JP3697664B2 - 型枠パネル、これを取り扱う付属具及び施工法 - Google Patents

型枠パネル、これを取り扱う付属具及び施工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート構造物を施工するために用いられる型枠パネル、これを取り扱う附属具及び施工法に関し、詳しくは躯体コンクリートの主に立側面を構成する型枠のせき板として用いる板金製の型枠パネル、これを取り扱う付属具及び施工法に関し、とくにそれらの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート構造物のために使われる型枠は、多くは輸入木材を使用した合板のものであり、東南アジアなど輸出国木材資源の乱伐を促すものと非難されている。また、いわゆる建設資材のリサイクル法が実施されると、コンクリートが養生固化した後にこのような型枠を解体して生ずる合板廃棄物の処理に難渋の問題が起こってくる。
【0003】
この問題を解決するために、合板製に代えて板金製のものが提案されており、その利点はコンクリートが養生固化した後、施工した板金製型枠パネルをそのまま埋めてしまって、解体及び搬出などの回収を不要とし、これによりそれらの作業が省かれ、工期が短縮化されることである。
【0004】
しかし、このような板金製の型枠パネルは、特開平5−133028、特開平5−255988などにより既に知られている。これらの先行発明は、板金製パネル自体に適当な小穴を設けて、打設コンクリートとパネルとの定着を促す点を特徴にしている。
【0005】
阪神淡路大震災後において、コンクリート構造物により一層の耐震構造のものが強く要求されており、躯体コンクリートそのものの品質はもとより、耐震コンクリート構造に適合するために、曲げ強度の向上した、腰の強い板金製型枠パネルが強く要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主たる目的は、良質な基礎コンクリート躯体を施工できると共に、曲げ強度が大きく、腰が強くて、一般住宅用、中型建造用及び大型建造用のいずれにも耐震構造として柔軟に対応できる型枠パネルを提供することである。
【0007】
他の目的は、型枠パネルを取り扱う改良された付属具を提供することである。
第3の目的は、型枠パネルを取り扱う改良された施工法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した主たる目的は、躯体コンクリートの主に立側面、斜面又は水平ないし直角面を構成する型枠のせき板として用いる板金製の型枠パネルにおいて、その表裏面が交互に連続したほぼ同寸法同形の凹溝で形成された略波型で、表裏一方側面の各横溝面は一定間隔毎にかつ平行に設けた切離し可能な一部不連続な四角状抜き片として構成されているセパレータ通し穴とこれら通し穴間にかつ平行に設けた一部不連続な亀甲形の弁式抜き穴とを有し、他方側面の各横溝面は一定間隔毎にかつ平行に設けた同様の弁式抜き穴とを有して、各側面に上記した穴が網目のように配設され、縦、横方向に沿って斜め又は水平ないし直角曲げ加工の際折り目としても使えることにより、達成される。
【0009】
他の目的は、上部キャップ兼下部ランナーとして、型枠パネルの上端面又は下端面及びそれぞれの直近内外面を嵌合可能な断面コ状で外面部に釘穴を設けることにより、また型枠パネル用ジョイントとして、隣接する2つの型枠パネルの上端面部間ジョイントにおいて、各上端面に被着される各キャップ下面に配置される方形状薄板からなり、その両端側より一定距離に沿ってビス通し溝を設けることにより、別の型枠パネル用ジョイントとして、隣接する2つの型枠パネルの上端面部間ジョイントにおいて、各上端面に被着される各キャップ上面に配置される差し金状薄板からなり、その両端側より一定距離に沿ってビス通し溝を設けることにより、さらに型枠支持工として、型枠パネルを使って構築され、裏面側にコンクリートが打設される型枠を支持するためにその縦方向表面に添着される断面L形状のアングルと、腹部にセパレータ通し穴を備えあご部で該アングルを挟持して締め固定する締め金具からなる支持工において、そのアングル腹部に隆起部を有し、これと対向する締め金具のあご部下部に凹部を有することにより、それぞれ達成される。
