JP3693142B2 - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
InGaAlN系化合物半導体は、直接遷移型のワイドギャップ半導体であり、青色の半導体レーザの材料として研究開発が進められている。図7は特開平7−254733号に示されている従来の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を示す図である。この半導体発光素子は、絶縁性基板1上に、n型GaN層2と、n型AlGaNクラッド層3と、InGaN活性層4と、p型AlGaNクラッド層5と、p型GaNコンタクト層6とが順に積層された構造となっている。n型GaN層2は、p型GaNコンタクト層6、p型AlGaNクラッド層5、InGaN活性層4、n型AlGaNクラッド層3がエッチングされて、電極を形成するのに必要な面積が露出されている。それぞれの導電型のコンタクト層にはオーミック接触が得られるような電極が形成されている。p電極はNi−Auからなり、n電極7はTi−Auからなっている。8はボールボンディングのボールであり、9は金ワイヤーとなっている。
【0003】
図7において、n電極7はTiを100ÅとAuを0.5μmの膜厚で蒸着し、その後窒素雰囲気中600℃で5分間アニーリングして形成している。これにより、n電極7はオーミック接触が得られ、またn電極7にボールボンディングしたときに、n電極7とボール8が剥離することを防止している。
【0004】
また、図8は特開平8−64871号に示されている従来の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子のp電極を拡大して示す図である。この発光素子は、p型GaN層11表面に、p電極13が形成されている。p電極13は、MgまたはMgを含む合金の上に、さらにAuが積層された少なくとも2層構造となっている。Mgの表面にAuを積層した構造にすることによってMgが酸化により変質するのを防止する作用があると共に、p電極13をワイヤーボンディングで接続した際に、ボール12とp電極13との接着性を高めて、金ワイヤーが電極から剥がれるのを防止している。
【0005】
また、図9は特開平7−176826号に示されている従来の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を示す図である。この半導体発光素子は、サファイア基板14上にMOCVD装置を用いてGaNバッファ層15を200Å成長させ、次いで、バッファ層15上に、Siをドープしたn型GaNコンタクト層16を4μmの膜厚に形成し、その上に、ストライプ状導波路として、Siをドープしたn型AlGaNクラッド層17を0.2μmの膜厚に形成し、Siをドープしたn型InGaN活性層18を200Åの膜厚に形成し、さらに、Mgをドープしたp型AlGaNクラッド層19を0.2μmの膜厚に形成し、Mgをドープしたp型GaNコンタクト層20を0.5μmの膜厚に形成する。
【0006】
次いで、最上層のMgドープp型GaN層20上に所望の形状のマスクを形成し、n型GaN層16が露出するまでエッチングしてストライプ幅50μm以下の導波路を得る。エッチング終了後、マスクを剥離し、600℃で10分間アニーリングを行いMgドープGaNコンタクト層20およびMgドープAlGaNクラッド層19を低抵抗化させる。アニーリング後、p型GaNコンタクト層20上にNi/Auを蒸着してp電極21を形成し、続いてn型GaNコンタクト層16上にAlを蒸着してn電極22を形成する。
【0007】
図9の構造では、導波路のストライプ幅を50μm以下と狭くすることにより、電流注入領域を狭窄している。また、p型半導体層中の水素が導波路側面から放出されやすくなり、面内均一に低抵抗化されたp型GaN層20およびp型AlGaN層19を得ることが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、半導体レーザにおいては、閾電流を低減するために電流注入幅を狭くする必要がある。図9に示した従来の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子においては導波路幅を50μm以下としているが、より低閾電流で動作されるには、電流注入幅は20μm以下とすることが望ましい。
【0009】
この半導体レーザを駆動回路と電気的に接続する方法としては、図7,図8に示したように、p電極およびn電極からそれぞれワイヤーボンディングによってAuワイヤーを引き出す方法が用いられる。しかし、p電極幅が20μm以下と狭くなってしまうと、図8に示すようにp電極の上に直接ボールを形成してワイヤーボンディングを行うことは困難となる。
【0010】
そこで、幅20μm以下のストライプ状の窓領域を除いてSiO2等の絶縁膜で積層構造表面を被覆して狭い電流注入領域を形成し、p電極をp型GaNコンタクト層と上記絶縁膜の上に形成する方法が用いられる。そしてAuワイヤーをストライプ領域に隣接した位置にある絶縁膜上のボンディング領域にボンディングさせる。しかし、この場合には、絶縁膜上に形成されたNi/Au等のp電極は密着力が弱く、ボンディング時に絶縁膜上のp電極が剥がれてしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、窒化ガリウム系化合物の半導体レーザ装置において、ボンディング時に電極剥がれが生じない電極構造をより簡便に形成することの可能な半導体レーザ装置およびその製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1,請求項6記載の発明は、絶縁性の基板上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層,n型AlxGa1-xNクラッド層(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層,p型GaNコンタクト層を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の一部を表面からn型GaNコンタクト層に達するまでエッチングして除去し、p型GaNコンタクト層表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜を被覆し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層表面にp側オーミック電極を形成し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層表面に形成されるべきn側オーミック電極とp側電極および絶縁膜上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極とを、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極で同時に形成することを特徴としている。
