JP3691914B2 - サイクルミシンの送り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボタン付けミシンを含むサイクルミシンの送り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ボタン付けミシンにおいては、ボタン孔に対応して縫い目を移すために、左右送り及び前後送りを行う送り装置が備えられており、そのようなボタン付けミシンの送り装置として実公昭48−30460号公報に開示されるものが代表的である。
図18は従来の送り装置の機構例を分解して示したもので、図中、前記実公昭48−30460号公報に開示のものと同様の機能部品には同一の符号を付してあり、2はカム軸、3はカム溝、4は左右送りカム、5はカム溝、6は前後送りカム、7はリンク、8は固定軸、9は左右送り腕、10はコロ、11は固定軸、12は揺動台、13は腕、14はコロ、15は弧状ガイド部、16はボタン取付部、17は長溝、18は駆動体、19は移動軸、20は段ねじ、21は前後送り量調節レバー、22は駒、23はリンク、24はリンク、25は移動軸、26は移動軸、27は固定軸である。
【0003】
即ち、この図18に示されるように、従来の送り装置は、カム軸2と一体の左右送りカム4及び前後送りカム6の回転により、その各々のカム溝3,5の曲折に沿ってコロ10,14がそれぞれ左右に移動し、左右送り腕9及び揺動台12の腕13が固定軸8,11を中心にそれぞれ左右に揺動する。
従って、左右送り腕9がリンク7を介し駆動体18の移動軸19を左右に揺動して、駆動体18が角駒20aを枢支する段ねじ20を中心に揺動し、この駆動体18先端のボタン取付部16が、角駒20aの長溝17内の位置により、移動軸19の揺動量に比例して移動軸19と反対方向に揺動する。
【0004】
また、揺動台12の腕13が固定軸11を中心に左右に揺動することにより、揺動台12が固定軸11を中心に前後に揺動して、弧状ガイド部15に係合する駒22が前後送り量調節レバー21と共にほぼ前後方向に揺動し、移動軸25を介してリンク24が固定軸27を中心にほぼ前後方向に揺動する。
このリンク24は前後送り量調節レバー21の前後運動を直線に近い前後運動になるように矯正し、移動軸25及びリンク23を介して駆動体18が、その長溝17を角駒20aに沿って前後動する。
こうして、ボタン取付部16の左右送り及び前後送りが行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような従来の送り装置の構成では、例えば、コの字縫いのものからX縫いに縫い目を変えたり、逆に、X縫いのものからコの字縫いに縫い目を変えようとする場合、カム軸2上の前後送りカム6を所望のタイプのものに交換しなければならなかった。
このように、カム軸2上の前後送りカム6の交換は、ミシンのアームをベッドから分離して、ベッド内部において、カム軸2から前後送りカム6を外してから、別の前後送りカム6をカム軸2に組み付けた後、ベッド上にアームを再び組み付けるといった大変面倒な作業となっていた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、以上のようなボタン付けミシンを含むサイクルミシンにおいて、縫い目を変える場合に、面倒な交換作業を必要とせず、カムの切換が容易に行えるようにした送り装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決すべく請求項1に記載の発明は、
カム溝により形成されるカム部とこのカム部に係合して揺動する揺動部材とをそれぞれ有する前後送りカム及び左右送りカムと、前記両カムにより駆動される駆動体とを備えるサイクルミシンの送り装置において、
前記前後送りカム及び左右送りカムのうち少なくとも一方のカムがカム溝により形成される複数のカム部と、
前記駆動体にリンク部材を介して連結され、かつ、回動操作可能な送り調節部材と、
前記送り調節部材の回動中心を中心とする円弧状のガイド部を有し、前記複数のカム部にそれぞれ係合して互いに独立して揺動する複数の揺動部材とを備え、
前記送り調節部材を回動操作することにより、前記送り調節部材を前記ガイド部を介して前記複数の揺動部材の一方に係合させ、前記複数のカム部を選択的に切換可能とすることを特徴としている。
ここで、サイクルミシンとしては、ボタン取付部を左右送り及び前後送りするボタン付けミシンの他、布押さえをX(左右)−Y(前後)送りして1縫製サイクルを行うもの全てが含まれる。
【0008】
この構成により、カム溝により形成される複数のカム部を切換えることが可能となり、縫い目を変える場合に、面倒な交換作業を必要とせず、カムの切換えが容易に行なえるようにしたものである。
すなわち、複数のカム部にそれぞれ係合する複数の揺動部材が、回動操作可能な送り調節部材にそれぞれ係合して、その回動中心を中心とする円弧状のガイド部を各々有しているため、複数のカム部にそれぞれ係合する複数の揺動部材が各々有する円弧状のガイド部にそれぞれ係合した状態で、送り調節部材を縫い目変更に伴うカム部切換のためにワンタッチで回動操作することができるといった利点が得られる。
