JP3691084B2 - シート体搬送装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、フイルム等のシート体搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から異なるサイズまたは同一サイズの複数のシート体、例えば、フイルムをマガジンに挿入し、このマガジンから吸着盤等を利用して画像情報が記録された当該フイルムを1枚ずつ枚葉し、これを自動現像装置側へ送給する装置が利用されている。この場合、マガジンの開口部に対して吸着盤が一定の位置に臨み、フイルムを吸着後に所望の位置へと変位動作するよう構成されている。しかも、画像情報等が記録されているフイルムの、特に、主要な部分に吸着盤の痕跡を残さないためにも、前記吸着盤はフイルム先端で吸着作用を営むことが好ましいとされている。
【0003】
このような観点から、複数のフイルムが積層されたマガジンを垂直に立て、それぞれのフイルムを重力によって落下させてマガジンの下端側の側壁部へと当接させ、異なるサイズのフイルムであっても吸着盤が常に一定の吸着作用をフイルムの所定の場所で営むことができるように、フイルム先端を揃える工夫がなされている。
【0004】
しかしながら、このようにマガジンを垂直に立てる場合であっても、例えば、フイルム相互間の静電気、あるいはその密着度合いによっては異なるサイズのフイルムの先端がすべて揃うとは限らない。
【0005】
一方、マガジンにローラを臨ませ、このローラによりフイルムをマガジン内で一方の端部へと寄せる構成のものも案出されている。しかしながら、該ローラで押圧しながらフイルムの先端を揃えることは、とりも直さずフイルム同士を擦過することになり、画像情報等が担持されているフイルムの表面を損傷するという懸念がある。
【0006】
このように、マガジン内でフイルムの先端が揃っていないと、例えば、図11に示すように、マガジン内にフイルムの複数枚枚葉を阻止するために設けられた剥離部材4に対してフイルムが不揃いになり、例えば、吸着盤2に吸着されているフイルムF1に対してフイルムF2はその先端部が後退した位置にあることになる。したがって、前記剥離部材4に対してフイルムF1を当接したにせよ、フイルムF2が静電気等によりフイルムF1に密着し、しかも、このフイルムF2の先端部が前記フイルムF1よりも後退した位置にあれば、剥離部材4に当接しなくなり、結局、複数枚枚葉を阻止することができないという不都合が露呈する。
【0007】
次に、図12に示すように、マガジンM内のフイルムF3が他のフイルムよりもその先端部が後退した位置にあるとき、吸着盤2がこのフイルムF3の先端部分を十分に吸着保持することができなくなり、結局、フイルムの搬送が不可能となる難点がある。
【0008】
さらにまた、吸着盤2が、図13に示すように、フイルムF4に対し2枚目のフイルムF5を吸着し、それよりも上位にあるフイルムF4を吸着できなければ、複数枚枚葉を行ってしまうという不都合となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の不都合を克服するためになされたものであり、複数のシート体の先端部を整列させて揃える手段を設けることにより、複数枚枚葉を阻止することが可能な簡単な構造のシート体搬送装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、傾斜状態の収納部に積層して装填されたシート体を枚葉して搬送する装置において、
前記収納部に装填されたシート体の面に臨む吸着盤と、
前記吸着盤を前記シート体の面に対して進退動作させる移動機構と、
前記吸着盤と一体に設けられ、傾斜した前記シート体の面の下方側端部に、前記吸着盤側より圧縮空気を吹き付けるノズルと、
を有し、
傾斜状態で前記収納部に積層して装填された前記シート体の面に向かって、前記移動機構により前記吸着盤および前記ノズルを移動させ、前記ノズルから前記シート体の面の下方側端部に圧縮空気を吹き付けることにより、前記シート体を前記収納部の下方向に移動させた後、前記吸着盤によって前記シート体を吸着して次工程へ搬送することを特徴とする。
【0011】
【作用】
