JP2000167273A - ミシンの送り発生装置 - Google Patents

ミシンの送り発生装置

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JP2000167273A JP10343803A JP34380398A JP2000167273A JP 2000167273 A JP2000167273 A JP 2000167273A JP 10343803 A JP10343803 A JP 10343803A JP 34380398 A JP34380398 A JP 34380398A JP 2000167273 A JP2000167273 A JP 2000167273A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スーパー模様を縫製するときの正送りと逆送
りの送り量比率を、その他のボタンホール縫目やジグザ
グ縫目等に影響させることなく微調節可能にすること、
送り量微調節機構を簡単化すること、送り量微調節を微
調節ツマミで容易に行えること。 【解決手段】 支軸24に回転可能に枢支された送りカ
ム群19のうちのスーパー送りカム19B,19Cを、
支軸24に外嵌させた偏心スリーブ71を介して支軸2
4に対して偏心させる送り量微調節機構70を設けたの
で、正送りに逆送りをサイクリックに行なう「スモッキ
ング」等のスーパー模様用を形成するときに、微調節ツ
マミ72を手動操作で回転させるだけで、スーパー模様
以外の直線模様用やジグザグ模様用に影響させることな
く、正送りと逆送りの送り量比率を簡単に微調節するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンの送り発生
装置に関し、特に針揺動に正送り及び逆送りを組み合わ
せたスーパー模様を縫製するときの正送りと逆送りの送
り量比率を簡単に微調節できるようにしたものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、針棒を揺動させる複数の針振りカ
ムからなる針振りカム群と、送り調節器の傾斜角度を調
節して送り量を設定する複数の送りカムからなる送りカ
ム群とを備えた機械駆動式のジグザグミシンにおいて
は、模様選択ダイヤルを手動操作で回転させて模様を選
択することにより、カム従動子がその模様に対応する針
振りカム及び送りカムに夫々移動し、これらカム従動子
の揺動により針棒が揺動するとともに、設定された送り
量で送り歯が移動し、これら針振り動作と送り動作とに
より、加工布に種々の縫目模様が形成できるようになっ
ている。
【0003】即ち、模様選択ダイヤルにより選択して縫
製可能な縫目模様としては、直線模様やジグザグ模様、
たち目かがり、パッチワーク用模様等を含む基本的な複
数の縫目模様があり、更に、この基本模様を形成すると
きに、正送り(前進送り)に加えて逆送り(後進送り)
をサイクリックに実行することにより、スーパー模様と
呼ばれる複数種類の縫目模様を形成できることから、4
0〜50種類もの多数の縫目模様が縫製できるようにな
っている。
【0004】ところで、正送りに逆送りをサイクリック
に実行することでスーパー模様の縫目を形成するに際し
て、送り歯の針板上での前方への移動量と後方への移動
量が等しいにも拘わらず、縫製に供する加工布の種類や
加工布に対する縫製方向によっては、加工布の送り歯に
よる実際の送り量が正送りと逆送りとで異なる場合があ
る。例えば、伸縮性に富んだ伸び易い加工布を縫製する
場合に、正送りによる伸び量と逆送りによる伸び量とが
異なることから、奇麗なスーパー模様を縫製できないこ
とになる。
【0005】例えば、図11(a)に示すように、基本
的な縫目模様「3点ジグザグ」に対して、正送り→逆送
り→正送り→正送り→逆送り→正送り→・・・のよう
に、逆送りをサイクリックに実行した枡目状のスーパー
模様「スモッキング」となるべきであるが、結果的に、
逆送り量が正送り量に対して少ないときには、図11
(b)に示すように、縫目が接触せずに開いて送り不良
の縫目となり、また逆送り量が正送り量に対して多いと
きには、図11(c)に示すように、縫目が交差した送
り不良の縫目となる。
【0006】このような場合には、送り調節器を逆送り
側又は正送り側に傾けたアンバランス状態にすることで
送り量補正を行ない、逆送り量と正送り量とが等しくな
るように調節するようにしている。しかし、送り調節器
の傾きを変更して送り量補正を行なうことから、スーパ
ー模様だけでなく、ボタンホール縫目やジグザグ縫目等
の全ての縫目模様に対して送り量が補正されるので、送
り量補正をしなくてもよいボタンホール縫目やジグザグ
縫目が、設定した送りピッチとは異なる送り量で縫製さ
れてしまうという問題がある。
【0007】ところで、特公昭56−50997号公報
に記載の「ミシンの送り制御装置」においては、スーパ
ー模様用の送りカムやボタンホール縫目用の送りカムを
有する積層カム群を設け、スーパー模様の縫製時におけ
る送り量微調節を、専用の微調節ツマミ等を設けること
なく、送り量調節ダイヤルにより行な得るようにし、送
り量を大きく設定したスーパー模様を縫製するときに
は、正送りと逆送りの送り量比率を微調節可能にし、ま
