JP3689021B2 - タイミング制御装置及びタイミング制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、移動通信システムにおいて基地局と通信を行う移動機が、待ち受け時に消費電力の削減を目的として高速クロックから切り替えた低速クロックを使用しながら基地局との同期維持を図るために備えるタイミング制御装置及びタイミング制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、移動通信システムにおける移動機が備えるタイミング制御装置は、基地局と同期状態を維持しながら連続受信を行っているときには、高速クロックを使用してタイミング管理を行い、待ち受け時に間欠受信に移行すると休眠期間において低速クロックを使用してタイミング管理を行うことにより、待ち受け時における消費電力の削減を図っている。このとき、間欠受信への移行が円滑に行えるようにするため、間欠受信に移行する前に予め、高速クロックと低速クロックとの周波数偏差を計算しておき、その計算結果に基づき周波数を補正した低速クロックを間欠受信時の休眠期間において使用するようにしている。
【0003】
しかしながら、高速クロックには、例えばTCXO(温度補償型水晶発振器)による周波数安定精度の高い(数ppm)クロックが用いられるのに対して、低速クロックには、例えば時計機能を動作させるためのRTC(Real Time Clock)のように、温度変化等の影響が受け易く周波数安定精度の低い(100ppm程度)クロックが用いられている。したがって、一定期間間欠受信を繰り返していると、移行前に予め計算しておいた高速クロックと低速クロックとの周波数偏差から、さらにずれが生じる。
【0004】
そこで、例えば特開平10−190568号公報(無線受信装置)に開示されているように、従来では、間欠受信が続く期間内、定期的に低速クロックの周波数偏差を高速クロックを用いて計算するようにしている。以下、従来の移動機におけるタイミング制御装置の概要を説明する。
【0005】
なお、上述の周波数偏差にずれが生じる事情は、各チャネルが時間軸によって分離されるTDMA(Time Division Multiple Access)移動通信方式、各チャネルが周波数によって分離されるFDMA(Frequency Division Multiple Access )移動通信方式及び各チャネルが符号によって分割されるCDMA(Code Division Multiple Access)移動通信方式の何れにおいても同じである。
【0006】
図12は、従来の移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。図12に示すように、タイミング制御装置は、元振クロック発生部(以下「TCXO」という)10と、位相同期部(以下「PLL」という)20と、タイミング制御部30と、低速クロック発生部(以下「RTC」という)40と、制御部50とを備えている。タイミング制御部30は、分周器31,32と、周波数偏差補正値計算部33と、基準タイミングカウンタ部34とを備えている。
【0007】
PLL20は、TXCO10から元振クロック10tを受けて、タイミング制御部30に必要な周波数に逓倍したリファレンスクロック20tを生成し、タイミング制御部30の分周器31と基準タイミングカウンタ部34とに出力している。また、PLL20は、基準タイミングカウンタ部34からのPLL制御信号20rを受けてリファレンスクロック20tを生成する必要があるか否かを判定し、TXCO10に対し、TCXO制御信号10rを出力するようになっている。TCXO制御信号10rは、リファレンスクロック20tを必要としないと判定した場合にTCXO10に発振停止を要求し、リファレンスクロック20tを必要とすると判定した場合にTCXO10に発振を要求する信号である。
【0008】
分周器31は、リファレンスクロック20tを分周して高速クロック31tを生成し、周波数偏差補正値計算部33と分周器32とに出力している。周波数偏差補正値計算部33は、高速クロック31tとRTC40が定常的に発生している低速クロック40tとに基づき周波数偏差補正値33tを計算し、基準タイミングカウンタ部34に出力している。分周器32は、高速クロック31tを分周して基準クロック32tを生成し、基準タイミングカウンタ部34に出力している。
【0009】
制御部50は、通常受信から間欠受信における休眠期間に移行するタイミングと、その休眠期間が終了するタイミングとを、基準タイミングカウンタ部34に対し、クロック切替タイミング50tとして出力する。通常受信中から間欠受信における休眠期間に移行するときに出力されるクロック切替タイミング50tは、基準クロック32tから低速クロック40tへ切り替えるタイミングを示す。間欠受信における休眠期間を終了するときに出力されるクロック切替タイミング50tは、低速クロック40tから基準クロック32tへ切り替えるタイミングを示す。
【0010】
基準タイミングカウンタ部34は、周波数偏差補正値33tと基準クロック32tと低速クロック40tとに基づき移動機各部の動作基準を与える基準タイミング34tを生成し、移動機各部に対し供給するようになっている。また、基準タイミングカウンタ部34は、クロック切替タイミング50tに基づき高速クロック31tを必要とするか否かを判定し、PLL制御信号20rを発生する。このPLL制御信号20rは、高速クロック31tを必要としないと判定した場合にPLL20に発振停止を要求し、高速クロック31tを必要とすると判定した場合にPLL20に発振を要求する信号である。
【0011】
つぎに、図12に示す従来のタイミング制御装置の動作について説明する。基準タイミングカウンタ部34は、制御部50から入力されるクロック切替タイミング50tに従って、基準クロック32tから低速クロック40tへの切り替え、及び低速クロック40tから基準クロック32tへの切り替えを実行する。
【0012】
低速クロック40tから基準クロック32tへの切り替えは、間欠受信中の休眠期間の終了時に通常受信に移行するために行われる。この場合には、基準タイミングカウンタ部34は、低速クロック40tから基準クロック32tへの切り替えを実行する前に、PLL制御信号20rをPLL20に出力し、リファレンスクロック20tの発振開始を要求する。PLL20は、そのようなPLL制御信号20rを受けて、TCXO制御信号10rをTCXO10に出力し、元振クロック10tの発振開始を要求する。
【0013】
その結果、TCXO10から出力される元振クロック10tは、PLL20にて、タイミング制御部30が必要とするクロックに逓倍されリファレンスクロック20tとなり、タイミング制御部30内部の分周器31及び基準タイミングカウンタ部34に入力される。分周器31では、入力されたリファレンスクロック20tを周波数偏差補正値計算部33が使用するクロック周波数に分周し、高速クロック31tとして周波数偏差補正値計算部33及び分周器32に出力する。分周器32では、入力された高速クロック31tを基準タイミングカウンタ部34で連続受信時等の定常時に使用するクロックのレートに分周し、基準クロック32tとして基準タイミングカウンタ部34に出力する。
【0014】
基準タイミングカウンタ部34は、基準クロック32tに従って移動機の動作基準タイミングを与える基準タイミングカウンタをカウントアップし、スロットタイミングまたはフレームタイミング等を基準にしてスロットパルスまたはフレームパルス等を生成し、基準タイミング34tとして移動機各部へ出力する。即ち、高速クロック31tから生成された基準クロック32tを用いて基地局との同期維持が制御され、通常の連続受信等が実行される。なお、周波数偏差補正値計算部33では、この通常受信中に低速クロック40tの周波数偏差を高速クロック31tを用いて計算し、得られた周波数偏差補正値33tを基準タイミングカウンタ部34に出力している。
【0015】