【0013】
また、請求項2,請求項7記載の発明は、絶縁性の基板上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層,n型AlxGa1-xNクラッド層(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層,p型GaNコンタクト層を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の一部を表面からn型GaNコンタクト層に達するまでほぼ垂直にエッチングして除去して、n側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝を形成し、p型GaNコンタクト層表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜を被覆し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層表面にp側オーミック電極を形成し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層表面に形成されるべきn側オーミック電極とp側電極および絶縁膜上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極とを同時に形成するときに、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を、p側オーミック電極からn側オーミック電極方向に傾いた斜め方向から蒸着することを特徴としている。
【0014】
また、請求項3,請求項8記載の発明は、絶縁性の基板上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層,n型AlxGa1-xNクラッド層(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層,p型GaNコンタクト層を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の表面からn型GaNコンタクト層に達するまで、基板に対し垂直方向から所定の角度で傾いた斜め方向にドライエッチングして、n側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝を形成し、p型GaNコンタクト層表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜を被覆し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層表面にp側オーミック電極を形成し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層表面に形成されるべきn側オーミック電極とp側電極および絶縁膜上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極とを同時に形成するときに、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を、基板に対して垂直方向から、あるいは、ドライエッチングの傾き方向と逆方向に傾いた斜め方向から蒸着することを特徴としている。
【0015】
また、請求項4,請求項9記載の発明は、さらに、積層構造の表面からInGaN活性層の上までエッチングしてリッジ構造を形成することを特徴としている。
【0016】
また、請求項5記載の発明は、p型GaNコンタクト層上にストライプ形状のp側オーミック電極およびドライエッチング用メタルマスクを形成し、上記ドライエッチング用メタルマスクを用いてInGaN活性層の上までエッチングしてリッジ構造を形成することを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る半導体レーザ装置の構成例を示す図である。図1の半導体レーザ装置は、絶縁性の基板101上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層103,n型AlxGa1-xNクラッド層104(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層105(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層106,p型GaNコンタクト層107を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の一部を表面からn型GaNコンタクト層103に達するまでエッチングして除去し、p型GaNコンタクト層107表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層103表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜108を被覆し、絶縁膜108で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層107表面にp側オーミック電極109を形成し、絶縁膜108で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層103表面に形成されるべきn側オーミック電極110とp側電極109および絶縁膜108上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極111とを、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極で同時に形成することで、作製されるようになっている。
【0018】