た送り量を小さく設定してボタンホール縫目を縫製する
ときには、送りカムの第1カム又は第2カムに基づいて
送り量を制御するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した特公昭56−
50997号公報に記載の技術においては、送り量が大
きいスーパー模様を縫製するときには、正送りと逆送り
の送り量比率を微調節可能にする一方、送り量が小さい
ボタンホール縫目を縫製するときには、送り量を送りカ
ムで制御するようにして、スーパー模様に対する微調節
がこのボタンホール縫目に影響しないようになっている
が、送りカム群以外に送りカムを別途設けること、この
送りカム用の制御レバーや自動送りレバー、更にはホル
ダ枠やホルダー体などの多数の部品を必要とするととも
に、これら部品の加工精度が要求され、ミシンの送り発
生装置が大型化すること、組み立て作業が複雑化するこ
と、それ故にコスト高になること、等の問題がある。
【0009】本発明の目的は、スーパー模様を縫製する
ときの正送りと逆送りの送り量比率を、その他のボタン
ホール縫目やジグザグ縫目等に影響させることなく微調
節可能にすること、送り量微調節機構を簡単化するこ
と、送り量微調節を微調節ツマミで容易に行えること、
などである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1のミシンの送り
発生装置は、支軸に回転可能に枢支された複数の送りカ
ムを含む送りカム群と、この送りカム群の1つの送りカ
ムに当接する送り従動子と、この送り従動子の揺動を送
り調節器に伝達する送り伝達機構とを有し、送り従動子
を送りカム群の積層方向へ移動させて送りカムを選択す
るようにしたミシンの送り発生装置において、送りカム
群は、スーパー模様用のスーパー送りカムと直線模様用
やジグザグ模様用のジグザグ送りカムとを有し、スーパ
ー送りカムを、支軸に外嵌させた偏心スリーブを介して
支軸に対して偏心させることで、正送りと逆送りの送り
量比率を微調節する送り量微調節機構を設けたことを特
徴とするものである。
【0011】縫目模様の形成に供する送りを発生する為
の送りカム群は支軸に回転可能に枢支され、ミシン主軸
の回転に同期して一体的に回転駆動され、この送りカム
群の1つの送りカムに当接する送り従動子の揺動が送り
伝達機構を介して送り調節器に伝達され、縫目模様に応
じて送り調節器の傾きが変更されることで正送りと逆送
りの送り量が夫々設定される。
【0012】ところで、加工布の実際の送り量が正送り
と逆送りとで異なる場合には、送り量微調節機構によ
り、送りカム群に含まれる複数の送りカムのうち、スー
パー模様用のスーパー送りカムだけを、支軸に外嵌させ
た偏心スリーブを介して支軸に対して偏心させることに
より、正送りと逆送りの送り量比率を微調節することが
できる。また、支軸に偏心スリーブを外嵌させてスーパ
ー送りカムを偏心させるだけなので、送り量微調節機構
を簡単化することができる。但し、この送り量微調節機
構による送り量比率の微調節は、スーパー送りカムを用
いたスーパー模様に対してだけ作用するので、その他の
ジグザグ送りカムを用いた直線模様用やジグザグ模様用
には適用されるものではない。
【0013】請求項2のミシンの送り発生装置は、請求
項1の発明において、前記スーパー送りカムは偏心スリ
ーブに回転可能に外嵌されたことを特徴とするものであ
る。即ち、縫目形成に際して送りカム群が支軸に枢支さ
れながらミシン主軸により回転駆動されるときには、ス
ーパー送りカムをその他のジグザグ送りカムと同期した
状態で、偏心スリーブを介して支軸に対して回転させる
ことができ、送り従動子の揺動が可能になる。
【0014】請求項3のミシンの送り発生装置は、請求
項1又は2の発明において、前記送り量微調節機構の偏
心スリーブを手動操作により支軸に対して回転させる手
動操作手段を設けたことを特徴とするものである。即
ち、微調節ツマミ等の手動操作手段を手動操作すること
により、送り量微調節機構の偏心スリーブを支軸に対し
て回転させて送り量を微調節できるので、送り量比率の
微調節操作が簡単化する。
【0015】請求項4のミシンの送り発生装置は、請求
項1〜3の何れかの発明において、前記手動操作手段
は、偏心スリーブの一端部に形成したギヤ部と、このギ
ヤ部に噛合するギヤを有する微調節ツマミとを有するこ
とを特徴とするものである。即ち、微調節ツマミを右回
転又は左回転させるだけで、この微調節ツマミのギヤに
噛合するギヤ部を形成した偏心スリーブが同時に回転さ
れて偏心位置が移動するので、微調節ツマミの回動量と
回動方向とにより、送り量比率を容易に且つ簡単に微調
節することができる。
【0016】請求項5のミシンの送り発生装置は、請求
項1〜4の何れかの発明において、前記スーパー送りカ
ムは、スーパー送りカムとこれに隣接するジグザグ送り
カムとに設けられた係合凸部とこれに係合可能な係合凹
部とを介して回転駆動されるように構成されたことを特
徴とするものである。即ち、ジグザグ送りカムがミシン
主軸により回転駆動されるときに、スーパー送りカム
は、回転駆動系を個別に設けることなく、このスーパー
送りカムとこれに隣接するジグザグ送りカムとに設けら