従って、縫い目変更をワンタッチ操作により簡単に行うことができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のサイクルミシンの送り装置であって、
前記複数のカム部により複数のボタン付けの縫い目形状を、例えば、コの字縫い用とX縫い等に切換可能とするようにした構成、
を特徴としている。
【0010】
このように、請求項1に記載の複数のカム部により複数のボタン付けの縫い目形状を切換可能としたので、従来は面倒な交換作業なしには不可能であったボタン付けの縫い目形状の変更が、例えば、コの字縫い用とX縫い等の切換操作により簡単に行えるようになる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、
請求項1または2に記載のサイクルミシンの送り装置であって、
前記複数の揺動部材の円弧状のガイド部の端部に跨って係合する位置に前記送り調節部材が来た時は、前記送り調節部材への前記揺動部材の揺動の伝達を遮断する遮断手段を備えた構成、
例えば、両ガイド部の端部とその係合駒との間に遊びを設けたり、揺動部材の揺動吸収機構を設けたり等、
を特徴としている。
【0016】
このように、請求項1または2に記載の両ガイド部の端部に跨って係合する位置に送り調節部材が来た時は、送り調節部材への揺動部材の揺動の伝達を遮断する遮断手段を備える送り装置なので、両ガイド部の端部に跨って送り調節部材が係合した中立状態では、遮断手段により、送り調節部材への揺動部材の揺動の伝達が遮断される。
従って、両ガイド部の端部に跨った送り調節部材の中立状態において、送りが不作動状態になる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、
請求項1または2に記載のサイクルミシンの送り装置であって、
前記円弧状のガイド部の端部に跨って係合する位置に前記送り調節部材が来た時は、ミシンの運転を阻止する規制手段を備えた構成、
例えば、遮断軸に設けた規制部材を、両ガイド部の端部に跨って係合する凹状部を有する駒に干渉させることにより、遮断軸の遮断解除方向への回動を阻止する等、
を特徴としている。
【0018】
このように、請求項1または2に記載の円弧状のガイド部の端部に跨って係合する位置に送り調節部材が来た時は、ミシンの運転を阻止する規制手段を備える送り装置なので、両ガイド部の端部に跨って送り調節部材が係合した中立状態では、規制手段により、ミシンの運転が阻止される。
従って、両ガイド部の端部に跨った送り調節部材の中立状態において、ミシンが運転不能状態になる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、
請求項1〜4のいずれか一項に記載のサイクルミシンの送り装置であって、
前記複数のカム部が、四つ穴ボタンをコ字状の縫い目を縫付けるように一方の揺動部材を揺動させるカム部と、四つ穴ボタンをX字状の縫い目を縫付けるように他方の揺動部材を揺動させるカム部とにより構成され、前記送り調節部材を回動操作して、前記送り調節部材を前記各揺動部材の前記ガイド部の一方に係合させることにより、前記ボタン付け縫い目を切り換えることを特徴としている。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るサイクルミシンの送り装置の実施の各形態例を図1から図17に基づいて説明する。
【0030】
<第1の実施の形態例>
先ず、図1は本発明を適用した第1の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図で、図2はその前後送りカムの切換機構を示した要部平面図である。
また、図3は以上の送り装置の主要機構部を線図で分解して示すと共に、その前後送りカム及び左右送りカムの各カム部のパターンを展開して示した説明図である。
【0031】
これらの図1から図3において、前述した従来例(図18参照)のものと同様に、2はカム軸、3はカム溝、4は左右送りカム、5はカム溝、6は第1の前後送りカム、7はリンク、8は固定軸、9は左右送り腕、10はコロ、11は固定軸、14はコロ、16はボタン取付部、17は長溝、18は駆動体、19は移動軸、20は段ねじ、20aは角駒、21は前後送り量調節レバー、22は駒、23はリンク、24はリンク、25は移動軸、26は移動軸、27は固定軸であり、新たに、31は第1の揺動腕、32は第2の揺動腕、33,34は弧状ガイド部、35は固定軸、36は第2の前後送りカム、37はカム溝、38はコロである。
【0032】
この実施の形態例では、第1の揺動腕31、第2の揺動腕32及び第2の前後送りカム36を設けた点が、前述した従来例(図18参照)のものと異なっており、6を第1の前後送りカムと呼び代えた他は、前述と同様のため、以下では異なる構成について説明する。