具体例として、図1の半導体レーザ装置は、サファイア基板101上に、AlNバッファ層102、n型GaNコンタクト層103、n型AlGaNクラッド層104、InGaN−MQW活性層105、p型AlGaNクラッド層106、p型GaNコンタクト層107が順に積層されており、また、絶縁膜108がSiO2絶縁膜として形成され、p側オーミック電極109がNi/Auで形成され、n側オーミック電極110がTi/Al/Auで形成され、p側ボンディング用配線電極がTi/Al/Auで形成されている。また、図1において、p側ボンディング用配線電極111およびn側オーミック電極110上には、Auワイヤー112がワイヤーボンディングにより形成されている。なお、上記スラッシュ“/”は、下地の層に対して、最初に、スラッシュ“/”の左側の材料を蒸着し、次いで、スラッシュ“/”の右側の材料を蒸着することを意味している。例えば、Ni/Auは、下地の層に対して最初にNiを蒸着し、次にNiの上にAuを重ねて蒸着することを意味している。
【0019】
図1の半導体レーザ装置では、図示していない駆動回路からAuワイヤー112を通してp側オーミック電極111とn側オーミック電極110に電流が通電される。電流はSiO2絶縁膜108によって幅10μmのストライプ状領域に制限されてGaN系半導体積層構造に注入される。注入されたキャリアはInGaN−MQW活性層105で発光再結合して波長約400nmの光を発し、素子の両端面の反射鏡で共振して図1中の矢印の方向Rにレーザ光が出射される。
【0020】
一般に、SiO2等の絶縁性酸化膜108上に形成されたTiまたはAlは、絶縁性酸化膜108との界面に酸化物層を形成するため、絶縁性酸化膜108とTiまたはAlとの接着力が非常に強くなる。従って、TiまたはAlは絶縁性酸化膜と電極金属との密着層としての働きをする。一方、TiまたはAlをp型GaN層上に直接形成した場合には、接触抵抗が高くなり、良好なオーミック接触が得られなくなる。そこで図1の半導体レーザ装置では、絶縁膜108で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層107上に、Ni/Au等のp側オーミック電極109を形成し、さらにp側オーミック電極109および絶縁膜108上にTiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる配線電極を形成している。これにより、p側電極109について良好なオーミック接触が得られ、かつp側電極109のボンディングを絶縁膜108上の配線電極上に行っても、絶縁膜108から電極金属が剥がれることが防止できる。
【0021】
また、Ti,Alはn型GaNに対して良好なオーミック接触が得られることが知られており、n側オーミック電極として使用することもできる。そこで、図1の半導体レーザ装置では、n側オーミック電極110の形成をp側ボンディング用配線電極111と同じ金属材料でp側ボンディング用配線電極111の形成と同時に行なっている。従って、半導体レーザ素子の製造工程において、電極蒸着工程はp側オーミック電極の蒸着工程とn側オーミック電極およびp側ボンディング用配線電極の蒸着工程の2回で行うことができ、従来の半導体レーザの製造方法と比較して蒸着工程が増加することがない。
【0022】
n側オーミック電極110およびp側ボンディング用配線電極111の電極材料としては、例えばAl,Ti/Al,Ti/Au,Ti/Al/Au等が用いられる。特にTi/Al/Auは、n側オーミック電極として低い接触抵抗が得られ、また表面がAuなのでAuワイヤー112の接着強度が強くなり好ましい。
【0023】
図2は、図1の半導体レーザ装置の具体的な製造工程例を示す図である。図2の工程例では、まず、図2(a)に示すように、絶縁性のサファイヤ基板101上に、AlNバッファ層102を200Åの膜厚、Siドープn型GaNコンタクト層103を2μmの膜厚、Siドープn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層104を0.5μmの膜厚、ノンドープIn0.15Ga0.85N/GaN−MQW活性層105を0.5μmの膜厚、Mgドープp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層106を0.5μmの膜厚、Mgドープp型GaNコンタクト層107を0.2μmの膜厚で、順にエピタキシャル成長させる。結晶成長方法としては有機金属気相成長法を用いた。
【0024】
次に、p型GaNコンタクト層107の表面からn型GaNコンタクト層103に達するまでエッチングして、n側コンタクト領域を形成する(図2(b))。その後、基板表面全体にSiO2絶縁膜108を堆積させる(図2(c))。次に、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、p型GaNコンタクト層107上のSiO2絶縁膜108およびn型GaNコンタクト層103上のSiO2絶縁膜108をストライプ状に除去してストライプ窓201,202を形成する(図2(d))。ここで、p型GaNコンタクト層107上のストライプ窓201の幅は10μm、n型GaNコンタクト層103上のストライプ窓202の幅は50μmとした。そして、ストライプ窓201にNi/Auからなるp側オーミック電極109を蒸着し、リフトオフ技術を用いてパターンを形成する(図2(e))。
【0025】
最後に、ストライプ窓202上にTi/Al/Auからなるn側オーミック電極110を、またp側オーミック電極109およびSiO2絶縁膜108上にTi/Al/Auからなるp側ボンディング用配線電極111を形成する(図2(f))。このとき、n側オーミック電極110とp側ボンディング用配線電極111は同じ材料からなっており、同時に蒸着して形成する。それぞれの電極の分離はリフトオフ技術を用いて行った。これにより、図1の半導体レーザ装置を作製できる。
【0026】
このような半導体レーザ装置においては、SiO2絶縁膜108で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層107上に、Ni/Auからなるp側オーミック電極109が形成されており、さらにp側オーミック電極109およびSiO2絶縁膜108上にTi/Al/Auからなるボンディング用配線電極111が形成されており、Ni/Auはp型GaNに対して良好なオーミック接触を得ることができる。そしてNi/Au電極109と電気的に接続されたSiO2絶縁膜108上のTi(ボンディング用配線電極111)は、SiO2絶縁膜108との界面においては酸化チタンとして形成されて、SiO2絶縁膜108とTi(ボンディング用配線電極111)との接着力が非常に強くなる。従って、TiはSiO2絶縁膜108と電極金属との密着層としての働きをする。これにより、SiO2絶縁膜108上の配線電極111にワイヤーボンディングを行ったときに、SiO2絶縁膜から配線電極111が剥がれるのを防止できる。そして、配線電極111表面はAuになっており、Auワイヤー112との接着強度が強くなっている。よって、ワイヤーボンディング時にボールが配線電極から剥がれにくくなっている。