傾斜状態の収納部に複数枚積層して装填されたシート体の面に移動機構の付勢作用下に吸着盤が臨む。その際、傾斜させた前記シート体の面の下方側端部に、前記吸着盤と一体に移動するノズルから圧縮空気を吹き付けることにより、最上面のシート体が浮動状態となって収納部の下方向に移動する。したがって、吸着盤は、収納部の下端部に位置決めされた最上面のシート体を吸着して取り出し、他の装置へ確実に搬送することができる。
【0012】
【実施例】
次に、本発明に係るシート体搬送装置について、シート体としてのフイルムをマガジンまたはトレーから吸着盤を介して自動的に取り出し、これを自動現像機に対して搬送する装置を好適な実施例として掲げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0013】
装置10は、架台12を含む。架台12上に載置された筐体14は、一部に傾斜面16を備えており、第1側板18とこの第1側板18に対して平行に設けられた第2側板20とを含む。前記筐体14は、さらに前側板17と後側板19とを含む。傾斜面16には開口部22が画成され、この開口部22に対して複数のそれぞれ異なるサイズのフイルムF1乃至Fnを積層したマガジンMが遮光状態で前記筐体14の内部に装填自在に構成されている。筐体14の下部隅角部には、ポンプ24およびポンプ25が配置される。このポンプ24は後述するノズルに接続され、圧縮空気を供給するものであり、ポンプ25は後述する吸着盤に開口された吸着用孔部を介して空気を吸引し、したがって、前記吸着盤を負圧状態になさしめるものである。
【0014】
一方、前記ポンプ24の反対側にあって、筐体14には、シャッター26が筐体14に設けられた別異の開口部28に対して矢印に示すように開閉自在に臨む。開口部28は自動現像機30側へ前記フイルムF1乃至Fnを送り込むために、その搬送時のみ前記開口部28を開成されるよう構成されている。具体的には、このシャッター26の変位動作は図示しないソレノイドあるいはシリンダ等を介して行うものであり、従来技術に属する。
【0015】
そこで、この装置10の内部に設けられるフイルム自動取出機構32について説明する。図1並びに図2に明確に示されている通り、第1側板18に第1モータ34が固着され、この第1モータ34の回転駆動軸36に第1ギヤ38が固着される。前記第1ギヤ38は第1側板18と第2側板20に橋架された回転軸40に軸着されている第2ギヤ42に噛合している。前記第2ギヤ42と同軸的に第1スプロケット44が前記回転軸40に固着されている。さらに、第1側板18には、前記第1スプロケット44に対して鋭角三角形を構成するように第2スプロケット46、第3スプロケット48がそれぞれ回転自在に軸支されている。前記第1スプロケット44乃至第3スプロケット48にはチェーン50が橋架されている。なお、図中、参照符号52は前記第1側板18に画成された溝を示し、特に、前記チェーン50の一部と平行に延在する溝52aは案内溝としての役割を示す。
【0016】
チェーン50には案内軸54が固着され、前記案内軸54はその他端部側が第1側板18の内部に配置されたアーム部材60に係合している。案内軸54はそのほぼ中央部が図2に示される通り屈曲形成された軸部材56を含み、該軸部材56が前記案内溝52aと係合可能に構成されている。前記軸部材56は、さらに第1側板18の内部へと延在し、軸部材58に連結される。軸部材58の一端側は前記第1側板18に軸62を介して揺動自在に固着されたフォーク64の案内溝66内を変位自在であり、かつその円滑な変位作用は前記アーム部材60に軸着されているベアリング68によって確保される。すなわち、ベアリング68は、フォーク64の案内溝66を画成する壁部に当接してアーム部材60の変位動作を円滑に行わせる。なお、図中、参照符号63は、フォーク64を引張するコイルスプリングであり、参照符号65は、該フォーク64の変位を阻止するストッパを示す。
【0017】
第2側板20側にも前記第1側板18と同様な構造のものが採用されており、したがって、同一の構成要素には同一の参照数字に符号aを付してその詳細な説明を省略する。勿論、同期を取り、かつ構成を一層簡素にするために第1モータ34は第2側板20側には配置されてはおらず、第1スプロケット44乃至第3スプロケット48およびチェーン50に関連した構成が採用されている。
【0018】
