JP3687700B2 - フォトダイオード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はIII−V族化合物半導体、特にInGaAsP系材料を用いた長波長帯の広帯域フォトダイオードの素子構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
長波長帯(1.5μm帯)の広帯域フォトダイオードは、InGaAsを光吸収層とするpin形ダイオード(pin−PD)が一般的であり、この光吸収層は電流を誘起するキャリア走行領域を共用する。ここでは、発生したキャリアが電界で即座に加速されるべく、InGaAs光吸収層は動作状態で空乏化するように設計され、構造的にはInGaAs光吸収層をp形およびn形のInPなどで挾んだ、いわゆるダブルヘテロpin構造が採用される。これまでの例では、InGaAs光吸収層の厚さが0.2μm程度の面光入射形素子、および通常の導波路形の素子において、3dB帯域(f3dB)として110GHzが報告されている。
帯域を制限する主な要因は、キャリアの走行に伴う周波数応答の低下とCR時定数である(Cはダイオードの接合容量、Rは、素子寄生抵抗+線路特性インピーダンス)。光吸収層厚の変化に伴って容量も変化するので、キャリア走行時間とCR時定数はトレードオフ関係にある。この関係のため、面光入射形素子においては、一定のダイオード接合面積に対して、帯域が最大となる光吸収層厚が存在する。また、光吸収層厚が減少する際に、キャリア走行時間は改善されるが内部量子効率は低下するので、この両者もトレードオフ関係にある。
導波路形素子は導波路に沿って光を導入するため、面光入射形素子にくらべ、内部量子効率を高くできる利点があり、キャリア走行時間と内部量子効率とのトレードオフは改善できるが、キャリア走行時間とCR時定数とのトレードオフは基本的に変わらない。
結局、キャリアの走行速度を増大しないかぎり、面光入射形素子の量子効率とCR時定数を保ちながら(導波路形素子ではCR時定数を保ちながら)、周波数応答(3dB帯域、f3dB)を大幅に伸ばすことは困難である。これは、基本的には半導体の物性に由来する。直接遷移形のIII−V族化合物半導体は「ホールのドリフト速度が遅い」という性質があり、そのために実行的なキャリアの走行時間は、ホールのドリフト速度で支配されてしまう。すなわち、電子のドリフト速度が高いにもかかわらず、「ホールがキャリア走行時間を決定する」ことが、この種のフォトダイオードの基本的な問題である。
一方、可能な出力電流を増大させることも、光通信のレシーバなどにフォトダイオードを応用する場合には重要である。高出力を得るためには、キャリア走行領域のキャリア濃度を増大させなければならない。しかしながら、ダイオードの応答は、内部の空間電荷の発生に伴う電界変調の影響のため、高光入力となると劣化する。すなわち、電子濃度に比べ残留するホール濃度が高くなり、その正電荷により走行層の電界が平坦化し、ホールの引き抜きが悪くなるのである。ここでも、ホールのドリフト速度が遅いことが制限要因となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上述の従来技術における問題点を解消するものであって、有効な内部量子効率とCR時定数を確保しつつ周波数応答と飽和出力を改善するための素子構造を有するフォトダイオードを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の課題を達成するために、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とするものである。すなわち、
本発明は請求項1に記載のように、p形の第1の半導体層と、n形の第2の半導体層と、これらの半導体層に挾まれ、上記第1の半導体層および第2の半導体層よりも低いドーピング濃度を持つ第3の半導体層と、上記第1の半導体層に接して上記第3の半導体層の反対側に配設された上記第1の半導体層よりもバンドギャップエネルギーが大きいp形の第4の半導体層と備えた半導体pn接合構造を有するダイオードにおいて、