一方、基準タイミングカウンタ部34は、通常受信から間欠受信における休眠期間に移行するときは、消費電力削減のため消費電力の高い基準クロック32tから消費電力の少ない低速クロック40tへの切り替えを実行する。この場合には、基準タイミングカウンタ部34は、PLL制御信号20rをPLL20に出力し、リファレンスクロック20tの発振停止を要求する。PLL20は、その要求に従ってTCXO制御信号10rをTCXO10に出力し、元振クロック10tの発振停止を要求する。
【0016】
そして、基準タイミングカウンタ部34は、周波数偏差補正値33tを用いて低速クロック40tを補正し、その補正した低速クロックに従って移動機の動作基準タイミングを与える基準タイミングカウンタをカウントアップし、それによって基準タイミング34tを各部に供給するとともに、休眠期間の終了タイミングを管理する。
【0017】
これにより、補正された低速クロックを使用して基地局との同期維持を図りつつ間欠受信動作が行われる。低速クロックは、消費電力が少ないので、待ち受け時での消費電力が削減される。この間欠受信動作が開始される前に、制御部50は、休眠期間の計算を開始し、休眠期間の終了時期を示すクロック切替タイミング50tを基準タイミングカウンタ部34に対して出力する。以上の動作が繰り返される。
【0018】
つぎに、図13は、従来のタイミング制御装置で制御される間欠受信動作の手順を示すフローチャートである。図13において、ステップ(以下「ST」という)101では、基準タイミングカウンタ部34が、低速クロック40tを周波数偏差補正値33tにて補正したクロックを用いて基準タイミングカウンタをカウントアップする。そのカウント値が制御部50からのクロック切替タイミング50tにて示された低速クロック40tから基準クロック32tへの切替時間に達すると、休眠期間の終了と判断し、PLL制御信号20rにて、PLL20に発振停止の解除を要求する。
【0019】
ST102では、PLL20が、このPLL制御信号20rにて、発振開始の要求があることを受けると、TCXO制御信号10rにて、TCXO10に発振停止の解除を要求する。ここでは、PLL20は発振動作を開始しない。
【0020】
ST103では、TCXO10が、このTCXO制御信号10rにて、発振開始の要求があることを受けると、回路の動作が安定するのを待った後に元振クロック10tの出力を開始する。PLL20は、元振クロック10tが入力されると、元振クロック10tを逓倍する発振動作を開始し、動作が安定するのを待った後に、その逓倍したリファレンスクロック20tを出力する。リファレンスクロック20tが出力されると、移動機の各部は動作開始可能な状態となる。周波数偏差補正値計算部33には、分周器31を通じて高速クロック31tが入力され、周波数偏差補正値33tを求めることを開始する。基準タイミングカウンタ部34は、分周器31及び分周器32を通じて基準クロック32tが入力されると、基準タイミングカウンタのカウントアップに使用しているクロックを低速クロック40tから基準クロック32tへの切り替えを行う。
【0021】
ST104では、周波数偏差補正値計算部33が、32.768kHzの低速クロック40tの8192クロックに相当するパルス幅を生成し、このパルス幅を30.72MHzの高速クロック31tによってカウントする。次いで、このカウント値と偏差が無い場合のカウント数7680000との差から、低速クロック1クロック当たりの平均の周波数偏差補正値33tを求め、基準タイミングカウンタ部34に出力する。
【0022】
ST105では、制御部50が、基地局からのポーリング情報から、自局の呼び出し情報を検出する。自局の呼び出しが無い場合には、再び休眠期間となる時間とその休眠期間が終了する時間とをクロック切替タイミング50tにて基準タイミングカウンタ部34に通知する。基準タイミングカウンタ部34は、カウンタ値がクロック切替タイミング50tにて示された基準クロック32tから低速クロック40tへの切替時間に達すると、カウントアップ動作に使用しているクロックを基準クロック32tから、低速クロック40tを周波数偏差補正値33tにて補正した低速クロックへ切り替える。なお、基地局からのポーリング情報に自局の呼び出しが含まれている場合には、休眠期間へ移行することなく、そのまま通常の通信状態へ移行する。
【0023】
ST106では、基準タイミングカウンタ部34が、PLL制御信号20rにて、PLL20に発振停止を要求する。ST107では、PLL20が、このPLL制御信号20rにて、発振停止の要求があることを受けると、リファレンスクロック20tの発振を停止した後、TCXO制御信号10rにて、TCXO10に発振停止を要求する。TCXO10は、TCXO制御信号10rにて、発振停止の要求を受けると、元振クロック10tの出力を停止する。その後、ST101の処理に戻る。間欠受信動作の期間内、同様の動作が繰り返される。
【0024】
したがって、間欠受信動作が行われるときの様子は、図14に示すようになる。図14は、間欠受信動作時のタイムチャートである。図14に示すように、間欠受信周期131は、基準クロック32tを用いて基地局から送られてくるポーリング情報を受信し自局宛か否かを判断する等を行う受信期間132と、受信したポーリング情報に自局呼び出しが含まれていない場合に受信期間132の経過後に低速クロックへの切り替えを行って開始される休眠期間133と、休眠期間133の終了時に起動されたTCXO10が安定した元振クロック10tを出力できるまでのTCXO発振安定期間134と、元振クロック10tによって起動されたPLL20が安定したリファレンスクロック20tを出力できるまでのPLL発振安定期間135とで構成されることになる。
【0025】
このように、受信待ち受け時では、基地局からポーリング情報が送られてくる受信期間132だけ基準クロック32tを用い、その後の休眠期間133の期間内では消費電力の少ない低速クロック40tを用いることにより、消費電力の削減を図っている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のタイミング制御装置では、予め周波数安定精度の低い低速クロックの周波数偏差を周波数安定精度の高い高速クロックを用いて計算し、得られた周波数偏差の補正値を用いて間欠受信時の休眠期間にて使用する低速クロックの偏差を補正しているので、間欠受信中に高精度なタイミング管理を維持することが可能である。
【0027】
しかし、間欠受信が続く期間中、周波数安定精度の低い低速クロックの周波数偏差を周波数安定精度の高い高速クロックを用いた補正値計算を定期的に繰り返し行わなければならないので、その補正値計算に費やされる消費電力の削減が行えないという問題があった。
【0028】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、間欠受信が続く期間中でも、低速クロックの周波数偏差の計算の頻度を減らし、補正値計算に費やされる消費電力の削減が行える移動機におけるタイミング制御装置及びタイミング制御方法を得ることを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明にかかるタイミング制御装置は、基地局との通常通信時には高速クロックを使用して移動機の基準タイミングをカウントする一方、間欠受信時の休眠期間では前記通常通信時に計算した前記高速クロックと低速クロックとの偏差に基づき補正した低速クロックに従って移動機の基準タイミングをカウントし、間欠受信時における休眠期間の終了タイミングを管理する移動機におけるタイミング制御装置であって、前記休眠期間を経由した受信期間において、想定される受信チャネルの位置と前記高速クロックに従ってカウントされる移動機の基準タイミングによって示される実際に検出された受信チャネル位置との位相差を求める変動検知手段と、前記変動検知手段が求めた位相差の程度に応じて、前記偏差の計算の実行を指示する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0030】