れた係合凸部とこれに係合可能な係合凹部とを介して、
ジグザグ送りカムと同期して一体的に回転駆動される。
【0017】請求項6のミシンの送り発生装置は、請求
項1〜5の何れかの発明において、前記係合凸部は係合
ピンであり、前記係合凹部は係合ピンに係合可能な小判
穴であることを特徴とするものである。即ち、偏心スリ
ーブを支軸に対して回転させることでスーパー送りカム
を偏心運動させるときに、係合凸部である係合ピンがこ
れに係合する係合凹部である小判穴に対して相対的に移
動するような場合でも、この移動を小判穴であるが故に
吸収することができ、スーパー送りカムはこれら係合ピ
ンと小判穴との係合に何ら規制されることなく偏心運動
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基いて説明する。本実施形態は、針棒上下動機
構、針棒揺動機構、送り駆動機構などを備え、複数の実
用模様やスーパー模様に関する針振り動作や送り動作
を、カムやリンク機構により発生させて縫製するように
した機械式ジグザグミシンの送り発生装置に本発明を適
用した場合の一例である。
【0019】図1に示すように、このジグザグミシンM
においては、ベッド部1の右端部に脚柱部2が立設さ
れ、この脚柱部2の上端から左方に延びるアーム部3は
ベッド部1の上方に対向するように水平に配設され、こ
のアーム部3の頭部4には縫針9を着脱可能に装着され
た針棒8と押え足(図示略)を装着した押え棒(図示
略)とが上下方向向きに配設されている。前記針棒8
は、上端部がダイキャスト製のミシンフレームに枢支ピ
ン6を介して揺動自在に枢支された針棒支持部材7に、
上下動可能に且つ揺動可能に支持されている。
【0020】前記アーム部3内には、ミシンフレームに
回転可能に支持された主軸10が水平に配設され、図示
外のミシンモータで所定の回転方向に回転駆動されるよ
うになっている。そして、針棒8は、主軸10に連結さ
れた針棒上下動機構(図示略)により針棒抱きを介して
上下駆動されるとともに、後述する針振り機構17に連
結された揺動用連杆13を介して針棒支持部材7が揺動
するのと同時に揺動可能になっている。次に、前記脚柱
部2に設けられた模様選択装置15について、図1〜図
7に基づいて説明する。
【0021】この模様選択装置15は、16枚の針振り
カム16a〜16pを一体的に積層した針振りカム群1
6と、針振り従動子31の揺動を針棒8の揺動に変換す
る針振り機構17と、針振り従動子31を針振りカム群
16の何れかの針振りカム16a〜16pに対応させる
ようにその積層方向Sへ移動させる針振り従動子移動機
構18と、3枚の送りカム19A〜19Cからなる送り
カム群19と、送り従動子36の揺動を送り調節器37
に伝達する送り伝達機構20と、送り従動子36を送り
カム群19の何れかの送りカム19A〜19Cに対応す
るようにその積層方向Sに移動させる送り従動子移動機
構21と、針振り従動子31を針振りカムからリリース
させ且つ送り従動子36を送りカム19A〜19Cから
リリースさせるリリース機構22とを有している。
【0022】図2、図6に示すように、前記針振りカム
群16と送りカム群19とは、前後方向向きに配設され
た支軸24であって、脚柱部2の前側フレーム11と後
側フレーム12とに前後両端部が夫々固着された支軸2
4に、夫々回転自在に枢支されている。そして、これら
両カム群16,19の間に一体的に設けられたウォーム
ホイール25が主軸10に設けられたウォームギヤ26
に噛合されており、主軸10が回転されるのと同時に、
そのウォームギヤ26によりウォームホイール25が回
転駆動され、これら両カム群16,19が所定の回転方
向に同期して回転駆動されるようになっている。ここ
で、積層方向Sとは、これら複数枚の針振りカム16a
〜16pや送りカム19A〜19Cを積層した方向であ
って、前後方向と平行な方向である。
【0023】即ち、針振りカム群16には16枚の針振
りカム16a〜16pが一体的に積層され、また送りカ
ム群19には、直線模様用やジグザグ模様用の1枚のジ
グザグ送りカム19Aと、スーパー模様用の2枚のスー
パー送りカム19B,19Cとが含まれている。これら
2枚のスーパー送りカム19B,19Cは一体的に積層
され、ジグザグ送りカム19Aとは別体になっており、
ジグザグ送りカム19Aだけが針振りカム群16と一体
的に回転駆動されるようになっている。
【0024】それ故、ジグザグ送りカム19Aとこれら
針振りカム16a〜16pの何れかを組み合わせること
により、「直線」、「ジグザグ」、「サテンステッ
チ」、更にはボタンホール縫目など多数の縫目模様が形
成できるようになっている。また、スーパー送りカム1
9B,19Cとこれら針振りカム16a〜16pの何れ
かを組み合わることにより、正送りに逆送りをサイクリ
ックに適用した「たちめかがり」、「スモッキング」、
「ファゴティング」等の多数のスーパー模様が形成でき
るようになっている。
【0025】ここで、そのスーパー送りカム19B,1
9Cを支軸24に対して偏心させることで、送り歯5に
よる正送りと逆送りの送り量比率を微調節する送り量微
調節機構70について、各機構の説明に先立って説明し
ておく。前記支軸24のジグザグ送りカム19Aとフレ
