JP3689961B2 - 磁気センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は位置の変化に対応して電気信号を出力する磁気センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、位置の変化を検出する磁気センサに、磁電変換素子が使用されている。
【0003】
従来の磁気センサ20を図4、5を用いて説明する。図4は磁気センサ20の断面図、図5は磁気センサ20の平面図である。なお図5においては、磁電変換素子および、磁電変換素子を収容するケ−スのみを示し、図4は図5のA−A線における断面図である。
【0004】
磁気センサ20は、図4に示すように、磁電変換素子1と、磁電変換素子1に磁場を印加するための磁石2とを有し、磁電変換素子1が磁石2に載置され、磁石2が保持手段として機能する樹脂からなるステム3で保持され、ステム3が固定手段4によって、下面が開口されたケ−ス6の開口内に接着用の樹脂8を介して固定され、ベ−ス7によりケ−ス6が密閉された構成を有している。
【0005】
固定手段4はネジ4aと固定板4bとから構成されている。
【0006】
ケ−ス6は、ケ−ス本体6aとその上面に一体成形されたキャップ5により構成されている。
【0007】
キャップ5は、図4、図5に示すように、相対する二辺が平行で、端部が半円形状に成形され、底面には鍔部5bを有しており、ケ−ス6の上面中央部に、キャップ上面5aがケ−ス6の上面と同一平面をなすように配置されている。キャップ5は磁石2からの磁力線をキャップ5外部に発散させるために、磁力線に干渉しない非磁性体の金属であるタングステンあるいはステンレススチ−ルから形成されている。
【0008】
ケ−ス本体6aはポリブチレンテレフタレ−ト樹脂(以下PBT樹脂と示す)あるいはフェノ−ル樹脂を、射出成形法を用いてキャップ5と一体に成形して形成されている。なお射出成形法による、成形温度は150〜200℃に設定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の磁気センサ20は、キャップ5が一体に成形されたケ−ス6に、磁電変換素子1と磁石2とが収容されて構成されている。このケ−ス6は、ケ−ス本体6aが、例えば上記したようにPBT樹脂からなり、例えば上記したように金属タングステンからなるキャップ5とともに、射出成形法によるいわゆるインサ−ト成形技術により形成されている。ところが金属タングステンの熱膨張係数が0.4×10-5℃-1であり、それに対してPBT樹脂の熱膨脹係数が8×10-5℃-1と大きい。そのため射出成形時にPBT樹脂が冷却固化すると、ケ−ス本体6aの収縮量が大きいのでキャップ5に圧縮応力が加わる。この圧縮応力によってキャップ5の側部が変形しないように、またキャップ上面5aに「しわ」が発生しないように、キャップ5の端部が半円形状に成形されている。さらにはキャップ5が変形して、ケ−ス6から抜け落ちることを防止するために、鍔部5bが形成されている。
【0010】
そしてキャップ5が上述したような形状を有することから、従来の磁気センサ20の幅や長さが、外部磁場の変化を検知する磁電変換素子1より非常に大きくなる。
【0011】
そのために磁気センサ20を複数個配置する場合には、磁電変換素子1どうしの間隔が大きくなり、所定の長さあたりの情報量が減少するという問題があった。
【0012】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、キャップ上面の外周部に圧縮力を吸収するための緩衝部を設けることにより、磁電変換素子の寸法を一定にしたまま磁気センサの外形寸法を小さくするとともに、キャップが変形しない磁気センサを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁気センサは、磁電変換素子と、磁電変換素子を載置するとともに磁電変換素子に磁場を印加するための磁石と、磁電変換素子の載置された磁石を保持するための保持手段と、上面にキャップが一体に形成されるとともに下面が開口されたケースと、磁電変換素子の載置された磁石を保持手段に固定するとともに、その保持手段をケースの開口内に固定するための固定手段とを有する磁気センサにおいて、前記キャップの上面の外周部に、前記ケースの本体部分と前記キャップとの熱膨張係数の差によって生ずる圧縮力を吸収する緩衝部を設けたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例の磁気センサを、図1、2を用いて説明する。図1は本発明の磁気センサ10の断面図、図2は磁気センサ10の平面図である。なお従来例と同一の部分については同一の符号を用い、その説明を省略する。
【0015】
磁気センサ10は、図示するように、磁電変換素子1と、磁電変換素子1に磁場を印加するための磁石2とを有し、磁電変換素子1が磁石2に載置され、磁石2が保持手段として機能する樹脂からなるステム3で保持され、ステム3が固定手段4によって、下面が開口されたケ−ス6の開口内に接着用の樹脂8を介して固定され、ベ−ス7によりケ−ス6が密閉された構成を有している。
【0016】
ケ−ス6の上面中央部には、磁力線を磁石2からケ−ス6外部に発散させるために、非磁性体の金属であるタングステンで形成されたキャップ9が一体成形されている。
【0017】
キャップ9は本発明の特徴部分であり、外形が磁電変換素子1と略相似形であるキャップ上面9aと、キャップ上面9aの外周部を周回するように形成された緩衝部9bと、キャップ上面に略垂直で一端が外周部に接続する側部9cと、側部9cの他端であって外周部と反対側に接続する鍔部9dとからなる。