そこで、アーム部材60、60aに対してロッド70が橋架され、このロッド70に対して支持部材72、74および75が図2において下方へと延在している。この支持部材75には水平方向真ん中の位置に軸76によって軸支された第1保持部材78と第2保持部材80とが片持ち状でそれぞれ対称的に配置される。前記第1保持部材78、第2保持部材80のそれぞれに第1吸着盤82と第2吸着盤84とが固着される。したがって、第1吸着盤82、第2吸着盤84はフイルムF1乃至Fnに当接したとき、軸76を介して互いに揺動自在である。
【0019】
ところで、本実施例では、第2吸着盤84にフイルムF1乃至Fnの先端を揃えるためのノズル90を配置する。図1乃至図3から容易に諒解される通り、前記ノズル90は、第2保持部材80に前記第2吸着盤84に近接して設けられている。前記第1吸着盤82、第2吸着盤84は図示しない可撓性のチューブ部材を介してポンプ25に接続されている。同様に、ノズル90も図示しない可撓性チューブを介し、しかも図示しない電磁弁を介してポンプ24に連結されている。なお、本実施例では、ノズル90は第2吸着盤84に配置されているが、これに限定されることはなく、第1吸着盤82または第2吸着盤84の近傍に配置されていればよい。
【0020】
次に、図1に示されるように、筐体14に装着されるマガジンMの先端部近傍に第1ローラ92が設けられ、さらにこの第1ローラ92に近接して第2ローラ94が設けられる。第2ローラ94には変位自在に第3ローラ96が設けられ、この第3ローラ96はその垂直方向に対して若干斜め方向に変位したときにその変位量を検出する検出ユニット98が設けられている。第1ローラ92と第2ローラ94には、図示しないが、それぞれベルト車が設けられ、その下方に配置された第2のモータ100の回転駆動軸に軸着されたベルト車102に断面が円形状の丸ベルト104が橋架され、第2モータ100の回転作用下に前記第1ローラ92、第2ローラ94が回転するように構成されている。なお、第2モータ100のベルト車102には丸ベルト106が橋架され、この丸ベルト106は筐体14に設けられた開口部28に近接して配設されているローラ108の図示しないベルト車に懸架されている。ここで、図中、参照符号105、107は、第1ローラ92と第2ローラ94の間に設けられたガイド板を示す。
【0021】
ローラ108の上方にはローラ110が設けられ、このローラ110は上下方向へと変位自在に構成されたいわゆるアイドルローラとして機能する。前記第2ローラ94、第3ローラ96とローラ108、ローラ110の間に一組のガイド板112、114が設けられ、さらに筐体14の内部から開口部28を介して自動現像機30側へと延在するガイド板116が設けられている。
【0022】
本実施例に係る装置は基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用について説明する。
【0023】
傾斜面16に画成された開口部22に対してマガジンMが装填される。この場合、前記マガジンMの内部には、異なるサイズのフイルムF1乃至Fnが積層して収納されている。ここで、前記マガジンは水平方向に対して傾斜(例えば、60°)して装填されるため、たとえ先端部が不揃いであったにせよ、一部のフイルムはその重力によって先端部が前記マガジンMの先端壁部へと当接するに至る。
【0024】
なお、前記マガジンの水平方向に対しての傾斜は、好適には30°〜90°であり、好ましくは50°〜70°である。
【0025】
このような準備段階を経て第1モータ34が矢印A1方向へと回転すると、第1ギヤ38も同様に矢印A1方向へと回転し、これに噛合する第2ギヤ42は矢印A2方向へと回転するに至る。この結果、第1スプロケット44乃至第3スプロケット48に橋架されたチェーン50も矢印A2方向へと回転し、当該チェーン50に固着されている案内軸54はアーム部材60とともに案内溝52aを図1において左下方へと下降動作し、図4のX点まで移動する。第1吸着盤82と第2吸着盤84は前記アーム部材60にロッド70および支持部材72を介して保持されていることから、前記アーム部材60と一体的に変位する。このとき、アーム部材60に軸着された軸部材58並びにベアリング68は前記チェーン50の変位動作に追随し、特にベアリング68はフォーク64の案内溝66内を転動して、当該フォーク64が軸62を中心に揺動させるに至る。