即ち、この実施の形態例は、図1から図3に示されるように、第1の揺動腕31と第2の揺動腕32を並べて配置し、第1の揺動腕31の上面に弧状ガイド部33を形成すると共に、第2の揺動腕32の上面にも弧状ガイド部34を形成して、第1の揺動腕31を前記固定軸11を中心に揺動自在とする一方、第2の揺動腕32を固定軸35を中心に揺動自在としている。
そして、前記カム軸2上には、第1の前記前後送りカム6の隣りに並ぶようにして第2の前後送りカム36を組み付けている。この第2の前後送りカム36は、外周カム部としてのカム溝37を有するもので、このカム溝37には、第2の揺動腕32にボルトを介して設けたコロ38が係合している。
【0033】
ここで、前後送り量調節レバー21は、前記移動軸25を中心に回動する第1のレバー21a上に第2のレバー21bを重ねてビス止めして、その下面に下方へ開放する凹状部を有する前記駒22を回動自在に取り付けたものである。この前後送り量調節レバー21の先端部がミシン本体から外部に突出している。
また、第1の揺動腕31の弧状ガイド部33と第2の揺動腕32の弧状ガイド部34は、前後送り量調節レバー21の回動中心である前記移動軸25を中心とした円弧上に連続した状態となるもので、その端部同士は互いに重なることなく若干の隙間が保たれている(図2参照)。
以上の弧状ガイド部33及び弧状ガイド部34は、ミシンのスタート時(動力遮断時)において、同一円弧上に位置するよう初期設定されている。
そして、第1の揺動腕31の固定軸11の中心が、前後送り量調節レバー21の回動中心(移動軸25)を中心とした円弧上に位置している。
なお、第2の揺動腕32の固定軸35を、図2では前後送り量調節レバー21の回動中心(移動軸25)を中心とした円弧上から外側に離れているが、図3に示すように、第2の揺動腕32の固定軸35も、その中心が前後送り量調節レバー21の回動中心(移動軸25)を中心とした円弧上に位置する配置にしてもよい。
【0034】
以上のように、ボタン付けミシンの送り装置において、2つの前後送りカム6,36と、その各々のカム溝5,37にそれぞれ係合して独立に揺動する2つの揺動腕31,32を設けたため、前後送り量調節レバー21を手で回動操作して、下方へ開放する凹状部を有する駒22を弧状ガイド部33,34の何れか一方に係合させることで、以下のように、コの字縫いとX縫いとに切り換えることができる。
即ち、図3に示すように、前記左右送りカム4の前記カム溝3のカムプロフィールをパターンAとする一方、第1の前後送りカム6の前記カム溝5のカムプロフィールをパターンCとして、第2の前後送りカム36の前記カム溝37のカムプロフィールをパターンBとしている。
【0035】
従って、前後送り量調節レバー21の駒22を第1の揺動腕31の弧状ガイド部33に係合させた状態では、図4に示すように、4つ孔ボタンに対応してコの字縫いが行える。
つまり、前記ボタン取付部16に布と共に取り付けられる4つ孔ボタンに対して、図3のカムパターンA,Cに示される1から16の順序に対応して、図4に示した通り、先ず、1の位置で右上のボタン孔に針落ちして、2の位置で左上のボタン孔に移り、3の位置で右上のボタン孔に戻り、4の位置で左上のボタン孔、5の位置で右上のボタン孔、6の位置で左上のボタン孔、7の位置で右上のボタン孔への移動を繰り返して、8の位置で再び右上のボタン孔へ針落ちした後、次の9の位置で今度は右下のボタン孔に移る。
そして、10の位置で左下のボタン孔に移り、11の位置で右下のボタン孔、12の位置で左下のボタン孔、13の位置で右下のボタン孔、14の位置で左下のボタン孔、15の位置で右下のボタン孔への移動を繰り返した後、16の位置で再び右下のボタン孔へ針落ちしてボタン付けを終える。
こうして、コの字縫いのボタン付けが行われる。
【0036】
また、前後送り量調節レバー21の駒22を第2の揺動腕32の弧状ガイド部34に係合させた状態では、図5に示すように、4つ孔ボタンに対応してX縫いが行える。
つまり、前記ボタン取付部16に布と共に取り付けられる4つ孔ボタンに対して、図3のカムパターンA,Bに示される1から16の順序に対応して、図5に示した通り、先ず、1の位置で右下のボタン孔に針落ちして、2の位置で左上のボタン孔に移り、3の位置で右下のボタン孔に戻り、4の位置で左上のボタン孔、5の位置で右下のボタン孔、6の位置で左上のボタン孔、7の位置で右下のボタン孔への移動を繰り返して、8の位置で再び右下のボタン孔へ針落ちした後、次の9の位置で今度は右上のボタン孔に移る。
そして、10の位置で左下のボタン孔に移り、11の位置で右上のボタン孔、12の位置で左下のボタン孔、13の位置で右上のボタン孔、14の位置で左下のボタン孔、15の位置で右上のボタン孔への移動を繰り返した後、16の位置で再び右上のボタン孔へ針落ちしてボタン付けを終える。
こうして、X縫いのボタン付けが行われる。
【0037】
以上の通り、ボタン付けミシンの送り装置において、従来のように面倒なカム交換作業を全く行わずに、前後送り量調節レバー21を手で回動操作して、下方へ開放する凹状部を有する駒22を弧状ガイド部33,34の何れか一方に係合させるだけのワンタッチ操作によって、ボタン付けの縫い目形状をコの字縫いとX縫いとに簡単に切り換えることができる。