この発明によれば、休眠期間は、低速クロックに従って管理されているので、休眠期間を経由した受信期間には低速クロックによる周波数安定精度の変動の影響が反映されている。そこで、変動検知手段により、休眠期間を経由した受信期間において、想定される受信チャネルの検出位置と高速クロックに従ってカウントされる移動機の基準タイミングによって示される実際に検出された受信チャネル位置との位相差が求められる。この位相差の大きさから、高速クロックと低速クロックとの偏差の変動に追従するのに必要な低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが求められるので、制御手段により、位相差の程度に応じて、偏差の計算実行を指示する。
【0031】
つぎの発明にかかるタイミング制御装置は、上記の発明において、前記制御手段は、前記間欠受信動作が繰り返される場合において、前記偏差の計算を間欠受信動作の何周期毎に行うかの周期を、前記位相差の程度に応じて異なった値で設定することを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、間欠受信動作が繰り返される場合において、変動検知手段が求めた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、制御手段により、高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作の間隔が、周波数安定精度の変動が大きい時には、例えば間欠受信周期毎のように短く設定され、周波数安定精度の変動が小さい時には、複数の間欠受信周期毎のように長く設定される。
【0033】
つぎの発明にかかるタイミング制御装置は、上記の発明において、前記制御手段は、前記変動検知手段が求めた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、前記偏差の計算を実行させることを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、間欠受信動作が繰り返される場合において、変動検知手段が求めた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、制御手段により、高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作の開始指示が発行される。換言すれば、変動検知手段が求めた位相差が予め定めた閾値を超えない場合には、高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作は行われない。
【0035】
つぎの発明にかかるタイミング制御装置は、上記の発明において、前記制御手段は、前記変動検知手段が求めた位相差が所定回数連続して予め定めた閾値を超える場合に、前記偏差の計算を実行させることを特徴とする。
【0036】
この発明によれば、間欠受信動作が繰り返される場合において、変動検知手段が求めた位相差が予め定めた閾値を超える場合が所定回数連続するとき、制御手段により、高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作の開始指示が発行される。換言すれば、変動検知手段が求めた位相差が予め定めた閾値を超える場合でも、それが所定回数連続しない場合には高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作は行われない。
【0037】
つぎの発明にかかるタイミング制御装置は、上記の発明において、前記制御手段は、前記高速クロックを使用してカウントされる移動機の基準タイミングを前記位相差に応じて修正することを特徴とする。
【0038】
この発明によれば、変動検知手段が求めた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、制御手段により、位相差に応じて高速クロックを使用してカウントされる移動機の基準タイミング位置を実際の受信位置に合わせるべく、進めるか遅らすかの修正をすることが行われる。
【0039】
つぎの発明にかかるタイミング制御方法は、基地局との通常通信時には高速クロックを使用して移動機の基準タイミングをカウントする一方、間欠受信時の休眠期間では前記通常通信時に計算した前記高速クロックと低速クロックとの偏差に基づき補正した低速クロックに従って移動機の基準タイミングをカウントし、間欠受信時における休眠期間の終了タイミングを管理する移動機におけるタイミング制御方法であって、前記休眠期間を経由した受信期間において、想定される受信チャネルの位置と前記高速クロックに従ってカウントされる移動機の基準タイミングによって示される実際に検出された受信チャネル位置との位相差を求める工程と、前記求められた位相差の程度に応じて、前記偏差の計算の実行を指示する制御工程とを含むことを特徴とする。
【0040】
この発明によれば、休眠期間は、低速クロックに従って管理されているので、休眠期間を経由した受信期間には低速クロックによる周波数安定精度の変動の影響が反映されている。そこで、休眠期間を経由した受信期間において、想定される受信チャネルの位置と高速クロックに従ってカウントされる移動機の基準タイミングによって示される実際に検出された受信チャネル位置との位相差が求められる。この位相差の大きさから、高速クロックと低速クロックとの偏差の変動に追従するのに必要な低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが求められるので、制御工程にて、その変動の大きさに応じて、偏差の計算実行を指示する。
【0041】
つぎの発明にかかるタイミング制御方法は、上記の発明において、前記制御工程は、前記間欠受信動作が繰り返される場合において、前記偏差の計算を間欠受信動作の何周期毎に行うかの周期を、前記位相差の程度に応じて異なった値で設定する工程を含むことを特徴とする。
【0042】
この発明によれば、間欠受信動作が繰り返される場合において、求められた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作の間隔が、周波数安定精度の変動が大きい時には、例えば間欠受信周期毎のように短く設定され、周波数安定精度の変動が小さい時には、複数の間欠受信周期毎のように長く設定される。
【0043】
つぎの発明にかかるタイミング制御方法は、上記の発明において、前記制御工程は、前記求められた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、前記偏差の計算を実行させる工程を含むことを特徴とする。
【0044】
この発明によれば、間欠受信動作が繰り返される場合において、求められた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、直ちに高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作の開始指示が発行される。換言すれば、求められた位相差が予め定めた閾値を超えない場合には、高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作は行われない。
【0045】
つぎの発明にかかるタイミング制御方法は、上記の発明において、前記制御工程は、前記求められた位相差が予め定めた閾値を超える場合が、所定回数連続するとき前記偏差の計算を実行させる工程を含むことを特徴とする。
【0046】
この発明によれば、間欠受信動作が繰り返される場合において、求められた位相差が予め定めた閾値を超える場合が所定回数連続するとき、高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作の開始指示が発行される。換言すれば、求められた位相差が予め定めた閾値を超える場合でも、それが所定回数連続しない場合には高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作は行われない。
【0047】
