞれΔfrだけ異なる弾性表面波共振子を直列接続させることにより反共振周波数近傍のインピーダンス特性を鈍化させた直列共振子群を並列腕に配置することにより、ラダー型フィルタの通過帯域幅を拡大することができる。
【0032】
従来のラダー型フィルタの通過帯域幅をBWoとし、Δfrを変化させることにより生じる通過帯域幅の拡大増分をΔBWとしたときの、Δfr/ΔfoとΔBW/BWoとの関係を図9に示す。図9より分かるように、Δfrを大きくするに従いΔBWは大きくなり、Δfr/foが6.5%でΔBW/BWoは約10%となり、従来の帯域幅を10%以上大きくすることが可能である。
【0033】
但し、上記Δfr/Δfoが大きくなるにつれ、並列接続した弾性表面波共振子群の共振周波数近傍のリップル、あるいは直列接続した弾性表面波共振子群の反共振周波数周波近傍のリップルが大きくなる。これによりこれら共振子で構成されたラダー型フィルタの通過帯域内のリップルも増大する。そのため、Δfr/Δfoの範囲は理論上0<Δfr/Δfo<1であるが、実用的なリップルの大きさを考慮すると、直列腕の並列接続時では0<Δfr/Δfo<0.1程度が望ましく、また、並列腕の直列接続時では0<Δfr/Δfo<0.175程度が望ましい。
【0034】
【実施例】
まず、36°〜42°Yカットのタンタル酸リチウム基板上に、弾性表面波がX方向に伝播するようにアルミニウムもしくはアルミニウム合金からなる櫛歯状電極及び梯子状の反射器を設けた弾性表面波共振子を図1に示すような、最も基本的な接続配置で形成した。
【0035】
ここで、電極及び反射器は厚み4000Å程度であり、直列腕に設けた第1の並列共振子の交差幅を20λ(ただし、λ:弾性表面波の波長)、対数を50、反射器本数を20本、平均電極線幅(もしくは電極線間スペース)を1.000μmとし、第2の並列共振子の交差幅を20λ、対数を50、反射器本数を20本、平均電極線幅(もしくは電極線間スペース)を0.996μmとし、第3の並列共振子の交差幅を20λ、対数を50、反射器本数を20本、平均電極線幅(もしくは電極線間スペース)を0.992μmとし、並列腕に設けた第1の直列共振子の交差幅を20λ(ただし、λ:弾性表面波の波長)、対数を150、反射器本数を20本、平均電極線幅(もしくは電極線間スペース)を1.050μmとし、第2の直列共振子の交差幅を20λ、対数を150、反射器本数を20本、平均電極線幅(もしくは電極線間スペース)を1.046μmとし、第3の直列共振子の交差幅を20λ、対数を150、反射器本数を20本、平均電極線幅(もしくは電極線間スペース)を1.042μmとした。
【0036】
そして、直列腕に設けた並列接続された3個の弾性表面波共振子及び、並列腕に設けた直列接続された3個の弾性表面波共振子の規格化された周波数差はいずれもΔfr/Δfo=0.075とした。このような構成の弾性表面波フィルタを10個以上作製した。
【0037】
これら多数の平均的なフィルタ特性を図10に示す。比較のため従来特性(直列腕及び並列腕にそれぞれ共振子を接続したもの)も同図に併せて示す。図10から明らかなように、本発明のフィルタは従来例に比べ、挿入損失1dBの帯域幅において10%以上の帯域幅拡大が実現されているとともに帯域内のリップルも小さく良好な通過帯域内特性が得られている。
【0038】
本実施例では、直列腕に設けた並列接続された3個の弾性表面波共振子、及び並列腕に設けた直列続された3個の弾性表面波共振子の規格化された周波数差はいずれもΔfr/Δfo=0.075としたが、直列腕に設けた並列接続された3個の弾性表面波共振子の規格化された周波数差と並列腕に設けた直列接続された3個の弾性表面波共振子の規格化された周波数差を異ならせることも可能である。
【0039】