従って、作業効率を大幅に改善することができる。
なお、第1の揺動腕31の固定軸11の中心が、前後送り量調節レバー21の回動中心(移動軸25)を中心とした円弧上に位置しているので、第1の揺動腕31の弧状ガイド部33に係合する駒22が固定軸11上に位置する状態に前後送り量調節レバー21を置くことで、前後送り量調節レバー21が前後送りに寄与しない不作動状態が得られる。
また、第2の揺動腕32の固定軸35を、図3のように、中心を前後送り量調節レバー21の回動中心(移動軸25)を中心とした円弧上に位置させ、駒22を固定軸35上に位置する状態に前後送り量調節レバー21を置くことでも、同様に前後送り量調節レバー21が前後送りに寄与しない不作動状態が得られる。
【0038】
<第2の実施の形態例>
図6は本発明を適用した第2の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図で、図7はその矢印A部の拡大図である。
この実施の形態例は、前述した第1の実施の形態例と同様の構成の送り装置において、第1の揺動腕31の弧状ガイド部33と第2の揺動腕32の弧状ガイド部34の互いに対向する端部に跨って駒22が位置する状態で、その弧状ガイド部33,34の端部と駒22の内側との間に隙間を設けて、何れの揺動腕31,32の揺動も駒22を介して前後送り量調節レバー21に伝達されないよう遮断手段を備えるようにしたものである。
【0039】
即ち、遮断手段は、図7に拡大して示したように、両揺動腕31,32の弧状ガイド部33,34の互いに対向する各々の端部を、先細りとなる3面の傾斜面33a,33a,33a,34a,34a,34aとして、これら傾斜面33a,33a,33a,34a,34a,34aと前後送り量調節レバー21の駒22の下方に開放する凹状部との間に、周囲を囲むようにした遊び空間39を形成してなる。
従って、両揺動腕31,32の弧状ガイド部33,34の対向端部に跨って駒22が位置するよう前後送り調節レバー21を中立位置に置いた状態において、両揺動腕31,32と一体の弧状ガイド部33,34の揺動は、駒22の凹状部内で、傾斜面33a,33a,33a,34a,34a,34aの揺動として遊び空間39により吸収されるため、前後送りを行わない中立状態を維持できる。
【0040】
<第3の実施の形態例>
図8は本発明を適用した第3の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図で、図9はその矢印B部の拡大図である。
この実施の形態例は、前述した第1の実施の形態例と同様の構成の送り装置において、第1の揺動腕31の弧状ガイド部33と第2の揺動腕32の弧状ガイド部34の互いに対向する端部の間に駒22が位置する状態で、駒22が弧状ガイド部33,34に接触しないように、弧状ガイド部33,34間が離間しており、その間に吸収機構を設けて、前述した第2の実施の形態例と同様に、何れの揺動腕31,32の揺動も駒22を介して前後送り量調節レバー21に伝達されないよう遮断手段を備えるようにしたものである。
【0041】
即ち、遮断手段は、図9に拡大して示したように、両揺動腕31,32の弧状ガイド部33,34の互いに対向する各々の端部において、第2の揺動腕32の弧状ガイド部34を短く形成して、その第2の揺動腕32の上面に、固定ガイド41をビス止めしている。
そして、この固定ガイド41にスライドブロック42の前後方向の長孔43を係合して、この長孔43の両端部と固定ガイド41の前後両面との間に同じスプリング力を持ったコイルスプリング44,44をそれぞれ介装することにより、第2の揺動腕32の上面にスライドブロック42による吸収機構を前後方向スライド自在に組み付けてなる。
【0042】
このスライドブロック42は、弧状ガイド部34と隣接してその短くした部分の延長上に位置するもので、弧状ガイド部33,34と同様に駒22の凹状部が係合する。
従って、両揺動腕31,32の弧状ガイド部33,34の対向端部の間に駒22が位置するよう前後送り調節レバー21を中立位置に置いた状態において、両揺動腕31,32と一体の弧状ガイド部33,34の揺動は、駒22に伝達されず、駒22の凹状部内で、第2の揺動腕32の上面の固定ガイド41を長孔43内のコイルスプリング44,44で挟んだスライドブロック42の前後動により吸収されるため、前述した第2の実施の形態例と同様に、前後送りを行わない中立状態を維持できる。
【0043】
<第4の実施の形態例>
図10は本発明を適用した第4の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図で、図11はその矢印C部の拡大図である。
この実施の形態例は、前述した第1の実施の形態例と同様の構成の送り装置において、第1の揺動腕31の弧状ガイド部33と第2の揺動腕32の弧状ガイド部34の互いに対向する端部に跨って駒22が位置する状態では、ミシンの運転が行えないようにする規制部材を設けて、駒22が中立位置から移動すると、ミシンの運転を許容する規制手段を備えるようにしたものである。