ーム12との間に対応する後端部分に、所定長さを有す
る偏心スリーブ71が回転可能に外嵌され、積層された
スーパー送りカム19B,19Cと、これらの後端部に
一体的に形成されたスリーブ体19dとが、その偏心ス
リーブ71に回転可能に外嵌されている。
【0026】前記偏心スリーブ71の後端部にはギヤ部
71aが形成されている。そして、その左側のフレーム
12には、図2、図4に示すように、微調節ツマミ72
(これが手動操作手段に相当する)が回転可能に枢支さ
れ、この微調節ツマミ72に形成されたギヤ72aが偏
心スリーブ71のギヤ部71aに噛合されている。ここ
で、微調節ツマミ72は、そのギヤ72aとストップリ
ング73とでフレーム12を前後から押圧挟持すること
で、縫製時の振動などで簡単に回転しないように保持さ
れている。しかし、操作者が指により、又は工具を用い
て微調節ツマミ72を時計回り方向又は反時計回り方向
に回転させることができ、その回転した位置に確実に保
持される。
【0027】そして、常には図8に示すように、偏心ス
リーブ71の中心位置、つまり偏心位置Hは支軸24の
中心位置Pに対して上側に位置するように、偏心スリー
ブ71の回転位置が設定されている。ところで、前記ジ
グザグ送りカム19Aの後端面には、後方に突出する係
合ピン74が固着され、この係合ピン74に係合可能な
小判穴75がスーパー送りカム19B,19Cの略前半
部分に形成されている。これにより、スーパー送りカム
19B,19Cは、係合ピン74と小判穴75との係合
を介して、ジグザグ送りカムカム19Aと同期して一体
的に回転駆動される。
【0028】そして、図9に示すように、微調節ツマミ
72を反時計回り方向に回転させることにより、偏心位
置Hが支軸24の中心位置Pよりも右側に移動するよう
になり、図10に示すように、微調節ツマミ72を逆に
時計回り方向に回転させることにより、偏心位置Hが支
軸24の中心位置Pよりも左側に移動するようになる。
それ故、これらスーパー送りカム19B,19Cを偏心
スリーブ71の偏心方向に移動させた偏心状態で回転す
ることにより、送り歯5による正送りと逆送りの送り量
比率を微調節できるが、その詳しい作用については後述
する。
【0029】次に、針棒8を揺動させる針振り機構17
について説明する。前記支軸24の右側近傍部において
前後方向向きに配設されて両フレーム11,12に夫々
固着された第1枢支軸27の手前側には、平面視略コ字
状の針振り揺動枠30が回動自在に支持され、この第1
枢支軸27には、何れかの針振りカム16a〜16pに
当接する針振り従動子31の基端部が軸方向(前後方
向)に移動自在に枢支されるとともに、この針振り従動
子31の突出部が針振り揺動枠30に係合され、その針
振り揺動枠30に前記揺動用連杆13の右端部が連結さ
れている。また、その針振り揺動枠30には、後述する
リリースカム体50の上側まで左方に延びる針振りリリ
ース従動子30aが一体的に形成されている。
【0030】即ち、針振りカム群16が所定の回転方向
に回転されると、針振り従動子31はこれに対応する針
振りカム16a〜16pのカム形状に応じて揺動するの
で、針振り揺動枠30が同時に揺動され、この揺動が揺
動用連杆13を介して針棒支持部材7に伝達され、針棒
支持部材7と共に針棒8が揺動される。次に、送り調節
器37に送り従動子36の揺動を伝達する作動させる送
り伝達機構20について説明する。
【0031】図2、図4、図5に示すように、前記第1
枢支軸27の奥側には平面視略コ字状の送り揺動枠35
が固着され、この第1枢支軸27には、何れかの送りカ
ム19A〜19Cに当接する送り従動子36の基端部が
軸方向(前後方向)に移動自在に枢支されるとともに、
この送り従動子36の突出部が送り揺動枠35に係合さ
れ、その送り揺動枠35の揺動が送り揺動レバー部35
bを介して送り調節器37に伝達され、送り調節器37
の傾きが変更されるようになっている。また、その送り
揺動枠35には、後述するリリースカム体50の上側ま
で左方に延びる送りリリース従動子35aが一体的に形
成されている。
【0032】図5に示すように、主軸10の回転によ
り、この主軸10に取付けた送り駆動用の偏心カム38
に当接する送り駆動レバー39が揺動し、この揺動によ
り送り歯5が前後に移動駆動されるとともに、図示外の
送り歯上下動機構と協働して上下に移動駆動され、所謂
4送り運動により加工布が布送りされる。このとき、送
り揺動枠35の揺動の度合いに応じて送り調節器37の
傾きが変更され、正送りや逆送りの送り量調節が実現さ
れる。
【0033】ここで、前述したように、偏心スリーブ7
1の偏心位置Hが支軸24の中心位置Pに対して上側に
位置するときには(図8参照)、スーパー送りカム19
B,19Cの山部と谷部との中間位置(1点鎖線で図
示)に送り従動子36の先端が当接するときの送り揺動
枠35の先端の作動部35cの高さ位置を揺動基準位置
Kとすると、この揺動基準位置Kのときの送り調節器3
7の回動位置は、送り量「0」に対応する位置である。
即ち、送り従動子36の先端がスーパー送りカム19
B,19Cの谷部に当接するときには、作動部35cの
高さ位置が正送り位置K1となり送り調節器37が正送
り側に傾く。
【0034】一方、送り従動子36の先端がスーパー送