【0027】
また、Ti/Alはn型GaNに対して良好なオーミック接触が得られ、接触抵抗が低い材料系である。そこで、n側オーミック電極110の形成をp側ボンディング用配線電極111と同じTi/Al/Auで同時に形成している。従って、半導体レーザ素子の製造工程において、電極蒸着工程はp側オーミック電極109の蒸着工程とn側オーミック電極110およびp側ボンディング用配線電極111の蒸着工程との2回で行うことができ、従来の半導体レーザの製造方法と比較して蒸着工程が増加することがない。
【0028】
図3は本発明に係る半導体レーザ装置の他の構成例を示す図である。なお、図3において、図1と対応する箇所には同じ符号を付している。図3の半導体レーザ装置は、第1の作製方法として、絶縁性の基板101上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層103,n型AlxGa1-xNクラッド層104(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層105(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層106,p型GaNコンタクト層107を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の一部を表面からn型GaNコンタクト層103に達するまでほぼ垂直にエッチングして除去して、n側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝301を形成し、p型GaNコンタクト層107表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層103表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜108を被覆し、絶縁膜108で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層107表面にp側オーミック電極109を形成し、絶縁膜108で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層103表面に形成されるべきn側オーミック電極110とp側電極109および絶縁膜108上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極111とを同時に形成するときに、p側オーミック電極とn側オーミック電極とを短絡させないように、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を、基板に対して垂直方向から所定角度傾いた方向から蒸着することで、作製されるようになっている。
【0029】
この第1の作製方法で作製される半導体レーザ装置は、図1の半導体レーザ装置に対し、積層構造の表面からn型GaNコンタクト層103に達するまでほぼ垂直にエッチングしてn側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝301を形成し、n側オーミック電極110およびp側ボンディング用の配線電極111を形成するときに、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極をp側オーミック電極からn側オーミック電極方向に傾いた斜め方向から蒸着している点で異なり、そのため、レジストマスクを形成せずに全面にTiまたはAlと金属との積層構造あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を蒸着しても、蒸着方向と反対側のメサ側面には電極が蒸着されなくなる。これにより、n側オーミック電極110とp側ボンディング用配線電極111とを電気的に分離できる。従って、リフトオフ工程を使わずに電極配線パターンを形成することができ、製造が容易となる。
【0030】
あるいは、図3の半導体レーザ装置は、第2の作製方法として、絶縁性の基板101上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層103,n型AlxGa1-xNクラッド層104(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層105(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層106,p型GaNコンタクト層107を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の一部を表面からn型GaNコンタクト層103に達するまで、基板に対し垂直方向から所定角度(θ)で傾いた斜め方向にドライエッチングして、n側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝301を形成し、p型GaNコンタクト層107表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層103表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜108を被覆し、絶縁膜108で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層107表面にp側オーミック電極109を形成し、絶縁膜108で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層103表面に形成されるべきn側オーミック電極110とp側電極109および絶縁膜108上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極111とを同時に形成するときに、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を、基板に対して垂直方向から、あるいは、ドライエッチングの傾き方向と逆方向に傾いた斜め方向(ドライエッチングの傾き方向と垂直方向に対して反対側に傾いた方向(φ))から蒸着することで、作製されるようになっている。