【0044】
即ち、規制手段は、公知のようにボタン付けミシンに備えられる遮断軸45上に(例えば、特公平8−4667号公報参照)、規制レバー46を一体に組み付けて、この規制レバー46の先端の規制部47を、図11に拡大して示すように、両弧状ガイド部33,34の対向端部に跨って係合した状態の駒22に当接可能としてなる。
こうすれば、両弧状ガイド部33,34の対向端部に跨って駒22が係合した中立状態においては、遮断軸45上の規制レバー46の先端の規制部47が、図11に示したように、駒22の前面に突き当たって、規制レバー46の後方への揺動を阻止する。
従って、遮断軸45の遮断解除方向への回転が阻止され、ミシンの運転が行えないよう規制できる。
そして、駒22を中立位置から移動させて、弧状ガイド部33,34の何れか一方側に駒22が係合する状態に前後送り量調整レバー21を置くことで、規制レバー46の後方への揺動が許容されて、弧状ガイド部33,34の端部間の隙間に規制レバー46が進入できるため、遮断軸45が遮断解除方向へ回転して、ミシンの運転が行えるものとなる。
【0045】
<第5の実施の形態例>
図12は本発明を適用した第5の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図である。
この実施の形態例は、前述した第1の実施の形態例と基本的には同様の構成の送り装置において、左右送り腕9から駆動体18への連動機構を変更すると共に、前後送り量調節レバー21から駆動体18への連動機構を変更したものである。
【0046】
即ち、左右送り腕9から駆動体18への連動機構に関して、前述した従来例(図18参照)及び各実施の形態例(図1、図6、図8、図10参照)では、左右送り腕9は、リンク7及び移動軸19を介して駆動体18の後端部に連結されていたが、図12に示すように、左右送り腕9側のリンク7と駆動体18の中間部上に移動軸26を介して取り付けたリンク23との間に、ベルクランク51を介設した構成としている。
具体的には、角部の固定軸52を中心に回動するベルクランク51の一端部を移動軸19を介して、左右送り腕9側のリンク7に連結する一方、ベルクランク51の他端部を図示しない移動軸を介して、駆動体18の中間部上のリンク23に連結する。
【0047】
また、前後送り量調節レバー21から駆動体18への連動機構に関しては、前述した従来例(図18参照)及び各実施の形態例(図1、図6、図8、図10参照)では、前後送り量調節レバー21は、固定軸27を中心に回転するリンク24及び移動軸25を介して、駆動体18の中間部上のリンク23に連結されていたが、図12に示すように、前後送り量調節レバー21の移動軸25と駆動体18の後端部との間に、ベルクランク53及びリンク54を介設した構成としている。
具体的には、角部の固定軸27を中心に回動するベルクランク53の一端部を移動軸25を介して前後送り量調節レバー21に連結する一方、ベルクランク53の他端部を図示しない移動軸を介してリンク54の一端部に連結して、このリンク54の他端部を図示しない移動軸を介して駆動体18の後端部に連結する。
【0048】
以上のように、左右送り腕9側のリンク7と駆動体18の中間部上のリンク23との間にベルクランク51を介設して、前後送り量調節レバー21の前端部と駆動体18の後端部との間にベルクランク53及びリンク54を介設したことにより、第1のカム6、第2のカム36が左右方向の送りを付与することとなり、また、カム4が前後方向の送りを付与することとなる。
つまり、左右送り腕9から駆動体18への連動機構と前後送り量調節レバー21から駆動体18への連動機構とがX−Y方向に直交した送り機構によっても、前述した第1の実施の形態例と同様のボタン付けの縫い目形状をワンタッチで切換操作することができることは勿論である。
【0049】
<第6の実施の形態例>
図13は本発明を適用した第6の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図で、図14はその左右送りカムの切換機構を示した要部平面図である。
この実施の形態例は、前述した第1の実施の形態例と基本的には同様の構成の送り装置において、左右送り腕9と駆動体18の後端部との間のリンク7を無くして、左右送りカム及び左右送り腕を追加すると共に、左右送り機構の切換手段を備えたものである。
なお、以下では、4を第1の左右送りカム、9を第1の左右送り腕9と呼び代える。
【0050】
即ち、この実施の形態例では、図13に示されるように、カム軸2上に、第1の左右送りカム4の隣りに並ぶようにして第2の左右送りカム55を組み付けている。この第2の左右送りカム55は、外周カム部としてのカム溝56を有するものである。
そして、このカム溝56に係合するコロ57がボルトを介して設けられると共に、固定軸58を中心として揺動する第2の左右送り腕59を、第1の左右送り腕9と並ぶようにして配設している。