りカム19B,19Cの山部に当接するときには、作動
部35cの高さ位置が逆送り位置K2となり送り調節器
37が逆送り側に傾く。この場合、作動部35cが揺動
基準位置Kを挟んで正送り位置K1から逆送り位置K2
まで揺動する範囲を揺動範囲αとすると、揺動基準位置
Kから正送り位置K1までの正送り範囲α1と、揺動基
準位置Kから逆送り位置K2までの逆送り範囲α2とは
等しいことから、送り歯5による加工布の正送りと逆送
りの送り量比率は等しくなっている。ここで、このとき
の支軸24の中心位置Pから送り従動子36の先端まで
の基準距離を「L」とする。
【0035】次に、針振り従動子移動機構18について
説明する。図2〜図3、図6〜図7に示すように、前記
第1枢支軸27の右側近傍部で前後方向向きに配設され
て両フレーム11,12に夫々固着された第2枢支軸2
8の略前半部分には、平面視コ字状の針振り従動子移動
枠40が回動自在に支持されている。
【0036】そして、図7に示すように、この針振り従
動子移動枠40の前側の係合部40aが、針振り従動子
31の基端部の溝部31aに係合し、針振り従動子移動
枠40は針振り従動子31を積層方向Sへ移動させて何
れかの針振りカム16a〜16pに対応するようにな
る。この針振り従動子移動枠40はフレーム11との間
に設けた圧縮コイルバネ41により常に後方に弾性付勢
されている。
【0037】一方、図3、図6に示すように、針振り従
動子移動枠40には、下方に延びる第1連結板42の上
端部が固着され、その第1連結板42の下端部には、前
後方向に所定長さを有する針振り摺動ピン43の前端が
固着され、その針振り摺動ピン43の後端部が、圧縮コ
イルバネ41により後述する模様選択第1カム52に押
圧状に当接して案内されるようになっている。
【0038】次に、送り従動子移動機構21について説
明する。図2、図4、図6〜図7に示すように、前記第
2枢支軸28の右側近傍部で前後方向向きに配設されて
両フレーム11,12に夫々固着された第3枢支軸29
には、側面視コ字状の送り従動子移動枠45が回動自在
に支持されている。そして、この送り従動子移動枠45
の後側の係合部45aが、送り従動子36の基端部の溝
部36aに係合し、送り従動子移動枠45は送り従動子
36を積層方向Sへ移動させて何れかの送りカム19A
〜19Cに対応するようになる。この送り従動子移動枠
45はフレーム12との間に設けた圧縮コイルバネ46
により常に前方に弾性付勢されている。
【0039】一方、図4、図6に示すように、送り従動
子移動枠45には、下方に延びる第2連結板47の上端
部が固着され、その第2連結板47の下端部には、前後
方向に所定長さを有する送り摺動ピン48の後端が固着
され、その送り摺動ピン48の前端部が、圧縮コイルバ
ネ46により後述する模様選択第2カム57に押圧状に
当接して案内されるようになっている。
【0040】ところで、図3〜図4、図6に示すよう
に、前記第1枢支軸27の下側に設けられた所定幅を有
するリリースカム体50は、前後方向向きに配設されて
両フレーム11,12に夫々固着された第4枢支軸51
に回動可能に枢支されている。即ち、この第4枢支軸5
1の軸心は、針振りカム群16及び送りカム群19の共
通の積層方向Sと平行である。そして、このリリースカ
ム体50の前端部の外周部に模様選択第1カム52が形
成されるとともに、リリースカム体50の後端部の外周
部に模様選択第2カム57が形成されている。
【0041】この模様選択第1カム52は従来と同様の
階段状カムであり、複数の針振りカム16a〜16pを
模様番号順に選択するフェイスカムである。また、模様
選択第2カム57は従来と同様の階段状カムであり、複
数の送りカム19A〜10Cを模様番号順に選択するフ
ェイスカムである。
【0042】これにより、リリースカム体50が回転さ
れるとき、針振り摺動ピン43が模様選択第1カム52
に沿って第4枢支軸51の軸心方向に移動するので、こ
の針振り摺動ピン43に連結された針振り従動子31
は、複数の針振りカム16a〜16pの1つに択一的に
対応するように積層方向Sに移動する。即ち、縫目模様
「ジグザグ」を選択したときには、そのときの模様選択
第1カム52に当接する針振り摺動ピン43の移動に同
期して針振り従動子31が積層方向Sに移動して、「ジ
グザグ」用の針振りカム16a〜16pのうちの対応す
るカムに対応する。
【0043】これと同時に、リリースカム体50が回転
されるとき、送り摺動ピン48が模様選択第2カム57
に沿って第4枢支軸51の軸心方向に移動するので、こ
の送り摺動ピン48に連結された送り従動子36は、複
数の送りカム19A〜19Cの1つに択一的に対応する
ように積層方向Sに移動する。即ち、縫目模様「ジグザ
グ」を選択したときには、そのときの模様選択第2カム
57に当接する送り摺動ピン48の移動に同期して送り
従動子36が積層方向Sに移動して、「ジグザグ」用の
送りカム19A〜19Cのうちの対応するカムに対応す
る。これにより、「ジグザグ」用の針振りカムと送りカ
ムとにより、「ジグザグ」の縫目模様が加工布に形成さ
れることになる。
【0044】ここで、リリースカム体50の前端面の外
周部には、複数の小型のピンを円弧状に設けたピンギヤ