【0010】
第3の目的は、型枠パネルを使って構築され、裏面側にコンクリートが打設される型枠を支持するためにその縦方向表面に断面L形状のアングルを添着し、これを締め金具により締め固定し、該アングルと重ねてもう1つの同様のアングルを型枠表面に添着し、これにビス止め固定することにより、達成される。
【0011】
【作用】
本願の主たる発明によれば、板金製の型枠パネルにおいて、その表裏面が交互に連続したほぼ同寸法同形の凹溝で形成された略波型であるので、曲げ強度が大きくなり、また表裏一方側面の各横溝面は一定間隔毎にかつ平行に設けたセパレータ通し穴とこれら通し穴間にかつ平行に設けた抜き穴とを有し、他方側面の各横溝面は一定間隔毎にかつ平行に設けた抜き穴とを有していることにより、打設されたコンクリート内の余剰水(ブリージンク水)が除外され、またエア抜きが促進され、良質な基礎コンクリート躯体が得られると共に、折り曲げ加工が寸法精度よく柔軟に対応でき、末広がり状の下部コンクリート基礎部が一般住宅用、中型建造用及び大型建造用のいずれにも対応して耐震構造のものが得られる。
【0012】
本願の第2発明では、上部キャップ兼下部ランナーについては部材点数が少なくなり、型枠パネル用ジョイントについては隣接するパネル上端面間の隙間をなくすことができ、型枠支持工については撤去ないし解体の必要がなくそのまま埋められ、また型枠支持の補強が図られる。
本願の第3の発明では、市販の部材を利用して型枠支持の補強が図られ、その部材を撤去ないし解体の必要がなくそのまま埋められる型枠支持工法が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施例は図面に基づいて説明される。
図1はその1実施例を示した縦断面図、平面図及び縦断面両端部の拡大図である。
板金製の型枠パネル本体10の表面側10a、裏面側10bの交互に連続したほぼ同寸法同形の凹溝U、Wで形成された略波型で、表面の各横溝面Uは一定間隔毎にかつ平行に設けたセパレータ通し穴12と両端側のものU1 、U16を除きこれら通し穴12間にかつ平行に設けた抜き穴14とを有し、他方裏面の各横溝面Wは一定間隔毎にかつ平行に設けた抜き穴16とを有している。なお、一方端の横溝面セパレータ通し穴は完全な抜き穴12’であり、これら抜き穴間にビス止め穴18が設けられている。
【0014】
好ましい寸法設計例として、全幅628ミリメートル(働き幅600ミリ)、溝深さ12ミリ、板厚0.35ミリ、ピッチ(P)40ミリで15ピッチを有し、横溝Uが16で、横溝Wが15より構成されている。また、横溝面U(U1 〜U16)上にセパレータ通し穴12、12’を50ミリ単位ごとに設け、横溝U1 を除いた横溝(U2 〜U15)にセパレータ穴12とそれらの中間部に抜き穴14を設け、横溝U16はセパレータ穴12’を中央に50ミリ単位に完全な四角状抜穴により設け、その中間部にビス止め穴18(径3.5ミリ)を設けている。なお、横溝面W1 〜W15のすべてに中央に抜き穴16として25ミリ単位に設けている。パネル本体10の左右両端は図に示すように作業上安全のため4ミリから5ミリを折り返し片10eとして曲げ(ヘーミング)加工している。また、セパレータ通し穴12間に設けた抜き穴14は少なくとも1つであり、1つ以上あってもよい。
【0015】
好ましい実施例では、抜き穴14,16として、図3に例示するような一部不連続な亀甲形の弁式抜き穴14v、16vが設けられる。同図上部に平面図が、下部に断面図で示されており、上下の角点A,Aはその溝部で曲げる場合のガイドとして直線精度が得られ、曲げ労力が軽減され、現場施工での作業が楽になる。
【0016】
寸法例として、縦8ミリ、横5ミリ、弁の最大開口すきま0.5ミリが好ましく、コンクリート打ち込み速度、またバイブレーションをかけるとき、異常強圧が加わったとき、0.5ミリのすきまは閉じ、ブリージング水、空気、ガスなどの気泡のみを排出し、他方コンクリート主成分の流出を防ぎ、より良質なコンクリート体が生成する。