つぎの発明にかかるタイミング制御方法は、上記の発明において、前記制御工程は、前記高速クロックを使用してカウントされる移動機の基準タイミングを前記位相差に応じて修正する工程を含むことを特徴とする。
【0048】
この発明によれば、求められた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、高速クロックを使用してカウントされる移動機の基準タイミングに位置を実際の受信位置に合わせるべく位相差に応じて進めるか遅らすかの修正をすることが行われる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる移動機におけるタイミング制御装置及びタイミング制御方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0050】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1である移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。図2は、図1に示した制御部が備える位相差λと周波数偏差補正周期計算周期との関係テーブルの構成例を示す図である。図3は、図1に示した制御部が行う移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λの測定動作を説明するタイムチャートである。図4は、図1に示したタイミング制御装置による間欠受信時の動作手順を説明するフローチャートである。
【0051】
図1では、図12に示した従来例と同一または相当の部分には、同一符号を付してある。ここでは、この実施の形態1に関わる部分を中心に説明する。この点は、以下に示す各実施の形態において同様である。
【0052】
図1に示すように、この実施の形態1では、図12に示した構成において、制御部50に代わる制御部51と周波数偏差補正値計算部33に代わる周波数偏差補正値計算部35と基準タイミングカウンタ部34に代わる基準タイミングカウンタ部36とが設けられている。
【0053】
受信部45は、受信期間132(図14参照)において図示しないアンテナで受信された基地局からの受信信号を基準クロック32tに従って復調し、得られた受信データ45tを制御部51に出力する。基準タイミングカウンタ部36は、前述した基準タイミングカウンタ部34の動作に加えて、基準クロック32t及び低速クロック40tに従ってカウント動作を行う基準タイミングカウンタのカウント値36tを制御部51に出力する動作を行うようになっている。
【0054】
制御部51は、基準タイミングカウンタ部36にクロック切替タイミング50tを出力する前述した制御部50の動作に加えて、受信部45からの受信データ45tと基準タイミングカウンタ部36からのカウント値36tとに基づいて、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λを測定し、測定した位相差λに対応する周波数偏差補正値計算周期35rを求め、その求めた周波数偏差補正値計算周期35rを周波数偏差補正値計算部35に出力することを行う。ここで測定された位相差λには、温度変化等により低速クロック40tに生じた周波数変動の大きさが反映されている。
【0055】
周波数偏差補正値計算部35は、前述した周波数偏差補正値計算部33と同様の手順で周波数偏差補正値33tを求めるが、間欠受信動作が繰り返される場合において、各受信期間(図14参照)にてその都度偏差を求める動作を行うのではなく、制御部51から与えられる周波数偏差補正値計算周期35rに従った間隔で偏差を求める動作を行うようになっている。
【0056】
ここに、制御部51には、例えば図2に示すような位相差λと周波数偏差補正値計算周期35rとの関係テーブルが設けられている。図2に示すように、この関係テーブルには、位相差λと予め定めた閾値との関連で、出力すべき周波数偏差補正値計算周期35rが設定されている。制御部51は、この関係テーブルを参照して、測定した位相差λに対応する周波数偏差補正値計算周期35rが簡単に得られるようになっている。
【0057】
図2では、例えば次のよう規定されている。(1)測定した位相差λが予め設けた閾値a以上の場合(a≦λ)には、間欠受信周期の64フレーム毎に周波数偏差補正値33tの計算を行うことを指定する周波数偏差補正値計算周期35rを出力する。(2)位相差λが閾値b以上かつ閾値aよりも小さい場合(b≦λ<a)には、間欠受信周期の64フレームの2倍である128フレーム毎に周波数偏差補正値の計算を行うことを指定する周波数偏差補正値計算周期35rを出力する。(3)位相差λが閾値c以上かつ閾値値bよりも小さい場合(c≦λ<b)には、間欠受信周期の64フレームの4倍である256フレーム毎に周波数偏差補正値の計算を行うことを指定する周波数偏差補正値計算周期35rを出力する。(4)位相差λが閾値d以上かつ閾値値cよりも小さい場合(d≦λ<c)には、間欠受信周期の64フレームの8倍である512フレーム毎に周波数偏差補正値の計算を行うことを指定する周波数偏差補正値計算周期35rを出力する。(5)位相差λが閾値e以上かつ閾値値dよりも小さい場合(e≦λ<d)には、間欠受信周期の64フレームの16倍である1824フレーム毎に周波数偏差補正値の計算を行うことを指定する周波数偏差補正値計算周期35rを出力する。
【0058】
要するに、図2に示す関係テーブルでは、測定した位相差λが、予め定めた閾値aよりも大きい場合には、例えば間欠受信周期の64フレーム毎に必ず周波数偏差補正値33tの計算を行うが、その閾値aよりも小さい場合には、64フレームよりも大きな各種の間隔で周波数偏差補正値33tの計算を行うことが示されている。なお、図2では、測定した位相差λが、予め定めた閾値aよりも大きい場合には、間欠受信周期の64フレーム毎に必ず周波数偏差補正値33tの計算を行う場合を示したが、例えば一番短い周期である間欠受信周期毎に周波数偏差補正値33tの計算を行うようにすることでもよい。
【0059】
つぎに、以上のように構成されるタイミング制御装置の動作について、図1〜図4を参照して説明する。まず、各クロックの具体的な数値例を説明する。TCXO10から出力される元振クロック10tは、16.00MHzである。PLL20が出力するリファレンスクロック20t(タイミング制御部30が必要とするクロック)は、61.44MHzである。分周器31から出力される高速クロック31tは、30.72MHzである。分周器32から出力される基準クロック32tは、7.68MHzである。RTC40が出力する低速クロック40tは、32.768kHzである。
【0060】
したがって、基準タイミングカウンタ部36は、制御部51からのクロック切替タイミング50tに従って、7.68MHzの基準クロック32tから32.768kHzの低速クロック40tへの切り替え、及び32.768kHzの低速クロック40tから7.68MHzの基準クロック32tへの切り替えを実行する。
【0061】
また、周波数偏差補正値計算部35は、30.72MHzの高速クロック31tと32.768kHzの低速クロック40tとの偏差を求め、周波数偏差補正値33tを基準タイミングカウンタ部36に出力する。このとき、周波数偏差補正値計算部35は、間欠受信動作が繰り返される場合において、各受信期間にてその都度偏差を求める動作を行うのではなく、制御部51から与えられる周波数偏差補正値計算周期35rに従った間隔で偏差を求める動作を行う。
【0062】
すなわち、この間欠受信時の受信期間において、この実施の形態1では、次のような動作が行われる。図3において、基準タイミングカウンタ部36は、間欠受信時の休眠期間(イ)では、周波数偏差補正値33tを加味した32.768kHzの補正付き低速クロックを用いて移動機の基準タイミングを与える基準タイミングカウンタをカウントアップし、休眠期間の終了時期を管理している。
【0063】