62が形成され、このピンギヤ62には駆動ギヤ63が
噛合され、この駆動ギヤ63は模様選択ダイヤル64に
連結されている。これにより、模様選択に際して、模様
選択ダイヤル64を手動で回動操作すると、駆動ギヤ6
3とピンギヤ62とを介してリリースカム体50が時計
回り方向又は反時計回り方向に回転し、前述したように
模様選択が可能になる。
【0045】次に、針振り従動子31と送り従動子36
とをリリースさせるリリース機構22について説明す
る。図1〜図4、図6に示すように、前記リリースカム
体50の外周部には、ギヤ歯状の突起カムからなる複数
のリリースカム65が形成されている。即ち、図3に示
すように、前記針振り揺動枠30に設けられた針振りリ
リース従動子30aの先端部がこれらリリースカム65
を順々に摺動可能になっている。
【0046】これにより、針振りリリース従動子30a
の先端部がリリースカム65の谷部65aに当接してい
るとき、針振り従動子31が1つの針振りカム16a〜
16pに当接して揺動するが、その先端部がリリースカ
ム65の山部65bに乗り上げたときには、図3に2点
鎖線で示すように、針振り従動子31が時計回り方向に
回動するので、針振り従動子31は針振りカム16a〜
16pからリリースされ、針振り従動子31の積層方向
Sへの移動が可能になる。一方、図4に示すように、前
記送り揺動枠54に設けられた送りリリース従動子35
aの先端部がこれらリリースカム65を順々に摺動可能
になっている。
【0047】これにより、送りリリース従動子35aの
先端部がリリースカム65の谷部65aに当接している
とき、送り従動子36が送りカム19A〜19Cに当接
して揺動するが、その先端部がリリースカム65の山部
65bに乗り上げたときには、図4に2点鎖線で示すよ
うに、送り従動子36が時計回り方向に回動するので、
送り従動子36は送りカム19A〜19Cからリリース
され、送り従動子36の積層方向Sへの移動が可能にな
る。ここで、送りカム群19、送り従動子36、送り伝
達機構20、送り従動子移動機構21、リリース機構2
2、リリースカム体50と、送り量微調節機構70など
から送り発生装置が構成されている。
【0048】次に、以上のように構成されたジグザグミ
シンMの送り発生装置の作用及び効果について説明す
る。模様選択ダイヤル64の手動操作により、縫製に供
する所望の縫目模様が選択されたときには、その縫目模
様に対応する針振りカム16a〜16pに針振り従動子
31が移動するとともに、その縫目模様に対応する送り
カム19A〜19Cに送り従動子36が移動する。
【0049】そして、縫製が開始されてミシンモータに
より主軸10が回転され、前述したようにウォームギヤ
26とウォームホイール25とを介して針振りカム群1
6とジグザグ送りカム19Aとが同期して一体的に回転
駆動されるのと同時に、係合ピン74と小判穴75との
係合を介して、スーパー送りカム19B,19Cもジグ
ザグ送りカム19Aと同期して同時に回転駆動される。
その結果、針振り従動子31が揺動するので、針振り揺
動枠30が同時に揺動され、この揺動が揺動用連杆13
を介して針棒支持部材7に伝達され、針棒支持部材7と
共に針棒8が揺動される。
【0050】一方、送り従動子36が揺動するので、送
り揺動枠35が同時に揺動され、その送り揺動枠35の
揺動の度合いに応じて送り調節器37の傾きが変更さ
れ、正送りや逆送りが実現される。即ち、図8に基づい
て説明したように、偏心スリーブ71の偏心位置Hが支
軸24の中心位置Pに対して上側に位置するときには、
送り揺動枠35の先端の作動部35cは、送り量が
「0」となる揺動基準位置Kに対して、正送り範囲α1
と逆送り範囲α2とが等しくなるように、正送り位置K
1から逆送り位置K2に亙って移動する。これにより、
送り歯5による加工布の正送りと逆送りの送り量比率は
等しくなっている。
【0051】ところで、正送りに逆送りをサイクリック
に実行することで、「スモッキング」等のスーパー模様
を形成するに際して、送り歯5の正送り量と逆送り量と
が等しい場合であっても、伸縮性に富んだ伸び易い加工
布を縫製するような場合で、図11(b)に示すよう
に、逆送り量が正送り量に対して少ない縫目になるとき
には、図9に示すように、微調節ツマミ72を反時計回
り方向に回転させることにより、偏心スリーブ71が時
計回り方向に回転してその偏心位置Hが支軸24の中心
位置Pよりも右側に移動するようになる。
【0052】その結果、その偏心スリーブ71に外嵌さ
れたスーパー送りカム19B,19Cは、係合ピン74
と小判穴75との係合を介して、全体的に右方に移動す
ることになり、この移動した分だけ、このときの支軸2
4の中心位置Pから送り従動子36の先端までの外側偏
心距離L1が基準距離Lよりも大きくなる。これによ
り、送り揺動枠35の先端の作動部35cの揺動位置K
0が、送り量「0」の揺動基準位置Kに対して上側に移
動する。
【0053】これにより、正送り範囲α1が小さくなり
且つ逆送り範囲α2が大きくなり、逆送り量が正送り量
よりも大きくなる送り量比率に微調節される。それ故、
逆送り量が増加され、図11(a)に示すように、奇麗
なスーパー模様「スモッキング」を縫製できる。ここ
で、図9においては、逆送り量が最大となる場合を示し