上記第1の半導体層がおおむね電荷中性条件を保つようにドーピング濃度が設定され、かつ光吸収層として機能するようにバンドギャップエネルギーが設定され、上記第3の半導体層がキャリア走行層として機能するようにおおむね空乏化するようにドーピング濃度が設定され、かつ上記第2および第3の半導体層が光吸収層として機能しないように上記第1の半導体層よりも大きいバンドギャップエネルギーに設定されている構造のフォトダイオードとするものである。このような構成とすることにより、従来型が光吸収層とキャリア走行層は同一の空乏化した半導体層を用いるのに対して、本発明ではキャリアの発生と走行を分離することができるようになるので、走行速度の大きなキャリアのみを使用することができ、応答速度や出力振幅特性を改善できる効果がある。すなわち、本発明のフォトダイオードの構成手法によれば、ドリフト速度の遅いホールが電流発生に関与することを排除し、その結果、従来の電子とホールの両キャリアを使用するフォトダイオードに比べ、より高速な動作が可能となる。特に、本発明のフォトダイオードでは、吸収層が比較的薄い、いわゆる超高速フォトダイオードへの応用で顕著な応答特性の改善効果がある。
また、本発明ではキャリアの発生と走行を分離できる構造であるので、直接遷移型のIII−V族化合物半導体のホールのドリフト速度が遅く、従来型構造における制約、すなわち、「実行的なキャリアの走行時間はホールのドリフト速度で支配され、電子のドリフト速度が高いにもかかわらずホールがキャリア走行時間を決定する」という問題を解消できる。本発明では、走行速度の大きなキャリアのみを使用することができるので、応答速度が速く、出力振幅特性に優れたフォトダイオードが実現できる効果がある
本発明のフォトダイオードの基本的な構成を図1(a)、(b)に示す。なお、図1(a)は、面光入射形フォトダイオードの断面構造を示す模式図、図1(b)は、図1(a)の素子のバンドダイアグラムである。11はp形光吸収層、12はn形電極層、13はキャリア走行層、14はp形キャリアブロック層である。15はアノード電極、16はカソード電極、17は半絶縁性基板である。
光吸収層は、バイアス状態で空乏化しないように、一定以上のドーピング濃度とし、InPキャリア走行層は空乏化させるべく低いドーピング濃度に設定する。光吸収層は、ほとんどの領域が中性となることが好ましいが、一部は空乏化しても構わない。フォトダイオードを動作させる際は、−0.5Vから−2.5V程度に逆バイアスする。ただし、出力電流レベルが小さい時は0バイアスでも良い。
素子の光応答は、以下に示す通りに行われる。
まず、半絶縁性基板17側から入射した光は、n形電極層12とキャリア走行層13を通過し、p形光吸収層11で吸収される。発生した電子とホールのうち、電子はキャリア走行層13に拡散し外部回路に誘導電流を発生する。ホールは直接アノード電極15に流れ込むので、走行層中の誘導電流にはほとんど寄与しない。
ここで、本発明のフォトダイオードの従来技術との相違点について説明する。図5(a)は、従来のダブルヘテロpin−PDの断面構造を示す模式図で、図5(b)に、そのバンドダイアグラムを示す。図において、51はp形電極層、52はn形電極層、53はキャリア走行層、55はアノード電極、56はカソード電極、57は半絶縁性基板である。この従来型のフォトダイオードでは、光吸収層とキャリア走行層は同一の空乏化した半導体層を用いるので、等しい数の電子とホールが生成され、それぞれn形電極層とp形電極層に到達する間、共に誘導電流を外部回路に発生させる。ここで、誘導電流は、電子とホールの2種類の電流成分の和の形で生じ、それがダイオードの周波数応答を決定する。
InGaAs等の化合物半導体では、両キャリアのドリフト速度が4〜8倍程度異なり、ドリフト速度の遅いホールによって走行遅延時間特性がほとんど決まってしまう。3dB帯域f3dBは、τをホールの走行時間、vをホールドリフト速度、Wを空乏層幅とすると、
3dB=3.5/(2πτ)=3.5v/(2πW)……(数1)
で近似的に表わすことができる。