【0026】
フォーク64の案内溝66が第1側板18に画成された案内溝52aと略同一直線状に並ぶと、前記軸部材56はチェーン50の変位動作下にさらに案内溝52aを図1において左下方へと変位し、遂には前記フォーク64の案内溝66から離脱する。図1から容易に諒解される通り、フォーク64にはコイルスプリング63によって引っ張り力が付加されているが、ストッパ65の作用下にそれ以上の揺動変位を阻止される。したがって、フォーク64はその案内溝66が第1側板18の案内溝52aと一致した位置で停止される。
【0027】
このような状態で、チェーン50の移送作用下に、図4に示す部位Xまで第1吸着盤82、第2吸着盤84が到達すると、ここで第1モータ34が滅勢され、1秒間停止する。すなわち、この部位Xまで到達する間にポンプ24が付勢され、圧縮空気がノズル90からフイルムF1乃至Fnの先端部に略垂直方向より強力に噴出される。この圧縮空気は、連続風であるが、間欠風であってもよく、フイルムF1乃至Fnの揃い具合で変えればよい。したがって、ノズル90から噴出されていた圧縮空気の作用下に相互に積層されたフイルムF1乃至Fnがその重力の作用下にマガジンMの最先端壁部に当接し、これによってそれぞれのフイルムF1乃至Fnの先端部が揃うことになる。
【0028】
なお、前記ノズル90の方向は、好適には、フイルム面の垂直方向に対して±30°であり、好ましくは±15°である。
【0029】
そこで、ポンプ24の付勢をしつつポンプ25を付勢させると、第1吸着盤82、第2吸着盤84から周囲の空気が強力に吸引されるとともに、さらに第1モータ34が矢印A1方向へと回転し、チェーン50も矢印A2方向へと回転駆動し、最上位のフイルムF1は第1吸着盤82、第2吸着盤84で吸着される位置に至る。ポンプ24はフイルムF1が吸着されたことが検知されると駆動が停止される。次に、第1吸着盤82並びに第2吸着盤84にその先端部が保持された最上位のフイルムF1は第1側板18の案内溝52aに沿って前回とは逆の矢印A1方向へと変位され、その途中で軸部材56はフォーク64の案内溝66に係合し、図に示すように回転しながら第1ローラ92に到達する。そこで、ポンプ25の駆動が停止される。したがって、第1吸着盤82、第2吸着盤84はフイルムF1に対する吸着力を失い、当該フイルムF1は前記第1吸着盤82並びに第2吸着盤84から離脱する。
【0030】
しかしながら、この間に第2モータ100が付勢され、これによって丸ベルト104は第1ローラ92、第2ローラ94をそれぞれ矢印B方向へと回転させている。したがって、前記第1吸着盤82、第2吸着盤84から離脱したフイルムF1は前記ローラ92を介してガイド板105、107に至り、遂には第2ローラ94上へと到達する。そこで、フイルムF1は、第3ローラ96をその厚さに応じて持ち上げ、検出ユニット98は複数枚枚葉でないことをその厚みにより検知する。
【0031】
このようにして複数枚枚葉でないことが確認されたフイルムF1はガイド板112、114の間に到達し、丸ベルト106を介して矢印C方向へと回転するローラ108とアイドルローラ110に挟持されてガイド板116に至る。この間に開口部28が開成されていることは言うまでもない。
【0032】
以上のようにして自動現像機30側へとフイルムF1が搬送される。なお、万が一、複数枚枚葉であったときに、検出ユニット98は第3ローラ96の変位量の大であることからこれを検知し、所定の警報信号を出すように構成しておけばよい。
【0033】
以上のように、本実施例によれば、前記のようにノズル90から積層されるフイルムの先端部に向かって強力に圧縮空気を供給し、これによって静電気等で相互に付着状態にあるサイズの異なるフイルムF1乃至Fnの先端部を自由に落下せしめて揃えることができる。したがって、確実に所定位置にてフイルムのマガジンからの取り出しがなされる。したがって、枚葉効果が向上するとともに、吸着が不完全な状態でマガジンMからのフイルムF1乃至Fnの取り出しを阻止できる。勿論、複数枚枚葉が回避できることは謂うまでもなく、さらにまた、複数枚枚葉をしたとしても検出ユニット98からの検出信号で容易に確認できるという利点がある。また、フイルムF1乃至Fnの種類により、特に表面層にマット材を含んでいるフイルム、または両面乳剤層のフイルムに対しては効果が大きい。