また、前記駆動体18の後端部に移動軸61を介して連結した前後揺動自在な左右送り調節レバー62を設けている。
【0051】
この左右送り調節レバー62は、中間部の屈曲部63を挟むようにして一対の駒64,65を回動自在に組み付けて備えたものである。
この一対の駒64,65は、下方に開放する凹状部を有しており、第1の左右送り腕9及び第2の左右送り腕59の上面先端部には、駒64,65の凹状部が各々係合する弧状ガイド部66,67がそれぞれ形成されている。
以上の第1の左右送り腕9の弧状ガイド部66と第2の左右送り腕59の弧状ガイド部67は、図14に示されるように、左右送り調節レバー62の回動中心である移動軸61を中心とした円弧上に連続した状態となるものである。
【0052】
なお、図14に示したように、第2の左右送り腕59の弧状ガイド部67に駒65が係合している時は、第1の左右送り腕9の弧状ガイド部66から駒64が離れた状態にあり、逆に、第2の左右送り腕59の弧状ガイド部67から駒65が離れている時には、第1の左右送り腕9の弧状ガイド部66に駒64が係合した状態にある。
このような関係となるように、左右送り調節レバー62が駆動体18後端部の移動軸61を中心に前後揺動して切換操作される。
【0053】
以上のように、前述した第1の実施の形態例と同様の左右送りカム4及び左右送り腕9と前後送り機構(前後送りカム6,36及び揺動腕31,32)の切換手段(前後送り量調節レバー21)に加えて、第2の左右送りカム55及び第2の左右送り腕59を追加して、第1の左右送り腕9と第2の左右送り腕59とに選択的に係合する左右送り調節レバー62とを備えたことにより、前述した第1の実施の形態例におけるボタン付け縫い目形状の切換操作に加えて、新設した第2の左右送りカム55及び第2の左右送り腕59と左右送り調節レバー62との組み合わせの分だけボタン付け縫い目形状を増やしてさらに切換操作することができる。
しかも、以上の左右送り機構の増加により増えたボタン付けの縫い目形状を、前述した第1の実施の形態例と同様に、ワンタッチで切換操作することができる。
【0054】
<変形例>
先ず、図15はカム位置切換タイプとした場合の要部を示した概略平面図である。
この変形例は、図示のように、前述した従来例(図18参照)と同様に、単独の揺動台12を採用した上で、カム軸2上に単独の前後送りカム71を軸線方向に沿って移動自在に組み付けて、この移動自在な前後送りカム71の外周に第1のカム溝72と第2のカム溝73を2つ並べて形成すると共に、その前後送りカム71に係合するカム移動部材74を設けると共に、コロ14を出没自在としたものである。
【0055】
このような構成の変形例によれば、図示のように、第2のカム溝73にコロ14が係合した状態から、そのコロ14を手動操作(直接操作及び遠隔操作も含む)または電磁石を用いる等の自動により第2のカム溝73から抜いて、カム移動部材74を同様に手動操作または自動により移動して前後送りカム71を軸線方向に沿って移動した後、第1のカム溝72にコロ14を係合させる。
なお、第1のカム溝72から第2のカム溝73へのコロ14の切換動作も同様に行われる。
以上の通り、2つのカム溝72,73を有する前後送りカム71の位置を切り換えて、1つの揺動台12により前後送り機構を切換操作ようにしてもよい。
【0056】
また、図16はコロ切換タイプとした場合の要部を示した概略平面図である。
この変形例は、図示のように、カム軸2上に単独の前後送りカム75を組み付けて固定し、この前後送りカム75の外周に第1のカム溝76と第2のカム溝77を2つ並べて形成した上で、単独の揺動台81を採用し、この揺動台81には、第1のカム溝76と第2のカム溝77に対応する2つの孔82,83を形成して、これら2つの孔82,83の位置にコロ14を切換可能としたものである。
【0057】
このような構成の変形例によれば、図示のように、第1のカム溝76にコロ14が係合した状態から、そのコロ14を手動操作(直接操作及び遠隔操作も含む)または電磁石を用いる等の自動により第1のカム溝76及び揺動台81の孔82から抜いて、揺動台81の孔83から第2のカム溝77にコロ14を係合させる。
なお、第2のカム溝77から第1のカム溝76へのコロ14の切換動作も同様に行われる。
以上の通り、単独の前後送りカム71に設けた2つのカム溝76,77に対しコロ14の位置を切り換えて、1つの揺動台81により前後送り機構を切換操作するようにしてもよい。
【0058】
さらに、図17はガイド部切換タイプとした場合であり、(a)はガイド部の構成を示した平面図、(b)は切換部の構成を示した側面図である。
この変形例は、先ず、図17(a)に示されるように、前述した各実施の形態例(図1、図6、図8、図10、図12、図13参照)と同様に、第1の揺動腕31と第2の揺動腕32において、第1の揺動腕31に所定幅の弧状ガイド部91を形成し、第2の揺動腕32に弧状ガイド部91と同幅である弧状ガイド部92を形成して、この弧状ガイド部92の上に弧状ガイド部91を延長して重なるようにしている。