一方、本発明のpin−PD〔図1(a)〕は、ドリフト速度の遅いキャリアが素子動作に直接関与しない構造としている。光吸収とキャリア走行を機能的に分離しているので、全体の光応答はキャリア注入と誘導電流発生の二段階のプロセスとなる。キャリアドリフト速度に違いが無い場合には、従来型のpin−PDよりも応答が遅くなる。しかしながら、キャリアドリフト速度に一定以上の違いが有る場合には、速度の速いキャリア(一般的には電子)を選択的に使うことにより、逆に応答が早くなる。
以下に、本発明のpin−PDの動作を説明する。まず、光吸収層で生成された電子とホールのうち、電子はキャリア走行層に拡散する。ホールは光吸収層電荷中性条件を保つように、単に電子の挙動に合わせて電気的に応答する。このホールの応答時間は、誘電緩和時間のそれであり極めて短いものである。走行層へのキャリア注入の応答時間τAbsは、光吸収層内の電子の拡散時間で決まるが、これは全光吸収層の厚さをWAbs、走行時間をτeAbs、電子の移動度をμとすると、バイポーラトランジスタのベース走行時間の類推から、ベース走行時間として見積もられるの1/2すなわち、
Figure 0003687700
で近似できる。ここで、キャリア発生層の応答時間は、層厚の2乗に比例する。 f3dB帯域は拡散の伝達関数:1/(1+jωτ)の特性から、
3dB=4/(2πτeAbs)……(数3)
となる。上式と(数1)式を比較すると、τとτeAbsが等しい場合には、従来型と本発明の違いは少ないが、電子の拡散速度がホールドリフト速度よりも大きくなる構造においては、本発明の場合の方がはるかにf3dBは大きくなる。
走行層の応答時間τは、
コンデンサ内走行キャリアの伝達関数:{1−exp(−jωτ)}/(jωτ)の特性から、電子のドリフト速度をv、電子の走行時間をτeT、走行層幅をWとして、
τ=W/2v=1/2τeT……(数4)
また対応するf3dB帯域は、
3dB=2.4/(2πτeT)……(数5)
となる。上式と(数1)式を比較すると、v=vの場合には、従来型の方が3.5/2.4倍帯域が広いが、電子速度がホール速度に対して3.5/2.4倍以上となる際には、そのf3dBの関係は逆転する。
周波数応答と共に、出力振幅特性もpin−PDの重要な特性指標である。出力飽和は、内部の空間電荷の発生に伴う電界変調により生じるものであり、電子のみをキャリアとして使うことにより、一定のキャリア濃度に対して、速度が高い分だけ、より高い電流密度を許容し、したがって、より高い出力振幅を可能とする。
結局、従来型と本発明のpin−PDとの差異は、従来型が「光吸収層とキャリア走行層は同一の空乏化した半導体層を用いる」のに対して、本発明では「キャリアの発生と走行を分離」することにある。これにより「走行速度の大きなキャリアのみを使う」ことにより、応答速度や出力振幅特性を改善するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施の形態〉
図2に、本実施の形態で例示する面光入射形フォトダイオードのバンドダイアグラムを示す。図において、21はp形のIn0.53Ga0.47As光吸収層、22はn形のInP電極層、23はアンドープのInPキャリア走行層、24はp形のIn0.73Ga0.27As0.60.4キャリアブロック層、25はアノード電極である。In0.53Ga0.47As光吸収層21は、バイアス状態で空乏化しないように一定以上のドーピング濃度とし、InPキャリア走行層23は空乏化させるべく低いドーピング濃度に設定する。In0.73Ga0.27As0.60.4キャリアブロック層24のバンドギャップエネルギーはIn0.53Ga0.47As光吸収層21のそれよりも200meV大きいので、少数キャリアとしての電子が電極側に拡散するのをブロックする。
一例として、ドーピング濃度p=2×1018/cm2
p形In0.53Ga0.47As光吸収層を考える場合、均一な光吸収の近似における応答時間τAは、電子移動度μe=4000cm2/Vs、WAbs=0.2μmとして、(数2)式からτA=1ps、また、(数3)式から帯域は
3dB=320GHzとなる。また、InPキャリア走行層中の電子走行速度をve=4×107cm/s、WT=0.2μmとして、(数4)式から応答時間は