基準タイミングカウンタ部36は、休眠期間(イ)が終了すると、その終了時から受信期間(ロ)が終了するまで7.68MHzの基準クロックを用いて基準タイミングカウンタをカウントアップする。図3では、受信期間(ロ)においてカウントアップされるカウント値「469」「470」〜「479」〜が示されている。なお、休眠期間(イ)の終了時におけるカウント値「0.250」「234.625」は、32.768kHzの低速クロックが1クロック発振する間に、7.68MHzの基準クロックが、234.625−0.250=234.375クロック発振することを示したものである。
【0064】
基準タイミングカウンタ部36は、クロック切替タイミング50tに従って32.768kHzの低速クロック40tから7.68MHzの基準クロック32tへの切り替えを実行し、受信期間(ロ)でのカウント値36tを制御部51に出力する。図3では、制御部51が、受信期間において、基準タイミングカウンタ部36からカウント値36tを受けて、そのカウント値「473」のタイミングを受信チャネル位置として想定していることが示されている。
【0065】
受信部45は、受信期間に移行すると、アンテナを介して受信される基地局からの受信信号の復調動作等を基準クロック32tに従って開始し、受信信号を復調して得られる受信データ45tを制御部51に出力する。
【0066】
制御部51は、受信部45から受信データ45tを受け取ると、基地局から送信されるポーリング情報等が含まれる受信チャネルの先頭位置が、基準タイミングカウンタ部36から受け取るカウント値36tの何れのタイミングであるかを判定する。図3では、受信チャネルの先頭位置がカウント値「477」と判定する場合が示されている。制御部51は、カウント値「473」のタイミングを受信チャネルの先頭位置として想定していたので、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λが「4」であることを認識する。
【0067】
休眠期間(イ)での基準タイミングカウンタのカウントアップが32.768kHzの補正付き低速クロックによって行われている。一方、受信部45は、7.68MHzの基準クロック32tに従って受信動作を行う。予め計算していた周波数偏差補正値33t以上に、温度変化等により低速クロック40tの周波数偏差に変動が生ずる場合がある。そのような場合には、休眠期間(イ)から受信期間(ロ)への切り替わりタイミングと、受信期間(ロ)の開始に応答して7.68MHzの基準クロック32tが安定的に発生するタイミングとにずれが生じる。この位相差λは、そのずれの大きさを表すものである。
【0068】
制御部51は、このように位相差λの測定が行えると、図2に示した関係テーブルを参照して対応する周波数偏差補正値計算周期35rを求め、周波数偏差補正値計算部35に出力する。
【0069】
周波数偏差補正値計算部35は、受信期間(定常時の連続受信時や間欠受信時の受信期間)において、32.768kHzの低速クロック40tの周波数偏差を30.72MHzの高速クロック31tを用いて計算し、それに基づいて得られた周波数偏差補正値33tを基準タイミングカウンタ部36に出力する。上記した位相差λの測定は、最初の間欠受信時での受信期間(つまり、最初の休眠期間を経由した受信期間)において行われる。
【0070】
つまり、間欠受信動作が繰り返される場合には、周波数偏差補正値計算部35は、2回目以降における受信期間での周波数偏差補正値の計算を周波数偏差補正値計算周期35rに従った周期で行うことになる。
【0071】
図2の例で言えば、周波数偏差補正値の計算は、例えば、測定した位相差λが予め設けた閾値a以上の場合は、間欠受信周期の64フレーム毎に行われる。位相差λが閾値b以上かつ閾値aよりも小さい場合は、間欠受信周期の64フレームの2倍である128フレーム毎に行われる。位相差λが閾値c以上かつ閾値値bよりも小さい場合は、間欠受信周期の64フレームの4倍である256フレーム毎に行われる等となる。
【0072】
そして、基準タイミングカウンタ部36は、間欠受信の休眠期間において周波数偏差補正値33tを用いて32.768kHzの低速クロック40tを補正し、基準タイミングカウンタをカウントアップすることにより、移動機の基準タイミングをカウントするが、周波数偏差補正値33tが周波数偏差補正値計算周期35rに従った周期で入力されるので、この低速クロック40tの補正動作を周波数偏差補正値計算周期35rに従った周期で行うことになる。
【0073】
つぎに、図4を用いてタイミング制御装置で制御される間欠受信動作の手順を説明する。なお、図4では、図13(従来例)で示した処理と同一である部分には、同一の符号を付してある。図4に示すように、この実施の形態1では、図13で示したST104に代えて、ST11〜ST13の処理が追加されている。ここでは、この実施の形態1に関わる部分を中心に説明する。
【0074】
図4において、ST11では、制御部51が、実際に基地局から送信されたポーリング情報等が含まれる受信チャネルの位置と、予め想定していた受信チャネルの位置との差により、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λを測定する。次いで、測定した位相差λによって関係テーブル(図2)を参照して周波数偏差補正値計算周期35rを求め、周波数偏差補正値計算部35に出力する。
【0075】
ST12では、周波数偏差補正値計算部35が、制御部51から入力された周波数偏差補正値計算周期35rが満了したか否かを判定する。満了した場合には、ST13に進む。
【0076】
ST13では、周波数偏差補正値計算部35が、32.768kHzの低速クロック40tの8192クロックに相当するパルス幅を生成し、このパルス幅を30.72MHzの高速クロック31tによりカウントする。次いで、このカウント値と偏差が無い場合のカウント数7680000との差から、低速クロック1クロック当たりの平均の周波数偏差補正値33tを求め、基準タイミングカウンタ部36に出力する。その後、ST105に進む。
【0077】
一方、ST12において、周波数偏差補正値計算部35は、制御部51から入力された周波数偏差補正値計算周期35rが満了していない場合には、補正値計算を行うことなくST105に進む。間欠受信動作が繰り返される期間内、ST101からST107の各処理が繰り返される。
【0078】
このように、この実施の形態1であるタイミング制御装置では、移動機が間欠受信期間における基地局から自局宛等のポーリング情報が送られてくる受信期間時等にて使用する高精度の高速クロックと間欠受信期間における休眠期間にて使用する低精度の低速クロックとの偏差の計算を、低速クロックの周波数安定精度の変動に応じた周期で行うようにしたので、温度変化等による周波数安定精度の変動が大きい時には、計算周期を間欠受信の周期毎に行う等頻繁に行い、周波数安定精度の変動が小さい時には、計算周期を間欠受信の周期よりも長くすることができる。したがって、周波数安定精度の変動が小さい場合には、低速クロックの周波数偏差の計算頻度を減らすことができ、補正値計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0079】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2である移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。図6は、図5に示したタイミング制御装置による間欠受信時の動作手順を説明するフローチャートである。
【0080】
図5に示すように、この実施の形態2では、図1に示した構成において、制御部51に代わる制御部52と周波数偏差補正値計算部35に代わる周波数偏差補正値計算部37が設けられている。その他は、図1に示した構成と同様である。
【0081】
制御部52は、図1に示した制御部51と同様に、受信部45からの受信データ45tと基準タイミングカウンタ部36からのカウント値36tとに基づいて、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングの位相差λを測定する。さらにこの実施の形態2では、制御部52は、その測定した位相差λが予め設けた閾値を超えたとき、周波数偏差補正値計算開始信号37rを周波数偏差補正値計算部37に出力するようにしている。