ているが、偏心位置Hを図8と図9との中間位置に適宜
回動することで、送り量比率を必要に応じて微調整でき
る。
【0054】一方、図11(c)に示すように、正送り
量が逆送り量に対して少ない縫目になるときには、図1
0に示すように、微調節ツマミ72を時計回り方向に回
転させることにより、偏心スリーブ71が反時計回り方
向に回転してその偏心位置Hが支軸24の中心位置Pよ
りも右側に移動するようになる。その結果、その偏心ス
リーブ71に外嵌されたスーパー送りカム19B,19
Cは、係合ピン74と小判穴75との係合を介して、全
体的に左方に移動することになり、この移動した分だ
け、このときの支軸24の中心位置Pから送り従動子3
6の先端までの外側偏心距離L2が基準距離Lよりも小
さくなる。
【0055】これにより、送り揺動枠35の先端の作動
部35cの揺動位置K0が、送り量「0」の揺動基準位
置Kに対して下側に移動する。これにより、正送り範囲
α1が大きくなり且つ逆送り範囲α2が小さくなり、正
送り量が逆送り量よりも大きくなる送り量比率に微調節
される。それ故、正送り量が増加され、図11(a)に
示すように、奇麗なスーパー模様「スモッキング」を縫
製できる。ここで、図10においては、正送り量が最大
となる場合を示しているが、偏心位置Hを図8と図10
との中間位置に適宜回動することで、送り量比率を必要
に応じて微調整できる。
【0056】このように、直線模様用やジグザグ模様用
の1枚のジグザグ送りカム19Aとスーパー模様用の2
枚のスーパー送りカム19B,19Cとからなる送りカ
ム群19のうちの、一体的に積層されたスーパー送りカ
ム19B,19Cを、支軸24に外嵌させた偏心スリー
ブ71を介して支軸24に対して偏心させる送り量微調
節機構70を設けたので、正送りに逆送りをサイクリッ
クに行なう「スモッキング」等のスーパー模様用を形成
するときの正送りと逆送りの送り量比率を、スーパー模
様以外の直線模様用やジグザグ模様用に影響させること
なく、微調節することができる。また、支軸に偏心スリ
ーブ71を外嵌させてスーパー送りカム19B,19C
を偏心させるだけなので、送り量微調節機構70を簡単
化することができる。
【0057】また、送り量微調節機構70の偏心スリー
ブ71を、微調節ツマミ72の手動による回動操作によ
りギヤ連結を介して支軸24に対して回転させて偏心す
るようにしたので、送り量比率を容易に且つ簡単に微調
節することができる更に、前記スーパー送りカム19
B,19Cが、スーパー送りカム19B,19Cとこれ
に隣接するジグザグ送りカム19Aとに設けられた係合
ピン74と、これに係合可能な小判穴75とを介して回
転駆動されるようにしたので、スーパー送りカム19
B,19Cの回転駆動系を別途設けることなく、これら
係合ピン74と小判穴75との係合により、スーパー送
りカム19B,19Cをジグザグ送りカム19Aと同期
させて一体的に回転駆動させることができる。
【0058】次に、前記実施形態の変更形態について説
明する。 1〕 前記微調節ツマミ72と偏心スリーブ71とをチ
ェーンやタイミングベルトやリンク機構などで連結して
もよい。 2〕 前記スーパー送りカム19Bの前端面に係合ピン
74を固着し、ジグザグ送りカム19Aに係合ピン74
に係合可能な小判穴形成するようにしてもよい。また、
前記係合ピン74以外の各種の係合凸部に、小判穴75
以外の各種の係合凹部を係合させるようにしてもよい。
【0059】3〕 前記偏心スリーブ71の偏心量を大
きくし、送り量比率を大きく変更できるようにしてもよ
い。 4〕 また、ジグザグ送りカム19Aを複数枚設けると
ともに、スーパー送りカムを複数枚設け、発生模様数を
更に増加させるようにしてもよい。 5〕 更に、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々
の変更を加えて実施し得ることは勿論であり、各種のミ
シンの送り発生装置に本発明を適用し得ることは勿論で
ある。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、送りカム群と
送り従動子と送り伝達機構とを有し、送り従動子を送り
カム群の積層方向へ移動させて送りカムを選択するよう
にしたミシンの送り発生装置において、送りカム群は、
スーパー模様用のスーパー送りカムと直線模様用やジグ
ザグ模様用のジグザグ送りカムとを有し、スーパー送り
カムを、支軸に外嵌させた偏心スリーブを介して支軸に
対して偏心させることで、正送りと逆送りの送り量比率
を微調節する送り量微調節機構を設けたので、スーパー
模様以外の直線模様用やジグザグ模様用に影響させるこ
となく、スーパー模様を縫製するときの送り量比率を微
調節することができる。また、支軸に偏心スリーブを外
嵌させてスーパー送りカムを偏心させるだけなので、送
り量微調節機構を簡単化することができる。
【0061】ここで、前記スーパー送りカムが偏心スリ
ーブに回転可能に外嵌された場合には、縫目形成時にス
ーパー送りカムを偏心スリーブを介して支軸に対して回
転させることができ、送り従動子の揺動により送りを発
生させることができる(請求項2)。ここで、前記送り
量微調節機構の偏心スリーブを手動操作により支軸に対