直列腕に設けた3個の並列共振子群のΔfr/Δfo=0.025とし、並列腕に設けた3個の直列共振子群のΔfr/Δfo=0.100としたときのフィルタ特性を図11に示す。但し、図11の実施例においては、直列腕に用いられる共振子の交差幅を10λ、対数を50、反射器本数を20本とし、並列腕に用いられる共振子の交差幅を30λ、対数150本、反射器本数20本とした。図から明らかなように、通過帯域内特性が良好な状態で従来例に比べ大きく通過帯域幅の拡大が実現できている。
【0040】
なお、この実施例では、直列接続された共振子群及び並列接続された共振子群は、3個の表面弾性波共振子の場合で説明したが、3個以上の接続についても同様に適用することが可能である。また、図1に示す実施例は多段接続してなる弾性表面波フィルタにも適用できる。また、圧電基板として、タンタル酸リチウム単結晶以外にニオブ酸リチウム,四ほう酸リチウム,水晶,ランガサイト等の単結晶基板の使用が可能である。
【0041】
【発明の効果】
本発明の弾性表面波フィルタは、ラダー型回路の直列腕に少なくとも1つが共振周波数の異なる共振子を含む弾性表面波共振子を複数個並列接続し、ラダー型回路の並列腕に少なくとも1つが反共振周波数の異なる共振子を含む弾性表面波共振子を複数個直列接続して構成したので、以下に示す効果を奏することができる。
【0042】
上記のように、弾性表面波共振子の複数直列接続により、共振周波数近傍のインピーダンス特性が良好な状態で、反共振周波数に相当する領域に周波数幅を設けると同時にその周波数幅を制御することができる。また、上記のように、弾性表面波共振子の複数並列接続により、反共振周波数近傍のインピーダンス特性が良好な状態で、共振周波数に相当する領域に周波数幅を設けると同時のその周波数幅を制御することができる。
【0043】
さらに、ラダー型弾性表面波フィルタの通過帯域幅を拡大する方向に制御し、通過帯域内にリップルを十分に低減した非常に優れた弾性表面波フィルタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる弾性表面波フィルタの基本回路を説明する回路図である。
【図2】 従来の一般的なラダー型弾性表面波フィルタの基本回路を説明する回路図である。
【図3】 従来のラダー型回路の直列腕に用いられる弾性表面波共振子のインピーダンス特性を示す特性図である。
【図4】 従来のラダー型回路の並列腕に用いられる弾性表面波共振子のインピーダンス特性を示す特性図である。
【図5】 本発明に係わる弾性表面波共振子の直列接続時におけるインピーダンス特性を示す特性図である。
【図6】 本発明に係わる弾性表面波共振子の並列接続時におけるインピーダンス特性を示す特性図である。
【図7】 本発明に係わる弾性表面波共振子の直列接続時におけるΔfr/Δfoと共振周波数及び反共振周波数の周波数幅との関係を示すグラフである。
【図8】 本発明に係わる弾性表面波共振子の並列接続時におけるΔfr/Δfoと共振周波数の幅及び反共振周波数との関係を示すグラフである。
【図9】 本発明に係わる弾性表面波フィルタにおけるΔfr/ΔfoとΔBW/BWoとの関係を示すグラフである。
【図10】 本発明実施例と従来例のフィルタ特性を示す特性図である。
【図11】 本発明の別の実施例と従来例のフィルタ特性を示す特性図である。
【符号の説明】
11 :並列共振子群
11a:第1並列共振子
11b:第2並列共振子
11c:第3並列共振子
12 :直列共振子群
12a:第1直列共振子
12b:第2直列共振子
12c:第3直列共振子
13a:入力端子
13b:入力端子
14a:出力端子
14b:出力端子
F:弾性表面波フィルタ

Claims (1)

  1. 弾性表面波共振子をラダー型回路に接続してなる弾性表面波フィルタであって、前記ラダー型回路の直列腕に少なくとも1つが共振周波数の異なる共振子を含む弾性表面波共振子を複数個並列接続するとともに、前記ラダー型回路の並列腕に少なくとも1つが共振周波数の異なる共振子を含む弾性表面波共振子を複数個直列接続したことを特徴とする弾性表面波フィルタ。
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