τT=0.25ps、帯域は(数5)式からf3dB=764GHzとなる。全体の帯域は(1/f3dB 2total=Σ(1/f3dB 2)の関係から、295GHzと計算される。従来型のpin−PDでは、同一の走行層厚(=同一の量子効率)
T=0.2μmに対して、InGaAs中のホール速度を
h=5×106cm/sとして、帯域はf3dB=140GHzと計算される。本発明の構造では、これに比べ2倍大きい。
【0006】
〈第2の実施の形態〉
図3に、本実施の形態で例示する面光入射形フォトダイオードのバンドダイアグラムを示す。31はp形の傾斜バンドギャップInGaAsP光吸収層、32はn形のInP電極層、33はアンドープのInPキャリア走行層、34はp形のIn0.73Ga0.27As0.60.4キャリアブロック層、35はアノード電極である。InGaAsP光吸収層はバイアス状態で空乏化しないように一定以上のドーピング濃度とし、InPキャリア走行層は空乏化させるべく低いドーピング濃度に設定する。
【0007】
〈第3の実施の形態〉
図4に、本実施の形態で例示する面光入射形フォトダイオードのバンドダイアグラムを示す。41はp形のドーピング濃度を走行層側に向けて傾斜させた
In0.53Ga0.47As光吸収層、42はn形のInP電極層、43はアンドープのInPキャリア走行層、44はp形のIn0.73Ga0.27As0.60.4キャリアブロック層、45はアノード電極である。In0.53Ga0.47As光吸収層はバイアス状態で空乏化しないように一定以上のドーピング濃度とし、InPキャリア走行層は空乏化させるべく低いドーピング濃度に設定する。
図3、図4で示したいずれの実施の形態も、光吸収層に擬電界(中性域で少数キャリアのみに働く電界)を発生させるための構造である。例えば、図3の構造において、5kV/cmの擬電界を誘起させるためには、WAbs=0.2μmの吸収層厚にわたって100meVのバンドギャップ傾斜が必要であり、具体的にはInGaAsPの組成を変えることにより実現できる。また、図4の構造において5kV/cmの電界を誘起させるためには、WAbs=0.2μmの吸収層厚にわたって100meVのフェルミ準位傾斜が必要であり、具体的にはInGaAsのドーピング濃度を47倍変えることにより実現できる。
擬電界は、光吸収層内の電子を電界ドリフトにより加速し応答時間τeAbsを低減する効果がある。拡散に対してドリフト効果が支配的とする近似では、吸収層内の電子速度は一定であり、光吸収層の厚さをWAbs、電界強度をE、電位変化をΔVG、電子の移動度をμeとすると、走行時間は、
τeAbs=WAbs/(μeE)=WAbs/(μeEΔVG/WAbs)∝WAbs 2……(数6)
となる。ここで、キャリア発生層の応答時間は、層厚の2乗に比例する。均一な光吸収の近似における伝達関数は、ここでは導出の詳細は省くが、
{1−exp(−jωτ)}/(jωτ)と求められ、応答時間は、
τA=τeAbs/2……(数7)
さらに、帯域f3dBは、
3dB=2.4/(2πτeAbs)……(数8)
となる。
一例として、光吸収層厚WAbs=0.2μm、内部電界E=5kV/cmの場合、電子移動度μe=4000cm2/Vsとして応答時間を計算すると、
τA=τeAbs/2=0.5psとなる。帯域はf3dB=2.4/(2πτeAbs)=
382GHzと計算される。図2の第1の実施の形態の場合(キャリア拡散ケース)に比べて応答時間が改善されることがわかる。内部電界効果が拡散効果と同程度(例えば、E=5kV/cm)の場合は、両効果が相乗的に働くので、現実には、このf3dB帯域値よりも大きくなるものと予測される。吸収層厚を薄くすると効果はいっそう顕著となる。WAbs=0.14μmに対して、
τA=0.25ps、f3dB=2.4/(2πτeAbs)=764GHzとなり、大幅な改善が見込める。この場合走行層の応答が第1の実施の形態と同様であるとすると、全体の帯域はf3dB=540GHzとなる。