【0017】
好ましい実施例として、相対する型枠相互の間隔を保持するセパレータの通し穴12は、詳しくは図2に例示するような切離し可能な一部不連続な四角状抜き片として構成される。
【0018】
従来例では、セパレータ通し穴は円形であったので、セパレータと締め付け具とがその径外で締付けの際に共回りを起こすことがあった。これを防ぐため、図のように丸径よりつのが上下に突き出ている分だけその円径を大きくした。しかし、丸穴はつのの外径にあわせており、つのを通過したセパレータは穴の中でガタができてセパレータは中心より左右に揺れて締付けが不安定であった。
【0019】
本発明の実施例では、穴形を四角形にすることによりつの径は四角の角点と角点の縁内を通過し、つのが通過した後はセパレータの丸径が穴の辺縁内に収まり、そのガタを防ぎ中心部に安定し締付け効果がよくなる。
【0020】
セパレータ穴12は、通常、鉄筋などの障害物のある場合は避けて通すことができる。横溝面U1 〜U15では半抜き穴(ハーフ)として必要外は穴は閉ざされており、必要時のみ、図2の矢示のように、軽く押すことにより切り離して開口させ、セパレータを通すことができる。横溝面U16のセパレータ穴12は完全な抜き穴であり、パネル合体時に他のパネル横溝面U1 の上に重なるゆえ、組立合体後は穴はすべて閉ざされる。施工現場での穴あけ工作はいっさい不要であり、能率的、安全で、施工技術などに大きな役割を果たす。
【0021】
本発明によれば、交互に連続したほぼ同寸法同形の凹溝で形成された略波型の型枠パネルが得られ、抜き穴12、14、16が網目のように設けられているので、従来例のパネルより細かく折り曲げ施工が可能で、その態様例は図4に例示されている。上記した寸法設計では、図1下部に示す様に、横溝の開口幅(S2 )が22ミリ、底幅(S1 )が18ミリで、例えば図4(C)に示す曲面90度でa,bが交錯する点において90度角が決まる。同図(E)示す曲げの場合は180度曲げまで自由角となる。このように細かい寸法で曲げ角を得るため応用範囲が広くなる。
【0022】
図9は、本発明による型枠パネルを使用して構築され、その際これを取り扱う付属具も示した型枠組立例を示しており、また図10は斜側面も構成された型枠構造例を示している。これらの図及び後述の図6では抜き穴部分は省略されている。
【0023】
また、図5に示すように、フーチング、柱型梁を形成施工をするとき、丸印の隅角部位は従来では別途コーナ板を使って組み立てたが、本発明による型枠パネルでは全てパネル自体に従来パネルより細かく折目(抜き穴)があり、その折目寸法を技能的にコントロールすることによりコーナ板を使わず簡易に作成することが可能であり、曲げ工作においては亀甲型、菱形型枠等異形の型枠作成も可能である。
【0024】
従来例による型枠パネルでは、山形の補強リブを長い間隔毎に設けたので、その補強リブを切断してその間の面部を残すことにより横折り曲げをして腰付きパネルとして現場にて加工していたが、その切断技術が明らかではなく、加工に難度があり、十分にその調達ができなかった。
【0025】
本発明による型枠パネルは、パネル本体の工場製作において専用金型により90度まで曲げられることにより、図6上部に示すように「く」の字型に前、後に曲げを行なえる腰つきパネルが得られる。なお、図6は抜き穴などを省略した略示図である。
【0026】
近来、地震対策として強靭な基礎を要求されてきたこのような腰付きパネルの開発により強固な基礎躯体を造作することが容易である。躯体形状は同図下部のように種々あるが、その製作条件として組立時にセパレータが平行に通せることが最大条件である。曲げ部の高さは50、100、150、200と50ミリ単位(図6下部(A)〜(D)における一点鎖線間)ではなくてはならない。次に曲がり辺の長さであるが、これも同じく曲げ高と同様50、100、150、200と50ミリ単位(図6下部(A)〜(D)における一点鎖線間)でなくてはならない。寸法精度的条件が絶対必要である。従来による切断して曲げるという工作法で腰付きパネルを製作した場合、曲げ部が開口し、その部分より多量のコンクリートが流出する欠点があった。