【0034】
図5に本発明の他の実施例を示す。この実施例では、改めてノズル90を装着することなく、第1吸着盤82、第2吸着盤84の少なくともいずれか一方の吸着用孔部を前記ノズル90と兼用させ、少なくとも当該第1吸着盤82若しくは第2吸着盤84が吸引動作を営まない状態ではその吸引用孔部82a、84aからポンプ24を介して圧縮空気を送給するようにすれば、部品点数が簡略化できるとともに構造も簡素化するという利点が得られる。
【0035】
図6に参考例を示す。この参考例では、ノズル90に代えてファン120をフイルムF1乃至Fnの先端部に向けて、強制的に風を送るようにしている。したがって、この場合には、マガジンMに代えてフイルムストッパ122を設けたトレーTを採用しなければならない。
【0036】
さらに別の参考例を図7A、図7Bに示す。この参考例では、前記実施例において第1吸着盤82、第2吸着盤84が並列に配置されていたのに対し、本参考例では寧ろ直列に配置され、しかも、ガイド部材を介して一方の吸着盤が他方の吸着盤に対して変位自在に構成されている点で先の実施例と異なる。
【0037】
すなわち、この参考例では、図1に示すチェーン50に係着されて変位する図示しない支持板に懸架されたロッド状の案内部材131と屈曲するアーム部材132を有し、前記アーム部材132の一方の端部側にソレノイド134を固着している。前記ソレノイド134から延在するロッド136の先端部には、保持部材138が固着され、この保持部材138は前記案内部材131と平行に配設された案内部材140に固着されている。保持部材138には目盛板142が固着されている。前記目盛板142は、例えば、その先端部が光電センサ144に臨む。保持部材138とアーム部材132の間にはコイルスプリング146が介装され、前記保持部材138を光電センサ144側へと常時付勢している状態にある。案内部材140にはストッパ148が固着され、さらに遠方へと延在する案内部材140の端部には支持部材150が固着されている。前記支持部材150を貫通して図示しないポンプに連通するチューブ部材152が設けられ、その先端部には吸着盤154がコイルスプリング156を介して常時下方へと付勢されるよう構成されている。一方、アーム部材132の他方の先端部には前記支持部材150のチューブ152に連通するポンプとは異なるポンプに連通するチューブ158がコイルスプリング160を介して吸着盤162に連通されている。
【0038】
次に、以上のような構成の参考例において、その動作を説明すれば、筐体14の前側板17並びに後側板19に橋架されたアーム部材132の一端部に固着されているソレノイド134を付勢する。この結果、ロッド136が退動動作を行って、光電センサ144から目盛板142が離脱する。コイルスプリング146の弾性力に抗して案内部材140が、図7Bに示すように矢印方向へと伸長すると、吸着盤154は前記アーム部材132が傾斜して配置されているために、吸着盤162より下方に位置することになる。そこで、図示しないポンプからチューブ152を介して空気を吸引すれば、前記吸着盤154は最上位に積層されているフイルムF1を吸着する。ソレノイド134を滅勢すると、当該ソレノイド134のロッド136はコイルスプリング146の弾性力に従って原位置へと復帰しようとする。この結果、案内部材140の一端部に固着されている支持部材150は、斜めに配置されているアーム部材132に沿って斜め上方へと移行する。すなわち、支持部材150の斜めの変位は、吸着盤154をマガジンMの側壁部側へと移行せしめ、その先端部が前記側壁部に当接することによって揃えられることになる。
【0039】
そして、吸着盤162に対する図示しない他のポンプからの吸引作用をチューブ158を介して施しながらアーム部材132を下降させれば、コイルスプリング160によって最大限に下降していた吸着盤162が先端の揃ったフイルムF1を吸着することができる。
【0040】
この動作状態を図8A乃至図8Gに沿って説明する。
【0041】