して回転させる手動操作手段を設ける場合には、微調節
ツマミ等の手動操作手段を手動操作して送り量比率を微
調節することができるので、送り量比率の微調節操作を
簡単化することができる(請求項3)。
【0062】ここで、前記手動操作手段は、偏心スリー
ブの一端部に形成したギヤ部と、このギヤ部に噛合する
ギヤを有する微調節ツマミとを有する場合には、微調節
ツマミを右回転又は左回転させるだけで、送り量比率を
容易に且つ簡単に微調節することができる(請求項
4)。
【0063】ここで、前記スーパー送りカムが、スーパ
ー送りカムとこれに隣接するジグザグ送りカムとに設け
られた係合凸部とこれに係合可能な係合凹部とを介して
回転駆動されるように構成された場合には、スーパー送
りカムの回転駆動系を別途設けることなく、これら係合
凸部と係合凹部との係合により、スーパー送りカムをジ
グザグ送りカムと同期させて一体的に回転駆動させるこ
とができる(請求項5)。
【0064】ここで、前記係合凸部が係合ピンであり、
前記係合凹部が係合ピンに係合可能な小判穴である場合
には、偏心スリーブを支軸に対して回転させてスーパー
送りカムを偏心運動させるときに、係合凸部である係合
ピンがこれに係合する係合凹部である小判穴に対して相
対的に移動するような場合でも、この移動を小判穴であ
るが故に吸収することができ、スーパー送りカムはこれ
ら係合ピンと小判穴との係合に何ら規制されることなく
偏心運動することができる(請求項6)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る機械式ジグザグミシン
の正面図である。
【図2】ミシン脚柱部の内部機構を示す部分平面図であ
る。
【図3】ミシン脚柱部の内部機構を示す部分正面図であ
る。
【図4】ミシン脚柱部の内部機構を示す部分背面図であ
る。
【図5】図2のE−E線縦断側面図である。
【図6】ミシン脚柱部の内部機構を示す部分側面図であ
る。
【図7】図3のG−G線横断平面図である。
【図8】図4の要部拡大部分背面図である。
【図9】逆送り量を大きく微調節するときの図8相当図
である。
【図10】正送り量を大きく微調節するときの図8相当
図である。
【図11】(a)は正送りと逆送りとのバランスが取れ
たスーパー模様「スモッキング」を示す図であり、
(b)は逆送り量が正送り量に対して少ない縫目のスー
パー模様を示す図であり、(c)は正送り量が逆送り量
に対して少ない縫目のスーパー模様を示す図である。
【符号の説明】
M 機械式ジグザグミシン 16 針振りカム群 16a〜16p 針振りカム 19 送りカム群 19A〜19C 送りカム 20 送り伝達機構 24 支軸 36 送り従動子 37 送り調節器 48 送り摺動ピン 70 送り量微調節機構 71 偏心スリーブ 72 微調節ツマミ 74 係合ピン 75 小判穴

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支軸に回転可能に枢支された複数の送り
    カムを含む送りカム群と、この送りカム群の1つの送り
    カムに当接する送り従動子と、この送り従動子の揺動を
    送り調節器に伝達する送り伝達機構とを有し、送り従動
    子を送りカム群の積層方向へ移動させて送りカムを選択
    するようにしたミシンの送り発生装置において、 前記送りカム群は、スーパー模様用のスーパー送りカム
    と直線模様用やジグザグ模様用のジグザグ送りカムとを
    有し、 前記スーパー送りカムを、前記支軸に外嵌させた偏心ス
    リーブを介して支軸に対して偏心させることで、正送り
    と逆送りの送り量比率を微調節する送り量微調節機構を
    設けたことを特徴とするミシンの送り発生装置。
  2. 【請求項2】 前記スーパー送りカムは偏心スリーブに
    回転可能に外嵌されたことを特徴とする請求項1に記載
    のミシンの送り発生装置。
  3. 【請求項3】 前記送り量微調節機構の偏心スリーブを
    手動操作により支軸に対して回転させる手動操作手段を
    設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン
    の送り調節装置。
  4. 【請求項4】 前記手動操作手段は、偏心スリーブの一
    端部に形成したギヤ部と、このギヤ部に噛合するギヤを
    有する微調節ツマミとを有することを特徴とする請求項
    1〜3の何れかに記載のミシンの送り調節装置。
  5. 【請求項5】 前記スーパー送りカムは、スーパー送り
    カムとこれに隣接するジグザグ送りカムとに設けられた
    係合凸部とこれに係合可能な係合凹部とを介して回転駆
    動されるように構成されたことを特徴とする請求項1〜
    4の何れかに記載のミシンの送り調節装置。
  6. 【請求項6】 前記係合凸部は係合ピンであり、前記係
    合凹部は係合ピンに係合可能な小判穴であることを特徴
    とする請求項1〜5の何れかに記載のミシンの送り調節
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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