【0027】
前記した寸法条件に従った腰付きパネルとして活用し、図6下部(C)のような一般住宅用(規格小)、(B)のような中型建造物用(規格中)、(A)のような大型建造物用(規格大)、3つの規格を作り、自由角度で曲げ、その応用としてユーザ設計希望による品種も用意することができる。図7のように、このような腰付きパネルをもって施工する場合にもセパレータ22、アングル24、鋼管24’、ランナー26、ガイドキャップ28など付属具が使われ、梁、柱型、フーチングと同様であるが、一般住宅用に関してガイドキャップは後述のように市販のものと別のものを使用する。その理由は組立時におけるスペースが少ないため支持具(アングル)及び締め金具が重なり合うことがあるため小型化する必要がある。
【0028】
なお、図7には、本発明による型枠パネルを腰付きパネルとして利用した型枠例(A),(A’)が図示されており、同図(B)は先行例によるパネルを利用したものを示しており、腰部が不連続になってそこからコンクリートが流出していた。なお、同図(C)は合板パネルを利用したものを示し、腰部にはパネルが構成されていない。
【0029】
本発明によれば、交互に連続したほぼ同寸法同形の凹溝で形成された略波型の型枠パネルが得られ、抜き穴(12,14,16)が網目のように設けられているので、従来例パネルより曲げ強度が大きく向上され、曲げピッチが細い寸法で対応できるため、縦使い(立側面)のみならず横使い(床面)にも応用できる。その底受工法の応用例が図8(A),(A’)に示されており、他方同図(B)は従来例を示すもので床面は合板が使われている。
【0030】
従来より施工難度の高かった底受け工作も、本発明の型枠パネルを横使いすることにより、その施工工作が容易となる。図示例(A)のように、先ず設計寸法に従って縦パネル梁に張る部分左右2枚(10,10)の寸法を計算し、それに梁幅をプラスした計算の上、底受けとなるパネル10Fの両端を左右等しくなるように折り曲げ底受けとする。折り曲げた左右の部分は縦パネル(10,10)にビス18’により仮止めしておき、底部より鋼管30に支え、鋼管の内径内に番線(針金)32を貫通させ、左右上部のアングル24に差込み締めておいた後、鋼管下部より端太34又はジャッキにより支える。
【0031】
図11(C)に示すように、基礎型枠施工の第一歩として先ず捨てコンクリートCR上の墨入線に沿ってランナー26にコンクリート釘NLを打ち込んで取付け型枠パネル10の差込みガイドとする。型枠パネル10を建て込み後は、その上部にキャップ28を被せ、通り芯及びレベルを出す。従来ではこのようなキャップとランナーは別々の製品であったが、部材を減らすため両者兼用の部材製品として上部キャップ兼下部ランナー20を使うのが好ましい。
【0032】
その構成例20が同図(A),(B)に示されており、例えば定尺長さ2000ミリとし、断面「コ」状にして前方高さ30ミリ、後方高さ50ミリ、前方部先端5ミリを5度の斜角を取り、4ミリ〜5ミリの折り返し片として曲げ(ヘーミング)ている。板厚は0.6ミリで幅は17ミリとしたものである。両端に折り返し片があることにより、強度で安全である。
【0033】
また前方高さ30ミリの面上に溝穴15ミリ×3ミリが設けられ、この部分は上部キャップとして使用する場合は不要であるが、下部ランナーとして使用の際にその溝先端5ミリ部分を切断工具(ベービサンダ)により切断しその面を前方へ曲げ開き、コンクリート釘打機のヘッドが障害なく容易に入り込めるようにして、釘打機で釘を打ち込むヘッドが容易に入りランナー止め釘が難なく打ち込める。上部キャップとして使用する際は、その長小溝が斜め加工してあるゆえ、障害の影響はない。
【0034】
隣接する2つの型枠パネルの上端面部には、キャップ20が被せられ、それぞれのキャップの合わせ目(ジョイント)は、従来では50ミリ〜100ミリのものを一方に上から被せてその部分よりビス止めしたが寸法精度が悪かった。