【0082】
周波数偏差補正値計算部37は、前述した周波数偏差補正値計算部33と同様の手順で周波数偏差補正値33tを求めるが、その補正値の算出を制御部52からの周波数偏差補正値計算開始信号37rに従って開始するようになっている。
【0083】
ここで、位相差λの測定は、実施の形態1と同様に、最初の間欠受信時での受信期間(つまり、最初の休眠期間を経由した受信期間)での測定を想定している。
【0084】
つぎに、図6を用いてタイミング制御装置で制御される間欠受信動作の手順を説明する。なお、図6では、図13(従来例)で示した処理と同一である部分には、同一の符号を付してある。図6に示すように、この実施の形態2では、図13で示したST104に代えて、ST21〜ST23の処理が追加されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
【0085】
図6において、ST21では、制御部52が、実際に基地局から送信されたポーリング情報等が含まれる受信チャネルの位置と、予め想定していた受信チャネルの位置の差により、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λを測定する。次いで、測定した位相差λが、予め設けていた閾値mを超えるか否かを判定する。測定した位相差λが閾値mを超えた場合には、周波数偏差補正値計算開始信号37rにて、周波数偏差補正値の計算を実行することを周波数偏差補正値計算部37に通知する。
【0086】
ST22では、周波数偏差補正値計算部37が、制御部52から周波数偏差補正値計算開始信号37rが入力されたか否か、つまり、周波数偏差補正値の計算を実行するか否かを判定する。計算実行が通知された場合には、ST23に進む。
【0087】
ST23では、周波数偏差補正値計算部37が、32.768kHzの低速クロック40tの8192クロックに相当するパルス幅を生成し、このパルス幅を30.72MHzの高速クロック31tによりカウントする。次いで、このカウント値と偏差が無い場合のカウント数7680000との差から、低速クロック1クロック当たりの平均の周波数偏差補正値33tを求め、基準タイミングカウンタ部36に出力する。その後、ST105に進む。
【0088】
一方、ST22において、周波数偏差補正値計算部37は、制御部52から周波数偏差補正値計算開始信号37rが入力されない場合には、補正値計算を行うことなくST105に進む。間欠受信動作が繰り返される期間内、ST101からST107の各処理が繰り返される。
【0089】
このように、この実施の形態2であるタイミング制御装置では、移動機が間欠受信期間における基地局から自局宛等のポーリング情報が送られてくる受信期間時に使用する高精度の高速クロックと間欠受信期間における休眠期間に使用する低精度の低速クロックとの偏差の計算を、低速クロックの周波数安定精度の変動に応じて行うようにしたので、周波数安定精度の変動が大きい時にのみ計算を実行することができる。したがって、温度変化等による周波数安定精度の変動が小さい時には、低速クロックの周波数偏差の計算を実行しないようにすることができるので、補正値計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0090】
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3である移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。図8は、図7に示したタイミング制御装置による間欠受信時の動作手順を説明するフローチャートである。
【0091】
図7に示すように、この実施の形態3では、図5に示した構成において、制御部52に代わる制御部53が設けられている。その他は、図5に示した構成と同様である。
【0092】
制御部53は、図5に示した制御部52と同様に、受信部45からの受信データ45tと基準タイミングカウンタ部36からのカウント値36tとに基づいて、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λを測定し、その測定した位相差λが予め設けた閾値を超えたか否かを判断する。
【0093】
さらにこの実施の形態3では、制御部53は、その測定した位相差λが予め設けた閾値よりも大きい場合には、閾値を超えたことを記憶しておく。そして、測定した位相差λが予め設けた閾値を超えたことが、連続して予め設けた閾値回数起こった場合に、周波数偏差補正値計算部37に周波数偏差補正値計算開始信号37rを出力し、周波数偏差補正値の計算を実行することを通知するようにしている。
【0094】
ここで、位相差λの測定は、実施の形態1、2と同様に、最初の間欠受信時での受信期間(つまり、最初の休眠期間を経由した受信期間)での測定を想定している。
【0095】
つぎに、図8を用いてタイミング制御装置で制御される間欠受信動作の手順を説明する。なお、図8では、図13(従来例)で示した処理と同一である部分には、同一の符号を付してある。図8に示すように、この実施の形態3では、図13で示したST104に代えて、ST31〜ST34の処理が追加されている。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
【0096】
図8において、ST31では、制御部53が、実際に基地局から送信されたポーリング情報等が含まれる受信チャネルの位置と、予め想定していた受信チャネルの位置との差から、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λを測定する。次いで、その測定した位相差λが予め設けていた閾値mを超えるか否かを判定し、予め設けていた閾値mよりも大きい場合には、閾値を超えたことを記憶しておく。
【0097】
ST32では、制御部53が、位相差λが閾値mを超えたことが予め設けた閾値回数n回連続して発生したか否かを判定する。閾値回数n回連続して発生した場合には、周波数偏差補正値計算部37に周波数偏差補正値計算開始信号37rを出力し、周波数偏差補正値の計算を実行することを通知する。
【0098】
ST33では、周波数偏差補正値計算部37が、制御部53から周波数偏差補正値計算開始信号37rが入力されたか否か、つまり、周波数偏差補正値の計算を実行するか否かを判定する。計算実行が通知された場合には、ST34に進む。
【0099】
ST34では、周波数偏差補正値計算部37が、32.768kHzの低速クロック40tの8192クロックに相当するパルス幅を生成し、このパルス幅を30.72MHzの高速クロック31tによりカウントする。次いで、このカウント値と偏差が無い場合のカウント数7680000との差から、低速クロック1クロック当たりの平均の周波数偏差補正値33tを求め、基準タイミングカウンタ部36に出力する。その後、ST105に進む。
【0100】
一方、ST33において、周波数偏差補正値計算部37は、制御部53から周波数偏差補正値計算開始信号37rが入力されない場合には、補正値計算を行うことなくST105に進む。間欠受信動作が繰り返される期間内、ST101からST107の各処理が繰り返される。
【0101】
このように、この実施の形態3であるタイミング制御装置では、移動機が間欠受信期間における基地局から自局宛等のポーリング情報が送られてくる受信期間時等に使用する高精度の高速クロックと間欠受信期間における休眠期間に使用する低精度の低速クロックとの偏差の計算を、低速クロックの周波数安定精度の変動に応じて行うようにしたので、周波数安定精度の大きな変動が連続する時にのみ計算を実行することができる。したがって、温度変化等による周波数安定精度の変動が小さい場合には、低速クロックの周波数偏差の計算を実行しないようにすることができるので、補正値計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0102】
実施の形態4.