そして、図17(b)に示されるように、前後送り量調節レバー21に備えられる駒22の凹状部内に、弧状ガイド部91あるいは弧状ガイド部92に係合する凹状部を有する小さい切換駒93を上下移動可能に組み付けたものである。
【0059】
このような構成の変形例によれば、図17(b)に実線で示したように、駒22の凹状部内の上部に切換駒93を位置させた状態では、この切換駒93が第1の揺動腕31に設けた弧状ガイド部91に係合する。
また、図17(b)に仮想線で示したように、駒22の凹状部内の下部に切換駒93を位置させた状態では、この切換駒93が第2の揺動腕32に設けた弧状ガイド部92に係合する。
以上の切換駒93の上下位置切換動作は、手動操作(直接操作及び遠隔操作も含む)または電磁石を用いる等の自動により行われるものである。
以上の通り、2つの弧状ガイド部91,92を上下に配置させて、駒22内の切換駒93の位置を上下に切り換えて、前後送り機構を切換操作ようにしてもよい。
【0060】
なお、以上の実施の各形態例においては、ボタン付けミシンとしたが、本発明の送り装置はこれに限定されるものではなく、X−Y送りを行うサイクルミシン全般に適用され得るものである。
そして、実施の形態例では、円周カムのカム溝としたが、側面カムでもよく、カム部は溝に限らず凸部でもよい。
また、縫い目の種類についてもコの字縫いやX縫いに限らず任意であり、その他、カム部を3個以上として、これに応じて揺動部材も3個以上としたり、さらに、構成部品の種類や具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明に係るサイクルミシンの送り装置によれば、複数のカム部にそれぞれ係合する複数の揺動部材が、回動操作可能な送り調節部材にそれぞれ係合して、その回動中心を中心とする円弧状のガイド部を各々有しているため、複数のカム部にそれぞれ係合する複数の揺動部材が各々有する円弧状のガイド部にそれぞれ係合した状態で、送り調節部材を縫い目変更に伴うカム部切換のためにワンタッチで回動操作することができるといった利点が得られる。
従って、縫い目変更をワンタッチ操作により簡単に行うことができる。
【0062】
請求項2に記載の発明に係るサイクルミシンの送り装置によれば、複数のカム部により複数のボタン付けの縫い目形状を切換可能としたため、請求項1に記載の発明により得られる効果に加えて、従来は面倒な交換作業なしには不可能であったボタン付けの縫い目形状の変更を、例えば、コの字縫い用とX縫い等の切換操作によって、簡単に行うことができるようになるといった利点が得られる。
【0065】
請求項3に記載の発明に係るサイクルミシンの送り装置によれば、両ガイド部の端部に跨って係合する位置に送り調節部材が来た時は、送り調節部材への揺動部材の揺動の伝達を遮断する遮断手段を備えたため、請求項1または2に記載の発明により得られる効果に加えて、両ガイド部の端部に跨って送り調節部材が係合した中立状態においては、遮断手段によって、送り調節部材への揺動部材の揺動の伝達を遮断することができるといった利点が得られる。
従って、両ガイド部の端部に跨った送り調節部材の中立状態では、送りを不作動状態にすることができる。
【0066】
請求項4に記載の発明に係るサイクルミシンの送り装置によれば、両ガイド部の端部に跨って係合する位置に送り調節部材が来た時は、ミシンの運転を阻止する規制手段を備えたため、請求項1または2に記載の発明により得られる効果に加えて、両ガイド部の端部に跨って送り調節部材が係合した中立状態においては、規制手段によって、ミシンの運転を阻止することができるといった利点が得られる。
従って、両ガイド部の端部に跨った送り調節部材の中立状態では、ミシンを運転不能状態にすることができる。
【0071】
請求項5に記載の発明に係るサイクルミシンの送り装置によれば、特に、四つ穴ボタンをコ字状の縫い目を縫付けるように一方の揺動部材を揺動させるカム部と、四つ穴ボタンをX字状の縫い目を縫付けるように他方の揺動部材を揺動させるカム部とにより構成され、送り調節部材を回動操作して、送り調節部材を前記各揺動部材の前記ガイド部の一方に係合させることにより、ボタン付け縫い目を切り換えるため、請求項1から請求項4の何れかに記載の発明により得られる効果に加えて、2つの前後送りカムの各カム部にそれぞれ係合する2つの揺動部材のガイド部に係合する送り調節部材を回動操作することにより、任意のカム部を選択して切り換えることで、ボタン付けの際において、コの字縫いとX縫いとに切り換えることができるといった利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図である。
【図2】図1の前後送りカムの切換機構を示した要部平面図である。
【図3】図1の送り装置の主要機構部を線図で分解して示すと共に、その前後送りカム及び左右送りカムの各カム部のパターンを展開して示した説明図である。
【図4】図3の前後送りカム及び左右送りカムの組み合わせによるコの字縫いの場合における縫い目の順序を例示した平面図である。