そこで、本発明による型枠施工では、図12(A)のように各上端面に被着される各キャップ20の下面に配置される方形状薄板(直線用)30Aからなり、又は同図(B)のように各上端面に被着される各キャップ20の上面に配置される差し金状薄板(直角用)30Bからなるジョイントを使うのが好ましく、それぞれにその両端側より一定距離に沿ってビス通し溝が設けられている。
【0035】
キャップのジョイント部を平行に突合せ、その内側にジョイントを振分けして差込み、上部よりビス止めする。このようなジョイントには細溝が両端にあり、ビス止めの際左右に寸法が大きくなりキャップ内部の隙間を0として、精度固定度を高める。
【0036】
型枠パネルを使って施工された型枠には、一般にその表面に角鋼管又は丸鋼管を支持工として添着固定して型枠を支持しているが、このような鋼管部材は重くて又かさ高く、さらに現場搬入、コンクリート流入後の解体搬出、倉庫養生の4工程を要した。そのため、軽くて、かさの小さく、また解体搬出の工程が不要でコストの安い支持工が要望されていた。
【0037】
そこで、本発明の好ましい実施例では、図13に示すような、型枠パネルを使って構築され、裏面側にコンクリートが打設された型枠を補強支持するためにその縦方向表面に添着される断面L形状のアングル24’と、腹部にセパレータ通し穴を備えあご部で該アングルを挟持して締め固定する締め金具24fからなる支持工において、そのアングル腹部に隆起部を有し、これと対向する締め金具のあご部下部に凹部を有していものが使われる。図14はその締め金具の見取り図で、24rは隆起部を示している。
【0038】
本発明の別の好ましい実施例では、型枠パネルを使って構築され、裏面側にコンクリートが打設された型枠を補強支持するためにその縦方向表面に、図15に示すように断面L形状のアングル24Aを添着し、これを市販の締め金具24cにより締め固定し、該アングルと重ねてもう1つの同様のアングル24Bを型枠表面に添着し、これにビス止め固定するという、型枠支持施工法が適用される。この場合の重ねて使われる2つのアングル24A,24Bは市販のものがそのまま使えて、コスト安となる。このような施工法による組立例の説明図は図15に示されている。
【0039】
【発明の効果】
本発明により、次のような作用効果が得られる。
1.網目のように配設された抜き穴により余剰水(ブリージンク水)が排出され、またガス抜きにより良質な基礎コンクリート躯体が生成する。
2.網目のように配設された抜き穴がパネル本体の折り曲げ工作に有効に働く形状であるため、細かい折り曲げ工作の労力が低減され、寸法精度のよい現場施工が可能である。
3.表裏面がほぼ図形同寸法均等割波型状であるゆえに、従来加工に難事であった横曲げ加工が一形状一機金型により自在に0度から90度まで曲げることができ、腰の強いパネルが得られる。
4.従来パネルより折り曲げピッチ(P)が細いのため現場施工で難度の高い底受工作が精度よく強度で能率的となる。
5.パネル左右両端を折り返し片を設けるよう曲げ(ヘーミング)加工されているので作業者に取り扱いの安全向上となる。
6.パネルの曲げ強度が向上したことにより従来の支持工のように重くてかさ高い鋼管を使う必要がなくなり、軽くてかさも小さいアングル支持工で施工が可能となり運搬、整理など取り扱いが非常によくなり、そのコスト節減が大きい。
7.均等分布状に多くの抜きが設けてあり、それによって良質のコンクリート躯体ができるだけではなく、パネルとコンクリートの密着性がよい。従来例の合板のものは捨て型枠として処理されたが、現今では建築物により強固な基礎を要求される至ってパネル自体がその一役を負うべく捨てるのではなく生かす必要がある。本発明による型枠パネルはその役目を充分に果たせるよう創案された。基礎として鉄筋は骨であり、コンクリートは肉であると共にパネルを外皮とする三層一体となし、強固な基礎の形成を成し遂げる。本発明による型枠パネルはその外皮としての要務を充分果たせるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示した縦断面図、平面図、縦断面図の両端部分拡大図。