先ず、フイルムF2は、マガジンMの側壁に対してその先端部が当接された状態にある。一方、フイルムF1は、図8Aからも諒解されるとおり、このフイルムF2の先端部よりも若干退動した位置にその先端部が存在する。このとき、吸着盤154は吸着盤162よりも垂直方向上位の位置にある。この吸着盤154の位置は、図7Aに示すとおり、光電センサ144に目盛板142が臨むことによって検出されている。
【0042】
このようなイニシャル状態から前記のようにソレノイド134が付勢されると、吸着盤154が、図8Bに示すように、矢印方向へと移行し、吸着盤154がフイルムF1を吸着するに至る。このとき、チューブ152内の負圧の増加が図示しない圧力センサによって検出され、それ以上の吸着盤154の下降が阻止される。次いで、ソレノイド134が滅勢されると、吸着盤154は前記の通りアーム部材132に沿って斜めに上昇し、例えば、光電センサ144を配置しておき、これによってフイルムF1の先端がマガジンMの側壁部に到達したかどうかを検知する。なお、フイルムF1の先端が揃っている時は、光電センサ144は目盛板142を検出していない。また、逆に、光電センサ144が目盛板142を検出している時はフイルム先端は揃っていない時である。
【0043】
このようにフイルムの先端部がマガジンMの側壁部に当接した状態、すなわち、先端揃えが行われたフイルムF1に対してアーム部材132の下降とともに吸着盤162が下降し、図示しない他のポンプからチューブ158を介して空気の吸引作用が施され、吸着盤162はフイルムF1を吸着する(図8E参照)。次に、吸着盤154の吸引作用を解除すれば、吸着盤154はコイルスプリング146の作用により自動的に斜め上方のイニシャル位置に戻る(図8F参照)。前記吸着盤162はこの吸着した状態を他のポンプに接続するチューブ158の作用下に検出して、図示しない支持板を介してチェーン50の変位作用下に吸着盤162を上昇変位させる。この時、吸着盤154は、図8F、GではフイルムF1を吸着していないが、吸着させておくことも可能である。次いで、第1ローラ92にこのフイルムF1を載置すれば、吸着盤162の吸引作用が終了し、第1の実施例と同様に、自動現像機30側へと当該フイルムF1が移送されることになる。この参考例では、マガジン自体が特に第1の実施例と異なり傾斜配置されていなくても、確実にフイルムの先端揃え動作が遂行できる。
【0044】
また、吸着盤154の位置の検出を光電センサ144で行っているために、フイルム先端が揃ったか否かの検出が可能となる。
【0045】
さらにまた、フイルム先端を揃えるとき、フイルムの移動をコイルスプリングの弾性力によってのみ行うため、フイルムに無理な力が加わることがない。
【0046】
図9並びに図10にさらに別の参考例を示す。この参考例は第1の実施例に近似しているが、フイルムF1乃至Fnの先端部を揃えるためのノズル90に代えてマガジンMの先端部に当接するカム部材を用意し、このカム部材を回転駆動源によって駆動してマガジンMに対する適度な振動を与えるように構成している。すなわち、マガジンM内で積層されているフイルムF1乃至Fnに適度な振動を与えることにより、斜めに配置されたマガジンM内でフイルムF1乃至Fnが下方へ変位することによって当該フイルムF1乃至Fnの先端部が揃えられるように構成されている。
【0047】
そこで、この参考例においては、図9に示すように、モータ180が第1側板18の外側に設けられ、当該モータ180の回転駆動軸182の先端部にギヤ184が軸着されている。前記ギヤ184は第1側板18と第2側板20に回転自在に橋架されている軸部材186に軸着されているギヤ187と噛合する。なお、この軸部材186には、マガジンMの先端部に当接するカム188、190が設けられている。
【0048】
以上のような構成において、モータ180を駆動すれば、その回転力はギヤ184からギヤ187に伝達され、この結果、前記ギヤ187は軸部材186を回転させることになる。これによってカム188、190が回転して振動をマガジンMに対して付与することにより、マガジンM内の不揃いのフイルムF1乃至Fnの先端部を揃えることができる。
【0049】
このような作業を終わった後で、第1の実施例と同様に、第1吸着盤82、第2吸着盤84をフイルムF1の先端部に臨ませ、該フイルムF1を吸着させればよい。
【0050】