【図5】図3の前後送りカム及び左右送りカムの組み合わせによるX縫いの場合における縫い目の順序を例示した平面図である。
【図6】本発明を適用した第2の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図である。
【図7】図6の矢印A部の拡大図である。
【図8】本発明を適用した第3の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図である。
【図9】図8の矢印B部の拡大図である。
【図10】本発明を適用した第4の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図である。
【図11】図10の矢印C部の拡大図である。
【図12】本発明を適用した第5の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図である。
【図13】本発明を適用した第6の実施の形態例としての送り装置を構成する機構を示す分解斜視図である。
【図14】図13の左右送りカムの切換機構を示した要部平面図である。
【図15】変形例を示すもので、カム位置切換タイプとした場合の要部を示した概略平面図である。
【図16】変形例を示すもので、コロ切換タイプとした場合の要部を示した概略平面図である。
【図17】変形例を示すもので、ガイド部切換タイプとした場合であり、(a)はガイド部の構成を示した平面図、(b)は切換部の構成を示した側面図である。
【図18】従来の送り装置を構成する機構例を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
2 カム軸
3 カム部
4 左右送りカム
5 カム部
6 第1の前後送りカム
7 リンク
8 固定軸
9 左右送り腕(揺動部材)
10 コロ
11 固定軸
14 コロ
16 ボタン取付部
17 長溝
18 駆動体
19 移動軸
20 段ねじ
20a 角駒
21 前後送り調節部材
22 駒
23 リンク
24 リンク
25 移動軸
26 移動軸
27 固定軸
31 第1の揺動部材
32 第2の揺動部材
33,34 弧状ガイド部
35 固定軸
36 第2の前後送りカム
37 カム部
38 コロ
39 遮断手段(遊び空間)
41 固定ガイド
42 遮断手段(吸収機構:スライドブロック)
43 長溝
44 コイルスプリング
45 遮断軸
46 規制手段(規制レバー)
47 規制部
51 ベルクランク
52 固定軸
53 ベルクランク
54 リンク
55 第2の左右送りカム
56 カム部
57 コロ
58 固定軸
59 第2の左右送り腕(揺動部材)
61 移動軸
62 左右送り調節部材
64,65 駒
66,67 弧状ガイド部
71 前後送りカム
72,73 カム部
74 カム移動部材
75 前後送りカム
76,77 カム部
81 揺動部材
82,83 孔
91 幅狭の弧状ガイド部
92 幅広の弧状ガイド部
93 切換駒
Claims (5)
- カム溝により形成されるカム部とこのカム部に係合して揺動する揺動部材とをそれぞれ有する前後送りカム及び左右送りカムと、前記両カムにより駆動される駆動体とを備えるサイクルミシンの送り装置において、
前記前後送りカム及び左右送りカムのうち少なくとも一方のカムがカム溝により形成される複数のカム部と、
前記駆動体にリンク部材を介して連結され、かつ、回動操作可能な送り調節部材と、
前記送り調節部材の回動中心を中心とする円弧状のガイド部を有し、前記複数のカム部にそれぞれ係合して互いに独立して揺動する複数の揺動部材とを備え、
前記送り調節部材を回動操作することにより、前記送り調節部材を前記ガイド部を介して前記複数の揺動部材の一方に係合させ、前記複数のカム部を選択的に切換可能とすることを特徴とするサイクルミシンの送り装置。 - 前記複数のカム部により複数のボタン付けの縫い目形状を切換可能としたこと、を特徴とする請求項1に記載のサイクルミシンの送り装置。
- 前記複数の揺動部材の円弧状のガイド部の端部に跨って係合する位置に前記送り調節部材が来た時は、前記送り調節部材への前記揺動部材の揺動の伝達を遮断する遮断手段を備えたこと、を特徴とする請求項1または2に記載のサイクルミシンの送り装置。
- 前記円弧状のガイド部の端部に跨って係合する位置に前記送り調節部材が来た時は、ミシンの運転を阻止する規制手段を備えたこと、を特徴とする請求項1または2に記載のサイクルミシンの送り装置。
- 前記複数のカム部が、四つ穴ボタンをコ字状の縫い目を縫付けるように一方の揺動部材を揺動させるカム部と、四つ穴ボタンにX字状の縫い目を縫付けるように他方の揺動部材を揺動させるカム部とにより構成され、前記送り調節部材を回動操作して、前記送り調節部材を前記各揺動部材の前記ガイド部の一方に係合させることにより、前記ボタン付け縫い目を切換えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のサイクルミシンの送り装置。
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