【0031】
この第2の作製方法で作製される半導体レーザ装置は、図1の半導体レーザ装置に対し、積層構造の表面からn型GaNコンタクト層103に達するまで、基板に対し垂直方向から所定角度(θ)で傾いた斜め方向にドライエッチングして、n側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝301を形成し、n側オーミック電極110およびp側ボンディング用の配線電極111を形成するときに、TiまたはAlと金属との積層構造あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を、基板に対して垂直方向から、あるいは、ドライエッチングの傾き方向と逆方向に傾いた斜め方向(φ)から蒸着している点で異なっている。この場合も、前記第1の製造方法と同様に、レジストマスクを形成せずに全面にTiまたはAlと金属との積層構造あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を蒸着したときに、逆テーパ状にドライエッチングされたメサ側面でn側オーミック電極110とp側ボンディング用配線電極111とを電気的に分離できる。従って、リフトオフ工程を使わずに電極配線パターンを形成することができ、製造が容易となる。
【0032】
なお、図3の半導体レーザ装置では、例えば第2の作製方法によってこれを作製する場合、n側コンタクト領域と電極分離溝301を形成するドライエッチングのときに、エッチング側面が基板に対して垂直の方向から角度θ=約10度で傾くようにエッチングしており、またn側オーミック電極110およびp側ボンディング用配線電極111を蒸着するときに、基板に対して垂直の方向から角度φ=約30度で傾いた方向から蒸着している。なお、角度θとφは、上記の角度に限定されるものではなく、メサ側面で電極が切断されてn側オーミック電極110とp側ボンディング用配線電極111が分離されていればよい。従って、ドライエッチングを基板に対して垂直に行なってθ=0度とした場合でも、電極蒸着する傾き角度φを例えば45度と大きくとることによって実現することができる。また、エッチング側面の角度θを例えば45度と大きく設定した場合には、n側オーミック電極110およびp側ボンディング用配線電極111の蒸着を基板に対して垂直の方向(φ=0度)から行っても電極を分離することが可能である。
【0033】
図4は、図3の半導体レーザ装置の具体的な製造工程例を示す図である。なお、図4の工程例は、第2の作製方法により作製されるものとしている。図4の工程例では、まず、図4(a)に示すように、絶縁性のサファイヤ基板101上に、AlNバッファ層102を200Åの膜厚、Siドープn型GaNコンタクト層103を2μmの膜厚、Siドープn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層104を0.5μmの膜厚、ノンドープIn0.15Ga0.85N/GaN−MQW活性層105を0.5μmの膜厚、Mgドープp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層106を0.5μmの膜厚、Mgドープp型GaNコンタクト層107を0.2μmの膜厚で、順に有機金属気相成長法でエピタキシャル成長させる。
【0034】
次に、p型GaNコンタクト層107の表面からn型GaNコンタクト層103に達するまでエッチングして、n側コンタクト領域と電極分離溝301を同時に形成する(図4(b))。ここで、エッチングは反応性イオンビームエッチング法を用いており、基板をイオンビームに垂直方向から所定角度θで傾けて保持することにより、エッチング側面が基板に対して垂直方向から角度θで傾いた形状でエッチングされる。図4の例では、この傾き角度θは約10度とした。次に、基板表面全体にSiO2絶縁膜108をプラズマCVD法で堆積させる(図4(c))。プラズマCVD法を用いることによって、角度θで斜めにエッチングされた側面もSiO2絶縁膜108で被覆される。そして、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、p型GaNコンタクト層107上のSiO2絶縁膜108およびn型GaNコンタクト層103上のSiO2絶縁膜108をストライプ状に除去してストライプ窓201,202を形成する(図4(d))。次に、ストライプ窓201にNi/Auからなるp側オーミック電極109を蒸着し、リフトオフ技術を用いてパターン形成する(図4(e))。
【0035】
最後に、ストライプ窓202上にTi/Al/Auからなるn側オーミック電極110を、またp側オーミック電極109およびSiO2絶縁膜上にTi/Al/Auからなるp側ボンディング用配線電極111を同時に形成する(図4(f))。このとき、基板をドライエッチング時と逆方向に傾けて、基板に対して垂直方向からφ=約30度の方向で蒸着を行った。これにより、蒸着方向と反対側のメサ側面は影になって電極が蒸着されなくなるため、n側オーミック電極110とp側ボンディング用配線電極111が分離される。従って、リフトオフ工程を使わずに蒸着だけで電極配線パターンを形成することができるため、図2に示した製造工程と比較して製造が容易となる。
【0036】
図5は、本発明に係る半導体レーザ装置の他の構成例を示す図である。なお、図5において、図3と対応する箇所には同じ符号を付している。
【0037】
図5の半導体レーザ装置は、図3に示した半導体レーザ装置(第1あるいは第2の作製方法で作製される半導体装置)に対し、積層構造の表面(p型GaNコンタクト層107の表面)からInGaN活性層(InGaN−MQW活性層)105の上までエッチングしてリッジストライプ構造501を形成している点で、図3に示した半導体レーザ装置と相違している。ここで、リッジストライプ構造501のリッジの幅は3μmと狭くなっており、このリッジストライプ構造501によって、p側オーミック電極109から注入された電流がp型GaNコンタクト層107およびp型AlGaNクラッド層106中で横方向に広がることを抑制できる。従って、図3に示した半導体レーザ装置と比較して、より狭い幅で電流を活性層105に注入することが可能となり、閾電流を低減することが可能となる。
【0038】