【0008】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のフォトダイオードの構成手法によれば、ドリフト速度の遅いホールが電流発生に関与することを排除し、その結果、従来の「電子とホールの両キャリアを使用する」フォトダイオードに比べ、より高速な動作が可能となる。特に、本発明のフォトダイオードでは、吸収層が比較的薄い、いわゆる超高速フォトダイオードへの応用で顕著な応答特性の改善効果がある。一定のバンドギャップを持つ典型的な吸収層(厚さ0.2μm)の例では、従来型の帯域限界140GHzに対して、本発明で295GHzが見込まれる。また、擬電界を光吸収層に内蔵する構造(厚さ0.14μm)では、帯域限界540GHzに達する。
さらに、キャリアの空間電荷による走行層の電界変調が、電子速度/ホール速度に逆比例して抑制できるので、より高い電流密度を許容し、より高い飽和出力を与えるものである。
結局、本発明のフォトダイオードが持つ基本的利点は高速動作にあり、100Gb/sおよびそれ以上の光信号の検出に有効に活用できるものである。高飽和出力の利点は、光通信のレシーバにおけるビット誤り率の改善に寄与できる。
なお、本発明の実施の形態において、主にInGaAsP系材料を用いた面光入射形のフォトダイオードについて述べたが、同様の構成手法は導波路型のフォトダイオードにおいても、また、他のIII−V族化合物半導体材料を用いたフォトダイオードにおいても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフォトダイオードの基本構成およびバンドダイアグラムを示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態で例示したフォトダイオードのバンドダイアグラムを示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態で例示したフォトダイオードのバンドダイアグラムを示す図。
【図4】本発明の第3の実施の形態で例示したフォトダイオードのバンドダイアグラムを示す図。
【図5】従来型のフォトダイオードの構成およびバンドダイアグラムを示す図。
【符号の説明】
11…p形光吸収層
12…n形電極層
13…キャリア走行層
14…p形キャリアブロック層
15…アノード電極
16…カソード電極
17…半絶縁性基板
21…p形のIn0.53Ga0.47As光吸収層
22…n形のInP電極層
23…アンドープのInPキャリア走行層
24…p形のIn0.73Ga0.27As0.60.4キャリアブロック層
25…アノード電極
31…p形の傾斜バンドギャップInGaAsP光吸収層
32…n形のInP電極層
33…アンドープのInPキャリア走行層
34…p形のIn0.73Ga0.27As0.60.4キャリアブロック層
35…アノード電極
41…p形のドーピング濃度を走行層側に向けて傾斜させた
In0.53Ga0.47As光吸収層
42…n形のInP電極層
43…アンドープのInPキャリア走行層
44…p形のIn0.73Ga0.27As0.60.4キャリアブロック層
45…アノード電極
51…p形電極層
52…n形電極層
53…キャリア走行層
55…アノード電極
56…カソード電極
57…半絶縁性基板

Claims (1)

  1. p形の第1の半導体層と、n形の第2の半導体層と、これらの半導体層に挾まれ、上記第1の半導体層および第2の半導体層よりも低いドーピング濃度を持つ第3の半導体層と、上記第1の半導体層に接して上記第3の半導体層の反対側に配設された上記第1の半導体層よりもバンドギャップエネルギーが大きいp形の第4の半導体層と備えた半導体pn接合構造を有するダイオードにおいて、
    上記第1の半導体層がおおむね電荷中性条件を保つようにドーピング濃度が設定され、かつ光吸収層として機能するようにバンドギャップエネルギーが設定され、上記第3の半導体層がキャリア走行層として機能するようにおおむね空乏化するようにドーピング濃度が設定され、かつ上記第2および第3の半導体層が光吸収層として機能しないように上記第1の半導体層よりも大きいバンドギャップエネルギーに設定されていることを特徴とするフォトダイオード。
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