【図2】セパレータ通し穴として好ましい切離し可能な一部不連続な四角状抜き片の説明図。
【図3】抜き穴として好ましい弁式抜き穴の説明図。
【図4】曲げ加工の態様例示図。
【図5】曲げ加工により得られる隅角度のある型枠例示図。
【図6】腰付きパネルとして利用した場合の説明図。
【図7】斜面側部又は水平部を有する型枠例示図。
【図8】横曲げの利用として底面にパネルを使用した施工説明図。
【図9】本発明による型枠パネルを使用して構築され、その際これを取り扱う付属具も示した型枠組立例示図。
【図10】斜側面も構成された型枠構造例示図。
【図11】型枠パネル用上部キャップ兼下部ランナーの構成例示図と使用態様例示図。
【図12】型枠パネル用ジョイントの構成例示図と使用態様例示図。
【図13】型枠支持工の1実施例を示した正面図と側面図。
【図14】型枠支持工の締め付け金具の斜視図。
【図15】本発明の型枠支持施工法により得られた型枠の部分表面図、平面図及び側面図。
【符号の説明】
10 型枠パネル本体 10a 表面側
U、W 横溝 10b 裏面側
12、12’ セパレータ通し穴 10e 折り返し片
14、16 抜き穴 18 ビス止め穴
12t 切離し可能な一部不連続な四角状抜き片
14v 一部不連続な亀甲形の弁式抜き穴

Claims (7)

  1. 躯体コンクリートの主に立側面、斜面又は水平面を構成する型枠のせき板として用いる板金製の型枠パネルにおいて、その表裏面が交互に連続したほぼ同寸法同形の凹溝で形成された略波型で、表裏一方側面の各横溝面は一定間隔毎にかつ平行に設けた切離し可能な一部不連続な四角状抜き片として構成されているセパレータ通し穴とこれら通し穴間にかつ平行に設けた一部不連続な亀甲形の弁式抜き穴とを有し、他方側面の各横溝面は一定間隔毎にかつ平行に設けた同様の弁式抜き穴とを有して、各側面に上記した穴が網目のように配設され、縦、横方向に沿って斜め又は水平ないし直角曲げ加工の際折り目としても使えることを特徴とする、型枠パネル。
  2. パネル両端のセパレータ通し穴を備えた横溝面には、抜き穴が省かれており、また一方端の横溝面セパレータ通し穴は完全な四角状抜き穴であり、これら四角状抜き穴間にビス止め穴が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の型枠パネル。
  3. 請求項1又は2に記載の型枠パネルに取り扱われ、その上端面又は下端面及びそれぞれの直近内外面を嵌合可能な断面コ状で外面部に釘穴を設けていることを特徴とする、上部キャップ兼下部ランナー。
  4. 請求項1又は2に記載の型枠パネルに取り扱われ、隣接する2つの型枠パネルの上端面部間ジョイントにおいて、各上端面に被着される各キャップ下面に配置される方形状薄板からなり、その両端側より一定距離に沿ってビス通し溝が設けられていることを特徴とする、ジョイント。
  5. 請求項1又は2に記載の型枠パネルに取り扱われ、隣接する2つの型枠パネルの上端面部間ジョイントにおいて、各上端面に被着される各キャップ上面に配置される差し金状薄板からなり、その両端側より一定距離に沿ってビス通し溝が設けられていることを特徴とする、ジョイント。
  6. 請求項1又は2に記載の型枠パネルを使って構築され、裏面側にコンクリートが打設される型枠を支持するためにその縦方向表面に添着される断面L形状のアングルと、腹部にセパレータ通し穴を備えあご部で該アングルを挟持して締め固定する締め金具からなる支持工において、そのアングル腹部に隆起部を有し、これと対向する締め金具のあご部下部に凹部を有していることを特徴とする、型枠支持工。
  7. 請求項1又は2に記載の型枠パネルを使って構築され、裏面側にコンクリートが打設される型枠を支持するためにその縦方向表面に断面L形状のアングルを添着し、これを締め金具により締め固定し、該アングルと重ねてもう1つの同様のアングルを型枠表面に添着し、これにビス止め固定することを特徴とする、型枠支持施工法。
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