図5の半導体レーザ装置は、より具体的には、p型GaNコンタクト層107上にストライプ形状のp側オーミック電極およびドライエッチング用メタルマスクを形成し、ドライエッチング用メタルマスクを用いてInGaN活性層105の上までエッチングしてリッジ構造を形成することで、作製できる。
【0039】
図6は、図5の半導体レーザ装置の具体的な製造工程例を示す図である。図6の工程例では、先ず、図6(a)に示すように、絶縁性のサファイア基板101上に、AlNバッファ層102を200Åの膜厚、Siドープn型GaNコンタクト層103を2μmの膜厚、Siドープn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層104を0.5μmの膜厚、ノンドープIn0.15Ga0.85N/GaN−MQW活性層105を0.5μmの膜厚、Mgドープp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層106を0.5μmの膜厚、Mgドープp型GaNコンタクト層107を0.2μmの膜厚で、順に有機金属気相成長法でエピタキシャル成長させる。
【0040】
次に、Ni/Auからなるp側オーミック電極109とCrからなるエッチング用メタルマスク601を蒸着し、リフトオフ技術を用いて幅3μmのストライプパターン形成する(図6(b))。続いて、上記メタルマスク601を用いて、p型GaNコンタクト層107の表面からInGaN−MQW活性層105の上までエッチングして、リッジストライプ構造501を形成する(図6(c))。次に、メタルマスク601を除去した後に、反応性イオンビームエッチング法を用いて、積層構造表面からn型GaNコンタクト層103に達するまでドライエッチングして、n側コンタクト領域と電極分離溝301を形成する(図6(d))。このとき、基板を垂直方向から所定角度傾けて保持することにより(基板をイオンビームに対して所定角度傾けて保持することにより)、エッチング側面が基板に対して垂直方向から約10度傾いた形状でエッチングしている。次に、基板表面全体にSiO2絶縁膜108を堆積させ、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、リッジストライプ501上のSiO2絶縁膜108を除去し、また、n型GaNコンタクト層103上のSiO2絶縁膜108をストライプ状に除去してストライプ窓202を形成する(図6(e))。
【0041】
最後に、ストライプ窓202上にTi/Al/Auからなるn側オーミック電極110を、またp側オーミック電極109およびSiO2絶縁膜108上にTi/Al/Auからなるp側ボンディング用配線電極111を同時に形成する(図6(f))。このとき、基板をドライエッチング時と逆方向に傾けて、約30度の方向から蒸着を行うことにより、n側オーミック電極110とp側ボンディング用配線電極111が分離される。
【0042】
このように、図5の半導体レーザ装置の作製工程(図6の作製工程)は、n型GaNコンタクト層103に達するまで基板に垂直方向から傾いた斜め方向にドライエッチングしてn側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝301を形成する図4の工程に加えて、積層構造の表面からInGaN活性層105の上までエッチングしてリッジ構造501を形成する点で、図4の工程と異なっており、このようにして作製された図5の半導体レーザ装置は、リッジ構造501によって、p側オーミック電極から注入された電流がp型GaNコンタクト層およびp型AlGaNクラッド層中で横方向に広がることを抑制し、より狭い幅で電流を活性層に注入することができる。これによって、半導体レーザの閾電流を低減することができる。
【0043】
特に、図6の作製工程例では、InGaN活性層105の上までドライエッチングしてリッジ構造501を形成するときのドライエッチング用メタルマスク601とp側オーミック電極109とをp型GaNコンタクト層107上に蒸着して、ドライエッチング用メタルマスク601とp側オーミック電極109を同時にストライプパターンに形成しており、これにより、リッジ構造501のストライプとp側オーミック電極109のストライプを自己整合プロセスで形成できるため、リッジ構造のストライプ幅を5μm以下と狭くした場合でも(例えば3μmと狭くても)、リッジ頂上部のp型GaNコンタクト層107上に形成されるp側オーミック電極109の位置ずれの発生を防止することができる。従って、リッジ構造501のストライプ幅をより狭く形成でき(狭いリッジストライプ構造501を安定して形成することが可能となり)、半導体レーザ素子の閾電流をより一層低減することが可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1,請求項6記載の発明によれば、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層上にp側オーミック電極を形成し、さらにp側オーミック電極および絶縁膜上にTiまたはAlと金属との積層構造あるいはTiまたはAlを含む合金からなる配線電極を形成しているため、p側電極のボンディングを絶縁膜上の配線電極上に行なうときに絶縁膜から電極金属が剥がれることを防止できる。また、n側オーミック電極の形成をp側ボンディング用配線電極と同じ金属材料で同時に形成することができ、2回の電極蒸着工程で半導体レーザ装置を製造することができる。
【0045】
また、請求項2,請求項7記載の発明によれば、n側オーミック電極およびp側ボンディング用の配線電極を形成するときに、p側オーミック電極とn側オーミック電極とを短絡させないように、基板に対して垂直方向から所定角度傾いた方向から蒸着することによって、全面にTiまたはAlと金属との積層構造あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を蒸着しても、n側オーミック電極とp側ボンディング用配線電極とを電気的に分離できる。従って、リフトオフ工程を使わずに電極配線パターンを形成することができ、製造が容易となる。
【0046】
また、請求項3,請求項8記載の発明によれば、積層構造の表面からn型GaNコンタクト層に達するまで、基板に対して垂直方向から所定の角度で傾いた斜め方向にドライエッチングしてn側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝を形成することにより、TiまたはAlと金属との積層構造あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を蒸着したときに、逆テーパ状にドライエッチングされたメサ側面でn側オーミック電極とp側ボンディング用配線電極とを電気的に分離できる。従って、リフトオフ工程を使わずに電極配線パターンを形成することができ、製造が容易となる。