【0018】
緩衝部9bは、例えば一つの山部と二つの谷部とからなる折り曲げ形状を有する。また緩衝部9bは、プレス成形によって、キャップ上面9aや側面9cと同じ材料で同時に形成されるが、その厚みは他の部分であるキャップ上面9aや側面9cの厚みより薄く形成されている。なお緩衝部9bの山部は、キャップ上面よりも低く形成されている。
【0019】
上述したように緩衝部9bは厚さが他の部分よりも薄いので、キャップ側面9cから加わる圧縮力に対して容易に変形する。したがってキャップ側面9cから緩衝部9bに圧縮力がはたらいても緩衝部9bが変形してその圧縮力を吸収する。そのようにしてキャップ上面9aが変形することが防止できる。具体的には、PBT樹脂からなるケ−ス6が、射出成形法によりキャップ9とともに一体成形されたとき、冷却時の圧縮力が緩衝部9bに吸収され、キャップ上面9aが変形することを防止する。また変形しにくいために、変形が原因でケ−ス6からキャップ9が抜けてしまうことを防止するために設けられている鍔部9dの幅を小さくすることができ、ケ−ス6自体の小形化も図ることができる。
【0020】
キャップ9の外周部に形成された緩衝部9bは、ステム3が樹脂8により接着固定されることにより樹脂8により補強されるので、組み立てられた後においては、キャップ9のキャップ上面9aと緩衝部9bとが、ステム3に強固に一体化される。
【0021】
本実施例のキャップ9が一体成形されたケ−ス6は、キャップ上面9aの端部が従来例とは異なり、直線に形成されるとともに、鍔部9dの幅が小さい。したがって上記キャップ9を有するケ−ス6を用いると磁気センサ10を小形化できる。そのために複数個の磁気センサを用いてセンサを構成する場合に、磁電変換素子1を密に配置することが可能になり、所定の長さあたりの情報量を増加できる。
【0022】
なお緩衝部9bは圧縮力を吸収できるのであれば、図3(a)に示すように折れ曲り部分が少なくてもよいし、図3(b)に示すように薄肉部だけから形成されていてもよい。このような形状の緩衝部9bが形成されたキャップを有するケ−スからなる磁気センサは、折れ曲り部分が磁気センサの表面から後退しているので、磁気センサが組み立てられるときに緩衝部9bがキャップ上面9aより突出することがなく、被検出物が緩衝部9bに引っ掛からないという長所を有している。
【0023】
【発明の効果】
本発明の磁気センサは、緩衝部を有するキャップが一体成形されたケ−スに、磁電変換素子と磁石が収納された構成を有している。キャップの外周部に形成された緩衝部が、ケ−スの射出成形時にケ−ス本体とキャップとの熱膨脹係数の差による圧縮力を吸収するので、キャップ上面の変形を防止することができる。さらに変形防止のための鍔部などを小さくできるので磁気センサを小形化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の磁気センサの断面図である。
【図2】本発明の一実施例の磁気センサの平面図である。
【図3】本発明の別の実施例に用いられるケ−スを構成するキャップの断面図である。
(a)はキャップの緩衝部の第一例、(b)はキャップの緩衝部の第二例である。
【図4】従来の磁気センサの断面図である。
【図5】従来の磁気センサの平面図である。
【符号の説明】
1 磁電変換素子
2 磁石
3 ステム
4 固定手段
4a ネジ
4b 固定板
5 キャップ
5a キャップ上面
5b 鍔部
6 ケ−ス
6a ケ−ス本体
7 ベ−ス
8 樹脂
9 キャップ
9a キャップ上面
9b 緩衝部
9c 側面
9d 鍔部
10、20 磁気センサ
Claims (1)
- 磁電変換素子と、
磁電変換素子を載置するとともに磁電変換素子に磁場を印加するための磁石と、
磁電変換素子の載置された磁石を保持するための保持手段と、
上面にキャップが一体に形成されるとともに下面が開口されたケースと、
磁電変換素子の載置された磁石を保持手段に固定するとともに、その保持手段をケースの開口内に固定するための固定手段とを有する磁気センサにおいて、
前記キャップの上面の外周部に、前記ケースの本体部分と前記キャップとの熱膨張係数の差によって生ずる圧縮力を吸収する緩衝部を設けたことを特徴とする磁気センサ。
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JP03090296A JP3689961B2 (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 磁気センサ |
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JPH09222467A JPH09222467A (ja) | 1997-08-26 |
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Family Applications (1)
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JP03090296A Expired - Fee Related JP3689961B2 (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 磁気センサ |
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