図9は、この発明の実施の形態4である移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。図10は、図9に示した制御部が行う移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λの測定動作及び基準タイミングカウンタの修正動作を説明するタイムチャートである。図11は、図9に示したタイミング制御装置による間欠受信時の動作手順を説明するフローチャートである。
【0103】
図9に示すように、この実施の形態4では、例えば図5に示した構成において、制御部52に代わる制御部54と基準タイミングカウンタ部36に代わる基準タイミングカウンタ部38とが設けられている。
【0104】
制御部54は、図5に示した制御部52と同様に、受信部45からの受信データ45tと基準タイミングカウンタ部38からのカウント値36tとに基づいて、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングの位相差λを測定し、その測定した位相差λが予め設けた閾値を超えたとき、周波数偏差補正値計算開始信号37rを周波数偏差補正値計算部37に出力する。さらにこの実施の形態4では、制御部54は、測定した位相差λに基づき生成したカウント値制御信号54tを基準タイミングカウンタ部38に出力するようになっている。
【0105】
基準タイミングカウンタ部38は、図5に示した基準タイミングカウンタ部36と同様に、制御部54からクロック切替タイミング50tを受けて基準タイミングカウンタを基準クロック32t及び低速クロックでカウントアップする動作と、カウント値36tを制御部54に出力する動作とを行う他、この実施の形態4では、制御部54からカウント値制御信号54tを受けて基準クロック32tにてカウントアップしている基準タイミングカウンタのカウント値を進めるまたは遅らせる修正動作を行うようになっている。
【0106】
つぎに、図10を用いてこの実施の形態4に関わる制御部の動作を説明する。図10において、(a)は、図3で説明した位相差λの測定方法を示している。この実施の形態4では、測定した位相差λが「4」であったので、制御部54が、基準タイミングカウンタ部38における基準タイミングカウンタのカウント値が「4」進んでいたと判断し、カウント値を「マイナス4」させるカウント値制御信号54tを生成し、基準タイミングカウンタ部38に出力する。
【0107】
その結果、(b)に示すように、受信期間(ロ)での基準タイミングカウンタ部38における基準タイミングカウンタは、カウント値が「477」から「473」に「4」遅らせる修正が行われ、その修正されたカウント値「473」から基準クロック32tによるカウント動作が続行されるようになっている。
【0108】
つぎに、図11を用いてタイミング制御装置で制御される間欠受信動作の手順を説明する。なお、図11では、図13(従来例)で示した処理と同一である部分には、同一の符号を付してある。図11に示すように、この実施の形態4では、図13で示したST104に代えて、ST41〜ST45の処理が追加されている。ここでは、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
【0109】
図11において、ST41では、制御部54が、実際に基地局から送信されたポーリング情報等が含まれる受信チャネルの位置と、予め想定していた受信チャネルの位置との差により、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λを測定し、予め設けていた閾値mを超えるか否かを判定する。次いで、閾値mを超えた場合に、周波数偏差補正値計算部37に周波数偏差補正値計算開始信号37rを出力し、周波数偏差補正値の計算を実行することを通知する。
【0110】
ST42では、制御部54が、移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λが、予め設けていた閾値mを超えていた場合に、その位相差λに基づき基地局からの受信タイミングを移動機の基準タイミングとする制御を行うか否かを判断する。その制御を行うと判断した場合には、位相差λに基づき、基準タイミングカウンタを進める制御または遅らせる制御を指示するカウント値制御信号54tを基準タイミングカウンタ部38に出力する。カウント値制御信号54tを出力すると、ST43に進む。カウント値制御信号54tを出力しない場合にはST44に進む。
【0111】
ST43では、基準タイミングカウンタ部38が、入力されたカウント値制御信号54tに基づき基準タイミングカウンタにカウント値をロードする等して制御を行う。図10に示した例で言えば、移動機の基準タイミングが「4」進んでいたので、基準タイミングカウンタにカウント値を「−4」する操作が行われる。その後、ST44に進む。
【0112】
ST44では、周波数偏差補正値計算部37が、制御部54から周波数偏差補正値計算開始信号37rが入力されたか否か、つまり、周波数偏差補正値の計算を実行するか否かを判定する。計算実行と通知された場合には、ST45に進む。
【0113】
ST45では、周波数偏差補正値計算部37が、32.768kHzの低速クロック40tの8192クロックに相当するパルス幅を生成し、このパルス幅を30.72MHzの高速クロック31tによりカウントする。次いで、このカウント値と偏差が無い場合のカウント数7680000との差から、低速クロック1クロック当たりの平均の周波数偏差補正値33tを求め、基準タイミングカウンタ部38に出力する。その後、ST105に進む。
【0114】
一方、ST44において、周波数偏差補正値計算部37は、制御部54から周波数偏差補正値計算開始信号37rが入力されない場合には、補正値計算を行うことなくST105に進む。間欠受信動作が繰り返される期間内、ST101からST107の各処理が繰り返される。
【0115】
このように、この実施の形態4であるタイミング制御装置では、移動機が間欠受信期間における基地局から自局宛等のポーリング情報が送られてくる受信期間時等に使用する高精度の高速クロックと間欠受信期間における休眠期間に使用する低精度の低速クロックとの偏差の計算を、低速クロックの周波数安定精度の変動に応じて行うようにしたので、周波数安定精度の変動が大きい時にのみ計算を実行することができる。したがって、温度変化等による周波数安定精度の変動が小さい時には、低速クロックの周波数偏差の計算を実行しないようにすることができるので、補正値計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0116】
また、低速クロックの周波数安定精度の変動に応じて、移動機の基準タイミング位置を補正するようにしたので、周波数安定精度の変動が大きい時には、移動機の基準タイミング位置を進める制御または遅らす制御を実行することができる。したがって、間欠受信時においても、より精度の高いタイミング維持を行うことができるようになる。
【0117】
なお、この実施の形態4では、実施の形態2において、移動機の基準タイミング位置を補正する場合を示したが、位相差λが閾値を超える場合にその超える程度に応じて補正値計算周期を異なる周期にする実施の形態1や、位相差λが複数回連続して閾値を超える状況下にある場合を扱う実施の形態3においても、同様に移動機の基準タイミング位置を補正することができ、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、高速クロックと低速クロックとの偏差の変動に追従するのに必要な低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさを検知して、その変動の大きさに応じて、偏差を計算し補正する操作を制御することができる。
【0119】
つぎの発明によれば、低速クロックの高速クロックに対する周波数偏差を求め補正する操作の間隔を低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさに応じて設定できるので、低速クロックの周波数偏差の計算の頻度を減らしつつ常に最新の偏差計算結果に基づく低速クロックを用いて間欠受信時における移動機の基準タイミングをカウントすることができる。したがって、補正計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0120】
つぎの発明によれば、低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが閾値を超える場合に、再度偏差計算を行い、その計算結果に基づく低速クロックを用いて間欠受信時における移動機の基準タイミングをカウントすることができる。低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが閾値を超えない場合には、低速クロックの周波数偏差の計算を行わないので、補正計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0121】