【0047】
また、請求項4,請求項9記載の発明によれば、さらに、積層構造の表面からInGaN活性層の上までエッチングしてリッジ構造を形成しているため、p側オーミック電極から注入された電流がp型GaNコンタクト層およびp型AlGaNクラッド層中で横方向に広がることを抑制し、半導体レーザの閾電流をより低減することができる。
【0048】
また、請求項5記載の発明によれば、さらに、InGaN活性層の上までドライエッチングしてリッジ構造を形成するときのドライエッチング用メタルマスクをp側オーミック電極の上に同時に形成することによって、リッジ構造のストライプ幅を5μm以下と狭くした場合でもリッジ頂上部のp型GaNコンタクト層上に形成するp側オーミック電極の位置ずれの発生を防止することができる。従って、リッジストライプ幅をより狭く形成でき、半導体レーザ素子の閾電流をより一層低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体レーザ装置の構成例を示す図である。
【図2】図1の半導体レーザ装置の製造工程例を示す図である。
【図3】本発明に係る半導体レーザ装置の他の構成例を示す図である。
【図4】図3の半導体レーザ装置の製造工程例を示す図である。
【図5】本発明に係る半導体レーザ装置の他の構成例を示す図である。
【図6】図5の半導体レーザ装置の製造工程例を示す図である。
【図7】従来の半導体レーザ装置の構成例を示す図である。
【図8】従来の半導体レーザ装置の構成例を示す図である。
【図9】従来の半導体レーザ装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
101 サファイア基板
102 バッファ層
103 n型GaNコンタクト層
104 n型AlGaNクラッド層
105 InGaN活性層
106 p型AlGaNクラッド層
107 p型GaNコンタクト層
108 SiO2絶縁膜
109 p側オーミック電極
110 n側オーミック電極
112 Auワイヤー
201 p側コンタクト用ストライプ窓
202 n側コンタクト用ストライプ窓
301 電極分離溝
501 リッジストライプ
601 ドライエッチング用メタルマスク

Claims (9)

  1. 絶縁性の基板上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層,n型AlxGa1-xNクラッド層(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層,p型GaNコンタクト層を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の一部を表面からn型GaNコンタクト層に達するまでエッチングして除去し、p型GaNコンタクト層表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜を被覆し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層表面にp側オーミック電極を形成し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層表面に形成されるべきn側オーミック電極とp側電極および絶縁膜上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極とを、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極で同時に形成することを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  2. 絶縁性の基板上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層,n型AlxGa1-xNクラッド層(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層,p型GaNコンタクト層を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の一部を表面からn型GaNコンタクト層に達するまでほぼ垂直にエッチングして除去して、n側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝を形成し、p型GaNコンタクト層表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜を被覆し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層表面にp側オーミック電極を形成し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層表面に形成されるべきn側オーミック電極とp側電極および絶縁膜上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極とを同時に形成するときに、p側オーミック電極とn側オーミック電極とを短絡させないように、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を、基板に対して垂直方向から所定角度傾いた方向から蒸着することを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  3. 