この参考例では、カム機構を採用してマガジンMに対し振動を与え、これによってフイルムF1乃至Fnの先端部を揃えるように構成しているため、構造が簡略化されるという利点がある。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、積層したシート体の先端が揃うように外力を付与している。したがって、シート体の枚葉が確実に行われ、さらにまた、吸着盤が所望の位置において確実にシート体に吸着作用を施すことができるため、吸着不良が起こることもない。勿論、先端部が所望の位置にないフイルムがあるとき、その下のフイルムを吸着することによって2枚枚葉を行う等の不都合を回避することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の要部概略縦断説明図である。
【図2】 本発明の実施例の要部側面縦断面図である。
【図3】 本発明の実施例の要部斜視説明図である。
【図4】 第1実施例において吸着盤とノズルの停止位置並びにフイルムの位置関係を示す概略縦断説明図である。
【図5】 本発明の別の実施例の吸着盤の縦断説明図である。
【図6】 参考例の概略要部縦断説明図である。
【図7】 図7Aおよび図7Bは、さらに別の参考例の要部正面説明図である。
【図8】 図8A乃至図8Gは、図7A、図7Bに示す吸着盤の枚葉動作の説明図である。
【図9】 本発明のさらにまた別の参考例の要部概略縦断説明図である。
【図10】 図9に示す参考例の要部縦断側面説明図である。
【図11】 従来技術の吸着盤によるフイルムの吸着時の概略説明図である。
【図12】 従来技術の吸着盤によるフイルムの吸着不良状態を示す縦断概略説明図である。
【図13】 従来技術の吸着盤によるフイルムの複数枚枚葉の状態を示す要部説明図である。
Claims (2)
- 傾斜状態の収納部に積層して装填されたシート体を枚葉して搬送する装置において、
前記収納部に装填されたシート体の面に臨む吸着盤と、
前記吸着盤を前記シート体の面に対して進退動作させる移動機構と、
前記吸着盤と一体に設けられ、傾斜した前記シート体の面の下方側端部に、前記吸着盤側より圧縮空気を吹き付けるノズルと、
を有し、
傾斜状態で前記収納部に積層して装填された前記シート体の面に向かって、前記移動機構により前記吸着盤および前記ノズルを移動させ、前記ノズルから前記シート体の面の下方側端部に圧縮空気を吹き付けることにより、前記シート体を前記収納部の下方向に移動させた後、前記吸着盤によって前記シート体を吸着して次工程へ搬送することを特徴とするシート体搬送装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記ノズルは、前記吸着盤の内部に設けられるシート体吸引孔を兼用することを特徴とするシート体搬送装置。
Priority Applications (1)
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JP09256794A JP3691084B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | シート体搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP09256794A JP3691084B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | シート体搬送装置 |
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JPH07291473A JPH07291473A (ja) | 1995-11-07 |
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Family Applications (1)
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-
1994
- 1994-04-28 JP JP09256794A patent/JP3691084B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07291473A (ja) | 1995-11-07 |
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