つぎの発明によれば、低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが所定回数連続して閾値を超える場合に、再度偏差計算を行い、その計算結果に基づく低速クロックを用いて間欠受信時における移動機の基準タイミングをカウントすることができる。また、低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが閾値を超える場合でも、それが所定回数連続しない場合には高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作は行われないので、補正計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0122】
つぎの発明によれば、補正計算に費やされる消費電力の削減を行いつつ、より精度の高いタイミング維持を図ることができる。
【0123】
つぎの発明によれば、高速クロックと低速クロックとの偏差の変動に追従するのに必要な低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさを検知して、その変動の大きさに応じて、偏差を計算し補正する操作を制御することができる。
【0124】
つぎの発明によれば、低速クロックの高速クロックに対する周波数偏差を求め補正する操作の間隔を低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさに応じて設定できるので、低速クロックの周波数偏差の計算の頻度を減らしつつ常に最新の偏差計算結果に基づく低速クロックを用いて間欠受信時における移動機の基準タイミングをカウントすることができる。したがって、補正計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0125】
つぎの発明によれば、低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが閾値を超える場合に、再度偏差計算を行い、その計算結果に基づく低速クロックを用いて間欠受信時における移動機の基準タイミングをカウントすることができる。また、低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが閾値を超えない場合には、低速クロックの周波数偏差の計算を行わないので、補正計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0126】
つぎの発明によれば、低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが所定回数連続して閾値を超える場合に、再度偏差計算を行い、その計算結果に基づく低速クロックを用いて間欠受信時における移動機の基準タイミングをカウントすることができる。また、低速クロックの周波数安定精度の変動の大きさが閾値を超える場合でも、それが所定回数連続しない場合には高速クロックと低速クロックとの偏差を計算し補正する操作は行われないので、補正計算に費やされる消費電力の削減を行うことができる。
【0127】
つぎの発明によれば、補正計算に費やされる消費電力の削減を行いつつ、より精度の高いタイミング維持を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した制御部が備える位相差λと周波数偏差補正周期計算周期との関係テーブルの構成を示す図である。
【図3】 図1に示した制御部が行う移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λの測定動作を説明するタイムチャートである。
【図4】 図1に示したタイミング制御装置による間欠受信時の動作手順を説明するフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態2である移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 図4に示したタイミング制御装置による間欠受信時の動作手順を説明するフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態3である移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 図7に示したタイミング制御装置による間欠受信時の動作手順を説明するフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態4である移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 図9に示した制御部が行う移動機の基準タイミングと基地局からの受信タイミングとの位相差λの測定動作及び基準タイミングカウンタの修正動作を説明するタイムチャートである。
【図11】 図9に示したタイミング制御装置による間欠受信時の動作手順を説明するフローチャートである。
【図12】 従来の移動機におけるタイミング制御装置の構成を示すブロック図である。
【図13】 図12に示したタイミング制御装置による間欠受信時の動作手順を説明するフローチャートである。
【図14】 間欠受信周期の内容を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
10 元振クロック発生部(TCXO)、20 位相同期部(PLL)、30タイミング制御部、31,32 分周器、35,37 周波数偏差補正値計算部、36,38 基準タイミングカウンタ部、40 低速クロック発生部(RTC)、45 受信部、51,52,53,54 制御部、31t 高速クロック、32t 基準クロック、35r 周波数偏差補正値計算周期、37r 周波数偏差補正値計算開始信号、36t カウント値、40t 低速クロック、50tクロック切替タイミング、54t カウント値制御信号。
Claims (10)
- 基地局との通常通信時には高速クロックを使用して移動機の基準タイミングをカウントする一方、間欠受信時の休眠期間では前記通常通信時に計算した前記高速クロックと低速クロックとの偏差に基づき補正した低速クロックに従って移動機の基準タイミングをカウントし、間欠受信時における休眠期間の終了タイミングを管理する移動機におけるタイミング制御装置であって、
前記休眠期間を経由した受信期間において、想定される受信チャネルの位置と前記高速クロックに従ってカウントされる移動機の基準タイミングによって示される実際に検出された受信チャネル位置との位相差を求める変動検知手段と、
前記変動検知手段が求めた位相差の程度に応じて、前記偏差の計算の実行を指示する制御手段と、
を備えたことを特徴とするタイミング制御装置。 - 前記制御手段は、前記間欠受信動作が繰り返される場合において、前記偏差の計算を間欠受信動作の何周期毎に行うかの周期を、前記位相差の程度に応じて異なった値で設定することを特徴とする請求項1に記載のタイミング制御装置。
- 前記制御手段は、前記変動検知手段が求めた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、前記偏差の計算を実行させることを特徴とする請求項1にタイミング制御装置。
- 前記制御手段は、前記変動検知手段が求めた位相差が所定回数連続して予め定めた閾値を超える場合に、前記偏差の計算を実行させることを特徴とする請求項1にタイミング制御装置。
- 前記制御手段は、前記高速クロックを使用してカウントされる移動機の基準タイミングを前記位相差に応じて修正する基準タイミング修正手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタイミング制御装置。
- 基地局との通常通信時には高速クロックを使用して移動機の基準タイミングをカウントする一方、間欠受信時の休眠期間では前記通常通信時に計算した前記高速クロックと低速クロックとの偏差に基づき補正した低速クロックに従って移動機の基準タイミングをカウントし、間欠受信時における休眠期間の終了タイミングを管理する移動機におけるタイミング制御方法であって、
前記休眠期間を経由した受信期間において、想定される受信チャネルの位置と前記高速クロックに従ってカウントされる移動機の基準タイミングによって示される実際に検出された受信チャネル位置との位相差を求める工程と、
前記求められた位相差の程度に応じて、前記偏差の計算の実行を指示する制御工程と、
を含むことを特徴とするタイミング制御方法。 - 前記制御工程は、前記間欠受信動作が繰り返される場合において、前記偏差の計算を間欠受信動作の何周期毎に行うかの周期を、前記位相差の程度に応じて異なった値で設定する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載のタイミング制御方法。
- 前記制御工程は、前記求められた位相差が予め定めた閾値を超える場合に、前記偏差の計算を実行させる工程を含むことを特徴とする請求項6に記載のタイミング制御方法。
- 前記制御工程は、前記求められた位相差が予め定めた閾値を超える場合が、所定回数連続するとき前記偏差の計算を実行させる工程を含むことを特徴とする請求項6にタイミング制御方法。
- 前記制御工程は、前記高速クロックを使用してカウントされる移動機の基準タイミングを前記位相差に応じて修正する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載のタイミング制御方法。
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