絶縁性の基板上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層,n型AlxGa1-xNクラッド層(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層,p型GaNコンタクト層を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の表面からn型GaNコンタクト層に達するまで、基板に対し垂直方向から所定の角度で傾いた斜め方向にドライエッチングして、n側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝を形成し、p型GaNコンタクト層表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜を被覆し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層表面にp側オーミック電極を形成し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層表面に形成されるべきn側オーミック電極とp側電極および絶縁膜上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極とを同時に形成するときに、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を、基板に対して垂直方向から、あるいは、ドライエッチングの傾き方向と逆方向に傾いた斜め方向から蒸着することを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  4. 請求項2または請求項3記載の半導体レーザ装置の製造方法において、さらに、積層構造の表面からInGaN活性層の上までエッチングしてリッジ構造を形成することを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  5. 請求項4記載の半導体レーザ装置の製造方法において、p型GaNコンタクト層上にストライプ形状のp側オーミック電極およびドライエッチング用メタルマスクを形成し、上記ドライエッチング用メタルマスクを用いてInGaN活性層の上までエッチングしてリッジ構造を形成することを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  6. 絶縁性の基板上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層,n型AlxGa1-xNクラッド層(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層,p型GaNコンタクト層を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の一部を表面からn型GaNコンタクト層に達するまでエッチングして除去し、p型GaNコンタクト層表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜を被覆し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層表面にp側オーミック電極が形成され、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層表面に形成されるべきn側オーミック電極とp側電極および絶縁膜上に形成されるべきp側ボンディング用の配線電極とが、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極で同時に形成されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  7. 絶縁性の基板上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層,n型AlxGa1-xNクラッド層(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層,p型GaNコンタクト層を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の一部を表面からn型GaNコンタクト層に達するまでほぼ垂直にエッチングして除去して、n側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝を形成し、p型GaNコンタクト層表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜を被覆し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層表面にp側オーミック電極が形成されており、p側オーミック電極とn側オーミック電極とを短絡させないように、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を、基板に対して垂直方向から所定角度傾いた方向から蒸着して、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層表面にn側オーミック電極が形成され、p側電極および絶縁膜上にp側ボンディング用の配線電極が形成されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  8. 絶縁性の基板上に、少なくとも、n型GaNコンタクト層,n型AlxGa1-xNクラッド層(0<x≦1)、n型またはp型またはノンドープInyGa1-yN活性層(0≦y≦1),p型AlxGa1-xNクラッド層,p型GaNコンタクト層を含む積層構造をエピタキシャル成長し、積層構造の表面からn型GaNコンタクト層に達するまで、基板に対し垂直方向から所定の角度で傾いた斜め方向にドライエッチングして、n側オーミック電極を形成する領域と電極分離溝を形成し、p型GaNコンタクト層表面およびエッチングで除去して表面が露出したn型コンタクト層表面のストライプ状領域を除いて積層構造表面に絶縁膜を被覆し、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のp型GaNコンタクト層表面にp側オーミック電極が形成されており、TiまたはAlと金属との積層構造、あるいはTiまたはAlを含む合金からなる電極を、基板に対して垂直方向から、あるいは、ドライエッチングの傾き方向と逆方向に傾いた斜め方向から蒸着して、絶縁膜で被覆されていないストライプ状のn型コンタクト層表面にn側オーミック電極が形成され、p側電極および絶縁膜上にp側ボンディング用の配線電極が形成されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  9. 請求項7または請求項8記載の半導体レーザ装置において、さらに、積層構造の表面からInGaN活性層の上までエッチングしてリッジ構造が形成されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
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